説明

導電性組成物ならびにこれを用いて得られる導電膜および半導体

【課題】導電性に優れる膜となることができ、熱的安定性に優れる導電性組成物の提供、および導電性に優れる導電膜の提供。
【解決手段】共役系導電性高分子と、アニオンがトリフルオロメタンスルホニル基を有する塩とを含有する導電性組成物、ならびにこれを用いて得られる導電膜および半導体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は導電性組成物ならびにこれを用いて得られる導電膜および半導体に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンを初めとする共役系高分子は、電子伝導性の導電性高分子として知られている。
これらの共役系導電性高分子は少量のドーパントを添加することにより高い導電性を発現させている。
特に、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(これを以下「PEDOT」ということがある。)に代表されるチオフェン系高分子は、優れた導電性を有するホール移動型半導体として知られている。
PEDOTにポリ(スチレンスルフォン酸)(PSS)のような高分子電解質を添加することにより、高分子電解質は、PEDOTに、「ドーパント」として導電性と、水への可溶性とを付与させている。
PEDOTの応用範囲を広げるために、PEDOTの導電性をさらに向上させる試みがなされている。
一般的に、PEDOTに例えばポリ(スチレンスルフォン酸)(PSS)のような高分子電解質をドーパントとして極微量に添加することによってPEDOTの導電性を付与させることができる。
【0003】
また、特許文献1においては、物体上に高度に導電性の層を与えるために用いることができる導電性ポリマーの水性組成物の提供等を目的として、ポリチオフェン、ポリアニオン化合物、及びスルホン、スルホキシド、有機リン酸エステル、有機ホスホネート、有機ホスファミド、尿素、尿素の誘導体及びそれらの混合物から成る群より選ばれるε≧15の誘電率を有する非プロトン性化合物を含有する水性組成物等が提案されている。
特許文献1には、非プロトン性化合物として、N−メチル−2−ピロリドン、2ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリドン、N,N,N′,N′−テトラメチル尿素、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、テトラメチレンスルホン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスファミドが記載されている。
【0004】
また、本願出願人は、以前、共役系導電性高分子薄膜の導電性を高めることによって、所望の導体に適用できる導電性薄膜、および前記導電性薄膜を用いたフレキシブル部材とその製造方法とを提供することを目的として、共役系導電性高分子の薄膜中に電解質塩及び溶融塩の内の少なくとも1種の塩又は電解質が、ランダムに含まれた構造を有することを特徴とする導電性薄膜、および、フレキシブル基材に形成された導体部を備えたフレキシブル配線基板又はフレキシブルフラットケーブルからなるフレキシブル部材であって、前記導体部として前記導電性薄膜を備えていることを特徴とするフレキシブル部材等を提案している(特許文献2参照)。
【0005】
また、非特許文献1には、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムブロマイド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−ベンジル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−ブチル−1−メチルピロリジウムクロライドのようなイオン性液体を、PEDOTとポリ(スチレンスルフォン酸)との混合系(PEDOT:PSS)に加えることによって、PEDOT:PSSの導電性を向上させることができることが記載されている。
【0006】
【特許文献1】特開2000−153229号公報
【特許文献2】特開2007−96016号公報
【非特許文献1】Chem. Mater., 2007, 19, 2147-2149
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、本願発明者は、PEDOTと高極性溶媒とを含有する組成物は熱的安定性が低く、このような組成物から得られる膜の導電性が低いことを見出した。
また、本願発明者は、PEDOTとイオン性液体とを含有する組成物から得られる膜の導電性について、改善の余地があることを見出した。
そこで、本発明は、導電性に優れる膜となることができ、熱的安定性に優れる導電性組成物を提供することを目的とする。
また、本発明は、導電性に優れる導電膜を提供することを別の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、共役系導電性高分子と、アニオンがトリフルオロメタンスルホニル基を有する塩とを含有する導電性組成物が、導電性に優れる膜となることができ、熱的安定性に優れる組成物であることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
すなわち、本発明は、下記(1)〜(5)を提供する。
(1) 共役系導電性高分子と、アニオンがトリフルオロメタンスルホニル基を有する塩とを含有する導電性組成物。
(2) 前記塩が、前記共役系導電性高分子100質量部に対して、5質量部以上含有されている上記(1)に記載の導電性組成物。
(3) 前記共役系導電性高分子が、チオフェン骨格のユニットを有する上記(1)または(2)に記載の導電性組成物。
(4) 上記(1)〜(3)のいずれかに記載の導電性組成物を用いて得られる導電膜。
(5) 上記(1)〜(3)のいずれかに記載の導電性組成物を用いて得られる半導体。
【発明の効果】
【0010】
本発明の導電性組成物は、導電性に優れる膜となることができ、熱的安定性に優れる。
また、本発明の導電膜は導電性に優れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明について以下詳細に説明する。
本発明の導電性組成物は、
共役系導電性高分子と、アニオンがトリフルオロメタンスルホニル基を有する塩とを含有する組成物である。
【0012】
共役系導電性高分子について以下に説明する。
本発明の導電性組成物に含有される共役系導電性高分子は、共役系により電気伝導性を有する高分子であれば特に制限されない。例えば、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリパラフェニレン、ポリフェニレンビニレンが挙げられる。
なかでも、導電性により優れるという観点から、ポリチオフェンが好ましい。
【0013】
ポリチオフェンは、チオフェン骨格のユニット(繰り返し単位)を有するものであれば特に制限されない。
また、ポリチオフェンとしては、例えば、ポリアニオンの存在下でカチオン的に帯電したものを使用することができる。
【0014】
チオフェン骨格のユニットは、例えば、下記式(I)で表されるものが挙げられる。
【0015】
【化1】

【0016】
式(I)中、A1およびA2は互いに独立して、置換されていてもよい炭素原子数1〜18のアルキル基であり、A1およびA2が互いに結合している場合置換されていてもよい炭素原子数1〜18のアルキレン基を形成することができる。
置換されていてもよい炭素原子数1〜18のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、オクタデシル基が挙げられる。
置換されていてもよい炭素原子数1〜18のアルキレン基としては、例えば、1、2−エチレン基、1、3−プロピレン基、1、2−シクロヘキシレン基が挙げられる。
置換基としては、例えば、スルホネート基、スルホン酸基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基、アミド基、イミド基が挙げられる。
【0017】
式(I)において、A1およびA2が互いに結合してアルキレン基を形成している場合、チオフェン骨格のユニットとしては、例えば、下記式(II)、式(III)で表されるものが挙げられる。
【0018】
【化2】

【0019】
式(II)中、R1およびR2は互いに独立して水素原子、置換されていてもよい炭化水素基を示す。
置換されていてもよい炭化水素基としては、例えば、炭素原子数1〜18のアルキル基(好ましくは炭素原子数1〜10、より好ましくは炭素原子数1〜6)、炭素原子数2〜12のアルケニル基(好ましくは炭素原子数2〜8)、炭素原子数3〜7のシクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が挙げられる。)、炭素原子数7〜15のアラルキル基(好ましくはフェニル基を有する炭素原子数1〜4のアルキル基)、炭素原子数6〜10のアリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基が挙げられる。)、炭素原子数1〜18のアルコキシ基(好ましくは炭素原子数が1〜10であり、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソ−プロポキシ基が挙げられる。)、炭素原子数2〜18のアルコキシエステルが挙げられる。
【0020】
式(III)中、R3およびR4は互いに独立して水素原子、スルホネート基、スルホン酸基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基、アミド基、イミド基からなる群から選ばれる少なくとも1種を有する炭化水素基を示す。
スルホネート基、スルホン酸基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基、アミド基、イミド基からなる群から選ばれる少なくとも1種を有する炭化水素基としては、例えば、炭素原子数1〜18のアルキル基(好ましくは炭素原子数1〜10、より好ましくは炭素原子数1〜6)、炭素原子数2〜12のアルケニル基(好ましくは炭素原子数2〜8)、炭素原子数3〜7のシクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が挙げられる。)、炭素原子数7〜15のアラルキル基(例えば、フェニル基を有する炭素原子数1〜4のアルキル基が挙げられる。)、炭素原子数6〜10のアリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基が挙げられる。)、例えば、1〜18のアルコキシ基(好ましくは炭素原子数1〜10であり、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソ−プロポキシ基が挙げられる。)、炭素原子数2〜18のアルコキシエステルが挙げられる。
【0021】
式(III)においてR3およびR4の組合せとしては、例えば、R3およびR4が両方とも水素原子である場合、R3およびR4のうちの少なくとも一方が少なくとも1個のスルホネート基を有する炭化水素基である場合が挙げられる。
【0022】
ポリチオフェンとしては、例えば、ポリアニオンの存在下でカチオン的に帯電した、式
(IV)で表されるユニットを含むものが挙げられる。
【0023】
【化3】


式(IV)中、A1およびA2は互いに独立して、置換されていてもよい炭素原子数1〜18のアルキル基であり、A1およびA2が互いに結合している場合、置換されていてもよい炭素原子数1〜18のアルキレン基を形成することができ、nは2〜10,000、好ましくは3〜5,000の整数を示す。
1およびA2は上記と同義である。
ポリチオフェンは式(IV)で表されるユニットをそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて有することができる。
【0024】
また、式(IV)においてA1およびA2が互いに結合している場合、ポリチオフェンとしては、例えば、式(V)、式(VI)で表されるユニットを含むものが挙げられる。
【0025】
【化4】

【0026】
式(V)中、R1およびR2は互いに独立して水素原子、置換されていてもよい炭化水素基を示し、nは2〜10,000、好ましくは3〜5,000の整数である。
1およびR2は上記と同義である。
式(VI)中、R3およびR4は互いに独立して水素原子、スルホネート基、スルホン酸基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基、アミド基、イミド基からなる群から選ばれる少なくとも1種を有する炭化水素基を示し、nは2〜10,000、好ましくは3〜5,000の整数である。
3およびR4は上記と同義である。
ポリチオフェンは、式(V)、式(VI)で表されるユニットをそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて有することができる。
【0027】
ポリチオフェンが2種以上のユニットを有する場合、ポリチオフェンはコポリマーとなる。ポリチオフェンコポリマーは、その配列について特に制限されない。例えば、ランダムコポリマー、ブロックコポリマー、テーパーを有するコポリマーが挙げられる。
【0028】
ポリチオフェンが有することができるドーパントは、特に限定されないが、ポリチオフェンへの可溶性付与の観点から高分子電解質が望ましい。高分子電解質は側鎖もしくは主鎖にアニオンを有するものが望ましい。高分子電解質としては、例えば、カルボン酸、スルフォン酸を有するものを挙げることができる。なかでも、水への可溶性の観点から、ポリスチレンスルフォン酸(PSS)が望ましい。
【0029】
共役系導電性高分子はその製造法について特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
共役系導電性高分子としてのポリチオフェンは、例えば、チオフェン骨格を有するモノマーを化学的または電気化学的に酸化重合することによって製造することができる。
ポリチオフェンの製造の際に使用されるモノマーは、チオフェン骨格を有する化合物であれば特に制限されない。例えば、上記のチオフェン骨格を有するユニットに対応するものが挙げられる。
具体的には、例えば、3,4−アルキレンジオキシチオフェンが挙げられる。
3,4−アルキレンジオキシチオフェンが有するアルキレン基としては、置換されていてもよい炭素原子数1〜18のアルキレン基が挙げられる。具体的には、例えば、1、2−エチレン基、1、3−プロピレン基、1、2−シクロヘキシレン基が挙げられる。
置換基としては、例えば、スルホネート基、スルホン酸基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基、アミド基、イミド基が挙げられる。
【0030】
また、共役系導電性高分子として市販品を使用することができる。ポリチオフェンの市販品としては、例えば、商品名Baytron P(ナガセケミカル社製)として供給されている、チオフェン含有ポリマーの安定化された分散体が挙げられる。
共役系導電性高分子はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0031】
塩について以下に説明する。
本発明の導電性組成物に含有される塩は、アニオンがトリフルオロメタンスルホニル基を有するものである。
アニオンがトリフルオロメタンスルホニル基を有する塩は、有機溶媒と比較して沸点が高く、このため本発明の導電性組成物は熱的安定性に優れる。
【0032】
本発明の導電性組成物に含有される塩は、アニオンがトリフルオロメタンスルホニル基を有するものであれば特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
アニオンが有するトリフルオロメタンスルホニル基はCF3SO2−で表される基である。
アニオンは、トリフルオロメタンスルホニル基を少なくとも1個有し、1〜3個有することができる。
アニオンは、トリフルオロメタンスルホニル基を有すること以外にその構造について特に制限されない。
アニオンはトリフルオロメタンスルホニル基以外に、例えば、酸素原子、窒素原子、硫黄原子のようなヘテロ原子;炭素原子;C49SO2のようなパーフルオロアルキルスルホニル基を有することができる。
【0033】
トリフルオロメタンスルホニル基を有するアニオンとしては、例えば、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオン、CF3SO3-、[(CF3SO2)(C49SO2)N]-、[(CF3SO23C]-が挙げられる。
なかでも、導電性により優れる膜となることができ、熱的安定性により優れるという観点から、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオンが好ましい。
ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオンは、[(CF3SO22N]-と表されるイオンである。
【0034】
トリフルオロメタンスルホニル基を有するアニオンの対イオンとなるカチオンは、特に制限されない。無機物のカチオン、有機化合物のカチオンが挙げられる。
無機物のカチオンとしては、例えば、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオンのようなアルカリ金属イオン;マグネシウムイオン、カルシウムイオンのようなアルカリ土類金属イオン;ホスホニウムイオンが挙げられる。
【0035】
有機化合物のカチオンとしては、例えば、イミダゾリウムおよびその誘導体、ピリジニウムおよびその誘導体、ピロリジニウムおよびその誘導体に代表されイオン性液体として用いられるカチオン種、第4級アンモニウムおよびその誘導体、ホスフォニウムの誘導体、グアニジニウムおよびその誘導体、イソウロニウムおよびその誘導体、チオウレアおよびその誘導体が挙げられる。
上記の誘導体は、カチオンの基本骨格が、例えば、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基のような炭化水素基;エーテル基、エステル基、アシル基、フッ素原子のようなハロゲン原子等の官能基によって置換されていてもよい。
【0036】
ピリジニウムおよびその誘導体としては、例えば、1−ブチルピリジニウムイオン、2−(2−メチル)プロピルピリジニウムイオン、2−ブチルピリジニウムイオン、オクチルピリジニウムイオンが挙げられる。
【0037】
第4級アンモニウムおよびその誘導体としては、例えば、N,N,N−トリメチルブチルアンモニウムイオン、N−エチル−N,N−ジメチルプロピルアンモニウムイオン、N−エチル−N,N−ジメチルブチルアンモニウムイオン、N,N−ジメチル−N−プロピルブチルアンモニウムイオン、N−(2−メトキシエチル)−N,N−ジメチルエチルアンモニウムイオンが挙げられる。
【0038】
ピロリジニウムおよびその誘導体としては、例えば、N−メチル−N−プロピルピロリジニウムイオン、N−ブチル−N−メチルピロリジニウムイオン、N−sec−ブチル−N−メチルピロリジニウムイオン、N−(2−メトキシエチル)−N−メチルピロリジニウムイオン、N−(2−エトキシエチル)−N−メチルピロリジニウムイオンが挙げられる。
【0039】
ピぺリジニウムおよびその誘導体としては、例えば、N−メチル−N−プロピルピペリジニウムイオン、N−ブチル−N−メチルピペリジニウムイオン、N−sec−ブチル−N−メチルピペリジニウムイオン、N−(2−メトキシエチル)−N−メチルピペリジニウムイオン、N−(2−エトキシエチル)−N−メチルピペリジニウムイオンが挙げられる。
【0040】
なかでも、塩の粘度が低くなり、導電性、熱的安定性により優れるという観点から、イミダゾリウムおよびその誘導体であるのが好ましい。
【0041】
塩を形成するカチオンとしてのイミダゾリウムおよびその誘導体は、イミダゾリウム構造を有するものであれば特に制限されない。
イミダゾリウム構造としては、例えば、下記式(1)で表わされるものが挙げられる。
【0042】
【化5】


式(1)中、R1〜R5は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数が8以下の炭化水素基であり、炭化水素基は、例えば、酸素原子、窒素原子、硫黄原子のようなヘテロ原子、塩素原子、臭素原子、フッ素原子のようなハロゲン原子を有することができ、R1〜R5は同一でも異なっていてもよい。
【0043】
炭素原子数が8以下の炭化水素基は、鎖状、分岐状および環構造のいずれであってもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基のようなアルキル基;シクロヘキシル基のような脂環族炭化水素基;フェニル基、トリル基のような芳香族炭化水素基が挙げられる。
【0044】
1、R3、R4が水素原子であり、R2、R5がメチル基、エチル基、プロピル基のような炭化水素基である場合、塩の粘度が低くなり、導電性により優れるという観点から、好ましい。
【0045】
塩を形成するカチオンとしてのイミダゾリウムおよびその誘導体としては、例えば、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムイオン、1−エチル−3,4−ジメチルイミダゾリウムイオン、1−エチル−2,3,4−トリメチルイミダゾリウムイオン、1−エチル−2,3,5−トリメチルイミダゾリウムイオンが挙げられる。
【0046】
塩としては、例えば、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−エチル−3,4−ジメチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−エチル−2,3,4−トリメチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−エチル−2,3,5−トリメチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドのようなイミダゾリウム類の塩;リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、カリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドのような無機塩が挙げられる。
【0047】
なかでも、塩は、導電性、熱的安定性により優れるという観点から、イミダゾリウム類の塩、無機物塩が好ましく、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドであるのがより好ましい。
塩は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
塩はその製造について特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
【0048】
塩の量は、導電性、熱的安定性により優れるという観点から、共役系導電性高分子100質量部に対して、5質量部以上であるのが好ましく、5〜80質量部であるのがより好ましく、20〜60質量部であるのがさらに好ましい。
【0049】
本発明の導電性組成物は、共役系導電性高分子および塩のほかに、本発明の効果を損なわない範囲でさらに添加剤を含有することができる。添加剤は特に制限されない。例えば、フィルム形成剤、架橋剤、溶媒、結合剤、本発明の導電性組成物に含有される塩以外のドーパント、艶消し剤、界面活性剤、塗被助剤、寸法安定性を改善するためのポリマーラティス、増粘剤、増粘防止剤、粘度改質剤、硬膜剤、帯電防止剤、色素、顔料、カブリ防止剤、滑剤、酸化防止剤、接着性付与材を含むことができる。
添加剤はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0050】
混合時にさらに溶媒を添加することによって、製膜性を高くすることができる。
溶媒としては、例えば、水;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールのようなアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン類;プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、メチルプロピルカーボネートのような炭酸エステル類;プロピオン酸エチル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、メチルアセテート、エチルアセテートのようなエステル類;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、グリコールエーテルのようなエーテル類;これらにフッ素などの置換基を導入した化合物が挙げられる。
溶媒はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0051】
本発明の導電性組成物はその製造について特に制限されない。共役系導電性高分子、塩および必要に応じて使用することができる添加剤を、例えば、ロール、ニーダー、バンバリーミキサー等の混練機による機械撹拌、撹拌子による撹拌、超音波を利用する撹拌によって混合し、本発明の導電性組成物を製造する方法が挙げられる。
また、溶媒を使用する場合、例えば、ビーズミル、三本ロールを用いて共役系導電性高分子および塩を混合させて、本発明の導電性組成物を製造することができる。
【0052】
本発明の導電性組成物は、水系および/または溶媒系の分散体として得ることができる。
本発明の導電性組成物における共役系導電性高分子の濃度は、導電性により優れるという観点から、5〜80質量%であるのが好ましく、20〜60質量%であるのがより好ましい。
【0053】
本発明の導電性組成物を適用することができる基材は、特に制限されない。
基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ(ビニルアセタール)、セルローストリアセテート、セルロースニトレート、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、ガラス、シリコンウエハが挙げられる。
基材は可撓性のフィルム支持体であるのが好ましい態様の1つとして挙げられる。
基材は、用途に応じて透明又は不透明であってよい。
【0054】
本発明の導電性組成物を使用して例えば、導電膜、半導体、成形品を得ることができる。
本発明の導電性組成物を使用して導電膜、半導体を製造する方法は特に制限されない。例えば、ラングミュアーブロジッド(LB)膜形成法、スピンコーティング法、スプレーコーティング法、インクジェット法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、ディップ法、遠心成型法、光パターン形成方法が挙げられる。
また、本発明の導電性組成物を使用して成形品を製造する方法としては、例えば、押出成形法、インジェクション成形法、インフレーション成形法が挙げられる。
【0055】
本発明の導電性組成物は、用途等に応じて随意選択的に好適な量で、基材に塗布することができる。
【0056】
本発明の導電性組成物は、例えば、半導体材料として、トランジスタ、ダイオードのような半導体デバイス材料、透明電極材料、透明配線材料、透明電磁波遮蔽膜材料、太陽電池(特に色素型太陽電池)用(透明)電極材料や活性層材料、配線材料、キャパシタ材料、電池材料、アクチュエータ材料、センサー用材料、電子写真機器部材(OA部材)用材料、静電気防止用のコーティング剤材料、繊維の処理剤材料、有機EL用材料、無機EL用材料、自動車用燃料ホースの帯電防止材料、二次電池の正極材料、防錆塗料材料、IDタグのアンテナ材料、スーパーキャパシター等の電極材料として使用することができる。
【0057】
本発明の導電膜について以下に説明する。
本発明の導電膜は、本発明の導電性組成物を用いて得られるものである。
【0058】
本発明の導電膜を製造する際に使用される組成物は、本発明の導電性組成物であれば特に制限されない。
【0059】
導電性組成物を基材に適用して本発明の導電膜を製造する場合、使用することができる基材は、特に制限されない。
基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ(ビニルアセタール)、セルローストリアセテート、セルロースニトレート、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、ガラスが挙げられる。
基材は可撓性のフィルム支持体であるのが好ましい態様の1つとして挙げられる。
基材は、用途に応じて透明又は不透明なものを選択することができる。
【0060】
本発明の導電膜は、その形体について特に制限されない。例えば、フィルム、塗膜が挙げられる。
【0061】
本発明の導電膜は、その製造について特に制限されない。
本発明の導電膜を基材の上に製造する方法について以下に説明する。
本発明の導電膜を基材の上に製造する場合、その製造方法としては、例えば、導電性組成物を基材の上に付与する付与工程と、必要に応じて、導電性組成物を乾燥させて導電膜を形成する乾燥工程とを有する製造方法が挙げられる。
【0062】
付与工程は、導電性組成物を基材の上に付与し、基材の上に導電性組成物の塗膜を形成する工程である。
付与工程において、導電性組成物を基材に付与する方法としては、例えば、ラングミュアーブロジッド(LB)膜形成法、スピンコーティング法、スプレーコーティング法、インクジェット法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、ディップ法、遠心成型法、押出成形法、インジェクション成形法、インフレーション成形法、光パターン形成方法、蒸着が挙げられる。
【0063】
乾燥工程は、付与工程後、導電性組成物の塗膜を乾燥させて、導電膜を形成する工程である。なお、乾燥工程は、必要に応じて設けることができる。
乾燥工程において塗膜を加熱して乾燥させる場合、温度は、80〜150℃であるのが好ましい。
本発明の導電膜に使用される導電性組成物は熱的安定性に優れるので乾燥工程における温度を高くすることができ、生産性に優れる。
【0064】
本発明の導電膜をフィルムとして製造する場合その製造方法は特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
【0065】
本発明の導電膜を製造する際、導電性組成物は、用途等に応じて随意選択的に好適な量で使用することができる。
【0066】
本発明の導電膜の伝導度は、共役系導電性高分子の伝導度よりも高いことが好ましい。
なお、本発明における伝導度は直流4端子法によって測定されたものである。
【0067】
本発明の導電膜の用途としては、例えば、透明電極、透明配線、透明電磁波遮蔽膜、太陽電池(特に色素型太陽電池)用(透明)電極や活性層、配線、キャパシタ、電池、アクチュエータ、センサー、電子写真機器部材(OA部材)、静電気防止用のコーティング剤、繊維の処理剤、有機EL、無機EL、自動車用燃料ホースの帯電防止剤、二次電池の正極、防錆塗料、IDタグのアンテナ、スーパーキャパシター等の電極等が挙げられる。
【0068】
次に、本発明の半導体について説明する。
本発明の半導体は、本発明の導電性組成物を用いて得られるものである。
【0069】
本発明の半導体に使用される組成物は、本発明の導電性組成物であれば特に制限されない。
本発明の半導体は、その製造について特に制限されない。例えば、本発明の導電膜の製造方法と同様のものが挙げられる。
本発明の半導体の用途としては、例えば、トランジスタ、ダイオードのような半導体デバイスが挙げられる。
【0070】
導電性組成物については、従来、共役系導電性高分子の導電性を高くするために、二次ドーパントとして高極性溶媒を添加することが提案されていた(例えば、特許文献1)。
しかしながら、高極性溶媒は揮発性が高いため、成分組成が変化しやすい。このため、高極性溶媒を含む組成物を電気・電子材料として応用することを考える場合、そのような組成物は電気的特性が不安定となるおそれがあった。
また、有機溶媒は可燃性であるため、信頼性、安全性が低く、応用範囲が狭くなるという問題があった。
このような問題に対して、本願発明者は、共役系導電性高分子に二次ドーパントとしてイオン性液体を使用することによって、上記の問題を解決することができた。
また、イオン性液体は、一般的に、不揮発性、不燃性、高伝導度という性質を有する。
本願発明者は、アニオンがトリフルオロメタンスルホニル基を有する塩を使用する場合、導電性、熱的安定性に優れる組成物が得られることを見出し、本発明を完成させたのである。
また、本発明の導電性組成物は、導電膜としての伝導度が変化しにくく電気的安定性に優れ、難燃性であり、電子・電気材料としての信頼性、安全性が高い。
【0071】
また、従来、共役系導電性高分子にドーパントを添加する場合、ドーパントの量を極微量とすることによって、共役系導電性高分子の導電性が大幅に向上することが知られている。
一般的に、ドーパント自身が有する導電性は、ドープ後の導電性高分子の導電性よりも著しく低い。このため、ドーパントを必要以上に導電性高分子に添加しても、導電性高分子と大量のドーパントを含む組成物の導電性は、導電性高分子よりも向上しない。
また、共役系導電性高分子にドーパントとして高分子電解質を大量に混合することは、導電性を著しく低下させるというのがこれまでの通説であった。
例えば、PEDOTには導電性の付与を目的としてPSSのような高分子電解質が添加されている。
このように、PEDOTのような共役系導電性高分子にドーパントとして高分子電解質(塩)を大量に混合することは、導電性を著しく低下させると考えられていた。
しかしながら、本願発明者は、共役系導電性高分子に、ドーパントとして、アニオンがトリフルオロメタンスルホニル基を有する塩を大量に添加することによって、共役系導電性高分子の導電性をより優れたものとすることができることを見出した。
【実施例】
【0072】
以下に、実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されない。
1.導電膜
(1)導電膜の形成
下記のようにして得た組成物を、ガラス基板上に3,000rpmの条件でスピンコートし、約50nmの薄膜を得た。得られた薄膜を120℃で30分間加熱し乾燥させて導電性試験のサンプルとして用いた。
【0073】
(2)導電膜の評価(導電性試験)
得られた薄膜を用いて、直流4端子法にて薄膜の伝導度を測定した。結果を表1〜表4に示す。
【0074】
また、実施例において使用されている共役系導電性高分子の水溶液(商品名:バイトロン P、ナガセケミカル社製)を用いて上記(1)導電膜の形成と同様の方法で薄膜を形成し、得られた薄膜について上記(2)導電膜の評価と同様にして薄膜の伝導度を測定した。
その結果、共役系導電性高分子の水溶液(商品名:バイトロン P、ナガセケミカル社製)から得られる薄膜(この場合薄膜は本発明の導電性組成物に含有される塩を含有しない。)の伝導度は、0.077Scm-1であった。
【0075】
2.組成物の製造
(1)実施例1
表1に示す成分を同表に示す量で混合し、混合溶液を1時間撹拌して十分に分散させ、組成物を得た。
【0076】
【表1】

【0077】
表1において使用した成分の詳細は次のとおりである。
・共役系導電性高分子の水溶液:PEDOT/PSS水溶液(PEDOT/PSS濃度は1.3質量%。PEDOT:PSSは質量比で1:2.5である。商品名:バイトロン P、ナガセケミカル社製)
・塩1:リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(LiTFSI、3M社製)
なお、本願明細書において、塩濃度は、共役系導電性高分子の水溶液中の共役系導電性高分子と高分子電解質と塩の量との合計に対する塩の量の値である(以下同様)。
なお、表1の場合、PEDOTとPSSとを合わせた量は0.026gである。
【0078】
(2)比較例1
塩1を塩2に代え、共役系導電性高分子の水溶液および塩2の量を下記表2に示す量とした他は実施例1と同様にして組成物を調製した。
【0079】
【表2】

【0080】
表2において使用した成分の詳細は次のとおりである。
・共役系導電性高分子の水溶液:実施例1と同様
・塩2:リチウムビス(ペンタフルオロメタンスルホニル)イミド(LiBETI、3M社製)
【0081】
(3)実施例2
塩1を塩3に代え、共役系導電性高分子の水溶液および塩3の量を下記表3に示す量とした他は実施例1と同様にして組成物を調製した。
【0082】
【表3】

【0083】
表3において使用した成分の詳細は次のとおりである。
・共役系導電性高分子の水溶液:実施例1と同様
・塩3:1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(EMI−TFSI、東洋合成社製)
【0084】
添付の図面に、実施例1、2、比較例1において得られた、塩濃度と伝導度との関係を示す。
図1は、実施例1において得られた、塩濃度と伝導度との関係を示すグラフである。
図2は、比較例1において得られた、塩濃度と伝導度との関係を示すグラフである。
図3は、実施例2において得られた、塩濃度と伝導度との関係を示すグラフである。
【0085】
表1〜表3、図1〜図3に示す結果から明らかなように、トリフルオロメタンスルホニル基を有するアニオン以外のアニオンを有する塩を含有する比較例1は伝導度が低く導電性に劣った。
これに対して、実施例1、2は導電性に優れた。
図1、図3に示すとおり、実施例1、2は、塩を加えていない共役系導電性高分子(PEDOT/PSS)と比較して、伝導度が高くなり導電性に優れることが確認できた。
特に、塩の量が共役系導電性高分子100質量部に対して20質量部以上の場合、導電性により優れる組成物が得られた。
【0086】
3.透明配線の製造:実施例3
実施例2において製造した、塩濃度34.4質量%の組成物を、75μm厚のポリエチレンテレフタレート(PET)シート上に3,000rpmの条件でスピンコートし、約50nmの導電性薄膜を有するフィルムを得た。
得られたフィルムは、透明であった。
また、直流4端子法にて導電性薄膜の伝導度を測定したところ、伝導度は0.12Scm-1と高い導電性を示し、本発明の導電性組成物から得られる導電膜は透明配線として使用可能であることが確認できた。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】図1は、実施例1において得られた、塩濃度と伝導度との関係を示すグラフである。
【図2】図2は、比較例1において得られた、塩濃度と伝導度との関係を示すグラフである。
【図3】図3は、実施例2において得られた、塩濃度と伝導度との関係を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
共役系導電性高分子と、アニオンがトリフルオロメタンスルホニル基を有する塩とを含有する導電性組成物。
【請求項2】
前記塩が、前記共役系導電性高分子100質量部に対して、5質量部以上含有されている請求項1に記載の導電性組成物。
【請求項3】
前記共役系導電性高分子が、チオフェン骨格のユニットを有する請求項1または2に記載の導電性組成物。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の導電性組成物を用いて得られる導電膜。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれかに記載の導電性組成物を用いて得られる半導体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−205970(P2009−205970A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−48136(P2008−48136)
【出願日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願人】(000231073)日本航空電子工業株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】