説明

容器集積搬送ユニット

本発明は、容器(6)、すなわちボトルを集積できる、集積テーブル(2)を備えた搬送ユニットに関する。集積テーブル(2)は横方向に案内レール(12、13)を備え、少なくとも1つの供給コンベア(9)と1つの集積コンベア(10)とを並置することによって成る。容器は、少なくとも1つの供給トランスポータを用いて搬送ユニットの上流端で上記テーブル(2)上へ移動され、少なくとも1つの排出トランスポータを用いて搬送ユニットの下流端で除去される。ユニットは、案内レール(12、13)のうちの少なくとも一方に、上記案内レール(12、13)の一部に形成される横方向凹部(12a、13a)が設けられ、これによって、凹部の幅(14)は、容器(6)の直径Dの0.2から0.8倍の間の範囲内にあり、上記幅(14)に相当する距離で案内レール(12、13)の縦方向軸(15)に対して位置ずれしている。出願の分野は、容器の搬送である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器、特にボトルを搬送する分野に関し、その目的は、容器、特にボトルを集積する搬送ユニットであって、横方向に案内レールを備えた集積テーブルを備え、少なくとも1つの供給コンベアと集積コンベアとを並置することで構成された搬送ユニットである。容器は、特に、少なくとも1つの供給トランスポータによって上流端でテーブル上に移動され、排出トランスポータによって下流端から除去される。
【背景技術】
【0002】
あらゆる製品の容器の処理ラインにおいては、上記容器は、種々の処理ステーションを通過する。したがって、特に瓶詰めユニットの場合、容器は、通常、特に、ボトル形状の場合には、何も入っていない状態で洗浄ユニット、次に、ラベル貼機、最後に包装機に送られる。
【0003】
これらの種々の処理ステーションの間に、容器は、上記ステーションの各製品進行度に適合するように設けられたトランスポータによって移動される。この目的のため、これらの中間トランスポータの位置で、容器のバッファストックを保持する必要がある。さらに、これらのバッファストックによって、多くの場合、上流のステーションが何らかの干渉で一時的に停止したときに、例えば、瓶詰めラインの設備を完全に停止させることを回避できる。
【0004】
このようなバッファストックを生成するために、詳細には、中間トランスポータの位置に、集積テーブルが置かれる。集積テーブルの貯蔵容量は、特に、製造ラインを完全に停止する必要なく、上流ステーションでの介入を保証するために、作業者の利用できる時間を決定する。結果的に、包装機の適応性は、2つの連続した処理ユニット間での容器の集積容量に依存する。集積容量が大きいほど、高い利用適応性となる。
【0005】
国際公開第00/41155号パンフレットは、このタイプの集積テーブルを開示している。この集積テーブルは、搬送ラインを並置して構成され、その一方の搬送ラインは上記供給コンベアを形成し、進行速度がより遅い他方の搬送ラインは、集積コンベアを形成する。
【0006】
この文献によると、容器は、供給コンベアによって上流端で集積テーブルに供給される。供給コンベアは、供給コンベアまで直線的に延長された供給トランスポータまで直線的に延長されている。容器がテーブルの上流部に到達し、正常に進み続けることができなくなると、容器は、後続の容器の影響を受けて自動的に押し戻され、供給コンベアの片側または反対側で延びる集積コンベア(複数可)の方に押される。この結果、容器が集積してバッファストックを形成する。
【0007】
なお、集積期間(正しくは、このように称する)においては、集積コンベアまたは複数の集積コンベアは停止していることに留意されたい。一方、テーブルの下流端での排出トランスポータ上の流れが正常である場合、上述のとおり、集積コンベアは作動し、供給コンベアよりも低速で移動する。
【0008】
供給コンベアおよび複数の供給コンベアと集積コンベアまたは複数の集積コンベアとの間の速度差によって、テーブルに沿った優先流れが生成される。
【0009】
供給コンベアの延長部でほぼ対称的に生成されるこれらの優先流れは、テーブルの上の、詳細には集積フェーズにおける、容器の不適切な分散の結果であることが確認されている。このように、供給コンベア上に配置され、他の容器、特に集積コンベア上に分散した容器と接触する容器は、供給コンベアの進行の影響によって、圧力を受ける。この圧力の軸方向成分、つまりこれらの容器の進行に直角方向の成分は、テーブルの横方向成分、すなわち進行方向の成分よりも大幅に大きい。
【0010】
これの原因は、供給コンベア上に置かれたこれらのコンベアが、集積コンベア上に置かれた容器を、後方および横方向に極めて容易に押し、これら容器はより速やかに移動するため、集積コンベア上に置かれたこれらの容器が、このように生成される優先流れに内に集積するのを妨げるためである。
【0011】
集積テーブル上の蓄積された容器を、完全なまたはほぼ完全なダイヤモンドパターンで供給することによって、つまり、これら容器がテーブルを横断して延びる列で分散し、その結果前方に進むようにすることによって、これらの欠点を解決することが提案されてきた。さらに、一列で相互に接触する容器が、前の列および後の列の容器に対して斜めに置かれている。
【0012】
したがって、側面の案内レールに直線的に並列に置かれた容器は、先に進む列の2つの容器と、また後に続く列の別の2つの容器とも接触するようになる。これらの結果、テーブルの軸に対して、つまり容器の移動方向に対して、約30°の方向に容器を相互に整列させることになる。したがって、このような容器は、テーブルの縦方向軸に対して上述の30°の角度で圧力を受け、その結果、横方向に押される傾向があり、この結果、優先的な軸方向流れに入ることができない。完全に対角方向に配置することによって、容器間に隙間が存在せず、集積コンベア上に置かれた容器は、順に、横方向に押されることなく、上流の容器の通路を進む。
【0013】
この結果、集積コンベアまたは複数の集積コンベア上に置かれた容器は、後に続く供給コンベアまたは複数の供給コンベア上に置かれた容器の好ましい通路でなく、自然のままにテーブルの下流に押される。
【0014】
これらの欠点を回避するために、単に、テーブルの一方または他方の側で、側面の案内レール上に、所定の幅の1つまたはいくつかのジグザグ形状を設けることによって、集積テーブル上の容器が、完全またはほぼ完全にダイヤモンド状の配置で分散するように保証することが提案されてきた。このような解決法は、米国特許第4,623,059号明細書に詳細に記載されている。
【0015】
これら所定の幅のジグザグ形状によって、容器は相互の配置を修正し、それによって妨害を発生することなく、結果的に、これらの容器の間に空間を生じない上述の状態で、容器を正確に分散させることができる。
【0016】
この結果、供給コンベア上に置かれた容器と集積コンベア上に置かれた容器との間に差がなく、容器は、必然的に、集積テーブルの幅全体にわたって同時に進行する。
【0017】
しかし、これらのこぎり歯状のジグザグ形状は、歯の底部で容器への妨害を助長する傾向があり、容器の直径に上記ジグザグ形状を不必要にかみ合わせることになる。さらに、このようなジグザグ形状を設けることは、個々の容器の正しい一連のずれを生成し、それら容器を所定のダイヤモンド状の配置に従って主流に移動させるようにするために、容器を固定および位置調節するための取扱いおよび付属品に比較的大きなコストが生じる。さらに、このようなジグザグ形状を設けること自体、例えば変形などの追加の危険性を生じ、この結果、補足的にメンテナンスを実施しなければならなくなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明の目的は、簡単で信頼性の高い手段を用いて、端部近くに置かれた容器を主流方向に容易に偏向することが可能な、容器、特にボトルを集積する搬送ユニットを提供することによって、これらの欠点を克服することである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
この目的を達成するために、容器、特にボトルを集積する搬送ユニットは、集積テーブルを備え、集積テーブルは、この集積テーブル上で容器を保持する案内レールを側面に備え、少なくとも1つの供給コンベアと1つの集積コンベアとを並置することによって構成される。容器は、特に供給トランスポータによって上流端でテーブルに供給され、少なくとも1つの排出トランスポータによって下流端で除去される。搬送ユニットは、案内レールのうち少なくとも一方に横方向凹部が設けられ、凹部は、上記案内レールの一部によって構成され、容器の直径Dの0.2から0.8倍の間で構成された幅を有し、上記の幅に対応する距離で上記案内レールの縦方向軸に対して位置ずれしていることを特徴とする。
【0020】
本発明は、限定しない例示目的で与えられ、添付の図面を参照して説明される、好まし実施形態に関する以下の説明からより理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
添付図面の図1は、容器6、特にボトルを集積する搬送ユニットを示す。搬送ユニットは、集積テーブル2を備え、集積テーブル2には、このテーブル2上で容器6を保持する案内レール12、13が側面に設けられ、少なくとも1つの供給コンベア9と集積コンベア10とを並置することによって構成されている。容器6は、特に少なくとも1つの供給コンベア4によって、上流端3で、このテーブル2上に供給され、必要に応じて移動コンベア8を用いて、少なくとも1つの排出トランスポータ7によって下流端5で除去される。好ましくは、供給トランスポータ4は、集積コンベア10の速度よりも高速で移動する供給コンベア9上で空になる。
【0022】
例示目的で、集積テーブル2は、複数ラインのパレット11を並置して構成することもでき、そのパレットのいくつかは供給コンベア9を形成し、残りは集積コンベア10を形成する。これらのパレットラインの配列は、個別の進行速度となるように配置され、すなわち、速度が最も速いラインが供給コンベア9を形成する。
【0023】
なお、集積期間中は、集積コンベアまたは複数の集積コンベア10は停止され、これにより、供給トランスポータ4からおよび供給コンベアまたは複数供給コンベア9によって搬送される容器6が徐々に横方向に押され、この集積コンベアまたは複数の集積コンベア10上に蓄積されることに留意されたい。
【0024】
本発明は図示した配置に限定されないことに留意すべきである。したがって、テーブル2の上流部3に複数の供給コンベア4および下流部5に複数の排出トランスポータ7を設けることができる。
【0025】
本発明によれば、案内レール12、13の少なくとも1つには、横方向凹部12a、13aが設けられている。凹部12a、13aは、上記案内レール12、13の一部によって構成され、容器6の直径Gの0.2から0.8倍の間からなる幅14を有し、この幅14に対応する距離でこの案内レール12、13の縦方向軸15に対して位置ずれしている。
【0026】
好ましくは、各案内レール12、13は、その長さに沿って、集積テーブル2の全長にわたって分散された複数の横方向凹部12a、13aを備えている。これら横方向凹部12a、13aは、相互に等距離であることが好ましい。
【0027】
本発明の別の特徴によれば、案内レール12、13の横方向凹部12a、13aは、緩やかな斜面の移行ゾーン16、17でこれら案内レール12、13に結合されており、また、テーブル2の端部によってテーブルの中間部の方向に、したがって供給コンベア9の方向に、容器6s方向に緩やかに移動し、軽く圧力を加えるようにされる。好ましくは、遷移ゾーン16、17の傾斜角度18は、案内レール12、13の縦方向軸15に対して、45°未満である。
【0028】
本発明の別の特徴によれば、案内レール12、13の横方向凹部12a、13aは相互に横方向に整列し、ペアの、同一の横方向凹部を有している。したがって、テーブル2の中間軸の方向におけるレール12の各凹部12aは、テーブル2の軸に対して反対方向のレール13の凹部13aに対応している。すなわち、凹部13aは、上記レール13の縦方向軸15に対して外側に位置している。
【0029】
本発明によって、案内レール12、13の横方向凹部12a、13aの制約の下で、テーブル2上を移動する容器6を、完全なダイヤモンド形に配置することができ、それによって上記容器6は、完全に整列し接触した容器の横方向列19によって集積ゾーン内に移動し、1つの列の容器6は、後続または先の列の容器に対してダイヤモンド形に配置される。
【0030】
結果的に、このような容器6に加わる圧力は、集積テーブル2の縦方向軸に対して約30°の方向に、その容器よりも前にある2つの容器6に必然的に反発して加わる。前にある容器は、さらに相互に接触し、横方向に移動することができず、優先流れの形成を促進する。
【0031】
したがって、本発明によれば、補足的に取り付けられる案内手段を用いずに、容器を搬送し、それらを優先流れに送るという問題点を、簡単かつ有効な方法で、克服することができる。
【0032】
言うまでもなく、本発明は、添付の図面において説明および図示した実施形態に限定されない。特に種々の構成要素に関する変更、または技術的等価物の置換による変更は、本発明の権利保護の範囲を逸脱することなく、可能である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明による集積機能を備えた搬送ユニットの平面図である。
【図2】容器を完全にダイヤモンド形に配置したことを示す、集積テーブルの拡大部分平面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器(6)、特にボトルの集積機能を有する、集積テーブル(2)を備えた搬送ユニットであって、
集積テーブル(2)は、前記テーブル(2)上で容器(6)を維持する案内レール(12、13)を横方向に備え、少なくとも1つの供給コンベア(9)と集積コンベア(10)とを並置することによって構成され、
容器(6)は、特に少なくとも1つの供給トランスポータ(4)によって上流端(3)でこのテーブル(2)に送られ、少なくとも1つの排出トランスポータ(7)によって下流端(5)から除去され、
案内レール(12、13)の少なくとも一方には、前記案内レール(12、13)の一部によって構成され、容器(6)の直径Dの0.2から0.8倍の間の幅(14)を有し、前記幅(14)に対応する距離で前記案内レール(12、13)の縦方向軸(15)に対して位置ずれした横方向凹部(12a、13a)が設けられていることを特徴とする、搬送ユニット。
【請求項2】
各案内レール(12、13)が、その長さに沿って、集積テーブル(2)の全長にわたって分散された複数の横方向凹部(12a、13a)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の搬送ユニット。
【請求項3】
横方向凹部(12a、13a)が、相互に等距離であることを特徴とする、請求項1または2に記載の搬送ユニット。
【請求項4】
案内レール(12、13)の横方向凹部(12a、13a)が、テーブル(2)の端部からこのテーブルの中間部の方向に、したがって供給コンベア(9)の方向に、容器(6)に対して、緩やかに移動し、軽い圧力をかけるようにされた緩やかな傾斜の遷移ゾーン(16、17)によって、前記案内レール(12、13)に結合されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の搬送ユニット。
【請求項5】
遷移ゾーン(16、17)が、案内レール(12、13)の縦方向軸(15)に対して45°未満の傾斜角度(18)を有することを特徴とする、請求項4に記載の搬送ユニット。
【請求項6】
案内レール(12、13)の横方向凹部(12a、13a)が、互いに横方向に整列され、ペアの、同一の横方向凹部を有することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の搬送ユニット。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2008−506612(P2008−506612A)
【公表日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−521970(P2007−521970)
【出願日】平成16年7月19日(2004.7.19)
【国際出願番号】PCT/FR2004/001909
【国際公開番号】WO2006/018486
【国際公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【出願人】(506208492)
【Fターム(参考)】