説明

対象管理装置およびシステム、RFIDタグ、コンピュータプログラム、データ処理方法

【課題】管理対象に付与されているRFIDタグを予備のRFIDタグと交換しても、そのままデータ管理を継続できる対象管理装置を提供する。
【解決手段】管理対象MSに添付されているRFIDタグ200のRFIDチップ210が破損した場合は、そのRFIDタグ200に印刷されているIDデータがCCDカメラ102で光学読取される。このとき、管理対象MSに添付されていない予備のRFIDタグ200のIDデータもRFIDリーダ101やCCDカメラ102で取得される。すると、RFIDチップ210が破損したRFIDタグ200から光学読取されたIDデータが破損IDとして、ID関連部112により予備のRFIDタグ200のIDデータである予備IDと関連される。そして、対象管理部111でデータ管理されている破損IDが関連された予備IDに管理置換部113で置換される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の管理対象を個々に添付された複数のRFIDタグでデータ管理する対象管理装置、この対象管理装置を有する対象管理システム、この対象管理システムのRFIDタグ、対象管理装置のコンピュータプログラムおよびデータ処理方法、に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、組立工場などでは、管理対象である組立製品をデータ管理するため、組立製品にRFIDタグを貼付することが提案されている。この場合、組立工程にRFIDリーダを設置しておくことで、組立製品が、どの組立工程を、何時移動したか、などをリアルタイムにデータ管理することができる。
【0003】
現在、上述のように組立工場での組立製品などの管理対象をデータ管理するための各種の提案がある(例えば、特許文献1〜3参照)。
【特許文献1】特開2005−025412号公報
【特許文献2】特開2001−229344号公報
【特許文献3】特開2005−288968号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述のように組立製品に貼付したRFIDタグに故障が発生し、その組立製品をリアルタイムにデータ管理することができなくなることがある。同様に、組立製品からRFIDタグが脱落することもある。このような場合、例えば、破損したRFIDタグを取り外すなどして、組立製品に予備のRFIDタグを貼付することになる。
【0005】
この場合は、RFIDタグの交換に対応して組立製品の管理データも更新する必要がある。しかし、組立工場などでは組立製品は複数の組立工程を経由しており、その管理データの全部を更新することは作業が煩雑であり、データエラーの原因ともなる。
【0006】
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、管理対象に付与されているRFIDタグを予備のRFIDタグと交換しても、そのまま管理対象のデータ管理を継続することができる対象管理装置、この対象管理装置を有する対象管理システム、この対象管理システムのRFIDタグ、対象管理装置のコンピュータプログラムおよびデータ処理方法、を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の対象管理装置は、複数の管理対象を個々に添付された複数のRFIDタグでデータ管理する対象管理装置であって、RFIDタグは、IDデータが登録されているRFIDチップを有するとともにIDデータが光学表記されており、RFIDタグのRFIDチップからIDデータを取得するRFIDリーダと、管理対象を添付されているRFIDタグのIDデータによりデータ管理する対象管理手段と、RFIDタグに印刷されているIDデータを光学読取する光学読取デバイスと、RFIDチップが破損したRFIDタグから光学読取されたIDデータを破損IDとして予備のRFIDタグのIDデータである予備IDと関連させるID関連手段と、対象管理手段でデータ管理されている破損IDを関連された予備IDに置換させる管理置換手段と、を有する。
【0008】
本発明の対象管理システムは、複数の管理対象に個々に添付される複数のRFIDタグと、RFIDタグで管理対象をデータ管理する対象管理装置と、を有する対象管理システムであって、RFIDタグは、IDデータが登録されているRFIDチップを有するとともにIDデータが光学表記されており、対象管理装置は、RFIDタグのRFIDチップからIDデータを取得するRFIDリーダと、管理対象を添付されているRFIDタグのIDデータによりデータ管理する対象管理手段と、RFIDタグに印刷されているIDデータを光学読取する光学読取デバイスと、RFIDチップが破損したRFIDタグから光学読取されたIDデータを破損IDとして予備のRFIDタグのIDデータである予備IDと関連させるID関連手段と、対象管理手段でデータ管理されている破損IDを関連された予備IDに置換させる管理置換手段と、を有する対象管理システム。
【0009】
本発明のRFIDタグは、複数の管理対象に個々に添付される複数のRFIDタグと、RFIDタグで管理対象をデータ管理する対象管理装置と、を有する対象管理システムのRFIDタグであって、IDデータが登録されているRFIDチップと、RFIDチップが搭載されているとともにIDデータが光学表記されているタグ本体と、を有する。
【0010】
本発明のコンピュータプログラムは、本発明の対象管理装置のためのコンピュータプログラムであって、RFIDタグのRFIDチップからIDデータをRFIDリーダに取得させるID取得処理と、管理対象を添付されているRFIDタグのIDデータによりデータ管理する対象管理処理と、RFIDタグに印刷されているIDデータを光学読取デバイスに光学読取させる光学読取処理と、RFIDチップが破損したRFIDタグから光学読取されたIDデータを破損IDとして予備のRFIDタグのIDデータである予備IDと関連させるID関連処理と、対象管理処理でデータ管理されている破損IDを関連された予備IDに置換させる管理置換処理と、を対象管理装置に実行させる。
【0011】
本発明のデータ処理方法は、本発明の対象管理装置のデータ処理方法であって、RFIDタグのRFIDチップからIDデータをRFIDリーダに取得させるID取得工程と、管理対象を添付されているRFIDタグのIDデータによりデータ管理する対象管理工程と、RFIDタグに印刷されているIDデータを光学読取デバイスに光学読取させる光学読取工程と、RFIDチップが破損したRFIDタグから光学読取されたIDデータを破損IDとして予備のRFIDタグのIDデータである予備IDと関連させるID関連工程と、対象管理処理でデータ管理されている破損IDを関連された予備IDに置換させる管理置換工程と、を有する。
【0012】
なお、本発明の各種の構成要素は、その機能を実現するように形成されていればよく、例えば、所定の機能を発揮する専用のハードウェア、所定の機能がコンピュータプログラムにより付与された対象管理装置、コンピュータプログラムにより対象管理装置に実現された所定の機能、これらの任意の組み合わせ、等として実現することができる。
【0013】
また、本発明の各種の構成要素は、必ずしも個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等でもよい。
【0014】
また、本発明のデータ処理方法には複数の工程を順番に記載してあるが、その記載の順番は複数の工程を実行する順番を限定するものではない。このため、本発明のデータ処理方法を実施するときには、その複数の工程の順番は内容的に支障しない範囲で変更することができる。
【0015】
さらに、本発明のデータ処理方法の複数の工程は個々に相違するタイミングで実行されることに限定されない。このため、ある工程の実行中に他の工程が発生すること、ある工程の実行タイミングと他の工程の実行タイミングとの一部ないし全部が重複していること、等でもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明の対象管理装置では、通常は管理対象に添付されているRFIDタグのRFIDチップからRFIDリーダでIDデータを取得し、この取得されたIDデータにより管理対象を対象管理手段でデータ管理する。ただし、管理対象に添付されているRFIDタグのRFIDチップが破損した場合は、そのRFIDタグに印刷されているIDデータが光学読取デバイスで光学読取される。このとき、管理対象に添付されていない予備のRFIDタグのIDデータもRFIDリーダや光学読取デバイスで取得される。すると、RFIDチップが破損したRFIDタグから光学読取されたIDデータが破損IDとして、ID関連手段により予備のRFIDタグのIDデータである予備IDと関連される。そして、対象管理手段でデータ管理されている破損IDが関連された予備IDに管理置換手段で置換される。このため、管理対象に添付されているRFIDタグのRFIDチップが破損した場合は、そのRFIDタグを予備のRFIDタグと交換しても、そのまま管理対象のデータ管理を継続することができる。従って、管理対象ごとの管理ファイルを手動操作でデータ更新するような煩雑な作業を必要とすることなく、破損したRFIDタグを予備のRFIDタグと交換してデータ管理を継続することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の実施の一形態を図面を参照して以下に説明する。本実施の形態の対象管理システム1000は、図1に示すように、複数の管理対象MSに個々に添付される複数のRFIDタグ200と、RFIDタグ200で管理対象MSをデータ管理する対象管理装置100と、を有する。
【0018】
RFIDタグ200は、図1および図2に示すように、IDデータが登録されているRFIDチップ210と、RFIDチップ210が搭載されているとともにIDデータが二次元コード221で光学表記されているタグ本体220と、を有する。
【0019】
対象管理装置100は、図1に示すように、RFIDタグ200のRFIDチップ210からIDデータを取得するRFIDリーダ101と、取得されたIDデータにより管理対象MSをデータ管理する対象管理部111と、RFIDタグ200に印刷されているIDデータを光学読取する光学読取デバイスであるCCD(Charge Coupled Device)カメラ102と、RFIDチップ210が破損したRFIDタグ200から光学読取されたIDデータを破損IDとして予備のRFIDタグ200のIDデータである予備IDと関連させるID関連部112と、対象管理部111でデータ管理されている破損IDを関連された予備IDに置換させる管理置換部113と、を有する。
【0020】
より詳細には、対象管理装置100は、ハードウェアとして複数のRFIDリーダ101と複数のCCDカメラ102とデータベースサーバ110を有し、このデータベースサーバ110に複数のRFIDリーダ101と複数のCCDカメラ102とが接続されている。
【0021】
本実施の形態の対象管理システム1000は、例えば、図3に示すように、組立工場に利用されている。この場合、前述の管理対象MSは、組立工場での組立製品などからなる。
【0022】
そこで、複数のRFIDリーダ101と複数のCCDカメラ102とは、組立工場の組立ラインの各所に設置されており、データベースサーバ110は、組立工場のバックヤードに設置されている。
【0023】
データベースサーバ110は、実装されているコンピュータプログラムに対応して各種のデータ処理を実行することにより、前述の各部111〜113が論理的に実現されている。
【0024】
このようなコンピュータプログラムは、例えば、RFIDタグ200のRFIDチップ210からIDデータをRFIDリーダ101に取得させるID取得処理と、取得されたIDデータにより管理対象MSをデータ管理する対象管理処理と、RFIDタグ200に印刷されているIDデータをCCDカメラ102に光学読取させる光学読取処理と、RFIDチップ210が破損したRFIDタグ200から光学読取されたIDデータを破損IDとして予備のRFIDタグ200のIDデータである予備IDと関連させるID関連処理と、対象管理処理でデータ管理されている破損IDを関連された予備IDに置換させる管理置換処理と、をデータベースサーバ110に実行させるように記述されている。
【0025】
なお、対象管理部111は、少なくともIDデータが設定されている管理ファイルMFを管理対象MSごとに記憶する。管理置換部113は、RFIDチップ210が破損したRFIDタグ200の管理ファイルMFにIDデータが破損IDであることを記録するとともに予備IDを記録する。そこで、対象管理部111は、管理ファイルMFにIDデータが破損IDであると記録されていると予備IDをIDデータと認識する。
【0026】
上述のような構成において、本実施の形態の対象管理システム1000によるデータ処理方法を以下に説明する。前述のように、本実施の形態の対象管理システム1000を利用する組立工場では、複数の組立工程で順次組み立てられる組立製品が管理対象MSとしてデータ管理される。
【0027】
そこで、その管理対象MSにはRFIDタグ200が、いわゆる電子かんばんとして添付される。このRFIDタグ200には個々にIDデータが記録されているので、このIDデータにより管理対象MSがデータベースサーバ110でデータ管理される。
【0028】
上述のような管理対象MSが組立工程を移動するとき、そのRFIDタグ200のRFIDチップ210が、組立工程のRFIDリーダ101で検出される。このとき、RFIDチップ210からRFIDリーダ101によりIDデータが取得されてデータベースサーバ110に送信される。
【0029】
すると、図4に示すように、このIDデータを受信したデータベースサーバ110では(ステップS1)、そのIDデータがRFIDリーダ101によりRFIDチップ210から取得されたかが判定される(ステップS2)。
【0030】
これでRFIDリーダ101により取得されたと判定されると(ステップS2−Y)、そのIDデータで管理ファイルが検索されてデータ更新される(ステップS4,S5)。このため、管理対象MSが、どの組立工程を、何時移動したか、などが管理ファイルでリアルタイムにデータ管理される。
【0031】
ただし、RFIDチップ210は破損することがある。このような場合、RFIDリーダ101がRFIDチップ210を検出できなくなる。そこで、これをパイロットランプの不点灯などで確認した作業者は(図示せず)、そのRFIDタグ200を交換することになる。
【0032】
その場合、作業者はRFIDチップ210が破損したRFIDタグ200の二次元コード221をCCDカメラ102に光学読取させる。すると、これでRFIDチップ210と同一のIDデータが光学読取されるので、このIDデータがデータベースサーバ110に送信される。
【0033】
このIDデータを受信したデータベースサーバ110では(ステップS1)、そのIDデータがRFIDリーダ101ではなくCCDカメラ102により取得されたことを判定する(ステップS2−N)。
【0034】
すると、データベースサーバ110は、例えば、CCDカメラ102に並設されているモニタタッチパネルに「RFIDタグを交換しますか Y/N」などのガイダンスデータを表示出力させる(図示せず)。
【0035】
そこで、作業者がRFIDタグの交換を入力操作すると、これを検知したデータベースサーバ110は(ステップS3−Y)、光学読取されたIDデータで管理ファイルを検索する(ステップS6)。
【0036】
一方、作業者は管理対象MSに添付されていない予備のRFIDタグ200を用意し、そのRFIDタグ200のRFIDチップ210または二次元コード221を、RFIDリーダ101またはCCDカメラ102に読み取らせる。
【0037】
すると、これで取得されたIDデータがデータベースサーバ110に送信されるので、このデータベースサーバ110は、IDデータを予備IDとして受信する(ステップS7−Y)。
【0038】
つぎに、検索された管理ファイルMFにIDデータが破損IDであることが記録され(ステップS8)、その管理ファイルMFに予備IDが記録される(ステップS9)。これで以後は予備IDをIDデータとして管理ファイルMFがデータ管理される。
【0039】
そこで、作業者はRFIDチップ210が破損したRFIDタグ200を管理対象MSから取り外して破棄し、この管理対象MSに上述の予備のRFIDタグ200を添付する。
【0040】
本実施の形態の対象管理システム1000では、上述のように通常は管理対象MSに添付されているRFIDタグ200のRFIDチップ210からRFIDリーダ101でIDデータを取得し、この取得されたIDデータにより管理対象MSを対象管理部111でデータ管理する。
【0041】
ただし、管理対象MSに添付されているRFIDタグ200のRFIDチップ210が破損した場合は、そのRFIDタグ200に印刷されているIDデータがCCDカメラ102で光学読取される。
【0042】
このとき、管理対象MSに添付されていない予備のRFIDタグ200のIDデータもRFIDリーダ101やCCDカメラ102で取得される。すると、RFIDチップ210が破損したRFIDタグ200から光学読取されたIDデータが破損IDとして、ID関連部112により予備のRFIDタグ200のIDデータである予備IDと関連される。
【0043】
そして、対象管理部111でデータ管理されている破損IDが関連された予備IDに管理置換部113で置換される。このため、管理対象MSに添付されているRFIDタグ200のRFIDチップ210が破損した場合は、そのRFIDタグ200を予備のRFIDタグ200と交換しても、そのまま管理対象MSのデータ管理を継続することができる。
【0044】
従って、管理対象MSごとの管理ファイルMFを手動操作でデータ更新するような煩雑な作業を必要とすることなく、破損したRFIDタグ200を予備のRFIDタグ200と交換してデータ管理を継続することができる。
【0045】
なお、本発明は本実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で各種の変形を許容する。例えば、上記形態ではRFIDチップ210の破損を作業者が確認し、その破損したRFIDタグ200のIDデータを破損IDとして予備のRFIDタグ200の予備IDに置換させることを例示した。
【0046】
しかし、CCDカメラ102がRFIDタグ200のIDデータを光学読取しているときに、RFIDリーダ101がIDデータを取得しないと、そのRFIDタグ200は破損していることになる。
【0047】
そこで、上述のような状態で光学読取されているIDデータを破損IDを判定し、これを予備のRFIDタグ200の予備IDに置換させてもよい(図示せず)。この場合、RFIDチップ210の破損判定と予備IDへの置換とを自動的に実行することができる。
【0048】
さらに、上記形態ではRFIDチップ210が破損したRFIDタグ200の管理ファイルMFにIDデータが破損IDであることを記録するとともに予備IDを記録し、管理ファイルMFにIDデータが破損IDであると記録されていると予備IDをIDデータと認識することを例示した。
【0049】
しかし、管理置換部113が、RFIDリーダ101から対象管理部111に取得される予備IDを破損IDに置換してもよい。この場合、対象管理装置100は破損IDを予備IDに置換して管理対象MSをデータ管理することができるが、対象管理部111では管理ファイルMFを破損IDのままデータ管理することができる。
【0050】
また、上記形態ではRFIDタグ200にRFIDチップ210のIDデータが事前に印刷されていることを想定した。しかし、対象管理装置100が、RFIDチップ210から取得されたIDデータをRFIDタグ200の白紙状態の表面に印刷するID印刷部(図示せず)を有してもよい。
【0051】
さらに、上記形態ではRFIDタグ200に光学読取できるIDデータが二次元コード221で記録されており、対象管理装置100がCCDカメラ102を有することを例示した。
【0052】
しかし、RFIDタグ200に光学読取できるIDデータがバーコードやOCR文字などで記録されており、これを光学読取できるデバイスを対象管理装置100が有してもよい(図示せず)。
【0053】
さらに、本実施の形態では対象管理装置100の各部がコンピュータプログラムにより各種機能として論理的に実現されることを例示した。しかし、このような各部の各々を固有のハードウェアとして形成することもでき、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせとして実現することもできる。
【0054】
なお、当然ながら、上述した実施の形態および複数の変形例は、その内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。また、上述した実施の形態および変形例では、各部の構造などを具体的に説明したが、その構造などは本願発明を満足する範囲で各種に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の実施の形態の対象管理システムの論理構造を示す模式的なブロック図である。
【図2】RFIDタグの外観を示す斜視図である。
【図3】対象管理システムの物理構造を示す模式的なブロック図である。
【図4】対象管理装置のデータ処理方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0056】
100 対象管理装置
101 RFIDリーダ
102 CCDカメラ
110 データベースサーバ
111 対象管理部
112 ID関連部
113 管理置換部
200 RFIDタグ
210 RFIDチップ
220 タグ本体
221 二次元コード
1000 対象管理システム
MF 管理ファイル
MS 管理対象

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の管理対象を個々に添付された複数のRFID(Radio Frequency Identification)タグでデータ管理する対象管理装置であって、
前記RFIDタグは、IDデータが登録されているRFIDチップを有するとともに前記IDデータが光学表記されており、
前記RFIDタグの前記RFIDチップから前記IDデータを取得するRFIDリーダと、
前記管理対象を添付されている前記RFIDタグの前記IDデータによりデータ管理する対象管理手段と、
前記RFIDタグに印刷されている前記IDデータを光学読取する光学読取デバイスと、
前記RFIDチップが破損した前記RFIDタグから光学読取された前記IDデータを破損IDとして予備の前記RFIDタグの前記IDデータである予備IDと関連させるID関連手段と、
前記対象管理手段でデータ管理されている前記破損IDを関連された前記予備IDに置換させる管理置換手段と、
を有する対象管理装置。
【請求項2】
前記管理置換手段は、前記光学読取デバイスが前記IDデータを光学読取しているときに前記RFIDリーダが前記IDデータを取得しないと前記破損IDを判定して前記予備IDに置換させる請求項1に記載の対象管理装置。
【請求項3】
前記対象管理手段は、少なくとも前記IDデータが設定されている管理ファイルを前記管理対象ごとに記憶し、
前記管理置換手段は、前記RFIDチップが破損した前記RFIDタグの前記管理ファイルに前記IDデータが前記破損IDであることを記録するとともに前記予備IDを記録し、
前記対象管理手段は、前記管理ファイルに前記IDデータが前記破損IDであると記録されていると前記予備IDを前記IDデータと認識する請求項1または2に記載の対象管理装置。
【請求項4】
前記管理置換手段は、前記RFIDリーダから前記対象管理手段に取得される前記予備IDを前記破損IDに置換する請求項1または2に記載の対象管理装置。
【請求項5】
前記RFIDチップから取得された前記IDデータを前記RFIDタグの白紙状態の表面に印刷するID印刷手段を、さらに有する請求項1ないし4の何れか一項に記載の対象管理装置。
【請求項6】
複数の管理対象に個々に添付される複数のRFIDタグと、前記RFIDタグで前記管理対象をデータ管理する対象管理装置と、を有する対象管理システムであって、
前記RFIDタグは、IDデータが登録されているRFIDチップを有するとともに前記IDデータが光学表記されており、
前記対象管理装置は、前記RFIDタグの前記RFIDチップから前記IDデータを取得するRFIDリーダと、前記管理対象を添付されている前記RFIDタグの前記IDデータによりデータ管理する対象管理手段と、前記RFIDタグに印刷されている前記IDデータを光学読取する光学読取デバイスと、前記RFIDチップが破損した前記RFIDタグから光学読取された前記IDデータを破損IDとして予備の前記RFIDタグの前記IDデータである予備IDと関連させるID関連手段と、前記対象管理手段でデータ管理されている前記破損IDを関連された前記予備IDに置換させる管理置換手段と、を有する対象管理システム。
【請求項7】
複数の管理対象に個々に添付される複数のRFIDタグと、前記RFIDタグで前記管理対象をデータ管理する対象管理装置と、を有する対象管理システムの前記RFIDタグであって、
IDデータが登録されているRFIDチップと、
前記RFIDチップが搭載されているとともに前記IDデータが光学表記されているタグ本体と、
を有するRFIDタグ。
【請求項8】
請求項1ないし5の何れか一項に記載の対象管理装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記RFIDタグの前記RFIDチップから前記IDデータを前記RFIDリーダに取得させるID取得処理と、
前記管理対象を添付されている前記RFIDタグの前記IDデータによりデータ管理する対象管理処理と、
前記RFIDタグに印刷されている前記IDデータを前記光学読取デバイスに光学読取させる光学読取処理と、
前記RFIDチップが破損した前記RFIDタグから光学読取された前記IDデータを破損IDとして予備の前記RFIDタグの前記IDデータである予備IDと関連させるID関連処理と、
前記対象管理処理でデータ管理されている前記破損IDを関連された前記予備IDに置換させる管理置換処理と、
を前記対象管理装置に実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項9】
請求項1ないし5の何れか一項に記載の対象管理装置のデータ処理方法であって、
前記RFIDタグの前記RFIDチップから前記IDデータを前記RFIDリーダに取得させるID取得工程と、
前記管理対象を添付されている前記RFIDタグの前記IDデータによりデータ管理する対象管理工程と、
前記RFIDタグに印刷されている前記IDデータを前記光学読取デバイスに光学読取させる光学読取工程と、
前記RFIDチップが破損した前記RFIDタグから光学読取された前記IDデータを破損IDとして予備の前記RFIDタグの前記IDデータである予備IDと関連させるID関連工程と、
前記対象管理処理でデータ管理されている前記破損IDを関連された前記予備IDに置換させる管理置換工程と、
を有するデータ処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−75730(P2009−75730A)
【公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−242337(P2007−242337)
【出願日】平成19年9月19日(2007.9.19)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】