説明

封緘具、段ボール箱、組み合わせ

【課題】封緘具を以って段ボール箱の蓋を閉じたとき、外蓋を押える部分が段ボール箱の蓋上に「出っ張り」となり、荷扱いするとき、他の箱に引っ掛かったり、封緘具自体が外れてしまうことがあり、それらの問題を回避できる段ボール箱を提供する。
【解決手段】封緘具Pの出っ張りを治めるための部材W、並びに該部材を付帯した段ボール箱Gなどを揃え、上記の問題を解決すると同時に便利に使えるものにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、段ボール箱の蓋を閉じるための封緘具と、同封緘具に関連する発明である。
【0002】
本発明の封緘具は、内蓋と外蓋とを挟み押えるかたちで蓋を閉じる形態のものである。
【0003】
この形態の封緘具は、外蓋を押える部分が外蓋の表面に「出っ張り」となる。この出っ張りは、段ボール箱を荷扱い(運ぶ、積み重ねるなどの扱い)するとき、他の箱に突っ掛かる、あるいは引っ掛かるなどの支障を生む。
【0004】
本発明は、適切に使用できる封緘具を得ることと併せて、上記した「出っ張り」を治めることに関するものである。
【背景技術】
【0005】
従来、外蓋と内蓋とを挟み合わせる、あるいは挟み押えるかたちで閉じる封緘具は、特許文献1〜7に示す如きものがある。うち、特許文献1〜5に示すものは、概ねコ字状の折り曲がりを以って挟み押える封緘具である。特許文献6、7に示すものは、概ねエ字状の形枠を以って挟み押える封緘具である。
【0006】
これらの封緘具について、「挟み押える封緘具」と上記したが、これら従来の封緘具は、「挟み押える」と云うよりも「嵌め付ける」と云う方が当を得ているものである。即ち、バネの働きを以って挟み押えると云うよりも、嵌め枠を以って嵌め押えると云った方が当を得ているものである。云うなれば、バネの働き(バネの許容)が極めて小さい用具である。
【0007】
特許文献3のもののみ、バネが働く形態(内に折れた案内片4を成した形態)を成しているが、特許文献1、2、4のものは、バネが殆んど働かないと云えるものである。また、特許文献5、6、7のものは、バネが全く働かないと云えるものである。
特許文献1〜7のものについて、バネが働くものにするために、仮に、嵌め付け口(挟み付け口)の幅(挟み幅)を狭めのものにしたとすれば、嵌め付ける(取り付ける)こと自体ができないものになる。また、緩く押えるものにすれば、抜け外れ易いものになる。
【0008】
総じて、この形態のもの(特許文献1〜7のもの)は、嵌め付けた状態あるいは挟み付けた状態から抜け外れ易い欠点がある。
それ故に、特許文献1〜4の封緘具は、段ボール箱に挟み付けた状態から、不要に抜け外れないようにするための仕掛けを設けている。
【0009】
特許文献1のものは、抜け外れ難くするために「爪部20」を設けているが、抜き外し易くするための仕掛けをもつものになっていない。云うなれば、一旦取り付けたなら抜き外すことは困難であり、無理に抜き外すことになる。即ち、「差込口16」を破損させるかたちで抜き外すことになる。
【0010】
特許文献2のものは、抜け外れ難くするために「掛止部3、3’」を設けている。明細書には「開封する際は、抜き外す時点に於いて背面板を中心部に向けて左右から加圧すれば幅が狭められて、掛止部が段ボール箱側壁より外れるので、下面板を透孔より簡単に引き抜いて開封でき」と記載されているが、左右より加圧する(押すこと)は、何とか出来るとしても、同時に手前方向に引き抜くための引っ掛かりがなく、抜き外しは困難であり、実用に適するものでない。
【0011】
特許文献3のものは、抜け外れ難くするために「係止突起5」を設けているが、抜き外すための手段が考えられていない。一旦取り付けた封緘具6は、特許文献1のものと同様、無理に(力任せに)抜き外すしかないものである。
【0012】
特許文献4のものは、抜け外れ難くするために「抜止部8」を設けているが、抜き外し易くするための形態が適切に使用できるものになっていない。即ち、取外孔12に指を挿入しようとしても外蓋に突き当たってしまい、現実的に挿入は困難である。仮に、指を挿入できたとしても、抜止部8の凸起を切欠部5から外す機能として働くものでなく、力任せに抜き外すしかないものである。
【0013】
上記したように、特許文献1、2、3、4の何れのものも無理に抜き外すしかない不便を強いるものである。当然のこととして、段ボール箱に設けた抜き穴は破損することになる。即ち、段ボール箱は繰り返しの使用に適さない箱になる。
【0014】
特許文献5、6、7、8のものは、抜け外れ難くする仕掛けも、抜き外し易くする仕掛けももつものでない。尚、それらの問題意識を提起しているものでもない。 然れど、挟み付け難いものか、抜け外れ易いものか、抜き外し難いものかの、いずれかの問題を内抱している。
上記したように、基本的な形態として、単に、コ字状あるいはエ字状の形枠を成した挟み具の場合、バネが硬く、挟み幅の許容(挟む対象の厚みに対する許容)が極めて小さいことから、相応の工夫が追加されない限り、しっかりした状態に挟み押えるものにはならない。また、しっかりした状態で取り付く(据え付く)ものにもならない。
【0015】
以上に説明したように、従来の封緘具は、抜け外れ易いものである。それ故に、不要に抜け外れないようにするための工夫を加えているものもあるが、そのことが抜き外し難いものにしている。
然れど、例えば「挟み付け易く、不要に抜け外れ難く、抜き外し易く、その上しっかり挟み押え得る」ものに成し得たとしても、これらの封緘具が便利に使用されるためには別の問題が残る。
【0016】
前記したように、これらの形態のものは、外蓋を押える部分が外蓋の表面上に「出っ張り」となり、荷扱いをするとき、この出っ張りが他の箱に引っ掛かるなど、その取り扱いに支障をきたすものである。
因みに、「出っ張り」が引っ掛かって、封緘具自体が抜け外れてしまう(あるいは抜き外されてしまう)ことも多い。
【0017】
この出っ張りの問題を解決しようとしたものに、特許文献1のもの(封緘装置)がある。これは、外蓋を二重構造にして、外蓋を押える部分を、二重にした中間の空間部分に取り付けるものである。然し、この方法は幾つかの欠点がある。前記した問題のほか、封緘具(の外蓋を押える部分)を、二重構造にした板(2枚に重なる板)の板間に(即ち、板と板とが重なる板間を狙って)横方から差し込む取り付け方(挟み付け方)は、決して便利ではない。その上、封緘している状態(外蓋を押えている部分)が板間に隠れてしまい、封緘状態を一見して確認することができないなど、実用に適するものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】実全昭57−180619
【0019】
【特許文献2】実開昭48−80923
【特許文献3】実全昭49−65628
【特許文献4】実開昭50−25931
【特許文献5】実全昭50−9324
【0020】
【特許文献6】実全昭48−66929
【特許文献7】実全昭52−44122
【0021】
【特許文献8】実用新案出願公告昭46−19335
【特許文献9】実用新案登録第3073874号
【特許文献10】特許第3995691号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
段ボール箱の蓋を閉じる手段として、従来、ガムテープ、ホッチキス、接着剤を使うなどの手段がとられてきた。これらの手段は、箱の表面に出っ張りが生じないことから、荷扱いする上で都合が良い手段であった、あるいは荷扱いするための手段でもあった。
然れど、従来の手段は、一回限りの荷扱いの手段であり、繰り返し使用したいとする使い方に適さない。
本発明は、繰り返しの「荷扱い」に利用できるものとして、ガムテープ、ホッチキス、接着剤などの代わりに封緘具を用いて、内蓋と外蓋とを、挟み合わせる、あるいは挟み押える(以下、挟み押えると云う)方法を以って蓋を閉じるものである。
但し、この方法は、前記したように外蓋を押える部分が外蓋の上に出っ張りとなり、荷扱いの妨げとなる。
本発明は、段ボール箱に、上記の出っ張りを治めるための手立てを講じ、繰り返しの「荷扱い」に使用できるものを得ることである。
【0023】
具体的な課題としては、内蓋と外蓋とを挟み押える(蓋を閉じる)ための適切な封緘具(留め具)を得ること、及び外蓋を押える部分の「出っ張り」を治めるための適切な手立てを得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0024】
本発明が、対象とする段ボール箱について説明する。
対象とする段ボール箱は、図1、2、3に示す如きに内蓋と外蓋を有し、内蓋と外蓋とが重なり合う形態を有したもので、その代表的なものが図1に示すものである。
尚、本発明で云う段ボール箱とは、箱材として段ボール板を使用するものに限らず、蓋の形態が上記したように内蓋と外蓋が重なり合うものを含めて「段ボール箱」と総称する。
因みに、請求項の記載に於いても同様とする。
【0025】
封緘具と段ボール箱との係わりを説明する。
本発明の封緘具は、内蓋と外蓋とを挟み押えるかたちで蓋を閉じるものである(図4参照)。
内蓋と外蓋を挟み押えるかたちで蓋を閉じる封緘具は、概ね、2つに分類することが出来る。
1つは、特許文献1〜7に示す如きに、段ボール箱の側方から取り付けるもの、もう1つは特許文献8〜10に示す如きに、2枚(一対)の外蓋の合わせ目から取り付けるものである。
前者のものは、内蓋を押えるために、段ボール箱に抜き穴を必要とするが、後者のものは、抜き穴を必要としない。
本発明の封緘具は、前者のものであって、段ボール箱に、抜き穴を要するものである。
因みに、対象とする段ボール箱は、内蓋の付け根にかかる部位、あるいは付け根寄りの部位に抜き穴を有するものとし、該抜き穴を潜ることで内蓋を内側から押えるものである。
【0026】
本発明の封緘具について説明する。
本封緘具は、形態A、形態B、形態C、形態Dの4つがある。
【0027】
形態Aは、図5、6、7、8に示す如きものである。
(a)形態Aの封緘具は、線材を折り曲げた形態を有して成り、正面から見るかたちに於いて、略コ字状あるいは略8字状(図8参照)に折れた2つの形枠を成す、
尚、2つの形枠は、横並びに連結されて成る、
(b)上記2つの形枠は、側面から見るかたちに於いて「略コ字状に折れた1つの形枠に見えるかたち」に連結される、
即ち、正面から見る2つの形枠は、それぞれ斜め向かいに向かい合うかたち、あるいは斜め向かいに挟み合うかたちに連結される、
(c)本封緘具を以って段ボール箱の蓋を閉じるとき、側面から見る形枠(挟み口)の向い合う2辺のうちの1辺を以って外蓋を押え、もう1辺を以って内蓋を押えて蓋を閉じる、
(d)上記の如き特徴を有して成る封緘具である。
【0028】
形態Bは、図9、10、11、18、19に示す如きものである。
(a)形態Bの封緘具は、略コ字状あるいは略U字状に折り曲がり、裏表に向い合うかたち、あるいは挟み合うかたちを成す、
(b)向い合う(あるいは挟み合う)片方の側(裏押え)は、縦に延びたかたちを有して成り、もう片方の側(表押え)は、縦に延びたかたちの部分と、横に延びたかたちの部分とを有して成る、
尚、横に延びたかたちの部分は、縦横に張るかたち、即ち、面を以って成る、
(c)本封緘具を以って段ボール箱の蓋を閉じるとき、向い合う片方の側(表押え)を以って外蓋を押え、もう片方の側(裏押え)を以って内蓋を押えて蓋を閉じる、
(d)上記の如き特徴を有して成る封緘具である。
【0029】
形態Cは、図9、10、11、12、14、16(2)に示す如きものである。
(a)形態Cの封緘具は、略コ字状あるいは略U字状に折り曲がり、裏表に向い合うかたち、あるいは挟み合うかたちを成す、
(b)向い合う(あるいは挟み合う)片方の側を表押えと云い、もう片方の側を裏押えと云うとき、表押えは、裏押えよりも縦に長く延びて成る、
(c)また、裏押えを向こう側にし、表押えを手前側にして見るとき、表押えは、表押えの正面手前側から、あるいは手前方から、裏押え(の内側面)に指を押し当て得るかたちを有して成る、
即ち、本封緘具を挟み付ける際に、挟み付け口(挟み口の入り口)を押し広げることができるかたちを有して成る、
(d)本封緘具を以って、段ボール箱の蓋を閉じるとき、表押えは外蓋を押え、裏押えは内蓋を押えて蓋を閉じる、
(e)上記の如き特徴を有して成る封緘具である。
【0030】
形態Dは、図14、15、16に示す如きものである。
(a)形態Dの封緘具は、略コ字状あるいは略U字状に折り曲がり、裏表に向い合うかたち、あるいは挟み合うかたちを成す、
(b)内蓋を押える側が、2本に延びるかたちを以って成る、
あるいは外蓋を押える側が、別々に働くバネを有した2本で成る、
(c)上記の如き特徴を有して成る封緘具である。
【0031】
以上に、封緘具について説明した。
【0032】
以下に、外蓋を押える部分の出っ張りを治める方法について説明する。
封緘具の出っ張りを治める方法は、方法1、方法2、方法3、方法4、方法5の5つがある。
【0033】
方法1は、図20、21、22、23、24、25、26、27を以って説明するものである。
(a)本発明は、出っ張りを均し得る厚みと、出っ張りを均し得る形状をもった板部材を、外蓋の表面に付帯する方法によって出っ張りを治めるものである、
(b)本部材(板部材)は、出っ張りを治めるための手段として、封緘具と組み合う部分について切り欠いたかたち、あるいは出っ張りに見合う深さの凹み、あるいは出っ張りを板厚の内に収め得るかたちを成す、
(c)本部材は、段ボール箱(の外蓋)に付帯させるもの、あるいは段ボール箱(の外蓋)に付帯した部分である、
(d)上記の方法、並びに上記の如き特徴を有した部材、並びに同部材と封緘具との組み合わせ、並びに同部材を付帯した段ボール箱である。
【0034】
尚、図22、24、25、26、27を以って説明するものは、方法1を具現するためのかたちが、本体部分と一体に板取りされ(切り出され)た上で形成される段ボール箱である。
(a)本段ボール箱は、この出っ張りを治めるための構成として、外蓋に延長部(G5)を設け、該延長部を、外蓋の外側に折りたたんで、または外蓋の内側に折りたたんで、外側(上側)になる部分と内側(下側)になる部分を成す、
(b)また、外側(上側)になる部分は、使用する封緘具に対応し、封緘具が取り付く部分あるいは封緘具を付け外しするための所要部分に切り欠きを成す、
(c)外側(上側)になる部分と、内側(下側)になる部分は、貼り合わされ、あるいは付け合わされ、出っ張りを収め得るかたちに形づくられる、
(d)上記の如き特徴を有して成る段ボール箱である。
【0035】
方法2は、図25、26、27を以って説明する段ボール箱である。
(a)本段ボール箱は、この出っ張りを治めるための構成として、外蓋に延長部(G5)を設け、該延長部を、外蓋の内側に折りたたんで、外蓋を、外側(上側)になる部分と、内側(下側)になる部分の二重の構成にし、封緘具(の表押え)は、内側になる部分を押えることで、外蓋の表面に出ないかたちをとるものである、
(b)また、外側(上側)になる部分は、使用する封緘具に対応し、封緘具が取り付く部分あるいは封緘具を付け外しするための所要部分に切り欠きを成す、
(c)上記の如き特徴を有して成る段ボール箱である。
【0036】
方法3は、図28、29、30、31を以って説明するものである。
(a)本発明は、出っ張りを収め得る厚みと、出っ張りを収め得る形状をもった板部材を、外蓋の上に添い合わせる方法により、出っ張りを治めるものである、
(b)本部材(板部材)は、出っ張りを治めるため、封緘具と組み合う部分について、出っ張りに見合う深さの凹み、あるいは出っ張りを板厚の内に収め得るかたちを成す、
(c)上記の方法、並びに上記の如き特徴を有した部材、並びに同部材と封緘具との組み合わせ、並びに同部材と段ボール箱との組み合わせである。
【0037】
方法4は、図32、33、34、35を以って説明するものである。
(a)本発明は、封緘具と組み合う部分あるいは其の周辺部分について、「なだらかに均す」あるいは「滑らかに被う」方法により出っ張りを治めるものである、
(b)本部材は、出っ張りを治める手段として、使用する封緘具に対応して、「封緘具を取り付ける部分の周辺を、突っ掛らないように、あるいは引っ掛からないように、なだらかに均す形態」、あるいは「封緘具を取り付ける部分と其の周辺を、突っ掛らないように、あるいは引っ掛からないように、滑らかに被う形態」を成す、
(c)本部材は、段ボール箱(の外蓋)に付帯させるもの、あるいは段ボール箱(の外蓋)に付帯する部分である、
(d)上記の方法、並びに上記の如き特徴を有した部材、並びに同部材と封緘具との組み合わせ、並びに同部材を付帯した段ボール箱である。
【0038】
方法5は、図36、37、38、39を以って説明するものである。
(a)本発明は、出っ張りが生じないための方法として、外蓋の板厚の内に差し込み穴をもつものとしたことである、
(b)本発明(の段ボール箱)は、外蓋の板厚の内に、封緘具の外蓋を押える部分を、差し込み得る差し込み穴を設けて成る、
尚、該差し込み穴は、外蓋の長手方向の端から差し込む穴である、
(c)上記の方法、並びに外蓋の板厚の内に差し込み穴を有した段ボール箱である。
【発明の効果】
【0039】
1、挟み押えるバネが適切に働く封緘具を得たこと。
2、外蓋を押える部分の「出っ張り」を治めるための適切な方法、並びに手段を得たこと。
3、その結果、荷扱いに適した段ボール箱(と封緘具との組み合わせ)を得たことである。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】対象とする段ボール箱の1つを示す図である。
【図2】対象とする段ボール箱の1つを示す図である。
【図3】対象とする段ボール箱の1つを示す図である。
【図4】段ボール箱と封緘具との係りを示す図である。
【図5】本発明の封緘具の1つを示す図である。
【図6】本発明の封緘具の1つを示す図である。
【図7】本発明の封緘具の1つを示す図である。
【図8】本発明の封緘具の1つを示す図である。
【図9】本発明の封緘具の1つを示す図である。
【図10】本発明の封緘具の1つを示す図である。
【図11】本発明の封緘具の1つを示す図である。
【図12】本発明の封緘具の1つを示す図である。
【図13】図12に示した封緘具を以って蓋を閉じる様子を示す図である。
【図14】本発明の封緘具の1つを示す図である。
【図15】図8に示した封緘具を以って蓋を閉じる様子を示す図である。
【図16】本発明の封緘具の1つを示す図である。
【図17】図16に示した封緘具を以って蓋を閉じる様子を示す図である。
【図18】本発明の封緘具の1つを示す図である。
【図19】本発明の封緘具の1つを示す図である。
【図20】封緘具の出っ張りを治める部材の1つを示す図である。
【図21】封緘具の出っ張りを治める部材の1つを示す図である。
【図22】出っ張りを治める段ボール箱の1つを示す図である。
【図23】出っ張りを治める部材の1つを示す図である。
【図24】出っ張りを治める段ボール箱の1つを示す図である。
【図25】出っ張りを治める段ボール箱の1つを示す図である。
【図26】図25に示した段ボール箱について蓋を閉じる様子を示す図である。
【図27】出っ張りを治める段ボール箱の1つを示す図である。
【図28】出っ張りを治める部材の1つを示す図である。
【図29】出っ張りを治める部材の1つを示す図である。
【図30】図29に示した部材に組み合わせる封緘具を示す図である。
【図31】図28、29に示した部材の裏側面を示す図である。
【図32】出っ張りを治める部材の1つを示す図である。
【図33】図32に示した部材を使用した様子を示す図である。
【図34】出っ張りを治める部材の1つを示す図である。
【図35】図34に示した部材を使用した様子を示す図である。
【図36】差し込み穴を設けた段ボール箱の1つを示す図である。
【図37】図36に示した段ボール箱について蓋を閉じる様子を示す図である。
【図38】差し込み穴を設けた段ボール箱の1つを示す図である。
【図39】図38に示した段ボール箱について蓋を閉じる様子を示す図である。
【図40】内蓋を保護する部材の1つを示す図である。
【図41】内蓋を保護する部材の1つを示す図である。
【図42】外蓋の縁(付け根寄り)に切り込みを設けた段ボール箱である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、図を追って、本発明を説明する。
本発明を説明する上で、図を見たままの状態で、上、下、縦、横、左、右、向こう、手前、裏、表の意味を使い分ける。
図4および封緘具(図5〜12、14、16、18、19)以外は、斜視図である。依って、「斜視図である」とする説明は省略する。
【0042】
本明細書ならびに請求範囲の記載で使用した、「方法」と「手段」の文言の意味について説明する。
方法は、「いくつかの手段を束ねた」意味で使用した。即ち、方法の意味は、手段の意味よりも、上位概念の技術思想として位置付け、手段となる記載内容(構成、形状、形態など)は、その方法を具体化する1つのかたちとして記載しているものである。
【0043】
以下の記載は、前段で、内蓋と外蓋とを挟み押えるための用具(即ち、封緘具)について説明し、後段で、封緘具の出っ張りを治めるための手立てについて説明する。
【0044】
図1、2、3は、本封緘具が対象とする段ボール箱を示したものである。
【0045】
図1(1)に示すものは、本発明(の封緘具)が対象とする段ボール箱の代表的な形態を成すもので、2枚の内蓋と、2枚の外蓋を有する箱である。
図1(2)は、図5に示した封緘具を以って、蓋を閉じる様子を示したものである。
【0046】
図2(1)に示すものは、ティッシュペーパーの箱として使用されているもので、箱本体の側面に蓋を有するものである。
図2(2)は、図11に示した封緘具を以って蓋を閉じる様子を示したものである。
【0047】
図3(1)は、外蓋が1枚で成る箱である。
図3(2)は、図7(1)に示した封緘具を以って蓋を閉じる様子を示したものである。
【0048】
図1、2、3で示した如きに、内蓋と外蓋とがあり、内蓋と外蓋が重なり合う形態を有した箱が、本発明が対象とする段ボール箱である。
【0049】
図4は、封緘具と段ボール箱との係わりを示す図である。
図4は、段ボール箱の内蓋と外蓋とが重なり合った状態の断面(部分図)と、封緘具を側面から見たかたち(コ字状に折り曲がったかたち)を示した図である。
段ボール箱は、内蓋の付け根に懸かる部位(蓋を閉じた状態に於ける内蓋の内側面の延長線上にかかる部位)あるいは内蓋の付け根寄りの部位に抜き穴をもつ。
封緘具(P)は、図4に示す体勢で段ボール箱の蓋を閉じる(封緘する)、即ち、図4に示す体勢で内蓋と外蓋とを挟み押える。
【0050】
抜き穴は、大きく分けて2つの形態がある。
1つは、図1、3に示す如きに、箱本体の側面部(壁面部)に設ける穴(G4)である。もう1つは、図13(1)に示す如きに、箱本体の側面部から内蓋にかかる部分まで切り欠いた穴(G4)である。
前者の穴(抜き穴)の場合は、挟み付ける封緘具の連結部(コ字状に折り曲がる部分)が箱本体の側面(外側)に出っ張りとなる。後者の穴(抜き穴)の場合は、挟み付ける封緘具の背部(コ字状に折り曲がる部分)は出っ張らないかたちで挟み付けることができる。
尚、本明細書は、主に前者の抜き穴を以って説明しているが、どちらの抜き穴にするかは任意の選択で良い。
【0051】
図5、6、7、8は、線材を折り曲げた形態を有して成る封緘具である。
【0052】
図5は、縦に長く延びる側と、縦に短く延びる側とで挟み合う形態を成すもので、縦に短く延びる側で、略コ字状に折り曲がった2つの形枠を連結している形態のものである。尚、連結する部分の横幅(間隔)は任意に決めて良い。
図5(1)は、正面図である。図5(2)は、側面図である。
【0053】
図6は、縦に長く延びる側と、縦に短く延びる側とで挟み合う形態を成すもので、縦に長く延びる側で、略コ字状に折り曲がった2つの形枠を連結して成る形態のものである。尚、連結する部分の横幅(間隔)は任意に決めて良い。
図6(1)は、正面図である。図6(2)は、側面図である。
【0054】
図7は、縦に長く延びる側と、縦に短く延びる側とで挟み合う形態を成すもので、略コ字状の2つの形枠を成す折り曲がりの両端(線材の両端)が、左右の内側に折り曲がるかたちを成したものである。
これに対して、図5、6に示したものは、線材の両端が左右の外側に折り曲がるかたちを成したものである。
図7(1)は、正面図である。図7(2)は、図7(1)の側面図である。図7(3)は、正面図である。図7(4)は、図7(3)の側面図である。図7(5)は、正面図である。図7(6)は、図7(5)の側面図である。図7(7)は、正面図である。図7(8)は、図7(7)の側面図である。
【0055】
図5、6、7に示すものは、側面から見るかたちで向い合う両辺のどちら側を表押え(外蓋を押える側)として使用しても、どちら側を裏押え(内蓋を押える側)として使用しても良いものである。
【0056】
図8は、正面から見るかたちとして、略8字状に折り曲がった形態を成すものである。但し、折り曲がりの両端部分は、縦真っ直ぐあるいは縦真っ直ぐ方向に延びるかたち(抜き穴に差し込めるかたち)を成すものである。
図8(1)は、正面図である。図8(2)は、図8(1)の側面図である。図8(3)は、正面図である。図8(4)は、図8(3)の側面図である。
【0057】
図5〜8のものは、線材を折り曲げて成したものである。実施例に於いては、#12(2.6〜2.5ミリ)、#10(3.2〜3.1ミリ)の鉄線を使用したが、任意の選択で良い。金属線を用いる場合は、取扱う上での危険を防ぐため、必要により先端(切断部分)をまるめ折るなどの措置をとっても良い。
尚、必ずしも金属線を折り曲げて成すものでなくても良い。即ち、請求の範囲は、金属に代わる素材を以って成すものを含めたものである。
因みに、「線材」と云う表現は、金属線を意味することから、請求項の記載に於いては、「線材で成る」とせず、「線材を折り曲げた如き形態を有して成る」とする意味合いのもと、「線材を折り曲げた形態を有して成る」と記載した。
【0058】
図5、6、7、8に示した封緘具について、請求項の記載で「略コ字状に折れた…」としている。
バネが効果的に働くかたちとして、できるだけコ字状に折り曲がることが望ましいが、正面から見るかたちに於いて、コ字状に折れる間隔(横幅)を狭い幅に設定した場合など、製作上の都合から、コ字状でなく、U字状に折り曲がるものに妥協することもあることから、本発明で云うコ字状はU字状を含むものとする。
図5〜8で云う「コ字状」のかたちは、挟み口の最奥まで挟み付けることができ、そのことによって挟み幅が適切に押し広げられ、挟み口の最奥でもバネが働くかたちとして意義をもつ。
図5〜8に示すものは、正面から見る2つの形枠が、それぞれ別々に働くバネを成すものである。
因みに、図9、10、11、12、14、16、18、19に示したものについても、理由は異なるが(箱の外側に出っ張る部分が小さくなるよう)、できるだけコ字状に折り曲がったものにするのが良い。
【0059】
図5、6、7、8に示したものについて、それぞれの側面図で見るように、挟み付け口(挟み口の入り口)に向けて徐々に挟み幅が狭まるかたちを示したが、この形態(斜め向かいに挟み合う形態)のものの場合は、この限りでなく、挟み口の奥から挟み付け口にかけて同じ挟み幅であっても良い。
【0060】
図9は、表押えが、縦に延びるかたちの部分とともに、向かい合う2枚の外蓋を横渡しに押えるかたちとして、横に延びるかたちの部分をもつものである。
図9(1)は、斜視図である。図9(2)は、裏側(裏押え側)から見た正面図である。図9(3)は、側面図である。
【0061】
縦に延びるかたち(縦細の形態)は、2本の指で摘みもち易い。また、縦細の状態でコ字状あるいはU字状に折り曲ることに依り、バネが柔軟に働き易くなる。更に、図9(3)に示すように、側面から見るかたちに於いて挟み付け口に向けて徐々に挟み幅が狭まるかたちにして、バネが効果的に働く(応力が効果的に生ずる)ものにしている。
【0062】
挟み付け口に向けて徐々に挟み幅が狭まったものは、挟み付け難いことになるが、本封緘具は、挟み付けに際して挟み付け口を押し広げられるよう、図9(1)に示すように、つまみもつ辺りの部分について、表押え側を、裏押え側の横幅よりもやや狭い幅にしている。
【0063】
ここで挟み付ける際の操作について説明する。
本封緘具は、基本的なかたちとして挟み付け易くするための手懸りをもつものとしている。即ち、挟み付け口を押し広げるための手懸り(あるいは窓)をもつものにしている。
本封緘具は、図9(1)で示すように、表押えを手前側、裏押えを向こう側にして正面から見るかたちで、表押えの左右の脇の切り欠いた部分から、裏押えの左右の縁が覗き見えるかたちを成したものにしている。
本封緘具を挟み付ける際には、表押えの先端部分(裏押えよりも縦に長く延びた部分)を、段ボール箱(の抜き穴を有した部位)の上縁に押し当てた上で、裏押え(の上記した覗き見える部分)を下押しして、挟み付け口(挟み口の入り口)を押し広げ加減に押し込むことで、スムーズに挟み付けることができる。
【0064】
図9に示したものと同様に、図14、16(2)に示すものも、表押えの左右の脇を切り欠き、表押えの手前方から裏押え側を押し退ける(即ち、挟み付け口を押し広げる)ことができるものにしている。
また、図10、11、12については、表押えの中程の位置(左右の中間位置)に、指先を押し当てる窓(P4)を設けて、裏押え側を押し退ける(即ち、挟み付け口を押し広げる)ことができるものにしている。
因みに、図5、6、7、8に示したものも、上記の機能(あるいは形態)をもつものである。
【0065】
尚、表押えの下半部分から、裏押え側にかけて細幅(縦細)で折り曲がるかたちは、上記したようにバネが効果的に働き易くなるとともに、段ボール箱の抜き穴に差し込み易いこと、更に、抜き穴を保護する使い方ができる。
【0066】
図10は、図9のものを発展させたもので、裏押えの先端を指先で下押しできる程の窓をもたせたものである。
図10(1)は、斜視図である。図10(2)は、側面図である。
【0067】
図11は、図9、10に示したものを線材で成した(置き換えた)ものである。材質の違い、様態の違い、見た目の違いなどはあっても良い(任意の設定で良い)ことを説明しているものである。
図11(1)は、斜視図である。図11(2)は、側面図である。
【0068】
図11に示した封緘具を使用した様子を、図2(2)に示した。
図2(2)に示したように、抜き穴をもたない箱に挟み付ける用途のものにする場合は、裏押えの先端を尖ったかたち(突き刺せるかたち)にしておくと良い。
【0069】
図12は、従来のもの(特許文献1〜5のもの)に対して説明するものである。
従来のものは、前記したようにバネの働きが硬いので、コ字状に折り曲がる部分だけでも、図12に示すように、細幅を以って成るようにすることが望ましい。
更には、図に示すように、表押えの側に、裏押え側を下押しする窓を設けること、側面から見るかたちとして、挟み付け口に向けて徐々に狭まった形態の挟み口にすることなどに依って、抜け外れ難く、付け外しし易く、しっかりと蓋を閉じる(内蓋と外蓋を挟み押える)ことができるものになる。
図12(1)は、斜視図である。図12(2)は、裏側から見た斜視図である。図12(3)は、側面図である。
【0070】
図13(2)は、図12に示した封緘具を以って、段ボール箱の蓋を閉じる様子を示すものである。図13(1)は、封緘具を挟み付ける前の段ボール箱で、抜き穴のかたちを説明するものである。
図13(1)に示す如きに、「内蓋にかかる穴」にした場合は、封緘具を、段ボール箱の側面に出っ張りを生じないかたちで挟み付けることができる。
【0071】
図14は、図12に対して示すものである。
図12に示したものが、表押えの中ほどに窓を設けたものであるのに対し、図14に示すものは、表押えの両横に裏押えを下押しできる程の切り欠きを設けたものである。
図14(1)は、斜視図である。図14(2)は、側面図である。
【0072】
図14に示したものは、2本に分けた裏押えをもつものである。2本に分けることによって、表押えの横幅(一対の外蓋を横渡しに押える幅)を広めに(充分な幅に)成す上で、都合の良い構成になる。即ち、2本にすることによって、抜き穴を不要に大きくすることなく、安定して据え付く構成のもとに、表押えの横幅を大きめに成すことができる。
【0073】
図15は、図14に示したものを線材に置き換えたもの(図8に示したもの)を使用して蓋を閉じる様子を示す図である。
線材に置き換えたものは、斜め向かいに向い合うかたち、即ち、斜め向かいに挟み合うものになる。このことは大きな機能が加わることを意味する。
【0074】
その機能について説明する。
図5、6、7、8に示した封緘具は、「斜め向かいに挟み合うバネ」を有した挟み具である。
これに対して、図9、10、11、12、14、16、18、19に示した封緘具は、「正面向かいに挟み合うバネ」を有した挟み具である。
前者のものは、表押えと裏押えとをつなぐ部分(コ字状に連結する部分)の幅を、例えば、図8(1)で見るとき、図8(2)で示す幅よりも幅広になっている。即ち、正面から見る幅は、側面から見る幅よりも広幅になっている。この幅の違いこそは、挟む対象の厚みに対応するための挟み幅の余裕である。同時に、挟み付くためのバネを生む根源となるものである。
即ち、図15で使用の封緘具(P)は、挟む対象の厚みに対し、図8(2)に示す幅から図8(1)に示す幅に近づくまでの許容をもつものである。
因みに、図5、6、7、8に示したものは、それぞれが此の機能を有している。
【0075】
図16は、片方の側が縦横の幅をもって(即ち、面を成して)延びるかたちを成し、もう片方の側が縦2本に延びるかたちを成したものである。
図16(1)は、斜視図である。図16(2)は、裏側から見た斜視図である。
因みに、図5、6、7、8に示したものも、それぞれが縦2本の足(縦細く延びるかたち)をもつものである。また、設計によっては、図5に示したものの如きに、相手側に、更に、縦1本になる足をもつものにもなる。
【0076】
図17(1)は、図16(1)に示した状態、即ち、縦横の幅を以って(面を成して)延びる側を、外蓋を押える側(表押え)として使用した例を示すものである。
この使い方での挟み付けに於いては、裏押えとなる側に成した両脇の切り欠きが、表押えをつまみ上げる上で都合が良い。即ち、挟み口を引き広げて挟み付けることができる。
【0077】
図17(2)は、図16(2)に示した状態、即ち、縦2本に延びる側を、外蓋を押える側(表押え)として使用した例を示すものである。
この使い方での挟み付けに於いては、裏押えとなる側を押し下げて(挟み付け口を押し広げて)挟み付けることができる。因みに、図16(2)のかたちで使用する場合は、いずれの部分を押し下げるにしても容易である。
【0078】
図16、17では、封緘具の形態によっては、どちら側を表押え、あるいは裏押えとして使用しても良いことを説明した。
因みに、図5、6、7、8に示すものの場合は、それぞれが此の形態(あるいは此の機能)を有している。
【0079】
図18について説明する。
図9、10、11、12、14に示した封緘具が、裏押えに対して表押えが縦長く延びるものであるのに対し、図18(及び図19)に示すものは、表押えよりも裏押えの方が縦長く延びるかたちのものである。
この形態のものを挟み付けるには、先ず、裏押えの先端(表押えよりも突き出ている部分)を段ボール箱の抜き穴に差し込み、その上で、表押えをつまみ上げて(即ち、挟み口を引き広げるかたちで)挟み付けるのが良い。
図18(1)は、斜視図である。図18(2)は、裏側から見た正面図である。図18(3)は、側面図である。
図18に示すものは、表押えの両脇部分の横幅を、つまみ上げ易いように、裏押えよりも僅かに幅広にしているものである。
【0080】
図19は、図18に示したものを、線材で成した(置き換えた)ものである。
尚、図11で説明したことと同様に、裏押えの先端を尖ったかたち(突き刺せるかたち)にするのも良い。
図19(1)は、斜視図である。図19(2)は、側面図である。
【0081】
因みに、異なった素材のものに置き換える、あるいは、線材で成したものをプラスチック成形で成すものに置き換えるなどは任意である。尚、その場合、相応に様態の異なったものになるが、あるいはプラスチック成形で成すことにより、部分部分を平たく、あるいは面を成すなど、様態を変えることができるが、本封緘具の機能をもつものであれば、本請求範囲に含むものとする。
【0082】
図19に示すものに類似したものに、特許文献9のものがある。特許文献9の特徴は、内蓋を探り捉え得るに足る長さとして、縦長く突き出た部分(下挟持部材2の先端部2A)をもたなければならないものである。また、上挟持部材1(外蓋を押える側)は、四辺形(の面)を成した部分だけで成るが、本封緘具の場合は、表押え(外蓋を押える側)は、縦に延びたかたちの部分と、横に延びたかたちの部分とを有して成る。尚、横に延びたかたちの部分は、縦横に張るかたち、即ち、面を以って成るものである。
【0083】
封緘具は、2個を使用して、段ボール箱の向こう側と手前側の両端に挟み付ける(取り付ける)のも良いし、1個の使用で、段ボール箱の一方の端に挟み付ける使い方でも良い。
また、上端寄りと下端寄りの両方に抜き穴を設けておき、天蓋に限らず、底蓋についても封緘具を用いるのも良い。
尚、抜き穴は、使用する封緘具との見合いに基づいて、その大きさ、かたち、数は任意に設定して良い。尚、抜き穴は、大は小を兼ねるものになるが、過大にならないことが望ましい。
【0084】
段ボール箱は、繰り返し使用すると、内蓋が箱内に垂れ下がるようになり、内蓋を押える部分(の先端)が突っ掛かるようになる。「突っ掛かり」を和らげる対策として、封緘具について、内蓋を押える部分(裏押え)の先端を、僅かに、外側に反り返ったかたちにするのも良い。
【0085】
封緘具について、以上に説明した。
以下に、封緘具の「出っ張り(外蓋を押える部分の出っ張り)」を治めるための部材、あるいは該部材を付帯する段ボール箱について説明する。
【0086】
図20(1)は、外蓋の表面に付帯させる部材である。
本部材は、段ボール片あるいは段ボール片に代わるような軽い板材を用いるのが良い。
【0087】
図20(1)に示す部材は、使用する封緘具の出っ張りの高さ(厚さ、あるいは太さ)に見合う厚みの板を使用し、封緘具が取り付く部分を切り欠いたものである。図20(2)は、外蓋の表面に該部材を張り付けた状態を示したものである。図20(3)は、封緘具(図5に示したもの)を以って、蓋を閉じる様子を示したものである。
【0088】
因みに、該部材は、「荷扱いをする上で、支障にならない程度の形状あるいは大きさであれば良い」とするものである。また、切り欠きのかたちは、任意にデザインしたかたちであっても良い。その他に、封緘具が取り付くため以外の切り欠き(例えば、内容物の見出し書きをセットするための切り欠きなど)を設けても良い。
【0089】
図21について説明する。
図20に示したものが、2枚の部材を、2枚(一対)の外蓋に別々に張り付けるものであるのに対し、図21(1)に示すものは、1枚の板材(段ボール片あるいは段ボール片に代わる板材)を以って、一対の外蓋を押えるものである。
1枚の板材を、一対の外蓋に張り付ければ、それは封緘する(蓋を閉じる)ことを意味する。即ち、図21に示すものは、封緘の証しを兼ねるもので、封緘する時点で外蓋に張り付ける使い方をするものである。封を開くときは、一対の外蓋の合わせ目の位置に沿ってカット(開封)する。封緘の証しを確かにする使い方である。開封した段階では、図20(2)と同じ状態になり、同じ使い方ができるものになる。
即ち、図21は、1つの利用形態を示したものでもある。
【0090】
図20で示した部材と、図21で示した部材は、切り欠きのかたちが異なっている。切り欠きのかたちは、例えば、同じ封緘具を使用する場合であっても、同じである必要はない。また、封緘具のかたちと一致する必要もない。任意のデザインで良いということである。外蓋の表面が、荷扱いをする上で支障のない程度に均されていれば良いと云うことでもある。
尚、切り欠く部分を、切り欠くことができるようミシン目を入れるなどしておき、開封する時点まで切り外さずに残しておくのも良い。
【0091】
図22について説明する。
図20、21に示したものが、段ボール箱本体と切り離して成した部材であるのに対し、図22に示すものは、段ボール箱本体と一枚つづきの板材で成される部材(あるいは部分)である。
(a)同部材は、外蓋を延長した部分(延長部)を以って成す、
(b)延長部は、使用する封緘具に対応して、封緘具が取り付く部分あるいは付け外しするための所要部分に切り欠きを成し、
(c)外蓋の外側に(折りたたんで)張り付けられ或いは付け合わされ、出っ張りを収め得るかたちに形づくられる。
【0092】
図22(1)は、外蓋に延長部を設け、延長部に切り欠きを成していることを説明する図である。
図22(2)は、延長部を外蓋(G2)に張り付けて完成した状態を示す図である。
【0093】
段ボール箱の別部材として成すもの(図20、21に示したもの)は、段ボール箱を形成する板材(の厚み)と関係なく、使用する封緘具の出っ張りに見合った厚みの板材を使用することができる。また、箱材として段ボールを使用しない箱に適用することができるが、段ボール箱と一体に成す場合(図22に示すものの場合)の部材は、箱本体に使用した板材と同じ厚みの板材になる。故に、箱材として段ボールを使用していない場合には、適さない方法でもある。
繰り返し使用する段ボール箱は、強度を考慮して、厚めの板材を使用することになる。図22の方法で成す場合、不要に厚みの厚い部材となる可能性があるので、勘案することが大切である。
【0094】
図20、21、22は、図1に示した形態の段ボール箱に付帯させる部材を示した。段ボール箱(の蓋の形態)の違いによっては、異なる形態のものになる。また、本部材は、使用する封緘具の違いによって、相応に様態(切り欠きのかたち)の異なるものになる。
然し、使用する封緘具について、その大きさ(輪郭)、および厚さ(あるいは太さ)などを標準化することによっては、例えば、図5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、19に示した全ての封緘具に適切に対応し得るものになる。
【0095】
本部材と封緘具の対応関係は、同時に封緘具と段ボール箱(に施す抜き穴)との対応関係を伴うものでもある。使用する封緘具の内蓋を押える部分(裏押え)が、1穴の抜き穴で良いものか、2穴の抜き穴を要するものか、であるが、どちらかに統一することも出来るが、どちらにも対応できる抜き穴を有するものにしても良い(即ち、3穴の抜き穴を有するものにするのも良い)。このことは、任意に選択して良い。
【0096】
図23、24に示したものは、本出願とは異なる封緘具(特許文献8、9、10のもの)に対応するものである。即ち、2枚(一対)の外蓋の合わせ目から挟み付ける封緘具に対応する部材である。
因みに、図23、24に示す部材は、特許文献10の封緘具を使用する場合を例にした切り欠きのかたちを示したものである。
図23は、図20に対するものとして示したものである。即ち、使用する封緘具の形態が異なることから、それに対応して切り欠きのかたち、あるいは切り欠きの位置を変えて示したものである。同様に、図21に対するものを成すのも良い。同様に、図24は、図22に対するものとして示したものである。
斯様に、封緘具の形状形態、あるいは使用形態の違いに対応して成すことができることを説明するものである。
【0097】
本発明(本部材)は、出っ張りを治めるための方法を含め、段ボール箱の違い、使用する封緘具の違いに係りなく請求範囲とするものである。
【0098】
図25について説明する。
図25(本段ボール箱)は、出っ張りを治めるための構成として、外蓋に延長部を設け、該延長部を、外蓋の内側に折りたたんで、外蓋を、外側(上側)になる部分と、内側(下側)になる部分の二重の構成にし、封緘具(の表押え)は、内側になる部分を押えることで、外蓋の表面に出ないかたちをとるものである、因みに、折り込み幅(延長部の延長幅)は、任意で良い。
図25(1)は、折り込む前の状態、図25(2)は、折り込んだ後の状態を示す図である。
因みに、延長部(G5)を外蓋の内側に折り込んで使用するものに、特許文献1のものがある。
【0099】
特許文献1のものは、外蓋の延長部を内側に折り込んで二重折構造にしただけのものであって、封緘具を挟み付け難い上に、封緘状態(封緘しているか、いないか)が一見で確認し難いなど、前記したように多くの問題がある。
【0100】
本発明のもの(本部材)は、延長部(G5)を外蓋の内側に折り込んだだけのものでなく、外蓋の外側(上側)になる部分(の長手方向の端)に切り欠き(K)を有するものである。即ち、封緘具の挟み付けを容易にするための切り欠きを有したものである。切り欠きは、挟み付けを容易にするためだけでなく、封緘状態を反対側から見ても一目で確認することができる。これは、荷扱いをする上で重要なことである。
【0101】
図25に示した切り欠きは、封緘具を取り付ける(挟み付ける)に際して、表押えの先端を、該段ボール箱の外蓋の内側(下側)となる部分の縁に押し当て、挟み付け口を押し広げることができるよう、表押えの先端を押し当てるための部分として、外蓋の外側(上側)になる部分の縁(長手方向の端)を切り欠いたものである。
【0102】
図26は、図25(2)に示した段ボール箱に、図7(5)に示した封緘具を以って、蓋を閉じる様子を示すものである。
因みに、図7(5)に示したものは、図25に示した形態の段ボール箱に適用するために、図7(3)に示したもの(基本のかたちのもの)を変形して成したものである。変形に依って、内蓋と外蓋を挟み押えることと併せて、向い合う外蓋と外蓋とを寄せ合わせるバネも働くものにした。
【0103】
因みに、延長部を内側に折り込む形態のもとで、即ち、内側になる部分を外側になる部分に貼り合わせていない状態のもとで、その外側(上側)になる部分に設ける切り欠きは、切り欠きの位置あるいは切り欠きの大きさによっては(図25に示す切り欠きの場合は)、内側(下側)になる部分に働く封緘具の作用(蓋を閉じるための挟み押える作用)に対する押え受ける耐性、あるいは押え受ける効果を弱めることになるので、切り欠きの大きさ(深さ)は、できるだけ小さめにしておくことが望ましい。即ち、切り欠きは、封緘している状態が一目で確認できる程度、あるいは外蓋を押える封緘具の先端部分が、押し当て得る程度に抑えた大きさ(小さめの切り欠き)にするのが良い。
【0104】
上記したように、図25、26で説明したものは、外蓋の延長部(G5)を外蓋(G2)の内側(下側)に折り込んで、外蓋を二重にした状態で使用するものであるが、延長部(G5)を、外蓋(G2)に張り付けたものにする、あるいは付け合せたものにするのも良い。
【0105】
延長部を外側に折り曲げて成すものについて、図22に示すかたちを、図24に示すかたちに変えたように、使い方あるいは形態の異なる封緘具を使用する場合には、切り欠きの形あるいは切り欠きの位置を変えて成すことができることを説明した。
同様に、延長部を内側に折り曲げて成すものについても、図25のものに限らず、切り欠きの形あるいは切り欠きの位置を変えて、本出願とは異なる封緘具(例えば、特許文献8、9、10)に対応するものを成すことができる。
【0106】
図27は、図25に成したかたちを、形態の異なった段ボール箱(外蓋が1枚でなる箱)に成した例で、段ボール箱(の蓋の形態)が異なる場合であっても、本発明が適用できることを説明するものである。
図27(1)は、外蓋の延長部を内側に折り込む前の状態、図27(2)は、内側に折り込んだ後の状態を示す図である。
尚、図27(2)では、本発明の封緘具でないもの(コ字状に折り曲がった一般的なもの)を使用した例を示した。
斯様に、段ボール箱に組み合わせる封緘具は、限定あるいは特定しているものでなく、任意の形状形態ものであって良いことを説明するものでもある。
【0107】
図25、27に示す形態のものは、外蓋の延長部を内側に折り込むものであるから、製箱に於いては、内側に折り込む段ボール板の厚みに相当する分だけ、外蓋の付け根の折り曲がり位置よりも、内蓋の付け根の折り曲がり位置を低くしておくことが求められる。
【0108】
図28について説明する。
図20、21で外蓋の表面に張り付けて(貼り付けて)使用するものについて説明した。これに対して、図28に示すものは、使用する都度、外蓋の表面に添い合わせて用いるもの(についての一例)である。
図28(1)は、使用する封緘具の出っ張りの高さ(厚さ、あるいは太さ)に見合う厚みの板を用い、封緘具が取り付く部分を、出っ張りを治める(あるいは収める)に足る凹み(L)を成した部材である。図28(2)は、本部材を一対の外蓋の上に添い合わせ、封緘具を以って蓋を閉じる様子を示す図である。
【0109】
本部材の場合は、それ自体も、封緘具によって外蓋の表面に押え付けられ、据えられるものである。
図21では、切り欠いたかたちを示したが、図28では凹んだかたち、即ち、封緘具の出っ張りが治まるかたちとともに、本部材自体が、留め押えられるかたちを成すものである。
凹んだかたちとは、板厚の内に封緘具の出っ張りを治める(あるいは収める)かたちであって、波板のような板材を用いても良いし、段ボードの如きもの(プラスチック素材で成した段ボール板で梯子状の断面をもつもの)を用いるのも良い。
尚、この部材は、折り曲がり難い(あるいは撓り難い)板材を用いることが大切である。
【0110】
因みに、図28(1)に示す形態のものも、図21のものと同じ用い方をすることができる。但し、その使い方をする場合は、段ボール片あるいは段ボール片のように軽くてカットし易い素材の板を用いることが大切である。
【0111】
図29について説明する。
図29に示すものも、図28(1)に示したものと同じく、封緘の都度、段ボール箱に添い合わせて使用するものである。
図28に示した部材が、別個の封緘具を使用して外蓋に添えるものであるのに対し、図29に示すものは、予め、封緘具と組み合わせにした(セットにした)ものである。
【0112】
図29で使用する板部材は、段ボードの如きに上板と下板とが段を成し、上板と下板との間に段間(空間)を設け、段間に抜き差し(スライド)させるかたちで、封緘具を組み合わせたものである。
図29は、一例を示したものであって、封緘具が板面に出っ張りとならないこと、及びスライドするかたちに組み合わされることを前提として、任意の形態であって良い。
因みに、図29で組み合わせている封緘具(P)は、図5に示したものを足長く(変形)したもので、図30(1)に示すものである。
【0113】
図30は、図29に示した部材(板部材)に組み付ける封緘具を説明するものである。
組み合わせる封緘具は、格別のものである必要はないが、スライドさせるかたちとして足長にすること、また、不要に抜け外れないようにすることが大切である。
図30(1)に示すものは、図5に示したものを足長く(変形)したものである。図30(2)に示すものは、図6に示したものを足長く(変形)したものである。図30(3)に示すものは、コ字状に折り曲がった一般的な形態のものである。格別の形態のものでなくても良いことを説明するものである。
図30(1)(2)(3)は、それぞれ1つの例として示したものである。
【0114】
図31は、図28、あるいは図29に示した部材(外蓋に添い合わせて使用する場合のもの)の裏側面について説明するものである。
裏側面は、ワンタッチで外蓋の上に据わるためのガイドとなるかたち、また、ずり動かないようにするためのかたちとして、図に示した如く、「引っ掛かり」のかたちを設けることが肝要である。
【0115】
因みに、図31(1)は、2枚の外蓋の合わせ目に嵌まるかたちの出っ張り(V1)を設けたものである。図31(2)は、段ボール箱の左右の縁に引っ掛かる折り曲がり(V2)を成したものである。これらのかたちは特定するものでなく、例えば、段ボール箱側に穴(あるいは凹み)を設け、部材側に突起を設けて組み合うものにしても良い。
因みに、外蓋に添い合わせて使用する部材は、上記したように、適切に添い合わせるため、あるいは、ずり動かないようにするための仕掛けを成しておくことは大切な要件である。
但し、図28に示すものについて、図21のものと同じ用い方をする場合は、図31で説明した仕掛けは不要である。
【0116】
図32は、出っ張りの周辺をなだらかに均すための部材(張り付け部材)の一例を示すものである。
因みに、図32は、図5に示した封緘具を使用する場合を例にしたかたちである。
図32は、出っ張りを収める部分を、図28と同様に凹んだかたちにしているが、図20(1)、21(1)と同様に切り欠いたかたちにするのも良い。
尚、材質、形状、形態、デザインは任意に決めて良い。
【0117】
図33は、図32に示した部材を、段ボール箱に張り付けた状態を示すものである。
【0118】
図34は、出っ張りの部分と、その周辺を滑らかに均すための部材(張り付け部材)の一例を示すものである。
因みに、図34は、図5に示した封緘具を使用する場合を例にしたかたちである。
図34に示したかたちは、袋状にしものである。袋状でなくても、外蓋に張り付けた(あるいは貼り付けた)状態に於いて、封緘具の足(外蓋を押える部分)が収まるものであれば良い。
実施例では、押しつぶされても柔軟に屈して、形が元に戻る板材を使用した。紙で成すのも良い。
因みに、材質、形状、形態、デザインは任意に決めて良い。
【0119】
図35は、図34に示した部材を、段ボール箱に張り付けた状態を示すものである。
【0120】
図35は、図34に示したものを4箇所に張り付けた状態を示したが、図34に示したものを、横繋ぎに2連にして(一対にして)手前側と向こう側の2箇所に張り付けるものにしても良いし、縦繋ぎに2連にして、左側と右側の2箇所に張り付けるものにしても良い。更には、2連のものを1連のものにして張り付けるのも良い。
因みに、横繋ぎに2連にしたもの、及び1連にしたものを張り付けることは、封緘する(蓋を閉じる)ことでもあり、然様な使用方法をとる場合に適用するかたちである。
その場合は、開封する(蓋を開ける)ときに、外蓋の合わせ目に沿ってカットする(左右に切り分ける)ことになる。
この使用方法は、図21で説明したことと同じである。
【0121】
図32〜35を以って説明した部材は、段ボール箱(の蓋)の大きさに係りなく使用できる利便性がある。
【0122】
図32〜35で説明したかたちは、図5に示した封緘具を使用する場合を例にしたものである。使用する(組み合わせる)封緘具によって、「均しの形態あるいは様態」あるいは「被せる形態あるいは様態」は異なるものになる。
図34、35で説明したことは、図32、33でも同様である。
尚、請求項で「封緘具を取り付ける部分とその周辺を…」の記載をしたが、「周辺」の範囲(広さ)は、限定しているものではない。
【0123】
図36について説明する。
図36は、出っ張りを均すためのものでなく、出っ張りが生じない状態を成すものである。
本発明は、外蓋の板厚の内に、封緘具の外蓋を押える部分を差し込んで、外蓋を押えることができるよう、外蓋の板厚の内に差し込み穴を設けた段ボール箱である。
そのかたちとして、図36(1)のように切り欠き、図36(2)に示す如きの、コ字状に折った枠部材を嵌め付けて、図36(3)に示す如きに、外蓋の板厚の内に差し込み穴を設けたものである。
差し込み穴(G3)を成すための切り欠きの部位は、任意に決めて良い。また、コ字状の枠部材を外蓋の長手方向の端に嵌め付けるかたちで、任意の位置に差し込み穴を設けるのも良い。
【0124】
因みに、コ字状の枠部材は、嵌め付けた状態に於いて、それ自体が外蓋の上に出っ張りとならないよう或いは段差をつくらないよう、その縁をなだらかにつくること、あるいは縁沿いにガムテープを張り付けて滑らかにするなど、対策をとることが肝要である。
【0125】
図36は、差し込み穴を設ける方法の一例を示したものであって、必ずしもコ字状の枠部材を用いて成すものでなくても良い。
【0126】
図37は、図36(3)に示した段ボール箱に、図7(7)に示した封緘具を以って蓋を閉じる様子を示すものである。
因みに、図7(7)に示したものは、図36(3)に示した形態の差し込み穴に適用するために、図7(3)に示したもの(基本のかたちのもの)を変形して成したものである。即ち、使用する封緘具を、図36が成した差し込み穴に差し込み易いかたちに成し、更に、向い合う外蓋と外蓋を寄せ合わせるバネも働くものにした。
【0127】
図38(1)は、図36(2)に示した枠部材(G6)の変形で、向い合う外蓋の片方の側に嵌め付ける部材として、2枚の外蓋を押える形態を成したもの(G7)である。よって、単なるコ字状に折れる部材でなく、部材そのものに、差し込み穴を有するものにした。
図38(2)は、図38(1)に示した枠部材を取り付け、段ボール箱の外蓋の板厚の内に差し込み穴を設けた状態を示すものである。
図38は、1つの差し込み穴を設けた例であるが、2つの差し込み穴を設けても良い。
蓋を開けるに於いては、部材を取り付けた方の蓋を先に開いてから、もう片方の蓋を開くものになる。蓋を閉じるに於いては、部材を取り付けた方を後から閉じるという使い方になる。
【0128】
図39は、図38(2)に示した段ボール箱について、図7(3)に示した封緘具を以って蓋を閉じる様子を示すものである。
【0129】
外蓋の板厚の内に差し込み穴をもつための方法、手段は多様にあり、本請求範囲はそれらを含むものである。
【0130】
段ボール箱と封緘具との組み合わせについて説明する。
段ボール箱と組み合わせる封緘具は、図5〜19に示したうちのどれでも良いし、場合によっては一般的な留め具であっても良い。即ち、段ボール箱と封緘具との組み合わせは、任意の選択によるものであって良い。組み合わせのかたちを標準化して複数の形態の封緘具と組み合うものにしておくのも良い。
【0131】
本明細書は、天蓋側を閉じる説明に終始したが、底蓋側についても同様であって良い。
また、外蓋の表面に出っ張る「出っ張り」を治めることの説明に終始したが、用途によっては、内蓋の内側(外蓋に接する反対面)に出っ張る「出っ張り」が、箱内に容した物品に損傷あるいは損害を及ぼす可能性がある。その対策として、出っ張る部分が、箱内に容する物品に直接触れないよう、囲う或いは被うなどの方法により治める措置をとると良い。
【0132】
段ボール箱を形成する板材(段ボール板)は、板厚の内に、中紙(波状に折った紙)が成す板筋(板目、筋目)をもっている。この板筋を横断するかたちに押えると、押えに耐える強度は強く働くが、板筋に沿ったかたちに押えると、弱い(折れ易い)ものになる。
それ故に、場合(用いる封緘具の違いなど)に依っては、内蓋を保護あるいは補強あるいは強化することが求められる。
本発明は、繰り返し使用する段ボール箱を念頭にしたものである。依って、必要により「内蓋」および「抜き穴」について、保護あるいは補強あるいは強化する措置を講ずると良い。
因みに、この措置は、上記した内蓋を押える部分の出っ張りを治めるかたちと併せて成すものにすると良い。
【0133】
図40(1)は、内蓋を保護あるいは補強する板部材(H)に、抜き穴を保護する部分(H1)を付帯させたものである。因みに、対象とする抜き穴は、図40(3)に示したかたちの抜き穴(G4)である。
図40(2)は、図40(1)に示したものに、封緘具の出っ張りを治めるためのかたちとして、被うかたち(H2)を付加したものである。
図40(3)は、段ボール箱の内蓋の内側面に、図40(1)に示した部材(H)を張り付けた状態を示したものである。
【0134】
図41(1)は、内蓋を保護あるいは補強する板部材(H)に、抜き穴を保護する部分(H1)と、封緘具の出っ張りを治める部分(H2)を付帯させたものである。因みに、対象とする抜き穴は、図41(3)に示したかたちの抜き穴(G4)である。
図41(1)は、外側面(内蓋に張り付ける面)を見た図である。図41(2)は、内側面(箱内に向く面)を見た図である。図41(3)は、段ボール箱の内蓋の内側面に、該部材を張り付けた状態を示したものである。
【0135】
尚、上記の板部材を使用する(張り付ける)場合は、該板部材の厚みの分も考慮して、抜き穴の位置を設定することが求められる。
【0136】
図40、41で説明したように、抜き穴の形状によって、あるいは抜き穴の数によって、抜き穴を保護するかたちは異なったものになる。また、そのかたちは、様々な様態をとることができる。
図40、41で示した形態は、一例として示したものである。尚、内蓋を保護する、あるいは補強する板部材の大きさやかたちは、任意に決めて良い。また、封緘具の出っ張りを治めるかたちも任意に決めて良い。
即ち、本部材(H)、及び抜き穴を保護する部分(H1)、及び封緘具の出っ張りを治める部分(H2)のかたちは、図40、41に示したものに限るものではない。
【0137】
内蓋の内側に出っ張る「出っ張り」を治める部分のかたちは、同時に、封緘具を挟み付ける際に於いて、封緘具の内蓋を押える部分が進入するためのガイドとなるよう、封緘具が縦方向に真っ直ぐに進入する(挟み付く)ための機能を兼ねるものにすると良い。若しくは、該ガイドとして、板部材(H)に、真っ直ぐに進入するためのレールになるような部分(あるいはかたち)を備えるのも良い。
【0138】
封緘具の出っ張り(外蓋の表面に生ずる出っ張り)を収める措置を講ずることによって、出っ張りが引っ掛かって封緘具が抜け外れてしまう(あるいは抜き外されてしまう)ことの心配は払拭されるが、それはそれとして、内蓋を保護あるいは補強する部材(と封緘具)との組み合わせに於いて、不要に抜け外れ難いものにするのも良い。即ち、適度の摩擦抵抗が働くかたちで組み合う部分(あるいは仕組み)を有したものにするのも良い(図面省略)。
【0139】
段ボール箱の内蓋は、開け閉めを繰り返すうちに、箱内に垂れ下がるので、適切な個所あるいは部分に、内蓋が垂れ下がるのを防ぐ措置、あるいは内蓋を支える措置を備えると良い。
【0140】
図42について説明する。
図42は、内蓋が箱内に垂れ下がるのを防ぐための支え(あるいは突っ支え)を備えた段ボール箱を示すものである。
外蓋の付け根寄りの部分に切り込み(E)を設け、切り込んだ部分を外側から箱内に折り込んで、内蓋が垂れ下がらないための突っ支えとするものである。
尚、切り込みだけを入れておき、必要によりあるいは使用する段階で箱内に折り込んで使用するのも良い。
因みに、この切り込んだ部分を箱内に折り込んだとき、外蓋の縁(付け根寄りの部分)が、窪み、あるいは凹みとなり、この窪みあるいは凹みが、荷扱いする上での手懸り(引き手)になる。
【0141】
上記は、内蓋が垂れ下がるのを防ぐ対策の一例であって、例えば、図42で示したかたちとは逆に、内蓋側に突っ掛ける部分を設け、外蓋の付け根寄りの部分に、それを受け止める部分(切り抜き)を設けるのも良い。この場合にも、図42で説明した引き手の機能も同様のかたちで実現することができる。
または、外蓋の付け根寄りの箱内側に、突っ支えを設ける(あるいは備える)のも良いし、内蓋の付け根寄りの箱内側に、突っ支えを設ける(あるいは備える)のも良い。
または、前記した内蓋を保護あるいは補強するための板部材(H)に、内蓋の付け根寄りの箱内側に突っ支うかたち(の部分)を備えるのも良い。
【0142】
上記したように、内蓋が垂れ下がるのを防ぐ対策は多様にあり、その方法手段は限定するものではない。
本発明は、内蓋が、箱内に垂れ下がるのを防ぐための措置を講じた段ボール箱、あるいは、垂れ下がるのを防ぎ得る形態あるいは構成を有した段ボール箱について請求するものである
尚、引き手とするかたちは、上記した如きに、序で(ついで)のかたちでなく、その目的のために成すかたちとして設けるのも良い。
因みに、引き手は、天蓋寄りの部位に限らず、底蓋寄りの部位に設けるのも良い。
【0143】
本明細書で説明する図は、基本のかたちを示した。基本的な機能を損なわない限りに於いて、任意の形状、形態のものにしても良い。また、任意の形状、形態の部分を加えても良い。本発明は、然様なものを含めた対象を請求範囲とするものである。
【0144】
本発明は、全体の図(図1〜42)を通して、発明の全容を説明しているものであって、個々の図で説明する具体的な技術内容によって、請求項に記載する技術内容は限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0145】
本発明の主体は、蓋を閉じる封緘具の「出っ張り」が、他の箱に引っ掛からないように装備した段ボール箱(と封緘具との組み合わせ)である。
段ボール箱は、繰り返しの「荷扱い」ができ、適宜に「蓋を開閉」することが出来る。また、臨機に「組み立てて使用」することにも適している。
【0146】
本段ボール箱は、通い箱あるいは保管箱あるいは小物入れとして便利に使用できる。
【符号の説明】
【0147】
G 段ボール箱
G1 内蓋
G2 外蓋
G3 差し込み穴
G4 抜き穴
K 切り欠き
L 凹み
P 封緘具
P1 連結部
P2 表押え
P3 裏押え
P4 窓
W 部材(均し部材、張り付け部材)
V 部材(封緘部材、添い合わせ部材)
H 内蓋を保護する部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(イ)本発明は、段ボール箱の蓋を閉じるための封緘具、並びに同封緘具と段ボール箱との組み合せに関す、
(ロ)本封緘具は、内蓋と外蓋とを挟み合わせるかたち、あるいは挟み押えるかたちで蓋を閉じる封緘具である、
(ハ)本封緘具は、線材を折り曲げた形態を有して成り、正面から見るかたちに於いて、略コ字状あるいは略8字状に折れた2つの形枠を成す、
尚、2つの形枠は、横並びに連結されて成る、
(ニ)上記2つの形枠は、側面から見るかたちに於いて「略コ字状に折れた1つの形枠に見えるかたち」に連結される、
即ち、正面から見る2つの形枠は、それぞれ斜め向かいに向かい合うかたち、あるいは斜め向かいに挟み合うかたちに連結される、
(ホ)本封緘具を以って段ボール箱の蓋を閉じるとき、側面から見る形枠(挟み口)の向い合う2辺のうちの1辺を以って外蓋を押え、もう1辺を以って内蓋を押えて蓋を閉じる、
因みに、封緘の対象となる段ボール箱は、内蓋の付け根にかかる部位、あるいは付け根寄りの部位に抜き穴を有するものとし、該抜き穴を潜ることで内蓋を内側から押えることができる、
(ヘ)上記の如き特徴を有して成る封緘具、並びに同封緘具と段ボール箱との組み合わせ。
【請求項2】
(イ)本発明は、段ボール箱の蓋を閉じるための封緘具、並びに同封緘具と段ボール箱との組み合わせに関す、
(ロ)本封緘具は、内蓋と外蓋とを挟み合わせるかたち、あるいは挟み押えるかたちで蓋を閉じる封緘具である、
(ハ)本封緘具は、略コ字状あるいは略U字状に折り曲がり、裏表に向い合うかたち、あるいは挟み合うかたちを成す、
(ニ)向い合う(あるいは挟み合う)片方の側は、縦に延びたかたちを有して成り、もう片方の側は、縦に延びたかたちの部分と、横に延びたかたちの部分とを有して成る、
尚、横に延びたかたちの部分は、縦横に張るかたち、即ち、面を以って成る、
(ホ)本封緘具を以って段ボール箱の蓋を閉じるとき、横に延びたかたちを有する側を以って外蓋を押え、もう片方の側を以って内蓋を押えて蓋を閉じる、
因みに、封緘の対象となる段ボール箱は、内蓋の付け根にかかる部位、あるいは付け根寄りの部位に抜き穴を有するものとし、該抜き穴を潜ることで内蓋を内側から押えることができる、
(ト)上記の如き特徴を有して成る封緘具、並びに同封緘具と段ボール箱との組み合わせ。
【請求項3】
(イ)本発明は、段ボール箱の蓋を閉じるための封緘具、並びに同封緘具と段ボール箱との組み合わせに関す、
(ロ)本封緘具は、内蓋と外蓋とを挟み合わせるかたち、あるいは挟み押えるかたちで蓋を閉じる封緘具である、
(ハ)本封緘具は、略コ字状あるいは略U字状に折り曲がり、裏表に向い合うかたち、あるいは挟み合うかたちを成す、
(ニ)向い合う(あるいは挟み合う)片方の側を表押えと云い、もう片方の側を裏押えと云うとき、
表押えは、裏押えよりも縦に長く延びて成る、
(ホ)また、裏押えを向こう側にし、表押えを手前側にして見るとき、表押えは、表押えの正面手前側から、あるいは手前方から、裏押え(の内側面)に指を押し当て得るかたちの窓を有して成る、
即ち、本封緘具を挟み付ける際に、挟み付け口(挟み口の入り口)を押し広げることができるかたちを有して成る、
(ヘ)本封緘具を以って、段ボール箱の蓋を閉じるとき、表押えは外蓋を押え、裏押えは内蓋を押えて蓋を閉じる、
因みに、封緘の対象となる段ボール箱は、内蓋の付け根にかかる部位、あるいは付け根寄りの部位に抜き穴を有するものとし、該抜き穴を潜ることで内蓋を内側から押えることができる、
(ト)上記の如き特徴を有して成る封緘具、並びに同封緘具と段ボール箱との組み合わせ。
【請求項4】
(イ)本発明は、段ボール箱の蓋を閉じる封緘具の「出っ張り」を治めるための方法、並びに部材、並びに同部材と封緘具との組み合わせ、並びに同部材を付帯した段ボール箱に関す、
(ロ)内蓋と外蓋とを、挟み合わせるかたち、あるいは挟み押えるかたちで蓋を閉じる封緘具を用いたとき、外蓋を押える部分が外蓋の表面に「出っ張り」となる、この出っ張りは、該段ボール箱を「荷扱い」するとき、他の箱に引っ掛かって扱い難いことになる、
(ハ)本発明は、出っ張りを均し得る厚みと、出っ張りを均し得る形状をもった板部材を、外蓋の表面に付帯する方法によって出っ張りを治めるものである、
(ニ)本部材(板部材)は、出っ張りを治めるための手段として、封緘具と組み合う部分について、切り欠いたかたち、あるいは出っ張りに見合う深さの凹み、あるいは出っ張りを板厚の内に収め得るかたちを成す、
(ホ)本部材は、段ボール箱(の外蓋)に付帯させるもの、あるいは段ボール箱(の外蓋)に付帯した部分である、
(ヘ)上記の方法、並びに上記の如き特徴を有した部材、並びに同部材と封緘具との組み合わせ、並びに同部材を付帯した段ボール箱。
【請求項5】
(イ)本発明は、段ボール箱、並びに同段ボール箱と封緘具との組み合わせに関す、
(ロ)内蓋と外蓋とを挟み合わせるかたち、あるいは挟み押えるかたちで蓋を閉じる封緘具を用いたとき、外蓋を押える部分が外蓋の表面に「出っ張り」となる、この出っ張りは、該段ボール箱を「荷扱い」するとき、他の箱に引っ掛かって扱い難いことになる、
(ハ)本段ボール箱は、この出っ張りを治めるための構成として、外蓋に延長部を設け、該延長部を、外蓋の外側に折りたたんで、又は外蓋の内側に折りたたんで、外側(上側)になる部分と内側(下側)になる部分を成す、
(ニ)また、外側(上側)になる部分は、使用する封緘具に対応し、封緘具が取り付く部分あるいは封緘具を付け外しするための所要部分に切り欠きを成す、
(ホ)外側(上側)になる部分と、内側(下側)になる部分は、貼り合わされ、あるいは付け合わされ、出っ張りを収め得るかたちに形づくられる、
(ヘ)上記の如き特徴を有して成る段ボール箱、並びに同段ボール箱と封緘具との組み合わせ。
【請求項6】
(イ)本発明は、段ボール箱、並びに同段ボール箱と封緘具との組み合わせに関す、
(ロ)内蓋と外蓋とを挟み合わせるかたち、あるいは挟み押えるかたちで蓋を閉じる封緘具を用いたとき、外蓋を押える部分が外蓋の表面に「出っ張り」となる、この出っ張りは、該段ボール箱を「荷扱い」するとき、他の箱に引っ掛かって扱い難いことになる、
(ハ)本段ボール箱は、この出っ張りを治めるための構成として、外蓋に延長部を設け、該延長部を、外蓋の内側に折りたたんで、外蓋を、外側(上側)になる部分と、内側(下側)になる部分の二重の構成にし、封緘具(の表押え)は、内側になる部分を押えることで、外蓋の表面に出ないかたちをとるものである、
(ニ)また、外側(上側)になる部分は、使用する封緘具に対応し、封緘具が取り付く部分あるいは封緘具を付け外しするための所要部分に切り欠きを成す、
(ホ)上記の如き特徴を有して成る段ボール箱、並びに同段ボール箱と封緘具との組み合わせ。
【請求項7】
(イ)本発明は、段ボール箱の蓋を閉じる封緘具の「出っ張り」を治めるための方法、並びに部材、並びに同部材と封緘具との組み合わせ、並びに同部材と段ボール箱との組み合わせに関す、
(ロ)内蓋と外蓋とを、挟み合わせるかたち、あるいは挟み押えるかたちで蓋を閉じる封緘具を用いたとき、外蓋を押える部分が外蓋の表面に「出っ張り」となる、この出っ張りは、該段ボール箱を「荷扱い」するとき、他の箱に引っ掛かって扱い難いことになる、
(ハ)本発明は、出っ張りを収め得る厚みと、出っ張りを収め得る形状をもった板部材を、外蓋の上に添い合わせる方法により、出っ張りを治めるものである、
(ニ)本部材(板部材)は、出っ張りを治めるための手段として、封緘具と組み合う部分について、出っ張りに見合う深さの凹み、あるいは出っ張りを板厚の内に収め得るかたちを成す、
(ホ)上記の方法、並びに上記の如き特徴を有した部材、並びに同部材と封緘具との組み合わせ、並びに同部材と段ボール箱との組み合わせ。
【請求項8】
(イ)本発明は、段ボール箱の蓋を閉じる封緘具の「出っ張り」を治めるための方法、並びに部材、並びに同部材と封緘具との組み合わせ、並びに同部材を付帯した段ボール箱に関す、
(ロ)内蓋と外蓋とを、挟み合わせるかたち、あるいは挟み押えるかたちで蓋を閉じる封緘具を用いるとき、外蓋を押える部分が外蓋の表面に「出っ張り」となる、この出っ張りは、該段ボール箱を「荷扱い」するとき、他の箱に引っ掛かって扱い難いことになる、
(ハ)本発明は、封緘具と組み合う部分あるいは其の周辺部分について、「なだらかに均す」あるいは「滑らかに被う」方法により出っ張りを治めるものである、
(ニ)本部材は、この出っ張りを治めるための手段として、使用する封緘具に対応して、「封緘具を取り付ける部分の周辺を、突っ掛らないように、あるいは引っ掛からないように、なだらかに均す形態」、あるいは「封緘具を取り付ける部分と其の周辺を、突っ掛らないように、あるいは引っ掛からないように、滑らかに被う形態」を成す、
(ホ)本部材は、段ボール箱(の外蓋)に付帯させるもの、あるいは段ボール箱(の外蓋)に付帯する部分である、
(ヘ)上記の方法、並びに上記の如き特徴を有した部材、並びに同部材と封緘具との組み合わせ、並びに同部材を付帯した段ボール箱。
【請求項9】
(イ)本発明は、段ボール箱の蓋を閉じる封緘具の「出っ張り」を治めるための方法、並びに外蓋の板厚の内に差し込み穴を有した段ボール箱に関す、
(ロ)内蓋と外蓋とを挟み合わせるかたち、あるいは挟み押えるかたちで蓋を閉じる封緘具を用いるとき、外蓋を押える部分が外蓋の表面に「出っ張り」となる、この出っ張りは、該段ボール箱を「荷扱い」するとき、他の箱に引っ掛かって扱い難いことになる、
(ハ)本発明は、出っ張りが生じないための方法として、外蓋の板厚の内に差し込み穴をもつものとした、
(ニ)本発明(の段ボール箱)は、外蓋の板厚の内に、封緘具の外蓋を押える部分を、差し込み得る差し込み穴を設けて成る、
尚、該差し込み穴は、外蓋の長手方向の端から差し込む穴である、
(ホ)上記の方法、並びに外蓋の板厚の内に差し込み穴を有した段ボール箱。
【請求項10】
(イ)本発明は、段ボール箱に設ける抜き穴に関す、
(ロ)内蓋と外蓋とを挟み合わせる、あるいは挟み押えるかたちで蓋を閉じる封緘具の内蓋を押える部分が、2本のものに対応するため、あるいは2本のものにも、1本のものにも、いずれのものにも対応できるよう、抜き穴として2穴あるいは複数穴の抜き穴を有す、
(ハ)尚、抜き穴は、内蓋の付け根にかかる部位、あるいは付け根寄りの部位に有す、
(ニ)上記の如き特徴を有して成る段ボール箱、並びに同段ボール箱と封緘具との組み合わせ。
【請求項11】
(イ)段ボール箱の内蓋(の部分)を、保護あるいは補強するための部材、並びに同部材と段ボール箱との付け合わせ、
(ロ)あるいは内蓋(の部分)を、保護あるいは補強あるいは強化した段ボール箱。
【請求項12】
(イ)内蓋が、箱内に垂れ下がるのを防ぐための措置を講じた段ボール箱、あるいは垂れ下がるのを防ぎ得る形態あるいは構成を有した段ボール箱、
(ロ)あるいは、外蓋の縁に、引き手となる窪み或いは凹みを有した段ボール箱。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【公開番号】特開2013−82481(P2013−82481A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−223769(P2011−223769)
【出願日】平成23年10月11日(2011.10.11)
【出願人】(500497803)
【Fターム(参考)】