実装体及びその製造方法
【課題】 実装基板の亀裂を防止し、歩留まり及び生産性の向上が可能な実装体を提供する。
【解決手段】 表面側から裏面側に向かい開口断面面積が次第に広くなるようなテーパ形状の側壁を有する貫通孔30を備え、少なくとも表面側がガラスからなる実装基板10と、表面側で貫通孔30上を覆う電極パッド11と、電極パッド11に接続された機能素子20と、電極パッド11に接続され、側壁を介して裏面に延在し、実装基板の厚さの1/2よりも薄い貫通電極配線とを備える
【解決手段】 表面側から裏面側に向かい開口断面面積が次第に広くなるようなテーパ形状の側壁を有する貫通孔30を備え、少なくとも表面側がガラスからなる実装基板10と、表面側で貫通孔30上を覆う電極パッド11と、電極パッド11に接続された機能素子20と、電極パッド11に接続され、側壁を介して裏面に延在し、実装基板の厚さの1/2よりも薄い貫通電極配線とを備える
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機能部品のパッケージ技術に関し、特に、貫通電極を有するガラス基板を用いる実装体及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話等の電子機器の小型化、高機能化が進められている。電子機器の小型化、高機能化に応じて、電子機器に使用される機能部品の高密度、高信頼性の実装技術が開発されている。しかしながら、電子機器の小型化により、実装の設計寸法の更なる縮小にも限界がある。特に、二次元的な実装技術の開発は、設計寸法から限界に達しつつある。そのため、必然的に三次元的な実装技術やチップサイズパッケージ(CSP)の開発が急務となっている。
【0003】
三次元実装技術の一つとして、半導体製造技術を応用した立体的微細加工技術であるマイクロ電気機械システム(MEMS)技術が注目されている。例えば、シリコン(Si)基板とガラス製の実装基板を接合するMEMSパッケージ技術を応用した機能部品のパッケージングの研究開発が進められている。
【0004】
このような三次元実装に用いられる実装基板表面に封止された機能部品に配線するため、実装基板に貫通電極が設けられる。貫通電極のための貫通孔の断面形状は、貫通孔加工技術に対応して逆メサ形状、矩形状、あるいはテーパ形状となる。通常、電解メッキ法等により、加工された貫通孔に銅(Cu)やニッケル(Ni)等の金属が埋め込まれて貫通電極が形成される(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
電解メッキでは、厚い金属膜を形成することができ、電気的な接続だけでなく高い気密性を確保することが可能である。しかし、実装基板は、貫通孔加工によりダメージや熱歪を受ける。ダメージや熱歪を除去せずに貫通孔に厚い金属膜を埋め込むと、実装基板に亀裂が生じやすい。また、実装基板と埋め込まれた金属の熱膨張係数の違いにより、実装基板に応力がかかり亀裂が生じる。その結果、貫通電極形成工程の歩留まりが低下する。
【0006】
また、電解メッキの堆積速度が遅く貫通孔に厚い金属膜を埋め込むのに長時間を要する。そのため、貫通電極形成工程の生産性に乏しい。
【特許文献1】特開2006−184184号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、実装基板の亀裂を防止し、歩留まり及び生産性の向上が可能な実装体及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様によれば、(イ)表面側から裏面側に向かう貫通孔を備え、少なくとも表面側がガラスからなる実装基板と、(ロ)表面側で貫通孔を覆う電極パッドと、(ハ)電極パッドに接続された機能素子と、(ニ) 電極パッドに接続され、貫通孔の側壁を介して裏面に延在し、裏面側での貫通孔の開口幅の1/2よりも薄い貫通電極配線とを備える実装体が提供される。
【0009】
本発明の第2の態様によれば、(イ)少なくとも表面側がガラスからなる実装基板に、表面側から裏面側に向かって貫通孔を形成する工程と、(ロ)表面側で貫通孔を塞ぐように実装基板に金属箔を接合して電極パッドを形成する工程と、(ハ)電極パッドに接続され、貫通孔の側壁を介して裏面に延在し、裏面側での貫通孔の開口幅の1/2よりも薄い貫通電極配線を形成する工程と、(ニ)電極パッドに機能素子を接続する工程と、(ホ)表面上で機能素子を封止するように機能素子を収納する凹部を有する封止基板を実装基板上に形成する工程とを含む実装体の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、実装基板の亀裂を防止し、歩留まり及び生産性の向上が可能な実装体及びその製造方法を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下図面を参照して、本発明の形態について説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号が付してある。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0012】
本発明の実施の形態に係る実装体は、図1〜図3に示すように、実装基板10と、電極パッド11と、貫通電極配線15と、機能素子20と、封止基板22を備える。実装基板10は、表面(第1主面)側に比べ、表面に対向する裏面(第2主面)側で開口幅が広くなるテーパ形状の側壁を有する貫通孔30を備える。図3では、図3に示した実装基板10の上面を表面、実装基板10の下面を裏面と定義しているが、表面側に封止基板22が配置されるようなトポロジーであれば、どちらの面を表面と定義するかは任意である。機能素子20は、電極パッド11上に配置される。封止基板22は、実装基板10の表面上で封止基板22に設けられた凹部を空隙32として、封止基板22の内側に機能素子20を封止する。
【0013】
電極パッド11は、第1金属膜12及び第2金属膜14を含む。第1金属膜12は、実装基板10の表面側で貫通孔30の開口部を塞ぐように貫通孔30上に設けられる。第2金属膜14は、第1金属膜12上に設けられる。
【0014】
貫通電極配線15は、第1導電膜16及び第2導電膜18を含む。第1導電膜16は、貫通孔30内に露出した電極パッド11に電気的に接続される。第2導電膜18は、第1導電膜16上に設けられる。貫通電極配線15は、貫通孔30の側壁を介して実装基板10の裏面に延在する。また、図3に示すように、実装基板10の表面に対して垂直に切った断面において、一対の貫通電極配線15の互いに対向する端部は、実装基板10の裏面側で互いに離間して設けられる。
【0015】
実装基板10には、アルカリガラス等のガラス基板や、少なくとも表面側がガラスからなるセラミック基板等が用いられる。第1金属膜12には、アルミニウム(Al)箔、Ni箔、コバール箔等の金属箔が用いられる。第2金属膜14には、金(Au)等の金属膜や、チタン(Ti)−白金(Pt)−Au等の積層金属膜等が用いられる。
【0016】
封止基板22には、Si基板等が用いられる。機能素子20として、水晶共振素子、薄膜圧電共振素子(FBAR)、弾性表面波(SAW)素子、ジャイロスコープ素子、加速度センサ素子等が用いられる。
【0017】
実装基板10表面側の貫通孔30の直径(開口幅)Waは、機能素子20に対して望ましい接触抵抗を確保できる最小径以上であればよい。例えば、開口幅Waは、約1μm〜約100μm、望ましくは約5μm〜約50μmの範囲である。なお、図1及び図2では円形の貫通孔30を示しているが、矩形であれば短辺を開口幅Waと定義し、開口幅Waを約1μm〜約100μm、望ましくは約5μm〜約50μmの範囲とすればよい。また、楕円形であれば短径を開口幅Waと定義し、開口幅Waを約1μm〜約100μm、望ましくは約5μ〜約50μmの範囲とすればよい。
【0018】
開口幅Waが1μmより小さいと、貫通電極配線15と電極パッド11との間の接触抵抗が高くなる。開口幅Waが100μmを越えると、第1金属膜12による気密性の確保が困難となる。例えば、機能素子20を不活性ガス中に封止する場合は、開口幅Waは、約50μm以下が望ましい。機能素子20を約0.1Pa以下の真空中に封止する場合は更に気密性が要求されるため、開口幅Waは、約20μm以下が望ましい。
【0019】
また、実装基板10裏面側の貫通孔30の開口幅Wbは、実装基板10の厚さt1に対してt1/2〜t1の範囲である。矩形の貫通孔30であれば、短辺を開口幅Wbと定義し、開口幅Wbを実装基板10の厚さt1に対してt1/2〜t1の範囲にすればよい。楕円形の貫通孔30であれば、短径を開口幅Wbと定義し、開口幅Wbを実装基板10の厚さt1に対してt1/2〜t1の範囲にすればよい。
【0020】
第1導電膜16には、窒化チタン(TiN)−Cu等の積層膜が用いられる。第2導電膜18には、Au等の金属が用いられる。第1及び第2導電膜16、18の総厚、即ち貫通電極配線15の厚さt2は、実装基板10の裏面側での貫通孔30の開口幅Wbの1/2よりも薄く選定される。好ましくは開口幅Wbの1/3よりも薄く、更に好ましくは開口幅Wbの1/4より薄くすればよい。実用的には、実装基板10の厚さt1を約200μm〜約1000μmとすれば、貫通孔30の開口幅Wbを約100μm〜1000μmとし、貫通電極配線15の厚さt2を約1μm〜約100μmとすればよい。
【0021】
例えば、貫通孔に対する気密性を確保するため、通常は電解メッキ法等により貫通孔に金属を埋め込んで貫通電極が形成される。実装基板10としてガラス基板を用いる場合、通常、サンドブラスト法によりガラス基板の裏面側から貫通孔の加工が行われる。サンドブラストの加工特性上、ガラス基板の裏面側の開口幅はガラス基板の厚さと同程度になる。このため、加工性を考慮して厚いガラス基板を用いると、貫通孔が大きくなる。したがって、ガラス基板を厚くするほど、メッキにより埋め込まれた貫通電極による貫通孔側壁への応力が増大する。その結果、ガラス基板に亀裂が生じ、気密性を確保することが困難となる。
【0022】
図1〜図3に示した実装体では、貫通孔30の側壁に第1導電膜16及び第2導電膜18を堆積して貫通電極配線15を設けている。図3に示すように、貫通電極配線15は、貫通孔30の開口幅Wbの1/2よりも薄いので貫通孔30の内部は完全に埋め込まれず、空隙部を有する。このため、貫通電極配線15に起因する応力も小さい。したがって、実装基板10としてガラス基板を用いても、実装基板10の亀裂を防止することができる。その結果、貫通電極配線15形成の歩留まりを向上させることが可能となる。
【0023】
また、実装基板10の表面側の貫通孔30の開口部は、陽極接合により実装基板10に接合された第1金属膜12により塞がれる。ここで、「陽極接合」とは、可動イオンを含むガラス材とSi基板や金属箔とを重ね合わせ、常温又は加熱してSi基板や金属箔を陽極として電圧を付加することにより接合させる方法である。貫通孔30の開口幅Wbは約100μm以下と小さくしてあるため、接合された第1金属膜12により気密性が確保される。更に、貫通孔30の中に露出した第1金属膜12面を補強するように、第1導電膜16及び第2導電膜18が堆積される。したがって、貫通孔30に対する気密性を更に向上させることができる。
【0024】
封止基板22としては、例えばSi基板が用いられる。Si基板を用いた場合は、封止基板22をガラス基板である実装基板10に陽極接合により接合することができる。したがって、機能素子20を気密性よく空隙32に保持することが可能となる。
【0025】
このように、図1〜図3に示した実装体によれば、実装基板10の亀裂を防止して、機能素子20を気密性よく封止することができる。その結果、実装体の製造歩留まりを向上させることが可能となる。
【0026】
次に、図1〜図3に示した実装体の製造方法を、図4〜図9に示す断面図を用いて説明する。ここで、説明に使用する断面図には、図1に示したA−A線に相当する断面が示されている。
【0027】
(イ)図4に示すように、フォトリソグラフィ等によりガラス基板等の実装基板10の裏面(図4において実装基板10の下面)に直径が約150μmの開口部を有するレジスト膜50を形成する。レジスト膜50をマスクとして、サンドブラスト等により裏面側の開口幅が約150μmで、表面側の開口幅が約10μmのテーパ形状の側壁を有する貫通孔30を形成する。テーパ角度θは、10度〜30度程度、好ましくは15度〜25度程度にするとよい。その後、レジスト膜50を、剥離液等により除去する。
【0028】
(ロ)図5に示すように、陽極接合等により実装基板10の表面にAl箔等の第1金属膜12を接合する。陽極接合は、例えば、実装基板10を約300℃〜約400℃に加熱して、第1金属膜12に約400V〜1000Vの電圧を印加しながら真空中で実施される。
【0029】
(ハ)図6に示すように、スパッタリングや化学気相成長(CVD)等により、実装基板10の裏面側から、例えばTiN膜及びCu膜を順次堆積して第1導電膜16を形成する。TiN膜は、実装基板10への密着性を向上させるために約10nm〜約20nmの厚さで堆積される。Cu膜は、アンモニア(NH3)ガスをキャリアガスとして用いるCVDにより、約200nm〜約300nmの厚さで堆積される。
【0030】
(ニ)図7に示すように、スパッタリング等により実装基板10表面の第1金属膜12上に、Ti、Pt、及びAuを順次堆積する。フォトリソグラフィ及び電解メッキ等により、第1金属膜12上に堆積されたAu膜及び第1導電膜16それぞれの貫通孔30を含む領域に、選択的にAuをメッキして第2金属膜14及び第2導電膜18を形成する。その後、フォトリソグラフィ及びエッチング等により第1金属膜12及び第1導電膜16を選択的に除去して、電極パッド11及び貫通電極配線15を形成する。
【0031】
(ホ)図8に示すように、銀ペースト等の導電接着剤等により機能素子20を第2金属膜14上に実装する。なお、第2金属膜14上に金バンプを設けて、機能素子20を超音波を併用した熱圧着により、第2金属膜14上に実装してもよい。
【0032】
(ヘ)図9に示すように、凹部が設けられたSi基板からなる封止基板22を、真空中の陽極接合等により実装基板10の表面に接合する。陽極接合の際に、封止基板22の凹部を機能素子20の位置にアライメントする。その結果、機能素子20は、封止基板22に設けられた凹部を空隙32として、封止基板22の内側に封止される。このようにして、図1〜図3に示した実装体が製造される。
【0033】
上記の実装体の製造方法では、CVD及びメッキ等により、貫通孔30の側壁に総厚が貫通孔30の裏面側の開口幅の1/2よりも薄い第1導電膜16及び第2導電膜18を堆積して貫通電極配線15が形成される。貫通孔30は埋め込まれていないので、貫通電極配線15に起因する応力も小さい。したがって、実装基板10としてガラス基板を用いても、実装基板10の亀裂を防止することができる。また、貫通孔への埋め込みメッキに比べ、貫通電極配線15の形成に要する時間を大幅に短縮することができる。その結果、貫通電極配線15形成の歩留まり及び生産性を向上させることが可能となる。
【0034】
また、実装基板10の表面側の貫通孔30の開口部は、陽極接合により実装基板10に接合された第1金属膜12により塞がれる。また、封止基板22が、実装基板10に陽極接合により接合される。したがって、機能素子20を気密性よく空隙32に封止することが可能となる。
【0035】
このように、本発明の実施の形態に係る製造方法によれば、実装基板10の亀裂を防止して、機能素子20を気密性よく封止することができる。その結果、実装体の製造歩留まり及び生産性を向上させることが可能となる。
【0036】
なお、封止基板22としてSi基板を用いて実装基板10に陽極接合している。しかし、封止基板として、ガラス基板、セラミック基板等を用いてもよい。この場合、実装基板、あるいは封止基板のいずれかの接合面に、予めAl等の金属膜を設けて陽極接合すればよい。
【0037】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明の実施の形態を記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者にはさまざまな代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0038】
本発明の実施の形態においては、貫通孔30として、表面側から裏面側に向かい開口断面面積が次第に広くなるようなテーパ形状の側壁を有する貫通孔を用いている。しかし、貫通孔30として、実装基板10の表面に垂直な断面において、任意の形状を有する貫通孔を用いてもよい。
【0039】
例えば、図10に示すように、表面側から裏面側に向かって垂直形状の側壁を有する貫通孔30aであってもよい。また、図11に示すように、表面側から裏面側に向かって開口断面面積が狭くなるような逆テーパ形状の側壁を有する貫通孔30bであってもよい。実装基板10表面側の貫通孔30の開口幅Waは、垂直形状及び逆テーパ形状のいずれも、約1μm〜約100μm、望ましくは約5μm〜約50μmの範囲が望ましい。
【0040】
また、封止基板22は、陽極接合により実装基板10としてのガラス基板に接合される。しかし、封止基板にAu等の金属接着層を設けて、熱圧着により実装基板に圧着してもよい。この場合、封止基板としてSi基板に限定されず、Si以外の半導体基板、セラミック等の絶縁基板等を用いてもよい。
【0041】
また、本発明の実施の形態において、機能素子20は、真空封止されているとして例示的に説明した。しかし、機能素子20を不活性ガス等で封止してもよい。不活性ガスで封止する場合は、封止基板22を不活性ガス中で陽極接合、あるいは熱圧着等により実装基板10に接着すればよい。また、封止基板として樹脂基板や永久厚膜レジスト等を用いてもよい。
【0042】
このように、本発明はここでは記載していないさまざまな実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係わる発明特定事項によってのみ定められるものである。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施の形態に係る実装体の一例を示す上面概略図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る実装体の一例を示す底面概略図である。
【図3】図1に示した実装体のA−A断面を示す概略図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る実装体の製造方法の一例を示す断面図(その1)である。
【図5】本発明の実施の形態に係る実装体の製造方法の一例を示す断面図(その2)である。
【図6】本発明の実施の形態に係る実装体の製造方法の一例を示す断面図(その3)である。
【図7】本発明の実施の形態に係る実装体の製造方法の一例を示す断面図(その4)である。
【図8】本発明の実施の形態に係る実装体の製造方法の一例を示す断面図(その5)である。
【図9】本発明の実施の形態に係る実装体の製造方法の一例を示す断面図(その6)である。
【図10】本発明のその他の実施の形態に係る実装体の一例を示す断面概略図である。
【図11】本発明のその他の実施の形態に係る実装体の他の例を示す断面概略図である。
【符号の説明】
【0044】
10 実装基板
11 電極パッド
12 金属箔
14 第1金属膜
15 貫通電極
16 導電膜
18 第2金属膜
20 機能素子
22 封止基板
30 貫通孔
【技術分野】
【0001】
本発明は、機能部品のパッケージ技術に関し、特に、貫通電極を有するガラス基板を用いる実装体及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話等の電子機器の小型化、高機能化が進められている。電子機器の小型化、高機能化に応じて、電子機器に使用される機能部品の高密度、高信頼性の実装技術が開発されている。しかしながら、電子機器の小型化により、実装の設計寸法の更なる縮小にも限界がある。特に、二次元的な実装技術の開発は、設計寸法から限界に達しつつある。そのため、必然的に三次元的な実装技術やチップサイズパッケージ(CSP)の開発が急務となっている。
【0003】
三次元実装技術の一つとして、半導体製造技術を応用した立体的微細加工技術であるマイクロ電気機械システム(MEMS)技術が注目されている。例えば、シリコン(Si)基板とガラス製の実装基板を接合するMEMSパッケージ技術を応用した機能部品のパッケージングの研究開発が進められている。
【0004】
このような三次元実装に用いられる実装基板表面に封止された機能部品に配線するため、実装基板に貫通電極が設けられる。貫通電極のための貫通孔の断面形状は、貫通孔加工技術に対応して逆メサ形状、矩形状、あるいはテーパ形状となる。通常、電解メッキ法等により、加工された貫通孔に銅(Cu)やニッケル(Ni)等の金属が埋め込まれて貫通電極が形成される(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
電解メッキでは、厚い金属膜を形成することができ、電気的な接続だけでなく高い気密性を確保することが可能である。しかし、実装基板は、貫通孔加工によりダメージや熱歪を受ける。ダメージや熱歪を除去せずに貫通孔に厚い金属膜を埋め込むと、実装基板に亀裂が生じやすい。また、実装基板と埋め込まれた金属の熱膨張係数の違いにより、実装基板に応力がかかり亀裂が生じる。その結果、貫通電極形成工程の歩留まりが低下する。
【0006】
また、電解メッキの堆積速度が遅く貫通孔に厚い金属膜を埋め込むのに長時間を要する。そのため、貫通電極形成工程の生産性に乏しい。
【特許文献1】特開2006−184184号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、実装基板の亀裂を防止し、歩留まり及び生産性の向上が可能な実装体及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様によれば、(イ)表面側から裏面側に向かう貫通孔を備え、少なくとも表面側がガラスからなる実装基板と、(ロ)表面側で貫通孔を覆う電極パッドと、(ハ)電極パッドに接続された機能素子と、(ニ) 電極パッドに接続され、貫通孔の側壁を介して裏面に延在し、裏面側での貫通孔の開口幅の1/2よりも薄い貫通電極配線とを備える実装体が提供される。
【0009】
本発明の第2の態様によれば、(イ)少なくとも表面側がガラスからなる実装基板に、表面側から裏面側に向かって貫通孔を形成する工程と、(ロ)表面側で貫通孔を塞ぐように実装基板に金属箔を接合して電極パッドを形成する工程と、(ハ)電極パッドに接続され、貫通孔の側壁を介して裏面に延在し、裏面側での貫通孔の開口幅の1/2よりも薄い貫通電極配線を形成する工程と、(ニ)電極パッドに機能素子を接続する工程と、(ホ)表面上で機能素子を封止するように機能素子を収納する凹部を有する封止基板を実装基板上に形成する工程とを含む実装体の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、実装基板の亀裂を防止し、歩留まり及び生産性の向上が可能な実装体及びその製造方法を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下図面を参照して、本発明の形態について説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号が付してある。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0012】
本発明の実施の形態に係る実装体は、図1〜図3に示すように、実装基板10と、電極パッド11と、貫通電極配線15と、機能素子20と、封止基板22を備える。実装基板10は、表面(第1主面)側に比べ、表面に対向する裏面(第2主面)側で開口幅が広くなるテーパ形状の側壁を有する貫通孔30を備える。図3では、図3に示した実装基板10の上面を表面、実装基板10の下面を裏面と定義しているが、表面側に封止基板22が配置されるようなトポロジーであれば、どちらの面を表面と定義するかは任意である。機能素子20は、電極パッド11上に配置される。封止基板22は、実装基板10の表面上で封止基板22に設けられた凹部を空隙32として、封止基板22の内側に機能素子20を封止する。
【0013】
電極パッド11は、第1金属膜12及び第2金属膜14を含む。第1金属膜12は、実装基板10の表面側で貫通孔30の開口部を塞ぐように貫通孔30上に設けられる。第2金属膜14は、第1金属膜12上に設けられる。
【0014】
貫通電極配線15は、第1導電膜16及び第2導電膜18を含む。第1導電膜16は、貫通孔30内に露出した電極パッド11に電気的に接続される。第2導電膜18は、第1導電膜16上に設けられる。貫通電極配線15は、貫通孔30の側壁を介して実装基板10の裏面に延在する。また、図3に示すように、実装基板10の表面に対して垂直に切った断面において、一対の貫通電極配線15の互いに対向する端部は、実装基板10の裏面側で互いに離間して設けられる。
【0015】
実装基板10には、アルカリガラス等のガラス基板や、少なくとも表面側がガラスからなるセラミック基板等が用いられる。第1金属膜12には、アルミニウム(Al)箔、Ni箔、コバール箔等の金属箔が用いられる。第2金属膜14には、金(Au)等の金属膜や、チタン(Ti)−白金(Pt)−Au等の積層金属膜等が用いられる。
【0016】
封止基板22には、Si基板等が用いられる。機能素子20として、水晶共振素子、薄膜圧電共振素子(FBAR)、弾性表面波(SAW)素子、ジャイロスコープ素子、加速度センサ素子等が用いられる。
【0017】
実装基板10表面側の貫通孔30の直径(開口幅)Waは、機能素子20に対して望ましい接触抵抗を確保できる最小径以上であればよい。例えば、開口幅Waは、約1μm〜約100μm、望ましくは約5μm〜約50μmの範囲である。なお、図1及び図2では円形の貫通孔30を示しているが、矩形であれば短辺を開口幅Waと定義し、開口幅Waを約1μm〜約100μm、望ましくは約5μm〜約50μmの範囲とすればよい。また、楕円形であれば短径を開口幅Waと定義し、開口幅Waを約1μm〜約100μm、望ましくは約5μ〜約50μmの範囲とすればよい。
【0018】
開口幅Waが1μmより小さいと、貫通電極配線15と電極パッド11との間の接触抵抗が高くなる。開口幅Waが100μmを越えると、第1金属膜12による気密性の確保が困難となる。例えば、機能素子20を不活性ガス中に封止する場合は、開口幅Waは、約50μm以下が望ましい。機能素子20を約0.1Pa以下の真空中に封止する場合は更に気密性が要求されるため、開口幅Waは、約20μm以下が望ましい。
【0019】
また、実装基板10裏面側の貫通孔30の開口幅Wbは、実装基板10の厚さt1に対してt1/2〜t1の範囲である。矩形の貫通孔30であれば、短辺を開口幅Wbと定義し、開口幅Wbを実装基板10の厚さt1に対してt1/2〜t1の範囲にすればよい。楕円形の貫通孔30であれば、短径を開口幅Wbと定義し、開口幅Wbを実装基板10の厚さt1に対してt1/2〜t1の範囲にすればよい。
【0020】
第1導電膜16には、窒化チタン(TiN)−Cu等の積層膜が用いられる。第2導電膜18には、Au等の金属が用いられる。第1及び第2導電膜16、18の総厚、即ち貫通電極配線15の厚さt2は、実装基板10の裏面側での貫通孔30の開口幅Wbの1/2よりも薄く選定される。好ましくは開口幅Wbの1/3よりも薄く、更に好ましくは開口幅Wbの1/4より薄くすればよい。実用的には、実装基板10の厚さt1を約200μm〜約1000μmとすれば、貫通孔30の開口幅Wbを約100μm〜1000μmとし、貫通電極配線15の厚さt2を約1μm〜約100μmとすればよい。
【0021】
例えば、貫通孔に対する気密性を確保するため、通常は電解メッキ法等により貫通孔に金属を埋め込んで貫通電極が形成される。実装基板10としてガラス基板を用いる場合、通常、サンドブラスト法によりガラス基板の裏面側から貫通孔の加工が行われる。サンドブラストの加工特性上、ガラス基板の裏面側の開口幅はガラス基板の厚さと同程度になる。このため、加工性を考慮して厚いガラス基板を用いると、貫通孔が大きくなる。したがって、ガラス基板を厚くするほど、メッキにより埋め込まれた貫通電極による貫通孔側壁への応力が増大する。その結果、ガラス基板に亀裂が生じ、気密性を確保することが困難となる。
【0022】
図1〜図3に示した実装体では、貫通孔30の側壁に第1導電膜16及び第2導電膜18を堆積して貫通電極配線15を設けている。図3に示すように、貫通電極配線15は、貫通孔30の開口幅Wbの1/2よりも薄いので貫通孔30の内部は完全に埋め込まれず、空隙部を有する。このため、貫通電極配線15に起因する応力も小さい。したがって、実装基板10としてガラス基板を用いても、実装基板10の亀裂を防止することができる。その結果、貫通電極配線15形成の歩留まりを向上させることが可能となる。
【0023】
また、実装基板10の表面側の貫通孔30の開口部は、陽極接合により実装基板10に接合された第1金属膜12により塞がれる。ここで、「陽極接合」とは、可動イオンを含むガラス材とSi基板や金属箔とを重ね合わせ、常温又は加熱してSi基板や金属箔を陽極として電圧を付加することにより接合させる方法である。貫通孔30の開口幅Wbは約100μm以下と小さくしてあるため、接合された第1金属膜12により気密性が確保される。更に、貫通孔30の中に露出した第1金属膜12面を補強するように、第1導電膜16及び第2導電膜18が堆積される。したがって、貫通孔30に対する気密性を更に向上させることができる。
【0024】
封止基板22としては、例えばSi基板が用いられる。Si基板を用いた場合は、封止基板22をガラス基板である実装基板10に陽極接合により接合することができる。したがって、機能素子20を気密性よく空隙32に保持することが可能となる。
【0025】
このように、図1〜図3に示した実装体によれば、実装基板10の亀裂を防止して、機能素子20を気密性よく封止することができる。その結果、実装体の製造歩留まりを向上させることが可能となる。
【0026】
次に、図1〜図3に示した実装体の製造方法を、図4〜図9に示す断面図を用いて説明する。ここで、説明に使用する断面図には、図1に示したA−A線に相当する断面が示されている。
【0027】
(イ)図4に示すように、フォトリソグラフィ等によりガラス基板等の実装基板10の裏面(図4において実装基板10の下面)に直径が約150μmの開口部を有するレジスト膜50を形成する。レジスト膜50をマスクとして、サンドブラスト等により裏面側の開口幅が約150μmで、表面側の開口幅が約10μmのテーパ形状の側壁を有する貫通孔30を形成する。テーパ角度θは、10度〜30度程度、好ましくは15度〜25度程度にするとよい。その後、レジスト膜50を、剥離液等により除去する。
【0028】
(ロ)図5に示すように、陽極接合等により実装基板10の表面にAl箔等の第1金属膜12を接合する。陽極接合は、例えば、実装基板10を約300℃〜約400℃に加熱して、第1金属膜12に約400V〜1000Vの電圧を印加しながら真空中で実施される。
【0029】
(ハ)図6に示すように、スパッタリングや化学気相成長(CVD)等により、実装基板10の裏面側から、例えばTiN膜及びCu膜を順次堆積して第1導電膜16を形成する。TiN膜は、実装基板10への密着性を向上させるために約10nm〜約20nmの厚さで堆積される。Cu膜は、アンモニア(NH3)ガスをキャリアガスとして用いるCVDにより、約200nm〜約300nmの厚さで堆積される。
【0030】
(ニ)図7に示すように、スパッタリング等により実装基板10表面の第1金属膜12上に、Ti、Pt、及びAuを順次堆積する。フォトリソグラフィ及び電解メッキ等により、第1金属膜12上に堆積されたAu膜及び第1導電膜16それぞれの貫通孔30を含む領域に、選択的にAuをメッキして第2金属膜14及び第2導電膜18を形成する。その後、フォトリソグラフィ及びエッチング等により第1金属膜12及び第1導電膜16を選択的に除去して、電極パッド11及び貫通電極配線15を形成する。
【0031】
(ホ)図8に示すように、銀ペースト等の導電接着剤等により機能素子20を第2金属膜14上に実装する。なお、第2金属膜14上に金バンプを設けて、機能素子20を超音波を併用した熱圧着により、第2金属膜14上に実装してもよい。
【0032】
(ヘ)図9に示すように、凹部が設けられたSi基板からなる封止基板22を、真空中の陽極接合等により実装基板10の表面に接合する。陽極接合の際に、封止基板22の凹部を機能素子20の位置にアライメントする。その結果、機能素子20は、封止基板22に設けられた凹部を空隙32として、封止基板22の内側に封止される。このようにして、図1〜図3に示した実装体が製造される。
【0033】
上記の実装体の製造方法では、CVD及びメッキ等により、貫通孔30の側壁に総厚が貫通孔30の裏面側の開口幅の1/2よりも薄い第1導電膜16及び第2導電膜18を堆積して貫通電極配線15が形成される。貫通孔30は埋め込まれていないので、貫通電極配線15に起因する応力も小さい。したがって、実装基板10としてガラス基板を用いても、実装基板10の亀裂を防止することができる。また、貫通孔への埋め込みメッキに比べ、貫通電極配線15の形成に要する時間を大幅に短縮することができる。その結果、貫通電極配線15形成の歩留まり及び生産性を向上させることが可能となる。
【0034】
また、実装基板10の表面側の貫通孔30の開口部は、陽極接合により実装基板10に接合された第1金属膜12により塞がれる。また、封止基板22が、実装基板10に陽極接合により接合される。したがって、機能素子20を気密性よく空隙32に封止することが可能となる。
【0035】
このように、本発明の実施の形態に係る製造方法によれば、実装基板10の亀裂を防止して、機能素子20を気密性よく封止することができる。その結果、実装体の製造歩留まり及び生産性を向上させることが可能となる。
【0036】
なお、封止基板22としてSi基板を用いて実装基板10に陽極接合している。しかし、封止基板として、ガラス基板、セラミック基板等を用いてもよい。この場合、実装基板、あるいは封止基板のいずれかの接合面に、予めAl等の金属膜を設けて陽極接合すればよい。
【0037】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明の実施の形態を記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者にはさまざまな代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0038】
本発明の実施の形態においては、貫通孔30として、表面側から裏面側に向かい開口断面面積が次第に広くなるようなテーパ形状の側壁を有する貫通孔を用いている。しかし、貫通孔30として、実装基板10の表面に垂直な断面において、任意の形状を有する貫通孔を用いてもよい。
【0039】
例えば、図10に示すように、表面側から裏面側に向かって垂直形状の側壁を有する貫通孔30aであってもよい。また、図11に示すように、表面側から裏面側に向かって開口断面面積が狭くなるような逆テーパ形状の側壁を有する貫通孔30bであってもよい。実装基板10表面側の貫通孔30の開口幅Waは、垂直形状及び逆テーパ形状のいずれも、約1μm〜約100μm、望ましくは約5μm〜約50μmの範囲が望ましい。
【0040】
また、封止基板22は、陽極接合により実装基板10としてのガラス基板に接合される。しかし、封止基板にAu等の金属接着層を設けて、熱圧着により実装基板に圧着してもよい。この場合、封止基板としてSi基板に限定されず、Si以外の半導体基板、セラミック等の絶縁基板等を用いてもよい。
【0041】
また、本発明の実施の形態において、機能素子20は、真空封止されているとして例示的に説明した。しかし、機能素子20を不活性ガス等で封止してもよい。不活性ガスで封止する場合は、封止基板22を不活性ガス中で陽極接合、あるいは熱圧着等により実装基板10に接着すればよい。また、封止基板として樹脂基板や永久厚膜レジスト等を用いてもよい。
【0042】
このように、本発明はここでは記載していないさまざまな実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係わる発明特定事項によってのみ定められるものである。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施の形態に係る実装体の一例を示す上面概略図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る実装体の一例を示す底面概略図である。
【図3】図1に示した実装体のA−A断面を示す概略図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る実装体の製造方法の一例を示す断面図(その1)である。
【図5】本発明の実施の形態に係る実装体の製造方法の一例を示す断面図(その2)である。
【図6】本発明の実施の形態に係る実装体の製造方法の一例を示す断面図(その3)である。
【図7】本発明の実施の形態に係る実装体の製造方法の一例を示す断面図(その4)である。
【図8】本発明の実施の形態に係る実装体の製造方法の一例を示す断面図(その5)である。
【図9】本発明の実施の形態に係る実装体の製造方法の一例を示す断面図(その6)である。
【図10】本発明のその他の実施の形態に係る実装体の一例を示す断面概略図である。
【図11】本発明のその他の実施の形態に係る実装体の他の例を示す断面概略図である。
【符号の説明】
【0044】
10 実装基板
11 電極パッド
12 金属箔
14 第1金属膜
15 貫通電極
16 導電膜
18 第2金属膜
20 機能素子
22 封止基板
30 貫通孔
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面側から裏面側に向かう貫通孔を備え、少なくとも前記表面側がガラスからなる実装基板と、
前記表面側で前記貫通孔上を覆う電極パッドと、
前記電極パッドに接続された機能素子と、
前記電極パッドに接続され、前記貫通孔の側壁を介して前記裏面に延在し、前記裏面側での前記貫通孔の開口幅の1/2よりも薄い貫通電極配線
とを備えることを特徴とする実装体。
【請求項2】
前記貫通電極配線が、前記表面に対して垂直に切った断面において、前記貫通孔の互いに対向する側壁上を対称に延在し、且つ前記裏面において互いに逆方向に延在することを特徴とする請求項1に記載の実装体。
【請求項3】
前記貫通電極配線が、前記裏面において前記貫通孔の開口部を囲み、且つ前記側壁の全面を覆うことを特徴とする請求項1又は2に記載の実装体。
【請求項4】
前記表面上で前記機能素子を封止するように前記機能素子を収納する凹部を有する封止基板を更に備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の実装体。
【請求項5】
前記実装基板が、ガラス基板であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の実装体。
【請求項6】
少なくとも表面側がガラスからなる実装基板に、前記表面側から裏面側に向かって貫通孔を形成する工程と、
前記表面側で前記貫通孔を塞ぐように前記実装基板に金属箔を接合して電極パッドを形成する工程と、
前記電極パッドに接続され、前記貫通孔の側壁を介して前記裏面に延在し、前記裏面側での前記貫通孔の開口幅の1/2よりも薄い貫通電極配線を形成する工程と、
前記電極パッドに機能素子を接続する工程と、
前記表面上で前記機能素子を封止するように前記機能素子を収納する凹部を有する封止基板を前記実装基板上に形成する工程
とを含むことを特徴とする実装体の製造方法。
【請求項7】
前記金属箔が、陽極接合により実装基板に接合されることを特徴とする請求項6に記載の実装体の製造方法。
【請求項1】
表面側から裏面側に向かう貫通孔を備え、少なくとも前記表面側がガラスからなる実装基板と、
前記表面側で前記貫通孔上を覆う電極パッドと、
前記電極パッドに接続された機能素子と、
前記電極パッドに接続され、前記貫通孔の側壁を介して前記裏面に延在し、前記裏面側での前記貫通孔の開口幅の1/2よりも薄い貫通電極配線
とを備えることを特徴とする実装体。
【請求項2】
前記貫通電極配線が、前記表面に対して垂直に切った断面において、前記貫通孔の互いに対向する側壁上を対称に延在し、且つ前記裏面において互いに逆方向に延在することを特徴とする請求項1に記載の実装体。
【請求項3】
前記貫通電極配線が、前記裏面において前記貫通孔の開口部を囲み、且つ前記側壁の全面を覆うことを特徴とする請求項1又は2に記載の実装体。
【請求項4】
前記表面上で前記機能素子を封止するように前記機能素子を収納する凹部を有する封止基板を更に備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の実装体。
【請求項5】
前記実装基板が、ガラス基板であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の実装体。
【請求項6】
少なくとも表面側がガラスからなる実装基板に、前記表面側から裏面側に向かって貫通孔を形成する工程と、
前記表面側で前記貫通孔を塞ぐように前記実装基板に金属箔を接合して電極パッドを形成する工程と、
前記電極パッドに接続され、前記貫通孔の側壁を介して前記裏面に延在し、前記裏面側での前記貫通孔の開口幅の1/2よりも薄い貫通電極配線を形成する工程と、
前記電極パッドに機能素子を接続する工程と、
前記表面上で前記機能素子を封止するように前記機能素子を収納する凹部を有する封止基板を前記実装基板上に形成する工程
とを含むことを特徴とする実装体の製造方法。
【請求項7】
前記金属箔が、陽極接合により実装基板に接合されることを特徴とする請求項6に記載の実装体の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−227433(P2008−227433A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−67910(P2007−67910)
【出願日】平成19年3月16日(2007.3.16)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成17年度、東北経済産業局、地域新生コンソーシアム研究開発事業。産業活力再生特別措置法第30条の適用を受ける特許出願。
【出願人】(302000081)株式会社メムス・コア (19)
【出願人】(000237444)リバーエレテック株式会社 (24)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月16日(2007.3.16)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成17年度、東北経済産業局、地域新生コンソーシアム研究開発事業。産業活力再生特別措置法第30条の適用を受ける特許出願。
【出願人】(302000081)株式会社メムス・コア (19)
【出願人】(000237444)リバーエレテック株式会社 (24)
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