説明

射出成形機の計量制御方法

【目的】 計量行程開始前にスクリューの後端側に樹脂密度の低い部分があっても、エア巻き込みを抑止し、樹脂密度を安定させること。
【構成】 インラインスクリュー型の射出成形機において、計量行程の初期に、射出完了位置(計量開始位置)にあるスクリューの位置を保持した状態でスクリューを回転させ、スクリュー後端側の樹脂密度の低い部分の樹脂密度が必要充分に高まったタイミング以降、通常の計量行程動作を開始させる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インラインスクリュー型の射出成形機における計量制御方法に係り、特に、エア巻き込みを抑止し樹脂密度を安定させるようにした計量行程の制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】公知のようにインラインスクリュー型の射出成形機においては、計量行程時(混練・可塑化・計量行程時)には、加熱シリンダ内のスクリューを回転させることにより、樹脂材料を混練・可塑化しつつスクリューの先端側に移送し、スクリューの先端側に溶融樹脂が溜るにしたがって、スクリューを、溜った樹脂からの反力によって背圧を制御しつつ後退させ、スクリューの先端側に所定量の溶融樹脂が貯えられた時点で、スクリュー回転を停止させるようになっている。そして、この後射出開始タイミングに至った時点で、スクリューを急速前進させて、金型内に溶融樹脂を射出・充填するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、インラインスクリュー型の射出成形機においては、上記したように後退位置にあるスクリューを急速に前進させて射出・充填するので、射出行程の完了後には(計量行程の開始前には)、スクリューの後端側に樹脂密度の低い、すなわち、樹脂材料の詰まり方が疎らな部位が生じやすい。
【0004】これを図6を用いて説明する。図6はインラインスクリュー型の射出成形機の要部構成を示す図である。同図において、31は保持盤、32は、保持盤31にその後端部を保持された加熱シリンダ、33は、加熱シリンダ32内に回転並びに前後進可能であるように配設されたスクリュー、34は、保持盤31および加熱シリンダ32に設けられた原料投入口、35は原料樹脂(樹脂ペレット)である。
【0005】図6は、射出行程完了後でかつ計量行程開始前の状態を示している。後退位置にある(計量完了位置にある)スクリュー33が急速前進し、この前進ストロークが原料投入口34の幅(図示で左右方向の長さ)を上回ると、原料投入口34から落下する原料樹脂35が、スクリュー33の後端側の全てに充分に行きわたらなくなる。例えば、スクリュー33が計量を完了した後退位置にある際に、図6においてAで示すスクリュー部位が、原料投入口34の直下に位置している場合において、スクリュー33が後退位置から図5に示した位置まで急速前進すると、同図に示すように、樹脂材料35の詰まり方が疎らな部分(樹脂密度の低い部分)36が生じることになる。
【0006】上記の現象は、スクリューデザインにも大きく関係し、スクリュー径を小さくして、スクリュー径が通常の場合と同量の溶融樹脂を射出しようとすると、スクリュー径が小さい場合には、スクリュー径が通常のものよりも当然前進ストロークを大きくする必要があるので、上記した樹脂材料35の詰まり方が疎らな部分(樹脂密度の低い部分)36が、より生じやすくなる。
【0007】スクリュー径が通常の場合には、定格最大射出ストロークはスクリュー径(直径)の2.5〜4倍程度とされるが、これと同じ射出能力をもつスクリュー径の小さい射出成形機においては、定格最大射出ストロークはスクリュー径の6倍以上に設定される。このようなスクリュー径の小さいスクリューを具備した射出成形機は、本願出願人が特願平6−302111号において先に提案したように、射出系の駆動源やメカニズムの小型・軽量化が図れるが、反面、上述したように、計量行程開始前においてスクリュー33の後端側に、樹脂材料の詰まり方が疎らな部分(樹脂密度の低い部分)36が生じやすくなる。
【0008】そして、計量行程開始前にスクリューの後端側に樹脂密度の低い部分があると、計量行程に入った際にエアを巻き込みやすく、フラッシュ,シルバークリーク,焼け,気泡などの不良要因となりやすく、また、計量された溶融樹脂の樹脂密度が安定しにくく、ソリなどの不良要因ともなりやすい。図7は、計量行程開始前にスクリューの後端側に樹脂密度の低い部分がある場合の、計量速度と時間との関係を示したものであり、同図に示すように、計量行程の初期には計量速度(単位時間当たりの溶融樹脂の溜め込み量)が落ちる領域S1があり、この期間においてエア巻き込みを生じやすくなる。
【0009】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、計量行程開始前にスクリューの後端側に樹脂密度の低い部分があっても、エア巻き込みを抑止し、樹脂密度を安定させ得る計量制御方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を達成するため、加熱シリンダ内のスクリューを回転させることにより、樹脂材料を混練・可塑化しつつスクリューの先端側に移送して、スクリューの先端側に計量した溶融樹脂を貯え、スクリューの前進によって金型内に溶融樹脂を射出・充填するインラインスクリュー型の射出成形機の計量制御方法において、計量行程の初期に、射出完了位置(計量開始位置)にあるスクリューの位置を保持した状態でスクリューを回転させ、スクリュー後端側の樹脂密度の低い部分の樹脂密度が必要充分に高まったタイミング以降、通常の計量行程動作を開始させて、所定の背圧をスクリューに付与した状態で、スクリューの回転によってスクリューの先端側に移送される溶融樹脂からの樹脂圧により、スクリューを後退させるように制御する。
【0011】
【作用】計量行程の初期には、射出完了位置(計量開始位置)にあるスクリューをこの位置に保持するため、例えばサーボモータ等の射出駆動源によって、上記の射出完了位置(計量開始位置)を維持させるようにスクリュー位置を位置制御によってコントロールし、この状態で、例えばサーボモータ等のスクリュー回転駆動源によって、スクリューを回転させる。これによって、原料投入口から落下した原料樹脂は、スクリュー回転によるネジ送り作用によって前方に送り込まれる。このように、スクリューが定位値に留まった状態で、供給された原料樹脂のみが前方に移送されると、樹脂密度の低い部分においても樹脂密度が必要充分に高められる。樹脂密度の低い部分の密度が高まると、スクリューにかかる樹脂圧が高まるので、これをスクリューへの付加圧力またはスクリュー回転トルクによって検出し、計測圧力またはスクリュー回転トルクが所定値に達した時点で、通常の計量行程制御(所定の背圧をスクリューに付与した状態で、スクリューの回転によってスクリューの先端側に移送される溶融樹脂からの樹脂圧により、スクリューを後退させる制御)に切り替える。
【0012】あるいは、計量行程の初期には、射出完了位置(計量開始位置)にあるスクリューをこの位置に保持するため、例えばサーボモータ等の射出駆動源によって、上記の射出完了位置(計量開始位置)を維持させるようにスクリューに高背圧を付与し、この状態で、例えばサーボモータ等のスクリュー回転駆動源によって、スクリューを回転させる。これによっても上記と同様に、スクリューが定位値に留まった状態で、供給された原料樹脂のみが前方に移送されるので、樹脂密度の低い部分においても樹脂密度が必要充分に高められる。そして、スクリューの回転開始から所定秒時を経て、樹脂密度の低い部分においても樹脂密度が必要充分に高められたと保証されるタイミングで、通常の計量行程制御に切り替える。
【0013】
【実施例】以下、本発明を図示した実施例によって説明する。図1は、本発明の1実施例に係るインラインスクリュー型の射出成形機における制御系の要部構成を示すブロック図であり、同図では、計量行程に関連する制御系のみを表してある。
【0014】図1において、1はマイコン(マイクロコンピュータ)で、実際には、MPU,ROM,RAM,各種I/Oインターフェース等を具備したもので構成され、予め作成された各種プログラムにより各種処理を実行して、マシン(射出成形機)の全体制御を司るものであるが、本実施例においては説明の便宜上、上記したように計量行程に関連する機能部として、計量行程用の設定データ格納部11、計量行程制御部12、クロック部13、入力処理部14,15,16等を備えたものとして、以下の説明を行う。
【0015】また、図1において、2はスクリューの位置を検出するストロークセンサ、3はスクリューに樹脂から付加される圧力を検出する圧力センサ、4はスクリューを前後進させる射出駆動源たる射出用サーボモータ、5は該モータ4のドライバ、6はスクリューを回転させる計量(混練・可塑化・計量)駆動源たるスクリュー回転用サーボモータ、7は該モータ6のドライバ、8はスクリュー回転用サーボモータ7の回転トルク、換言するならスクリューの回転トルクを検出するトルクセンサである。
【0016】前記ストロークセンサ2は、スクリューの位置を検出し、この検出情報は入力処理部14で適宜に変換処理された後、計量行程制御部12に送出される。前記圧力センサ3は、スクリューに樹脂から付加される圧力を検出し、この検出情報は入力処理部15で適宜に変換処理された後、計量行程制御部12に送出される。また、前記トルクセンサ8は、スクリュー回転用サーボモータ7の回転トルクを検出し、この検出情報は入力処理部16で適宜に変換処理された後、計量行程制御部12に送出される。
【0017】前記計量行程用の設定データ格納部11には、計量行程初期の運転条件を設定するための■計量初期運転条件データと、従来と同様の通常の計量行程の運転条件を設定するための■通常計量運転条件データとが格納されている。
【0018】上記の■計量初期運転条件データとしては、射出完了位置(計量開始位置)にあるスクリューの位置を保持した状態でスクリューを回転させるための条件と、その際のスクリュー回転数と、通常の計量行程制御に移行させるタイミングを規定するデータとが含まれる。
【0019】そして、本実施例においては、射出完了位置(計量開始位置)にあるスクリューの位置を保持する条件として、射出用サーボモータ4によってスクリューを定位値に位置決めする制御条件を、計量行程用の設定データ格納部11に格納した場合には、この制御条件と共に、通常の計量行程制御に移行させるタイミングを規定するデータとして、スクリューに付加される所定の樹脂圧値、または所定のスクリュー回転トルク値(スクリュー回転用サーボモータの出力トルク値)が格納される。
【0020】また、射出完了位置(計量開始位置)にあるスクリューの位置を保持する条件として、射出用サーボモータ4によってスクリューに付与する背圧を高背圧とする制御条件を、計量行程用の設定データ格納部11に格納した場合には、この制御条件と共に、通常の計量行程制御に移行させるタイミングを規定するデータとして、スクリューの回転開始からの所定の秒時データが格納される。
【0021】一方、前記の■通常計量運転条件データとしては、通常の計量行程制御のためのデータ、すなわち、通常の計量行程時のスクリュー回転数、スクリューに付与する背圧、計量開始位置(射出完了位置)から計量完了位置(スクリューの後退位置)までのストローク(計量ストローク)等が格納される。
【0022】前記計量行程制御部12は、前記計量行程用の設定データ格納部11に格納された制御条件データに基づき、必要に応じ、前記ストロークセンサ2からのスクリュー位置情報、前記圧力センサ3からの圧力情報、前記トルクセンサ8からのトルク情報、前記クロック部13からのクロック情報を適宜参照しつつ、ドライバ5を介して射出用サーボモータ4を駆動・制御し、また、ドライバ7を介してスクリュー回転用サーボモータ6を駆動・制御して、計量行程(本発明に固有な初期計量行程と、これに引き続く通常の計量行程)を実行させる。
【0023】次に、上述した構成に基づく本実施例の動作を説明する。図2は、本実施例における計量行程の1例の動作概要を示すフローチャートである。本例は、射出完了位置(計量開始位置)にあるスクリュー位置の保持を、射出用サーボモータ4によるスクリューの定位値制御によって行う場合の処理フローである。
【0024】計量行程の開始タイミングに至ると、計量行程制御部12は、ストロークセンサ2からの位置情報を監視しつつ、スクリューの位置が射出完了位置(計量開始位置)を維持されるように、ドライバ5を介して射出用サーボモータ4に指令を与えて、スクリューを定位値に位置決め制御する(ステップST1)。また同時に、計量行程制御部12は、ドライバ7を介してスクリュー回転用サーボモータ6を駆動・制御して、スクリューを回転開始させる(ステップST2)。
【0025】上記のように、スクリューを射出完了位置(計量開始位置)に保持した状態(スクリューの後退を抑止した状態)でスクリューを回転させると、供給された原料樹脂のみがスクリュー回転によるネジ送り作用によって前方に移送される。したがって、射出完了後の状態において前記図6に示したように、スクリューの後端側に樹脂密度の低い部分(樹脂材料の詰まりかたが疎らな部分)があっても、この部分は送り込まれた樹脂材料によって密度が高められる。
【0026】図4は、射出完了後に前記図6に示した状態にある際に、本発明によるスクリューを射出完了位置(計量開始位置)に留めたスクリュー回転を実行させた場合の状態を示している(同図において、図6と同一の構成要素には同一符号を付してある)。図4に示すように、スクリュー33の後端側においても樹脂材料35はほぼ均等に詰まり、必要充分な樹脂密度まで高められている。
【0027】上記のように樹脂密度の低い部分の密度が高まると、スクリュー33にかかる樹脂圧が高まる。本例では、計量行程制御部12は、前記圧力センサ3の検出情報によって、スクリュー33にかかる樹脂圧(計測樹脂圧)が所定設定値に達したか否かを監視しており(ステップST3)、計測樹脂圧が所定値に達すると、通常の計量行程制御(所定の背圧をスクリューに付与した状態で、スクリューの回転によってスクリューの先端側に移送される溶融樹脂からの樹脂圧により、スクリューを後退させる制御)に切り替える(ステップST4)。なお、上記のステップST3は、前記トルクセンサ8からの検出情報によって、スクリュー回転トルクが所定設定値に達したか否かを監視する処理に代えてもよい。
【0028】通常の計量行程制御に入った後は、計量行程制御部12は、前記ストロークセンサ2からの検出情報によってスクリュー33の後退ストロークを監視し(ステップST5)、計量完了位置(所定の後退位置)に達すると、スクリュー回転を停止させて、計量行程を終了する。図5は、本発明において通常の計量行程制御に入った後の、計量速度と時間との関係を示したもので、計量速度は急速に立ち上がって、以後安定する。
【0029】斯様な制御を行うことによって、計量される(スクリュー前方に溜めこまれる)溶融樹脂へのエア巻き込みが可及的に抑止され、また、計量される溶融樹脂の密度も安定するので、良品成形に大いに寄与する。なおまた、エア巻き込みがなく、溶融樹脂の密度も安定するので、本発明の実施例においては、スクリュー径が通常デザインのものより細く、定格最大射出ストロークがスクリュー径の6倍以上に設定されたスクリューを採用しており、メカニズムの小型化をも図るようにしている。
【0030】図3は、本実施例における計量行程の他の1例の動作概要を示すフローチャートであり、本例は、射出完了位置(計量開始位置)にあるスクリュー位置の保持を、スクリュー背圧を高背圧に制御して行う場合の処理フローである。なお、図3において、図2と同一の処理ステップには同一符号を付してある。
【0031】本例においては、計量開始タイミングに至ると、計量行程制御部12は、スクリューの位置が射出完了位置(計量開始位置)を維持されるように、ドライバ5を介して射出用サーボモータ4に指令を与えて、スクリューに付与する背圧を高背圧に設定する(ステップST11)。また同時に、計量行程制御部12は、ドライバ7を介してスクリュー回転用サーボモータ6を駆動・制御して、スクリューを回転開始させる(ステップST2)。これによって、先と同様に、樹脂密度の低い部分の密度が高められる。計量行程制御部12は、前記クロック部13からのクロック情報によって、スクリューの回転開始から所定秒時を経過したか否かを監視し、すなわち、樹脂密度の低い部分においても樹脂密度が必要充分に高めらたと保証されるタイミングに至ったか否かを判定し(ステップST12)、所定秒時を経過した場合には、通常の計量行程制御に切り替える(ステップST4)。以後は、図2と同様の処理が実行される。斯様な制御手法をとる本例においても、先と同様の効果を奏する。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、計量される(スクリュー前方に溜めこまれる)溶融樹脂へのエア巻き込みが可及的に抑止され、また、計量される溶融樹脂の密度も安定するので、良品成形に大いに寄与し、この種インラインスクリュー型の射出成形機にあってその価値は多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例に係るインラインスクリュー型の射出成形機における制御系の要部構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の1実施例における、計量行程の1例の動作概要を示すフローチャート図である。
【図3】本発明の1実施例における、計量行程の他の1例の動作概要を示すフローチャート図である。
【図4】本発明の実施例において、計量行程の初期にスクリューを射出完了位置(計量開始位置)に留めてスクリュー回転を実行させた場合の状態を示す、射出成形機の要部構成図である。
【図5】本発明の実施例において、通常の計量行程制御に入った後の、計量速度と時間との関係を示した説明図である。
【図6】射出完了後にスクリューの後端側に樹脂密度の低い部分がある状態を示す射出成形機の要部構成図である。
【図7】計量行程開始前にスクリューの後端側に樹脂密度の低い部分がある場合の、計量速度と時間との関係を示した説明図である。
【符号の説明】
1 マイコン(マイクロコンピュータ)
2 ストロークセンサ
3 圧力センサ
4 射出用サーボモータ
5 射出用サーボモータのドライバ
6 スクリュー回転用サーボモータ
7 スクリュー回転用サーボモータのドライバ
8 トルクセンサ
11 計量行程用の設定データ格納部
12 計量行程制御部
13 クロック部13
14,15,16 入力処理部
31 保持盤
32 加熱シリンダ
33 スクリュー
34 原料投入口
35 原料樹脂(樹脂ペレット)

【特許請求の範囲】
【請求項1】 加熱シリンダ内のスクリューを回転させることにより、樹脂材料を混練・可塑化しつつスクリューの先端側に移送して、スクリューの先端側に計量した溶融樹脂を貯え、スクリューの前進によって金型内に溶融樹脂を射出・充填するインラインスクリュー型の射出成形機において、計量行程の初期に、射出完了位置(計量開始位置)にあるスクリューの位置を保持した状態でスクリューを回転させ、スクリュー後端側の樹脂密度の低い部分の樹脂密度が必要充分に高まったタイミング以降、通常の計量行程動作を開始させて、所定の背圧をスクリューに付与した状態で、スクリューの回転によってスクリューの先端側に移送される溶融樹脂からの樹脂圧により、スクリューを後退させるようにしたことを特徴とする射出成形機の計量制御方法。
【請求項2】 請求項1記載において、前記した射出完了位置(計量開始位置)にあるスクリューの位置を保持した状態からスクリューの後退を許容する状態へ移行するタイミングは、スクリューに付加される樹脂圧またはスクリュー回転トルクが所定値に達した時点であることを特徴とする射出成形機の計量制御方法。
【請求項3】 請求項2記載において、前記した射出完了位置(計量開始位置)にあるスクリューの位置を保持するため、計量行程の初期には、スクリューを前後進可能な射出駆動源によって定位置を保持する制御を行わせることを特徴とする射出成形機の計量制御方法。
【請求項4】 請求項1記載において、前記した射出完了位置(計量開始位置)にあるスクリューの位置を保持した状態からスクリューの後退を許容する状態へ移行するタイミングは、スクリューの回転開始から所定秒時を経た時点であることを特徴とする射出成形機の計量制御方法。
【請求項5】 請求項4記載において、前記した射出完了位置(計量開始位置)にあるスクリューの位置を保持するため、計量行程の初期には、スクリュー背圧を高背圧に設定し、前記所定秒時を経たタイミングで通常の背圧設定に移行することを特徴とする射出成形機の計量制御方法。
【請求項6】 請求項1乃至5の何れか1つに記載において、スクリューの定格最大射出ストロークを、スクリュー径(スクリューの直径)の6倍以上に設定したことを特徴とする射出成形機の計量制御方法。

【図1】
image rotate


【図2】
image rotate


【図3】
image rotate


【図4】
image rotate


【図5】
image rotate


【図6】
image rotate


【図7】
image rotate