説明

家庭用薄葉紙収納容器

【課題】家庭用薄葉紙収納容器において、より少ないパーツで構成するとともに、組み立て工程を簡略化することにより、生産性の向上及びコストダウンを図る。
【解決手段】家庭用薄葉紙Pの取出口12を開閉するように容器本体1に回動自在に取り付けられた上蓋3、取出口12を開状態にするよう上蓋3を付勢する蓋体付勢部152a、取出口12を開状態とするために容器本体1に係止された上蓋3の係止を解除する操作部4、操作部4を所定位置に規制するために付勢する操作付勢部5b、取出口12が閉状態とされた際に取出口12を封止して収納空間部6を気密状態とする気密部7を備え、気密部7は容器本体1に設けられ取出口12が閉状態とされた際に上蓋3に接触して収納空間部6を気密状態とする本体側気密部71bを備え、操作付勢部5bと本体側気密部71bと蓋体付勢部152bとを一つの部品B3で構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェットシート等の家庭用薄葉紙を収納する家庭用薄用紙収納容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、家屋の床やトイレ、或いは人体などを拭くための家庭用薄葉紙を収納する家庭用薄葉紙収納容器が知られている。
このような家庭用薄葉紙収納容器は、取出口が設けられた容器本体と、この取出口を開閉するための蓋体とを具備している。そして、不使用時には、蓋体により取出口を閉蓋することにより、容器本体の気密性を確保して、容器本体内に収納された家庭用薄葉紙に含浸させた水やアルコール等の乾燥を防止する構造となっている。
【0003】
例えば、特許文献1には、容器本体の開口部を被覆するシート状の気密部材に取出口を形成し、さらに、このシート状気密部材における取出口を囲む位置に気密部を設けて、取出口と気密部とを一体的に形成することにより、取出口からウェットシートの薬液の外部への蒸散を防止するウェットシート収容容器が開示されている。
また、特許文献2には、容器本体に設けられた固定蓋と容器本体の開口部を開閉する可動蓋との間に、気密部材を設け、保存時におけるウェットシートの乾燥を防止するウェットシート用の容器が開示されている。
【特許文献1】特開2007−176544号公報
【特許文献2】米国7,021,483
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1及び特許文献2の収納容器では、容器本体の取出口を閉蓋する蓋体を開閉するためのボタンと気密部材とが、別部材で構成されている。また、この蓋体を開状態とするためのばね等の付勢手段と気密部材とが、別部材で構成されている。したがって、各パーツを別々に製造しなければならないとともに、各パーツを組み立てるための工程が増え、生産性の低下に繋がり、コストの面から好ましくないという問題があった。
【0005】
本発明の課題は、より少ないパーツで構成するとともに、組み立て工程を簡略化することにより、生産性の向上及びコストダウンを図ることができる家庭用薄葉紙収納容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、内側の収納空間部に家庭用薄葉紙を収納するとともに、当該家庭用薄葉紙の取出口を具備する容器本体と、前記取出口を開閉するように、前記容器本体に回動自在に取り付けられた蓋体と、前記取出口を開状態にするよう前記蓋体を付勢する蓋体付勢部と、前記取出口を開状態とするために前記容器本体に係止された前記蓋体を跳ね上げて前記蓋体の係止を解除する操作部と、前記操作部を所定位置に規制するために付勢する操作付勢部と、前記取出口が閉状態とされた際に、前記取出口を封止して前記収納空間部を気密状態とする気密部と、を備える家庭用薄葉紙収納容器であって、
前記気密部は、前記容器本体に設けられ、前記取出口が閉状態とされた際に、前記蓋体に接触して前記収納空間部を気密状態とする本体側気密部を備えて成り、
前操作付勢部と前記本体側気密部とが一つの部品で構成されていることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、内側の収納空間部に家庭用薄葉紙を収納するとともに、当該家庭用薄葉紙の取出口を具備する容器本体と、前記取出口を開閉するように、前記容器本体に回動自在に取り付けられた蓋体と、前記取出口を開状態にするよう前記蓋体を付勢する蓋体付勢部と、前記取出口を開状態とするために前記容器本体に係止された前記蓋体を跳ね上げて前記蓋体の係止を解除する操作部と、前記取出口が閉状態とされた際に、前記取出口を封止して前記収納空間部を気密状態とする気密部と、を備える家庭用薄葉紙収納容器であって、
前記気密部は、前記容器本体に設けられ、前記取出口が閉状態とされた際に、前記蓋体に接触して前記収納空間部を気密状態とする本体側気密部を備えて成り、
前記蓋体付勢部と前記本体側気密部とが一つの部品で構成されていることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、内側の収納空間部に家庭用薄葉紙を収納するとともに、当該家庭用薄葉紙の取出口を具備する容器本体と、前記取出口を開閉するように、前記容器本体に回動自在に取り付けられた蓋体と、前記取出口を開状態にするよう前記蓋体を付勢する蓋体付勢部と、前記取出口を開状態とするために前記容器本体に係止された前記蓋体を跳ね上げて前記蓋体の係止を解除する操作部と、前記操作部を所定位置に規制するために付勢する操作付勢部と、前記取出口が閉状態とされた際に、前記取出口を封止して前記収納空間部を気密状態とする気密部と、を備える家庭用薄葉紙収納容器であって、
前記気密部は、前記容器本体に設けられ、前記取出口が閉状態とされた際に、前記蓋体に接触して前記収納空間部を気密状態とする本体側気密部を備えて成り、
前記操作付勢部と前記本体側気密部と前記蓋体付勢部とが一つの部品で構成されていることを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の家庭用薄葉紙収納容器において、前記部品と前記容器本体とがインサート成形されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、内側の収納空間部に家庭用薄葉紙を収納するとともに、家庭用薄葉紙の取出口を具備する容器本体と、取出口を開閉するように、容器本体に回動自在に取り付けられた蓋体と、取出口を開状態にするよう蓋体を付勢する蓋体付勢部と、取出口を開状態とするために容器本体に係止された蓋体を跳ね上げて蓋体の係止を解除する操作部と、操作部を所定位置に規制するために付勢する操作付勢部と、取出口が閉状態とされた際に、取出口を封止して収納空間部を気密状態とする気密部と、が備わり、気密部には、容器本体に設けられ、取出口が閉状態とされた際に、蓋体に接触して収納空間部を気密状態とする本体側気密部が備わり、操作付勢部と本体側気密部とが一つの部品で構成されている。したがって、より少ないパーツで家庭用薄葉紙収納容器が構成されるとともに、組み立て工程が簡略化されることとなって、生産性の向上及びコストダウンを図ることができる。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、内側の収納空間部に家庭用薄葉紙を収納するとともに、家庭用薄葉紙の取出口を具備する容器本体と、取出口を開閉するように、容器本体に回動自在に取り付けられた蓋体と、取出口を開状態にするよう蓋体を付勢する蓋体付勢部と、取出口を開状態とするために容器本体に係止された蓋体を跳ね上げて蓋体の係止を解除する操作部と、取出口が閉状態とされた際に、取出口を封止して収納空間部を気密状態とする気密部と、が備わり、気密部は、容器本体に設けられ、取出口が閉状態とされた際に、蓋体に接触して収納空間部を気密状態とする本体側気密部が備わり、蓋体付勢部と本体側気密部とが一つの部品で構成されている。したがって、より少ないパーツで家庭用薄葉紙収納容器が構成されるとともに、組み立て工程が簡略化されることとなって、生産性の向上及びコストダウンを図ることができる。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、内側の収納空間部に家庭用薄葉紙を収納するとともに、家庭用薄葉紙の取出口を具備する容器本体と、取出口を開閉するように、容器本体に回動自在に取り付けられた蓋体と、取出口を開状態にするよう蓋体を付勢する蓋体付勢部と、取出口を開状態とするために容器本体に係止された蓋体を跳ね上げて蓋体の係止を解除する操作部と、操作部を所定位置に規制するために付勢する操作付勢部と、取出口が閉状態とされた際に、取出口を封止して収納空間部を気密状態とする気密部と、が備わり、気密部は、容器本体に設けられ、取出口が閉状態とされた際に、蓋体に接触して収納空間部を気密状態とする本体側気密部が備わり、操作付勢部と本体側気密部と蓋体付勢部とが一つの部品で構成されている。したがって、より少ないパーツで家庭用薄葉紙収納容器が構成されるとともに、組み立て工程が簡略化されることとなって、生産性の向上及びコストダウンを図ることができる。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3の何れか一項に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、部品と容器本体とがインサート成形されているため、家庭用薄葉紙収納容器の製造工程の更なる簡略化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に、本発明について、図面を用いて具体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
【0015】
[実施形態1]
まず、本発明を適用した実施形態1に係る家庭用薄葉紙収納容器100について、図1〜図6を参照して説明する。実施形態1の家庭用薄葉紙収納容器100では、後述するように、操作付勢部5と本体側気密部71とが、一つの部品B1で構成されている。
ここで、図1は、本発明を適用した好適な実施形態1として例示する家庭用薄葉紙収納容器100を示す斜視図であり、図2は、実施形態1の家庭用薄葉紙収納容器100を示す正面図である。図3は、実施形態1の家庭用薄葉紙収納容器100を示す平面図である。
また、図4は、実施形態1の家庭用薄葉紙収納容器100を示す平面図であり、上蓋3(蓋体)を破線で表し、当該上蓋3を透過した状態を図示している。図5は、図4のV−V線における実施形態1の家庭用薄葉紙収納容器100の断面図であり、収納空間部6から家庭用薄葉紙Pが一枚引き出された状態を表している。更に、図6は、図5の領域Aの要部拡大断面図である。
【0016】
なお、以下の説明では、家庭用薄葉紙収納容器100の前後方向をX軸方向として、操作部4が設けられている側を手前側とし、操作部4と反対側を後側とする。さらに、左右方向(幅方向)をY軸方向とし、上下方向をZ軸方向とする。
【0017】
実施形態1の家庭用薄葉紙収納容器100は、例えば、図1〜図6に示すように、平面視にて略楕円形をなし全体としてドーム状に形成され、具体的には、内側にウェットシート等の家庭用薄葉紙P(図5参照)を収納する容器本体1と、この容器本体1の底面開口11(図5参照)を塞ぐ底蓋2と、容器本体1の上部に設けられた家庭用薄葉紙Pの取出口12(図5参照)を開閉するように当該容器本体1に回動自在に取り付けられた蓋体としての上蓋3と、取出口12を開状態とするために容器本体1に係止された上蓋3(蓋体)を跳ね上げて上蓋3の係止を解除する操作部4と、操作部4を所定位置に規制するために付勢する操作付勢部5と、家庭用薄葉紙Pが収納される収納空間部6(図5参照)を気密状態とする気密部7(図5参照)等を備えて構成されている。
【0018】
容器本体1は、例えば、射出成形により製造され、上下両側に開口を有し、周面が曲面形状に形成された部材であり、底面開口11を塞ぐように底蓋2が取り付けられることにより、この底蓋2とともに家庭用薄葉紙Pを収納する収納空間部6を構成するものである。具体的には、容器本体1は、例えば、図2〜図5に示すように、下端部に断面略楕円形状の底面開口11を有し、上部側ほど小径となるように湾曲して形成された周面部13と、この周面部13の上端に連続して形成され、収納空間部6に収納された家庭用薄葉紙Pを取り出すための取出口12を具備する上面開口部14等を備えている。
【0019】
周面部13の下端部と底蓋2の上端部が係合することにより、底面開口11を塞ぐことができる一方で、当該係合を解除することにより、当該容器本体1の内側を開放(露出)させるようになっている。従って、収納空間部6に家庭用薄葉紙Pを収納する場合には、底蓋2を周面部13から取り外して当該容器本体1の内側を開放して家庭用薄葉紙Pを収納し、その後、周面部13に底蓋2を取り付けることにより、底面開口11を塞ぐようになっている。
【0020】
また、収納空間部6には、例えば、複数枚の家庭用薄葉紙P、…が積層された状態で収納されるようになっており、継続して当該収納容器から取り出せるように交互に折り重ねられている。即ち、家庭用薄葉紙Pを外へ引き出したときに、次の家庭用薄葉紙Pの上端が取出口12よりも突出する位置まで収納空間部6から引き出されるようになっている(図5参照)。
なお、図5にあっては、家庭用薄葉紙Pが積層された状態を模式的に表している。
【0021】
上面開口部14は、例えば、平面視にて略楕円形状をなし、その略中央部に水平方向に延在する取出口12が形成され、取出口12よりもX軸方向後側に上蓋3を回動自在に取り付けるためのヒンジ取付部15が設けられている。
【0022】
取出口12は、例えば、図4及び図5に示すように、上面開口部14の略中央部に取り付けられた気密部7を構成する環状の本体側気密部71の内縁部によって構成されている。
本体側気密部71は、例えば、図5に示すように、取出口12の延在方向(水平方向)に対して略垂直となるように設けられ、径方向外側に突出した凸部が上面開口部14の内縁部に沿って形成された凹部に嵌め合わされることにより、上面開口部14に取り付けられている。
なお、上蓋3に設けられ、本体側気密部71に係合する上蓋側気密部72については後述する。
【0023】
ヒンジ取付部15は、例えば、上蓋3をY軸方向の回動軸311、311(後述)に沿って回動自在に取り付けるためのものであり、Y軸方向に沿って形成された凹型の軸受部151(図3及び図4参照)と、上蓋3を開く方向に付勢するねじりコイルバネ等により構成された蓋体付勢部152等を備えている。
【0024】
軸受部151は、例えば、図3〜図5に示すように、上蓋3に設けられた2つの回動軸311、311に対応させてY軸方向に並んで設けられ、上面開口部14の外縁よりも内側であって、取出口12と略等しい高さとなっている。
これにより、上蓋3を閉状態となる方向に回動させた場合、上蓋3を略水平となる位置まで回動させることができる。従って、取出口12の延在方向に対して略垂直となるように配置された本体側気密部71と上蓋側気密部72を適正に係合させて収納空間部6の気密性をより高めることができる。
【0025】
上蓋3は、例えば、射出成形により製造され、取出口12を閉塞するように容器本体1に取り付けられた状態で容器本体1の周面部13とともにドーム状をなす部材である。具体的には、上蓋3は、例えば、容器本体1のヒンジ取付部15に取り付けられる回動軸311、311を有する軸部分31と、この軸部分31から前方及び側方に延出された曲面形状の天面部32と、この天面部32の前端部から略真下に延出された前端面部33等を備えている。
【0026】
回動軸311、311は、例えば、図3及び図4に示すように、軸部分31のY軸方向両側の端部から外方に突出して形成されている。
【0027】
天面部32は、例えば、容器本体1の周面部13の曲率に合わせて所定の曲率を有し、上部側ほど小径となるように湾曲して形成されている。即ち、天面部32は、例えば、その略中心部分が最も高くなるような形状となっている。
また、天面部32の内面(下面)からは、本体側気密部71と係合する上蓋側気密部72が突出され、その内側に家庭用薄葉紙Pを下側(容器本体1側)に押さえる押さえ部321が形成されている。
【0028】
上蓋側気密部72は、例えば、本体側気密部71先端の内側及び外側に接触するように環状部が2重に形成され、上蓋3を手前側に回動させることで本体側気密部71が環状部の間に挟まれて係合するようになっている。この状態で、上蓋側気密部72は取出口12の延在方向に対して略垂直に延在するようになっている。
【0029】
押さえ部321は、例えば、天面部32の内面から容器本体1側(下側)に突出して環状に形成され、当該上蓋3を閉じた状態で取出口12の内側に配されるようになっている。
これにより、取出口12に係止される家庭用薄葉紙Pを当該取出口12の内側に適正に押し込むことができ、上蓋3と容器本体1との間に家庭用薄葉紙Pが挟まった状態となることをより適正に防止することができる。
【0030】
また、押さえ部321の突出長は、例えば、図5に示すように、上蓋側気密部72の先端部よりも容器本体1側に突出される程度とされている。
これにより、上蓋3を閉じる際に、押さえ部321の方が上蓋側気密部72よりも先に取出口12に係止される家庭用薄葉紙Pに接触して、当該家庭用薄葉紙Pを押さえ部321により容器本体1側に押さえることができる。従って、上蓋3を閉じても家庭用薄葉紙Pが上蓋側気密部72と本体側気密部71の間に挟まったり、はみ出すことなく、本体側気密部71と上蓋側気密部72を適正に係合させて収納空間部6内を適正に気密状態とすることができる。
なお、押さえ部321の突出長は、例えば、当該押さえ部321の先端部が取出口12と同じ高さか、或いは、それよりも上方に配置される程度とされるのが好ましい。
【0031】
従って、天面部32は、例えば、上蓋側気密部72及び押さえ部321よりも内側であって取出口12に対向する部分が最も高くなっている。
これにより、上蓋3の内側に収納空間部6から引き出されて取出口12に係止される家庭用薄葉紙Pを上蓋側気密部72の内側に気密状態で配することができる。即ち、当該上蓋3を閉じても家庭用薄葉紙Pが上蓋側気密部72と本体側気密部71の間に挟まったり、はみ出すことなく、当該家庭用薄葉紙Pを気密空間内に配することができる。
また、取出口12に係止される家庭用薄葉紙Pは、上蓋3の下面や容器本体1の上面開口部14等により押圧されることがなくなり、当該家庭用薄葉紙Pを使用の際に容易に取り出すことができる。
【0032】
天面部32のX軸方向手前側の部分は、例えば、後側に食い込むように平面視曲線状に形成され、その下面に前端面部33が形成されている。
【0033】
前端面部33は、例えば、天面部32の手前側の部分の曲線形状に沿うように湾曲して形成されている。
前端面部33の下端部には、例えば、X軸方向後側に向けて所定の長さ突出された上蓋側凸部331が形成されている。
一方、上面開口部14の取出口12よりも前側であって、前端面部33に対向する対向面部16には、X軸方向前側に向けて所定の長さ突出された本体側凸部161が形成されている。
そして、上蓋3を取出口12を閉塞するようにX軸方向前側に回動させると、当該上蓋3の上蓋側凸部331が上面開口部14の対向面部16に形成された本体側凸部161に係止した状態となって、上蓋3の取出口12を開放するようなX軸方向後側に対する回動が規制される(図5参照)。
【0034】
蓋体付勢部152は、ねじりコイルバネにより構成される場合に限られるものではなく、上蓋3を開く方向に付勢可能なものであれば如何なるもので構成しても良く、例えば、板バネ等を適用することができる。
これにより、操作部4の操作に基づいて、上蓋3が閉状態の場合において容器本体1に係止された上蓋3の係止が解除された状態では、上蓋3が回動して取出口12を露出させるようになっている。
【0035】
また、対向面部16の下側には、例えば、操作部4の接触部43が係合する被係合部17が形成されている。
被係合部17は、例えば、対向面部16の表面からX軸方向の後側に所定の深さ座刳られ、且つ、Y軸方向に沿って延在するように溝状に形成されている。そして、被係合部17に接触部43が係合することにより、当該操作部4の回動軸部42(後述)を中心とする回動を規制するようになっている。
【0036】
また、周面部13のX軸方向手前側には、例えば、操作部4を取り付けるための操作部取付部18が設けられている。
【0037】
操作部4は、例えば、取出口12を閉塞するように上蓋3を閉じた状態で、ユーザにより操作される操作レバー部41がX軸方向前側であって斜め上向きに突出するように配設されている。また、操作部4は、例えば、容器本体1の操作部取付部18に回動自在に取り付けられ、容器本体1に対する回動の中心軸を構成する回動軸部42と、上蓋3の前端面部33の下端部(一端部)に接触して当該上蓋3を跳ね上げる接触部43とを有している。
即ち、操作部4は、例えば、操作レバー部41と、この操作レバー部41の後側の端部に連続して設けられた回動軸部42と、この回動軸部42の後側の下端部に連続して設けられ、回動軸部42よりも厚さが薄く形成された接触部43等を備えている。
【0038】
接触部43は、例えば、図3に示すように、Y軸方向に並んで所定間隔を空けて2つ設けられている。
【0039】
また、操作部4の操作レバー部41の先端部は、例えば、平面視において家庭用薄葉紙収納容器100の周面部13の曲率に合わせるように所定の曲率をもって湾曲して形成されている。
【0040】
操作付勢部5は、例えば、操作部4の下側に位置し、容器本体1に取付固定されている。そして、図5に示すように、操作付勢部5の先端部は、操作部4の操作レバー部41の下面部に接触するように所定の曲率をもって湾曲して形成されており、操作部4の操作レバー部41が斜め上向きを向いた位置(所定の位置)に規制するように作用する。即ち、操作付勢部5の先端部が操作部4の操作レバー部41の下面部に接触してZ方向上側に付勢力を付勢することにより、操作部4に接触部43をZ方向下側に回動させる回動力が生じる。すると、操作部4の接触部43が当該操作付勢部5のX方向後側に当接して操作部4の回動が規制され、操作部4の操作レバー部41が斜め上向きの状態で維持される。
【0041】
ここで、本実施形態1の家庭用薄葉紙収納容器100では、図5に示すように、操作付勢部5と、本体側気密部71とが一つの部品B1により構成されている。具体的には、図4に示すように、操作付勢部5と本体側気密部71とは連結部C1を介して連結されており、これら操作付勢部5と本体側気密部71と連結部C1とは、一つの部品B1で構成される。すなわち、操作付勢部5及び本体側気密部71は、その機能上、弾性材料により構成されることが望ましいため、一つの部品B1で構成することができる。
【0042】
かかる部品B1を構成する材料としては、例えば、弾性材料であるポリプロピレン(PP)、シリコーンゴム(Silicon Rubber)等の合成樹脂等が用いられる。
【0043】
また、容器本体1と部品B1は、例えば、インサート成形により製造される。即ち、例えば、まず、ポリプロピレン(PP)、ABS樹脂等から成る容器本体1を、射出成形により製造して、金型に装填する。次に、金型にシリコーンゴム等の合成樹脂を注入して固化する。
【0044】
操作部取付部18は、例えば、周面部13のX軸方向手前側におけるX軸方向略中央部から上端部にかけて後側に所定の深さ切り欠かれてなり、上端部は上面開口部14に連続するような形状となっている。
即ち、操作部取付部18は、例えば、容器本体1の取出口12よりも前方の左右両側に形成され、操作部4が取り付けられる左右の壁部181、181等を備えている。
【0045】
左右の壁部181、181の各々は、例えば、収納空間部6の外側となる位置に形成され、Y軸方向に沿うように略垂直に、且つ、X軸方向に沿って延在するように起立して形成されている。また、左右の壁部181、181の各々には、例えば、操作部4の回動軸部42が取り付けられる取付穴部183が設けられ、取付穴部183の位置規制凸部184(後述)の下側に、当該壁部181の表面から所定の深さ座刳られてなる下側穴部185が形成されている(図5、図6参照)。
【0046】
取付穴部183は、例えば、壁部181からY軸方向に所定の深さ座刳られてなり、X軸方向に沿って延在するように長円形状に形成されている。
取付穴部183のX軸方向の長さは、例えば、操作部4をX軸方向にスライドさせて、操作部4による取出口12を開状態とするための操作をロックするロック位置とアンロックするアンロック位置に配置することができる程度となっている。
ここで、操作部4のロック位置とは、接触部43が被係合部17に係合されることで回動軸部42を中心とする操作部4の回動を規制する位置であり、アンロック位置とは、接触部43と被係合部17の係合が解除されて上蓋3を跳ね上げ可能となるように前端面部33の下端部の下側に接触部43が配置された位置(接触位置)のことである。即ち、操作部4がアンロック位置に配された状態では(図5参照)、取付穴部183の内周面の前側部分に操作部4の回動軸部42の外面が接触した状態となる一方で、操作部4がロック位置に配された状態では、取付穴部183の内周面の後側部分に操作部4の回動軸部42の外面が接触した状態となる。
【0047】
また、取付穴部183の内周面のうち、X軸方向の略中央となる下側部分には、例えば、位置規制凸部184が上向きに突設されている。
位置規制凸部184は、例えば、取付穴部183の内周面の前側部分或いは後側部分に接触する位置にスライド移動した回動軸部42のX軸方向の位置を規制するものである。即ち、操作部4をロック位置とアンロック位置との間で移動する場合には、回動軸部42が位置規制凸部184を乗り越えるようにしてX軸方向に移動することとなる。
【0048】
下側穴部185は、例えば、位置規制凸部184を挟むように取付穴部183に対向する位置に設けられている。これにより、取付穴部183内を回動軸部42がX軸方向に移動する際に、回動軸部42により位置規制凸部184が下側穴部185側に押し込まれて取付穴部183が弾性変形することとなる。
【0049】
次に、取出口12を開放状態とするための操作部4の操作及び当該操作のロック機構について図5及び図6を参照して説明する。
【0050】
先ず、上蓋3が閉じられた状態から取出口12を開放状態とする場合、操作部4を回動軸部42が取付穴部183に沿ってスライドするように引き出してアンロック位置に配設する(図5参照)。このとき、回動軸部42がX軸方向前側に移動して位置規制凸部184を乗り越える際には、位置規制凸部184の下側に下側穴部185が設けられているため、取付穴部183が弾性変形することとなり、操作部4をスムーズに移動させることができる。
これにより、操作部4は、接触部43が上蓋3の前端面部33の下端部の下側となる接触位置、即ち、アンロック位置に配置される。
【0051】
この状態で、操作部4の操作レバー部41が下側に移動するように操作されると、図6に示すように、操作部4は回動軸部42を中心として接触部43が上側に移動するように回動して、当該接触部43が前端面部33の下端部に接触する。このとき、前端面部33の下端部に、本体側凸部161と上蓋側凸部331との係止力よりも大きな力が加わることで上蓋3を跳ね上げて、これにより、本体側凸部161と上蓋側凸部331との間の係止が解除され、蓋体付勢部152により付勢される上蓋3は、X軸方向の後側に回動して取出口12を開放状態とするようになっている。
【0052】
次に、操作部4をロック位置に配設する場合について説明する。
例えば、アンロック位置に配設された操作部4をロック位置に移動させる場合、当該操作部4を回動軸部42が取付穴部183に沿ってスライドするように押し込む。このとき、回動軸部42がX軸方向後側に移動する際には、アンロック位置に配設する場合と同様に、下側穴部185により取付穴部183が弾性変形することで回動軸部42が位置規制凸部184を乗り越えて操作部4をスムーズに移動させることができる。
そして、X軸方向後側に移動する接触部43は、被係合部17に係合してY軸方向を軸心とする回動が規制された状態となり、当該接触部43を前端面部33の下端部に接触不可能な接触不可位置、即ち、ロック位置に配置される。
【0053】
以上のように、本実施形態1の家庭用薄葉紙収納容器100によれば、内側の収納空間部6に家庭用薄葉紙Pを収納するとともに、家庭用薄葉紙Pの取出口12を具備する容器本体1と、取出口12を開閉するように、容器本体1に回動自在に取り付けられた上蓋3(蓋体)と、取出口12を開状態にするよう上蓋3(蓋体)を付勢する蓋体付勢部152と、取出口12を開状態とするために容器本体1に係止された上蓋3(蓋体)を跳ね上げて上蓋3(蓋体)の係止を解除する操作部4と、操作部4を所定位置に規制するために付勢する操作付勢部5と、取出口12が閉状態とされた際に、取出口12を封止して収納空間部6を気密状態とする気密部7と、が備わり、気密部7には、容器本体1に設けられ、取出口12が閉状態とされた際に、上蓋3(蓋体)に接触して収納空間部6を気密状態とする本体側気密部71が備わり、操作付勢部5と本体側気密部71とが一つの部品B1で構成されている。
したがって、より少ないパーツで家庭用薄葉紙収納容器100が構成されるとともに、組み立て工程が簡略化されることとなって、生産性の向上及びコストダウンを図ることができる。
【0054】
[実施形態2]
次に、本発明を適用した実施形態2に係る家庭用薄葉紙収納容器200について、図1〜図3、図7、図8を参照して説明する。実施形態2の家庭用薄葉紙収納容器200では、後述するように、蓋体付勢部152aと本体側気密部71aとが、一つの部品B2で構成されている。
【0055】
図7は、実施形態2の家庭用薄葉紙収納容器200を示す平面図であり、上蓋3を破線で表し、当該上蓋3を透過した状態を図示している。また、図8は、図7のVIII−VIII線における実施形態2の家庭用薄葉紙収納容器200の断面図であり、収納空間部6から家庭用薄葉紙Pが一枚引き出された状態を表している。
なお、以下の実施形態2において、上記実施形態1と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略するものとする。
【0056】
取出口12は、例えば、図7及び図8に示すように、上面開口部14の略中央部に取り付けられた気密部7を構成する環状の本体側気密部71aの内縁部によって構成されている。
本体側気密部71aは、例えば、図8に示すように、取出口12の延在方向(水平方向)に対して略垂直となるように設けられ、径方向外側に突出した凸部が上面開口部14の内縁部に沿って形成された凹部に嵌め合わされることにより、上面開口部14に取り付けられている。
【0057】
ヒンジ取付部15は、例えば、上蓋3をY軸方向の回動軸311、311(後述)に沿って回動自在に取り付けるためのものであり、Y軸方向に沿って形成された凹型の軸受部151(図3及び図7参照)と、上蓋3を開く方向に付勢する板バネ等の蓋体付勢部152a等を備えている。
【0058】
ここで、本実施形態2の家庭用薄葉紙収納容器200では、図8に示すように、容器本体1の上面部に取り付けられた環状の本体側気密部71aと、上蓋3を開く方向に付勢する蓋体付勢部152aとが、一つの部品B2により構成されている。具体的には、図7に示すように、蓋体付勢部152aと本体側気密部71aとは連結部C2を介して連結されており、これら蓋体付勢部152aと本体側気密部71aと連結部C2とは、一つの部品B2で構成される。すなわち、蓋体付勢部152a及び本体側気密部71aは、その機能上、弾性材料により構成されることが望ましいため、一つの部品B2で構成することができる。
【0059】
かかる部品B2を構成する材料としては、例えば、弾性材料であるポリプロピレン(PP)、シリコーンゴム(Silicon Rubber)等の合成樹脂等が用いられる。
【0060】
また、容器本体1と部品B2は、インサート成形により製造される。即ち、例えば、まず、ポリプロピレン(PP)、ABS樹脂等から成る容器本体1を、射出成形により製造して、金型に装填する。次に、金型にシリコーンゴム等の合成樹脂を注入して固化する。
【0061】
以上のように、本実施形態2の家庭用薄葉紙収納容器200によれば、内側の収納空間部6に家庭用薄葉紙Pを収納するとともに、家庭用薄葉紙Pの取出口12を具備する容器本体1と、取出口12を開閉するように、容器本体1に回動自在に取り付けられた上蓋3(蓋体)と、取出口12を開状態にするよう上蓋3(蓋体)を付勢する蓋体付勢部152aと、取出口12を開状態とするために容器本体1に係止された上蓋3(蓋体)を跳ね上げて蓋体の係止を解除する操作部4と、取出口12が閉状態とされた際に、取出口12を封止して収納空間部6を気密状態とする気密部7と、が備わり、気密部7は、容器本体1に設けられ、取出口12が閉状態とされた際に、上蓋3(蓋体)に接触して収納空間部6を気密状態とする本体側気密部71aが備わり、蓋体付勢部152aと本体側気密部71aとが一つの部品B2で構成されている。
したがって、より少ないパーツで家庭用薄葉紙収納容器200が構成されるとともに、組み立て工程が簡略化されることとなって、生産性の向上及びコストダウンを図ることができる。
なお、本実施形態2において、操作付勢部5aは備えられていなくとも良い。
【0062】
[実施形態3]
次に、本発明を適用した実施形態3に係る家庭用薄葉紙収納容器300について、図1〜図3、図9、図10を参照して説明する。実施形態3の家庭用薄葉紙収納容器300では、後述するように、操作付勢部5bと本体側気密部71bと蓋体付勢部152bとが、一つの部品B3で構成されている。
【0063】
図9は、実施形態3の家庭用薄葉紙収納容器300を示す平面図であり、上蓋3を破線で表し、当該上蓋3を透過した状態を図示している。また、図10は、図9のX−X線における実施形態3の家庭用薄葉紙収納容器300の断面図であり、収納空間部6から家庭用薄葉紙Pが一枚引き出された状態を表している。
なお、以下の実施形態3において、上記実施形態1と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略するものとする。
【0064】
取出口12は、例えば、図9及び図10に示すように、上面開口部14の略中央部に取り付けられた気密部7を構成する環状の本体側気密部71bの内縁部によって構成されている。
本体側気密部71bは、例えば、図10に示すように、取出口12の延在方向(水平方向)に対して略垂直となるように設けられ、径方向外側に突出した凸部が上面開口部14の内縁部に沿って形成された凹部に嵌め合わされることにより、上面開口部14に取り付けられている。
【0065】
ヒンジ取付部15は、例えば、上蓋3をY軸方向の回動軸311、311に沿って回動自在に取り付けるためのものであり、Y軸方向に沿って形成された凹型の軸受部151(図3及び図9参照)と、上蓋3を開く方向に付勢する板バネ等の蓋体付勢部152b等を備えている。
【0066】
操作付勢部5bは、例えば、操作部4の下側に位置し、容器本体1に取付固定されている。そして、図10に示すように、操作付勢部5bの先端部は、操作部4の操作レバー部41の下面部に接触するように所定の曲率をもって湾曲して形成されており、操作部4の操作レバー部41が斜め上向きを向いた位置(所定の位置)に規制するように作用する。即ち、操作付勢部5bの先端部が操作部4の操作レバー部41の下面部に接触してZ方向上側に付勢力を付勢することにより、操作部4に接触部43をZ方向下側に回動させる回動力が生じる。すると、操作部4の接触部43が当該操作付勢部5bのX方向後側に当接して操作部4の回動が規制され、操作部4の操作レバー部41が斜め上向きの状態で維持される。
【0067】
ここで、本実施形態3の家庭用薄葉紙収納容器300では、図10に示すように、操作付勢部5bと、本体側気密部71bと、蓋体付勢部152bと、が一つの部品B3により構成されている。具体的には、図9に示すように、操作付勢部5bと本体側気密部71bと蓋体付勢部152bとは連結部C3を介して連結されており、これら操作付勢部5bと本体側気密部71bと蓋体付勢部152bと連結部C3とは、一つの部品B3で構成される。すなわち、操作付勢部5b、本体側気密部71b及び蓋体付勢部152bは、その機能上、弾性材料により構成されることが望ましいため、一つの部品B3で構成することができる。
【0068】
かかる部品B3を構成する材料としては、例えば、弾性材料であるポリプロピレン(PP)、シリコーンゴム(Silicon Rubber)等の合成樹脂等が用いられる。
【0069】
また、容器本体1と部品B3は、例えば、インサート成形により製造される。即ち、例えば、まず、ポリプロピレン(PP)、ABS樹脂等から成る容器本体1を、射出成形により製造して、金型に装填する。次に、金型にシリコーンゴム等の合成樹脂を注入して固化する。
【0070】
以上のように、本実施形態3の家庭用薄葉紙収納容器300によれば、内側の収納空間部6に家庭用薄葉紙Pを収納するとともに、家庭用薄葉紙Pの取出口12を具備する容器本体1と、取出口12を開閉するように、容器本体1に回動自在に取り付けられた上蓋3(蓋体)と、取出口12を開状態にするよう上蓋3(蓋体)を付勢する蓋体付勢部152bと、取出口12を開状態とするために容器本体1に係止された上蓋3(蓋体)を跳ね上げて上蓋3(蓋体)の係止を解除する操作部4と、操作部4を所定位置に規制するために付勢する操作付勢部5bと、取出口12が閉状態とされた際に、取出口12を封止して収納空間部6を気密状態とする気密部7と、が備わり、気密部7は、容器本体1に設けられ、取出口12が閉状態とされた際に、上蓋3(蓋体)に接触して収納空間部6を気密状態とする本体側気密部71bが備わり、操作付勢部5bと本体側気密部71bと蓋体付勢部152bとが一つの部品B3で構成されている。
したがって、より少ないパーツで家庭用薄葉紙収納容器300が構成されるとともに、組み立て工程が簡略化されることとなって、生産性の向上及びコストダウンを図ることができる。
【0071】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
【0072】
例えば、上記実施形態では、蓋体として上蓋3を例示し、蓋体側気密部として上蓋側気密部72を例示したが、これに限られるものではなく、例えば、蓋体を収納容器の側方に設け、当該蓋体に蓋体側気密部を設けるようにしても良い。
また、例えば、インサート成形は、上記実施形態で例示した方法に限られることなく、部品(B1、B2、B3)を製造して金型に装填した後に、この金型に容器本体1を注入して固化する方法を採用しても良い。
【0073】
加えて、家庭用薄葉紙収納容器100、200、300の構成や各部の形状等は、上記実施形態に例示したものは一例であり、これらに限られるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明を適用した好適な実施形態1として例示する家庭用薄葉紙収納容器を示す斜視図である。
【図2】図1の家庭用薄葉紙収納容器を示す正面図である。
【図3】図1の家庭用薄葉紙収納容器を示す平面図である。
【図4】実施形態1の家庭用薄葉紙収納容器を示す平面図である。
【図5】図4のV−V線における実施形態1の家庭用薄葉紙収納容器の断面図である。
【図6】図5の領域Aの要部拡大断面図である。
【図7】実施形態2の家庭用薄葉紙収納容器を示す平面図である。
【図8】図7のVIII−VIII線における実施形態2の家庭用薄葉紙収納容器の断面図である。
【図9】実施形態3の家庭用薄葉紙収納容器を示す平面図である。
【図10】図9のX−X線における実施形態3の家庭用薄葉紙収納容器の断面図である。
【符号の説明】
【0075】
100 家庭用薄葉紙収納容器
1 容器本体
12 取出口
152 蓋体付勢部
3 上蓋(蓋体)
4 操作部
5 操作付勢部
6 収納空間部
7 気密部
71 本体側気密部
B1 部品
200 家庭用薄葉紙収納容器
152a 蓋体付勢部
71a 本体側付勢部
B2 部品
300 家庭用薄葉紙収納容器
152b 蓋体付勢部
5b 操作付勢部
71b 本体側気密部
B3 部品
P 家庭用薄葉紙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内側の収納空間部に家庭用薄葉紙を収納するとともに、当該家庭用薄葉紙の取出口を具備する容器本体と、前記取出口を開閉するように、前記容器本体に回動自在に取り付けられた蓋体と、前記取出口を開状態にするよう前記蓋体を付勢する蓋体付勢部と、前記取出口を開状態とするために前記容器本体に係止された前記蓋体を跳ね上げて前記蓋体の係止を解除する操作部と、前記操作部を所定位置に規制するために付勢する操作付勢部と、前記取出口が閉状態とされた際に、前記取出口を封止して前記収納空間部を気密状態とする気密部と、を備える家庭用薄葉紙収納容器であって、
前記気密部は、前記容器本体に設けられ、前記取出口が閉状態とされた際に、前記蓋体に接触して前記収納空間部を気密状態とする本体側気密部を備えて成り、
前操作付勢部と前記本体側気密部とが一つの部品で構成されていることを特徴とする家庭用薄葉紙収納容器。
【請求項2】
内側の収納空間部に家庭用薄葉紙を収納するとともに、当該家庭用薄葉紙の取出口を具備する容器本体と、前記取出口を開閉するように、前記容器本体に回動自在に取り付けられた蓋体と、前記取出口を開状態にするよう前記蓋体を付勢する蓋体付勢部と、前記取出口を開状態とするために前記容器本体に係止された前記蓋体を跳ね上げて前記蓋体の係止を解除する操作部と、前記取出口が閉状態とされた際に、前記取出口を封止して前記収納空間部を気密状態とする気密部と、を備える家庭用薄葉紙収納容器であって、
前記気密部は、前記容器本体に設けられ、前記取出口が閉状態とされた際に、前記蓋体に接触して前記収納空間部を気密状態とする本体側気密部を備えて成り、
前記蓋体付勢部と前記本体側気密部とが一つの部品で構成されていることを特徴とする家庭用薄葉紙収納容器。
【請求項3】
内側の収納空間部に家庭用薄葉紙を収納するとともに、当該家庭用薄葉紙の取出口を具備する容器本体と、前記取出口を開閉するように、前記容器本体に回動自在に取り付けられた蓋体と、前記取出口を開状態にするよう前記蓋体を付勢する蓋体付勢部と、前記取出口を開状態とするために前記容器本体に係止された前記蓋体を跳ね上げて前記蓋体の係止を解除する操作部と、前記操作部を所定位置に規制するために付勢する操作付勢部と、前記取出口が閉状態とされた際に、前記取出口を封止して前記収納空間部を気密状態とする気密部と、を備える家庭用薄葉紙収納容器であって、
前記気密部は、前記容器本体に設けられ、前記取出口が閉状態とされた際に、前記蓋体に接触して前記収納空間部を気密状態とする本体側気密部を備えて成り、
前記操作付勢部と前記本体側気密部と前記蓋体付勢部とが一つの部品で構成されていることを特徴とする家庭用薄葉紙収納容器。
【請求項4】
前記部品と前記容器本体とがインサート成形されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の家庭用薄葉紙収納容器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2009−83901(P2009−83901A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−255627(P2007−255627)
【出願日】平成19年9月28日(2007.9.28)
【出願人】(390029148)大王製紙株式会社 (2,041)
【Fターム(参考)】