説明

容器

【課題】摩擦抵抗が小さくてスムーズに下降し、しかも、中枠等が破損等しにくく、しかも、中枠と容器本体との係合力が強く、高い寸法精度を必要としない容器を提供する。
【解決手段】上面に凹部1aが形成された容器本体1と、上面に化粧用具収容凹部13が形成され上記容器本体1の凹部1aに着脱自在に収容される中枠2と、上記容器本体1を蓋する蓋体3とを備えている。そして、上記容器本体1の凹部1aの底壁および上記中枠2の化粧用具収容凹部13の底壁の一方に丸孔16を穿設し、他方の、上記丸孔16に対応する部分に、上記容器本体1の凹部1aに中枠2を収容した状態で上記丸孔16内に挿通されて着脱自在に係合する弾性部材17を設け、上記収容の際に、上記丸孔16の内周部を上記弾性部材17に押圧状に摺接させてこの弾性部材17を上記丸孔16の径方向に弾性変形させるように構成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧料容器等の各種の容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、ファンデーション等の化粧料を収容して携帯する化粧料容器として、図12に示すように、上面に凹部32が形成された容器本体31と、この容器本体31の凹部32に嵌合される中枠33と、上記容器本体31の上面を開閉自在に蓋する外蓋34とを備え、上記凹部32内において、上記中枠33の仕切壁33aで仕切られる左右一対の収納部32a,32bの一方(図12では、左側の収納部32a)に、中蓋35を有する中皿36を収納するようにした化粧料容器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この化粧料容器では、上記容器本体31に中枠33を嵌合する際に、上記中枠33の左右両側壁の外周面に形成された左右一対の凸部33bが、上記容器本体31の凹部32の左右両側面に形成された左右一対の凹部32c(右側の凹部32cは、隠れて見えない)に着脱自在に係合し、上記中枠33の上端周縁部に形成れたフランジ部37が上記容器本体31の側壁31aの上端面に当接するようにしている。図において、38は上記中枠33の左側壁の内周面および仕切壁33aの右側面に形成された左右一対の凸部(右側の凸部38は、隠れて見えない)であり、上記中皿36の左右両側壁の外周面に形成された左右一対の凹部36a(左側の凹部36aは、隠れて見えない)に着脱自在に係合している。39は開蓋用プッシュピースで、40は上記中皿36に収容される化粧料である。
【特許文献1】特開平11−56453号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記化粧料容器では、上記容器本体31に中枠33を嵌合する際に、上記中枠33の左右両側壁の外周面に形成された両凸部33bが、上記容器本体31の凹部32の左右両側面に当接しながら下降するため、この下降による摩擦抵抗が大きく、上記中枠33をスムーズに降下させることができないうえ、上記中枠33の左右両側壁や両凸部33b等が破損等しやすくなる。そこで、摩擦抵抗を小さくして中枠33をスムーズに下降させることができ、しかも、上記中枠33の左右両側壁や両凸部33b等が破損等しないようにするため、上記容器本体31に左右一対の弾性板(図示せず)を設け、これら両弾性板に上記両凹部32cを形成することが考えられるが、この場合には、上記容器本体31および中枠33の上下幅が短いため、上記容器本体31の凹部32の左右両側面,上記中枠33の左右両側壁の外周面に大きな凹部32c,凸部33bを形成することができず、両者の係合力が弱いという問題がある。しかも、上記両弾性板の弾圧力を利用して中枠33を挟圧しているため、上記両凹部32c,両凸部33bの形状,大きさ等の寸法精度だけでなく、上記容器本体31の凹部32や上記中枠33の左右両側壁の左右幅等の寸法精度をも高くなければならず、不良品が発生しやすいという問題もある。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、摩擦抵抗が小さくて中枠をスムーズに下降させることができ、中枠等が破損等しにくく、しかも、中枠と容器本体との係合力が強く、不良品が発生しにくい容器の提供をその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、本発明の容器は、上面に第1凹部が形成された容器本体と、上面に第2凹部が形成され上記容器本体の第1凹部に着脱自在に収容される中枠と、上記容器本体を蓋する蓋体とを備え、上記容器本体の第1凹部の底壁および上記中枠の第2凹部の底壁の一方に貫通孔を穿設し、他方の、上記貫通孔に対応する部分に、上記容器本体の第1凹部に中枠を収容した状態で上記貫通孔内に挿通されて着脱自在に係合する弾性部材を設け、上記収容の際に、上記貫通孔の内周部を上記弾性部材に押圧状に摺接させてこの弾性部材を上記貫通孔の径方向に弾性変形させるように構成したという構成をとる。
【発明の効果】
【0006】
すなわち、本発明の容器は、上面に第1凹部が形成された容器本体と、上面に第2凹部が形成され上記容器本体の第1凹部に着脱自在に収容される中枠と、上記容器本体を蓋する蓋体とを備えている。そして、上記容器本体の第1凹部の底壁および上記中枠の第2凹部の底壁の一方に貫通孔を穿設し、他方の、上記貫通孔に対応する部分に、上記容器本体の第1凹部に中枠を収容した状態で上記貫通孔内に挿通されて着脱自在に係合する弾性部材を設けるようにし、上記収容の際に、上記貫通孔の内周部を上記弾性部材に押圧状に摺接させてこの弾性部材を上記貫通孔の径方向に弾性変形させるように構成している。したがって、本発明の容器では、上記他方の底壁に設けた弾性部材の弾性を利用し、上記容器本体の第1凹部に中枠を収容することができるため、容器本体と中枠との間の摩擦抵抗が小さくなり、スムーズに中枠を収容することができるうえ、上記摩擦抵抗が小さいため、上記収容の際に上記容器本体,中枠が破損等しない。しかも、上記容器本体の第1凹部の底壁および上記中枠の第2凹部の底壁の横幅は、上記容器本体の第1凹部および中枠の第2凹部の上下幅と比べて大きいため、上記貫通孔および弾性部材を大きく形成することができ、これにより、強い係合力を得ることができる。しかも、上記容器本体の第1凹部の底壁および上記中枠の第2凹部の底壁の一方に穿設した貫通孔に、他方に設けた弾性部材を挿通させることにより両者を係合させているだけであるため、上記貫通孔と弾性部材の形状,大きさ等に高い寸法精度を必要とするだけであり、不良品の発生が少なくなる。
【0007】
また、上記弾性部材が、上記貫通孔に対応する上記他方の底壁の部分に、所定の隙間を設けて配設される複数の弾性片からなっていると、これら各弾性片を上記貫通孔の径方向に弾性変形させることのほうが、一連につながっている(すなわち、筒状に形成されている)弾性部材を上記貫通孔の径方向に弾性変形させることよりも容易であり、弾性部材の弾性変形が確実に行われるようになる。
【0008】
また、上記中枠の上面に、化粧料を収容する化粧料収容凹部と、化粧用具を収容する第2凹部とが形成され、この第2凹部の底壁に貫通孔が穿設され、もしくは弾性部材が設けられていると、本発明の容器として、化粧料容器を用いることができる。
【0009】
また、上記容器本体の第1凹部の内周面および上記中枠の外周面の一方に係合用凸部が形成され、他方に、上記係合用凸部に着脱自在に係合する係合用凹部が形成されていると、上記係合用凸部と係合用凹部との係合により上下方向の移動を確実に阻止することができ、容器本体から中枠が抜け出すことがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
つぎに、本発明の実施の形態を図面にもとづいて詳しく説明する。
【0011】
図1は本発明の容器の一実施の形態を示している。この実施の形態では、容器として、化粧料容器を用いている。図において、1は上面に凹部(第1凹部)1aが形成された容器本体である。2は上記容器本体1の凹部1aに着脱自在に収容される中枠であり、その上面に形成された凹部は、上記中枠2の左右方向中央部に形成された仕切壁11により、化粧料収容皿(図示せず)を着脱自在に収容する左側の化粧皿収容凹部12と、パフ等の化粧用具(図示せず)を収容する右側の化粧用具収容凹部(第2凹部)13とに仕切られている。3は上記容器本体1の上面開口を蓋する蓋体であり、その後端部から垂設される連結部3aが上記容器本体1の後端部1bにヒンジ自在に連結されている。図において、6は上記容器本体1の前端部に形成された凹部であり、その奥面に係合用凸部6aが突設されている。7は上記蓋体3の前端部に形成された係合爪であり、閉蓋時に上記容器本体1の係合用凸部6aに着脱自在に係合している。8は上記蓋体3に取り付けた鏡で、9は開蓋用押しボタンである。
【0012】
上記中枠2には、その左側面(左側壁の外周面)に、左右方向に延びる1条の係合用凹溝14が突設されており、上記中枠2を容器本体1の凹部1aに収容した状態では、上記容器本体1の凹部1aの左側面に形成された1条の係合用突条15に着脱自在に係合している。
【0013】
また、上記中枠2には、その化粧用具収容凹部13の底壁の略中央部に、丸孔(貫通孔)16が穿設されている。一方、上記容器本体1には、上記丸孔16に対応する上記凹部1aの底壁の部分に弾性部材17(図2参照)が形成されており、上記容器本体1の凹部1aに中枠2を収容した状態で、上記弾性部材17が上記丸孔16内に挿通されて上記丸孔16の内周面に着脱自在に係合するようにしている。
【0014】
上記弾性部材17は、上記丸孔16に対応する上記凹部1aの底壁の部分に、所定の間隔で円環状に配設される略L字形状の12個の係合爪(弾性片)17a(図3参照)からなっている。すなわち、上記中枠2の丸孔16に対応する上記凹部1aの底壁の部分に、丸孔穿設部17bが形成されており、この丸孔穿設部17bの外周部に、その内周面から上記丸孔穿設部17bの中心を仮想中心として放射状に(同角度で)延びる12本の切欠き溝17cが形成されており、これら各切欠き溝17c間に挟まれる上記丸孔穿設部17bの内周面の部分から、上記各係合爪17aが延びている。したがって、上記各係合爪17aの略L字形状の縦片17dは、上記丸孔穿設部17bの径方向に弾性変形可能である(図3の矢印参照)。このような各係合爪17aで構成される弾性部材17の外周面の径は上記中枠2の丸孔16の内径よりも僅かに大径に形成されている。
【0015】
上記の構成において、上記容器本体1の凹部1aに中枠2を収容する場合には、上記中枠2の左端部を下側とする傾斜姿勢にし、上記容器本体1の係合用突条15に中枠2の係合用凹溝14を位置決めするとともに、上記容器本体1の弾性部材17に中枠2の丸孔16を位置決めし、その状態で、上記丸孔16の近傍部分もしくは中枠2の右端部を押し下げることを行う。これにより、上記容器本体1の係合用突条15と中枠2の係合用凹溝14とが着脱自在に係合するとともに、上記弾性部材17の各係合爪17aに中枠2の丸孔16が圧入され、上記中枠2の丸孔16の内周面が上記各係合爪17aの縦片17dの外周面に押圧状に摺接して上記各縦片17dを内側に撓ませながら、上記中枠2が下降して上記各係合爪17aに外嵌状に係合する。一方、上記容器本体1の凹部1aから中枠2を取り外す場合には、上記各係合爪17aの上部(すなわち、上記各係合爪17aの略L字形状の横片17e)を下側に押しながら、上記中枠2の右端部を上側に傾斜させる。これにより、上記各係合爪17aが内側に撓んで縮径して中枠2が少し浮き上がるとともに、上記係合用突条15と係合用凹溝14との係合が外れ、上記各係合爪17aから中枠2を取り外すことができる。
【0016】
このように、上記実施の形態では、上記容器本体1の凹部1aに中枠2を収容する場合には、上記弾性部材17の各係合爪17aの弾性変形を利用することができるため、上記弾性部材17の各係合爪17aの外周面と中枠2の丸孔16の内周面との間の摩擦抵抗が小さくなり、スムーズに中枠2を収容することができる。しかも、上記摩擦抵抗が小さいため、上記弾性部材17の各係合爪17aや丸孔16等が破損等しない。しかも、上記容器本体1の凹部1aの底壁および上記中枠2の化粧用具収容凹部13の底壁が広いため、上記丸孔16および弾性部材17を大きく形成することができ、これにより、強い係合力を得ることができる。しかも、上記弾性部材17の各係合爪17aを丸孔16に挿通して係合することで、上記容器本体1に中枠2を係合,保持することができるため、上記丸孔16と弾性部材17の形状,大きさ等に高い寸法精度を必要とするだけであり、不良品の発生が少なくなる。しかも、上記容器本体1の係合用突条15と中枠2の係合用凹溝14とを着脱自在に係合させているため、上下方向の移動を確実に阻止することができ、容器本体1から中枠2が抜け出すことがない。
【0017】
図4および図5は上記弾性部材17の変形例を示している。この例では、上記弾性部材17は、上記容器本体1の凹部1aから中枠2(図1参照)を取り外すときに、中枠2を上記弾性部材17から跳ね上げるための跳ね上げ部24を有している。より詳しく説明すると、上記中枠2の丸孔16に対応する上記容器本体1の凹部1aの底壁の部分に、上記中枠2を保持するため、天井部中央に円形部分21aが穿設された円筒状体21が突設されている。この円筒状体21の外周面の径は、上記丸孔16よりも若干大径に形成されている。また、上記円筒状体21は、中央で2つに分断されており、相対向する側面に半円部分22a,22a(これら両半円部分22a,22aで上記円形部分21aが構成されている)が切欠き形成された一対の半円筒状体22,22からなっている。これら両半円筒状体22,22の周側壁は、上記凹部1aの底壁から垂直に立設されており、また、上記両半円筒状体22,22の上面部は、これを押し下げたときに両半円筒状体22,22が内側に弾性変形しやすいよう、3条の切欠き溝23a,23b,23cで複数に分割されている。
【0018】
また、上記容器本体1の凹部1aの底壁には、上記両半円筒状体22,22の外周部に略1/4円弧状の跳ね上げ部24が切欠き形成されており、これら両跳ね上げ部24の両側端縁が、上記両半円筒状体22,22の周側壁に形成された(上記3条の切欠き溝23a,23b,23cのうちの、外側の2条の切欠き溝23a,23cの外側端縁から下方に延びる)一対の縦溝25(図4では、切欠き溝23cの外側端縁から下方に延びる縦溝25は、図示せず)を介して、上記両切欠き溝23a,23cに繋がっている。また、上記両跳ね上げ部24の外周縁部に爪部24aが形成されており、上記円筒状体21の天井部上面より上側にまで延びている。そして、上記容器本体1には、上記両跳ね上げ部24が上記容器本体1の凹部1aの底壁の下側に移動しうるスペースを持たせるため、その下端部外周縁から下方に延びるスカート部(図示せず)が突設されている。
【0019】
上記容器本体1の凹部1aに中枠2を収容する場合には、上記円筒状体21に上記中枠2の丸孔16を位置決めし(図6参照)、上記中枠2の丸孔16を円筒状体21に外嵌状に圧入し、上記中枠2の丸孔16の内周面を円筒状体21の外周面に摺接させながら下降させて係合,装着する。これにより、跳ね上げ部24は弾性変形し、その爪部24aは上記中枠2の下面に当接している(図7参照)。
【0020】
上記容器本体1の凹部1aから中枠2を取り外す場合には、指先で円筒状体21の天井部を押し下げて(図8の矢印A参照)円筒状体21の天井部を弾性変形させ、円筒状体21の外周面の径を上記丸孔16の内径よりも小さくする。これにより、円筒状体21による中枠2の保持が解除されると同時に、弾性変形していた跳ね上げ部24の爪部24aが跳ね上がり、上記中枠2を押し上げて(図8の矢印B参照)円筒状体21から離反させ、中枠2を円筒状体21から取り外すことができる。
【0021】
この例の弾性部材17を用いた場合にも、上記実施の形態と同様の作用・効果を奏する。
【0022】
図9および図10は上記弾性部材17の他の変形例を示している。この例では、上記中枠2の丸孔16(図1参照)に対応する上記容器本体1の凹部1aの底壁の部分に、上記丸孔16の中心を仮想中心として放射状に(同角度で)延びる3つのコ字状切欠き部26が切欠き形成されており、これら各コ字状切欠き部26で囲まれる上記底壁の部分で弾性板部27が形成されている。これら各弾性板部27には、その遊端部(内側端部)の上面に一条の凸部27aが突設されており、これら各凸部27aの後側面27bは、上記仮想中心を中心とする円弧Cに沿うようにして、若干外側に形成されている。
【0023】
上記容器本体1の凹部1aに中枠2を収容する場合には、上記各弾性板部27の凸部27aに上記中枠2の丸孔16を位置決めし、上記中枠2の丸孔16を上記各凸部27aに外嵌状に圧入し、上記中枠2の丸孔16の内周面を上記各凸部27aの外周面に摺接させて係合する。一方、上記容器本体1の凹部1aから中枠2を取り外す場合には、指先で上記各凸部27aを押し下げて各弾性板部27を弾性変形させ、上記各凸部27aの外周面に沿って中枠2を上側に移動させる。これにより、上記各凸部27aによる中枠2の保持が解除され、中枠2を円筒状体21から取り外すことができる。また、指先の親指等で上記各凸部27aを押し下げて各弾性板部27を弾性変形させながら、中枠2の外周部を薬指や棒等で持ち上げて、中枠2を上記各凸部27aから取り外すこともできる。
【0024】
この例の弾性部材17を用いた場合にも、上記実施の形態と同様の作用・効果を奏する。
【0025】
図11は上記弾性部材17のさらに他の変形例を示している。この例では、上記実施の形態に用いた弾性部材17において、各係合爪17aの縦片17dの上端部(すなわち、横片17eの外周部)に、上記各係合爪17aに係合する中枠2(図1参照)の抜け出し防止用として、凸部28を突設している。それ以外の部分は、上記実施の形態に用いた弾性部材17と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。この例の弾性部材17を用いた場合にも、上記実施の形態と同様の作用・効果を奏する。
【0026】
なお、上記実施の形態では、中枠2に化粧皿収容凹部12を形成し、この化粧皿収容凹部12の底壁上に化粧皿(図示せず)を載置,固定しているが、これに限定するものではなく、中枠2に、化粧皿を収容する枠部(すなわち、上記化粧皿収容凹部12において、その底壁を省略したもの)だけを形成し、この枠部に収容した化粧皿を上記凹部1aの底壁上に載置,固定するようにしてもよい。また、上記実施の形態では、容器として、化粧料容器を用いているが、化粧料容器以外の各種の容器を用いることができる。また、上記実施の形態では、中枠3に丸孔16を穿設し、容器本体1の凹部1aの底壁に弾性部材17を設けているが、中枠3の底壁に弾性部材17を設け、容器本体1の凹部1aの底壁に丸孔16を穿設してもよい。また、上記弾性部材17を複数に分割する必要はなく、一連につながる筒状に形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の容器の一実施の形態を示す分解斜視図である
【図2】弾性部材を示す斜視図である。
【図3】上記弾性部材を示す断面図である。
【図4】上記弾性部材の変形例を示す斜視図である。
【図5】上記弾性部材を示す平面図である。
【図6】上記弾性部材の作用を示す説明図である。
【図7】上記弾性部材の作用を示す説明図である。
【図8】上記弾性部材の作用を示す説明図である。
【図9】上記弾性部材の他の変形例を示す平面図である。
【図10】上記弾性部材を示す断面図である。
【図11】上記弾性部材のさらに他の変形例を示す断面図である。
【図12】従来例を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
【0028】
1 容器本体
1a 凹部
2 中枠
3 蓋体
13 化粧用具収容凹部
16 丸孔
17 弾性部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面に第1凹部が形成された容器本体と、上面に第2凹部が形成され上記容器本体の第1凹部に着脱自在に収容される中枠と、上記容器本体を蓋する蓋体とを備え、上記容器本体の第1凹部の底壁および上記中枠の第2凹部の底壁の一方に貫通孔を穿設し、他方の、上記貫通孔に対応する部分に、上記容器本体の第1凹部に中枠を収容した状態で上記貫通孔内に挿通されて着脱自在に係合する弾性部材を設け、上記収容の際に、上記貫通孔の内周部を上記弾性部材に押圧状に摺接させてこの弾性部材を上記貫通孔の径方向に弾性変形させるように構成したことを特徴とする容器。
【請求項2】
上記弾性部材が、上記貫通孔に対応する上記他方の底壁の部分に、所定の隙間を設けて配設される複数の弾性片からなっている請求項1記載の容器。
【請求項3】
上記中枠の上面に、化粧料を収容する化粧料収容凹部と、化粧用具を収容する第2凹部とが形成され、この第2凹部の底壁に貫通孔が穿設され、もしくは弾性部材が設けられている請求項1または2記載の容器。
【請求項4】
上記容器本体の第1凹部の内周面および上記中枠の外周面の一方に係合用凸部が形成され、他方に、上記係合用凸部に着脱自在に係合する係合用凹部が形成されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−246926(P2006−246926A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−63616(P2005−63616)
【出願日】平成17年3月8日(2005.3.8)
【出願人】(000158781)紀伊産業株式会社 (327)
【Fターム(参考)】