説明

密閉室内作業機構

【課題】電子ビーム加工、レーザ加工、電解加工等の精密で複雑な加工を、真空雰囲気、腐食雰囲気、ガス雰囲気等の、外部から遮断された特殊環境下で行えるようにするための作業機構は、特殊な材質や構造を採用しなければならないため、非常に高価となって実用に適さない。
【解決手段】そこで本発明では、駆動源3を設けた本体4と、本体に対して進退可能な作動軸5とを有する複数のリニアアクチュエータ2の前記作動軸により作業台9を密閉室1内において運動可能に支持する構成とし、前記本体を密閉室外に配置し、前記作動軸はシール手段8を介して進退可能に密閉室の壁6を貫通させた密閉室内作業機構により、上述した課題を解決している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子ビーム加工、レーザ加工、電解加工等の精密で複雑な加工を、例えば真空雰囲気、腐食雰囲気、ガス雰囲気、或いは液体内等の、外部から遮断された特殊環境下で行えるようにするための密閉室内作業機構に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、ニーズの多様化に伴い、例えば真空雰囲気、腐食雰囲気、ガス雰囲気、或いは液体内等の、外部から遮断された特殊環境下で精密で複雑な加工を行う例が増えており、被加工物或いは加工手段を支持する作業台に対して、その運動の誤差が数ミクロンという極めて正確な動作を要求される場合がある。
【0003】
このような正確で複雑な動作を大気中において行える作業機構は、従来から多々開発され、提案されているが、特殊環境下で使用可能な作業機構、特に多自由度の作業機構の開発は遅れている。
【0004】
例えば、特許文献1には、被加工物を支持するための作業台を、真空室内において積み重ねて構成した直交する2つのリニアモータにより支持して、X軸方向、Y軸方向に移動可能とした構成、即ち2自由度のリニアアクチュエータ機構が記載されている。尚、この特許文献1には、X軸方向、Y軸方向の移動に加えて、Z軸方向の移動やθ軸の回りの回転をするための機構を組み合わせて多自由度とすることが可能である旨の記載がされているが、その具体的な構成は記載されていない。
【0005】
一方、大気中において正確で複雑な動作を行うことが可能な作業機構の一例としては、例えば特許文献2に示されるような機構がある。即ち、この特許文献2には、6つのリニアアクチュエータを円周上に並設し、それらの本体に対して進退可能な作動軸の先端に球面軸受を介して支持リンクの一端側を連結すると共に、テーブル等の作業台の円周上の等間隔の3個所に球面軸受を配置し、隣接するリニアアクチュエータに対応する一対の支持リンクの他端側を作業台の共通の球面軸受に連結した構成の作業機構が記載されている。
【0006】
このような作業機構においては、6つのリニアアクチュエータを駆動源により夫々動作させて、夫々の作動軸を本体に対して前進または後退を行わせることにより、作業台を、三次元座標のX軸方向、Y軸方向、Z軸方向に移動させることと、X軸、Y軸、Z軸の回りの夫々α方向、β方向、γ方向に回転させることが可能であり、即ち、作業台を、6自由度において正確に運動を行わせることができる。
【特許文献1】特許第3448733号公報
【特許文献2】特開2001−4005号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献2に示されるような大気中で使用する作業機構に用いられる機構要素、例えば駆動源としてのモータやリニアアクチュエータ等を、特殊環境、例えば真空雰囲気において使用すると、モータやアクチュエータ自体又はそれに使用されている潤滑剤等から真空度に悪影響を与えるガスが発生したり、発熱のために長時間の運転が不可能である等の不都合が生じ、また腐食雰囲気において使用すると、機構要素の腐食による低寿命化の不都合が生じるため、このような特殊環境で使用する作業機構の要素は、特殊環境に適する特殊な材質や構造が要求される。
【0008】
このような特殊な材質や構造を採用しなければならないため、特殊環境用の作業機構は上述したように開発が遅れており、また開発されたとしても非常に高価となって実用に適さないのが現状である。
【0009】
一方、特許文献1に示されるように、1自由度に対応する機構要素を積み重ねて多自由度の機構を構成するものでは、機構が大型化してしまい、これによって作業機構の大型化や価格の上昇等を来してしまう。
本発明はこのような課題を解決することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明では、上述した目的を達成するために、駆動源を設けた本体と、本体に対して進退可能な作動軸とを有する複数のリニアアクチュエータの前記作動軸により作業台を密閉室内において運動可能に支持する構成とし、前記本体を密閉室外に配置し、前記作動軸はシール手段を介して進退可能に密閉室の壁を貫通させた構成の密閉室内作業機構を提案する。
【0011】
また本発明では、上述した課題を解決するために、回転駆動軸により駆動源に接続した本体と、本体に対して進退可能な作動軸とを有する複数のリニアアクチュエータの上記作動軸により作業台を密閉室内において運動可能に支持する構成とし、前記作動軸と前記本体を密閉室内に配置すると共に、前記駆動源を密閉室外に配置し、前記回転駆動軸はシール手段を介して回転可能に密閉室の壁を貫通させた構成の密閉室内作業機構を提案する。
【0012】
このような本発明において、密閉室は気密的に密閉可能な構成と、液密的に密閉可能な構成が適用できる。
【発明の効果】
【0013】
まず第1の発明では、複数のリニアアクチュエータの作動軸により作業台を運動可能に支持した構成において、ガスの発生や発熱等の問題があるモータ等の駆動源はリニアアクチュエータの本体と共に密閉室の外側に配置し、密閉室内に配置する作業台は、シール手段を介して進退可能に密閉室の壁を貫通させた作動軸によって支持する。
【0014】
作動軸自体は、密閉室内の雰囲気に適したものとするのが容易であり、またそれを壁に貫通させるためのシール手段による密閉の維持が容易であるので、密閉室内の特殊環境に悪影響を与えずに、作動軸により作業台を密閉室内において運動させて所定の加工を行うことができる。
【0015】
次に第2の発明においては、駆動源がモータ等の回転駆動源の場合に、ガスの発生や発熱等の問題がある回転駆動源は密閉室の外側に配置すると共に、リニアアクチュエータの本体は、作動軸と共に密閉室内に配置し、そして本体と回転駆動源を連結する回転駆動軸はシール手段を介して回転可能に密閉室の壁を貫通させる。
【0016】
リニアアクチュエータの本体や回転駆動軸は密閉室内の雰囲気に適したものとするのが容易であり、またそれを壁に貫通させるためのシール手段による密閉の維持が容易であるので、密閉室内の特殊環境に悪影響を与えずに、作動軸により作業台を密閉室内において運動させて所定の加工を行うことができる。
【0017】
本発明において密閉室は、真空室、腐食雰囲気室やガス雰囲気室等の気密的に密閉可能な構成や、液体充填室等の液密的に密閉可能な構成とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
次に本発明の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。
まず図1〜図7は本発明による密閉室内作業機構の第1の実施の形態に対応するもので、図1〜図6は構成と動作を示す説明的断面図、図7は要部の断面図である。
【0019】
図中、符号1は密閉室であり、この密閉室は上述したように真空室、腐食雰囲気室やガス雰囲気室等の気密的に密閉可能な構成や、液体充填室等の液密的に密閉可能な構成とすることができる。符号2a,2b,2cはリニアアクチュエータであり、これらのリニアアクチュエータ2a,2b,2cは、夫々モータ等の駆動源3a,3b,3cを設けた本体4a,4b,4cと、本体4a,4b,4cに対して進退可能に構成された作動軸5a,5b,5cとから構成されている。
【0020】
この実施の形態においては、ガスの発生や発熱等の問題がある駆動源3a,3b,3cはリニアアクチュエータ2a,2b,2cの本体4a,4b,4cと共に密閉室1の外側に配置し、作動軸5a,5b,5cは密閉室1の壁6に形成した貫通孔7を貫通させ、貫通孔7に設けたシール手段8により気密又は液密を維持する構成としている。
【0021】
作動軸5a,5b,5cの先端には回転継手11a,11b,11cを介して支持リンク10a,10b,10cの一端を連結しており、支持リンク10a,10bの他端はテーブル等の作業台9に設けた共通の回転継手11dに連結すると共に、支持リンク10cは作業台9に設けた他の回転継手11eに連結している。この際、支持リンク10a,10bは二等辺三角形の二等辺を構成する配置で、支持リンク10b,10cは平行四辺形の対向辺を構成する配置としている。
【0022】
次に動作を説明すると、まず図1の状態において、全てのリニアアクチュエータ2a,2b,2cの作動軸5a,5b,5cを本体4a,4b,4c内に後退させると、作業台9を図2に示すようにZ軸方向で下方に移動することができる。逆に全てのリニアアクチュエータ2a,2b,2cの作動軸5a,5b,5cを本体4a,4b,4cから前進させると作業台9をZ軸方向で上方に移動することができる。
【0023】
次に図1の状態において、リニアアクチュエータ2cの作動軸5cを本体4cから前進させると、作業台9は図3に示すように、回転継手11dを支点としてθ軸の回りに反時計方向に回転させることができる。逆にリニアアクチュエータ2cの作動軸5cを本体4c内に後退させると、作業台9は図4に示すように、回転継手11dを支点としてY軸の回り、即ちθ方向に時計方向に回転させることができる。
【0024】
次に、図1の状態において、リニアアクチュエータ2aの作動軸5aを本体4a内に後退させると、作業台9は図5に示すように、支持リンク10c,10dによりθ方向には回転せずに、支持リンク10c,10dの図中反時計回りの回転軌跡に沿って左下方に移動する。この際、作業台9の下方への移動距離に見合う距離だけ作動軸5a,5b,5cを本体4a,4b,4cから前進させるように制御すれば、作業台9はZ軸方向には移動せず、X軸方向に図中左方に移動させることができる。
【0025】
逆に、図1の状態においてリニアアクチュエータ2aの作動軸5aを本体4aから前進させると、作業台9は図6に示すように、支持リンク10c,10dによりθ方向には回転せずに、支持リンク10c,10dの図中時計回りの回転軌跡に沿って右上方に移動する。この際、作業台9の上方への移動距離に見合う距離だけ作動軸5a,5b,5cを本体4a,4b,4c内に後退させるように制御すれば、作業台9はZ軸方向には移動せず、X軸方向に図中右方に移動させることができる。
【0026】
上述したとおり図7は、要部、特にリニアアクチュエータ2の構成を拡大して示すもので、符号12は駆動源としてのモータ3の回転駆動軸、13はカップリング、14はねじシャフト、15は作動軸5の基端側に設けた雌ねじ、16はねじシャフト14が嵌入する間隙である。即ち、この実施の形態におけるリニアアクチュエータ2は、モータ3を用いたねじシャフト式の構成である。その他リニアアクチュエータとしては、後述するリニアモータ式、電磁式等適宜である。
【0027】
次に図8、図9は本発明の第2の実施の形態を示す要部断面図であり、第1の実施の形態の構成要素に相当する要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
この実施の形態では、リニアアクチュエータ2はリニアモータ式の構成としている。即ち、符号17d,17eは固定側の電磁石コイル、18d,18eは移動側のマグネットロッドであり、これらの電磁石コイル17d,17eとマグネットロッド18d,18eとから駆動源3d,3eとしてのリニアモータが構成されており、夫々のマグネットロッド18d,18eに作動軸5d,5eが結合されてリニアアクチュエータ2d,2eが構成されている。
【0028】
第1の実施の形態と同様に、作動軸5d,5eは密閉室1の壁6に形成した貫通孔7を貫通させ、貫通孔7に設けたシール手段8により気密又は液密を維持する構成としている。
【0029】
一方側の作動軸5dの先端は回転継手11fによって作業台9と連結し、また他方側の作動軸5eの先端は、作業台9に設けた水平方向の案内レール19に沿って移動可能なスライダー20に回転継手11gに連結している。
【0030】
ここで図8の状態において、両方のリニアアクチュエータ2d,2eの作動軸5d,5eを、同時に本体4d,4eに対して前進又は進退させると、密閉室1内の作業台9をZ軸方向に移動することができる。
【0031】
次に図8の状態において図中左側のリニアアクチュエータ2dの作動軸5dを本体4dから前進させると、作業台9は図中左側が上方に移動して時計方向に回転して傾斜し、逆に作動軸5dを本体4d方向に後退させると、作業台9は図中左側が下方に移動して反時計方向に回転して傾斜する。この際、作動軸5dの前進又は後退の動作と共に、作動軸5eを適宜前進又は後退させることにより、作業台9を所望の位置において傾斜させることができる。
【0032】
この実施の形態の構成では、作業台9が傾斜した状態と、傾斜していない状態では、回転継手11fと回転継手11g間の距離が変化するが、この距離の変化は、スライダー20が案内レール19に沿って移動することで打ち消されるため、機構が干渉することはない。
【0033】
次に図10〜図14は本発明による密閉室内作業機構の第3の実施の形態に対応するもので、図10は一部を切り欠いた斜視図、図10〜図14は動作を説明する模式的斜視図である。
この実施の形態では、6つのリニアアクチュエータ2a,2b,2c,2d,2e,2fを円周上に並設し、ガスの発生や発熱等の問題がある駆動源3a,3b,3c,3d,3e,3fはリニアアクチュエータ2a,2b,2c,2d,2e,2fの本体4a,4b,4c,4d,4e,4fと共に密閉室1の外側に配置し、作動軸5a,5b,5c,5d,5e,5fは密閉室1の壁6に形成した貫通孔7を貫通させ、貫通孔7に設けたシール手段8により気密又は液密を維持する構成としている。(この構成は第1の実施の形態と同様であるので図7も参照のこと。)
【0034】
そして作動軸5a,5b,5c,5d,5e,5fの先端には、夫々球面軸受やジンバル構造等を利用した3自由度の回転継手21a,21b,21c,21d,21e,21fを介して支持リンク10a,10b,10c,10d,10e,10fの一端側を連結すると共に、作業台9の円周上の等間隔の3個所に球面軸受やジンバル構造等を利用した3自由度の回転継手21g,21h,21iを配置し、隣接するリニアアクチュエータ2a,2b,2c,2d,2e,2fに対応する一対の支持リンク10a,10b;10c,10d;10e,10fの他端側を、上述した作業台9の夫々共通の回転継手21g,21h,21iに連結した構成である。即ち、この実施の形態における作業機構自体は、上述した特許文献2に記載されている6自由度の機構と同様である。
【0035】
図11〜図14はこの実施の形態の動作を示すもので、各図において、破線は図10と同様な状態である初期状態を示しており、実線が、破線の状態から運動した後の状態を示すものである。また図中の一点鎖線の楕円は初期状態の回転継手21a,21b,21c,21d,21e,21fを通る円周で、これらの位置を示すものである。
【0036】
図11は初期状態から作動軸5a,5b,5c,5d,5e,5fを図中Z軸方向に移動して、作業台9をX軸方向に移動させた状態を示すもので、この場合、図に示すように、作動軸5d,5eは上方に移動すると共に、作動軸5c,5fは僅かに下方に移動し、更に作動軸5a,5bを、作動軸5c,5fよりも下方に移動させている。
【0037】
図12は、作動軸5a,5b,5c,5d,5e,5fを図中Z軸方向に移動して、作業台9を図11の状態から初期状態に戻し、次いでY軸方向に移動させた状態を示すもので、この場合、図に示すように、作動軸5d,5eは略初期状態に移動させ、作動軸5a,5fは上方に移動し、更に作動軸5b,5cを下方に移動させている。
【0038】
次に図13は、作動軸5a,5b,5c,5d,5e,5fを図中Z軸方向に移動して、作業台9を初期状態から図11の状態に移行させた後、Y軸方向に移動させ、更に、Z軸方向に移動させた状態を示すもので、この場合、図に示すように、作動軸5d,5eは略初期状態に移動させ、次いで全ての作動軸5a,5b,5c,5d,5e,5fを上方に移動することにより作業台9をZ軸方向に上方に移動させている。
【0039】
次に図14は、作動軸5a,5b,5c,5d,5e,5fを図中Z軸方向に移動して、作業台9を初期状態から図13の状態に移行させた後、作動軸5a,5b,5cを下降することにより、作業台9をY軸の回り、即ち図10のβ方向に傾斜させた状態を示すものである。
【0040】
以上のように、この実施の形態の作業機構においては、6つのリニアアクチュエータ2a,2b,2c,2d,2e,2fを、真空室1外の駆動源3a,3b,3c,3d,3e,3fにより夫々動作させて、夫々の作動軸5a,5b,5c,5d,5e,5fを、真空室1外の本体4a,4b,4c,4d,4e,4fに対して前進または後退を行わせることにより、作業台9を、三次元座標のX軸方向、Y軸方向、Z軸方向に移動させることと、X軸、Y軸、Z軸の回りの夫々α方向、β方向、γ方向に回転させることが可能であり、即ち、作業台9を、6自由度において正確に運動を行わせることができる。
【0041】
次に図15は、本発明による密閉室内作業機構の第4の実施の形態に対応するもので、特にリニアアクチュエータ2の構成を拡大して示している。
この実施の形態では、リニアアクチュエータ2の本体4は、特殊環境に適応する構成とすると共に、回転駆動軸12により駆動源3に接続する構成としており、本体4に対して進退可能に構成した作動軸5と前記本体4を密閉室1内に配置すると共に、前記駆動源3を密閉室1外に配置し、前記回転駆動軸12はシール手段8を介して回転可能に密閉室1の壁6を貫通させた構成としている。
【0042】
リニアアクチュエータ2の本体4は、駆動源3と比較して密閉室1内の雰囲気に適したものとするのが容易であり、また回転駆動軸12を壁6に貫通させるためのシール手段8による密閉の維持が容易であるので、第1、第2の実施の形態と同様に、密閉室1内の特殊環境に悪影響を与えずに、作動軸5により作業台9を密閉室1内において運動させて所定の加工を行うことができる。
【0043】
図16は、第5の実施の形態を示し、この実施の形態は、第4の実施の形態の構成を利用して、第3の実施の形態の作業機構を構成した例を示すもので、リニアアクチュエータ2a,2b,2c,2d,2e,2fが真空室1内に配置されている以外は、第3の実施の形態と構成、動作が同様であるため、重複する説明は省略する。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は以上の通りであるので、電子ビーム加工、レーザ加工、電解加工等の精密で複雑な加工を、例えば真空雰囲気、腐食雰囲気、ガス雰囲気、或いは液体内等の、外部から遮断された特殊環境下で行えるようにするための密閉室内作業機構を、大型でない簡単な機構として構成することができ、従ってコストを低減すると共に密閉室内空間の有効利用を図ることができ、産業上の利用可能性が大である。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明による密閉室内作業機構の第1の実施の形態を示す説明的断面図である。
【図2】本発明による密閉室内作業機構の第1の実施の形態を他の局面で示す模式的側面図である。
【図3】本発明による密閉室内作業機構の第1の実施の形態を更に他の局面で示す模式的側面図である。
【図4】本発明による密閉室内作業機構の第1の実施の形態を更に他の局面で示す模式的側面図である。
【図5】本発明による密閉室内作業機構の第1の実施の形態を更に他の局面で示す模式的側面図である。
【図6】本発明による密閉室内作業機構の第1の実施の形態を更に他の局面で示す模式的側面図である。
【図7】本発明による密閉室内作業機構の第1の実施の形態を示す要部拡大断面図である。
【図8】本発明による密閉室内作業機構の第2の実施の形態を示す要部断面図である。
【図9】本発明による密閉室内作業機構の第2の実施の形態を、図8とは別の局面で示す要部断面図である。
【図10】本発明による密閉室内作業機構の第3の実施の形態を示す一部切欠斜視図である。
【図11】本発明による密閉室内作業機構の第3の実施の形態の動作を示す模式的斜視図である。
【図12】本発明による密閉室内作業機構の第3の実施の形態の他の動作を示す模式的斜視図である。
【図13】本発明による密閉室内作業機構の第3の実施の形態の更に他の動作を示す模式的斜視図である。
【図14】本発明による密閉室内作業機構の第3の実施の形態の更に他の動作を示す模式的斜視図である。
【図15】本発明による密閉室内作業機構の第4の実施の形態を示す拡大断面図である。
【図16】本発明による密閉室内作業機構の第5の実施の形態を示す一部切欠斜視図である。
【符号の説明】
【0046】
1 密閉室
2a,2b,2c,2d,2e,2f リニアアクチュエータ
3 駆動源(モータ)
4 本体
5a,5b,5c,5d,5e,5f 作動軸
6 壁
7 貫通孔
8 シール手段
9 作業台
10a,10b,10c,10d,10e,10f 支持リンク
11a,11b,11c 回転継手
12 回転駆動軸
13 カップリング
14 ねじシャフト
15 雌ねじ
16 間隙
17d,17e 電磁石コイル
18d,18e マグネットロッド
19 案内レール
20 スライダー
21a,21b,21c,21d,21e,21f,21g,21h,21i 回転継手

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動源を設けた本体と、本体に対して進退可能な作動軸とを有する複数のリニアアクチュエータの前記作動軸により作業台を密閉室内において運動可能に支持する構成とし、前記本体を密閉室外に配置し、前記作動軸はシール手段を介して進退可能に密閉室の壁を貫通させたことを特徴とする密閉室内作業機構。
【請求項2】
回転駆動軸により駆動源に接続した本体と、本体に対して進退可能な作動軸とを有する複数のリニアアクチュエータの上記作動軸により作業台を密閉室内において運動可能に支持する構成とし、前記作動軸と前記本体を密閉室内に配置すると共に、前記駆動源を密閉室外に配置し、前記回転駆動軸はシール手段を介して回転可能に密閉室の壁を貫通させたことを特徴とする密閉室内作業機構。
【請求項3】
密閉室は気密的に密閉可能な構成であることを特徴とする請求項1又は2に記載の密閉室内作業機構。
【請求項4】
密閉室は液密的に密閉可能な構成であることを特徴とする請求項1又は2に記載の密閉室内作業機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2009−274193(P2009−274193A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−130554(P2008−130554)
【出願日】平成20年5月19日(2008.5.19)
【出願人】(592148074)
【Fターム(参考)】