家具等の脚柱と連結杆との連結構造
【課題】脚柱及び連結杆の端面に何ら加工を施す必要がなく、それらの製造コストを低減するとともに、両者を容易に位置決めして連結しうるようにする。
【解決手段】連結杆4を、端部にめねじを有する丸管状をなすものとし、この丸管状とした連結杆4の側端部を、水平方向を向く連結具12における内端面に嵌合し、連結具12の中心部に貫設された長手方向を向く挿通孔13に外方より挿入したボルト23を、めねじに螺合することにより、連結杆4の側端に連結具12を、水平をなすように固定するとともに、この水平をなす連結具12の下部外周面に、脚柱の上端が面接触する取付面14と位置決め突部15とを設け、この取付面14に、脚柱3bの上端を溶接により固着する。
【解決手段】連結杆4を、端部にめねじを有する丸管状をなすものとし、この丸管状とした連結杆4の側端部を、水平方向を向く連結具12における内端面に嵌合し、連結具12の中心部に貫設された長手方向を向く挿通孔13に外方より挿入したボルト23を、めねじに螺合することにより、連結杆4の側端に連結具12を、水平をなすように固定するとともに、この水平をなす連結具12の下部外周面に、脚柱の上端が面接触する取付面14と位置決め突部15とを設け、この取付面14に、脚柱3bの上端を溶接により固着する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば椅子やロビーチェア、テーブル等の家具の脚体における脚柱と連結杆との連結構造に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の脚柱と連結杆との連結構造としては、パイプ状の脚柱(支柱)の外周面に、円形又は角管状の連結杆の端面を、この連結杆に嵌合した連結具のめねじ孔に、脚柱の外方よりねじを螺合することにより、連結したものがある(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平9−317726号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献1に記載の連結構造においては、連結杆やそれに嵌合した連結具の端面をパイプ状の脚柱の外周面に密接させて連結するべく、連結杆又は連結具の端面を、脚柱の外周面と同じ曲率の円弧面に形成しているため、その加工が面倒であり、連結杆や連結具の製造コストが増大する。
また、脚柱に連結杆を連結する際の位置決めが容易ではなく、ねじによる連結作業に手間がかかることがある。
【0004】
上記特許文献には記載されていないが、例えばパイプ状の脚柱の上端面を、同じくパイプ状の水平な連結杆の外周面の下面に連結する際には、脚柱の上端面を円弧面に加工するのが一般的であり、この際にも、上記と同様の問題が生じる。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、脚柱及び連結杆の端面に何ら加工を施す必要がなく、それらの製造コストを低減しうるとともに、両者を容易に位置決めして連結しうるようにした家具等の脚柱と連結杆との連結構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1)家具等における脚柱に、水平をなす連結杆を、連結具をもって連結する家具等の脚柱と連結杆との連結構造において、
前記脚柱と連結杆との少なくともいずれか一方を、端部にめねじを有する丸管状をなすものとし、この丸管状とした脚柱の上端部又は連結杆の側端部を、上下又は水平方向を向く前記連結具における一端面に嵌合し、この該連結具の中心部に貫設された長手方向を向く挿通孔に外方より挿入したボルトを、前記めねじに螺合することにより、脚柱の上端又は連結杆の側端に連結具を、垂直もしくは水平をなすように固定するとともに、この垂直をなす連結具の側部外周面もしくは水平をなす連結具の下部外周面に、連結杆の側端又は脚柱の上端が面接触する取付面と位置決め手段とを設け、この取付面に、連結杆の側端又は脚柱の上端を溶接により固着する。
【0007】
(2)上記(1)項において、連結具における取付面と反対側の外周面にも、この取付面と平行をなす取付面と位置決め手段とを設ける。
【0008】
(3)上記(1)または(2)項において、位置決め手段を、管状とした脚柱又は連結杆の端部内に嵌合しうるようにして、取付面に突設された複数の位置決め突部とする。
【0009】
(4)上記(3)項において、位置決め突部を、脚柱又は連結杆の断面形よりも大とした取付面の内方寄りに突設する。
【0010】
(5)上記(1)〜(4)項のいずれかにおいて、脚柱又は連結杆と連結具との嵌合部に、互いに係合し合うことにより、それらの相対回動を防止するとともに、連結具の取付面を、連結杆又は脚柱の端面と平行をなすように位置決めする突部と凹溝とを設けする。
【0011】
(6)上記(1)〜(5)項のいずれかにおいて、連結具を、丸管状とした脚柱又は連結杆の外径とほぼ等しい外径の軸状とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の発明によれば、脚柱の上端及び連結杆の側端は、連結具の一端面に嵌合してボルトにより固定されるか、もしくは連結具の外周面に設けた取付面に位置決め手段を介して面接触させ、溶接により固定されているので、脚柱や連結杆の端面には何ら加工を施す必要がなく、それらの製造コストを低減することができる。
また、脚柱と連結杆とは、連結具を介して、容易にかつ正確に位置決めされて連結される。
【0013】
請求項2記載の発明によれば、連結具を介して、脚柱を上方に延長させたり、連結杆を側方に延長させたりしうるとともに、脚柱又は連結杆の反対側に、別の部材を位置決めして連結することができる。
【0014】
請求項3記載の発明によれば、管状とした脚柱又は連結杆の端部を、単に複数の位置決め突部に嵌合するだけで容易に位置決めしうるとともに、位置決め突部は、脚柱又は連結杆の内部に嵌合されて隠蔽されるので、連結後の見栄えがよくなる。
【0015】
請求項4記載の発明によれば、取付面に脚柱又は連結杆の端面を当接させた際、それらの外周端縁と取付面との間に溶接用の直角をなす隅部が形成されるので、溶接作業がし易くなる。
【0016】
請求項5記載の発明によれば、脚柱と連結杆とを、連結具を介して、正確に直角をなすように連結することができる。
【0017】
請求項6記載の発明によれば、連結具と脚柱又は連結杆とが一体感を呈し、連結具が目立たなくなるので、見栄えが向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明を適用したロビーチェアの斜視図、図2は、同じく正面図、図3は、拡大右側面図、図4は、拡大左側面図で、ロビーチェア(1)の脚体(2)は、同形をなす左右3個の支持脚(3)と、それらの上端同士を連結している左右方向を向く前後2本の連結杆(4)(4)とを備え、両連結杆(4)により、側面視前向L字状をなす複数(4個)の座体(5)の下面と後面が支持されている。
【0019】
各支持脚(3)は、前後方向を向き、下端に前後1対のアジャスタ(6)(6)が取付けられたベース脚(3a)と、その前端より垂直に起立する前部脚柱(3b)と、同じベース脚(3a)の後端より垂直に起立する、前部脚柱(3b)よりも長寸の後部脚柱(3c)とからなり、全体が、長方形断面をなす鋼製の角管を折曲することにより一体的に形成されている。
【0020】
前後の連結杆(4)は、円形断面の鋼管よりなり、それらの両端は、左右両側の支持脚(3)における前部脚柱(3b)と後部脚柱(3c)との上端に、後記する連結具(12)(25)(26)により連結されており、また同じく中間部は、中央の支持脚(3)における前部脚柱(3b)の上端と後部脚柱(3c)の上端とに、溶接により固定されている。
【0021】
図3に示すように、右側の支持脚(3)の上端には、上端に前後方向を向く肘当て(7)が取付けられた、脚柱(3b)と同形の垂直杆(8a)と、水平杆(8b)とよりなる側面視倒立L字状の肘掛け(8)の前部下端と後端とが、後記する連結具(12)(25)を介して、方形枠状をなすように連結されている。
【0022】
各座体(5)は、前後の連結杆(4)に溶接された左右1対ずつのブラケット(9)(10)に、ねじ(11)により固定されている。
【0023】
図5〜図7は、上記右側の支持脚(3)と前後の連結杆(4)及び肘掛け(8)との連結構造を示す。
【0024】
図5及び図6に示すように、右側の支持脚(3)における前部脚柱(3b)と前部の連結杆(4)及び肘掛け(8)の垂直杆(8a)との連結は、金属製の連結具(12)を用いて行われる。
【0025】
連結具(12)は、連結杆(4)とほぼ等外径で、かつ左右方向に所要長さの軸状をなし、中心には、外側端部が大径をなす後記ボルト挿通用の挿通孔(13)が貫設されている。
【0026】
連結具(12)における外側の半部の上下両外周面には、脚柱(3b)及び肘掛け(8)の垂直杆(8a)の端面が面接触しうる、それと同形かつ広面積の左右方向に長い長方形の平坦をなす取付面(14)(14)が、互いに平行をなすように形成され、それらの四隅部のやや内方寄りには、前後左右に対向して並ぶ4個の方形の位置決め突部(15)が突設されている。
【0027】
下部の取付面(14)における前後に対向する位置決め突部(15)の間には、挿通孔(13)に連通する液抜孔(16)(16)が、上下方向に向かって穿設されている。この両液抜孔(16)は、連結具(12)を、洗浄液や防錆処理液等に浸漬した際に、内部に溜まった液体を下方に速やかに排出するためのものである。
【0028】
連結具(12)の内側面には、連結杆(4)の側端部内にがたなく嵌合可能な嵌合突部(17)と、それより小径をなす後記ボルト(23)のガイド突軸(18)とが、同心的に一体成形されている。嵌合突部(17)の下方の内側面には、その突出寸法とほぼ等しい突出寸法の位置決め兼回り止め用の突部(19)が、嵌合突部(17)の下端面と連続するようにして一体的に突設されている。
【0029】
連結杆(4)の側端開口部の下端には、上記突部(19)が係合可能な凹溝(20)が形成されている。なお、図示は省略するが、上記とは反対に、連結具(12)側に凹溝(20)を、連結杆(4)側に突部(19)を設けてもよい。
【0030】
上記凹溝(20)に突部(19)が係合すると、連結具(12)の上下の取付面(14)(14)が、それぞれ真上と真下に位置して互いに水平をなすように位置決めされる。
【0031】
図6に示すように、連結杆(4)の側端における開口部と近接する内部には、中心にめねじ孔(21)を有する円板状の固定板(22)が、溶接により固着されている。
【0032】
右側の支持脚(3)における前部脚柱(3b)、前部の連結杆(4)及び肘掛け(8)の垂直杆(8a)同士を連結するには、図6及び図8に示すように、まず連結具(12)の上下の取付面(14)に突設した位置決め突部(15)に、垂直杆(8a)の下端部と前部脚柱(3b)との開口端部を嵌合して位置決めし、それらの端面を上下の取付面(14)に面接触させた状態で溶接により固着する。
【0033】
ついで、連結具(12)の内側面の嵌合突部(17)に、連結杆(4)の側端の開口部を嵌合させ、かつ同時に、連結杆(4)の開口下端に設けた凹溝(20)を連結具(12)の内側面の突部(19)に係合して、両者を位置決めするとともに、回り止めする。
【0034】
ついで、図6に示すように、連結具(12)の挿通孔(13)に外方より挿入した長寸のボルト(23)の先端部を、連結杆(4)の開口端部内に固着しておいた固定板(22)のめねじ孔(21)に螺合して締付ける。
【0035】
これにより、右側の支持脚(3)の前部脚柱(3b)、前部の連結杆(4)の一側端、及び肘掛け(8)の垂直杆(8a)とが、連結具(12)をもって互いに連結される。
【0036】
(24)は、挿通孔(13)の大径孔部に外側方より嵌合された目隠し用のキャップである。
【0037】
図7は、右側の支持脚(3)における後部脚柱(3c)と後部の連結杆(4)の側端部との連結構造を示す。
これらの連結に用いられる連結具(25)は、その上面に、上記のような取付面(14)及び位置決め突部(15)を有していないだけで、その他の形状は上記連結具(12)と同形とされ、また連結構造も、上記前部の連結杆(4)及び前部脚柱(3b)との連結構造と同一構造であるため、それらと同一の符号を付すに止めて、詳細な説明を省略する。なお、肘掛け(8)における水平杆(8b)の後端は、後部の連結具(25)の前面に、溶接により固着されている。
【0038】
図9は、左側の支持脚(3)における前部脚柱(3b)と前部の連結杆(4)との連結構造、すなわち図4のIX−IX線の拡大縦断面図である。
【0039】
これに用いられる連結具(26)は、肘掛け(8)が設けられていない分だけ、左右寸法を短寸としてあるのみで、その他の形状は、上記連結具(25)と同形とされ、また連結構造も、上記右側の支持脚(3)における後部脚柱(3c)と後部の連結杆(4)との連結構造と左右対称で同一構造をなしているため、同じ符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0040】
また、左側の支持脚(3)における後部脚柱(3c)と後部の連結杆(4)とを連結する際も、前部と同じ連結具(26)が用いられ、かつ前部と同じ連結構造であるので、図示は省略する。
【0041】
なお、左側の支持脚(3)にも肘掛け(8)を取付ける際には、図5〜図7に示す連結具(12)(25)を用いればよく、また右側の支持脚(3)に肘掛け(8)を取付けないときには、図9に示す連結具(26)を用いればよい。
【0042】
以上説明したように、上記実施形態においては、角管よりなる脚柱(3b)(3c)と、丸管状の連結杆(4)とを連結する連結具(12)(25)(26)の下面に、脚柱(3b)(3c)の上端が面接触する平坦な取付面(14)を、また内側面に、連結杆(4)の側端部にがたなく嵌合可能な嵌合突部(17)を、それぞれ設け、脚柱(3b)(3c)と連結具(12)(25)(26)とは溶接により、また連結杆(4)と連結具(12)(25)(26)とはボルト(23)により、それぞれ固定することにより、両者を連結しているため、脚柱(3b)(3c)の端面を、連結杆(4)の外周面と同じ曲率の円弧面に加工する必要はなく、製造コストを低減しうる。
【0043】
また、連結杆(4)の側端部も、単に連結具(12)の嵌合突部(17)に嵌合して、ボルト(23)により固定するのみであるため、その端面に加工を施す必要がない。
【0044】
さらに、連結具(12)(25)(26)の取付面(14)には、4個の位置決め突部(15)が突設され、これに、脚柱(3b)(3c)の上端部を嵌合するだけで、両者の位置決めを容易に行うことができるとともに、互いに水平方向に位置ずれすることがないので、溶接作業もし易くなる。
【0045】
連結具(12)の上面にも、下面と同様の取付面(14)及び位置決め突部(15)を設けることにより、脚柱(3b)(3c)と同形をなす肘掛け(8)の垂直杆(8a)の下端を、位置決めして容易に固定することができる。
【0046】
また、連結具(12)(25)(26)の上面にも、取付面(14)や位置決め突部(15)を設けておけば、上記肘掛け(8)を取付ける以外に、例えば他の脚柱を連結するなどして、支持脚(3)を上方に延長することもできる。
【0047】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態では、脚柱(3b)(3c)及び肘掛け(8)の垂直杆(8a)を角管よりなるものとしたが、円形又は楕円形断面等の管状とすることもできる。この際には、連結具(12)(25)(26)の取付面(14)を、円形又は楕円状とするとともに、管内に嵌合しうる複数の位置決め突部を突設すればよい。
【0048】
また、上記実施形態では、脚柱(3b)(3c)及び肘掛け(8)の垂直杆(8a)の位置決め手段を、取付面(14)に突設した位置決め突部(15)としているが、取付面(14)に凹部を形成し、この凹部に、脚柱(3b)(3c)及び垂直杆(8a)の端部を適正に嵌合して位置決めするようにしてもよい。
【0049】
さらに、連結具(12)(25)(26)の内側面に、嵌合突部(17)に代えて環状溝又は環状の凹部を設け、これに、連結杆(4)の端部を嵌合して、上述と同様のボルト(23)により固定するようにしてもよい。
【0050】
図10に示すように、上記図9に示すのと同形の連結具(26)を、その嵌合突部(17)を下方とし、取付面(14)が内方を向くように垂直として用いれば、脚柱(3b)(3c)を丸管状のものとしうるとともに、連結杆(4)を角管とすることができる。また、取付面(14)を外面にも設ければ、別の連結杆(4)を連結して側方に延長することができる。
【0051】
図示は省略するが、前後の脚柱(3b)(3c)同士を、前後方向を向く連結杆により連結する際には、連結具(12)(25)(26)を、嵌合突部(17)が対向するように前後方向に向けて使用すればよい。
【0052】
本発明は、上記ロビーチェア(1)以外に、単体の椅子やテーブル、その他の家具の脚体の連結にも適用しうることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明を適用したロビーチェアの斜視図である。
【図2】同じく、縮小した正面図である。
【図3】同じく、拡大右側面図である。
【図4】同じく、拡大左側面図である。
【図5】同じく、右側の支持脚の脚柱と連結杆及び肘掛けの垂直杆との連結部の分解斜視図である。
【図6】図3のVI−VI線拡大縦断正面図である。
【図7】同じく、VII−VII線拡大縦断正面図である。
【図8】図6のVIII−VIII線拡大縦断側面図である。
【図9】図4のIX−IX線拡大縦断後面図である。
【図10】連結具を垂直としたときの脚柱と連結杆との連結構造の変形例を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
【0054】
(1)ロビーチェア(家具)
(2)脚体
(3)支持脚
(3a)ベース脚
(3b)前部脚柱
(3c)後部脚柱
(4)連結杆
(5)座体
(6)アジャスタ
(7)肘当て
(8)肘掛け
(8a)垂直杆
(8b)水平杆
(9)(10)ブラケット
(11)ねじ
(12)連結具
(13)連通孔
(14)取付面
(15)位置決め突部
(16)液抜孔
(17)嵌合突部
(18)ガイド突軸
(19)突部
(20)凹溝
(21)めねじ孔(めねじ)
(22)固定板
(23)ボルト
(24)キャップ
(25)(26)連結具
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば椅子やロビーチェア、テーブル等の家具の脚体における脚柱と連結杆との連結構造に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の脚柱と連結杆との連結構造としては、パイプ状の脚柱(支柱)の外周面に、円形又は角管状の連結杆の端面を、この連結杆に嵌合した連結具のめねじ孔に、脚柱の外方よりねじを螺合することにより、連結したものがある(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平9−317726号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献1に記載の連結構造においては、連結杆やそれに嵌合した連結具の端面をパイプ状の脚柱の外周面に密接させて連結するべく、連結杆又は連結具の端面を、脚柱の外周面と同じ曲率の円弧面に形成しているため、その加工が面倒であり、連結杆や連結具の製造コストが増大する。
また、脚柱に連結杆を連結する際の位置決めが容易ではなく、ねじによる連結作業に手間がかかることがある。
【0004】
上記特許文献には記載されていないが、例えばパイプ状の脚柱の上端面を、同じくパイプ状の水平な連結杆の外周面の下面に連結する際には、脚柱の上端面を円弧面に加工するのが一般的であり、この際にも、上記と同様の問題が生じる。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、脚柱及び連結杆の端面に何ら加工を施す必要がなく、それらの製造コストを低減しうるとともに、両者を容易に位置決めして連結しうるようにした家具等の脚柱と連結杆との連結構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1)家具等における脚柱に、水平をなす連結杆を、連結具をもって連結する家具等の脚柱と連結杆との連結構造において、
前記脚柱と連結杆との少なくともいずれか一方を、端部にめねじを有する丸管状をなすものとし、この丸管状とした脚柱の上端部又は連結杆の側端部を、上下又は水平方向を向く前記連結具における一端面に嵌合し、この該連結具の中心部に貫設された長手方向を向く挿通孔に外方より挿入したボルトを、前記めねじに螺合することにより、脚柱の上端又は連結杆の側端に連結具を、垂直もしくは水平をなすように固定するとともに、この垂直をなす連結具の側部外周面もしくは水平をなす連結具の下部外周面に、連結杆の側端又は脚柱の上端が面接触する取付面と位置決め手段とを設け、この取付面に、連結杆の側端又は脚柱の上端を溶接により固着する。
【0007】
(2)上記(1)項において、連結具における取付面と反対側の外周面にも、この取付面と平行をなす取付面と位置決め手段とを設ける。
【0008】
(3)上記(1)または(2)項において、位置決め手段を、管状とした脚柱又は連結杆の端部内に嵌合しうるようにして、取付面に突設された複数の位置決め突部とする。
【0009】
(4)上記(3)項において、位置決め突部を、脚柱又は連結杆の断面形よりも大とした取付面の内方寄りに突設する。
【0010】
(5)上記(1)〜(4)項のいずれかにおいて、脚柱又は連結杆と連結具との嵌合部に、互いに係合し合うことにより、それらの相対回動を防止するとともに、連結具の取付面を、連結杆又は脚柱の端面と平行をなすように位置決めする突部と凹溝とを設けする。
【0011】
(6)上記(1)〜(5)項のいずれかにおいて、連結具を、丸管状とした脚柱又は連結杆の外径とほぼ等しい外径の軸状とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の発明によれば、脚柱の上端及び連結杆の側端は、連結具の一端面に嵌合してボルトにより固定されるか、もしくは連結具の外周面に設けた取付面に位置決め手段を介して面接触させ、溶接により固定されているので、脚柱や連結杆の端面には何ら加工を施す必要がなく、それらの製造コストを低減することができる。
また、脚柱と連結杆とは、連結具を介して、容易にかつ正確に位置決めされて連結される。
【0013】
請求項2記載の発明によれば、連結具を介して、脚柱を上方に延長させたり、連結杆を側方に延長させたりしうるとともに、脚柱又は連結杆の反対側に、別の部材を位置決めして連結することができる。
【0014】
請求項3記載の発明によれば、管状とした脚柱又は連結杆の端部を、単に複数の位置決め突部に嵌合するだけで容易に位置決めしうるとともに、位置決め突部は、脚柱又は連結杆の内部に嵌合されて隠蔽されるので、連結後の見栄えがよくなる。
【0015】
請求項4記載の発明によれば、取付面に脚柱又は連結杆の端面を当接させた際、それらの外周端縁と取付面との間に溶接用の直角をなす隅部が形成されるので、溶接作業がし易くなる。
【0016】
請求項5記載の発明によれば、脚柱と連結杆とを、連結具を介して、正確に直角をなすように連結することができる。
【0017】
請求項6記載の発明によれば、連結具と脚柱又は連結杆とが一体感を呈し、連結具が目立たなくなるので、見栄えが向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明を適用したロビーチェアの斜視図、図2は、同じく正面図、図3は、拡大右側面図、図4は、拡大左側面図で、ロビーチェア(1)の脚体(2)は、同形をなす左右3個の支持脚(3)と、それらの上端同士を連結している左右方向を向く前後2本の連結杆(4)(4)とを備え、両連結杆(4)により、側面視前向L字状をなす複数(4個)の座体(5)の下面と後面が支持されている。
【0019】
各支持脚(3)は、前後方向を向き、下端に前後1対のアジャスタ(6)(6)が取付けられたベース脚(3a)と、その前端より垂直に起立する前部脚柱(3b)と、同じベース脚(3a)の後端より垂直に起立する、前部脚柱(3b)よりも長寸の後部脚柱(3c)とからなり、全体が、長方形断面をなす鋼製の角管を折曲することにより一体的に形成されている。
【0020】
前後の連結杆(4)は、円形断面の鋼管よりなり、それらの両端は、左右両側の支持脚(3)における前部脚柱(3b)と後部脚柱(3c)との上端に、後記する連結具(12)(25)(26)により連結されており、また同じく中間部は、中央の支持脚(3)における前部脚柱(3b)の上端と後部脚柱(3c)の上端とに、溶接により固定されている。
【0021】
図3に示すように、右側の支持脚(3)の上端には、上端に前後方向を向く肘当て(7)が取付けられた、脚柱(3b)と同形の垂直杆(8a)と、水平杆(8b)とよりなる側面視倒立L字状の肘掛け(8)の前部下端と後端とが、後記する連結具(12)(25)を介して、方形枠状をなすように連結されている。
【0022】
各座体(5)は、前後の連結杆(4)に溶接された左右1対ずつのブラケット(9)(10)に、ねじ(11)により固定されている。
【0023】
図5〜図7は、上記右側の支持脚(3)と前後の連結杆(4)及び肘掛け(8)との連結構造を示す。
【0024】
図5及び図6に示すように、右側の支持脚(3)における前部脚柱(3b)と前部の連結杆(4)及び肘掛け(8)の垂直杆(8a)との連結は、金属製の連結具(12)を用いて行われる。
【0025】
連結具(12)は、連結杆(4)とほぼ等外径で、かつ左右方向に所要長さの軸状をなし、中心には、外側端部が大径をなす後記ボルト挿通用の挿通孔(13)が貫設されている。
【0026】
連結具(12)における外側の半部の上下両外周面には、脚柱(3b)及び肘掛け(8)の垂直杆(8a)の端面が面接触しうる、それと同形かつ広面積の左右方向に長い長方形の平坦をなす取付面(14)(14)が、互いに平行をなすように形成され、それらの四隅部のやや内方寄りには、前後左右に対向して並ぶ4個の方形の位置決め突部(15)が突設されている。
【0027】
下部の取付面(14)における前後に対向する位置決め突部(15)の間には、挿通孔(13)に連通する液抜孔(16)(16)が、上下方向に向かって穿設されている。この両液抜孔(16)は、連結具(12)を、洗浄液や防錆処理液等に浸漬した際に、内部に溜まった液体を下方に速やかに排出するためのものである。
【0028】
連結具(12)の内側面には、連結杆(4)の側端部内にがたなく嵌合可能な嵌合突部(17)と、それより小径をなす後記ボルト(23)のガイド突軸(18)とが、同心的に一体成形されている。嵌合突部(17)の下方の内側面には、その突出寸法とほぼ等しい突出寸法の位置決め兼回り止め用の突部(19)が、嵌合突部(17)の下端面と連続するようにして一体的に突設されている。
【0029】
連結杆(4)の側端開口部の下端には、上記突部(19)が係合可能な凹溝(20)が形成されている。なお、図示は省略するが、上記とは反対に、連結具(12)側に凹溝(20)を、連結杆(4)側に突部(19)を設けてもよい。
【0030】
上記凹溝(20)に突部(19)が係合すると、連結具(12)の上下の取付面(14)(14)が、それぞれ真上と真下に位置して互いに水平をなすように位置決めされる。
【0031】
図6に示すように、連結杆(4)の側端における開口部と近接する内部には、中心にめねじ孔(21)を有する円板状の固定板(22)が、溶接により固着されている。
【0032】
右側の支持脚(3)における前部脚柱(3b)、前部の連結杆(4)及び肘掛け(8)の垂直杆(8a)同士を連結するには、図6及び図8に示すように、まず連結具(12)の上下の取付面(14)に突設した位置決め突部(15)に、垂直杆(8a)の下端部と前部脚柱(3b)との開口端部を嵌合して位置決めし、それらの端面を上下の取付面(14)に面接触させた状態で溶接により固着する。
【0033】
ついで、連結具(12)の内側面の嵌合突部(17)に、連結杆(4)の側端の開口部を嵌合させ、かつ同時に、連結杆(4)の開口下端に設けた凹溝(20)を連結具(12)の内側面の突部(19)に係合して、両者を位置決めするとともに、回り止めする。
【0034】
ついで、図6に示すように、連結具(12)の挿通孔(13)に外方より挿入した長寸のボルト(23)の先端部を、連結杆(4)の開口端部内に固着しておいた固定板(22)のめねじ孔(21)に螺合して締付ける。
【0035】
これにより、右側の支持脚(3)の前部脚柱(3b)、前部の連結杆(4)の一側端、及び肘掛け(8)の垂直杆(8a)とが、連結具(12)をもって互いに連結される。
【0036】
(24)は、挿通孔(13)の大径孔部に外側方より嵌合された目隠し用のキャップである。
【0037】
図7は、右側の支持脚(3)における後部脚柱(3c)と後部の連結杆(4)の側端部との連結構造を示す。
これらの連結に用いられる連結具(25)は、その上面に、上記のような取付面(14)及び位置決め突部(15)を有していないだけで、その他の形状は上記連結具(12)と同形とされ、また連結構造も、上記前部の連結杆(4)及び前部脚柱(3b)との連結構造と同一構造であるため、それらと同一の符号を付すに止めて、詳細な説明を省略する。なお、肘掛け(8)における水平杆(8b)の後端は、後部の連結具(25)の前面に、溶接により固着されている。
【0038】
図9は、左側の支持脚(3)における前部脚柱(3b)と前部の連結杆(4)との連結構造、すなわち図4のIX−IX線の拡大縦断面図である。
【0039】
これに用いられる連結具(26)は、肘掛け(8)が設けられていない分だけ、左右寸法を短寸としてあるのみで、その他の形状は、上記連結具(25)と同形とされ、また連結構造も、上記右側の支持脚(3)における後部脚柱(3c)と後部の連結杆(4)との連結構造と左右対称で同一構造をなしているため、同じ符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0040】
また、左側の支持脚(3)における後部脚柱(3c)と後部の連結杆(4)とを連結する際も、前部と同じ連結具(26)が用いられ、かつ前部と同じ連結構造であるので、図示は省略する。
【0041】
なお、左側の支持脚(3)にも肘掛け(8)を取付ける際には、図5〜図7に示す連結具(12)(25)を用いればよく、また右側の支持脚(3)に肘掛け(8)を取付けないときには、図9に示す連結具(26)を用いればよい。
【0042】
以上説明したように、上記実施形態においては、角管よりなる脚柱(3b)(3c)と、丸管状の連結杆(4)とを連結する連結具(12)(25)(26)の下面に、脚柱(3b)(3c)の上端が面接触する平坦な取付面(14)を、また内側面に、連結杆(4)の側端部にがたなく嵌合可能な嵌合突部(17)を、それぞれ設け、脚柱(3b)(3c)と連結具(12)(25)(26)とは溶接により、また連結杆(4)と連結具(12)(25)(26)とはボルト(23)により、それぞれ固定することにより、両者を連結しているため、脚柱(3b)(3c)の端面を、連結杆(4)の外周面と同じ曲率の円弧面に加工する必要はなく、製造コストを低減しうる。
【0043】
また、連結杆(4)の側端部も、単に連結具(12)の嵌合突部(17)に嵌合して、ボルト(23)により固定するのみであるため、その端面に加工を施す必要がない。
【0044】
さらに、連結具(12)(25)(26)の取付面(14)には、4個の位置決め突部(15)が突設され、これに、脚柱(3b)(3c)の上端部を嵌合するだけで、両者の位置決めを容易に行うことができるとともに、互いに水平方向に位置ずれすることがないので、溶接作業もし易くなる。
【0045】
連結具(12)の上面にも、下面と同様の取付面(14)及び位置決め突部(15)を設けることにより、脚柱(3b)(3c)と同形をなす肘掛け(8)の垂直杆(8a)の下端を、位置決めして容易に固定することができる。
【0046】
また、連結具(12)(25)(26)の上面にも、取付面(14)や位置決め突部(15)を設けておけば、上記肘掛け(8)を取付ける以外に、例えば他の脚柱を連結するなどして、支持脚(3)を上方に延長することもできる。
【0047】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態では、脚柱(3b)(3c)及び肘掛け(8)の垂直杆(8a)を角管よりなるものとしたが、円形又は楕円形断面等の管状とすることもできる。この際には、連結具(12)(25)(26)の取付面(14)を、円形又は楕円状とするとともに、管内に嵌合しうる複数の位置決め突部を突設すればよい。
【0048】
また、上記実施形態では、脚柱(3b)(3c)及び肘掛け(8)の垂直杆(8a)の位置決め手段を、取付面(14)に突設した位置決め突部(15)としているが、取付面(14)に凹部を形成し、この凹部に、脚柱(3b)(3c)及び垂直杆(8a)の端部を適正に嵌合して位置決めするようにしてもよい。
【0049】
さらに、連結具(12)(25)(26)の内側面に、嵌合突部(17)に代えて環状溝又は環状の凹部を設け、これに、連結杆(4)の端部を嵌合して、上述と同様のボルト(23)により固定するようにしてもよい。
【0050】
図10に示すように、上記図9に示すのと同形の連結具(26)を、その嵌合突部(17)を下方とし、取付面(14)が内方を向くように垂直として用いれば、脚柱(3b)(3c)を丸管状のものとしうるとともに、連結杆(4)を角管とすることができる。また、取付面(14)を外面にも設ければ、別の連結杆(4)を連結して側方に延長することができる。
【0051】
図示は省略するが、前後の脚柱(3b)(3c)同士を、前後方向を向く連結杆により連結する際には、連結具(12)(25)(26)を、嵌合突部(17)が対向するように前後方向に向けて使用すればよい。
【0052】
本発明は、上記ロビーチェア(1)以外に、単体の椅子やテーブル、その他の家具の脚体の連結にも適用しうることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明を適用したロビーチェアの斜視図である。
【図2】同じく、縮小した正面図である。
【図3】同じく、拡大右側面図である。
【図4】同じく、拡大左側面図である。
【図5】同じく、右側の支持脚の脚柱と連結杆及び肘掛けの垂直杆との連結部の分解斜視図である。
【図6】図3のVI−VI線拡大縦断正面図である。
【図7】同じく、VII−VII線拡大縦断正面図である。
【図8】図6のVIII−VIII線拡大縦断側面図である。
【図9】図4のIX−IX線拡大縦断後面図である。
【図10】連結具を垂直としたときの脚柱と連結杆との連結構造の変形例を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
【0054】
(1)ロビーチェア(家具)
(2)脚体
(3)支持脚
(3a)ベース脚
(3b)前部脚柱
(3c)後部脚柱
(4)連結杆
(5)座体
(6)アジャスタ
(7)肘当て
(8)肘掛け
(8a)垂直杆
(8b)水平杆
(9)(10)ブラケット
(11)ねじ
(12)連結具
(13)連通孔
(14)取付面
(15)位置決め突部
(16)液抜孔
(17)嵌合突部
(18)ガイド突軸
(19)突部
(20)凹溝
(21)めねじ孔(めねじ)
(22)固定板
(23)ボルト
(24)キャップ
(25)(26)連結具
【特許請求の範囲】
【請求項1】
家具等における脚柱に、水平をなす連結杆を、連結具をもって連結する家具等の脚柱と連結杆との連結構造において、
前記脚柱と連結杆との少なくともいずれか一方を、端部にめねじを有する丸管状をなすものとし、この丸管状とした脚柱の上端部又は連結杆の側端部を、上下又は水平方向を向く前記連結具における一端面に嵌合し、この連結具の中心部に貫設された長手方向を向く挿通孔に外方より挿入したボルトを、前記めねじに螺合することにより、脚柱の上端又は連結杆の側端に連結具を、垂直もしくは水平をなすように固定するとともに、この垂直をなす連結具の側部外周面、もしくは水平をなす連結具の下部外周面に、連結杆の側端又は脚柱の上端が面接触する取付面と位置決め手段とを設け、この取付面に、連結杆の側端又は脚柱の上端を、溶接により固着したことを特徴とする家具等の脚柱と連結杆との連結構造。
【請求項2】
連結具における取付面と反対側の外周面にも、この取付面と平行をなす取付面と位置決め手段とを設けてなる請求項1記載の家具等の脚柱と連結杆との連結構造。
【請求項3】
位置決め手段を、管状とした脚柱又は連結杆の端部内に嵌合しうるようにして、取付面に突設された複数の位置決め突部とした請求項1または2記載の家具等の脚柱と連結杆との連結構造。
【請求項4】
位置決め突部を、脚柱又は連結杆の断面形よりも大とした取付面の内方寄りに突設してなる請求項3記載の家具等の脚柱と連結杆との連結構造。
【請求項5】
脚柱又は連結杆と連結具との嵌合部に、互いに係合し合うことにより、それらの相対回動を防止するとともに、連結具の取付面を、連結杆又は脚柱の端面と平行をなすように位置決めする突部と凹溝とを設けてなる請求項1〜4のいずれかに記載の家具等の脚柱と連結杆との連結構造。
【請求項6】
連結具を、丸管状とした脚柱又は連結杆の外径とほぼ等しい外径の軸状としてなる請求項1〜5のいずれかに記載の家具等の脚柱と連結杆との連結構造。
【請求項1】
家具等における脚柱に、水平をなす連結杆を、連結具をもって連結する家具等の脚柱と連結杆との連結構造において、
前記脚柱と連結杆との少なくともいずれか一方を、端部にめねじを有する丸管状をなすものとし、この丸管状とした脚柱の上端部又は連結杆の側端部を、上下又は水平方向を向く前記連結具における一端面に嵌合し、この連結具の中心部に貫設された長手方向を向く挿通孔に外方より挿入したボルトを、前記めねじに螺合することにより、脚柱の上端又は連結杆の側端に連結具を、垂直もしくは水平をなすように固定するとともに、この垂直をなす連結具の側部外周面、もしくは水平をなす連結具の下部外周面に、連結杆の側端又は脚柱の上端が面接触する取付面と位置決め手段とを設け、この取付面に、連結杆の側端又は脚柱の上端を、溶接により固着したことを特徴とする家具等の脚柱と連結杆との連結構造。
【請求項2】
連結具における取付面と反対側の外周面にも、この取付面と平行をなす取付面と位置決め手段とを設けてなる請求項1記載の家具等の脚柱と連結杆との連結構造。
【請求項3】
位置決め手段を、管状とした脚柱又は連結杆の端部内に嵌合しうるようにして、取付面に突設された複数の位置決め突部とした請求項1または2記載の家具等の脚柱と連結杆との連結構造。
【請求項4】
位置決め突部を、脚柱又は連結杆の断面形よりも大とした取付面の内方寄りに突設してなる請求項3記載の家具等の脚柱と連結杆との連結構造。
【請求項5】
脚柱又は連結杆と連結具との嵌合部に、互いに係合し合うことにより、それらの相対回動を防止するとともに、連結具の取付面を、連結杆又は脚柱の端面と平行をなすように位置決めする突部と凹溝とを設けてなる請求項1〜4のいずれかに記載の家具等の脚柱と連結杆との連結構造。
【請求項6】
連結具を、丸管状とした脚柱又は連結杆の外径とほぼ等しい外径の軸状としてなる請求項1〜5のいずれかに記載の家具等の脚柱と連結杆との連結構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2007−211816(P2007−211816A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−29712(P2006−29712)
【出願日】平成18年2月7日(2006.2.7)
【出願人】(000000561)株式会社岡村製作所 (1,415)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年2月7日(2006.2.7)
【出願人】(000000561)株式会社岡村製作所 (1,415)
【Fターム(参考)】
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