説明

密閉式混練機及びその混練方法

【課題】 ラムレベルだけではなく、ラムの脈動が混練室内の被混練物の移動に対応していることにも着目し、正確な混練度の把握が可能になる密閉式混練機の混練方法を提供する
【解決手段】 ロータによる混練に対応して脈動しつつ、且つ被混練材料の混練の程度に応じて徐々に上昇又は下降してレベルが変わる前記ラムの位置をラムモーションセンサで検出し、制御装置において前記脈動の幅に基づいて混練状態を判別し、混練を制御する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム、プラスチック等の被混練材料を各種の添加剤と共に混練する密閉式混練機及びその混練方法に関し、特に被混練材料の混練状態を正確に把握して各種添加剤が均一に分散した混練物を得ることができるものに関する。
【0002】
【従来の技術】例えばゴムの製造においては、2本の回転するロータが収納された混練室内に、空圧シリンダ10で押圧されたラムによって原料としてのゴム混合物と添加剤としてのカーボンブラックを押し込み、非かみ合いの2本のロータを異方向に回転させてゴム混合物中にカーボンブラックを均一に分散させるようにした密閉式混練機が使用される。
【0003】この密閉式混練機において、ゴム混合物中におけるカーボンブラックの分散がどの程度進んでいるかという混練の程度を、規定時間の経過や混合に消費された電力、ゴム混合物の温度のレベル等のいわゆる混練制御パラメータによって判定していた。
【0004】しかし、これらのパラメータにより混練の程度を判定すると、原料ゴムの可塑度や、温度、混合機の温度等のバラツキにより混合機内でのゴムの喰い込み、ゴムブロックの粉砕エネルギーが混合バッチ毎に変化することに起因し、混合後のゴム混合物中のカーボン分散を高いレベルで安定させることができなかった。
【0005】そこで、前記密閉式混練機によりゴム混合物中にカーボンブラックを分散させ、混練が進みその分散が高まると、ゴム混合物の形態や可塑度が変化するに伴って、前記ラムの上下方向の位置が時間とともに変化することに着目し、ラムの位置を検出することによって混練の程度を判定する方法が提案されている(特公昭62−26283号公報、特公昭63−31364号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ゴム混合物のような被混練物の可塑度等の変化は、一定の特性で一様に変化するものとは限らない。マクロ的な分散の進行による可塑度の変化は検出できるが、ミクロ的な分散まで検出する事が出来ない。
【0007】例えば、粉体材料の投入工程においては、被混練物への粉体の混合が進まず、粉体が被混練物の上に堆積された状態のまま、混練が進行する場合がある。この場合には、ラムのレベルの変化を監視しているだけでは、判別できず、バッチ毎にミクロ分散のバラツキを生じ、ミクロ分散も含めた品質向上を一層求められるような場合には、ラムの平均的なレベルだけでは対応できないという問題点があった。
【0008】そこで、本発明は、ラムレベルだけではなく、ラムの脈動が混練室内の被混練物のミクロ的な混練状態に対応していることにも着目し、正確な混練度の把握が可能になる密閉式混練機及びその混練方法を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかる発明は、2本の回転するロータが収納された混練室に向かってラムを押しつけながら、混練室内の被混練材料を前記ロータによって混練する方法であって、前記ロータによる混練に対応して脈動しつつ、且つ被混練材料の混練の程度に応じて徐々に上昇又は下降してレベルが変わる前記ラムの位置を検出し、前記脈動の幅に基づいて混練状態を判別するものである。ラムの脈動が混練室内の複雑な被混練材料の動きに対応していることに着目し、ミクロ的な分散が進むとラムの脈動の幅も小さくなるので、ラムの脈動幅で混練状態を判別でき、ロータの回転数、ラム圧変更、オイル注入時期、運転停止時期などを適切に制御できる。
【0010】請求項2にかかる発明は、請求項1において、前記レベルが所定レベルになると同時に、前記脈動の幅が所定幅以内となることに基づいて混練状態を判別するものである。ラムの位置のレベルはマクロの分散に対応しており、レベルと脈動幅でマクロとミクロの分散を加味した混練状態を判別できる。
【0011】請求項3にかかる発明は、2本の回転するロータが収納された混練室に向かってラムを押しつけながら、混練室内の被混練材料を前記ロータによって混練する密閉式混練機であって、前記ロータによる混練に対応して脈動しつつ、且つ被混練材料の混練の程度に応じて徐々に上昇又は下降してレベルが変わる前記ラムの位置を連続的に検出するラムモーションセンサと、このラムモーションセンサで検出された前記脈動が上限と下限とからなる一定幅内において一定時間続いたことの演算を行って、混練状態を変更する信号を出力する制御装置と、を備えてなるものである。脈動を上限と下限とからなる一定幅内において一定時間続いたことを演算することで、混練状態を判別し、その判別の結果をもとに、さらに被混練物の混練状態を変更する制御が可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明にかかる混練を実施するための密閉式混練110とそれに備わる制御装置112のブロック構成例を示す図であり、図2は、図1のA−A断面図である。まず、密閉式混練110の構造と作動を説明する。
【0013】図1において、この密閉式混練機110は、フローティングウエイトとも呼ばれるラム11及びドロップドア12と合わせて断面が連通する2つの円である筒状密閉空間を構成する混練室13内に、異方向且つ回転数を異ならせて回転する2本のロータ15、16を非噛合状態で並設したものである。図1のA−A断面図である図2に示すように、混練室内には、ロータ15、16には長翼15a、16aと短翼15b、16bが各々2枚ずつ設けられている。これらの翼15a、16b、15a、16bは、ロータ15、16の両端から中央側にロータ15、16の逆転方向に向かって傾斜しており、互いに独立している。なお、本発明は、上記実施形態の密閉式混練機に限定されるものではない。例えば、ロータ15、16は、上述した異方向回転に限らず、同方向回転のものもあるし、上述した非噛合に限らず、噛合のものもある。
【0014】図1に戻って、混練室13の上側の一部をなすラム11は、空圧シリンダ10のピストンロッド18に取り付けられてホッパ19内に昇降自在に装備されている。混練室13の下側の一部をなすドロップドア12は、混練が終了した被混練材料を取り出すことができるように開閉自在となっている。20は被混練材料としてのゴム混合物とカーボンブラック等の添加剤をホッパ19内に投入する投入口であり、図2に示した21は混練室13の端部を構成するエンドフレームである。
【0015】つぎに、このような構成を有する密閉式混練機110の混練方法を説明する。ゴム等の被混練材料は通常ベール状のブロックになっており、このブロックの多数を投入口20からホッパ19内に投入し、このブロックをラム11の押し込み作用によって混練室13内に圧入する。そして、混練室13を密閉した状態で、ロータ15、16を異方向に回転させて予備練りを行い、多数のブロックを塊にする。そして、ラム11を上昇させて投入口20からホッパ19内に各種の添加剤を投入する。そして、ラム11を下降させて混練室13を密閉し、本練りを行う。混練室13内においては、ロータ15、16は異方向に回転しており、塊となったゴム混合物はロータ15、16の羽根先端と混練室13の内壁との間のチップクリアランスでせん断作用を受けながら長翼15a、16aと短翼15b、16bの傾斜方向に流動し、添加剤がゴム混合物に分散する所謂ミクロ分散が行われる。また、一方のロータ15と他方のロータ16とでは互いに異方向に回転するため、左右の混練室相互間でもゴム混合物は流動する。これによりゴム混合物は図2のBで示すように混練室内13において全体として徐々に大きく旋回流動し、添加剤がゴム混合物に均一に混ざり込む所謂マクロ分散が行われる。混練室内13における混練が終了すると、混練室13の下部に設けたドロップドア12が開放されてゴム混合物は機外に排出され、混練の1サイクルが完了する。
【0016】オイル投入ノズル25は、混練室13内に連通するように設けられており、これを通して外部からオイルを注入することができる。このオイルの注入は、ゴム混合物の混練の程度に応じた適当な時期に、カーボンブラックの分散を高める目的で行われる。オイルの注入は、オイルポンプ26の駆動を介して、ノズル25にオイルが供給されるようになっている。
【0017】つぎに、本発明の密閉式混練機の要部を説明する。ラム11を昇降させる空圧シリンダ10のピストンロッド18の上下方向の位置を検出するためのリニアスケール30が備えられている。このリニアスケール30は、ピストンロッド18に埋め込まれた磁気スケール31と、シリンダ10の適所に取り付けられて前記磁気スケール31を読み取る磁気センサ32とからなっており、ラムモーションセンサとして機能する。このリニアスケール30によって、上下方向に脈動しながらレベルを変えるラム11のレベルが連続して検出されるようになっている。また、リニアスケール30の出力端子に図示していないフィルタを接続することにより、ラム11の脈動を表す信号について、混練の程度の判定に影響しない極端に小さな脈動成分からなる部分を除去するような構成とすることもできる。
【0018】制御装置112は、上下方向に脈動するラム11のレベルを検出し、かかるレベルについての所定の演算によって、本発明にかかる被混練材料27の混練の程度を判定する部分である。制御装置112は、入力ポート112cと、記憶部112bと、設定部112dと、演算部112aとを備えている。
【0019】入力ポート112cは、リニアスケール30に検出されるラム11のレベル信号Hを制御装置112に入力する部分であり、時間とともに変化するラム11のレベル信号Hが連続して入力されるようになっている。そして、このラム11のレベルは、図示しないA/Dコンバータによって処理される等により、記憶部112bへの記憶や演算部112aによる演算等のディジタル処理が行えるようになっている。
【0020】記憶部112bには、前記入力ポート112cに連続して入力されるラム11のレベル信号Hが、一定のサンプリング周期毎に記憶されるようになっている。このサンプリング周期については、時間とともに変化する被混練材料の混練の程度を判定するにあたり、該判定の正確性を損なわない程度に上記レベル信号Hを記憶できるような適当な時間間隔が選ばれる。また、記憶部112bは、混練の程度を判定するための演算の手順を内容とする判定ルーチンを備えている。この判定ルーチンの内容については、後の混練の過程の説明において併せて説明する。また、記憶部112bには、タイマー112eにより計数される時間tが、これと対応する位置h±aと関係付けて記憶されるようになっている。
【0021】設定部112dは、混練の程度を判定するための演算に必要な演算パラメータを予め設定し、制御装置112に対して設定、入力するための部分である。かかる演算パラメータとして、脈動するラム11のレベルに対する上限と下限や、ラム11がかかる上限と下限とからなる一定範囲内に連続して位置する時間が設定される。この例においては、前記一定範囲の中心hと、該hに対する脈動の振幅aと、一定範囲内に連続して位置する時間Tとを設定することにしている。この場合には、ラム11のレベルについて、上限はh+aに、下限はh−aに設定されることになる。なお、この設定部は、図示しないテンキー等を備え、前記演算パラメータを入力できるようになっており、また、図示しないA/Dコンバータを介する等により前記演算パラメータのディジタル処理を行えるようになっている。
【0022】タイマー112eは、時間とともに変化するラム11のレベル信号Hに対して、時間を計数するための部分である。このタイマー112eは、ラム11の位置の測定の開始時等を基準として、レベル信号Hに対応する時間tが計数される。また、タイマー112eは前記サンプリング周期の計数も行い、タイマー112eにより該サンプリング周期が計数される毎に、入力ポート112cに読み込まれるレベル信号Hが記憶部112bに記憶されるようになっている。なお、タイマー112eに時間tの計数を開始させるためのスタートや計数し直しのリセットは、判定ルーチンの指示によってできるようになっている。
【0023】演算部112aは、前記判定ルーチンの内容に従って、前記ラムのレベル信号Hと前記演算パラメータとに基づいて、混練の程度を判定するための演算を実行する部分である。
【0024】なお、制御装置112は、前記混練の程度を判定する演算の結果に基づいて、密閉式混練機110に備わる機械的駆動機構を制御できるようにもなっている。即ち、前記混練の程度を判定する演算の結果により、ロータ15,16を駆動するためのモータ、ラム11のラム圧を変えるためにシリンダ10に導入される空圧、オイル投入口25にオイルを供給するためのオイルポンプ26の回転数等を制御できるようになっている。これにより、混練の程度の判定に基づいて混練を終了させたり、混練途中にラム圧を減少させたり、被混練材料27の混練の程度に応じてオイルを投入したりすることができる。
【0025】以下に、被混練物の混練が進められる過程と併せて前記判定ルーチンについて、図3、図4にも基づいて説明する。投入口20より原料ゴムを、投入口20よりカーボンブラックを、混練室13内に投入し、これらが混在する状態にある被混練材料27をラム11により下方に加圧するとともに、ロータ15,16を回転させることにより原料ゴムを破砕する。
【0026】原料ゴムがロータ15,16の回転により砕かれる混練の初期においては、原料ゴムの破砕片にカーボンブラックがまぶされた状態にあり、いわゆる機械的混合が進行する。この期間においては、被混練材料27の原料ゴムが細かく砕かれる。そして、混練の程度が徐々に進行する。そのため、前記ラム11は、被混練材料27を所定の圧力で加圧しているので、全体として徐々に下方に押し下げられていく。この間、ラム11は、ロータ15,16の回転の位相の変化や被混練材料27の状態の変化によって、被混練材料27からの反力を受けることにより、図3の121に示すように上点121aと下点121bとの間で上昇と下降とを辿る動きからなる脈動を行う。
【0027】そして、被混練材料27の体積膨張に伴う反発力とラム11に接続される前記ピストンによる圧力とが均衡した状態に達する。この状態の時、ラム11は、図3に示すように、最も上方のレベル122に位置することになる。更に混練が進行すると、機械的混合から化学的混合に移行し、カーボンブラックの分散や、被混練材料27の可塑度の低下が成される。これに伴って、被混練材料27全体の反撥力が低下するので、ラム11のレベル信号Hは次第に下降して行く。
【0028】図3に示されるように、混練開始の初期においては、ラム11のレベル信号Hの脈動は大きく、また、ラム11のレベル信号Hの高い地点で推移する。時間とともに混練が進むに従って、前記のようにラム11のレベル信号Hが下降し、また、被混練材料27の可塑度等の変化が小さくなって安定に近づくことに伴い、ラム11のレベルH信号の脈動も小さくなる。そして、脈動を伴いつつ変化するラム11のレベル信号Hが、図3の領域Dに示されるように、上限(h+a)と下限(h−a)とからなる一定の範囲内に一定のTe 時間以上にわたって納まるようになると、被混練材料27の可塑度等の変化は略停止し、カーボンブラックも略均一に分散されていることが判断される。
【0029】図4は、被混練材料27の混練の程度を判定するための判定ルーチンの一例を示している。この判定ルーチンは、混練を終了するか否かにかかる混練の程度を判定することを目的とするものである。設定部112dにより、下限の位置h-a≡(h−a)と、上限の位置h+a≡(h+a)で定まるラム11の位置Hについての上下の一定範囲と、かかる範囲に位置するべき一定時間Te の設定を行う。密閉式混練機110によりゴムの混練を開始すると(S1)、タイマー112eをリセットする(S2)。リニアスケール30により検出されるラム11のレベル信号Hが、設定された位置h-aと位置h+aで定まる一定の範囲内にあるか否かが判断される(S3)。かかる一定範囲にない場合(S3、NO)には、タイマー112eはリセットされ、時間の計数は再度やり直される(S2)。
【0030】ラム11のレベル信号Hが一定範囲にある場合(S3、YES)には、タイマー112eによる時間の計数が開始される(S4)。この時の時間がt1 として記憶され、現在時間t2 に対して、(t2 −t1 )と時間Te との比較により、混練を終了してもよいと判断される一定の十分な時間を経過したか否かが判断される(S5)。タイマー112eにより計数される時間が、Te を経過していない場合には、混練を終了させ得ると判定することができず、ラム11の位置Hが前記の一定範囲にあるかどうかが判断される(S5、NO)。ここで、ラム11のレベル信号Hが、前記の一定範囲にない(S3、NO)場合には、被混練材料27の混練を終了できる段階でないことが判断される。ラム11のレベル信号Hが一定範囲にある場合(S3、YES)には、Te を経過しているか否かの計数が続けられる(S4、S5)。
【0031】そして、ラム11のレベル信号Hが一定範囲に継続して存在し(S3、YES)、一定時間Te を経過すると(S5、YES)、混練を終了しうる程度であることが判定される(S6)。
【0032】ここでは、混練の程度の判定を行う演算について、混練を終了させる場合を例に上げて説明したが、混練の中間段階において混練の程度が変化する特徴点の判定を行うこともできる。例えば、混練がある程度進むとオイルを注入するのが望ましいような場合で、オイルを注入する時期の検出を目的として混練の程度を判定する場合がある。このような場合の混練の判定は、ラム11のレベル信号Hの脈動にかかる前記一定範囲の上限と下限、かかる範囲にレベル信号Hが継続して納まる時間Tを適切に選んで設定することにより行える。
【0033】また、混練の程度の判定の結果を活用し、ゴムの製造を終了させることを目的として密閉式混練機110の機械的駆動機構を制御することもできる。例えば、混練の終了が判定される場合であれば、ロータ15,16を停止させたり、ラム11による加圧を中止させるような制御を行うことができる。また、前記の混練の程度の変化する特徴点が判定されるような場合であると、オイルを注入させるように制御を行うこともできる。
【0034】
【発明の効果】以上のように請求項1にかかる発明は、前記ロータによる混練に対応して脈動しつつ、且つ被混練材料の混練の程度に応じて徐々に上昇又は下降してレベルが変わる前記ラムの位置を検出し、前記脈動の幅に基づいて混練状態を判別するものであり、ラムの脈動幅でミクロな混練状態まで判別でき、ロータの回転数、ラム圧変更、オイル注入時期、運転停止時期などを適切に制御して、より均一な混練物を得ることが出来る。
【0035】請求項2にかかる発明は、前記レベルが所定レベルになると同時に、前記脈動の幅が所定幅以内となることに基づいて混練状態を判別するので、請求項1の効果に加えて、ラムの移動でマクロ及びミクロの混練状態を判別できるという効果を奏する。
【0036】請求項3にかかる発明は、ラムモーションセンサで検出された前記脈動が上限と下限とからなる一定幅内において一定時間続いたことの演算を行って、混練状態を変更する信号を出力する制御装置を備えるので、マクロ及びミクロの混練状態を判別が簡単にでき、さらにその判別をもとに混練状態を変更することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の密閉式混練機の機器構成を示す図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】ラムの位置が時間とともに変動する様子を示すグラフ図である。
【図4】ラム位置による混練度の判定ルーチンを示すフローチャート図である。
【符号の説明】
10 シリンダ
11 ラム
13 混練室
15,16 ロータ
18 ピストン軸
26 オイルポンプ
27 被混練材料(ゴム混合物)
30 リニアスケール(ラムモーションセンサ)
110 密閉式混練機
112 制御装置
112a 演算部
112b 記憶部
112c 入力ポート
112d 設定部
112e タイマー
121 脈動
121a 脈動の上点
121b 脈動の下点
122 ラムの位置の最上点

【特許請求の範囲】
【請求項1】 2本の回転するロータが収納された混練室に向かってラムを押しつけながら、混練室内の被混練材料を前記ロータによって混練する方法であって、前記ロータによる混練に対応して脈動しつつ、且つ被混練材料の混練の程度に応じて徐々に上昇又は下降してレベルが変わる前記ラムの位置を検出し、前記脈動の幅に基づいて混練状態を判別する密閉式混練機の混練方法。
【請求項2】 前記レベルが所定レベルになると同時に、前記脈動の幅が所定幅以内となることに基づいて混練状態を判別する請求項1記載の密閉式混練機の混練方法。
【請求項3】 2本の回転するロータが収納された混練室に向かってラムを押しつけながら、混練室内の被混練材料を前記ロータによって混練する密閉式混練機であって、前記ロータによる混練に対応して脈動しつつ、且つ被混練材料の混練の程度に応じて徐々に上昇又は下降してレベルが変わる前記ラムの位置を連続的に検出するラムモーションセンサと、このラムモーションセンサで検出された前記脈動が上限と下限とからなる一定幅内において一定時間続いたことの演算を行って、混練状態を変更する信号を出力する制御装置と、を備えてなる密閉式混練機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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