説明

容器

容器(3)は、第1の部分(11)と、第2の部分(9)と、ヒンジ(13)とを有し、ヒンジを介して、容器を閉鎖状態に配置する第1の位置と容器を開放状態に配置する第2の位置との間で互いにヒンジ移動可能になるように、第1の部分と第2の部分とがヒンジ接続される。第1の部分と第2の部分とは、異なる角度位置へ互いに枢動可能になるように枢着されている(A−A)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本国際特許出願は、2002年11月7日付の英国特許出願第0226021.4号を優先権主張しており、本出願人が同時に提出した、2002年11月7日付の英国特許出願第0226022.2号(出願人参照番号P33144)および2002年11月7日付の英国特許出願第0226020.6号(出願人参照番号P33145)を優先権主張する国際特許出願と関連する。これらの出願の内容は、参照により本明細書に完全に組み込まれている。
【0002】
本発明は、容器に関し、詳細には、限定されないが、薬剤分配システムで使用する容器に関する。
【背景技術】
【0003】
加圧流体噴射剤として処方された薬剤を含むエアゾールキャニスタが、外側保護容器内に取り付けられる、エアゾール鼻吸入(鼻内)装置が、従来公知である。この種の鼻吸入装置は、プロピオン酸ベクロメタゾンを薬剤として含む、商標名Beconase(登録商標)(GlaxoSmithKline)として販売されている。
【0004】
キャニスタのキャニスタ本体は、薬剤を保持し、バルブステムを含むバルブアセンブリにより覆われる。薬剤は、このバルブステムを通して、キャニスタ本体から選択的に排出される。バルブステムは、バルブアセンブリ内のばね等により、キャニスタ本体に対して突出(閉鎖)位置に付勢される。突出位置では、バルブステムにより、薬剤がバルブアセンブリ内の計量チャンバと流体連通する。これが計量状態であり、計量チャンバは、この状態で外部環境に対して密閉される。バルブステムは、付勢力に対抗して、キャニスタ本体に対して後退(開放)位置へ移動可能である。後退位置では、バルブステムにより、計量チャンバが外部環境と流体連通し、これにより、計量チャンバ内の計量された量の薬剤がキャニスタから排出されて、患者に投与される。これが排出状態であり、計量チャンバは、この状態でキャニスタ本体の内部に対して密閉される。
【0005】
容器は、キャニスタを受けるキャビティを持つ管状容器部を有する。当業界で公知のように、キャビティの基部は、バルブステムを固定して受ける中空のステムブロックである。患者の鼻孔内で受けられる大きさに形成されたノズルが、容器部の外面から外側に延びる。ステムブロックは、ノズル側を向いたオリフィスを有する。
【0006】
使用時に、患者は、容器部のキャビティ内へキャニスタを押し下げ、これにより、キャニスタ本体がバルブステムに対して移動して、バルブステムを後退位置へ移動させる。これにより、計量された量の薬剤がバルブステムから排出されて、ステムブロックによりノズル外ヘ向けられ、患者の鼻孔内へ送出される。
【0007】
容器は、容器部に加えて、容器部のキャビティの口部にヒンジ留めされる閉鎖部を有し、この閉鎖部は、閉鎖部が容器部と協働してキャニスタとノズルとを囲む閉鎖位置から、閉鎖部と容器部とが背中合わせに配置されてキャニスタとノズルとを露出させる開放位置へ、ヒンジ移動可能になっている。閉鎖位置では、容器が吸入装置の保護ケーシングとして働き、開放位置では、患者が薬剤を投与するときに吸入装置を把持するためのアプリケータまたはホルダとして、この容器を使用することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、複数の要素で構成された新しい容器、例えば薬剤分配システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、第1の部分と、第2の部分と、ヒンジとを有する容器であって、このヒンジを介して、容器を閉鎖状態に配置する第1の位置と容器を開放状態に配置する第2の位置との間で互いにヒンジ移動可能になるように、第1の部分と第2の部分とがヒンジ接続され、異なる角度位置へ互いに枢動可能になるように、第1の部分と第2の部分とが枢着される容器が提供される。第1の部分および第2の部分は、後述する実施形態に記載されるように、それぞれシェル状の容器および蓋部である。好ましくは、これらの部分はプラスチック材料から、好ましくは成形、例えば射出成形により形成される。
【0010】
後述する本発明の実施形態では、容器が閉鎖状態にあるときに、第1の部分と第2の部分とが互いに枢動しないように構成される。このために、閉鎖状態で、第1の部分と第2の部分とが互いに係合して、枢動することを防止するようになっている。第1の部分および第2の部分のリップ構造間が係合していてもよい。
【0011】
好ましくは、特に容器がプラスチック材料から、例えば成形により形成されるときに、ヒンジは一体ヒンジであるが、他のタイプのヒンジを使用してもよい。
【0012】
後述する本発明の実施形態では、第1の部分および第2の部分が、容器の閉鎖状態で互いに係合して容器を閉鎖状態にロックする、ロック要素を有する。ロック要素は、容器の閉鎖状態で、第1の部分と第2の部分とをスナップ嵌め接続するようになっている。
【0013】
後述する本発明の実施形態では、ヒンジが第2の部分に枢着されて、第1の部分と第2の部分との相対枢動を可能にする。
【0014】
後述する本発明の実施形態では、ヒンジが第1の部分に固定して取り付けられる。
【0015】
後述する本発明の実施形態では、ヒンジが第1の部分の一体部分を形成し、第2の部分に枢着される。すなわち、第1の部分が、ヒンジを介して第2の部分に枢着される。例えば、後述する実施形態に記載されるように、第1の部分を第2の部分に解放可能に枢着させることができる。
【0016】
後述する本発明の実施形態では、第1の部分が、第2の部分の後側に配置された第1の角度位置へ枢動する。第1の部分は、容器が開放状態になると、第1の角度位置へのみ枢動することができる。
【0017】
好ましくは、第1の部分が第1の角度位置にあるときに、第1の部分と第2の部分とが入れ子状態になるように構成される。第2の部分を受けることができるように、第1の部分の少なくとも一部を中空状にして、入れ子状態を形成することができる。第2の部分も中空状にして、閉鎖状態で、これらの中空部が協働して、第1の部分および第2の部分により囲まれる製品受けチャンバを形成するようにしてもよい。
【0018】
後述する本発明の実施形態では、第2の部分が、読取構成、例えば窓が設けられる後面を有し、第1の部分が、第1の角度位置で読取構成を覆い、第1の角度位置にあるときに、第1の部分を通して読取構成が見えるようにする表示構成を有する。一例として、第1の部分の少なくとも一部を、十分に透明な材料から形成して、第1の部分が第1の角度位置にあるときに、第1の部分を通して読取構成が見えるようになっている。
【0019】
容器は、第1の部分と第2の部分とを異なる角度位置で止めるための移動止め機構、例えば、ボールソケット位置合わせ機構等の、互いに係合可能な雄部と雌部とを基礎とする位置合わせ機構をさらに有する。このようにして、移動止め機構は、第2の部分の後側の角度位置で第1の部分を止めて、第2の部分の読取構成が邪魔されずに見えるように構成される。
【0020】
好ましくは、第1の部分および第2の部分が、閉鎖状態にあるときに、囲い構造を形成する。囲い構造は、容器を有する外側構造とすることができ、この容器は、外側構造により囲まれるように、第1の部分および第2の部分の一方に着脱可能に固定される内側部分を含む。
【0021】
後述する本発明の実施形態では、内側部分が、第1の部分および第2の部分の一方、好都合には第2の部分に、スナップ嵌めされるように構成される。
【0022】
内側部分は、製品を、外側構造にも囲まれた状態で容器内に保持するように構成されていてもよい。製品は、分配する内容物の入ったパッケージとすることができる。この場合、内側部分は、パッケージの内容物を分配するための分配機構を有したディスペンサとすることができる。
【0023】
後述する本発明の実施形態では、分配機構が、ディスペンサが外側構造内に固定されているときに、ディスペンサとパッケージとの相対移動により動作する。
【0024】
後述する本発明の実施形態では、ディスペンサが、パッケージの内容物を排出可能な送出ノズルを有する。
【0025】
後述する本発明の実施形態では、ディスペンサが鼻内ディスペンサである。
【0026】
パッケージとディスペンサとが、ディスペンサアセンブリを形成することができ、パッケージが複数回分の内容物を含み、ディスペンサアセンブリがパッケージから分配された投与量の回数を数えるための投与量カウンタを有し、ディスペンサアセンブリが容器内に固定されると投与量カウンタが読取構成と位置合わせされる。投与量カウンタは、後述する本発明の実施形態に記載されるように、パッケージと一体化されていてもよい。
【0027】
パッケージは、流体内容物を含み、バルブを有するエアゾールキャニスタとすることができ、このバルブを、キャニスタがディスペンサに対して相対移動するときに分配機構により開放して、1回分の流体内容物をディスペンサから放出することができる。一例として、バルブはステムを有し、ディスペンサがキャニスタに対して相対移動するときに、このステムを通して流体内容物がディスペンサから分配され、ディスペンサは、ステムを固定して受けるように構成された台を有し、これにより、ステムが台に受けられて流体内容物を分配するときに、キャニスタをステム(およびディスペンサ)に対して移動させることができる。
【0028】
パッケージの内容物は、調合薬、例えば、鼻炎等の呼吸器系疾患または障害を治療または予防するための調合薬とすることができる。
【0029】
本発明によれば、本発明の容器を有する薬剤分配システムがさらに提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下で、添付図面を参照しながら、本発明の非限定的な実施形態について説明する。
【0031】
図面には、本発明による薬剤送出装置1が示され、この特定の非限定的な実施形態における装置1は、図1に示すように鼻内薬剤送出装置である。
【0032】
図6に最もよく示されるように、鼻内薬剤送出装置1は以下の構成部品を含む。
【0033】
・外側ケーシング部3、
・外側ケーシング部3に解放可能に固定される一体形の内側作動部5、および
・内側作動部5内に解放可能に固定されるキャニスタユニット7。
【0034】
外側ケーシング部
図2〜7を参照すると、鼻内装置1の外側ケーシング部3は、2つのシェル状部材、すなわち容器部材9とカバー部材11とから形成され、これらはヒンジ13を介して互いに接続されている。容器部材9およびカバー部材11は、それぞれリップ面2a、2bにより結合された口部を有するキャビティ17a、17bを提供する。
【0035】
容器部材9およびカバー部材11は、いずれもプラスチック材料から射出成形により形成されるが、勿論、他の成形プロセスを使用することもできる。好ましくは、容器部材9およびカバー部材11は、いずれもポリプロピレンから形成され、容器部材11は不透明であるが、カバー部材11は透明または半透明となっている。他のプラスチック材料の組合せも可能であるが、後述する理由で、カバー部材11が透明/半透明であることが好ましい。
【0036】
図7に示すように、例えば、カバー部材11は、通称「一体ヒンジ」として知られるヒンジ13と一体形成されており、ヒンジ13はノブ15を含む。
【0037】
図6および7では、詳細に後述するように、シェル状容器部材9のキャビティ17aの内面19に、内側作動部5の相補面と協働して、外側ケーシング部3と内側作動部5とをスナップ嵌め接続する、対の突起またはリブ21a、21bが形成される。一方のリブ21aは、容器部材9の上端部23側に配置され、他方のリブ21bは容器部材9の下端部25側に配置される。
【0038】
容器部材9のキャビティ17aの内面19に、長手方向に延びるリブ27a、27bが形成される。長手方向リブ27a、27bは、容器部材9の両側に配置され、キャビティ17a内の内側作動部5上で回転止めとして働く。
【0039】
容器部材9の上端部23には、傾斜部29が形成され、この傾斜部29を通って、開口31が容器部材9の外面33からキャビティ17aの内面19へ延びている。図7から、開口31がヒンジ13上のノブ15を受けるように構成されていることが見て取れる。ノブ15の直径は開口31の直径よりも大きいが、容器部材9およびカバー部材11が、シェル状の性質と使用されている材料とにより十分に弾性変形可能であるため、ノブ15を開口31を通して押し込み、捕捉させることができる。さらに、十分な引張力を加えることにより、ノブ15を開口31から引き抜いて、容器部材9とカバー部材11とを分離させることができる。
【0040】
図2〜5に示すように、容器部材9の開口31内にヒンジ13のノブ15を取り付けることにより、以下のように、容器部材9上でのカバー部材11の2つの角度への移動が可能になる。
【0041】
(1)容器部材9およびカバー部材11のキャビティ17a、17bのリップ面2a、2bが境界面2cで互いに当接して、囲まれた内部空間8を形成する(図7参照)、図2および5に示す閉鎖位置から、容器部材9のキャビティ17aに接近可能な、図3に示す開放位置への、カバー部材11をヒンジ移動させる。図6および7から理解できるように、リップ面2a、2bには、閉鎖位置で互いに係合して、閉鎖位置で容器部材9とカバー部材11とを解放可能にスナップ嵌め固定する移動止め要素4、6が、それぞれ設けられる。
【0042】
(2)図3に示す開放位置に対応する第1の角度位置から、カバー部材11が容器部材9の後側に配置される、図4Aに示す第2の角度位置への、開口31(枢軸A−A)を中心とするカバー部材11を回転移動または枢動させる。リップ面2a、2bが互いに係合すると、カバー部材11は、閉鎖位置から枢軸A−Aを中心に枢動することができなくなる。
【0043】
図4Bに示すように、カバー部材11は、第2の角度位置にあるときに、矢印Bの方向に前方移動することにより、容器部材9と入れ子になることができる。すなわち、シェル状カバー部材11の凹状キャビティ17bは、容器部材9の凸状後面を摺動式に受けることができる。入れ子位置では、容器部材9とカバー部材11との間に締まり嵌めが形成されて、容器部材9およびカバー部材11を入れ子位置で解放可能に固定する。
【0044】
容器部材9およびカバー部材11が入れ子式の構成をとるときに、図1に示すように、患者92が手90で容易に無理なく保持することのできる、人間工学に基づくユニットが形成される。このようにして、外側ケーシング部3は薬剤送出装置1のホルダまたはアプリケータとして働くことができる。
【0045】
図5に示すように、例えば、容器部材9の後側の外面33には窓35が設けられる。図4Aおよび4Bから理解できるように、カバー部材11が第2の角度位置にあるときに、窓35はカバー部材11により覆われる。カバー部材11が透明または半透明である場合、カバー部材11が第2の角度位置にあるときに、窓35はカバー部材11を通して見えるようになっている。
【0046】
必要に応じて、回転位置合わせ機構または移動止め機構を設けて、枢軸A−Aを中心とする1つまたは複数の所定の角度位置、例えば第1および/または第2の角度位置および/またはこれらの間の角度位置で、カバー部材11を位置合わせすることができる。これにより、ユーザは、カバー部材11が、例えば容器部材9と入れ子になるための正確な角度位置にあることを示す感覚的なフィードバックをえることができる。位置合わせ機構を達成する1つの方法は、雄雌構成であり、雄(または雌)の面構成が、容器部材9の外面33に、枢軸A−Aを中心とする所要の角度配置で形成され、1つまたは複数の相補する雌(または雄)の面構成が、ノブ15を中心とするヒンジ13の内面に対応して配置される。雄構成が雌構成または雌構成の1つに配置されると(または雌構成が雄構成または雄構成の1つに配置されると)、カバー部材11が所定の角度位置に位置合わせされる。カバー部材11を新しい角度位置に移動させるためには、枢軸A−Aを中心としてカバー部材11を回転させることにより、第1の位置合わせの接続を切り離して、雄構成と雌構成とをカバー部材11の新しい角度位置で再び係合させる。
【0047】
例として、図8および9にボールソケット位置合わせ機構が示され、円形に並んだ突起80が、ノブ15と同軸にヒンジ13の内面に形成され、円形に並んだ相補するソケット82が、枢軸A−Aと同軸に、容器部材9上の傾斜部29の外面33に形成される。突起80が相補するソケット82内に配置されると、カバー部材11は、枢軸A−Aを中心とした、使用可能な複数の異なる所定角度位置の1つ、例えば、図2および3の第1の角度位置、または図4Aおよび4Bの第2の角度位置に位置合わせされる。次に、カバー部材11を枢軸A−Aを中心に枢動させて、突起80およびソケット82を切り離して、例えば第1の角度位置から第2の角度位置へ、かつ第2の角度位置から第1の角度位置へ再係合させることにより、新しい所定の角度位置にカバー部材11を位置合わせすることができる。
【0048】
代替形態では、前述した第1の角度位置と第2の角度位置との間の端部角度位置でカバー部材11を位置合わせし、カバー部材11が容器部材9内で窓35を覆わないようにする位置合わせ機構が設けられ、これにより、窓35が鼻内装置1のユーザに見えるようになる。
【0049】
キャニスタ装置
図10A〜10Dを参照すると、キャニスタユニット7は、流体噴射剤、例えば、ヒドロフルオロアルカン(HFA)、例えば1,1,1,2−テトラフルオロエタン(CFCHF)(「HFA134a」として知られる)、もしくは1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロ−n−プロパン(CFCHFCF)(「HFA227」として知られる)、またはこれらの混合物等の液化ガス噴射剤として処方された薬剤を含む、標準型のエアゾールキャニスタ10を含む。一般に、薬剤は、鼻炎等の呼吸器系疾患または障害を治療または予防するためのものである。また、薬剤は、その全身作用を通して他の疾患または障害を治療または予防するためのものとしてもよい。キャニスタユニット7は、投与量カウンタヘッド12をさらに含む。
【0050】
キャニスタ10は、例えば定量噴霧式吸入器(MDI)から当業界で公知のように、バルブステム16を含むバルブアセンブリにより覆われた開放端を有する、金属製のキャニスタ本体14を含む。このバルブステム16は、薬剤がキャニスタ10からバルブステム16を通って排出される、キャニスタ本体14に対する後退または開放位置と、薬剤がキャニスタ10から排出されないようにする、キャニスタ本体14に対する突出または閉鎖位置との間を、キャニスタ本体14に対して移動可能となるように取り付けられる。
【0051】
当業界で公知のように、バルブアセンブリは、バルブステム16を閉鎖位置に付勢させるためのばね(図示せず)等の付勢機構を含む。バルブアセンブリは、バルブステム16が開放位置にあるときに、計量された投与量の薬剤が排出されるように動作する、計量機構をさらに含むものであってもよい。一般に、バルブアセンブリは、一定量の計量チャンバを有する。このチャンバは、バルブステム16の閉鎖位置では、外部環境に対して密閉されるがキャニスタ本体14と流体連通し、これにより計量チャンバが薬剤で満たされるようになっており、バルブステムの開放位置では、キャニスタ本体14およびその内容物に対して密閉されるが外部環境と流体連通し、チャンバ内の計量された投与量の薬剤がバルブステム16を通して外部環境へ排出されるようになっている。
【0052】
本発明の本実施形態では、バルブアセンブリが、作動する度に計量された1回分の薬剤を分配する計量バルブである。適切な計量バルブは、参照により本明細書に組み込まれているWO98/29321に開示されている。
【0053】
キャニスタユニット7の投与量カウンタヘッド12は、バルブアセンブリを有するキャニスタ10の出口端部を覆ってキャニスタ10に固定される、プラスチック材料の中空プラスチック本体18を有する。投与量カウンタ本体18は、キャニスタユニット7の縦軸D−Dを中心に自由に回転することができるが、キャニスタ10に固定されてキャニスタ10から外れないようになっている。投与量カウンタ本体18は、参照により本明細書に組み込まれているWO01/28887(Glaxo/Brand他)に記載され図示されている方法で、キャニスタ10に固定することができる。
【0054】
図10Dに最もよく示されているように、投与量カウンタ本体18には表示窓20が形成されている。投与量カウンタヘッド12は、本体18内に投与量カウント機構(図示せず)を含み、このカウント機構は、作動時に、窓20内に配置されたカウンタ22を進める。カウンタ22が進むと、これにより窓20内に示される投与量の計数が、増加して、分配された投与量の回数を示すか、より好ましくは、減少して、キャニスタ10に残っている投与量の回数を示す。投与量カウンタ機構は、参照により本明細書に組み込まれている、WO98/56444(Glaxo/Rand他)、または本出願人の同時係属国際特許出願第PCT/EP03/06466号(出願人参照番号PB60210)に記載され図示された形態の1つをとることができる。
【0055】
開口24が投与量カウンタ本体18の外面に設けられ、詳細に後述するように、駆動装置が投与量カウント機構に係合して、1回分の薬剤が内側作動部5によりキャニスタ10から分配されるとカウンタ22を進めることができるようになっている。
【0056】
図10Aおよび10Bに示すように、投与量カウンタ本体18は、スカート状下部26とU字形上部28とを含む。投与量カウンタ本体18は、U字形上部28へつながる中央開口13を有し、この中央開口13を通ってバルブステム16が突出する。図10Cおよび10Dから、投与量カウンタ窓20がU字形上部28の外周面の突起32に形成されることが、さらに見て取れる。
【0057】
内側作動部
次に、内側作動部5を示す図11〜15Bを参照する。内側作動部5は、プラスチック材料、好ましくはポリプロピレンから、成形プロセス、好ましくは射出成形により形成される。
【0058】
見て取れるように、内側作動部5は、軸方向に沿ったキャビティ38を画定する本体37を有する管状構成である。本体37の外面39は、容器部材キャビティ17aの内面19の形状および大きさに相補する形状および大きさの後部40を有し、例えば図3および7に示すように、内側作動部5を容器部材キャビティ17aにぴったりと嵌めることができるようになっている。詳細には、図6および7に示すように、本体外面39の後部40に、スペーサとして働いて、内側作動部5を容器部材9の縦軸C−Cに沿って位置決めする、軸方向に離間した一連の円周方向リブ41a−41cが設けられる。さらに、図7に示すように、最上部の円周方向リブ41aが、容器部材9の内面19上のロックリブ21aの真下にスナップ嵌めされるように構成される。
【0059】
図11〜13は、円周方向リブ41a−41cが長手方向スロット42、44と交差する様子を示す。長手方向スロット42、44は、外側ケーシング部3の容器部材9の内面19上の長手方向リブ27a、27bと協働して、外側ケーシング部3の容器部材9内での内側作動部5の回転を防止するように、位置決めされ大きさが決められる。
【0060】
図7に示すように、内側作動部5が、容器部材9のキャビティ17aのベース面60に立設された足部構造43を有することが、さらに見て取れる。足部構造43は、容器部材9のキャビティ17aの下端部25でロックリブ21bに係合する最前面47に、切欠き45を含んでいる。容器部材9および内側作動部5のロック構成21a、21b、41a、45が互いに係合すると、内側作動部5は容器部材9内で定位置に解放可能に固定される。十分な分離力が加わるときのみ、内側作動部5は容器部材9から解放される。
【0061】
内側作動部5の本体37の後部40は、長手方向に延びるガイドスロット49を有する。ガイドスロット49は、投与量カウンタ本体18上の突起32を摺動式に受けるような大きさに形成される。図6に示すように、突起32が内側作動部5のガイドスロット49に位置合わせされるときのみ、キャニスタユニット7を内側作動部5に挿入することができる。したがって、ガイドスロット49は、突起32が摺動してキャニスタユニット7を内側作動部5内に挿入し、内側作動部5から後退させるときの軌道として働く。また、図12および13を参照して理解できるように、ガイドスロット49は、突起32と協働して、内側作動部5内の投与量カウンタヘッド12の回転を防止する回転防止構成として働く。
【0062】
図13に示すように、内側作動部5は、キャビティ38の内面の周りに円周方向に配置された長手方向スペーサ50を有し、キャニスタユニット7が内側作動部5内にほぼ同軸に取り付けられるようになっている。
【0063】
内側作動部5のキャビティ38の基部には、キャニスタ10のバルブステム16を受ける大きさに形成された孔53のあるスリーブ52を有する中空支持部51(いわゆる「ステムブロック」)が設けられる。キャニスタユニット7がキャビティ38に軸方向に挿入されると、投与量カウンタヘッド12のU字形上部28が支持部51を3面で囲む。中空支持部51は、スリーブ52の外周に対して鋭角αで外側に延びる、中空延長部55を含む。延長部55は、スリーブ52の孔53に開口する孔57を有する。
【0064】
延長部55の孔57は、内側作動部5の本体37の外周面に対して鋭角βで前方および上方に延びる、ノズル59の長手方向軸E−Eと同軸である。鋭角α、βは、同一であるか、またはほぼ同一である。図1に示すように、ノズル59は、患者92の鼻96の鼻孔94内で受けられるように形成され大きさが決められている。
【0065】
図15Aは、バルブステム16が中空支持部51のスリーブ52の孔53に保持された状態で、内側作動部5内に取り付けられたキャニスタユニット7を示す。図15Aおよび15Bを比較して理解できるように、作動時に、キャニスタ本体14(およびカウンタヘッド12)が、内側作動部5およびバルブステム16に対して矢印F方向に押し下げられて、ステム16が中空支持部51内に固定保持される。このようなバルブステム16に対するキャニスタ本体14の相対移動により、計量された投与量の薬剤がバルブステム16を通してスリーブ52の孔53内へ排出される。その後、薬剤は、延長部55によりノズル59内へ運ばれて、患者の鼻孔94へ送出される。バルブアセンブリの付勢機構により、キャニスタ本体14は、次の作動サイクルに備えて押下げ力が解除されると、再び図15Aに示す非作動位置をとることができる。
【0066】
したがって、内側作動部5は、薬剤がキャニスタ10から患者92へ排出されるようにキャニスタ10を作動させる、すべての作動要素を含むことが、前述した内容からわかる。すなわち、内側作動部5は、外側ケーシング部3から離れているときにキャニスタ10を作動させるように構成される。
【0067】
さらに、内側作動部5のキャビティ38の基部は、鋸歯状の外形63(歯)を有するラック状支柱61を担持する。この外形63が投与量カウンタ機構と協働することにより、内側作動部5内のキャニスタ本体14を図15Bに示す作動位置に押し下げるときに、ラック状支柱61が、投与量カウンタ機構の歯車システム(前述したWO98/56444およびPCT/EP03/06466参照)を駆動し、表示部20のカウンタ22を進めて、キャニスタ10が1回分の薬剤を分配するように作動されたことを表示するようにする。
【0068】
例えば図11〜13から、内側作動部5の本体37が開口100を有し、この開口100を通して本体37の側部がラック状の支柱61に位置合わせされることが認められる。開口100は、支柱61を形成するのに使用される内側作動部成形アセンブリの部材によって残される。これに関し、図13から、支柱61はノズル59と位置合わせされていないことがわかる。すなわち、支柱61はノズル軸E−Eからずれて、支柱61の成形部材を、ノズル59を通して引き抜くことができないようになっている。これは、ノズル径を患者の鼻孔94内に挿入可能なように十分小さくする必要があり、支柱61が、ノズル59と位置合わせされて流体連通する中空支持部51の一側に配置されるからである。
【0069】
理解できるように、投与量カウンタ機構の形状に応じて、ラック状支柱61の代わりに他の投与量カウンタ機構駆動装置構造を使用することができる。したがって、投与量カウンタ機構駆動装置は、例えば別のタイプの機械的要素または非機械的要素の形をとることができる。再び、前述したWO98/56444を参照する。
【0070】
キャニスタユニット7が内側作動部5に組み付けられ、このアセンブリが外側ケーシング部3内にスナップ嵌めされると、外側ケーシング部3は、閉鎖位置にあるときにキャニスタユニット7の保護ケーシングとして働き、キャニスタユニット7の作動を防止して、内側作動部5のノズル59を覆うことが、図2から見て取れる。
【0071】
動作
鼻内装置1を使用するために、患者92は、図2に示す閉鎖位置から図3に示す開放位置へ、外側ケーシング部3のカバー部材11を移動させる。次に、カバー部材11を、図4Aに示す第2の角度位置へ枢動させ、図4Bに示すように、容器部材9と入れ子にする。その後、図1に示すように、患者92は片手90で外側ケーシング部3を把持し、ノズル59を鼻孔94内へ挿入する。患者92は、人差し指98で、キャニスタ本体14をバルブステム16に対して内側作動部5内へ押し下げることにより、装置1を作動させる。これにより、計量された1回分の薬剤が鼻孔内に送出される。
【0072】
患者92は、投与量カウンタ22が進んだ(増加/減少した)か否かを見ることにより、装置1の作動を確認することができる。その後、患者92は、外側ケーシング部3を閉じて、次の投与量の分配が必要になるまで、内側作動部5およびキャニスタユニット7を保護する。
【0073】
図1から見て取れるように、患者92が外側ケーシング部3を片手で把持して、人差し指98で、キャニスタ本体14(およびカウンタヘッド12)を内側作動部5内へ押し下げ、ノズル59を通して1回分の薬剤を分配して、カウンタ20を増加/減少させることができるという点で、外側ケーシング部3は、開放状態にあるときに、患者92のホルダ/アプリケータとして働く。
【0074】
鼻内装置1の多数の利点の1つは、分離可能な外側ケーシング部3および内側作動部5を使用することである。薬剤送出および投与量カウントの両方の観点から、内側作動部5が、キャニスタユニット7を作動させるすべての機能構成を含むことを考えると、内側作動部5は、検査を受け規制認可の申請をする必要のある唯一の部分である。外側ケーシング部3は、内側作動部5の性能に悪影響を与えることはない。これは、外側部3と内側部5とが一体形成される場合と対照的である。この場合には、認可後に外形や構成を変えると、新しく認可の申請をしなければならない。これは、特に部品がプラスチック材料から成形されている場合には、変更によって内部の機能構成に悪影響を与えるからである。
【0075】
これにより、内側作動部5を最初に設計し、その後で、装飾的な外側ケーシング部3を設計することができる。このようにして、内側作動部5は、外側ケーシング部3を仕上げる前に検査を受けて規制認可の申請をすることができる。このため、認可された薬剤送出装置を開発するリードタイムが短縮される。さらに、外側ケーシング部3を、新たな規制検査を受ける必要なく、現在の外観等を維持するように再設計することもできる。
【0076】
流体噴射剤、例えば、HFA134aまたはHFA227等のHFA噴射剤を有するエアゾール薬剤の一部を形成する、本発明で使用するのに適した薬剤は、コデイン、ジヒドロモルヒネ、エルゴタミン、フェンタニール、またはモルヒネ等の鎮痛剤、ジルチアゼム等の狭心症の薬剤、クロモグリケート(例えば、ナトリウム塩として)、ケトチフェン、またはネドクロミル(例えば、ナトリウム塩として)等の抗アレルギー薬、セファロスポリン、ペニシリン、ストレプトマイシン、スルホンアミド、テトラサイクリン、およびペンタミジン等の抗感染薬、メタピリレン等の抗ヒスタミン薬、ベクロメタゾン(例えばジプロピオン酸エステルとして)、フルチカゾン(例えばプロピオン酸エステルとして)、フルニソリド、ブデソニド、ロフレポニド、モメタゾン(例えばフロン酸エステルとして)、シクレソニド、トリアムシノロン(例えばアセトニドとして)、6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−17α−プロピオニルオキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸S−(2−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3−イル)エステル、または6α,9α−ジフルオロ−17α−[(2−フラニルカルボニル)オキシ]−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸S−フルオロメチルエステル等の抗炎症薬、ノスカピン等の鎮咳薬、アルブテロール(例えば遊離塩基または硫酸塩として)、サルメテロール(例えばキシナホ酸塩として)、エフェドリン、アドレナリン、フェノテロール(例えば臭化水素酸塩として)、フォルモテロール(例えばフマル酸塩として)、イソプレナリン、メタプロテレノール、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、ピルブテロール(例えば酢酸塩として)、レプロテロール(例えば塩酸塩として)、リミテロール、テルブタリン(例えば硫酸塩として)、イソエタリン、ツロブテロール、または4−ヒドロキシ−7−[2−[[2−[[3−(2−フェニルエトキシ)プロピル]スルホニル]エチル]アミノ]エチル−2(3H)−ベンゾチアゾロン等の気管支拡張薬、シロミラスト、またはロフルミラスト等のPDE4阻害剤、モンテルカスト、プランルカスト、およびザフィルルカスト等のロイコトリエン拮抗薬、[2R,3R,4S,5R]−2−[6−アミノ−2(1S−ヒドロキシメチル−2−フェニル−エチルアミノ)−プリン−9−イル]−5−(2−−エチル−2H−テトラゾル−テトラゾール−5−イル)−テトラヒドロ−フラン−3,4−ジオール(例えばマレイン酸塩として)等のアデノシン2a作動薬]、[(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸(例えば遊離塩基またカリウム塩として)等の、α4インテグリン阻害剤]、アミロリド等の利尿薬、イプラトロピウム(例えば臭化物として)、チオトロピウム、アトロピン、またはオキシトロピウム等の抗コリン作用薬、コルチゾン、ヒドロコルチゾン、またはプレドニゾロン等のホルモン、アミノフィリン、コリンテオフィリネート、リシンテオフィリネート、またはテオフィリン等のキサンチン、インスリン、またはグルカゴン等の治療用タンパク質およびペプチドから選択することができる。必要に応じて、薬剤を、塩の形態で(例えばアルカリ金属もしくはアミン塩として、または酸付加塩として)、あるいはエステル(例えば低アルキルエステル)、または溶媒和物(例えば水和物)として使用することにより、薬剤の薬効および/または安定性を最適化し、かつ/または噴射剤中の薬剤の溶解性を最小限にすることができることが、当業者には明らかであろう。
【0077】
好ましくは、薬剤は、季節性鼻炎および通年性鼻炎等の鼻腔の炎症および/またはアレルギー症状、ならびに喘息、慢性閉塞性肺疾患、および皮膚炎等の他の部位の炎症症状を治療するためのものである。好ましくは、薬剤は、喘息または鼻炎を治療するための抗炎症性化合物である。
【0078】
概略について前述した本発明の例示的な実施形態は、例示の目的で挙げたものであり、本発明を、添付の特許請求の範囲内で修正、変更することができ、また本発明が他の外観をとることもできる。この点に留意して、特許請求の範囲における参照符号の使用が、特許請求の範囲に限定された影響を与えるものと考えるべきではない。
【0079】
疑惑を避けるため、本発明のパラメータに言及するときに使用される、「一般に」、「ほぼ」、「約」等の用語は、絶対パラメータを含むものとする。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明による鼻内装置を使用している患者の概略図である。
【図2】カバーと、容器部材と、これらの間のヒンジとを含む外側ケーシング部が、装置の内側部分を保護する閉鎖状態にある様子を示す、鼻内装置の側面図である。
【図3】外側ケーシング部が、内側部分への接近を可能にする開放状態へヒンジ移動される様子を示す、鼻内装置の側面図である。
【図4A】カバー部材が容器部材の後側へ枢動した、開放状態にある鼻内装置の側面図である。
【図4B】容器とカバー部材とが入れ子になった、図4Aに対応する図である。
【図5】外側ケーシング部が閉鎖状態にある、装置の後面図である。
【図6】外側ケーシング部が入れ子状態にある、鼻内装置の拡大斜視図である。
【図7】外側ケーシング部内に取り付けられた鼻内装置の内側作動部の、部分断面概略側面図である。
【図8】外側ケーシング部の代替ヒンジ構成を示す断片の拡大図である。
【図9】図8の線IX−IXに沿って取った、代替ヒンジ構成の横断側面図である。
【図10A】キャニスタと、キャニスタに取り付けられた投与量カウンタヘッドとを含む、鼻内装置のキャニスタユニットの斜視図である。
【図10B】投与量カウンタヘッドの平面図である。
【図10C】投与量カウンタヘッドの側面図である。
【図10D】投与量カウンタヘッドの後面図である。
【図11】鼻内装置の内側作動部の部分断面概略側面図である。
【図12】内部に取り付けられたキャニスタユニットを破線で示す、内側作動部の反対側の側面図である。
【図13】内側作動部の平面図である。
【図14】キャニスタユニットが内部に取り付けられた、内側作動部の後面図である。
【図15A】内側作動部内に取り付けられた、非作動位置にあるキャニスタユニットの部分断面概略側面図である。
【図15B】キャニスタユニットが、内側作動部に対して作動位置にある、図15Aに対応する図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の部分(11)と、第2の部分(9)と、ヒンジ(13)とを有する容器(3)であって、前記ヒンジを介して、前記容器を閉鎖状態に配置する第1の位置と前記容器を開放状態に配置する第2の位置との間で互いにヒンジ移動可能になるように、前記第1の部分と前記第2の部分とがヒンジ接続され、異なる角度位置へ互いに枢動可能になるように、前記第1の部分と前記第2の部分とが枢着(15、31)された容器。
【請求項2】
前記容器が前記閉鎖状態にあるときに、前記第1の部分と前記第2の部分とが互いに枢動しないように構成された、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記閉鎖状態で、前記第1の部分と前記第2の部分とが互いに係合して、枢動することを防止するようになっている、請求項2に記載の容器。
【請求項4】
前記第1の部分および前記第2の部分のリップ構造(2a、2b)間が係合した、請求項3に記載の容器。
【請求項5】
前記ヒンジが一体ヒンジである、請求項1から4のいずれか一項に記載の容器。
【請求項6】
前記第1の部分および前記第2の部分が、前記容器の前記閉鎖状態で互いに係合して前記容器を前記閉鎖状態にロックする、ロック要素(4、6)を有した、請求項1から5のいずれか一項に記載の容器。
【請求項7】
前記ロック要素が、前記容器の前記閉鎖状態で、前記第1の部分と前記第2の部分とをスナップ嵌め接続した、請求項6に記載の容器。
【請求項8】
前記ヒンジが前記第2の部分に枢着(15、31)されて、前記第1の部分と前記第2の部分との相対枢動を可能にした、請求項1から7のいずれか一項に記載の容器。
【請求項9】
前記ヒンジが前記第1の部分に固定して取り付けられた、請求項1から8のいずれか一項に記載の容器。
【請求項10】
前記ヒンジが前記第1の部分の一体部分を形成し、前記第2の部分に枢着された、請求項8または9に記載の容器。
【請求項11】
前記第1の部分が、前記第2の部分の後側に配置された第1の角度位置へ枢動した、前記請求項のいずれか一項に記載の容器。
【請求項12】
前記第1の部分が、前記容器が前記開放状態になると、前記第1の角度位置へ枢動した、請求項11に記載の容器。
【請求項13】
前記第1の角度位置で、前記第1の部分と前記第2の部分とが入れ子状態になるように構成された、請求項11または12に記載の容器。
【請求項14】
前記第2の部分が、読取構成(35)が設けられる後面を有し、前記第1の部分が、前記第1の角度位置で前記読取構成を覆い、前記第1の角度位置にあるときに、前記第1の部分を通して前記読取構成が見えるようにする表示構成を有した、請求項11から13のいずれか一項に記載の容器。
【請求項15】
前記第1の部分の少なくとも一部を、十分に透明な材料から形成して、前記第1の部分が前記第1の角度位置にあるときに、前記第1の部分を通して前記読取構成が見えるようになっている、請求項14に記載の容器。
【請求項16】
前記第1の部分と前記第2の部分とを異なる角度位置で止めるための移動止め機構(80、82)をさらに有した、請求項1から15のいずれか一項に記載の容器。
【請求項17】
前記第2の部分が、読取構成(35)が設けられる後面を有し、前記移動止め機構が、前記第1の角度位置で前記第1の部分を止めて、前記第1の角度位置により前記第2の部分の前記読取構成が邪魔されずに見えるように構成された、請求項11および16に記載の容器。
【請求項18】
前記読取構成が、前記容器の内容物を見るための窓である、請求項14、15または17に記載の容器。
【請求項19】
前記第1の部分および前記第2の部分が、前記閉鎖状態にあるときに、囲い構造を形成した、請求項1から18のいずれか一項に記載の容器。
【請求項20】
前記囲い構造が外側構造(3)であり、前記容器が、前記外側構造により囲まれるように、前記第1の部分および前記第2の部分の一方に着脱可能に固定される内側部分(5)を含んでいる、請求項19に記載の容器。
【請求項21】
前記内側部分が、前記第1の部分および前記第2の部分の一方にスナップ嵌めされるように構成された、請求項20に記載の容器。
【請求項22】
前記内側部分が、前記第2の部分に固定可能である、請求項20または21に記載の容器。
【請求項23】
前記内側部分が、製品(7)を前記容器内に保持するように構成された、請求項20、21、または22に記載の容器。
【請求項24】
前記製品が、分配する内容物の入ったパッケージである、請求項23に記載の容器。
【請求項25】
前記内側部分が、前記パッケージの内容物を分配するための分配機構(51)を有したディスペンサである、請求項24に記載の容器。
【請求項26】
前記分配機構が、前記ディスペンサが前記外側構造内に固定されているときに、前記ディスペンサと前記パッケージとの相対移動により動作する、請求項25に記載の容器。
【請求項27】
前記ディスペンサが、前記パッケージの内容物を排出可能な送出ノズル(59)を有した、請求項25または26に記載の容器。
【請求項28】
前記ディスペンサが鼻内ディスペンサ(1)である、請求項25から27のいずれか一項に記載の容器。
【請求項29】
前記パッケージと前記ディスペンサとがディスペンサアセンブリを形成し、前記パッケージが複数回分の内容物を含み、前記ディスペンサアセンブリが前記パッケージから分配された投与量の回数を数えるための投与量カウンタ(12)を有し、前記ディスペンサアセンブリが前記容器内に固定されると前記投与量カウンタが前記読取構成と位置合わせされる、前記パッケージを含む請求項14、15または17に従属する請求項25から28のいずれか一項に記載の容器。
【請求項30】
前記パッケージが、流体内容物を含み、バルブ(16)を有するエアゾールキャニスタであり、前記バルブを、前記キャニスタが前記ディスペンサに対して相対移動するときに前記分配機構により開放して、1回分の流体内容物をディスペンサから放出することができる、請求項25から28のいずれか一項に記載の容器。
【請求項31】
前記バルブがステム(16)を有し、前記ディスペンサが前記キャニスタに対して相対移動するときに、前記ステムを通して前記流体内容物が前記ディスペンサから分配され、前記ディスペンサが、前記ステムを固定して受けるように構成された台(51)を有し、これにより、前記ステムが前記台に受けられて前記流体内容物を分配するときに、前記キャニスタを前記ステムに対して移動させることができる、請求項30に記載の容器。
【請求項32】
前記パッケージを含む、請求項24から28、30、および31のいずれか一項に記載の容器。
【請求項33】
前記パッケージの内容物が調合薬である、請求項32に記載の容器。
【請求項34】
添付図面を参照しながら説明し例示した、ほぼ前述したとおりの容器。
【請求項35】
前記請求項のいずれか一項に記載の容器を有する、薬剤分配システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【公表番号】特表2006−505313(P2006−505313A)
【公表日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−549147(P2004−549147)
【出願日】平成15年11月5日(2003.11.5)
【国際出願番号】PCT/EP2003/012435
【国際公開番号】WO2004/041670
【国際公開日】平成16年5月21日(2004.5.21)
【出願人】(397009934)グラクソ グループ リミテッド (832)
【氏名又は名称原語表記】GLAXO GROUP LIMITED
【住所又は居所原語表記】Glaxo Wellcome House,Berkeley Avenue Greenford,Middlesex UB6 0NN,Great Britain
【Fターム(参考)】