説明

審美的に着色されたEMIシールドおよび電磁干渉シールドに関する方法

電磁干渉(EMI)シールドは、弾性的に圧縮可能なコアとこれに結合される導電性部分とを含む。EMIシールドの一部が、審美的に着色され、電子装置用ハウジングの隣接の外側構造によって相当反射される光に対して色調整すべく所定の範囲内の周波数の光を実質的に反射するよう構成される。審美的着色部分は、EMIシールドがハウジングと作用的に結合されると、ハウジング外に見える。別の形態において、電子機器用ハウジングにおける電磁エネルギの進入および放出をシールドする方法は、一般的に、少なくとも1つの電磁干渉シールドの審美的着色部分用に複数色の中から1色を選択することを含む。EMIシールドはコアに結合される。ハウジングの一部は、EMIシールドが、審美的に着色され、ハウジングの隣接の外側構造によって相当反射される光に対して色調整すべく所定範囲内の周波数の光を実質的に反射するよう構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に電磁干渉または電磁妨害(electromagnetic interference:EMI)シールドに関し、特に、審美的に着色された(aesthetically colored)EMIシールドおよび審美的に着色されたEMIシールドを用いたEMIシールディング(但しこれ以外のものを排除するものではない)に関する。
【背景技術】
【0002】
電子装置は、通常の動作期間中に、輻射および伝導による電磁波干渉波または電磁妨害波(EMI)の送信(発信)により、近傍に配置された電子装置の動作を妨害する(動作に干渉する)可能性のある不所望な電磁波エネルギを発生し得る。この電磁エネルギは、広範囲の波長および周波数のものであり得る。EMIに関連する問題を低減するために、不所望な電磁エネルギ源をシールド(遮蔽)し、また電気的に接地してもよい。電子装置が配置されるハウジングまたはその他の包囲体(enclosures:包囲手段、収容手段、筐体、容器)における(に対する)電磁エネルギの進入および放出の双方を防止するようにシールド(遮蔽手段)を設計することができる。そのような包囲体には、しばしば隣接または接近するアクセス(操作)パネル相互間、およびドアおよびコネクタの周囲におけるギャップ(間隙)または継ぎ目(シーム)が含まれるので、さらにこの包囲体におけるギャップがEMIを通過させるので、有効なシールドを達成することは困難である。さらに、導電性金属の包囲体の場合は、この包囲体を通過する接地導電路の効果と妥協する包囲体の導電率(性)に不連続性を形成することによって、それらのギャップによって有効なファラデー・ケージ効果(Faraday Cage Effect)を妨げる(抑制する)可能性がある。さらに、包囲体全体の導電率とかなり異なるレベルをもった導電率がギャップ(間隙)に形成されることによって、このギャップがスロット・アンテナ(slot antenna)として作用する可能性があり、その結果として、包囲体そのものが2次的EMI源となる。
【0003】
周辺機器に接続されるパーソナル・コンピュータ等のような電子的包囲体(筐体)に関係する領域(エリア)は、一般にインプット/アウトプット(“I/O”:入出力)パネルと称される電気的コネクタおよび電気的接続部を包囲する領域(ゾーン)である。コンピュータのプロセッサをプリンタ、ディスプレイ、キーボードおよびその他の関連する装置に接続するケーブルの接続を容易にするために、包囲体中のベゼル(bezel:受け座)にカットアウト(cutout:切り欠き部、安全回路遮断装置)および他の通路(アクセス)が設けられている。コネクタのソケットは、典型的にはプリント回路基板のI/Oパネルの背面に取り付けられている。包囲体中の他のギャップと同様に、これらのカットアウトは好ましくはEMIシールドでシールドされる。
【0004】
EMIシールドは、包囲体(取囲むもの)ドアおよびアクセス・パネルの操作を可能にし、コネクタの取り付けを可能にしつつ、或る程度のEMIシールドを実現するためにギャップ(間隙)においておよびドアの周囲で使用するために開発されてきた。EMIを有効にシールドするためには、このシールドが配置されるギャップを横切って連続する導電性経路(パス)を形成すると共に、該シールドがEMIを吸収または反射することができるものでなければならない。ベリリウムがドープ(添加)された銅で形成された通常の金属性シールドは、高レベルの導電率を有しているのでEMIシールドとして広く使用されている。そのシールド中の固有の電気抵抗に起因してシールドされた電磁界の一部がそのシールド中に電流を誘起し、この誘起された電流をアース(接地点)に通過させるための導電路の一部を形成することが必要になる。そのシールドを充分に接地しないと、結果として、このシールドは、1次EMI電磁界(フィールド)側とは反対側のシールドの側から電磁界(電磁波)を放射することがある。
【発明の開示】
【0005】
発明の概要
一実施形態において、電磁干渉(EMI)シールドは、弾性的に圧縮可能なコアとそのコアに結合される導電性部分とを含んでいる。そのEMIシールドの一部分は、電子装置用ハウジングの隣接する外側構造によって実質的に(substantially:充分に、相当、大幅に、大体)反射される光と色彩的に調和させるようにまたはその色に対して色調整すべく(so as to color coordinate with light)所定の範囲内の周波数を有する光を実質的に反射するように構成され、審美的に着色されている。その審美的に着色された部分(審美的着色部分)は、このEMIシールドが電子装置用ハウジングと作用的に(operatively:動作上、作用上、動作的に、動作可能に、作業的に、実効的に)結合されると、その電子装置用ハウジングの外部に見える。
【0006】
別の実施形態において、電子機器用ハウジングにおける(そのハウジングに対する)電磁エネルギの進入および放出に対してシールドを行う方法は、一般的に、少なくとも1つの電磁干渉(EMI)シールドの審美的着色部分用に複数の色の中から1つの色を選択することを含んでいる。このEMIシールドは、その審美的着色部分がそのハウジングの外側に見えるようにその電子機器用ハウジングに結合される。
【0007】
別の実施形態において、電子機器用ハウジングにおける(そのハウジングに対する)電磁エネルギの進入および放出に対してシールドを行う方法は、一般的に、審美的着色部分がそのハウジングの外側に見えるようなその審美的着色部分を有する少なくとも1つの電磁干渉(EMI)シールドをその電子機器用ハウジングに結合することを含む。その審美的着色部分は、その電子機器用ハウジングの隣接する外部構造によって実質的に反射される光と色彩的に調和するようなまたはその光に対して色調整するための(so as to color coordinate with light)予め定められた範囲内の周波数を有する光を実質的に反射する。
【0008】
さらに別の実施形態において、電子機器用ハウジングをカスタマイズ(customize)する方法は、一般的に、審美的に着色される電磁干渉(EMI)シールドの部分がそのハウジングの外側に見えるように、そのハウジングに結合される少なくとも1つの色彩的に調和(色調整)されたEMIシールドでその電子機器用ハウジングを装飾することを含む。
【0009】
本願発明の他の適用分野についは以下の詳細な説明から明らかになるであろう。以下の詳細な説明および具体的な例は、本発明の好ましい実施形態を示すものであって、単なる例示であって、本発明の範囲を限定することを意図するものではないことを、理解すべきである。
【0010】
以下の詳細な説明および添付の図面から本発明をより充分に理解することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
典型的な実施形態に関する次の説明は本来単なる典型例であって、いかなる意味においても本発明、その適用分野、または用途を限定することを意図するものではない。
【0012】
本発明の種々の特徴によれば、本発明は、EMIガスケットのような審美的に着色された電磁干渉(EMI)シールドまたは電磁シールドを実現する。EMIシールドの少なくとも一部分は、電子装置用ハウジングの隣接する外部構造によって実質的に反射される光と色彩的に調和するようまたはその光に対して色調整すべく(例えば、顧客の要求等に応じてその色彩と例えば整合または対照をなすように)、所定の範囲内の周波数を有する光を実質的に反射するように構成され、さらに審美的に着色されている。その審美的に着色された部分(審美的着色部分)は、このEMIシールドが電子装置用ハウジングと作用的に(operatively)結合(engage:係合、嵌合)されたとき、その電子装置用ハウジングの外側に見える(外側から見える)。
【0013】
審美的着色部分の色は、例えばユーザ(使用者)の好みに応じて広範囲にわたる色の範囲の中から選択することができる。例えば、審美的着色部分は、電子装置用ハウジングの隣接する外側構造によって実質的に反射される光と色彩的に整合するような所定の範囲内の周波数を有する光を実質的に反射するように選択的に構成することができる。代替構成として、審美的着色部分は、電子装置用ハウジングの隣接する外側構造によって実質的に反射される光と色彩的に対照(コントラスト)をなすような所定の範囲内の周波数を有する光を実質的に(substantially)反射するように選択的に構成することもできる。
【0014】
従って、本発明の特徴によって、ユーザがEMIシールドの審美的に着色される部分の色を、そのEMIシールドが作用的に結合される電子機器用ハウジングまたはその少なくとも一部分と色彩的に調和するようにまたはそれに対して色調整すべく選択させることによって、電子機器用ハウジングをカスタマイズ化(customization)または個性化(personalization)することができる。このことは、種々様々に着色された(例えば、赤、青、緑、等)コンピュータ・ゲーム用コンソール(computer gaming console)の人気(流行)を上昇させる場合、および周辺の接続部(接続機器)がオペレータから見えるところに共通に配置されている情報技術および遠隔通信(Information Technology and Telecommunication)において特に有利である。本発明の種々の実施形態において、審美的着色部分を、EMIシールドが見え難くなるように電子装置の包囲体(筐体)の色と少なくとも実質的に整合または混ざり合うように着色することができる。これと比較すると、従来のEMIガスケットでは、通常、最終メッキ・コンポーネント(構成部分、構成部材)の自然な金属性光沢は、電子装置の筐体(包囲体)の色と対照(コントラスト)をなすように、見えやすい(readily visible)金属性光沢をもった外観(輪郭、アウトライン)を作りだすように設けられている。
【0015】
或る幾つかの実施形態では、電子装置用ハウジングは、本発明の審美的に着色されたEMIシールドよりも多くのものを含むこともできる。この場合、ユーザはそのハウジングを個性化し、またはそのハウジングに特定のモチーフ、例えば赤色、白色および青色の愛国的モチーフ(blue patriotic motif)を与えるように、異なるそれぞれのEMIシールドに異なる色を選択してもよい。
【0016】
本発明のさらに他の特徴として、本発明は、このような審美的に着色された少なくとも1つのEMIシールドを具えた電子機器用筐体(包囲体)(electronics enclosures)、ハウジング、電子機器(electronic device)および電子装置(electronic equipment)を実現する。
【0017】
図1乃至3は、本発明の原理による典型的な審美的に着色されたEMIシールド100を示している。図示のように、EMIシールド100は、コア104、導電性部分108、および審美的着色部分112を含んでいる。
【0018】
この特定の実施形態において、コア104、導電性部分108および審美的着色部分112は別々の構成要素として示されている。代替構成として、これらのコンポーネント(構成部材)104、108、112のうちの1つ以上のものを、個々のコンポーネントではなく、単一のコンポーネントとして一体的に構成することもできる。例えば、他の幾つかの実施形態では、その導電性部分がその審美的着色部分を含むかまたは画定(define:規定)することができ、および/または、そのコアがその審美的着色部分を含むかまたは画定(規定)することもできる。
【0019】
さらに、図1乃至3に例示した実施形態100を参照すると、審美的着色部分112はコア104および導電性の部分108の双方に取り付けられている。導電性部分108は、その端部116と120が互いに隔てて互いに重ならないようにコア104の周りに部分的に取巻いて配置されている。導電性部分108の端部116と120は、審美的着色部分112の対応する端部124、128と重なり合っており且つこれらを嵌入(engage:係止、係合、嵌合)させている。この典型例の形態で、導電性部分108の端部116と120は、審美的着色部分112がそれ自体たとえ非導電性であっても、その審美的着色部分112が配置されるEMIシールドの側面または側部を、導電性に維持することができる。
【0020】
図1乃至図12に示されたEMIシールド100、200、300、400、500、600およびこれらの各コンポーネントのサイズ(寸法)(例えば、長さ、幅、厚み)は単なる例示であって、これらのサイズに限定されるものではないと考えるべきである。EMIシールドおよびそのコンポーネントのサイズおよび形状は、これらのEMIシールドが使用される特定の用途(アプリケーション)に応じて決まる。
【0021】
単なる例として、EMIシールドの厚さは、約2.0mm(0.080インチ)以下の厚さと約3.2mm(0.125インチ)以上の厚さとの間の範囲の値である。EMIシールドの長さおよび幅は、任意の適当な寸法(サイズ)でよく、例えば約38mm(1.5インチ)以下の値から約160mm(6.25インチ)以上の値までの範囲のものでよい。導電性部分は、約0.1mm(0.004インチ)以下と約0.5mm(0.02インチ)以上の間の範囲の厚さを有していてもよい。導電性部分は、審美的着色部分の両側の端部と、約2.5mm(0.10インチ)以下の値から約6.4mm(0.25インチ)以上の値の寸法だけ重なり合ってもよい。これらの範囲は、本来典型例として考えられるもので、特定の用途に対する特定のサイズはEMIシールドのコンポーネントの材料の特性、EMIシールドの全体の構成(形状、配置)、コネクタ(結合具)の配置公差、および導電性部分の電気的特性に応じて決まる。さらに、発泡体またはその他のコア材料の厚さは、位置の関数として(位置に応じて)変化し得るものであり、従って、包囲体の異なる厚さのギャップ(間隙)およびコネクタの位置に適合させる(対応する)ために、そのシールドは或る領域では別の領域よりも厚くなるようにする。従って、ここに示した寸法の範囲外の値も本発明の範囲のものであると考えられる。
【0022】
さらに、露出しており且つEMIシールドが使用される電子機器用ハウジングのユーザに見えるその審美的着色部分の量は、変えることができる。例えば、図3(図4、5)では、導電性部分208は図1に示されているものよりも広範囲にわたって(より大きい度合いで)コア204および審美的着色部分212の周囲に巻きつけられている。さらにその他の実施形態では、導電性部分はシールドの側面(側部)全体を取り囲んで配置されてもよく、この導電性部分上に審美的着色部分が配置(形成、塗布)されこれに接着されてもよい。
【0023】
支持装置または周辺機器を電子装置(equipment)に結合することを可能にするために、EMIシールド中に1つ以上の開孔(aperture)または開口(opening)を形成することができる。これらの開孔または開口は全てのサイズおよび形状の穴、ギャップ(間隙)、スリット、開口、および開端スロット(open ended slot)を含むEMIシールドの層を貫通するその他の貫通孔を含むことができる。さらに、審美的に着色されたEMIシールドは、例えばケーブル等のようなコネクタ以外の構成要素(エレメント)と共に効果的に使用することができ、そのときは取付けにおいてサイズおよび空間的位置は変わる可能性がある。
【0024】
単なる一例として、図6および図7は、コア304、導電性部分308および審美的着色部分312を貫通して形成された2つの概して円形状の開孔332を有する典型例のEMIシールド300を示している。
【0025】
図8および図9は、コア404、導電性部分408および審美的着色部分412を貫通して形成された2つの概して長方形状の開孔432を有する典型的なEMIシールド400を示している。
【0026】
図10および図11は、コア504、導電性部分508および審美的着色部分512を貫通して形成された種々の寸法および形状を有する開孔532を含む典型例のEMIシールド500を示している。例として、これらの開孔は、例えばコンピュータ・マウス、コンピュータ・モニタ、コンピュータ・プリンタおよびその他の周辺機器のような周辺機器を接続するために使用することができる。従って、EMIシールド500は、カットアウト(cutout:切取り部分)、コネクタのソケット、コンピュータの入力/出力(“I/O”)パネルに関連するギャップ(間隙、空隙)をシールドするのに特に役立つ。
【0027】
EMIシールド100をハウジングまたは包囲体内に簡単に取り付けることができるように、オプションとして(任意選択的に)、粘着性(接着性)ストリップ(または他の取付け手段)が導電性部分108および/または審美的着色部分112に取り付けられていてもよい。例えば、図11は、EMIシールド500の取り付けを容易にすると共にEMIシールド500とそのEMIシールド500が取り付けられるハウジングの間に導電路を形成するために導電性部分508に取り付けられた導電性の粘着性(接着性)ストリップ536を示している。図12は、典型例のEMIシールド600を示しており、EMIシールド600は、そのEMIシールド600をハウジングに容易に取り付けることができるように、(導電性の部分608の代わりに)審美的着色部分612に取り付けられた非導電性の粘着性(接着性)ストリップ636を含んでいる。
【0028】
本発明のEMIシールドのコアには、広範囲の材料、好ましくは弾性的に圧縮可能な材料を使用することができる。一実施形態では、コアに耐火性(難燃性)のウレタン発泡体(ウレタンフォーム)が使用される。代替構成として、コアとしてその他のタイプのウレタン、熱発泡性発泡体(thermally formable foam)、熱可塑性のエラストマ発泡体、シリコーン(silicone)、ゲル、天然または合成ゴム、およびガス充填袋(gas filled bladder)のようなその他の材料を使用することができる。
【0029】
弾性的に圧縮可能なコア材料を使用することによって、種々の実施形態において実現されるEMIシールドは、可変ギャップ幅およびドア操作を補償する(compensate for:埋め合わせる、対処する)ために弾性的にコンプライアントで(compliant:低弾性で、柔軟で)且つ弾力性があり(resilient:リジリアント、復元力があり)、しかも金属疲労による故障(障害)なしに繰り返しのドアの開閉およびコネクタ取り付けに耐えるだけの頑丈さ(tough)がある。
【0030】
本発明のEMIシールドの審美的着色部分には、広範囲にわたる種々の材料を使用することができる。一実施形態では、審美的着色部分は、そのコアにラミネート(積層)された着色されたフィルムを含んでいる。その着色フィルムは、多数ある適当な材料の中でも特に、ポリエステル、ポリカーボネート(例えば、Lexan(登録商標)ポリカーボネート、等)、ポリマー、ポリ塩化ビニル(ポリビニルクロリド:PVC)を含む多くの種類の材料で作ることができる。幾つかの実施形態では、その着色フィルムは、或る程度の硬性および難燃性の要求を満たさなければならないこともある。
【0031】
一般的にEMIシールドが配置されるスペースの大きさ(量)には制限があるので、審美的着色部分を比較的(相対的に)薄い着色フィルムで形成することもできる。さらに、着色フィルムは比較的柔軟性(flexible:可撓性)がある(例えば、コアおよび/または導電性部分等よりもより柔軟である)。種々の実施形態では、着色フィルムは滑らかで平坦な表面を提供することができ、その表面にインディシア(indicia:しるし、認証、マーク)をプリントすることができ、またラベルを貼り付けることができ、またはその他のマークをエンボス加工(emboss:浮き出し)することができる。
【0032】
種々の実施形態において、審美的着色部分はコアと一体的であってもよい。即ち、コアは、審美的着色部分を含み且つこれを画定(規定)することができる。この場合、審美的着色部分に使用される材料はコア用に使用される材料と同じである。同様に、他の実施形態は、導電性部分と一体的な審美的着色部分を含むことができる。即ち、導電性部分は、審美的着色部分を含み且つこれを画定(規定)することができる。この場合、審美的着色部分に使用される材料は、導電性部分に使用される材料と同じである。
【0033】
本発明のEMIシールドの導電性部分は、金属化布(metallized fabric:金属被着布)、金属箔(metallic foil)、金属ラミネート(metallic laminate)、導電性ポリマー、柔軟性のある(flexible:可撓性の)導電性セラミックス、等を含み、弾力性のある圧縮可能なコアを少なくとも部分的に取巻くことができるあらゆる種類の導電性構造体(ストラクチャ)を含むことができる。ここで使用される場合、金属化布という用語は、一般的に、織られた支持(キャリア)裏打ち(backing:裏張り)、不織支持裏打ち、または開メッシュ支持裏打ち、およびこれらと同等のもの、に配置された1つ以上の金属コーティングを有する物品を、指しおよび含む。金属化布は、例えば、ナイロン製支持体(キャリア)上の銅、ナイロン製支持体上のニッケル−銅合金、ポリエステル製メッシュ支持体上のニッケル、ポリエステル製メッシュ支持体上のアルミニウム箔のような、種々の金属と布支持裏打ちの組合せの形で利用可能である。その他の適当な金属には、銀、スズ、亜鉛、パラジウム、金およびプラチナがある。導電性の塗料も、金属蒸着と同様に使用することができるであろう。導電性部分に関する金属または構造の選択は、少なくとも部分的に特定のEMIシールドについての取付条件によって、案内される(ガイドされる、導かれる)。例えば、電気抵抗を増大させ、電気的接地性能を低下させ得るEMIシールドの電流による腐食を防止するために、包囲体(筐体)中の当接または隣接する(butt)本体金属の組成に基づいて特定の金属を選択することもできる。
【0034】
さらに、例えば金属化テープは、コアへの適用が容易であると共に耐久性があるので、導電性部分用に使用することができる。1つの典型例の実施形態では、熱活性化接着剤(thermally activated glue)で裏打ちされた適当な幅のテープ状の金属化布を使用する。その接着剤は、実質的に裏打ち(裏張り)全体、または例えば端縁部に沿うその部分のみをカバーしてもよい。さらに、さらに接地を容易にするために、例えば十文字のパターンで貫通する1つ以上のドレイン・ワイヤ(添え線:drain wire)を含む金属化布を使用してもよい。
【0035】
本発明の審美的に着色されたEMIシールドは、製造ラインに沿った連続プロセス(処理)を含む種々の方法で製造できる。次に、図13を参照すると、この図には審美的に着色されたEMIシールドを製造するための一典型例のプロセス750が説明されている。
【0036】
図13に示されているように、処理工程754は、着色フィルムをコア材料に結合させる(couple)ことによって発泡体/フィルム積層体を製造することを含んでいる。そのフィルムと発泡体は、それぞれ約147cm(約60インチ)の幅を有することができるが、これ以外のサイズを採用することもできる。
【0037】
一実施形態では、フレーム・ラミネート(flame laminating:火炎ラミネート)処理を使用して、一巻きのウレタン発泡体が、着色フィルムを有する一面上にラミネートされる。一般的に、着色フィルムにラミネートされる発泡体の表面に、制御された火炎(フレーム)が与えられる。これに反応して、発泡体の表面は溶融状態となり(溶解し)、発泡体の表面の化学元素(成分)が再活性化される。着色フィルムが溶融状態の発泡体表面に配置され、溶融状態の発泡体表面が着色フィルムに対して接着するように圧力が加えられる。代替構成として、発泡体/フィルム・ラミネート(積層体)を形成するために、熱ラミネート(熱積層)プロセス、加圧ラミネート(圧縮積層)プロセス、コーティング・プロセス、ナイフ・オーバ・ロール(knife over roll)プロセス、ニップ・ロール(nip roll)プロセス、コロナ処理プロセス、感圧接着剤、等のその他の適当なプロセスを採用することができる。
【0038】
処理工程758において、発泡体/フィルム・ラミネート(積層体)は、例えば、スリッティング(細長く切る)、ダイカッティング(ダイス状に切断する)、クラッシュ・カッティング(押しつぶし切断)等によって、所望のサイズに切断しまたは変換(変形)される。一実施形態では、発泡体/フィルム・ラミネート(積層体)は、スプール(巻き枠)上に巻回されており、スリッティング・プロセスによって変換される。典型例の一実施形態では、発泡体/フィルム・ラミネート(積層体)を最終のEMIシールドの公称(nominal:正規)幅におよそ等しい幅に細長く切断する。所望のサイズは、EMIシールドが使用される特定の用途に応じて変更される。
【0039】
処理工程762において、導電性材料(例えば、金属化布、金属箔、金属箔積層体、等)が発泡体/フィルム積層体の周囲に部分的に巻かれる。導電性材料が発泡体/フィルム積層体の周囲に巻回される程度(範囲)は、少なくとも一部は、着色フィルムをどの程度露出させて、導電性材料によってカバーされない状態に残しておくべきかに応じて、変更される。例えば、図3(図4)では、導電性部分208は、コア204および審美的着色部分212の周囲に図1に示されているものよりもより広く(大きく)巻きつけられている。
【0040】
さらに図13を参照すると、処理工程766は導電性部分を発泡体/フィルム積層体に接着する工程を含んでいる。図1に示す一実施形態では、導電性部分108の端部116および120は審美的着色部分112の対応する端部124および128を覆ってそれらを嵌入(engage:係止、係合、嵌合)させている。多数ある適当なプロセス(処理工程)の中でも特に、加熱形成ダイス(heated forming dies)、接着(剤)(例えば、熱活性接着(剤)(heat activated adhesives)、火炎遅延接着(剤)(flame retardant adhesives)、感圧接着(剤)(pressure sensitive adhesives)等)のような種々の方法を用いて、導電性材料を着色フィルムに接合(bond)することができる。一実施形態では、一方の側(side:面)に沿ってラミネートされた接着剤を有するロール(巻物)形式の金属化された布またはその他の導電性材料が加熱板上を通過してその接着剤を熱的に活性化させる。幾つかの実施形態では、金属化された布が発泡体上に接着される。
【0041】
図13に示された処理工程770において、EMIシールドに任意の数のコネクタ用開孔を形成することができる。単なる一例として、EMIシールドがロータリ・ダイ・カッタ(rotary die cutter:回転打抜き機、回転金敷カッタ)中を通過させられて、そのEMIシールド中にコネクタ用開孔が形成される。代替法として、EMIシールドのコンポーネント(構成部分、構成部材)の中の1つ以上のコンポーネントが互いに結合される前、後またはそれと同時に、EMIシールドのコンポーネントの中の1つ以上のコンポーネントにコネクタ用開孔を形成するために、その他の適当なプロセスを採用することができる。
【0042】
処理工程774において、特定のポート(端子)と共に使用されるコネクタまたはケーブルのタイプに対するコネクタ用開孔をラベル付けするように、審美的着色部分にインディシア(しるし)をマークするために、シルク・スクリーンまたはその他のプリント(印刷)処理(操作)を使用してもよい。代替法として、審美的着色部分を予めプリントすることもできるであろう。
【0043】
種々の実施形態では、EMIシールドが何らのコネクタ用開孔を含んでいなくてもよい。この場合、処理工程770および774をバイパスまたはスキップ(省略)してもよい。
【0044】
処理工程778において、EMIシールドは、電子装置用ハウジングに作用的に結合され、またはアプリケーションに別の方法で取り付けられる。例えば、EMIシールドはそのハウジングの内部または外部に取り付けることができる。EMIシールドが一旦取り付けられると、そのEMIシールドは、そのハウジング内の電子装置にEMI送信が進入しそのハウジングから外に放出されるのをシール(seal:封止)するのに用いることができるだけでなく、審美的特徴を与えることもできる。
【0045】
別の形態では、本発明は、電子機器用ハウジングまたは包囲体(筐体)において(に対して)電磁エネルギが進入しおよび外に放出されるのをシールドする方法を実現する。一実施形態では、この方法は、一般的に、審美的着色部分を有する少なくとも1つのEMIシールドを、その審美的着色部分がそのハウジングの外部に見えるように電子機器用ハウジングに結合することを含んでいる。その審美的着色部分は、電子機器用ハウジングの隣接する外部構造によって実質的に反射される光と色彩的に調和するようにまたはその光に対して色調整すべく(例えば、顧客要求に応じて色と整合または対照をなすような、等)所定の範囲内の周波数を有する光を実質的に反射する。
【0046】
別の形態では、この方法は、一般的に、少なくとも1つのEMIシールドの審美的着色部分について複数の色の中から1つの色を選択し、その審美的着色部分が電子機器用ハウジングの外部に見えるように電子機器用ハウジングにそのEMIシールドを結合することを含んでいる。複数のEMIシールドを含むこれらの実施形態において、この方法は、さらに、EMIシールドの各々のEMIシールドにおける審美的着色部分に異なる色を選択することを含むことができる。
【0047】
.
【0048】
さらに別の形態では、本発明は、電子機器用ハウジングをカスタマイズする(特注化する)方法を実現する。一実施形態では、この方法は、一般的に、EMIシールドの審美的着色部分がそのハウジングの外部に見えるようにそのハウジングに結合された少なくとも1つのカラー・コーディネートされた(color-coordinated)EMIシールドで電子機器用ハウジングを装飾する(飾る)ことを含んでいる。種々の実施形態において、この方法は、少なくとも1つのカラー・コーディネートされたEMIシールドの審美的着色部分用に複数の色の中から1つの色を選択することを含むことができる。複数のEMIシールドを含むこれらの実施形態では、この方法は、さらにそれらEMIシールドの各EMIシールドの審美的着色部分に異なる色を選択することを含むことができる。
【0049】
従って、種々の実施形態では、EMIシールドと審美性に関する双方の要求を解決することができる。例えば、本発明の特徴は、EMIシールドが作用的に(operatively)結合される電子機器用ハウジングまたはその少なくとも一部と色彩的に調和するようにまたはそれに対して色調整すべく、ユーザがEMIシールドの審美的に着色される部分に対して色を選択することを可能にすることによって、電子機器用ハウジングのカスタマイズまたは個性化を実現することができる。
【0050】
このことは、様々に着色された(例えば、赤、青、緑、等)コンピュータ・ゲーミング・コンソールの人気(popularity:流行、評判)を上昇させる場合、および周辺の接続部(接続機器)がオペレータの視界中に共通に配置されている情報技術および通信(Information Technology and Telecommunications)において、特に有効である。本発明の種々の実施形態を使用すると、審美的着色部分を、EMIシールドが見え難くなるように電子装置の包囲体の色と少なくとも実質的に整合または混ざり合うように着色することができる。これと比較すると、従来のEMIガスケットでは、通常、最終メッキ・コンポーネント(構成要素)の自然な金属性光沢が、電子装置の筐体の色と対照をなすように、見えやすい金属性光沢をもった外観(輪郭、アウトライン)を作りだすように設けられている。
【0051】
本発明の種々の特徴は、審美的に着色されたEMIシールドが望ましいとされる広範囲にわたるアプリケーション(適用例)で使用することができる。従って、ここで述べた具体的なコンピュータ・シャーシ(chassis:筐体、ケース)の参照が、本発明の範囲を特別な1つの形態/タイプの電子機器またはハウジングにのみ制限するものである、と解釈すべきでない。さらに、ここで開示した特定の製造方法および形状寸法(geometry:幾何学的形状)は、本来的に単なる典型例であって、本発明をそれに限定するものであると考えるべきでない。ここで説明した方法の工程(ステップ)、プロセス(処理)、動作(オペレーション)は、オーダ(order:順序、等級、種類、注文)または性能(特性)として特に指定しない限り、ここで説明しまた図示した特定のオーダで必ずその性能を要求するものであると解釈すべきでない。また、追加のまたは代替的な工程(ステップ)が採用されることもあると理解すべきである。さらに、本発明の1つ以上の特徴が個々に実施されてもよいし、または本発明の他の特徴の中の1つ以上の特徴と組み合わせて実施してもよい。
【0052】
ここでは幾つかの用語は参照としてのみ使用されており、従ってその用語で限定することを意図したものではない。例えば、“上側(upper)”、“下側(lower)”、“の上(above)”、“の下(below)”等の用語は、参照する図面中の方向を示している。“前面(front)”、“背面(back)”、“後部(rear)”、“上部(top)”、“底部(bottom)”、および“側部(side)”等の用語は、対象となる構成要素(コンポーネント)を説明する説明文および関連する図面を参照することによって明らかになる矛盾の無い一貫性ある参照法の範囲内で任意の参照法で構成要素の各部分の方向を表している。このような用語は、特に上記の用語、その派生語、同様な意味の語を含む。同様に、用語“第1の(first)”、“第2の(second)”、および構造物を表すこのような数値の用語は、前後関係(文脈)によって明確に示されたものでない限り、一連の順序または順番を意味するものではない。
【0053】
本発明またはその実施形態の構成要素(エレメント)、コンポーネント(構成部分)、または特徴を説明するに当って、冠詞“a”、“an”、“the”および“前記(said)”は、1つ以上の構成要素(エレメント)、コンポーネントまたは特徴が存在することを意味する。用語“・・・からなる(comprising)”、“含む(including)”、“有する(having)”は、特に説明したこれらの構成要素、コンポーネントまたは特徴以外に別の構成要素または特徴を含み得るまたは存在してもよいことを意味することを意図している。
【0054】
本発明の説明は、その性質上単なる典型例に関するものであり、従って本発明の要旨を逸脱しない複数の変形が本発明の範囲内のものとなることを意図している。そのような変形は本発明の精神および範囲を逸脱するものではないと考えるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】図1は、本発明の一実施形態による審美的に着色されたEMIシールドの正面斜視図である。
【図2】図2は、図1に示すEMIシールドの背面を含む斜視図である。
【図3】図3は、図1の線3−3に沿って切断したEMIシールドの断面図である。
【図4】図4は、本発明の別の実施形態による審美的に着色されたEMIシールドの正面を含む斜視図である。
【図5】図5は、図4に示されたEMIシールドの背面を含む斜視図である。
【図6】図6は、本発明の別の実施形態による審美的に着色されたEMIシールドの正面を含む斜視図である。
【図7】図7は、図6に示されたEMIシールドの背面を含む斜視図である。
【図8】図8は、本発明の別の実施形態による審美的に着色されたEMIシールドの正面を含む斜視図である。
【図9】図9は、図8に示されたEMIシールドの背面斜視図である。
【図10】図10は、本発明の別の実施形態による審美的に着色されたEMIシールドの概略的な正面の平面図である。
【図11】図11は、図10の線10−10に沿って切断した図10に示されたEMIシールドの断面図である。
【図12】図12は、本発明の別の実施形態による審美的に着色されたEMIシールドの断面図である。
【図13】図13は、本発明の一実施形態による審美的に着色されたEMIシールドを製造する典型例のプロセスのフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性的に圧縮可能なコアと、前記コアに結合された導電性部分とを含む電磁干渉(EMI)シールドであって、
前記EMIシールドの一部分が、審美的に着色されており、さらに、電子装置用ハウジングの隣接の外側構造によって実質的に反射される光に対して色調整すべく所定の範囲内の周波数を有する光を実質的に反射するよう構成されており、
前記EMIシールドが前記電子装置用ハウジングと作用的に結合されると、前記審美的に着色された部分が前記電子装置用ハウジングの外部に見える、電磁干渉シールド。
【請求項2】
前記審美的に着色された部分は、約405THz(テラヘルツ)乃至約790THzの範囲内の周波数を有する光を実質的に(substantially)反射するものである、請求項1に記載の電磁干渉シールド。
【請求項3】
前記審美的に着色された部分は、約405THz乃至約480THzの範囲内の周波数を有する光を実質的に反射し、一方、約480THzより高いおよび約405THzより低い周波数を有する光を実質的に(substantially)吸収するものである、請求項2に記載のシールド。
【請求項4】
前記審美的に着色された部分は、約480THz乃至約510THzの範囲内の周波数を有する光を実質的に反射し、一方、約510THzより高いおよび約480THzより低い周波数を有する光を実質的に吸収するものである、請求項2に記載のシールド。
【請求項5】
前記審美的に着色された部分は、約510THz乃至約530THzの範囲内の周波数を有する光を実質的に反射し、一方、約530THzより高いおよび約510THzより低い周波数を有する光を実質的に吸収するものである、請求項2に記載のシールド。
【請求項6】
前記審美的に着色された部分は、約530THz乃至約600THzの範囲内の周波数を有する光を実質的に反射し、一方、約600THzより高いおよび約530THzより低い周波数を有する光を実質的に吸収するものである、請求項2に記載のシールド。
【請求項7】
前記審美的に着色された部分は、約600THz乃至約620THzの範囲内の周波数を有する光を実質的に反射し、一方、約620THzより高いおよび約600THzより低い周波数を有する光を実質的に吸収するものである、請求項2に記載のシールド。
【請求項8】
前記審美的に着色された部分は、約620THz乃至約680THzの範囲内の周波数を有する光を実質的に反射し、一方、約680THzより高いおよび約620THzより低い周波数を有する光を実質的に吸収するものである、請求項2に記載のシールド。
【請求項9】
前記審美的に着色された部分は、約680THz乃至約790THzの範囲内の周波数を有する光を実質的に反射し、一方、約790THzより高いおよび約680THzより低い周波数を有する光を実質的に吸収するものである、請求項2に記載のシールド。
【請求項10】
前記審美的に着色された部分は、前記コアに積層された着色フィルムを含むものである、請求項1に記載のシールド。
【請求項11】
前記審美的に着色された部分は、前記コアと前記導電性部分のうちの少なくとも一方に結合された別個の構成要素を含むものである、請求項1に記載のシールド。
【請求項12】
前記EMIシールドは、コネクタを受け入れシールドするための、前記シールドを貫通する少なくとも1つの開口を画定しているものである、請求項1に記載のシールド。
【請求項13】
前記導電性部分は、前記コアの周囲を部分的に取巻いて配置されており、間隔をおいて配置され且つ互いに重ならない複数の端部を画定しており、
前記審美的に着色された部分は、前記コアの周囲を部分的に取巻いて配置されており、間隔をおいて配置され且つ互いに重ならない複数の端部を画定しているものである、請求項1に記載のシールド。
【請求項14】
前記審美的に着色された部分および前記導電性部分は、共同して前記コアを取り巻いてその周囲に延在するものである、請求項13に記載のシールド。
【請求項15】
前記審美的に着色された部分の各前記端部には、前記導電性部分の対応する端部が重なる、請求項14に記載のシールド。
【請求項16】
前記審美的に着色された部分の各前記端部は、前記導電性部分の対応する端部に接合(bond)されている、請求項14に記載のシールド。
【請求項17】
前記審美的に着色された部分が非導電性である、請求項1に記載のシールド。
【請求項18】
前記審美的に着色された部分が導電性である、請求項1に記載のシールド。
【請求項19】
前記導電性部分は、前記審美的に着色された部分を含むものである、請求項1に記載のシールド。
【請求項20】
前記コアは、前記審美的に着色された部分を含むものである、請求項1に記載のシールド。
【請求項21】
前記審美的に着色された部分は、前記電子装置用ハウジングの前記隣接の外側構造によって実質的に反射される光と色彩的に整合するような所定の範囲内の周波数を有する光を実質的に反射するように選択的に構成されているものである、請求項1に記載のシールド。
【請求項22】
前記審美的に着色された部分は、前記電子装置用ハウジングの前記隣接の外側構造によって実質的に反射される光と色彩的に対照をなすような所定の範囲内の周波数を有する光を実質的に反射するように選択的に構成されているものである、請求項1に記載のシールド。
【請求項23】
請求項1に記載のシールドを含むハウジング。
【請求項24】
請求項23に記載のハウジングを含む電子装置。
【請求項25】
弾性的に圧縮可能なコアと前記コアに結合された導電性部分とを含む少なくとも1つの色調整された電磁干渉(EMI)シールドを有する、電磁干渉に対してシールドされた電子機器用ハウジングであって、
前記EMIシールドの一部分が、審美的に着色されており、さらに、前記EMIシールドに隣接する前記ハウジングの外部構造によって実質的に反射される光に対して色調整すべく所定の範囲内の周波数を有する光を実質的に反射するように構成されている、電子機器用ハウジング。
【請求項26】
前記少なくとも1つの色調整されたEMIシールドは、複数のEMIシールドからなり、各前記EMIシールドの前記審美的に着色された部分は異なる色である、請求項25に記載の電子機器用ハウジング。
【請求項27】
電子機器用ハウジングにおける電磁エネルギの進入および放出に対してシールドを行う方法であって、
前記電子機器用ハウジングの外側に見えるように審美的に着色される部分を有する少なくとも1つの電磁干渉(EMI)シールドを前記電子機器用ハウジングに結合することを含み、
前記審美的に着色された部分は、前記電子機器用ハウジングの隣接の外部構造によって実質的に反射される光に対して色調整すべく所定の範囲内の周波数を有する光を実質的に反射するものである、方法。
【請求項28】
前記少なくとも1つのEMIシールドの前記審美的に着色される部分に対して複数の色の中から1つの色を選択することを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記色を選択することは、前記電子機器用ハウジングの前記隣接の外部構造によって実質的に反射される光の色と色彩的に整合する色を選択することを含むものである、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記色を選択することは、前記電子機器用ハウジングの前記隣接の外部構造によって実質的に反射される光の色と対照をなす色を選択することを含むものである、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
前記少なくとも1つのEMIシールドは複数のEMIシールドからなり、
各前記EMIシールドの前記審美的に着色される部分に対して異なる色を選択することを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項32】
電子機器用ハウジングにおける電磁エネルギの進入および放出に対してシールドを行う方法であって、
少なくとも1つの電磁干渉(EMI)シールドの審美的に着色される部分に対して複数の色の中から1つの色を選択し、
前記審美的に着色される部分が前記電子機器用ハウジングの外側に見えるように、前記EMIシールドを前記電子機器用ハウジングに結合すること
を含む方法。
【請求項33】
前記色を選択することは、前記EMIシールドに隣接する前記電子機器用ハウジングの外部構造の色に対して色調整すべく1つの色を選択することを含むものである、請求項32に記載のシールド方法。
【請求項34】
前記色を選択することは、前記EMIシールドに隣接する前記電子機器用ハウジングの外部構造の色と整合する1つの色を選択することを含むものである、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記色を選択することは、前記EMIシールドに隣接する前記電子機器用ハウジングの外部構造の色と対照をなす1つの色を選択することを含むものである、請求項32に記載の方法。
【請求項36】
前記少なくとも1つのEMIシールドは複数のEMIシールドからなり、各前記EMIシールドの前記審美的に着色される部分に対して異なる色を選択することを含むものである、請求項32に記載の方法。
【請求項37】
審美的に着色されたEMIシールドの部分が電子機器用ハウジングの外側に見えるように前記電子機器用ハウジングに結合された少なくとも1つの色調整された電磁干渉(EMI)シールドで前記電子機器用ハウジングを装飾することを含む、電子機器用ハウジングをカスタマイズする方法。
【請求項38】
前記少なくとも1つの色調整されたEMIシールドの前記審美的に着色される部分に対して複数の色の中から1つの色を選択することを含む、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記色を選択することは、前記EMIシールドに隣接する電子機器用ハウジングの外部構造の色に対して色調整すべく1つの色を選択することを含む、請求項38に記載のカスタマイズする方法。
【請求項40】
前記色を選択することは、前記EMIシールドに隣接する前記電子機器用ハウジングの外部構造の色と整合する1つの色を選択することを含む、請求項32に記載のシールド方法。
【請求項41】
前記色を選択することは、前記EMIシールドに隣接する前記電子機器用ハウジングの外部構造の色と対照をなす1つの色を選択することを含む、請求項39に記載のシールド方法。
【請求項42】
前記少なくとも1つの色調整されるEMIシールドは複数のEMIシールドからなり、
各前記EMIシールドの前記審美的に着色される部分に対して異なる色を選択することを含む、請求項37に記載のシールド方法。
【請求項43】
弾性的に圧縮可能なコアと、
前記コアに結合され電気を導通させる手段と、
電磁干渉(EMI)シールドが作用的に結合される電子装置用ハウジングの隣接の外部構造によって実質的に反射される光に対して色調整すべく所定の範囲内の周波数を有する光を実質的に反射する手段と、
を具える、電磁干渉(EMI)シールド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2008−517462(P2008−517462A)
【公表日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−536694(P2007−536694)
【出願日】平成17年9月7日(2005.9.7)
【国際出願番号】PCT/US2005/031811
【国際公開番号】WO2006/044050
【国際公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【出願人】(506322433)レアード テクノロジーズ インコーポレイテッド (5)
【氏名又は名称原語表記】LAIRD TECHNOLOGIES,INC.
【住所又は居所原語表記】3481 Rider Trail South St. Louis,Missouri 63045 United States of America
【Fターム(参考)】