対物レンズアクチュエータ
【課題】レンズホルダーの両側壁部にワイヤの先端部を精度良く位置決めして接着できる接着作業性、接着強度に優れた対物レンズアクチュエータを提供する。
【解決手段】対物レンズ５を保持したレンズホルダー１の両側壁部１ａにワイヤ先端部位置決め溝１ｆを形成し、ゲルボックス２両側のゲル充填部２ａを通って前方へ突き出すワイヤ４の先端部を位置決め溝１ｆに挿入して接着剤８で接着した対物レンズアクチュエータとする。ワイヤ先端部位置決め溝１ｆは合成樹脂でレンズホルダー１を成形する際に成形金型で容易かつ精度良く成形でき、溝幅を狭くして位置決め精度を上げても接着剤８の流れ込みやワイヤ周囲への回り込みが良いため、位置決め精度が高くて接着作業性、接着強度に優れた対物レンズアクチュエータが得られる。
【解決手段】対物レンズ５を保持したレンズホルダー１の両側壁部１ａにワイヤ先端部位置決め溝１ｆを形成し、ゲルボックス２両側のゲル充填部２ａを通って前方へ突き出すワイヤ４の先端部を位置決め溝１ｆに挿入して接着剤８で接着した対物レンズアクチュエータとする。ワイヤ先端部位置決め溝１ｆは合成樹脂でレンズホルダー１を成形する際に成形金型で容易かつ精度良く成形でき、溝幅を狭くして位置決め精度を上げても接着剤８の流れ込みやワイヤ周囲への回り込みが良いため、位置決め精度が高くて接着作業性、接着強度に優れた対物レンズアクチュエータが得られる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ＣＤ、ＤＶＤ等の光ディスク装置に搭載される光ピックアップ装置の対物レンズを駆動制御する対物レンズアクチュエータに関する。
【背景技術】
【０００２】
周知のように、光ディスク装置に搭載される光ピックアップ装置は、そのスライドベースに、レーザーダイオード、回折格子（グレーティング）、偏光ビームスプリッター、立上げミラー、対物レンズ、対物レンズアクチュエータ、光検出器などを搭載したものであって、レーザーダイオードから発せられたレーザービームを回折格子で３ビームに回折し、変更ビームスプリッターを透過したビームを立上げミラーで上方に反射させて対物レンズで集光させながら光ディスクに照射し、その反射光束を光検出器で検出して、記録・再生を行うものである。このとき、対物レンズは対物レンズアクチュエータによって駆動され、光ディスクに対するフォーカス制御、トラッキング制御、チルト制御が行われるようになっている。
【０００３】
対物レンズアクチュエータには種々のタイプのものが存在するが、そのうち、所謂「ワイヤ式アクチュエータ」と呼ばれているものは、対物レンズを保持したレンズホルダーの両側壁部を、ゲルボックス両側のゲル充填部を通って前方へ突き出す複数の平行なワイヤで支持した概略構造を有している。このようなワイヤ式アクチュエータの一つとして、図４に示すように、レンズホルダー１の両側壁部１ａの縦リブ１ｂ（図では片側の側壁部の縦リブのみ示している）に、ワイヤ位置決め孔１ｃを上下に間隔をあけてワイヤと同数（図では３つ）形成し、各ワイヤ位置決め孔１ｃにワイヤ（不図示）の先端部を挿通して接着剤で接着したものが知られている。
【０００４】
また、レンズホルダーの両側にＶ字状に切り欠いた取付部を形成して、ワイヤの先端部を該取付部に接着すると共に、ダンパ剤を充填するベースのくぼみ部に取付けた弾性片の溝部にワイヤの後端部を挿入して接着したワイヤ式アクチュエータ（特許文献１）や、レンズホルダーの両側とワイヤ固定支持部の両側に溝部を設けると共に、ワイヤ固定支持部の背面に半田メッキ部を設け、これらの溝部に挿入したワイヤを半田付けしたワイヤ式アクチュエータ（特許文献２）も公知になっている。
【特許文献１】特開２０００−１６３７６８号公報
【特許文献２】特開平１１−２６５５１６号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかしながら、図４に示すように、レンズホルダー１の両側壁部１ａの縦リブ１ｂにワイヤ位置決め孔１ｃを形成し、このワイヤ位置決め孔１ｃにワイヤの先端部を挿通して接着剤で接着した従来のワイヤ式アクチュエータは、レンズホルダー１を樹脂で成形する際に、ワイヤ位置決め孔１ｃを成形金型で精度良く形成することが容易でなく、しかも、ワイヤ先端部の位置決め精度を上げるためにワイヤ位置決め孔１ｃの孔径を小さくすればするほど接着剤の塗布が難しくなり、接着剤の回り込みが悪くなるという問題があった。
【０００６】
一方、前記特許文献１のワイヤ式アクチュエータは、レンズホルダーのＶ字状の取付部にワイヤの先端部を接着する際、ワイヤの先端部をＶ字状の取付部に仮止めできないため、ワイヤ先端部の接着作業性が悪く、しかも、ワイヤの後端部を接着するための弾性片をベースのくぼみ部に別途取付ける必要があるため、部品点数や組立工数が増えてコストアップを招くという問題があった。また、前記特許文献２のワイヤ式アクチュエータは、ワイヤ固定支持部の両側の溝部に挿入したワイヤを半田付けできるように、ワイヤ固定支持部の背面に半田メッキ部を設ける必要があるため、このワイヤ式アクチュエータも組立工程が増加してコストアップを招くという問題があった。
【０００７】
本発明は上記の事情の下になされたものであって、その主たる解決課題は、レンズホルダーの両側壁部のワイヤ位置決め部分の成形性が良好で、ワイヤの先端部を精度良く位置決めして接着することができ、接着剤のワイヤ位置決め部分への流れ込みやワイヤ周囲への回り込みが良いためワイヤ先端部の接着作業性や接着強度に優れたワイヤ式の対物レンズアクチュエータを提供することにある。そして、ワイヤ後端部の位置決めを精度良く行える対物レンズアクチュエータや、ゲルボックスの両外側からゲル充填部のワイヤ挿通口にワイヤを挿入できる対物レンズアクチュエータを提供することも、解決課題としている。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
上記課題を解決するため、本発明に係る対物レンズアクチュエータは、対物レンズを保持したレンズホルダーの両側壁部を、ゲルボックス両側のゲル充填部を通って前方へ突き出す複数の平行なワイヤで支持させた対物レンズアクチュエータにおいて、上記レンズホルダーの両側壁部にワイヤ先端部位置決め溝を上下に間隔をあけて上記ワイヤと同数形成し、各ワイヤ位置決め溝に各ワイヤの先端部を挿入して接着剤で接着したことを特徴とするものである。
【０００９】
本発明の対物レンズアクチュエータにあっては、上記ゲルボックスの両側部にワイヤ後端部位置決め凹部を上下に間隔をあけて上記ワイヤと同数形成し、各ワイヤ後端部位置決め凹部に各ワイヤの後端部を挿入することが好ましい。
【００１０】
そして、本発明の更に具体的な好ましい対物レンズアクチュエータは、対物レンズを保持したレンズホルダーの両側壁部を、ゲルボックス両側のゲル充填部を通って前方へ突き出す複数の平行なワイヤで支持させた対物レンズアクチュエータにおいて、上記レンズホルダーの両側壁部にワイヤ先端部位置決め溝を上下に間隔をあけて上記ワイヤと同数形成し、各ワイヤ位置決め溝に各ワイヤの先端部を挿入して接着剤で接着すると共に、上記ゲルボックスの両側部にワイヤ後端部位置決め凹部を上下に間隔をあけて上記ワイヤと同数形成して、各ワイヤ後端部位置決め凹部に各ワイヤの後端部を挿入し、上記ゲル充填部のワイヤ挿通口に通じる切欠溝を形成したことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【００１１】
本発明の対物レンズアクチュエータのように、レンズホルダーの両側壁部にワイヤ先端部位置決め溝を設けたものは、従来の位置決め孔を設けたものに比べてレンズホルダーの成形金型の製作が容易であり、合成樹脂でレンズホルダーを成形する際に、ワイヤ先端部位置決め溝を成形金型で容易かつ精度良く成形でき、溝幅を狭くして位置決め精度を上げることができる。そして、ワイヤ先端部位置決め溝の溝幅を狭くしても、接着剤を塗布すると、接着剤はワイヤ先端部位置決め溝に容易に流れ込み、ワイヤ先端部位置決め溝に挿入されたワイヤ先端部の周囲に十分回り込むため、ワイヤ先端部を強固に接着することができる。このように、本発明の対物レンズアクチュエータは、ワイヤ先端部の位置決め精度が高く、接着作業性および接着強度に優れているため、組立時のワイヤ長のバラツキ等を抑えてアクチュエータの性能を安定させることができる。
【００１２】
更に、ゲルボックスの両側部にワイヤ後端部位置決め凹部を形成し、ワイヤ後端部を挿入した対物レンズアクチュエータは、ワイヤ後端部を位置決めしてワイヤを所定の間隔で平行に張設することができ、ワイヤ後端の半田付け作業（ゲルボックスに貼着されたフレキシブルプリント回路のランド部への半田付け作業）も容易になる。
【００１３】
そして、本発明の更に具体的な好ましい対物レンズアクチュエータのように、ゲルボックス両側のゲル充填部のワイヤ挿通口に通じる切欠溝を形成したものは、ゲルボックスの両外側から切欠溝を通してワイヤをゲル充填部のワイヤ挿通口に挿入できるので、例えば、ワイヤ挿通治具からワイヤをレンズホルダー及びゲルボックスの両外側へ繰出し、この繰出したワイヤの先端部と後端部を、レンズホルダー両側壁部のワイヤ先端部位置決め溝とゲルボックス両側部のワイヤ後端部位置決め凹部に両外側から挿入すると共に、ワイヤの中間部を両外側から切欠溝を通してゲル充填部のワイヤ挿通口に挿入することによって、ワイヤを効率良く張設することが可能となり、ワイヤ張設作業が容易になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１４】
以下、図面を参照して本発明の具体的な実施形態を詳述する。
【００１５】
図１は本発明の一実施形態に係る対物レンズアクチュエータの斜視図、図２は完成前のワイヤを張設した状態の同アクチュエータの斜視図、図３は同アクチュエータのレンズホルダーの部分正面図である。
【００１６】
図１に示すように、この対物レンズアクチュエータは、アクチュエータベース３の上にゲルボックス２が接着剤で取付固定されており、このゲルボックス２の両側のゲル充填部２ａ，２ａを通って前方へ突き出す片側３本（両側で６本）のワイヤ４によって、レンズホルダー１の左右側壁部１ａ，１ａが支持されている。
【００１７】
上記のレンズホルダー１は、合成樹脂を射出成形することにより、レンズ保持部１ｄの周囲に、左右側壁部１ａ，１ａと前後壁部１ｅ，１ｅとを一体に形成したものであって、レンズ保持部１ｄには対物レンズ５が嵌合、接着されている。そして、左右側壁部１ａと前後壁部１ｅとで構成される外壁部の内側にはフォーカス用コイル６が取付けられており、前後壁部１ｅにはトラッキング用コイル７が２つずつ合計４つ取付けられている。また、レンズホルダー１の下面には、２つのチルト用コイル（不図示）が左右のヨーク遊挿口（不図示）をそれぞれ取り囲むように取付けられており、このヨーク遊挿口にアクチュエータベース３から立ち上がる左右のヨーク（不図示）が下方から遊挿されるようになっている。
【００１８】
このレンズホルダー１の左右側壁部１ａ，１ａに一体に形成された縦リブ１ｂ，１ｂには、図１〜図３に示すように、ワイヤ４の先端部の位置決めを行うワイヤ先端部位置決め溝１ｆが、上下に所定の間隔をあけてワイヤ４と同数（３つ）形成されている。このワイヤ先端部位置決め溝１ｆは、ワイヤ先端部の位置決め精度を高めるために、その溝幅がワイヤ４の直径よりもやや広くなる程度に設定されている。この実施形態の位置決め溝１ｆは溝幅が一定とされているが、この溝幅については、位置決め溝１ｆの開放端部から奥端部に近づくほど徐々に狭くなるようにし、位置決め溝１ｆの奥端部ではワイヤ４の直径と実質的に同一となるように設定してもよい。このように設定すると、ワイヤ４を側方から位置決め溝１ｆに挿入しやすくなり、しかも、位置決め溝１ｆの奥端部まで挿入するとワイヤ４を正確に位置決めできる利点がある。
【００１９】
尚、図３の１ｇは、ワイヤ４を側方から位置決め溝１ｆに挿入しないで、ゲルボックス側から位置決め溝１ｆに挿入する場合に、ワイヤ４の先端を位置決め溝１ｆの奥端部へ導くためのすり鉢状のガイド面である。
【００２０】
図１に示すように、それぞれのワイヤ先端部位置決め溝１ｆには、それぞれのワイヤ４の先端部が挿入されて接着剤８で接着固定されており、これらのワイヤ４によってレンズホルダー１は可動状態で支持されている。そして、図２に示すように、左右側壁部１ａ，１ａの前端にはボス部１ｈがワイヤ先端部位置決め溝１ｆと同じ間隔をあけて同じ数（３つ）だけ突設されており、これらのボス部１ｈにフォーカス用コイル６、トラッキング用コイル７、チルト用コイルからのそれぞれの引出し線が巻き付けられて、図１に示すように、各ワイヤ４の先端と各引出し線とが半田９で電気的に接続されている。
【００２１】
また、レンズホルダー１の前後には、一組のマグネット１１，１１が配置されており、これらのマグネット１１，１１は、アクチュエータベース３から起立する取付片３ａに取付固定されている。
【００２２】
一方、ゲルボックス２の左右両側部に形成された縦リブ２ｂ，２ｂには、ワイヤ４の後端部の位置決めを行うＶ形のワイヤ後端部位置決め凹部２ｃが、前記のワイヤ先端部位置決め溝１ｆと同じ上下間隔をあけて同じ数（３つ）だけ形成されている。そして、各位置決め凹部２ｃに各ワイヤ４の後端部が挿入されて、各ワイヤ４が平行に張設されており、各ワイヤ４の後端は、ゲルボックス２の後面から左右両側面に貼着されたフレキシブルプリント回路（ＦＰＣ）１０のそれぞれのランド部１０ａに半田９で接続されている。
【００２３】
上記の各ワイヤ４は、ゲルボックス２の両側のゲル充填部２ａの各ワイヤ挿通口２ｄを突き抜け、このゲル充填部２ａに充填されたゲル剤に包まれて、不要な共振が減衰されるようになっている。そして、このゲル充填部２ａのコーナー部には、ゲル充填部２ａの各ワイヤ挿通口２ｄに通じる切欠溝２ｅが形成されており、この切欠溝２ｅを通じてワイヤ４を両外側からワイヤ挿通口２ｄに挿入できるようなっている。
【００２４】
このような構成の対物レンズアクチュエータは、光ピックアップ装置の立上げミラーの真上に対物レンズ５が位置するように位置決めされ、光ピックアップ装置のスライドベースの上にアクチュエータベース３が接着されて取付けられる。そして、立上げミラーで上方に反射されたビームを対物レンズ７で集光して光ディスクに照射するときに、フォーカス用コイル６、トラッキング用コイル７、チルト用コイルがワイヤ４を通じて通電制御され、マグネット１１，１１間の磁界によるローレンツ力を受けて、対物レンズ５を保持したレンズホルダー１が制御動作し、フォーカス制御、トラッキング制御、チルト制御が行われる。
【００２５】
以上説明したように、この対物レンズアクチュエータは、レンズホルダー１の左右側壁部１ａ，１ａにワイヤ先端部位置決め溝１ｆを設けたため、従来の位置決め孔１ｃを設けたものに比べると、レンズホルダー１の成形金型の製作が容易であり、合成樹脂でレンズホルダー１を成形する際に、ワイヤ先端部位置決め溝１ｆを成形金型で容易かつ精度良く成形でき、その溝幅を狭くして位置決め精度を上げることができる。そして、ワイヤ先端部位置決め溝１ｆの溝幅を狭くしても、接着剤８を塗布すると、接着剤８はワイヤ先端部位置決め溝１ｆに容易に流れ込み、ワイヤ先端部位置決め溝１ｆに挿入されたワイヤ４の先端部の周囲に十分回り込むため、ワイヤ４の先端部を強固に接着することができる。このように、この対物レンズアクチュエータは、ワイヤ先端部の位置決め精度が高く、接着作業性および接着強度に優れているため、組立時のワイヤ長のバラツキ等を抑えてアクチュエータの性能を安定させることができる。しかも、この対物レンズアクチュエータは、ゲルボックス２の両側部にワイヤ後端部位置決め凹部２ｃを形成したため、この位置決め凹部２ｃにワイヤ４の後端部を挿入して、各ワイヤ４を所定の間隔で平行に張設することができ、ワイヤ後端のＦＰＣ１０のランド部１０ａへの半田付け作業も、ワイヤ４の後端部が位置決めされているため容易である。そして、ゲルボックス２のゲル充填部２ａのコーナー部に、ゲル充填部２ａのワイヤ挿通口２ｄに通じる切欠溝２ｅを形成し、この切欠溝２ｅを通じてワイヤ４を両外側からワイヤ挿通口２ｄに挿入できるようにしたため、ワイヤ４の張設作業も容易になる。
【図面の簡単な説明】
【００２６】
【図１】本発明の一実施形態に係る対物レンズアクチュエータの斜視図である。
【図２】完成前のワイヤを張設した状態の同アクチュエータの斜視図である。
【図３】同アクチュエータのレンズホルダーの部分正面図である。
【図４】従来の対物レンズアクチュエータのレンズホルダーの部分正面図である。
【符号の説明】
【００２７】
１ レンズホルダー
１ａ 左右側壁部（両側壁部）
１ｄ レンズ保持部
１ｆ ワイヤ先端部位置決め溝
２ ゲルボックス
２ａ ゲル充填部
２ｃ ワイヤ後端部位置決め凹部
２ｄ ワイヤ挿通口
２ｅ 切欠溝
３ アクチュエータベース
４ ワイヤ
５ 対物レンズ
８ 接着剤
９ 半田
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ＣＤ、ＤＶＤ等の光ディスク装置に搭載される光ピックアップ装置の対物レンズを駆動制御する対物レンズアクチュエータに関する。
【背景技術】
【０００２】
周知のように、光ディスク装置に搭載される光ピックアップ装置は、そのスライドベースに、レーザーダイオード、回折格子（グレーティング）、偏光ビームスプリッター、立上げミラー、対物レンズ、対物レンズアクチュエータ、光検出器などを搭載したものであって、レーザーダイオードから発せられたレーザービームを回折格子で３ビームに回折し、変更ビームスプリッターを透過したビームを立上げミラーで上方に反射させて対物レンズで集光させながら光ディスクに照射し、その反射光束を光検出器で検出して、記録・再生を行うものである。このとき、対物レンズは対物レンズアクチュエータによって駆動され、光ディスクに対するフォーカス制御、トラッキング制御、チルト制御が行われるようになっている。
【０００３】
対物レンズアクチュエータには種々のタイプのものが存在するが、そのうち、所謂「ワイヤ式アクチュエータ」と呼ばれているものは、対物レンズを保持したレンズホルダーの両側壁部を、ゲルボックス両側のゲル充填部を通って前方へ突き出す複数の平行なワイヤで支持した概略構造を有している。このようなワイヤ式アクチュエータの一つとして、図４に示すように、レンズホルダー１の両側壁部１ａの縦リブ１ｂ（図では片側の側壁部の縦リブのみ示している）に、ワイヤ位置決め孔１ｃを上下に間隔をあけてワイヤと同数（図では３つ）形成し、各ワイヤ位置決め孔１ｃにワイヤ（不図示）の先端部を挿通して接着剤で接着したものが知られている。
【０００４】
また、レンズホルダーの両側にＶ字状に切り欠いた取付部を形成して、ワイヤの先端部を該取付部に接着すると共に、ダンパ剤を充填するベースのくぼみ部に取付けた弾性片の溝部にワイヤの後端部を挿入して接着したワイヤ式アクチュエータ（特許文献１）や、レンズホルダーの両側とワイヤ固定支持部の両側に溝部を設けると共に、ワイヤ固定支持部の背面に半田メッキ部を設け、これらの溝部に挿入したワイヤを半田付けしたワイヤ式アクチュエータ（特許文献２）も公知になっている。
【特許文献１】特開２０００−１６３７６８号公報
【特許文献２】特開平１１−２６５５１６号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかしながら、図４に示すように、レンズホルダー１の両側壁部１ａの縦リブ１ｂにワイヤ位置決め孔１ｃを形成し、このワイヤ位置決め孔１ｃにワイヤの先端部を挿通して接着剤で接着した従来のワイヤ式アクチュエータは、レンズホルダー１を樹脂で成形する際に、ワイヤ位置決め孔１ｃを成形金型で精度良く形成することが容易でなく、しかも、ワイヤ先端部の位置決め精度を上げるためにワイヤ位置決め孔１ｃの孔径を小さくすればするほど接着剤の塗布が難しくなり、接着剤の回り込みが悪くなるという問題があった。
【０００６】
一方、前記特許文献１のワイヤ式アクチュエータは、レンズホルダーのＶ字状の取付部にワイヤの先端部を接着する際、ワイヤの先端部をＶ字状の取付部に仮止めできないため、ワイヤ先端部の接着作業性が悪く、しかも、ワイヤの後端部を接着するための弾性片をベースのくぼみ部に別途取付ける必要があるため、部品点数や組立工数が増えてコストアップを招くという問題があった。また、前記特許文献２のワイヤ式アクチュエータは、ワイヤ固定支持部の両側の溝部に挿入したワイヤを半田付けできるように、ワイヤ固定支持部の背面に半田メッキ部を設ける必要があるため、このワイヤ式アクチュエータも組立工程が増加してコストアップを招くという問題があった。
【０００７】
本発明は上記の事情の下になされたものであって、その主たる解決課題は、レンズホルダーの両側壁部のワイヤ位置決め部分の成形性が良好で、ワイヤの先端部を精度良く位置決めして接着することができ、接着剤のワイヤ位置決め部分への流れ込みやワイヤ周囲への回り込みが良いためワイヤ先端部の接着作業性や接着強度に優れたワイヤ式の対物レンズアクチュエータを提供することにある。そして、ワイヤ後端部の位置決めを精度良く行える対物レンズアクチュエータや、ゲルボックスの両外側からゲル充填部のワイヤ挿通口にワイヤを挿入できる対物レンズアクチュエータを提供することも、解決課題としている。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
上記課題を解決するため、本発明に係る対物レンズアクチュエータは、対物レンズを保持したレンズホルダーの両側壁部を、ゲルボックス両側のゲル充填部を通って前方へ突き出す複数の平行なワイヤで支持させた対物レンズアクチュエータにおいて、上記レンズホルダーの両側壁部にワイヤ先端部位置決め溝を上下に間隔をあけて上記ワイヤと同数形成し、各ワイヤ位置決め溝に各ワイヤの先端部を挿入して接着剤で接着したことを特徴とするものである。
【０００９】
本発明の対物レンズアクチュエータにあっては、上記ゲルボックスの両側部にワイヤ後端部位置決め凹部を上下に間隔をあけて上記ワイヤと同数形成し、各ワイヤ後端部位置決め凹部に各ワイヤの後端部を挿入することが好ましい。
【００１０】
そして、本発明の更に具体的な好ましい対物レンズアクチュエータは、対物レンズを保持したレンズホルダーの両側壁部を、ゲルボックス両側のゲル充填部を通って前方へ突き出す複数の平行なワイヤで支持させた対物レンズアクチュエータにおいて、上記レンズホルダーの両側壁部にワイヤ先端部位置決め溝を上下に間隔をあけて上記ワイヤと同数形成し、各ワイヤ位置決め溝に各ワイヤの先端部を挿入して接着剤で接着すると共に、上記ゲルボックスの両側部にワイヤ後端部位置決め凹部を上下に間隔をあけて上記ワイヤと同数形成して、各ワイヤ後端部位置決め凹部に各ワイヤの後端部を挿入し、上記ゲル充填部のワイヤ挿通口に通じる切欠溝を形成したことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【００１１】
本発明の対物レンズアクチュエータのように、レンズホルダーの両側壁部にワイヤ先端部位置決め溝を設けたものは、従来の位置決め孔を設けたものに比べてレンズホルダーの成形金型の製作が容易であり、合成樹脂でレンズホルダーを成形する際に、ワイヤ先端部位置決め溝を成形金型で容易かつ精度良く成形でき、溝幅を狭くして位置決め精度を上げることができる。そして、ワイヤ先端部位置決め溝の溝幅を狭くしても、接着剤を塗布すると、接着剤はワイヤ先端部位置決め溝に容易に流れ込み、ワイヤ先端部位置決め溝に挿入されたワイヤ先端部の周囲に十分回り込むため、ワイヤ先端部を強固に接着することができる。このように、本発明の対物レンズアクチュエータは、ワイヤ先端部の位置決め精度が高く、接着作業性および接着強度に優れているため、組立時のワイヤ長のバラツキ等を抑えてアクチュエータの性能を安定させることができる。
【００１２】
更に、ゲルボックスの両側部にワイヤ後端部位置決め凹部を形成し、ワイヤ後端部を挿入した対物レンズアクチュエータは、ワイヤ後端部を位置決めしてワイヤを所定の間隔で平行に張設することができ、ワイヤ後端の半田付け作業（ゲルボックスに貼着されたフレキシブルプリント回路のランド部への半田付け作業）も容易になる。
【００１３】
そして、本発明の更に具体的な好ましい対物レンズアクチュエータのように、ゲルボックス両側のゲル充填部のワイヤ挿通口に通じる切欠溝を形成したものは、ゲルボックスの両外側から切欠溝を通してワイヤをゲル充填部のワイヤ挿通口に挿入できるので、例えば、ワイヤ挿通治具からワイヤをレンズホルダー及びゲルボックスの両外側へ繰出し、この繰出したワイヤの先端部と後端部を、レンズホルダー両側壁部のワイヤ先端部位置決め溝とゲルボックス両側部のワイヤ後端部位置決め凹部に両外側から挿入すると共に、ワイヤの中間部を両外側から切欠溝を通してゲル充填部のワイヤ挿通口に挿入することによって、ワイヤを効率良く張設することが可能となり、ワイヤ張設作業が容易になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１４】
以下、図面を参照して本発明の具体的な実施形態を詳述する。
【００１５】
図１は本発明の一実施形態に係る対物レンズアクチュエータの斜視図、図２は完成前のワイヤを張設した状態の同アクチュエータの斜視図、図３は同アクチュエータのレンズホルダーの部分正面図である。
【００１６】
図１に示すように、この対物レンズアクチュエータは、アクチュエータベース３の上にゲルボックス２が接着剤で取付固定されており、このゲルボックス２の両側のゲル充填部２ａ，２ａを通って前方へ突き出す片側３本（両側で６本）のワイヤ４によって、レンズホルダー１の左右側壁部１ａ，１ａが支持されている。
【００１７】
上記のレンズホルダー１は、合成樹脂を射出成形することにより、レンズ保持部１ｄの周囲に、左右側壁部１ａ，１ａと前後壁部１ｅ，１ｅとを一体に形成したものであって、レンズ保持部１ｄには対物レンズ５が嵌合、接着されている。そして、左右側壁部１ａと前後壁部１ｅとで構成される外壁部の内側にはフォーカス用コイル６が取付けられており、前後壁部１ｅにはトラッキング用コイル７が２つずつ合計４つ取付けられている。また、レンズホルダー１の下面には、２つのチルト用コイル（不図示）が左右のヨーク遊挿口（不図示）をそれぞれ取り囲むように取付けられており、このヨーク遊挿口にアクチュエータベース３から立ち上がる左右のヨーク（不図示）が下方から遊挿されるようになっている。
【００１８】
このレンズホルダー１の左右側壁部１ａ，１ａに一体に形成された縦リブ１ｂ，１ｂには、図１〜図３に示すように、ワイヤ４の先端部の位置決めを行うワイヤ先端部位置決め溝１ｆが、上下に所定の間隔をあけてワイヤ４と同数（３つ）形成されている。このワイヤ先端部位置決め溝１ｆは、ワイヤ先端部の位置決め精度を高めるために、その溝幅がワイヤ４の直径よりもやや広くなる程度に設定されている。この実施形態の位置決め溝１ｆは溝幅が一定とされているが、この溝幅については、位置決め溝１ｆの開放端部から奥端部に近づくほど徐々に狭くなるようにし、位置決め溝１ｆの奥端部ではワイヤ４の直径と実質的に同一となるように設定してもよい。このように設定すると、ワイヤ４を側方から位置決め溝１ｆに挿入しやすくなり、しかも、位置決め溝１ｆの奥端部まで挿入するとワイヤ４を正確に位置決めできる利点がある。
【００１９】
尚、図３の１ｇは、ワイヤ４を側方から位置決め溝１ｆに挿入しないで、ゲルボックス側から位置決め溝１ｆに挿入する場合に、ワイヤ４の先端を位置決め溝１ｆの奥端部へ導くためのすり鉢状のガイド面である。
【００２０】
図１に示すように、それぞれのワイヤ先端部位置決め溝１ｆには、それぞれのワイヤ４の先端部が挿入されて接着剤８で接着固定されており、これらのワイヤ４によってレンズホルダー１は可動状態で支持されている。そして、図２に示すように、左右側壁部１ａ，１ａの前端にはボス部１ｈがワイヤ先端部位置決め溝１ｆと同じ間隔をあけて同じ数（３つ）だけ突設されており、これらのボス部１ｈにフォーカス用コイル６、トラッキング用コイル７、チルト用コイルからのそれぞれの引出し線が巻き付けられて、図１に示すように、各ワイヤ４の先端と各引出し線とが半田９で電気的に接続されている。
【００２１】
また、レンズホルダー１の前後には、一組のマグネット１１，１１が配置されており、これらのマグネット１１，１１は、アクチュエータベース３から起立する取付片３ａに取付固定されている。
【００２２】
一方、ゲルボックス２の左右両側部に形成された縦リブ２ｂ，２ｂには、ワイヤ４の後端部の位置決めを行うＶ形のワイヤ後端部位置決め凹部２ｃが、前記のワイヤ先端部位置決め溝１ｆと同じ上下間隔をあけて同じ数（３つ）だけ形成されている。そして、各位置決め凹部２ｃに各ワイヤ４の後端部が挿入されて、各ワイヤ４が平行に張設されており、各ワイヤ４の後端は、ゲルボックス２の後面から左右両側面に貼着されたフレキシブルプリント回路（ＦＰＣ）１０のそれぞれのランド部１０ａに半田９で接続されている。
【００２３】
上記の各ワイヤ４は、ゲルボックス２の両側のゲル充填部２ａの各ワイヤ挿通口２ｄを突き抜け、このゲル充填部２ａに充填されたゲル剤に包まれて、不要な共振が減衰されるようになっている。そして、このゲル充填部２ａのコーナー部には、ゲル充填部２ａの各ワイヤ挿通口２ｄに通じる切欠溝２ｅが形成されており、この切欠溝２ｅを通じてワイヤ４を両外側からワイヤ挿通口２ｄに挿入できるようなっている。
【００２４】
このような構成の対物レンズアクチュエータは、光ピックアップ装置の立上げミラーの真上に対物レンズ５が位置するように位置決めされ、光ピックアップ装置のスライドベースの上にアクチュエータベース３が接着されて取付けられる。そして、立上げミラーで上方に反射されたビームを対物レンズ７で集光して光ディスクに照射するときに、フォーカス用コイル６、トラッキング用コイル７、チルト用コイルがワイヤ４を通じて通電制御され、マグネット１１，１１間の磁界によるローレンツ力を受けて、対物レンズ５を保持したレンズホルダー１が制御動作し、フォーカス制御、トラッキング制御、チルト制御が行われる。
【００２５】
以上説明したように、この対物レンズアクチュエータは、レンズホルダー１の左右側壁部１ａ，１ａにワイヤ先端部位置決め溝１ｆを設けたため、従来の位置決め孔１ｃを設けたものに比べると、レンズホルダー１の成形金型の製作が容易であり、合成樹脂でレンズホルダー１を成形する際に、ワイヤ先端部位置決め溝１ｆを成形金型で容易かつ精度良く成形でき、その溝幅を狭くして位置決め精度を上げることができる。そして、ワイヤ先端部位置決め溝１ｆの溝幅を狭くしても、接着剤８を塗布すると、接着剤８はワイヤ先端部位置決め溝１ｆに容易に流れ込み、ワイヤ先端部位置決め溝１ｆに挿入されたワイヤ４の先端部の周囲に十分回り込むため、ワイヤ４の先端部を強固に接着することができる。このように、この対物レンズアクチュエータは、ワイヤ先端部の位置決め精度が高く、接着作業性および接着強度に優れているため、組立時のワイヤ長のバラツキ等を抑えてアクチュエータの性能を安定させることができる。しかも、この対物レンズアクチュエータは、ゲルボックス２の両側部にワイヤ後端部位置決め凹部２ｃを形成したため、この位置決め凹部２ｃにワイヤ４の後端部を挿入して、各ワイヤ４を所定の間隔で平行に張設することができ、ワイヤ後端のＦＰＣ１０のランド部１０ａへの半田付け作業も、ワイヤ４の後端部が位置決めされているため容易である。そして、ゲルボックス２のゲル充填部２ａのコーナー部に、ゲル充填部２ａのワイヤ挿通口２ｄに通じる切欠溝２ｅを形成し、この切欠溝２ｅを通じてワイヤ４を両外側からワイヤ挿通口２ｄに挿入できるようにしたため、ワイヤ４の張設作業も容易になる。
【図面の簡単な説明】
【００２６】
【図１】本発明の一実施形態に係る対物レンズアクチュエータの斜視図である。
【図２】完成前のワイヤを張設した状態の同アクチュエータの斜視図である。
【図３】同アクチュエータのレンズホルダーの部分正面図である。
【図４】従来の対物レンズアクチュエータのレンズホルダーの部分正面図である。
【符号の説明】
【００２７】
１ レンズホルダー
１ａ 左右側壁部（両側壁部）
１ｄ レンズ保持部
１ｆ ワイヤ先端部位置決め溝
２ ゲルボックス
２ａ ゲル充填部
２ｃ ワイヤ後端部位置決め凹部
２ｄ ワイヤ挿通口
２ｅ 切欠溝
３ アクチュエータベース
４ ワイヤ
５ 対物レンズ
８ 接着剤
９ 半田
【特許請求の範囲】
【請求項１】
対物レンズを保持したレンズホルダーの両側壁部を、ゲルボックス両側のゲル充填部を通って前方へ突き出す複数の平行なワイヤで支持させた対物レンズアクチュエータにおいて、
上記レンズホルダーの両側壁部にワイヤ先端部位置決め溝を上下に間隔をあけて上記ワイヤと同数形成し、各ワイヤ位置決め溝に各ワイヤの先端部を挿入して接着剤で接着すると共に、上記ゲルボックスの両側部にワイヤ後端部位置決め凹部を上下に間隔をあけて上記ワイヤと同数形成して、各ワイヤ後端部位置決め凹部に各ワイヤの後端部を挿入し、上記ゲル充填部のワイヤ挿通口に通じる切欠溝を形成したことを特徴とする対物レンズアクチュエータ。
【請求項２】
対物レンズを保持したレンズホルダーの両側壁部を、ゲルボックス両側のゲル充填部を通って前方へ突き出す複数の平行なワイヤで支持させた対物レンズアクチュエータにおいて、
上記レンズホルダーの両側壁部にワイヤ先端部位置決め溝を上下に間隔をあけて上記ワイヤと同数形成し、各ワイヤ位置決め溝に各ワイヤの先端部を挿入して接着剤で接着したことを特徴とする対物レンズアクチュエータ。
【請求項３】
上記ゲルボックスの両側部にワイヤ後端部位置決め凹部を上下に間隔をあけて上記ワイヤと同数形成し、各ワイヤ後端部位置決め凹部に各ワイヤの後端部を挿入したことを特徴とする請求項２に記載の対物レンズアクチュエータ。
【請求項１】
対物レンズを保持したレンズホルダーの両側壁部を、ゲルボックス両側のゲル充填部を通って前方へ突き出す複数の平行なワイヤで支持させた対物レンズアクチュエータにおいて、
上記レンズホルダーの両側壁部にワイヤ先端部位置決め溝を上下に間隔をあけて上記ワイヤと同数形成し、各ワイヤ位置決め溝に各ワイヤの先端部を挿入して接着剤で接着すると共に、上記ゲルボックスの両側部にワイヤ後端部位置決め凹部を上下に間隔をあけて上記ワイヤと同数形成して、各ワイヤ後端部位置決め凹部に各ワイヤの後端部を挿入し、上記ゲル充填部のワイヤ挿通口に通じる切欠溝を形成したことを特徴とする対物レンズアクチュエータ。
【請求項２】
対物レンズを保持したレンズホルダーの両側壁部を、ゲルボックス両側のゲル充填部を通って前方へ突き出す複数の平行なワイヤで支持させた対物レンズアクチュエータにおいて、
上記レンズホルダーの両側壁部にワイヤ先端部位置決め溝を上下に間隔をあけて上記ワイヤと同数形成し、各ワイヤ位置決め溝に各ワイヤの先端部を挿入して接着剤で接着したことを特徴とする対物レンズアクチュエータ。
【請求項３】
上記ゲルボックスの両側部にワイヤ後端部位置決め凹部を上下に間隔をあけて上記ワイヤと同数形成し、各ワイヤ後端部位置決め凹部に各ワイヤの後端部を挿入したことを特徴とする請求項２に記載の対物レンズアクチュエータ。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図２】
【図３】
【図４】
【公開番号】特開２００８−１０８３４２（Ｐ２００８−１０８３４２Ａ）
【公開日】平成２０年５月８日（２００８．５．８）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００６−２８９５１８（Ｐ２００６−２８９５１８）
【出願日】平成１８年１０月２５日（２００６．１０．２５）
【出願人】（０００２０１１１３）船井電機株式会社 (7,855)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２０年５月８日（２００８．５．８）
【国際特許分類】
【出願日】平成１８年１０月２５日（２００６．１０．２５）
【出願人】（０００２０１１１３）船井電機株式会社 (7,855)
【Ｆターム（参考）】
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