説明

寝具

【課題】 遠赤外線の放射性やエネルギー放射性の鉱物の作用を有効に利用することができ、保温作用等の有効な作用効果を得ることができ、快適に使用することができる寝具を提供する。
【解決手段】 遠赤外線あるいはエネルギー放射性を有する鉱物の破砕物またはマイナスイオン発生鉱物の破砕物4をパイプ3に充填して形成したパイプ体5を装着して形成された寝具であって、寝具の本体に前記パイプ体5を挿抜して装着する複数の装着部6が設けられている。パイプ体5は凹溝状に形成された装着部6に挿入するようにして装着される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は寝具に関し、より詳細には、遠赤外線等の作用を利用して好適な保温作用および安眠作用を得ることができる、布団、毛布、シーツ等の寝具に関する。
【背景技術】
【0002】
遠赤外線あるいはエネルギー放射性の鉱物を用いたサポーター、バンドなどの保温具、また、シーツや布団等の寝具類について、従来、種々の提案がなされてきた(特許文献1、2参照)。たとえば、寝具類では、シーツ等に遠赤外線を放射する鉱物を塗着し、あるいは放射性鉱物の粉末を混入した合成樹脂を寝具に塗着したものや、鉱物材料を添加した配合剤を紡糸した繊維を使用して寝具に形成するといったものが考えられている。
【特許文献1】特開2004−121685号公報
【特許文献2】特開2004−121772号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
遠赤外線の放射源あるいはエネルギー放射性の鉱物、マイナスイオン発生鉱物を寝具等に利用することによって一定の温熱作用やマイナスイオン効果によって保温および安眠作用が得られることについては従来から知られているところであるが、これらの遠赤外線の放射源およびエネルギー放射性の鉱物等を合成樹脂に添加して使用する方法や、繊維等に取り込む方法による場合では、これらの物質による作用が必ずしも有効に作用するとは限らず、遠赤外線やエネルギー放射性の鉱物による保温作用や安眠作用が十分に得られない場合がある。
【0004】
そこで、本発明はこれらの課題を解決すべくなされたものであり、遠赤外線の放射性やエネルギー放射性の鉱物またはマイナスイオン発生鉱物の作用を効果的に利用することを可能とし、これによって保温作用等の有効な作用効果を得ることができる寝具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記目的を達成するため次の構成を備える。
すなわち、遠赤外線あるいはエネルギー放射性を有する鉱物の破砕物またはマイナスイオン発生鉱物の破砕物をパイプに充填して形成したパイプ体を装着して形成された寝具であって、寝具の本体に前記パイプ体を挿抜して装着する複数の装着部が設けられていることを特徴とする。
【0006】
また、前記装着部が、所定の厚さに形成されたシーツ本体の一方の面側に、前記パイプ体を挿入して装着可能な凹溝状に形成され、該装着部に前記パイプ体が挿入して装着されていることを特徴とする。
また、前記装着部が、シーツの表地と裏地とを縫い合わせて前記パイプ体が挿入される細長の袋状に形成され、前記シーツの一方の側縁に、前記複数の装着部の開口部側に連通するファスナーが設けられていることを特徴とする。
【0007】
また、インナー部材に、前記パイプ体を収納する装着部が形成され、該装着部が形成されたインナー部材が、毛布の外表地と外裏地とに挟まれて支持されるとともに、前記外表地に、前記複数の装着部の開口部側に連通するファスナーが設けられていることを特徴とする。
また、前記装着部が、前記パイプ体の収納位置に合わせて抜き溝が形成された不織布を中表地と中裏地とにより挟み、パイプ体を収納する凹部として形成されていることを特徴とする。
【0008】
また、インナー部材に、表生地と裏生地とでパイプ体を挟んで収納する袋状に形成された装着部が形成され、該装着部が形成されたインナー部材が、ベッドカバーのカバー生地に縫い付けられるとともに、前記カバー生地に前記装着部の開口部側に連通するファスナーが取り付けられていることを特徴とする。
また、前記パイプ体を構成するパイプに、多数個の小孔が貫通して設けられていることを特徴とする。パイプに小孔を貫通させて設けたことにより、効果的にマイナスイオンを発生させることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る寝具は、遠赤外線の放射性あるいはエネルギー放射性を有する鉱物の破砕物またはマイナスイオン発生鉱物の破砕物をパイプに充填して形成したパイプ体が装着されていることにより、遠赤外線あるいはエネルギー放射性を有する鉱物の保温作用およびマイナスイオンによる作用を有効に利用することができ、すぐれた保温作用等を備える寝具として提供される。また、パイプ体は装着部に挿抜して着脱することができることから、季節に応じて寝具に装着するパイプ体の本数を調節する操作が簡単にでき、快適に使用することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の好適な実施の形態について、添付図面にしたがって詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、寝具の第1の実施の形態としてシーツ10を構成した例を示す。図1(a)はシーツ10の全体図であり、図1(b)はシーツ10の側面図、図1(c)はシーツ10の断面構造を拡大して示した断面図である。
【0011】
本実施形態のシーツ10は、図1(a)に示すように、低反発性のウレタンからなるシーツ本体10aに、シーツ10の長手方向に対して所定間隔をあけて多数本のパイプ体5を装着してなるものである。パイプ体5は、細長いパイプ3内に、遠赤外線を放射する鉱物あるいはエネルギー放射性の鉱物とマイナスイオン発生鉱物を小片状に破砕して得た破砕物4を充填して形成されている。
なお、本実施形態で使用したパイプ3は長さ700mm、外径5.4mm、内径4.2mmのポリエチレン製のパイプである。
【0012】
図1(b)に示すように、シーツ本体10aは薄厚に形成されるもので、本実施形態ではシーツ本体10aの厚さは15〜30mm程度としている。
図1(c)は、シーツ本体10aにパイプ体5を装着する装着部6を設け、装着部6にパイプ体5を装着した状態を拡大して示している。装着部6は、シーツ本体10aの一方の面側に、パイプ体5を収納するで凹溝状に形成してなるもので、シーツ体10aの一方の面側で開口するように設けられている。パイプ体5は各々の装着部6に開口部側から挿入するようにして装着される。
図1(c)では、パイプ3に、遠赤外線の放射性、エネルギー放射性およびマイナスイオンを放射する鉱物の破砕物4が充填されている状態を示す。
【0013】
図1(b)は、シーツ本体10aの下面側に装着部6を設け、装着部6を下側とした例を示す。装着部6にパイプ体5を挿入した状態で装着部6からパイプ体5が抜け落ちないように装着部6の幅および深さを設定することで、装着部6の開口側を下向きとしてシーツ10を使うことができる。もちろん、装着部6の開口側を上向きとして使用することもできる。パイプ体5は装着部6の内底面に沈み込ませるようにして装着するから、パイプ体5が身体に当たって痛くなるといったことはない。
なお、シーツ本体10aに面ファスナー7を取り付けてシーツ10をふとんあるいはベッド等に係止させるようにすることもできる。
【0014】
本実施形態のシーツ10に装着したパイプ体5で使用している鉱物の破砕物4は、麦飯石とバーガトシュタイン鉱石とトルマリン鉱物を小片状に破砕して得たものである。麦飯石、バーガトシュタイン鉱石ともに、γ線核種分析によりトリウム系列放射能核種、ウラン系列放射能核種が検出されたが、他の放射性核種は検出されず、いずれも自然放射能であることが確認された。なお、麦飯石はトリウム系列放射能濃度0.3Bq/g、ウラン系列放射能濃度0.9Bq/g、全放射能濃度1.8Bq/gであった。また、バーガトシュタイン鉱石は、トリウム系列放射能濃度1.5Bq/g、ウラン系列放射能濃度12Bq/g、全放射能濃度が15Bq/gであり、放射線量は0.17μSv/hr(バックグラウンド0.11μSv/hr含む)であった。
パイプ体5に麦飯石とバーガトシュタイン鉱石を充填する際には、いずれか一方のみを充填して使用してもよいし、双方を混合して使用してもよい。
【0015】
本実施形態のシーツ10は、シーツ体10aにパイプ体5を装着する装着部6を多数個設けたことにより、遠赤外線の放射性あるいはエネルギー放射性の鉱物とマイナスイオン発生鉱物を充填したパイプ体5を多数本装着することができ、パイプ体5による遠赤外線の放射作用、エネルギー放射性の鉱物による保温作用、マイナスイオン効果を好適に得ることが可能となる。
パイプ体5は、遠赤外線の放射作用、エネルギー放射性の鉱物とマイナスイオン発生鉱物からなる破砕物4をパイプ3に充填してなるものであるから、繊維にエネルギー放射性の鉱物を混合させて布に形成したもの等と比較して、鉱物の破砕物4の作用をより直接的に身体に及ぼすことができ、これによって効果的な保温作用、マイナスイオンによる安眠効果を得ることが可能になる。
【0016】
また、本実施形態のシーツ10ではパイプ体5の着脱操作は、シーツ本体10aに設けた装着部6にパイプ体5を挿抜する操作によって行えるから、パイプ体5の着脱をきわめて簡単に行うことができる。したがって、季節に応じてシーツ10に装着するパイプ体5の本数を増減させるといった操作が簡単にできるという利点がある。シーツ10に装着するパイプ体5の本数を増やすと保温作用が大きくなるから、冬期は装着するパイプ体5の本数を多くし、春、夏においてはパイプ体5の本数を少なくするように調節することでシーツ10を快適に使用することができる。
【0017】
(第2の実施の形態)
図2、3はシーツの他の実施の形態を示している。図2(a)はシーツ11の全体図であり、図2(b)はシーツ11の部分拡大図である。本実施の形態のシーツ11も上述した第1の実施の形態におけるシーツ10と同様に、パイプ3に遠赤外線を放射する鉱物、あるいはエネルギー放射性の鉱物、マイナスイオン発生鉱物の破砕物4を充填して形成されたパイプ体5をシーツ11の長手方向に所定間隔をあけて装着している。12はパイプ体5を装着するための装着部である。
【0018】
本実施形態のシーツ11においては、装着部12はシーツ10の表地14と裏地16とを重ね合わせた中間に、パイプ体5を挿入して装着する細長の袋状に形成される。図2(b)に、装着部12が一定間隔をあけて平行に配置されている様子を状態を拡大して示す。
なお、シーツ11の周縁部については表地14と裏地16とをかがり縫いしたかがり縫い部18に形成されるが、シーツ11の長辺の一方の縁部については、装着部12が形成された範囲に沿ってファスナー19が取り付けられている。すなわち、シーツ11のファスナー19が装着されている一方の縁部側で装着部12は開口して形成され、ファスナー19を開くことにより装着部12にパイプ体を挿入して装着することが可能となっている。
【0019】
図3は、装着部12を端面方向から見た状態を示すもので、シーツ11の長手方向に所定間隔で装着部12が配置されていることを示す。図3(b)に示すように、本実施形態では、裏地16と共生地でパイプカバー部16aを設けて袋状に装着部12を形成している。裏地16およびパイプカバー部16aはやや張りのある滑りやすい生地を使用し、表地14は毛布の裏地に使用している程度の、やや起毛性の生地を使用するのがよい。図3では、各々の装着部12に、前記破砕物4がパイプ3に充填されたパイプ体5が挿入されて装着されている状態を示す。
【0020】
図3は、装着部12にパイプ体5が装着された状態をシーツ10の短辺方向から見た状態を示す。細長いパイプ体5がシーツ10の略全幅にわたって表地14と裏地16に挟まれて装着されている。図3(b)の拡大図に示すように、パイプ3に破砕物4が充填されたパイプ体5が装着部12に装着される。
【0021】
本実施形態のシーツ11も第1の実施の形態において説明したシーツ10と同様に、装着部12に遠赤外線の放射体あるいはエネルギー放射性の鉱物とマイナスイオン発生鉱物を充填したパイプ体5を装着することによって、遠赤外線およびエネルギー放射性の鉱物による保温作用、マイナスイオン効果を備えた寝具として提供することができる。
また、本実施形態のシーツ11では、ファスナー19を開閉することで装着部12にパイプ体5を挿抜して着脱できる。これによって、季節に応じてシーツ11に装着するパイプ体5の本数を調節するといった操作を簡単に行うことができる。
【0022】
(第3の実施の形態)
図4は、寝具の第3の実施の形態として構成した毛布20の平面図を示す。本実施形態の毛布20も上述したシーツ10、11におけると同様に、パイプ3に遠赤外線の放射性あるいはエネルギー放射性を有する鉱物とマイナスイオン発生鉱物の破砕物4を充填したパイプ体5を装着可能に設け、パイプ体5の装着本数を適宜調節可能に設けたことを特徴とする。
毛布20は、外観上は通常の毛布と同様に、起毛性の外表地21と外裏地22とを備えるが、外観上は毛布20の中央部に、毛布20を幅方向に横断するように、ファスナー23を設けたことにある。
【0023】
図5に毛布20の外表地21と外裏地22との間に挟んで内側に配置するインナー部材28に装着するパイプ体5の平面配置を示す。パイプ体5は図のように、毛布20の外表地21に形成されるファスナー23の配置位置を挟んで、頭部側と足部側に2分した領域に、各々、毛布20の長手方向に対してパイプ体5の長手方向が平行になるようにして、互いに平行に複数本配置する。
なお、毛布20の頭部側については、中央部側のパイプ体5aの長さを短くして、頭部にパイプ体5aが干渉しない配置としている。
【0024】
インナー部材28には、パイプ体5を所定間隔をあけて平行に配置するため、パイプ体5を配置する位置の中間に、パイプ体5を収納する部位が凹溝状になるように、パイプ体5の厚さ(外径)と同程度の厚さの不織布24を配置し、パイプ体5が溝内に収納されるように形成している。すなわち、パイプ体5が収納される程度の厚さの平面状に形成された不織布24に、パイプ体5を収納する位置に合わせて、パイプ体5の外径と同幅程度の抜き溝24aを形成する。抜き溝24aは毛布20でファスナー23が配置される中央部側が開口し、毛布20の頭部側と足部側が閉止される、すなわち毛布20の中央部側で開口するように形成する。
なお、インナー部材28の中央部には、抜き溝24aの開口部から若干離間した配置に、毛布20の幅方向に不織布24bが配置されている。
【0025】
図6に、毛布20にパイプ体5を配置した位置における毛布20の断面構造を示す。上述したインナー部材28は、中表地25と中裏地26との間に不織布24を挟む構造として形成されたものであり、不織布24を中表地25と中裏地26とで挟むことによって、不織布24の抜き溝24a部分に、抜き溝24aの端縁部と中表地25と中裏地26とによって囲まれた袋状(空洞部)の装着部が形成され、この装着部にパイプ体5を挿入して装着することが可能になる。
【0026】
図6では、中表地25と中裏地26と不織布24によって囲まれて形成される装着部に前述したと同様のパイプ体5が装着されている状態を示す。
また、図6では、中表地25と中裏地26に各々外表地21と外裏地22が取り付けられること、毛布20の中央部にファスナー23が装着されていること、ファスナー23が装着されている位置に不織布24bが配置されていることを示す。
【0027】
本実施形態の毛布の場合は、毛布20を長手方向の中央部で二つ折りし、その状態でファスナー23を開くことによって、インナー部材28に形成されている装着部にパイプ体5を挿抜するようにしてパイプ体5を着脱するように使用する。すなわち、ファスナー23を開くと、装着部の端部が毛布20の中央部で開口した状態になるから、装着部の位置に合わせてパイプ体5を挿抜するようにすればよい。装着部にパイプ体5を挿入してファスナー23を閉じれば、不織布24bが装着部からパイプ体5を抜け止めし、パイプ体5が装着部に装着された状態で支持される。
【0028】
本実施形態の毛布20でも、毛布20のインナー部材28に装着部が多数個設けられ、パイプ体5は装着部に挿抜させるようにして着脱するから、これらの装着部に装着するパイプ体5の装着数を増減調節する操作も容易である。
また、本実施形態の毛布20の場合も、第1の実施の形態として説明したシーツ10と同様に、パイプ体5に充填した遠赤外線の放射性あるいはエネルギー放射性を備えた鉱物とマイナスイオン発生鉱物の破砕物4の作用によって、好適な保温作用およびマイナスイオン等による好適な安眠作用を得ることができる。
【0029】
(第4の実施の形態)
図7は、寝具の第3の実施の形態としてリクライニング式のベッドに利用する例を示す。図7は折りたたみ式のベッドに利用する例で、上半身側と下半身側に2分割したリクライニング式ベッドの一対のマット30、30を覆うベッドカバー31として構成した例を示す。本実施形態のベッドカバー31も、前述した各実施形態におけると同様に、遠赤外線の放射性あるいはエネルギー放射性の鉱物を破砕して得た破砕物4とマイナスイオン発生鉱物の破砕物4をパイプ3に充填して形成したパイプ体5を、ベッドカバー31の幅方向に、挿抜して装着可能に形成したものである。ベッドカバー31の一方の側縁部には、パイプ体5をベッドカバー31に着脱するためのファスナー33が設けられている。
【0030】
図8は、ベッドカバー31にパイプ体5を装着した状態をパイプ体5の側方から見た状態を示す。図8(a)はベッドカバー31のカバー生地に縫い付けるパイプ体5を装着する装着部32が形成されたインナー部材36を示す。インナー部材36には、表生地34と裏生地35とでパイプ体5を挟んで収納する袋状の装着部32が形成されている。
図8(b)は、ベッドカバー31のカバー生地31aにインナー部材36を縫い付けた状態を示す。カバー生地31aの周縁部はインナー部材36の周縁部から外方に所定の長さ延出し、マット30の下側に折りたたんで挿入することができるようになっている。
【0031】
図9は、パイプ体5の端面側から見たインナー部材36の構成を拡大して示す。インナー部材36の表生地34と裏生地35との間には中綿37が挟まれるようにして配置され、装着部32は中綿を介して表生地34と裏生地35とで挟むようにしてパイプ体5を挿抜する袋状の領域を確保するように形成している。表生地34と裏生地35とで中綿37を支持するため、インナー部材36は所定間隔でミシンがけされ、インナー部材36はまたカバー生地31aに縫い付けられる。
【0032】
本実施形態のベッドカバー31はベッドのマット30の上面に敷いて使用するもので、前述した各実施形態と同様に、ファスナー33を開いて装着部32にパイプ体5を挿抜することによって、パイプ体5を装着することができる。
なお、ベッドカバー31はリクライニング方式以外のベッドに使用することももちろん可能であり、ベッドの形式および大きさ等に応じて適宜デザインとすることができる。本実施形態のベッドカバー31は、遠赤外線の放射材あるいはエネルギー放射性の鉱物を充填したパイプ体5がカバーに装着されているから、前述したシーツ10および毛布20と同様に効果的な保温作用およびマイナスイオンによる安眠作用を得ることができる。
【0033】
なお、上記実施形態ではマット30をカバーするベッドカバー31に、遠赤外線の放射材あるいはエネルギー放射性の鉱物とマイナスイオン発生鉱物が充填されたパイプ体5を装着する構成としたが、ベッドを構成するマット自体、あるいは布団自体に、図7に示すと同様に多数本のパイプ体5を装着するように構成することも可能である。マット自体あるいは布団自体にパイプ体5を装着する場合には、できるだけマットあるいは布団の表面側(人が横臥する面で、人体に近い側)にパイプ体5が装着されるようにするのがよい。
【0034】
また、上述した各実施形態において使用したパイプ体5を構成するパイプ3に、たとえば長手方向に2〜5mm間隔で、0.5mm径程度の小孔を貫通させて設けることにより、小孔を設けない場合にくらべてマイナスイオンの放射効率を2倍程度に高めることができる。パイプ体5からの遠赤外線の放射効率は小孔の有無には影響されるものではなく、パイプ3に小孔を設ける方法は、マイナスイオンによる作用効果を向上させる方法として有効である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】寝具の第1の実施の形態としてのシーツの構成を示す平面図(a)、側面図(b)、断面図(c)である。
【図2】寝具の第2の実施の形態としてのシーツの平面構成を示す説明図である。
【図3】シーツを端面方向から見た断面図である。
【図4】寝具の第3の実施の形態としての毛布の平面構成を示す説明図である。
【図5】毛布に装着されたパイプ体の平面配置を示す説明図である。
【図6】毛布の断面図である。
【図7】マットに装着されたパイプ体の平面配置を示す説明図である。
【図8】ベッドカバーに配置されたパイプ体の側面配置を示す説明図である。
【図9】ベッドカバーをパイプ体の端面方向から見た状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0036】
3 パイプ
4 粉体
5、5a パイプ体
6 装着部
10、11 シーツ
10a シーツ本体
12 装着部
14 表地
16 裏地
16a パイプカバー部
19、23、33 ファスナー
20 毛布
21 外表地
22 外裏地
24、24b 不織布
24a 抜き溝
28、36 インナー部材
30 マット
31 ベッドカバー
31a カバー生地
32 装着部
34 表生地
35 裏生地

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠赤外線あるいはエネルギー放射性を有する鉱物の破砕物またはマイナスイオン発生鉱物の破砕物をパイプに充填して形成したパイプ体を装着して形成された寝具であって、
寝具の本体に前記パイプ体を挿抜して装着する複数の装着部が設けられていることを特徴とする寝具。
【請求項2】
前記装着部が、所定の厚さに形成されたシーツ本体の一方の面側に、前記パイプ体を挿入して装着可能な凹溝状に形成され、
該装着部に前記パイプ体が挿入して装着されていることを特徴とする請求項1記載の寝具。
【請求項3】
前記装着部が、シーツの表地と裏地とを縫い合わせて前記パイプ体が挿入される細長の袋状に形成され、
前記シーツの一方の側縁に、前記複数の装着部の開口部側に連通するファスナーが設けられていることを特徴とする請求項1記載の寝具。
【請求項4】
インナー部材に、前記パイプ体を収納する装着部が形成され、
該装着部が形成されたインナー部材が、毛布の外表地と外裏地とに挟まれて支持されるとともに、前記外表地に、前記複数の装着部の開口部側に連通するファスナーが設けられていることを特徴とする請求項1記載の寝具。
【請求項5】
前記装着部が、前記パイプ体の収納位置に合わせて抜き溝が形成された不織布を中表地と中裏地とにより挟み、パイプ体を収納する凹部として形成されていることを特徴とする請求項4記載の寝具。
【請求項6】
インナー部材に、表生地と裏生地とでパイプ体を挟んで収納する袋状に形成された装着部が形成され、
該装着部が形成されたインナー部材が、ベッドカバーのカバー生地に縫い付けられるとともに、前記カバー生地に前記装着部の開口部側に連通するファスナーが取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の寝具。
【請求項7】
前記パイプ体を構成するパイプに、多数個の小孔が貫通して設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項記載の寝具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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