密閉型容器とその製造方法
【課題】より薄いブランクシートの折曲によって糊代による段差の発生を回避すると共に高い形状合成と高い密封性のある密閉型容器とその製造方法を提供する。
【解決手段】全輪郭と線に隣接し周回配置した接着代相当部の内側に一体となった各単位面相当部が設けられたブランクを折り曲げ中心軸に対称に折曲形成して得られる密閉型容器。
【解決手段】全輪郭と線に隣接し周回配置した接着代相当部の内側に一体となった各単位面相当部が設けられたブランクを折り曲げ中心軸に対称に折曲形成して得られる密閉型容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は平版状ブランクシートをして折曲加工と接着固定により立体形成して、液体状、粉・粒体状、ゲル状などとした内容物を充填するための密閉型容器とその製造方法に関するものである。
〔背景の技術〕
【0001】
図1に示される通り従来型容器図1−4をするために用いられるブランク図1−1は正側面相当部a、脇側面相当部b、上面相当部c、底面相当部d、折曲代相当部eなどを内側にとり囲む様にして各接着代相当部f1,f2とともに背面のf3(斜線部分)が周回配置されて設けられることを特徴としている。
そのブランクは、まづ中心軸q方向に角型筒状体となる様に折曲された上接着代相当部f2と背面のf3が相互に接着固定されたのち、さらに折曲形成された上面、底面の各部c,dにおいて向い合せとされる両接着代相当部f1が相互に接着固定されて形成途上の容器図1−2が得られる。
【0002】
その形成途上の容器図1−2とその詳細図1−3に示される接着代相当部f2と背面のf3とに交差して設けられる接着代相当部f1がA部において、ブランクシートの厚さの段差を必ず発生するため、従来型容器図1−4には充分な密閉性を要求すべくもないと指適されて来た。
更にまた正側面相当部a、脇側面相当部b、上面相当部c、底面相当部dを区画する各罫線がすべて直線状として設けられるため、折曲形成された容器図1−4は上記a,b,c,dの各構成面が平版材として設けられることから、面外剛性にとぼしく結果としてブランクシートに厚手のものを採用せざるを得なかった。
〔発明が解決しようとする課題〕
【0003】
上記問題点を余儀なくされていた従来型容器の用材とされるブランクシートの基本構成を全面的に見直すべく、各相当面とその各区画罫線の新配置と新形状の創出とその実証実験を繰り返えすことにより、高い密封性ある新容器を得るとともに、より薄いブランクシートによっても高い形状剛性の新容器を得ることが課題であった。
〔課題を解決するための手段〕
【0004】
前記課題を解決するために、まづ本発明の密封型容器の用材とされるブランクシートにおいて、接着代における段差発生を回避するべく全輪郭線に隣接して
qに実質的にシンメトリックに設けるとともに、その接着代相当部の内側に所定の間隔をあけて、一対の正側面相当部とそれに隣接する脇側面、上面、底面、折曲代の各相当部を中心軸qに実質的にシンメトリックに設けるべく各罫線を配置することであり、さらに好ましくは、正側面、上面の両相当部を区画する各罫線や正側面、底面の両相当部を区画する各罫線などを湾曲状線分として設けることであり、また上面、折曲代の両相当面を区画する各罫線を中心軸qの直行方向に設け、脇側面、折曲代の両相当面を区画する各罫線を中心軸の平行方向に設けるとともに底面、折曲代の両相当面を区画する各罫線を中心軸の直行方向に設け、脇側面、折曲代の両相当面を区画する各罫線を中心軸の平行方向に設けることである。
〔発明の効果〕
【0005】
本発明のブランクシートを上記の通り設けることにより、まづ接着代による段差が完全に解消されたため、水密、気密が保証される完全密封型の容器が得られ、次に自在な湾曲面状とされた正側面、上面、底面などからなる立体容器は各方向の外力に高い形状剛性が実現し、結果としてブランクシートの厚みが大巾に削減され密封容器のローコスト化が図られた。
〔本発明を実施するための最良の形態〕
【0006】
以下各図を用いて本発明に好ましい実施例を説明する。
図1には従来例が示され、図1−4は形成済容器の斜視図、図1−2は形成途上容器の斜視図であり、図1−3は図1−2A部の拡大斜視図であり、図1−1は形成前のブランク平面図である。
図2には本発明の好ましい実施例が示され、図2−2は形成済容器の斜視図であり、図2−1は形成前のブランク平面である。
図3には本発明に関わるブランク図2−1の構成原理を大きく異にする好ましい実施例が示され、図3−2は形成済容器の斜視図であり、図3−1は形成前のブランク平面図である。
図4,5には本発明に関わるブランク図2−1の構成原理を同じくする本発明容器の応用各種実施例が示され、図4−2、5−2はその形成済容器の斜視図であり、図4−1、5−1はその形成前のブランク平面図である。
図6〜13には本発明に関わるブランク図2−1、4−1、5−1の構成原理を同じくしながらも、その他部位の形状、寸法や付属部品などを異にする本発明容器の応用各種実施例が示され、図6〜13はその形成済容器の斜視図であるが、ただしそれら形成前のブランク平面は図2−1、4−1、5−1に準ずることから省略されている。
上記本発明に関わる各ブランク平面には形成後の容器外壁部相当面が表示され、その裏面である内壁部相当面は示されない。また区画される各相当面とそれらを区画する各罫線の符号が部分的に表示されているが、これとはちがい表示されない部位は中心軸q1,q2,qなどを介して対称とされる部位と同一符号であることを原則としている。
【0007】
図1に示される従来型容器図1−4が形成されるためのブランク図1−1についてその基本構成を明らかにする。正側面相当部aと2分割された正側面相当部aが脇側面相当部bを介して配され、各正側面相当部aの対向各辺に隣接して上面、底面の各相当部c,dが配され、脇側面相当部bと上面、底面の各相当部c,dが交差する各位置に折曲代相当部eが配されたと上記各相当部a,c,d,eの外周辺に隣接して接着代相当部f1,f2,f3がブランク輪郭線にそい配されることを第一の特徴としている。
第二の特徴は上記周回する接着代相当部のうちf1とf2の接着面が表面に設けられるのに対してf3の接着面がブランクの背面に設けられることである。なおブランクの2隅にはf1とf2の交差部が他の2隅にはf1とf3の交差部が示されている。
【0008】
上記ブランクを所定の罫線を折曲加工して、f2とf3の接着代を表面と背面で接着固定した形成途上の容器である図1−2には上面cの中央方向に2本の接着代f1が未接着代状態のまま対向して示されている。その接着代f1とf2の交差部と接着代f1とf3の交差部が接着固定される重層部分すなわちA部のために、相対する接着代f1とf1の接着固定が著しく妨げられていた。つまりA部の拡大図1−3に示される通りブランクシートの厚さが段差として発生するため、A部において容器内外を連通する微小デルタ状間隙を余儀なくされ結果としてその従来容器には気密、水密などの密閉性が得られないと云う欠点があった。
【0009】
次の欠点としては正側面、脇側面、上面、底面の各相当部a,b,c,dを区画する諸罫線が直線状線分として設けられるため、折曲加工と接着固定により形成された容器の各構成面a,b,c,dが平坦状とされることから、面外に変形しやすいルーズな構造体を余儀なくされた、その結果として各面は波をうちやすく、また各面折曲コーナーがにぶくなり意匠上すぐれないとともに各方向の形状剛性に著しく劣るため、ブランクに厚手の用紙採用を不可欠とされて来た。
【0010】
上記問題とされる従来型容器の欠点を解消するために発明された密閉型容器各種についてそのブランクの形状構成と折曲形成されて得られる容器の作用効果を詳細に説明する。
本発明の図2に示される容器の特徴は、まづそのブランクの単位面構成にあり、図2−1に示されるブランク平面において所定の間隔をもって配される一対の正側面相当部aの外周各辺に隣接して側面相当部b及び上面相当部c及び底面相当部dが配され、該相当部bと該相当部cの交差部位並びに該相当部bと該相当部dの交差部位に各折曲代相当部e1,e2が配されさらに各該相当部b,c,d,e1,e2の外周各辺に隣接して接着代相当部f1,f2が相互
センターラインq1を軸として相互に実質上シンメトリー状に設けられることであり、以上を本発明における単位面構成の第一原理と云う。
【0011】
次の特徴は、ブランクの各罫線形状にあり、折曲代相当部e1と上面相当部cを区画する罫線が対称軸q1に対して実質上直交方向に配されるとともに該相当部e1と脇側面相当部bを区画する罫線が対称軸q1に対して実質上平行方向に配されてなる折曲代相当部e1が設けられ、さらに加えて折曲代相当部e2と底面相当部dを区画する罫線が対称軸q1に対して実質上 直行方向に配されるとともに該相当部e2と脇側面相当部bを区画する罫線が対称軸q1に対して実質上平行方向に配されてなる折曲代相当部e2が設けられることであり、以上を本発明における罫線構成の第一原理と云う。
【0012】
本発明の図3に示される容器の特徴は、まづそのブランクの単位面構成にあり、図3−1に示されるブランク平面において所定の間隔をもって配される一対の正側面相当部aの外周各辺に隣接して側面相当部b及び上面相当部c及び底面相当部dが配され、該相当部bと該相当部dの交差部位に折曲代相当部eが配されさらに各該相当部b,c,d,eの外周
周回して同一面上に配され、いずれの相当部も対称軸q1を軸として相互に実質上シンメトリー状に設けられることであり、以上を本発明における単位面構成の第二原理と云う。
【0013】
次の特徴は、ブランクの各罫線形状にあり、折曲代相当部eと底面相当部dを区画する罫線が対称軸q1に対して実質上直行方向に配されるとともに該相当部eと該相当部bを区画する罫線が対称軸q1に対して対称軸q1に対して実質上平行方向に配されてなる折曲代相当部eが設けられることであり、以上を本発明における罫線構成の第二原理と云う。
【0014】
上記単位面構成の第一、第二原理とは別に図示されないが図2−1に示されるブランク平面が対称軸で切断された状態を思わせる平面位置において上面相当部cと折曲代相当部e1と接着代相当部f1の外周に隣接して
代相当部f1,f2が設けられてなる鏡像対称型の複葉ブランクも本発明にかかわり有効であり、以上を単位面構成の第一原理と云う。
該両ブランクは鏡像状に向い合せとされたのち各接着代相当部f1,f2を相互に一体貼合されしかるべき折曲形成をされ図2−2に準ずる本発明の密閉型容器が得られる。
【0015】
これとは別に図3−1に示されるブランク平面が対称軸q1で切断された状態を思わせる平面位置において底面相当部dと折曲代相当部eと接着代相当部f1の外周に隣接して新らたな接着代相当部f2が配され全輪郭部に
対称型の複葉ブランクも本発明にかかわり有効であり、以上を単位面構成の第二原理と云う。該ブランクは、鏡像状に向い合せにされたのち各接着代相当部f1,f2を相互一体貼合されしかるべき折曲形成をされ図3−2に準ずる本発明の密閉型容器が得られる。
【0016】
前記の本発明にかかわる各ブランクにおいて、一対となる正側面相当部aが2等辺4辺形として示されているが、これとはちがい正n(n≧3)辺形、不等辺n辺形とに設けられてもよい。また正側面相当部aと脇側面相当部bを区画する罫線3及び該相当部aと上面相当部cを区画する罫線1及び該相当部aと底面相当dを区画する罫線2はすべて直線状線分として示されているが、これとはちがい任意の湾曲線状又は湾曲線と直接の合成状などとした線分として設けられてもよい。さらにまたその他の各種罫線4,5,6,7,8が直線状線分が示されているが、これとはちがい、かぎりなく曲率の大きな湾曲線状線分として設けられてもよい。
この他に様々な各構成要素とその変化したものがあり、上記単位面構成の第一原理と罫線構成の第一原理を同時に満すか又は単位面構成の第二原理と罫線構成の第二原理を同時に満すか又は単位面構成の第一′原理と罫線構成の第一′原理を同時に満すか又は単位面構成の第二′原理と罫線構成の第二原理を同時に満すものであれば、好ましい実施例とに、例示したものにかぎられず、それら各ブランクにおいて、単位面、罫線の配置、形状、寸法を適ギ変化されたものも本発明に関りすべて有効である。
【0017】
前記、本発明にかかわるブランクにおいて、配される折曲代相当部e,e1,e2などとは、ブランク上の主要面a,b,c,dが所定の位置に折曲形成されるために、主要面外への突出変形により、位相的な調整を図る補助面の総称である。面外への突出変形時に、その相当部e,e1,e2などにおける重層折曲とされた部位は相互に貼合されても、されなくてもよい。この折曲代相当部
を満すかぎりにおいて様々な罫線構成の傾斜、延長、線形、本数などの選択が可能であり、いずれも本発明にかかわり有効である。
これらとはちがい折曲代相当部に隣接する脇側面、上面、底面の各相当部b,c,dに新らたな補助罫線が折曲代相当部罫線と連係を保たれるように配されてもよく、その実施例として図3の罫線、図5の罫線図8の罫線、に示されいずれも本発明にかかわり有効である。また各折曲代相当部e1,e2,eなどをおし倒おしをする相手面は図示されたものにかぎらず、脇側面、上面、底面のいずれを選択してもよい。
【0018】
本発明の好ましい各種実施例の各ブランクにおいて、太線が輪郭線、細線が各種罫線として示されているが、表示があまりに煩雑となるため、山、谷両折れの区別はされていない。また各罫線の山、谷いずれかの折曲状態は、最終の容器形成段階で完成するものと、折曲加工段階において折曲状態とされながら最終段階では平担状態に戻るものがあり、その代表的なものとして図2,3,4,6,7における対称軸q1重さなる罫線7などがあり、これらを加工用罫線と呼ぶ。
【0019】
本発明にかかわる各ブランクの抜き加工時において各罫線加工は原則として表,裏いずれの面から行われてもよいが、とりわけ周回する接着代相当部f1,f2においてその巾方向の各罫線が容器の外部相当面表面に通常圧縮刃型を、内部相当面裏面に平坦座を設けられ加工されるか場合によってはまた各部相当面に半切れ用刃型を、内部相当面に平坦座を設けられ加工されることが好ましい。上記の罫線加工方法により、ブランクの折曲加工後、接着代相当部相互の一体貼合時において容器内部担当面に、微小な罫線溝が設けられないため接着代相互の接着不良による容器内外の連通孔の発生を防ぐことが可能となった。
【0020】
本発明にかかわるブランクのシート材料には紙又は紙を基材とした各種複合シートなどがあり、たとえば各合成樹脂薄膜を紙表面にラミネイト加工又はコート処理したものやそれに金属蒸着したものや紙に金属箔をラミネイトしたものなどがとりわけ有効であり、その他に罫線加工と折曲形成が可能合成樹脂シートや金属シートなど折曲による塑性変形が可能な各種シートであればいずれも本発明ブランクに採用されて有効である。
【0021】
本発明にかかわるブランクの部分的折曲加工後において、接着代相当部相互の一体貼合方法には様々なものがあり、まづ熱軟化性樹脂をコート処理又はラミネイト加工して得たブランク両面又は片面において、その接着代相当部等のみに熱風処理した後加圧するかそれとも加圧時に高周波又は超音波の同時処理を加える方法が有効である。さらに又上記一体貼合後に行われる折曲代、接着代の両相当部を容器各面に対して倒し込み折曲する場合、事前に、熱風、ホットメルト剤、速乾性接着剤などを吹きつけ又は塗付したのち、上記相当部と容器各面を加圧する方法などがありいずれも本発明に有効である。
【0022】
本発明の密封型容器から最終利用者が内容物をとり出すために様々な手段があり、別途付属部品のない容器の場合としては図2−3ではまづ上面中心罫線7附近をカッターで切り開く方法やいずれかの折曲代を容器面からひきおこした上ハサミなどで折曲代を切り落す方法やいささか巾広として設けられた接着代をひきおこした上その隅部近くをハサミなどで切り落す方法そして、接着代の所定
方法などが有効であり、図3−3にはハサミ裁断可能な巾広接着代が上部に示され、図3−2にはピーリング用プルトップが接着代の一部として示されている。
これらとはちがい、ブランク段階であらかじめ設けた小開孔とその周辺にストローの突さし可能な又はピーリング可能なシールが貼付される方法などが有効であり、また容器から内容物をとり出すとき、開閉容易な栓とその台座などの附属部品があらかじめ容器の所定部位に設けられ方法が有効であり、前者の実施例が図9、後者の実施例が図5,8,10に示されている。この他に様々方法が容易に着想して得ていずれも本発明に関わり有効である。
【0023】
図4には、図2の実施例を応用した本発明の密封型容器などが示されており、そのブランクは図4−1において本発明にかかわる単位面構成の第一原理と罫線構成の第一原理がともに満された上で、正側面相当部aと上面相当部cを区画する罫線1及び正側面相当部aと底面相当部dを区画する罫線2がともに湾曲状線分として設けられることを特徴としている。なおその他の形状、構成条件は図2の実施例とほぼ同等として設けられる。
【0024】
図5には、図2の実施例を応用した本発明の密封型容器などが示されており、そのブランクは図5−1において本発明にかかわる単位面構成の第一原理と罫線構成の第一原理がともに満された上で区画罫線1と2が湾曲状線分とされるとともに上面相当部cの略中央附近に楕円線罫線aが設けられ、上面相当部cにおいてその長径両端部に接して、折曲代相当部e1,の傾斜罫線6と対称状に補助罫線8が設けられ、脇側面相当部bにおいて折曲代相当部e2の傾斜罫線5と対称状に補助罫線11が設けられることを特徴としている。さらに図5−1のブランクにおいて付属部品であるブラスチック製などとした開封用栓の台座g′があらかじめ設けられた上、折曲加工と一体貼合により形成された図5−2の密封型容器において内容物充填後、該栓の蓋gが設けられるとよい。
また前記補助線8と11において、図5−2の如く折曲加工することにより、開栓後充填される液体内容物などを片手でしぼり出すとき、向き合う両正側面aがその曲面形状を保たれながら相互に接近し、片手をはづしたとき復元するべく設けられた内容積を自在に可変とする密封型容器が得られた。
【0025】
図6〜図13には、本発明の密封型容器である各図2,4,5の応用例が示されており、その各ブランクは図2,4,5の前出各ブランクに近似し、その各単位面と罫線の構成に準じて設けられるため、紙面の都合上省略されている。よりくわしくは、本図6〜13の容器に相当する各ブランクがいずれも、その基本的形状のおいてその単位面と罫線の両構成第一原理を満して設けられながら、局部的な形状部位においてその配置、形態、寸法そして附属部品を前出図2,4,5の各本発明容器のそれらといささが異にして設けられることを特徴としている。
【0026】
図6に示される本発明の容器は、前出図4のそれに準ずるものであり、図4−1のブランク平面をかりてその特徴を説明する。図6の容器に相当すべきブランクは、正側面相当部aと脇側面相当部bとを区画する4本の罫線3を湾曲状線分へと変更するとともに脇側面相当部bに隣接する接着代相当部f1をしてその巾と輪郭線と隣接する該相当部bに対して罫線4を介して鏡像状に略合同となる様に変更して設けられることを大きな特徴としている。
図7に示される本発明容器は、前出図2のそれに準ずるものであり、図2−1のブランク平面をかりてその特徴を説明する。図7の容器に相当すべきブランクは、正側面相当部aと脇側面相当部bとを区画する4本の罫線3を湾曲状線分へと変更して設けられることを特徴としている。
図8に示される本発明容器は、前出図5のそれに準ずるものであり、図5−1のブランク平面をかりてその特徴を説明する。図8の容器に相当すべきブランクは、正側面相当部aと脇側面相当部bとを区画する罫線3などの線分長を大巾に増大させ上上面相当部cの中央部に設けられた楕円形罫線9のかわりに中心軸罫線6を設けられるとともに片側のV字折れの補助罫線8を相当部cの中央部附近まで延長さて設けられ、該罫線8と罫線3で形成された3角形状面にスパウトとその台座などとした開閉自在栓g,g′を設けられることを大きな特徴としている。
【0027】
図9に示される本発明容器は、前出図4のそれに準ずるものであり、図4−1のブランク平面をかりてその特徴を説明する。図9の容器に相当すべきブランクは、正側面相当部aと脇側面相当部bを区画する湾曲罫線1,2などの湾曲率をしてより小とするとともに該相当部bの短辺方向をよぎる罫線1,2など線分長をしてやや延長するべく設けられさらに上面相当部cには着脱容易なシールgがされた開孔hが設けられることを大きな特徴としている。
図10に示される本発明容器は、前出図4又は図9のそれに準ずるものであり、図4−1のブランク平面をかりてその特徴を説明する。図10の容器に相当すべきブランクは、湾曲罫線1,2などの湾曲率をより小さくするとともに該相当部bを短辺方向によぎる罫線1,2などの線分長をしてやや延長するとともに正側面相当部aと脇側面相当部bを区画する罫線3の線分長をして大巾に延長すべく設けられ、さらに上面相当部cに開閉自在なスパウトg,g′などを設けられることを大きな特徴としている。
【0028】
図11に示される本発明容器は前出図2のそれに準ずるものであり、図2−1のブランク平面において相当部aと相当部bを区画する罫線3とともに罫線4をして外周方向の湾曲状線分として設けることを特徴としている
図12に示される本発明容器は前出図2のそれに準ずるものであり、図2−1のブランク平面において4辺形状の正側面相当部aをして3辺形状のものに変更し、その外周に隣接して脇側面相当部b、底辺相当部d、上面相当部cなどが図2−1のそれに準じて設けられることを特徴としている。
図13に示される本発明容器は、前出図2のそれに準ずるものであり、図2−1のブランク平面において相当部aと相当部を区画する罫線のみをして外周方向の湾曲状線分として設けることを特徴としている。
【0029】
上記の他に例示されないが本発明の応用実施例が数多くあり、ブランク平面において単位面と罫線線分の両構成の第一原理乃至は単位面と罫線線分の両構成の第二原理乃至は単位面構成の第一′原理と罫線線分構成の第一原理乃至は単位面構成の第二′原理と罫線線分構成の第二原理のいずれかを満す基本形状とした密封型容器であれば、たとえ局部的形状などを様々に修正変更したとしてもいずれも本発明に有効である。
【0030】
切れ目なく周回して配される接着代相当部が、同一面内において向い合せにされた後、同相当部が相互に段差なく接着固定されたブランクが折曲形成されてなる本容器には、容器内外に連通する微小な空隙、窪み、開孔などが何んら発生しないため、容器壁体面の気密性が保護されるかぎり容器内に充填された分子量の小さな液体や気体すら外部にもれることなく、また外気が容器内部に侵入することのない、ほぼ完全な密封性が約束される。
さらに所定の稜線部を立体湾曲線状とされる本発明の容器では、その一部又は全体の壁体が一次又は二次曲面状として形成されるため、面外の外力変形に強い形状剛性が得られ結果としてブランクシートの坪量を大巾に節減することが出来た。またさらに一次、二次曲面状壁体で構成されながらいずれもトポロジカルに安定した構造体からなる本容器は意匠面にもすぐれた機能美をもつこととなった。
【0031】
本発明の密封型容器についてその主だった製造方法及び内容物の充填方法を図14,15,16により説明する。図14には前出図2の容器とその各形成過程が順次示されており、まづ図14−1では所定の合成樹脂膜がラミネイトされたシートが抜き加工されたのち斜線部分がマスキングされつつ接着代f1,f2が熱風加熱された直後、図14−2の様に二つ折りされ、図14−3では注入管を設置された部分を除くすべての接着代f1,f2が対となる外力Bにより圧着され、図14−4では注入管より流体状内容物等が圧入されつつ両脇側面bが両外力Aにより、底面d、上面cが両外力Aにより折曲されて形成され、図14−5では注入管が引きぬかれたのちその局部が超音波加熱と同時に対となる外力Bにより圧着されて設けられ、図14−6では外部に突起する各接着代f1,f2と各折曲代e1,e2が、ホットメルトの所定部位への射出後に、各外力Aにより外面b,dなどに押し倒されて、最終的に図14−7に示される本発明の密封型容器が得られると云う製造方法である。なお図14−4においてあらかじめ正側面aが立体形成されるべき所定位置に両正側面aとほぼ同形の対となる外枠を設置したうえで注入孔より空気を急激に圧入することにより、図中の各外力Aを用いることなく図14−4の最終形状をうるためのこの製造方法も本発明に好ましく、その形成後に注入孔を用いて内容物を注入すればよい。
【0032】
図15には前出図3の容器とその各形成過程が順次示されており、まづ図15−1では所定のラミネイト加工されたシートが抜き加工されたブランクが、図15−2では二つ折りとされ、図15−3では接着代f1のみが超音波又は高周波による加熱処理と対外力Bによる加圧を同時に作用されることにより圧着され、図15−4では各正側面aへの両吸着力Cと各脇側面bへの各外力Aと底面dへの各外力Aと上面c・接着代f2の面内への各外力Aなどの働きにより折曲され、図15−5では内容物挿入用具により内容物が充填され図15−6では接着代f2が超音波乃至は高周波の加熱処理と対外力Bによる加圧により圧着せられるとともに、面外に突起する各折曲代eと接着代f1の一部分がホットメルトの射出後において外力Aにより面上b,dに押し倒され圧着されて得られるのが図15−7の本発明の密封型容器の製造方法である。なお図15−3において、図14−3の様に所定位置に注入孔を設けた上で正側面が形成されるべき所定位置に両正側面aとほぼ同形の対となる外枠を設置した後、注入孔より空気を急激に圧入することにより、図中の脇側面bへの各外力Bを用いることなく図15−4の最終形状をうるためのこの製造方法も本発明に好ましい。
【0033】
図16には前出図4の容器とその各形成過程が順次示されており、まづ図16−1では所定のラミネイト加工されたシートが抜き加工されたブランクが、図16−2では内容物挿入用具を介在されたまま二つ折りとされ、図16−3では各接着代f1が高周波乃至は超音波による加熱処理とともに各対外力Bの作用により圧着せられ、上面cが先の面外外力Aと内側の該挿入用具への外力Aにより折曲形成せられ、図16−4では該挿入用具が排除されたのち接着代f2が加熱処理と対外力Bにより圧着せられ、図16−5では面外に突出した各折曲代e1,e2と各接着代f1,f2が各外力Aによりホットメルト射出とともに圧着せられ得られるのが図16−6の密封型容器の製造方法である。
この他に本発明密封型容器の製造方法は容器に着想せられる数多くのものがありいすれも本発明の製造方法として有効である。
〔産業上の利用可能性〕
【0034】
本発明の密封型容器は、まづ食品用として、液体状、粉体状、ゼリー状、粒体状、塊体状、固体状やそれら適ギ組合せ状とした内容物のうち鮮度、壽命延長と長期保存のために完全容封を求められる容器のすべてに採用可能であり、より具体的にはミルク、ジュース、酒、コーヒー、天然水などのための紙製テトラポット、ペットボトル、アルミ缶などよりすぐれた代替容器として、またドレッシング、マヨネーズ、ショーユ、ソースなどのためのガラスビン、軟質樹脂チューブなどよりすぐれた代替容器として、さらに、カレールー、グラタン、ゼリー状ドリンク、アイスクリーム、などのパウチ型容器などより密封性とともに店頭でのスタンデイング効果にすぐれた容器としても有効である。
食品以外では、一般医薬品、同医療用品からサプリメント、健康飲料から化粧品、洗剤などのサニタリー分野の防菌、防酸化、防湿、保安などの性能を要求される完全密封型容器から、輸出用とされ防錆、防カビ性能をきびしく要求される完全密封型容器などにも採用可能であり、その容器は上記各種性能、機能を充足するとともに容器廃棄時の環境対応効果と容器本体のコスト削減効果にとりわけすぐれている。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】、従来例の密封型容器のブランク平面図、形成途上容器斜視図、部分斜視図 形成済容器斜視図。
【図2】、本発明の密封型容器ののブランク平面図、形成済容器斜視図。
【図3】、本発明の密封型容器のブランク平面図、容器部分斜視図、形成済容器斜視図。
【図4】、本発明の密封型容器のブランク平面図、形成済容器斜視図。
【図5】、本発明の密封型容器のブランク平面図、形成済容器斜視図。
【図6】、本発明の密封型容器の形成済容器斜視図。
【図7】、本発明の密封型容器の形成済容器斜視図。
【図8】、本発明の密封型容器の形成済容器斜視図。
【図9】、本発明の密封型容器の形成済容器斜視図。
【図10】、本発明の密封型容器の形成済容器斜視図。
【図11】、本発明の密封型容器の形成済容器斜視図。
【図12】、本発明の密封型容器の形成済容器斜視図。
【図13】、本発明の密封型容器の形成済容器斜視図。
【図14】、本発明の密封型容器の製造方法、内容物充填方法に関する説明斜視図。
【図15】、本発明の密封型容器の製造方法、内容物充填方法に関する説明斜視図。
【図16】、本発明の密封型容器の製造方法、内容物充填方法に関する説明斜視図。
【符号の説明】
【0036】
a 正側面相当部、正側面。
b、脇側面相当部、脇側面。
c、上面相当部、上面。
d、底面相当部、底面。
e1,e2,e、折曲代相当部、折曲代。
f1,f2、接着代相当部、接着代。
g,g′附属部品。
h、開孔部。
q1,q2 対称軸。
1〜11 罫線。
【技術分野】
本発明は平版状ブランクシートをして折曲加工と接着固定により立体形成して、液体状、粉・粒体状、ゲル状などとした内容物を充填するための密閉型容器とその製造方法に関するものである。
〔背景の技術〕
【0001】
図1に示される通り従来型容器図1−4をするために用いられるブランク図1−1は正側面相当部a、脇側面相当部b、上面相当部c、底面相当部d、折曲代相当部eなどを内側にとり囲む様にして各接着代相当部f1,f2とともに背面のf3(斜線部分)が周回配置されて設けられることを特徴としている。
そのブランクは、まづ中心軸q方向に角型筒状体となる様に折曲された上接着代相当部f2と背面のf3が相互に接着固定されたのち、さらに折曲形成された上面、底面の各部c,dにおいて向い合せとされる両接着代相当部f1が相互に接着固定されて形成途上の容器図1−2が得られる。
【0002】
その形成途上の容器図1−2とその詳細図1−3に示される接着代相当部f2と背面のf3とに交差して設けられる接着代相当部f1がA部において、ブランクシートの厚さの段差を必ず発生するため、従来型容器図1−4には充分な密閉性を要求すべくもないと指適されて来た。
更にまた正側面相当部a、脇側面相当部b、上面相当部c、底面相当部dを区画する各罫線がすべて直線状として設けられるため、折曲形成された容器図1−4は上記a,b,c,dの各構成面が平版材として設けられることから、面外剛性にとぼしく結果としてブランクシートに厚手のものを採用せざるを得なかった。
〔発明が解決しようとする課題〕
【0003】
上記問題点を余儀なくされていた従来型容器の用材とされるブランクシートの基本構成を全面的に見直すべく、各相当面とその各区画罫線の新配置と新形状の創出とその実証実験を繰り返えすことにより、高い密封性ある新容器を得るとともに、より薄いブランクシートによっても高い形状剛性の新容器を得ることが課題であった。
〔課題を解決するための手段〕
【0004】
前記課題を解決するために、まづ本発明の密封型容器の用材とされるブランクシートにおいて、接着代における段差発生を回避するべく全輪郭線に隣接して
qに実質的にシンメトリックに設けるとともに、その接着代相当部の内側に所定の間隔をあけて、一対の正側面相当部とそれに隣接する脇側面、上面、底面、折曲代の各相当部を中心軸qに実質的にシンメトリックに設けるべく各罫線を配置することであり、さらに好ましくは、正側面、上面の両相当部を区画する各罫線や正側面、底面の両相当部を区画する各罫線などを湾曲状線分として設けることであり、また上面、折曲代の両相当面を区画する各罫線を中心軸qの直行方向に設け、脇側面、折曲代の両相当面を区画する各罫線を中心軸の平行方向に設けるとともに底面、折曲代の両相当面を区画する各罫線を中心軸の直行方向に設け、脇側面、折曲代の両相当面を区画する各罫線を中心軸の平行方向に設けることである。
〔発明の効果〕
【0005】
本発明のブランクシートを上記の通り設けることにより、まづ接着代による段差が完全に解消されたため、水密、気密が保証される完全密封型の容器が得られ、次に自在な湾曲面状とされた正側面、上面、底面などからなる立体容器は各方向の外力に高い形状剛性が実現し、結果としてブランクシートの厚みが大巾に削減され密封容器のローコスト化が図られた。
〔本発明を実施するための最良の形態〕
【0006】
以下各図を用いて本発明に好ましい実施例を説明する。
図1には従来例が示され、図1−4は形成済容器の斜視図、図1−2は形成途上容器の斜視図であり、図1−3は図1−2A部の拡大斜視図であり、図1−1は形成前のブランク平面図である。
図2には本発明の好ましい実施例が示され、図2−2は形成済容器の斜視図であり、図2−1は形成前のブランク平面である。
図3には本発明に関わるブランク図2−1の構成原理を大きく異にする好ましい実施例が示され、図3−2は形成済容器の斜視図であり、図3−1は形成前のブランク平面図である。
図4,5には本発明に関わるブランク図2−1の構成原理を同じくする本発明容器の応用各種実施例が示され、図4−2、5−2はその形成済容器の斜視図であり、図4−1、5−1はその形成前のブランク平面図である。
図6〜13には本発明に関わるブランク図2−1、4−1、5−1の構成原理を同じくしながらも、その他部位の形状、寸法や付属部品などを異にする本発明容器の応用各種実施例が示され、図6〜13はその形成済容器の斜視図であるが、ただしそれら形成前のブランク平面は図2−1、4−1、5−1に準ずることから省略されている。
上記本発明に関わる各ブランク平面には形成後の容器外壁部相当面が表示され、その裏面である内壁部相当面は示されない。また区画される各相当面とそれらを区画する各罫線の符号が部分的に表示されているが、これとはちがい表示されない部位は中心軸q1,q2,qなどを介して対称とされる部位と同一符号であることを原則としている。
【0007】
図1に示される従来型容器図1−4が形成されるためのブランク図1−1についてその基本構成を明らかにする。正側面相当部aと2分割された正側面相当部aが脇側面相当部bを介して配され、各正側面相当部aの対向各辺に隣接して上面、底面の各相当部c,dが配され、脇側面相当部bと上面、底面の各相当部c,dが交差する各位置に折曲代相当部eが配されたと上記各相当部a,c,d,eの外周辺に隣接して接着代相当部f1,f2,f3がブランク輪郭線にそい配されることを第一の特徴としている。
第二の特徴は上記周回する接着代相当部のうちf1とf2の接着面が表面に設けられるのに対してf3の接着面がブランクの背面に設けられることである。なおブランクの2隅にはf1とf2の交差部が他の2隅にはf1とf3の交差部が示されている。
【0008】
上記ブランクを所定の罫線を折曲加工して、f2とf3の接着代を表面と背面で接着固定した形成途上の容器である図1−2には上面cの中央方向に2本の接着代f1が未接着代状態のまま対向して示されている。その接着代f1とf2の交差部と接着代f1とf3の交差部が接着固定される重層部分すなわちA部のために、相対する接着代f1とf1の接着固定が著しく妨げられていた。つまりA部の拡大図1−3に示される通りブランクシートの厚さが段差として発生するため、A部において容器内外を連通する微小デルタ状間隙を余儀なくされ結果としてその従来容器には気密、水密などの密閉性が得られないと云う欠点があった。
【0009】
次の欠点としては正側面、脇側面、上面、底面の各相当部a,b,c,dを区画する諸罫線が直線状線分として設けられるため、折曲加工と接着固定により形成された容器の各構成面a,b,c,dが平坦状とされることから、面外に変形しやすいルーズな構造体を余儀なくされた、その結果として各面は波をうちやすく、また各面折曲コーナーがにぶくなり意匠上すぐれないとともに各方向の形状剛性に著しく劣るため、ブランクに厚手の用紙採用を不可欠とされて来た。
【0010】
上記問題とされる従来型容器の欠点を解消するために発明された密閉型容器各種についてそのブランクの形状構成と折曲形成されて得られる容器の作用効果を詳細に説明する。
本発明の図2に示される容器の特徴は、まづそのブランクの単位面構成にあり、図2−1に示されるブランク平面において所定の間隔をもって配される一対の正側面相当部aの外周各辺に隣接して側面相当部b及び上面相当部c及び底面相当部dが配され、該相当部bと該相当部cの交差部位並びに該相当部bと該相当部dの交差部位に各折曲代相当部e1,e2が配されさらに各該相当部b,c,d,e1,e2の外周各辺に隣接して接着代相当部f1,f2が相互
センターラインq1を軸として相互に実質上シンメトリー状に設けられることであり、以上を本発明における単位面構成の第一原理と云う。
【0011】
次の特徴は、ブランクの各罫線形状にあり、折曲代相当部e1と上面相当部cを区画する罫線が対称軸q1に対して実質上直交方向に配されるとともに該相当部e1と脇側面相当部bを区画する罫線が対称軸q1に対して実質上平行方向に配されてなる折曲代相当部e1が設けられ、さらに加えて折曲代相当部e2と底面相当部dを区画する罫線が対称軸q1に対して実質上 直行方向に配されるとともに該相当部e2と脇側面相当部bを区画する罫線が対称軸q1に対して実質上平行方向に配されてなる折曲代相当部e2が設けられることであり、以上を本発明における罫線構成の第一原理と云う。
【0012】
本発明の図3に示される容器の特徴は、まづそのブランクの単位面構成にあり、図3−1に示されるブランク平面において所定の間隔をもって配される一対の正側面相当部aの外周各辺に隣接して側面相当部b及び上面相当部c及び底面相当部dが配され、該相当部bと該相当部dの交差部位に折曲代相当部eが配されさらに各該相当部b,c,d,eの外周
周回して同一面上に配され、いずれの相当部も対称軸q1を軸として相互に実質上シンメトリー状に設けられることであり、以上を本発明における単位面構成の第二原理と云う。
【0013】
次の特徴は、ブランクの各罫線形状にあり、折曲代相当部eと底面相当部dを区画する罫線が対称軸q1に対して実質上直行方向に配されるとともに該相当部eと該相当部bを区画する罫線が対称軸q1に対して対称軸q1に対して実質上平行方向に配されてなる折曲代相当部eが設けられることであり、以上を本発明における罫線構成の第二原理と云う。
【0014】
上記単位面構成の第一、第二原理とは別に図示されないが図2−1に示されるブランク平面が対称軸で切断された状態を思わせる平面位置において上面相当部cと折曲代相当部e1と接着代相当部f1の外周に隣接して
代相当部f1,f2が設けられてなる鏡像対称型の複葉ブランクも本発明にかかわり有効であり、以上を単位面構成の第一原理と云う。
該両ブランクは鏡像状に向い合せとされたのち各接着代相当部f1,f2を相互に一体貼合されしかるべき折曲形成をされ図2−2に準ずる本発明の密閉型容器が得られる。
【0015】
これとは別に図3−1に示されるブランク平面が対称軸q1で切断された状態を思わせる平面位置において底面相当部dと折曲代相当部eと接着代相当部f1の外周に隣接して新らたな接着代相当部f2が配され全輪郭部に
対称型の複葉ブランクも本発明にかかわり有効であり、以上を単位面構成の第二原理と云う。該ブランクは、鏡像状に向い合せにされたのち各接着代相当部f1,f2を相互一体貼合されしかるべき折曲形成をされ図3−2に準ずる本発明の密閉型容器が得られる。
【0016】
前記の本発明にかかわる各ブランクにおいて、一対となる正側面相当部aが2等辺4辺形として示されているが、これとはちがい正n(n≧3)辺形、不等辺n辺形とに設けられてもよい。また正側面相当部aと脇側面相当部bを区画する罫線3及び該相当部aと上面相当部cを区画する罫線1及び該相当部aと底面相当dを区画する罫線2はすべて直線状線分として示されているが、これとはちがい任意の湾曲線状又は湾曲線と直接の合成状などとした線分として設けられてもよい。さらにまたその他の各種罫線4,5,6,7,8が直線状線分が示されているが、これとはちがい、かぎりなく曲率の大きな湾曲線状線分として設けられてもよい。
この他に様々な各構成要素とその変化したものがあり、上記単位面構成の第一原理と罫線構成の第一原理を同時に満すか又は単位面構成の第二原理と罫線構成の第二原理を同時に満すか又は単位面構成の第一′原理と罫線構成の第一′原理を同時に満すか又は単位面構成の第二′原理と罫線構成の第二原理を同時に満すものであれば、好ましい実施例とに、例示したものにかぎられず、それら各ブランクにおいて、単位面、罫線の配置、形状、寸法を適ギ変化されたものも本発明に関りすべて有効である。
【0017】
前記、本発明にかかわるブランクにおいて、配される折曲代相当部e,e1,e2などとは、ブランク上の主要面a,b,c,dが所定の位置に折曲形成されるために、主要面外への突出変形により、位相的な調整を図る補助面の総称である。面外への突出変形時に、その相当部e,e1,e2などにおける重層折曲とされた部位は相互に貼合されても、されなくてもよい。この折曲代相当部
を満すかぎりにおいて様々な罫線構成の傾斜、延長、線形、本数などの選択が可能であり、いずれも本発明にかかわり有効である。
これらとはちがい折曲代相当部に隣接する脇側面、上面、底面の各相当部b,c,dに新らたな補助罫線が折曲代相当部罫線と連係を保たれるように配されてもよく、その実施例として図3の罫線、図5の罫線図8の罫線、に示されいずれも本発明にかかわり有効である。また各折曲代相当部e1,e2,eなどをおし倒おしをする相手面は図示されたものにかぎらず、脇側面、上面、底面のいずれを選択してもよい。
【0018】
本発明の好ましい各種実施例の各ブランクにおいて、太線が輪郭線、細線が各種罫線として示されているが、表示があまりに煩雑となるため、山、谷両折れの区別はされていない。また各罫線の山、谷いずれかの折曲状態は、最終の容器形成段階で完成するものと、折曲加工段階において折曲状態とされながら最終段階では平担状態に戻るものがあり、その代表的なものとして図2,3,4,6,7における対称軸q1重さなる罫線7などがあり、これらを加工用罫線と呼ぶ。
【0019】
本発明にかかわる各ブランクの抜き加工時において各罫線加工は原則として表,裏いずれの面から行われてもよいが、とりわけ周回する接着代相当部f1,f2においてその巾方向の各罫線が容器の外部相当面表面に通常圧縮刃型を、内部相当面裏面に平坦座を設けられ加工されるか場合によってはまた各部相当面に半切れ用刃型を、内部相当面に平坦座を設けられ加工されることが好ましい。上記の罫線加工方法により、ブランクの折曲加工後、接着代相当部相互の一体貼合時において容器内部担当面に、微小な罫線溝が設けられないため接着代相互の接着不良による容器内外の連通孔の発生を防ぐことが可能となった。
【0020】
本発明にかかわるブランクのシート材料には紙又は紙を基材とした各種複合シートなどがあり、たとえば各合成樹脂薄膜を紙表面にラミネイト加工又はコート処理したものやそれに金属蒸着したものや紙に金属箔をラミネイトしたものなどがとりわけ有効であり、その他に罫線加工と折曲形成が可能合成樹脂シートや金属シートなど折曲による塑性変形が可能な各種シートであればいずれも本発明ブランクに採用されて有効である。
【0021】
本発明にかかわるブランクの部分的折曲加工後において、接着代相当部相互の一体貼合方法には様々なものがあり、まづ熱軟化性樹脂をコート処理又はラミネイト加工して得たブランク両面又は片面において、その接着代相当部等のみに熱風処理した後加圧するかそれとも加圧時に高周波又は超音波の同時処理を加える方法が有効である。さらに又上記一体貼合後に行われる折曲代、接着代の両相当部を容器各面に対して倒し込み折曲する場合、事前に、熱風、ホットメルト剤、速乾性接着剤などを吹きつけ又は塗付したのち、上記相当部と容器各面を加圧する方法などがありいずれも本発明に有効である。
【0022】
本発明の密封型容器から最終利用者が内容物をとり出すために様々な手段があり、別途付属部品のない容器の場合としては図2−3ではまづ上面中心罫線7附近をカッターで切り開く方法やいずれかの折曲代を容器面からひきおこした上ハサミなどで折曲代を切り落す方法やいささか巾広として設けられた接着代をひきおこした上その隅部近くをハサミなどで切り落す方法そして、接着代の所定
方法などが有効であり、図3−3にはハサミ裁断可能な巾広接着代が上部に示され、図3−2にはピーリング用プルトップが接着代の一部として示されている。
これらとはちがい、ブランク段階であらかじめ設けた小開孔とその周辺にストローの突さし可能な又はピーリング可能なシールが貼付される方法などが有効であり、また容器から内容物をとり出すとき、開閉容易な栓とその台座などの附属部品があらかじめ容器の所定部位に設けられ方法が有効であり、前者の実施例が図9、後者の実施例が図5,8,10に示されている。この他に様々方法が容易に着想して得ていずれも本発明に関わり有効である。
【0023】
図4には、図2の実施例を応用した本発明の密封型容器などが示されており、そのブランクは図4−1において本発明にかかわる単位面構成の第一原理と罫線構成の第一原理がともに満された上で、正側面相当部aと上面相当部cを区画する罫線1及び正側面相当部aと底面相当部dを区画する罫線2がともに湾曲状線分として設けられることを特徴としている。なおその他の形状、構成条件は図2の実施例とほぼ同等として設けられる。
【0024】
図5には、図2の実施例を応用した本発明の密封型容器などが示されており、そのブランクは図5−1において本発明にかかわる単位面構成の第一原理と罫線構成の第一原理がともに満された上で区画罫線1と2が湾曲状線分とされるとともに上面相当部cの略中央附近に楕円線罫線aが設けられ、上面相当部cにおいてその長径両端部に接して、折曲代相当部e1,の傾斜罫線6と対称状に補助罫線8が設けられ、脇側面相当部bにおいて折曲代相当部e2の傾斜罫線5と対称状に補助罫線11が設けられることを特徴としている。さらに図5−1のブランクにおいて付属部品であるブラスチック製などとした開封用栓の台座g′があらかじめ設けられた上、折曲加工と一体貼合により形成された図5−2の密封型容器において内容物充填後、該栓の蓋gが設けられるとよい。
また前記補助線8と11において、図5−2の如く折曲加工することにより、開栓後充填される液体内容物などを片手でしぼり出すとき、向き合う両正側面aがその曲面形状を保たれながら相互に接近し、片手をはづしたとき復元するべく設けられた内容積を自在に可変とする密封型容器が得られた。
【0025】
図6〜図13には、本発明の密封型容器である各図2,4,5の応用例が示されており、その各ブランクは図2,4,5の前出各ブランクに近似し、その各単位面と罫線の構成に準じて設けられるため、紙面の都合上省略されている。よりくわしくは、本図6〜13の容器に相当する各ブランクがいずれも、その基本的形状のおいてその単位面と罫線の両構成第一原理を満して設けられながら、局部的な形状部位においてその配置、形態、寸法そして附属部品を前出図2,4,5の各本発明容器のそれらといささが異にして設けられることを特徴としている。
【0026】
図6に示される本発明の容器は、前出図4のそれに準ずるものであり、図4−1のブランク平面をかりてその特徴を説明する。図6の容器に相当すべきブランクは、正側面相当部aと脇側面相当部bとを区画する4本の罫線3を湾曲状線分へと変更するとともに脇側面相当部bに隣接する接着代相当部f1をしてその巾と輪郭線と隣接する該相当部bに対して罫線4を介して鏡像状に略合同となる様に変更して設けられることを大きな特徴としている。
図7に示される本発明容器は、前出図2のそれに準ずるものであり、図2−1のブランク平面をかりてその特徴を説明する。図7の容器に相当すべきブランクは、正側面相当部aと脇側面相当部bとを区画する4本の罫線3を湾曲状線分へと変更して設けられることを特徴としている。
図8に示される本発明容器は、前出図5のそれに準ずるものであり、図5−1のブランク平面をかりてその特徴を説明する。図8の容器に相当すべきブランクは、正側面相当部aと脇側面相当部bとを区画する罫線3などの線分長を大巾に増大させ上上面相当部cの中央部に設けられた楕円形罫線9のかわりに中心軸罫線6を設けられるとともに片側のV字折れの補助罫線8を相当部cの中央部附近まで延長さて設けられ、該罫線8と罫線3で形成された3角形状面にスパウトとその台座などとした開閉自在栓g,g′を設けられることを大きな特徴としている。
【0027】
図9に示される本発明容器は、前出図4のそれに準ずるものであり、図4−1のブランク平面をかりてその特徴を説明する。図9の容器に相当すべきブランクは、正側面相当部aと脇側面相当部bを区画する湾曲罫線1,2などの湾曲率をしてより小とするとともに該相当部bの短辺方向をよぎる罫線1,2など線分長をしてやや延長するべく設けられさらに上面相当部cには着脱容易なシールgがされた開孔hが設けられることを大きな特徴としている。
図10に示される本発明容器は、前出図4又は図9のそれに準ずるものであり、図4−1のブランク平面をかりてその特徴を説明する。図10の容器に相当すべきブランクは、湾曲罫線1,2などの湾曲率をより小さくするとともに該相当部bを短辺方向によぎる罫線1,2などの線分長をしてやや延長するとともに正側面相当部aと脇側面相当部bを区画する罫線3の線分長をして大巾に延長すべく設けられ、さらに上面相当部cに開閉自在なスパウトg,g′などを設けられることを大きな特徴としている。
【0028】
図11に示される本発明容器は前出図2のそれに準ずるものであり、図2−1のブランク平面において相当部aと相当部bを区画する罫線3とともに罫線4をして外周方向の湾曲状線分として設けることを特徴としている
図12に示される本発明容器は前出図2のそれに準ずるものであり、図2−1のブランク平面において4辺形状の正側面相当部aをして3辺形状のものに変更し、その外周に隣接して脇側面相当部b、底辺相当部d、上面相当部cなどが図2−1のそれに準じて設けられることを特徴としている。
図13に示される本発明容器は、前出図2のそれに準ずるものであり、図2−1のブランク平面において相当部aと相当部を区画する罫線のみをして外周方向の湾曲状線分として設けることを特徴としている。
【0029】
上記の他に例示されないが本発明の応用実施例が数多くあり、ブランク平面において単位面と罫線線分の両構成の第一原理乃至は単位面と罫線線分の両構成の第二原理乃至は単位面構成の第一′原理と罫線線分構成の第一原理乃至は単位面構成の第二′原理と罫線線分構成の第二原理のいずれかを満す基本形状とした密封型容器であれば、たとえ局部的形状などを様々に修正変更したとしてもいずれも本発明に有効である。
【0030】
切れ目なく周回して配される接着代相当部が、同一面内において向い合せにされた後、同相当部が相互に段差なく接着固定されたブランクが折曲形成されてなる本容器には、容器内外に連通する微小な空隙、窪み、開孔などが何んら発生しないため、容器壁体面の気密性が保護されるかぎり容器内に充填された分子量の小さな液体や気体すら外部にもれることなく、また外気が容器内部に侵入することのない、ほぼ完全な密封性が約束される。
さらに所定の稜線部を立体湾曲線状とされる本発明の容器では、その一部又は全体の壁体が一次又は二次曲面状として形成されるため、面外の外力変形に強い形状剛性が得られ結果としてブランクシートの坪量を大巾に節減することが出来た。またさらに一次、二次曲面状壁体で構成されながらいずれもトポロジカルに安定した構造体からなる本容器は意匠面にもすぐれた機能美をもつこととなった。
【0031】
本発明の密封型容器についてその主だった製造方法及び内容物の充填方法を図14,15,16により説明する。図14には前出図2の容器とその各形成過程が順次示されており、まづ図14−1では所定の合成樹脂膜がラミネイトされたシートが抜き加工されたのち斜線部分がマスキングされつつ接着代f1,f2が熱風加熱された直後、図14−2の様に二つ折りされ、図14−3では注入管を設置された部分を除くすべての接着代f1,f2が対となる外力Bにより圧着され、図14−4では注入管より流体状内容物等が圧入されつつ両脇側面bが両外力Aにより、底面d、上面cが両外力Aにより折曲されて形成され、図14−5では注入管が引きぬかれたのちその局部が超音波加熱と同時に対となる外力Bにより圧着されて設けられ、図14−6では外部に突起する各接着代f1,f2と各折曲代e1,e2が、ホットメルトの所定部位への射出後に、各外力Aにより外面b,dなどに押し倒されて、最終的に図14−7に示される本発明の密封型容器が得られると云う製造方法である。なお図14−4においてあらかじめ正側面aが立体形成されるべき所定位置に両正側面aとほぼ同形の対となる外枠を設置したうえで注入孔より空気を急激に圧入することにより、図中の各外力Aを用いることなく図14−4の最終形状をうるためのこの製造方法も本発明に好ましく、その形成後に注入孔を用いて内容物を注入すればよい。
【0032】
図15には前出図3の容器とその各形成過程が順次示されており、まづ図15−1では所定のラミネイト加工されたシートが抜き加工されたブランクが、図15−2では二つ折りとされ、図15−3では接着代f1のみが超音波又は高周波による加熱処理と対外力Bによる加圧を同時に作用されることにより圧着され、図15−4では各正側面aへの両吸着力Cと各脇側面bへの各外力Aと底面dへの各外力Aと上面c・接着代f2の面内への各外力Aなどの働きにより折曲され、図15−5では内容物挿入用具により内容物が充填され図15−6では接着代f2が超音波乃至は高周波の加熱処理と対外力Bによる加圧により圧着せられるとともに、面外に突起する各折曲代eと接着代f1の一部分がホットメルトの射出後において外力Aにより面上b,dに押し倒され圧着されて得られるのが図15−7の本発明の密封型容器の製造方法である。なお図15−3において、図14−3の様に所定位置に注入孔を設けた上で正側面が形成されるべき所定位置に両正側面aとほぼ同形の対となる外枠を設置した後、注入孔より空気を急激に圧入することにより、図中の脇側面bへの各外力Bを用いることなく図15−4の最終形状をうるためのこの製造方法も本発明に好ましい。
【0033】
図16には前出図4の容器とその各形成過程が順次示されており、まづ図16−1では所定のラミネイト加工されたシートが抜き加工されたブランクが、図16−2では内容物挿入用具を介在されたまま二つ折りとされ、図16−3では各接着代f1が高周波乃至は超音波による加熱処理とともに各対外力Bの作用により圧着せられ、上面cが先の面外外力Aと内側の該挿入用具への外力Aにより折曲形成せられ、図16−4では該挿入用具が排除されたのち接着代f2が加熱処理と対外力Bにより圧着せられ、図16−5では面外に突出した各折曲代e1,e2と各接着代f1,f2が各外力Aによりホットメルト射出とともに圧着せられ得られるのが図16−6の密封型容器の製造方法である。
この他に本発明密封型容器の製造方法は容器に着想せられる数多くのものがありいすれも本発明の製造方法として有効である。
〔産業上の利用可能性〕
【0034】
本発明の密封型容器は、まづ食品用として、液体状、粉体状、ゼリー状、粒体状、塊体状、固体状やそれら適ギ組合せ状とした内容物のうち鮮度、壽命延長と長期保存のために完全容封を求められる容器のすべてに採用可能であり、より具体的にはミルク、ジュース、酒、コーヒー、天然水などのための紙製テトラポット、ペットボトル、アルミ缶などよりすぐれた代替容器として、またドレッシング、マヨネーズ、ショーユ、ソースなどのためのガラスビン、軟質樹脂チューブなどよりすぐれた代替容器として、さらに、カレールー、グラタン、ゼリー状ドリンク、アイスクリーム、などのパウチ型容器などより密封性とともに店頭でのスタンデイング効果にすぐれた容器としても有効である。
食品以外では、一般医薬品、同医療用品からサプリメント、健康飲料から化粧品、洗剤などのサニタリー分野の防菌、防酸化、防湿、保安などの性能を要求される完全密封型容器から、輸出用とされ防錆、防カビ性能をきびしく要求される完全密封型容器などにも採用可能であり、その容器は上記各種性能、機能を充足するとともに容器廃棄時の環境対応効果と容器本体のコスト削減効果にとりわけすぐれている。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】、従来例の密封型容器のブランク平面図、形成途上容器斜視図、部分斜視図 形成済容器斜視図。
【図2】、本発明の密封型容器ののブランク平面図、形成済容器斜視図。
【図3】、本発明の密封型容器のブランク平面図、容器部分斜視図、形成済容器斜視図。
【図4】、本発明の密封型容器のブランク平面図、形成済容器斜視図。
【図5】、本発明の密封型容器のブランク平面図、形成済容器斜視図。
【図6】、本発明の密封型容器の形成済容器斜視図。
【図7】、本発明の密封型容器の形成済容器斜視図。
【図8】、本発明の密封型容器の形成済容器斜視図。
【図9】、本発明の密封型容器の形成済容器斜視図。
【図10】、本発明の密封型容器の形成済容器斜視図。
【図11】、本発明の密封型容器の形成済容器斜視図。
【図12】、本発明の密封型容器の形成済容器斜視図。
【図13】、本発明の密封型容器の形成済容器斜視図。
【図14】、本発明の密封型容器の製造方法、内容物充填方法に関する説明斜視図。
【図15】、本発明の密封型容器の製造方法、内容物充填方法に関する説明斜視図。
【図16】、本発明の密封型容器の製造方法、内容物充填方法に関する説明斜視図。
【符号の説明】
【0036】
a 正側面相当部、正側面。
b、脇側面相当部、脇側面。
c、上面相当部、上面。
d、底面相当部、底面。
e1,e2,e、折曲代相当部、折曲代。
f1,f2、接着代相当部、接着代。
g,g′附属部品。
h、開孔部。
q1,q2 対称軸。
1〜11 罫線。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
全輪郭線に隣接して同一面上に周回配置される接着代相当部とともに該接着代相当部の内側に配される正側面相当部、脇側面相当部、上面相当部、底面相当部、折曲代相当部を各罫線により区画されて設けられる単葉ブランクが中心軸にそい二つ折りにされた上、向い合せの該両接着代相当部を相互に接着固定された後、該各罫線を折曲形成され、乃至は上記各罫線により区画されて設けられる複葉ブランクが鏡像状として重ねられた上、向い合せの該両接着代相当部を相互に接着固定された後該各罫線を折曲され形成されて得られる密封型容器。
【請求項2】
所定の間隔をあけ一対の正側面相当部aが配されるとともに、それら相当部aの外周各辺に隣接する脇側面相当部b及び底面相当部d及び上面相当部cが配されさらにそれら相当部bとcの交差する位置に折曲代相当部e、が配され、相当部bとdの交差する位置に折曲代相当部e2が配され、さらに
隔・切断されることなく同一面上に周回配置された上 上記各相当部a,b,c,d,e1,e2,f1,f2とそれらを区画する各罫線が中心軸q1を介して実質的にシンメトリックに設けられるとともに、上面相当部cと折曲代相当部e1を区画する各罫線が中心軸q1に対して略直行する方向に設けられ、脇側面相当部bと折曲代相当部e1を区画する各罫線が中心軸q1に対して略平行する方向に設けられ、さらに底面相当部dと折曲代相当部e2を区画する各罫線が中心軸q1に対して略直行する方向に設けられ、脇側面相当部bと折曲代相当部を区画する各罫線が中心軸q1に対して略平行する方向に設けられてなる前記ブランクから折曲形成して得られることを特徴とした請求項1記載の密封型容器。
【請求項3】
所定の間隔をあけ一対の正側面相当部aが配されるとともに、それら相当部aの外周各辺に隣接する脇側面相当部及び底面相当部d及び上面相当部cが配されさらにそれら相当部bとcの交差する位置に折曲代相当部eが配されさらにまた各相当部b,c,eの外周各辺に隣接する接着代相当部
当部a,b,c,d,e,f1,f2とそれらを区画する各罫線が中心軸q1を介して実質的にシンメトリックに設けられるとともに、底面相当部dと折曲代相当部eを区画する各罫線が中心軸q1に対して略直行する方向に設けられ、脇側面相当部bと折曲代相当部eを区画する各罫線が中心軸q1に対して略平行する方向に設けられてなる前記ブランクから折曲形成して得られることを特徴とした請求項1記載の密封型容器。
【請求項4】
正側面相当部aと上面相当部cの区画罫線1及び正側面相当部aと底面相当部dの区画罫線2及び正側面相当部aと脇側面相当部bの区画罫線3などに対して直線状又は湾曲線状又は直線と湾曲線の合成状とされる3種線分形から各1種,2種,3種としたいずれかの線分形が適ギ選択・採用されてなる前記単葉乃至は複葉のブランクから折曲形成して得られることを特徴とした請求項1又は2又は3記載の密封型容器。
【請求項5】
あらかじめ第一工程において抜き型で平板シートから該ブランクが加工され、第二工程ではマスキングにより接着代相当部f1,f2の全延長がその一部区間をのぞき熱風加熱された該ブランクにおいて、機械式加圧により注入管が設けられた該区間をのぞきその相当部f1,f2が接着固定されて設けられた平板状の第二形成品が得られ、第三工程では複数方向の軸動可能な形成用第一型内に組込まれた第一形成品において注入管が設けられた連通部から圧入される加圧用流体とともに第二型の作動により上面相当部cと折曲代相当部eが深く折曲されてなる中間立体状の第二形成品が得られ、第四工程では第二形成品において該連通部を介して流体状又は粉粒体状の食品など内容物が注入充填された後、注入管を外された該連通部が熱風送流,高周波振動,超音波振動などの加熱手段と機械式加圧手段により接着固定され中間立体状の第三形成品が得られ、第五工程では複数方向の軸動可能な第二型内に組込まれた内容物充填済の第三形成品において第二型の作動により底面d,脇側面b,折曲代eが深く折曲形成せらたのち、折曲代e1,e2接着代f1,f2がホットメルトの射出された底面d,脇側面bに押し倒されるべく加圧され接着固定されて得られることを特徴とした請求項1又は2又は3又は4記載の密封型容品の製造方法。
【請求項1】
全輪郭線に隣接して同一面上に周回配置される接着代相当部とともに該接着代相当部の内側に配される正側面相当部、脇側面相当部、上面相当部、底面相当部、折曲代相当部を各罫線により区画されて設けられる単葉ブランクが中心軸にそい二つ折りにされた上、向い合せの該両接着代相当部を相互に接着固定された後、該各罫線を折曲形成され、乃至は上記各罫線により区画されて設けられる複葉ブランクが鏡像状として重ねられた上、向い合せの該両接着代相当部を相互に接着固定された後該各罫線を折曲され形成されて得られる密封型容器。
【請求項2】
所定の間隔をあけ一対の正側面相当部aが配されるとともに、それら相当部aの外周各辺に隣接する脇側面相当部b及び底面相当部d及び上面相当部cが配されさらにそれら相当部bとcの交差する位置に折曲代相当部e、が配され、相当部bとdの交差する位置に折曲代相当部e2が配され、さらに
隔・切断されることなく同一面上に周回配置された上 上記各相当部a,b,c,d,e1,e2,f1,f2とそれらを区画する各罫線が中心軸q1を介して実質的にシンメトリックに設けられるとともに、上面相当部cと折曲代相当部e1を区画する各罫線が中心軸q1に対して略直行する方向に設けられ、脇側面相当部bと折曲代相当部e1を区画する各罫線が中心軸q1に対して略平行する方向に設けられ、さらに底面相当部dと折曲代相当部e2を区画する各罫線が中心軸q1に対して略直行する方向に設けられ、脇側面相当部bと折曲代相当部を区画する各罫線が中心軸q1に対して略平行する方向に設けられてなる前記ブランクから折曲形成して得られることを特徴とした請求項1記載の密封型容器。
【請求項3】
所定の間隔をあけ一対の正側面相当部aが配されるとともに、それら相当部aの外周各辺に隣接する脇側面相当部及び底面相当部d及び上面相当部cが配されさらにそれら相当部bとcの交差する位置に折曲代相当部eが配されさらにまた各相当部b,c,eの外周各辺に隣接する接着代相当部
当部a,b,c,d,e,f1,f2とそれらを区画する各罫線が中心軸q1を介して実質的にシンメトリックに設けられるとともに、底面相当部dと折曲代相当部eを区画する各罫線が中心軸q1に対して略直行する方向に設けられ、脇側面相当部bと折曲代相当部eを区画する各罫線が中心軸q1に対して略平行する方向に設けられてなる前記ブランクから折曲形成して得られることを特徴とした請求項1記載の密封型容器。
【請求項4】
正側面相当部aと上面相当部cの区画罫線1及び正側面相当部aと底面相当部dの区画罫線2及び正側面相当部aと脇側面相当部bの区画罫線3などに対して直線状又は湾曲線状又は直線と湾曲線の合成状とされる3種線分形から各1種,2種,3種としたいずれかの線分形が適ギ選択・採用されてなる前記単葉乃至は複葉のブランクから折曲形成して得られることを特徴とした請求項1又は2又は3記載の密封型容器。
【請求項5】
あらかじめ第一工程において抜き型で平板シートから該ブランクが加工され、第二工程ではマスキングにより接着代相当部f1,f2の全延長がその一部区間をのぞき熱風加熱された該ブランクにおいて、機械式加圧により注入管が設けられた該区間をのぞきその相当部f1,f2が接着固定されて設けられた平板状の第二形成品が得られ、第三工程では複数方向の軸動可能な形成用第一型内に組込まれた第一形成品において注入管が設けられた連通部から圧入される加圧用流体とともに第二型の作動により上面相当部cと折曲代相当部eが深く折曲されてなる中間立体状の第二形成品が得られ、第四工程では第二形成品において該連通部を介して流体状又は粉粒体状の食品など内容物が注入充填された後、注入管を外された該連通部が熱風送流,高周波振動,超音波振動などの加熱手段と機械式加圧手段により接着固定され中間立体状の第三形成品が得られ、第五工程では複数方向の軸動可能な第二型内に組込まれた内容物充填済の第三形成品において第二型の作動により底面d,脇側面b,折曲代eが深く折曲形成せらたのち、折曲代e1,e2接着代f1,f2がホットメルトの射出された底面d,脇側面bに押し倒されるべく加圧され接着固定されて得られることを特徴とした請求項1又は2又は3又は4記載の密封型容品の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2006−117318(P2006−117318A)
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−349097(P2004−349097)
【出願日】平成16年10月22日(2004.10.22)
【出願人】(592247953)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年10月22日(2004.10.22)
【出願人】(592247953)
【Fターム(参考)】
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