説明

客情報処理装置及びプログラム

【課題】来店客によって使用されるテーブル、座席、部屋等の使用対象と来店客との関係を店が把握できる環境を提供する。
【解決手段】客情報処理装置は、来店した客によって使用される使用対象の指定を、受け付ける対象受付手段10と、前記客の属性情報を受け付ける属性受付手段20と、対象受付手段が受け付けた使用対象の識別情報と属性受付手段が受け付けた属性情報とを対応付けして記憶部に記憶させる情報記憶手段40と、を備える。したがって、店は、記憶部に記憶された情報によって、使用対象と来店客との関係を把握することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、客情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、飲食店において、客席の使用開始時刻と使用終了時刻とのデータを記憶する装置がある(例えば、特許文献1参照)。この装置によれば、蓄積されたデータを用いて、客席毎に空席状態と使用状態との比率等を算出して、客席毎の使用状態を把握することで、客席レイアウトの最適化等に役立てることができるとされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、飲食店等では、客に満足感を与えられる店作りをすることが重要である。そのためには、どのような客が来店しどのテーブルに着いたのかを把握することが重要である。しかしながら、上記従来の装置は、どのような客が来店してどのようなテーブルに着いたのかは分からないという問題がある。
【0004】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、来店客によって使用されるテーブル、座席、部屋等の使用対象と来店客との関係を店が把握できる環境を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の客情報処理装置は、来店した客によって使用される使用対象の指定を、受け付ける対象受付手段と、前記客の属性情報を受け付ける属性受付手段と、前記対象受付手段が受け付けた前記使用対象の識別情報と前記属性受付手段が受け付けた前記属性情報とを対応付けして記憶部に記憶させる情報記憶手段と、を備える。
【0006】
また、本発明のプログラムは、コンピュータを、来店した客によって使用される使用対象の指定を、受け付ける対象受付手段と、前記客の属性情報を受け付ける属性受付手段と、前記対象受付手段が受け付けた前記使用対象の識別情報と前記属性受付手段が受け付けた前記属性情報とを対応付けして記憶部に記憶させる情報記憶手段と、として機能させる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、来店客によって使用されるテーブル、座席、部屋等の使用対象と来店客との関係を店が把握できる環境を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、店舗管理システムの全体構成を概略的に示すシステム構成図である。
【図2】図2は、情報端末の電気的接続を示すブロック図である。
【図3】図3は、ステーションの電気的接続を示すブロック図である。
【図4】図4は、客席管理ファイルのデータ構造を示す模式図である。
【図5】図5は、顧客管理ファイルのデータ構造を示す模式図である。
【図6】図6は、情報端末の機能構成を示すブロック図である。
【図7】図7は、情報端末が行う処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】図8は、フロアレイアウト画面の一例を示す図である。
【図9】図9は、第1の客席状況一覧画面の一例を示す図である。
【図10】図10は、第2の客席状況一覧画面の一例を示す図である。
【図11】図11は、客情報管理処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】図12は、客人数入力画面の一例を示す図である。
【図13】図13は、客属性情報入力画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる客情報処理装置及びプログラムの一実施の形態を詳細に説明する。
【0010】
本実施の形態は、飲食店に設置される店舗管理システムの情報端末を客情報処理装置として適用した例である。本実施の形態の飲食店は、複数の接客フロアを備え、各接客フロアに複数のテーブルが配置されており、来店した客(来店客)が利用する利用対象は、テーブルである。
【0011】
図1は、店舗管理システムの全体構成を概略的に示すシステム構成図である。図1に示す店舗管理システム101は、接客フロア及びチェックアウトカウンタに設置されている情報端末102、キッチンに設置されるキッチンプリンタ103、そして、店舗のバックヤード等に設置され店舗管理システム101全体を制御するサーバとしてのステーション105等を備えている。
【0012】
情報端末102は、接客フロアに設置されているものであってもチェックアウトカウンタに設置されているものであっても、その基本的な構造及び機能は変わらない。相違するのは、その使用態様である。つまり、接客フロアに設置されている情報端末102は、お客様の案内業務、注文の受け付け業務及び給仕(配膳)業務、客情報の入力業務という各業務を支援するのに対して、チェックアウトカウンタに設置されている情報端末102は、それらの業務に加えて会計業務をも支援する。つまり、チェックアウトカウンタに設置されている情報端末102は、いわゆるPOS端末としても機能する。このようなことから、情報端末102は、接客フロアに設置されているものであってもチェックアウトカウンタに設置されているものであっても、共にレシートや伝票発行用のプリンタ106が接続されているのに対して、チェックアウトカウンタに設置されている情報端末102は、プリンタ106に加えて客面表示装置107も接続されている。
【0013】
情報端末102は、本体部108の上面に表示器としての液晶ディスプレイ109が載置されて構成されている。液晶ディスプレイ109には、その表示面の上に入力デバイスとしてのタッチパネル110が積層配置されている。プリンタ106は、情報端末102の近傍に隣接設置されており、例えばUSB等のインターフェースを介して情報端末102に接続されている。
【0014】
客面表示装置107は、一例として、7セグメント表示をするLED表示装置であり、情報端末102の本体部108の上面に載置されて設置されている。客面表示装置107も、プリンタ106と同様に、USB等のインターフェースを介して情報端末102に接続されている。
【0015】
キッチンプリンタ103は、図1に示すように、その上面が操作表示面111となっており、操作表示面111にキーボード112や表示器113が配置されている。キッチンプリンタ103は、例えばサーマルプリンタ(図示せず)を内蔵しており、キッチンで働く調理人のための調理指示伝票(図示せず)を印字発行する。調理指示伝票は、正面に配置された伝票発行口114より発行される。
【0016】
ステーション105は、図1に示すように、小型の液晶ディスプレイ116及びキーボード117を備えており、各情報端末102から送信された各種の情報の管理等を実行する。
【0017】
以上概略説明した情報端末102、キッチンプリンタ103及びステーション105は、LANを介して互いにデータ送受信自在に接続されている。そして、情報端末102は、お客様をテーブルに案内する案内情報やメニューオーダーについての注文情報の入力が可能であり、入力された注文情報はLAN経由でステーション105に送信され、ステーション105から更にLAN経由でキッチンプリンタ103へと送信される。キッチンプリンタ103は、受信した注文情報に応じた内容の伝票を印字発行する。キッチンプリンタ103が印字発行する伝票は、前述したように、注文されたメニュー品目をキッチンの調理人に指示するための調理指示伝票である。POS端末として機能する情報端末102は、会計処理を実行する。
【0018】
図2は、情報端末102の電気的接続を示すブロック図である。情報端末102は、マイクロコンピュータ201を備えており、このマイクロコンピュータ201が各部を駆動制御する。マイクロコンピュータ201は、各部を集中的に制御するCPU202に、バスライン203を介して制御プログラム等の固定的情報を予め記憶するROM204と、各種情報を書き換え自在に記憶してワークエリア等として機能するRAM205とが接続されて構成されている。したがって、マイクロコンピュータ201は、情報処理を実行する情報処理部を構成する。
【0019】
マイクロコンピュータ201には、バスライン203を介して、タッチパネルコントローラ206、表示コントローラ207、HDD208、インターフェース209及び通信インターフェース210が接続されている。タッチパネルコントローラ206は、選択手段及及び入力手段としてのタッチパネル110からの入力信号をマイクロコンピュータ201に取り込む。表示コントローラ207は、画像データに基づいて液晶ディスプレイ109を駆動制御し、画像データに応じた画像を液晶ディスプレイ109に表示する。インターフェース209は、プリンタ106や客面表示装置107をマイクロコンピュータ201に接続させるためのインターフェースであり、前述したように、USB等によって構成されている。通信インターフェース210は、マイクロコンピュータ201をLAN経由で他の機器とデータ通信可能にするためのインターフェースである。
【0020】
HDD208には、OS、コンピュータプログラム、各種ファイル等がインストールされている。これらのOS、コンピュータプログラム、各種ファイル等は、情報端末102の起動時にその全部又は一部がRAM204にコピーされてCPU202にアクセスされる。CPU202は、こうしてコピーされたOS及びコンピュータプログラムに従った処理を実行する。各種のファイルは、例えば、メニューデータベースや客席管理ファイル401(図4参照)、顧客管理ファイル402(図5参照)である。メニューデータベースは、当該飲食店で提供可能なメニュー品目のデータとして、メニューコード、品目名、価格等を記憶している。メニューデータベースは、個々の情報端末102のHDD208とステーション105のHDD307とにインストールされている。なお、客席管理ファイル401や顧客管理ファイル402の内容が変更された場合には、変更内容が他の装置へ配信され、他の装置の客席管理ファイル401や顧客管理ファイル402が更新されるようになっている。
【0021】
図3は、ステーション105の電気的接続を示すブロック図である。ステーション105は、マイクロコンピュータ301を備えており、このマイクロコンピュータ301が各部を駆動制御する。マイクロコンピュータ301は、各部を集中的に制御するCPU302に、バスライン303を介して制御プログラム等の固定的情報を予め記憶するROM304と、各種情報を書き換え自在に記憶してワークエリア等として機能するRAM305とが接続されて構成されている。したがって、マイクロコンピュータ301は、情報処理を実行する情報処理部を構成する。
【0022】
マイクロコンピュータ301には、バスライン303を介して、表示/キーボードコントローラ306とHDD307と通信インターフェース308とが接続されている。表示/キーボードコントローラ306は、画像データに基づいて液晶ディスプレイ116を駆動制御することで当該画像データに応じた画像を液晶ディスプレイ116に表示させ、また、キーボード117からの入力信号をマイクロコンピュータ301に取り込む。通信インターフェース308は、マイクロコンピュータ301をLAN経由で他の機器とデータ通信可能にするためのインターフェースである。
【0023】
HDD307には、OS、コンピュータプログラム、各種ファイル等がインストールされている。これらのOS、コンピュータプログラム、各種ファイル等は、ステーション105の起動時にその全部又は一部がRAM305にコピーされてCPU302にアクセスされる。CPU302は、こうしてコピーされたOS及びコンピュータプログラムに従った処理を実行する。各種のファイルは、例えば、メニューデータベースや客席管理ファイル401、顧客管理ファイル402である。
【0024】
図4は、情報端末102及びステーション105がアクセス可能な客席管理ファイル401のファイル構造を示す模式図、図5は、情報端末102及びステーション105がアクセス可能な顧客管理ファイル402のデータ構造を示す模式図である。
【0025】
客席管理ファイル401は、テーブル毎に各種の情報を記憶するものであり、図4に示すように、テーブル番号を記憶するテーブル番号エリア401a、フロア番号を記憶するフロア番号エリア401b、ステータスを記憶するステータスエリア401c、利用開始時刻を記憶する開始時刻エリア401d、客の人数を記憶する人数エリア401e、経過時間を記憶する経過時間エリア401f、客番号を記憶する客番号エリア401gを有する。客席管理ファイル401は、テーブル番号に関連付けして、ステータス、開始時刻、人数、経過時間、客番号を記憶する。テーブル番号は、利用対象であるテーブルを識別する識別情報であり、詳しくは、当該飲食店に設置された全てのテーブルを個々に識別するためにテーブル毎に異なるように設定された番号である。フロア番号は、対応するテーブル(卓)が配置されたフロア(階)の番号である。ステータスは、対応するテーブルが利用されている最中か非利用状態かを示す情報である。利用開始時刻は、対応するテーブルの利用開始に関する時刻である。経過時間は、利用開始時刻からの経過時間である。人数は、対応するテーブルに着いた客の人数である。客番号は、客を識別する識別番号であり、例えば伝票番号等である。
【0026】
顧客管理ファイル402は、図5に示すように、客番号を記憶する客番号エリア402a、テーブル番号を記憶するテーブル番号エリア402b、フロア番号を記憶するフロア番号エリア402c、人数を記憶する人数エリア402d、属性情報を記憶する属性情報記憶エリア402e、滞在情報を記憶する滞在情報エリア402f、注文情報を記憶する注文情報エリア402gを有する。この顧客管理ファイル402は、客番号に関連付けして、テーブル番号、フロア番号、人数、属性情報、滞在情報を記憶する。客番号、テーブル番号、人数は、上述したものと同じである。
【0027】
属性情報は、対応するテーブルに着いた客の属性情報である。属性情報は、客の年齢に関する属性、客の性別に関する属性、客の職業に関する属性及び客の所属に関する属性等である。客の年齢に関する属性としては、20代、30代、40代、50代等である。客の職業に関する属性は、例えば、高校生(学生)、会社員、主婦等である。客の所属に関する属性は、例えば、ファミリー、カップル、グループ等である。滞在情報は、対応するテーブル利用した客のテーブル利用時間や利用開始時刻などである。利用時間は、客席管理ファイル401の経過時間に対応するものである。注文情報は、客が注文したメニュー品目のデータとして、メニューコード、注文数量、注文金額等である。
【0028】
次いで、情報端末102のCPU202がコンピュータプログラムに従って実行する各種の処理を説明する。CPU21は、コンピュータプログラムに従うことにより、図6に示すように、対象受付手段10、属性受付手段20、行動情報受付手段30、情報記憶手段40を、機能部として実現する。
【0029】
対象受付手段10は、来店した客によって使用される使用対象であるテーブルの指定を、受け付ける。対象受付手段10は、テーブルの配置を模して、テーブルを示すオブジェクトであるテーブルオブジェクト502a(図8参照)を配置したフロアレイアウト画面500(図8参照)を液晶ディスプレイ109に表示する。そして、対象受付手段10は、選択手段としてのタッチパネル110によって選択されたテーブルオブジェクトに対応するテーブルの指定を受け付ける。
【0030】
行動情報受付手段30は、客の行動に関する行動情報を受け付ける。ここで、客の行動は、一例として、メニュー品目の注文であり、この場合の行動情報は、メニュー品目の注文に関する注文情報である。また、客の行動の別の一例は、客が店に滞在した時間(滞在時間)である。この場合の行動情報は、テーブルの利用開始時刻及びテーブルの利用終了時刻に関する情報である。
【0031】
属性受付手段20は、客の属性情報を受け付ける。属性受付手段20は、複数の属性情報を受け付ける。属性受付手段20は、属性情報を示す複数のオブジェクトとしての属性情報ボタン600g(図13参照)を表示器である液晶ディスプレイ109に表示して、選択手段としてのタッチパネル110によって選択された属性情報ボタン600gに対応する属性情報を受け付ける。また、属性受付手段20は、行動情報受付手段30が注文情報を受け付ける前と注文情報の入力を受け付けた後との両方で属性情報の入力を受け付け可能である。
【0032】
情報記憶手段40は、対象受付手段10が受け付けたテーブルの識別情報であるテーブル番号と、属性受付手段20が受け付けた属性情報と、行動情報受付手段30が受け付けた行動情報と、を対応付けして記憶部である顧客管理ファイル402に記憶させる。
【0033】
次に、CPU202が実行する処理を詳しく説明する。図7のフローチャートに示すように、情報端末102のCPU202は、操作画面として図8に示すようなフロアレイアウト画面500を液晶ディスプレイ109に表示する(ステップS1)。
【0034】
フロアレイアウト画面500は、図8に示すように、使用対象であるテーブルの配置を模してテーブルオブジェクト502aを表示したレイアウト表示部502と、各種ボタンと、を表示している。テーブルオブジェクト502a及び各種ボタンは、タッチパネル110によるタッチ指定が可能なオブジェクトである。
【0035】
フロアレイアウト画面500に表示される各種ボタンとしては、座席ボタン501a、オーダーボタン501b、会計ボタン501c、オーダー送信ボタン501d、フロア切替ボタン501e、テーブル表示変更ボタン501f、新客グループボタン501g、使用中グループボタン501h等がある。
【0036】
フロア切替ボタン501eは、各接客フロア毎に対応して設けられており、本実施の形態では、1階〜3階の接客フロア毎に対応して、「フロア1」、「フロア2」、「フロア3」の各フロア切替ボタン501eが設けられている。
【0037】
テーブル表示変更ボタン501fとしては、「フロア図」、「25卓」、「50卓」の各ボタンがある。「フロア図」のテーブル表示変更ボタン501fは、フロアレイアウト画面500を表示するためのものであり、「25卓」のテーブル表示変更ボタン501fは、図9に示す第1の客席状況一覧画面500Aを表示するためのものであり、「50卓」のテーブル表示変更ボタン501fは、図10に示す第2の客席状況一覧画面500Bを表示するためのものである。
【0038】
テーブルオブジェクト502aは、対応するテーブルのテーブル番号と対応付けされている。詳しくは、オブジェクト502aには、テーブルオブジェクトを識別するテーブルオブジェクト番号が付されている。そして、情報端末102は、テーブルオブジェクト番号に、対応するテーブルのテーブル番号と、テーブルオブジェクトの位置(座標)と、を関連付けして記憶している記憶部であるオブジェクトファイル(図示せず)を有している。テーブルオブジェクト502aには、対応するテーブルに関する各種の情報が、客席管理ファイル401、顧客管理ファイル402に基づいて表示されている。また、レイアウト表示部502は、接客フロア全体の模式画像のうちの一部が表示されている。そして、レイアウト表示部502には、接客フロア全体の模式画像をスクロールさせるためのスクロールボタン502cが表示されている。また、レイアウト表示部502には、座席が禁煙席となっているテーブルのテーブルオブジェクト502aに対応させて、禁煙マーク502bが表示されている。
【0039】
ここで、第1の客席状況一覧画面500A及び第2の客席状況一覧画面500Bについて説明する。第1及び第2の客席状況一覧画面500A,500Bは、テーブルオブジェクト502aを一覧表示した一覧表示部(第1の客席状況一覧画面500Aでは符号502A、第2の客席状況一覧画面500Bでは符号502B)と、各種ボタンとを表示している。この各種ボタンは、フロアレイアウト画面500のボタンと同じものである。一覧表示部502A,502Bのテーブルオブジェクト502aは、テーブル番号順にマトリックス状に並べて配置されている。第1及び第2の客席状況一覧画面500A,500Bは、表示するテーブルオブジェクト502aの数と大きさが相互に異なる。表示するテーブルオブジェクト502aの数は、第1の客席状況一覧画面500Aの方が第2の客席状況一覧画面500Bよりも多い。表示するテーブルオブジェクト502aの大きさは、第2の客席状況一覧画面500Bの方が、第1の客席状況一覧画面500Aよりも大きい。
【0040】
次に、図7に示すように、CPU202は、タッチパネル110によるテーブルオブジェクト502aのタッチ選択を受け付けることで(ステップS2のYes)、タッチ選択されたテーブルオブジェクト502aが示すテーブルのテーブル番号を受け付け(対象受付手段10)、受け付けたテーブル番号をRAM204の選択テーブル記憶エリア(図示せず)に記憶させ(ステップS3:情報記憶手段)、ステップS4に進む。
【0041】
次に、CPU202は、フロアレイアウト画面500のボタンがタッチ選択されるのを待つ(ステップS4のNo)。CPU202は、ボタンのタッチ選択がされたと判定した場合(ステップS4のYes)、そのタッチ選択されたボタンに対応する処理(ボタン対応処理)を実行し(ステップS5)、ステップS2に戻る。また、CPU202は、タッチパネル110によってテーブルオブジェクト502aのタッチ選択が無く(ステップSのNo)、ボタンのタッチ選択がされたと判定した場合(ステップS4のYes)も、ステップS5に進んでボタン対応処理を実行する。
【0042】
このようにしてCPU202は、フロアレイアウト画面500のボタンに応じた複数種類の処理を実行する。以下に、ボタン対応処理の詳細を説明する。
【0043】
まずは、ステップS2においてタッチパネル110によって新客グループボタン501gがタッチ選択された場合に、CPU202がステップS5で実行する客情報管理処理について、図11に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0044】
この客情報管理処理は、図7のステップS2で、タッチ操作を受け付けたテーブルオブジェクト502aが示すテーブルに着いた客の人数及び属性情報を受け付けて記憶するものである。したがって、CPU202は、ステップS2でのテーブルオブジェクト502aの指定を受け付けたことを条件に客情報管理処理を行う。ここで、CPU202(行動情報受付手段30)が、タッチパネル110による新客グループボタン501gのタッチ選択(即ち、タッチパネル110からの信号)を受け付けることが、客のテーブル利用の開始という行動についての行動情報の受け付けである(行動情報受付手段30)。
【0045】
図11に示すように、CPU202は、客番号を生成して、生成した客番号と、図7のステップS3でRAM204の選択テーブル記憶エリアに記憶させたテーブル番号とを関連付けして、顧客管理ファイル402に記憶させる(ステップS10)。また、この際、CPU202は、生成した客番号を、図7のステップS3でRAM204の選択テーブル記憶エリア(図示せず)に記憶させたテーブル番号に対応させて、客席管理ファイル401の客番号エリア401gに記憶させる。ここで、CPU202(行動情報受付手段30)が、タッチパネル110による新客グループボタン501gのタッチ選択(即ち、タッチパネル110からの信号)を受け付けることが、客のテーブル利用の開始という行動についての行動情報の受け付けである(行動情報受付手段30)。そして、CPU202は、この時点の時刻を、客席管理ファイル401の開始時刻エリア401d及び顧客管理ファイル402の滞在情報エリア402fに記憶させる(情報記憶手段40)。
【0046】
次に、CPU202は、液晶ディスプレイ109に、客人数入力画面600(図12)を表示する(ステップS11)。この客人数入力画面600の表示は、例えばフロアレイアウト画面500上へのポップアップ表示である。客人数入力画面600は、図12に示すように、人数を受け付ける人数入力エリア600a、客の属性情報を受け付ける複数の属性入力エリア600b、テンキーボタン600c、OK/閉じるボタン600fを含む。
【0047】
客人数入力画面600において、タッチパネル110のタッチ選択によってテンキーボタン600cがタッチ選択されると、CPU202は、タッチ選択された数を、人数入力エリア600aに表示する。その後、CPU202は、タッチパネル110の入力確定ボタン600eのタッチ選択を受け付けることで、人数入力エリア600aに表示した数を客の人数として受け付けて(ステップS12のYes:人数受付手段)、その人数を顧客管理ファイル402に記憶させる(ステップS13:情報記憶手段40)。この際、CPU202は、当該客の人数を、ステップS10で顧客管理ファイル402に記憶させたテーブル番号及び客番号に関連付けして、顧客管理ファイル402に記憶させる。
【0048】
次に、CPU202は、客属性入力画面600A(図13)を液晶ディスプレイ109に表示する(ステップS14)。この客属性入力画面600Aの表示は、例えばフロアレイアウト画面500上へのポップアップ表示である。客属性入力画面600Aは、図13に示すように、人数入力エリア600a、複数の属性入力エリア600b、複数種類の属性情報ボタン600g、OK/閉じるボタン600fを含む。
【0049】
属性情報ボタン600gは、各種の客の属性情報と関連付けされている。詳しくは、属性情報ボタン600gには、属性情報ボタン600gを識別する属性情報ボタン識別情報が付されている。そして、情報端末102は、属性情報ボタン識別情報に、対応する属性情報と、属性情報ボタン600gの位置(座標)と、を関連付けして記憶している記憶部である属性情報ファイル(図示せず)を有している。属性情報ボタン600gとしては、例えば、ファミリーを示す「ファミリー」ボタン、カップルを示す「カップル」ボタン、高校生を示す「高校生」ボタン、会社員を示す「会社員」ボタン、グループを示す「グループ」ボタン、主婦を示す「主婦」ボタン、年齢層及び性別を示す年齢層・性別ボタン等である。年齢層・性別ボタンには、「20代女性」、「30代女性」、「40代女性」、「50代女性」、「20代男性」、「30代男性」、「40代男性」、「50代男性」の各ボタンがある。これらの複数の属性情報は、組み合わせが可能となっている。
【0050】
客属性入力画面600Aにおいて、タッチパネル110のタッチ選択によって属性情報ボタン600gがタッチ選択されると、CPU202は、タッチ選択された属性情報ボタン600gが示す属性情報を、属性入力エリア600bに表示する。本実施の形態では、複数の属性入力エリア600bが設けられており、これにより、タッチパネル110による属性情報ボタン600gのタッチ選択は、複数可能である。その後、CPU202は、タッチパネル110によるOK/閉じるボタン600fのタッチ選択を受け付けることで、属性入力エリア600bに表示した属性情報を客の属性情報として受け付けて(ステップS15のYes:属性受付手段20)、その属性情報を顧客管理ファイル402に記憶させる(ステップS16:情報記憶手段40)。この際、CPU202は、当該客の属性情報を、ステップS10で顧客管理ファイル402に記憶させたテーブル番号及び客番号に関連付けして、顧客管理ファイル402に記憶させる。
【0051】
次に、注文処理について説明する。ステップS2においてタッチパネル110によってオーダーボタン501bがタッチ選択された場合、CPU202は、行動情報受付手段30として動作し、ステップS5での処理として注文処理を実行する。CPU202は、タッチパネル110によるタッチ選択可能にメニュー品目を表示した注文画面を、液晶ディスプレイ109に表示し、メニュー品目(メニューコード)や個数を含む注文情報を受け付ける。そして、CPU202は、注文画面においてタッチパネル110によるタッチ選択によるメニュー品目の入力を受け付けた後、オーダー送信ボタン501dがタッチパネル110によってタッチ選択されると、受け付けたメニュー品目(メニューコード)を、顧客管理ファイル402に記憶させるとともに、そのメニュー品目(メニューコード)や個数を含む注文情報をキッチンプリンタ103に送信する。この際、CPU202は、当該注文情報を、ステップS10で顧客管理ファイル402に記憶させたテーブル番号及び客番号に関連付けして、顧客管理ファイル402に記憶させる。
【0052】
ここで、この注文処理の前に新客グループボタン501gがタッチ選択されておらず、前述の客情報管理処理が行われていない場合には、客番号が生成されていない。このため、この場合、CPU202は、客番号を生成して、生成した客番号と、ステップS3でRAM204の選択テーブル記憶エリアに記憶させたテーブル番号とを関連付けして、顧客管理ファイル402に記憶させる(対象受付手段10)。即ち、この場合、CPU202は、ステップS10と同じ処理を行う。その後、CPU202は、受け付けたメニュー品目を、顧客管理ファイル402に記憶させる。この処理後に、使用中グループボタン501hがタッチパネル110によってタッチ選択された場合、CPU202は、客情報管理処理を行うのであるが、この場合の処理は、ステップS10に相当する処理を既に行っているので、図11に示すフローチャートのうちステップS12〜ステップS16の処理を行う(属性情報受付手段)。
【0053】
次に、会計処理について説明する。ステップS2においてタッチパネル110によって会計ボタン501cがタッチ選択された場合、ステップS1でテーブル番号が指定されたテーブルの客に対する会計処理を行う。詳しくは、CPU202は、顧客管理ファイル402に記憶されている注文情報に基づいて決済を実行し、その後、レシートを発行する。そして、CPU202は、客席管理ファイル401の経過時間エリア401fに記憶されている情報を、顧客管理ファイル402の滞在情報エリア402fに記憶させる。そして、CPU202は、客席管理ファイル401において、会計を行ったテーブルのステータスエリア401cのステータスを非利用状態とするとともに開始時刻エリア401d、人数エリア401e、経過時間エリア401f、客番号エリア401gの情報を消去する。この際、CPU202(行動情報受付手段30)が、タッチパネル110による会計ボタン501cのタッチ選択(即ち、タッチパネル110からの信号)を受け付けることが、客のテーブル利用の終了という行動についての行動情報の受け付けである(行動情報受付手段30)
【0054】
次に、画面切替処理について説明する。CPU202は、タッチパネル110によっていずれか一つのテーブル表示変更ボタン501fがタッチ指定された場合には、そのテーブル表示変更ボタン501fに対応する画面に切り替える。例えば、CPU202は、フロアレイアウト画面500(図8)や第2の客席状況一覧画面500B(図10)で、「50卓」のテーブル表示変更ボタン501fがタッチ指定された場合、液晶ディスプレイ109の表示画面を、第1の客席状況一覧画面500A(図9)に切り替える。また、CPU202は、第1の客席状況一覧画面500A(図9)や第2の客席状況一覧画面500B(図10)で、「25卓」のテーブル表示変更ボタン501fがタッチ指定された場合、液晶ディスプレイ109の表示画面を、フロアレイアウト画面500(図8)に切り替える。ここで、フロアレイアウト画面500、第1の客席状況一覧画面500A及び第2の客席状況一覧画面500Bにおいてテーブルオブジェクト502a等に表示される情報は、ある時点でのものであり、情報量の違いはあるが内容の同一性を有するものである。なお、図8ないし図10は、それらの画面500,500A,500Bの一例を説明するためのものであり、同じ時点の情報を示しているとは限らない。
【0055】
以上説明したように、本実施の形態では、属性受付手段20は、対象受付手段10が受け付けたテーブルのテーブル番号と属性受付手段が受け付けた客の属性情報とを対応付けして顧客管理ファイル402に記憶させる。したがって、店は、顧客管理ファイル402に記憶された情報によって、使用対象であるテーブルと客との関係を把握することができる。
【0056】
また、本実施の形態では、属性受付手段20は、複数の属性情報を受け付ける。したがって、店は、顧客管理ファイル402に記憶された情報によって、使用対象であるテーブルと客との関係をより深く把握することができる。
【0057】
また、本実施の形態では、属性受付手段20は、属性情報を示す複数のオブジェクトとしての属性情報ボタン600gを表示器である液晶ディスプレイ109に表示して、選択手段としてのタッチパネル110によって選択された属性情報ボタン600gに対応する属性情報を受け付ける。したがって、操作者は、比較的容易に属性情報の入力作業を行うことができる。
【0058】
また、本実施の形態では、行動情報受付手段30は、客の行動に関する行動情報の入力を受け付け、情報記憶手段40は、対象受付手段10が受け付けたテーブルのテーブル番号と属性受付手段20が受け付けた属性情報と行動情報受付手段30が受け付けた行動情報とを対応付けして顧客管理ファイル402に記憶させる。したがって、店は、顧客管理ファイル402に記憶された情報によって、テーブルとそのテーブルについた客の行動との関係を把握することができる。
【0059】
また、本実施の形態では、行動情報受付手段30は、メニュー品目の注文に関する注文情報を受け付ける。したがって、店は、顧客管理ファイル402に記憶された情報によって、テーブルとそのテーブルについた客の注文との関係を把握することができる。
【0060】
また、本実施の形態では、属性受付手段20は、行動情報受付手段30が注文情報を受け付ける前と注文情報の入力を受け付けた後との両方で属性情報の入力を受け付け可能である。したがって、情報端末102の使い勝手が良い。
【0061】
なお、本発明は、本実施の形態に限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の実施の形態を各種採用することができる。
【0062】
なお、本発明は、上記各実施の形態に限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の実施の形態を各種採用することができる。例えば、使用対象としては、テーブルに限ることなく、例えば、店舗の座席、カラオケボックスのカラオケルーム等の部屋等であっても良い。
【0063】
また、選択手段としては、タッチパネルに限ることなく、例えば、キーボードやマウス等であっても良い。
【0064】
また、上記実施の形態では、各種プログラムをHDDに格納するようにしたが、これに限るものではなく上記実施の形態の情報端末で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供されて良い。また、上記実施の形態の情報端末で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、上記実施の形態の情報端末で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【符号の説明】
【0065】
10…対象受付手段
20…属性受付手段
30…行動情報受付手段
40…情報記憶手段
102…情報端末(客情報処理装置)
110…タッチパネル(選択手段)
402…顧客管理ファイル(記憶部)
600g…属性情報ボタン(オブジェクト)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0066】
【特許文献1】特開2000−194759公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
来店した客によって使用される使用対象の指定を、受け付ける対象受付手段と、
前記客の属性情報を受け付ける属性受付手段と、
前記対象受付手段が受け付けた前記使用対象の識別情報と前記属性受付手段が受け付けた前記属性情報とを対応付けして記憶部に記憶させる情報記憶手段と、
を備える客情報処理装置。
【請求項2】
前記属性受付手段は、複数の前記属性情報を受け付ける請求項1に記載の客情報処理装置。
【請求項3】
前記属性受付手段は、前記属性情報を示す複数のオブジェクトを表示器に表示して、選択手段によって選択された前記オブジェクトに対応する前記属性情報を受け付ける請求項2に記載の客情報処理装置。
【請求項4】
客の行動に関する行動情報を受け付ける行動情報受付手段を備え、
前記情報記憶手段は、前記対象受付手段が受け付けた前記使用対象の識別情報と前記属性受付手段が受け付けた前記属性情報と前記行動情報受付手段が受け付けた前記行動情報とを対応付けして前記記憶部に記憶させる請求項1ないし3のいずれか一項に記載の客情報処理装置。
【請求項5】
前記行動情報受付手段は、メニュー品目の注文に関する注文情報を受け付け、
前記属性受付手段は、前記行動情報受付手段が前記注文情報を受け付ける前と前記注文情報を受け付けた後との両方で前記属性情報を受け付け可能である請求項4に記載の客情報処理装置。
【請求項6】
コンピュータを、
来店した客によって使用される使用対象の指定を、受け付ける対象受付手段と、
前記客の属性情報を受け付ける属性受付手段と、
前記対象受付手段が受け付けた前記使用対象の識別情報と前記属性受付手段が受け付けた前記属性情報とを対応付けして記憶部に記憶させる情報記憶手段と、
として機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−170815(P2011−170815A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−36633(P2010−36633)
【出願日】平成22年2月22日(2010.2.22)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】