説明

小型徐放性錠剤

【課題】塩酸アンブロキソールを含有する1日1回投与型徐放性錠剤であって,嚥下能力が未発達あるいは低下した患者においても服用しやすい小型の徐放性錠剤を提供する。
【解決手段】塩酸アンブロキソールと水不溶性高分子及び添加物を含有する組成物を圧縮成型し、服用しやすい小型徐放性錠剤を簡便に製造する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,塩酸アンブロキソールを含有する1日1回投与型徐放性錠剤であって,嚥下能力が未発達あるいは低下した患者においても服用しやすい小型の錠剤に関する.
【背景技術】
【0002】
塩酸アンブロキソールは,肺表面活性物質の分泌作用,気道液の分泌促進作用及び線毛運動亢進作用により気道表面を潤滑にし,痰の喀出を促進する効果を有する去痰剤である.特に痰の喀出機能が未発達の小児,あるいは低下している高齢者にとって有用であり,痰の貯留による気道の細菌感染や物理的な狭窄による呼吸困難を防ぐ上で重要な薬剤である.そのため,様々な剤形が開発されており,錠剤,カプセル剤,シロップ剤,ドライシロップ剤及び内用液剤として小児から高齢者まで幅広く使用されている.また,服薬コンプライアンス及びQOLの向上を期待した1日1回服用の徐放性製剤も市販されている.去痰剤は幅広い年齢層で用いられる薬剤であることから,新規の徐放性製剤を設計する上で製剤の飲み込みやすさは重要な要素であると考えられる.
【0003】
現在,国内で市販されている塩酸アンブロキソールの徐放性製剤はカプセル剤のみである.カプセル剤は一般的に錠剤よりも飲み込みにくい剤型とされており(月刊薬事Vol.42, No.3, 2000),幅広い年齢層で使用される製剤の形態としてふさわしいとは言い難い.一方,錠剤は製剤の大きさが嚥下のしやすさに大きく影響するため,錠剤の大きさには特別な配慮を必要とするが,服用しやすい錠剤径の上限は9mm程度と報告されている(武田研究所報 43(3/4)111−115(1984)).塩酸アンブロキソールの市販されている錠剤の多くは7mm程度の錠剤径であり,必ずしも飲みにくいという大きさではないが,嚥下能力が未発達の小児および嚥下能力が低下している高齢者においては錠剤を服用すること自体が努力を要することであり,1日3回の服用は服薬コンプライアンスが良いとはいえず,負担も大きい.そのため,服用しやすく,かつ,1日1回の服用で良好な持続性が期待できる小型徐放性錠剤を提供することは大変有用である.塩酸アンブロキソールの徐放性製剤に関する技術情報として,特開平5-320044号公報に徐放性カプセル剤の記載があるが,フィルムコーティング微粒剤を用いたカプセル剤の技術であり,本発明とは全く異なるものである.また,中国特許出願公開第1795844号公報では徐放性錠剤の製造方法が開示されているが,本発明の課題である服用しやすい小型徐放性錠剤に関する技術的記載はないし,示唆もされていない.
【0004】
小型徐放錠を得るためには,主薬含量の高い製剤を設計する必要がある.そのためには,少ない徐放化剤及び添加物で効率的に徐放化を達成する必要がある.しかし,徐放化剤及び添加物を少なくすると錠剤の機械的強度が低下し,in vitroでは徐放能を示すものの,in vivo,特に食後服用において,錠剤の崩壊に伴う徐放能の喪失が起こる可能性がある.よって,徐放化剤及び添加物の選択には細心の注意を払う必要がある.また,徐放性製剤の製造方法は多くの場合複雑でありコスト高となりやすい.徐放性錠剤を安価に,かつ安定的に提供するためには,特別な製造工程を含まない製造方法を確立する必要がある.そのためには,商業的に安価な添加物を使用し,簡便な製造工程とする必要がある.特許第2680602号公報では粒子径が1μm程度の不溶性セルロースによる薬物の徐放化技術が開示されているが,このように細かい粉体の取り扱いは困難であり,さらに,このような粒子径の不溶性セルロースは市販されていないことから,商業的な実施には不向きである.
【0005】
【非特許文献1】月刊薬事Vol.42, No.3, 2000
【非特許文献2】武田研究所報 43(3/4)111−115(1984)
【特許文献1】特開平5-320044号公報
【特許文献2】中国特許出願公開第1795844号公報
【特許文献3】特許第2680602号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は,嚥下能力の低い患者にとって服用が容易な小型の錠剤で,かつ1日1回の服用で良好な徐放効果を有する服薬コンプライアンスが良い塩酸アンブロキソールの小型徐放性錠剤を簡便な方法により製造することである.
【0007】
服用が容易な小型の錠剤とは,一般的に許容される錠剤径より長径が小さいことすなわち錠剤の長径が9mm以下であることを示し,好ましくは現在市販されている塩酸アンブロキソールの錠剤の長径である7mmよりも長径が小さいことを示す.さらに服用を容易とするために水溶性フィルム等でコーティングすることがある.また,簡便な方法とは,特別な製造設備や複雑な操作を必要としない製造方法であって,粉体を混ぜたのち直接圧縮し錠剤を得る方法や,湿式顆粒を製した後,滑沢剤等と混合後圧縮成型することで錠剤を得る方法のことである.さらに,湿式造粒工程において有機溶媒を使用した場合,環境に対する負荷が懸念され,また回収するためには設備とコストが必要となるため,有機溶媒を使用しない方法が好ましい.
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは上記の課題を解決するべく鋭意検討を重ねた結果,塩酸アンブロキソールと主薬よりも少量の水不溶性高分子及び添加物からなる組成物を圧縮成型する簡便な製造工程により,小型で服用の容易な,かつ良好な徐放能を有する錠剤が得られることを見いだし,本発明の完成に至った.
【0009】
即ち,本発明は以下の通りである.
(1)塩酸アンブロキソールと水不溶性高分子及び添加物を含有する組成物が圧縮成型されてなる小型徐放性錠剤.
(2)水不溶性高分子がエチルセルロースである(1)記載の小型徐放性錠剤.
(3)エチルセルロースの平均粒子径が下限5μm,上限15μmである(1)又は(2)記載の小型徐放性錠剤.
(4)塩酸アンブロキソールに対する水不溶性高分子の比率が下限30%,上限80%である(1)ないし(3)のいずれか1項に記載の小型徐放性錠剤.
(5)製剤の長径が9mm以下である(1)ないし(4)のいずれか1項に記載の小型徐放性錠剤.
(6)コーティング錠である(1)ないし(5)のいずれか1項に記載の小型徐放性錠剤.
(7)水溶性フィルムコーティング錠である(1)ないし(6)のいずれか1項に記載の小型徐放性錠剤.
本明細書におい平均粒子径とは,レーザー回折式粒度分布測定法により測定したときの体積基準でのメジアン径を示す.
【発明の効果】
【0010】
本発明のアンブロキソール小型徐放性錠剤は簡便な製造方法で嚥下能力が低い高齢者や幼児でも服用しやすい小型徐放性製剤である.従って,高齢者,小児など嚥下能力が低い患者あるいは一般の成人でも服用しやすく,多くの患者に対して服薬コンプライアンスの向上が期待出来る.
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明における塩酸アンブロキソールとは,通常商業的に得られる結晶性の塩酸アンブロキソールを意味する.また,本発明に使用される水不溶性高分子は水に溶解しないかほとんど溶解しない性質を有するものである.具体的には,エチルセルロース,エチルメチルセルロース等のセルロースエーテル類,アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS等の(メタ)アクリル酸重合体があげられ,特に,エチルセルロースが好ましく,さらに好ましくは,エチルセルロースの添加量が少なくても良好な徐放能を発揮することから平均粒子径が5〜15μmの微粉タイプエチルセルロースがあげられる.なお,水不溶性高分子の使用量は多くなりすぎると小型の錠剤を得ることが難しいために,塩酸アンブロキソールの80%以下とすべきである.また,水不溶性高分子の使用量が少なすぎるとin vitroでは徐放性があるが,生体内で錠剤の強度が足りず,徐放性が失われる危険性が大きくなるため,水不溶性高分子は少なくとも塩酸アンブロキソールの30%以上は含まれているべきである.錠剤の長径は服用の容易さを考慮して9mm以下が望ましく,好ましくは現在普通錠を服用している患者が徐放性錠剤に変更したときに飲みにくさを感じないように,現在国内で市販されている塩酸アンブロキソール錠より小さい7mm以下が望ましい.また,より服用しやすくするために,錠剤に水溶性フィルム,膨潤性フィルム,ゲル形成フィルム等をコーティングすることも可能である.その場合,フィルムに使用するコーティング基材によって0.01から0.2mm程度錠剤の直径が大きくなるが,実施例1,実施例2で示したように塩酸アンブロキソール45mgを含有する直径6mmの素錠を得ることが出来ており,フィルム等でコーティングしても7mm以下の小型の錠剤を得ることが出来る.
【0012】
本発明に使用される添加物の種類は,医薬品添加物として使用できるものであれば特に制限はない.例えば,通常錠剤の賦形剤として使用される乳糖等の糖類,結晶セルロース等のセルロース類,リン酸カルシウム等の無機塩類やトウモロコシデンプン等のデンプン類,結合剤として使用されるヒドロキシプロピルセルロース,ヒドロキシプロピルセルロース,メチルセルロース等の水溶性セルロース類やポリビニルアルコール,ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子,滑沢剤あるいは流動化剤として使用されるステアリン酸カルシウム等のステアリン酸金属塩類,軽質無水ケイ酸等のケイ酸類及びその塩類があげられる.コーティング基剤としてはヒドロキシプロピルセルロース,ヒドロキシプロピルメチルセルロース及びメチルセルロース等のセルロースエーテル類が挙げられる.また,フィルム組成中には遮光剤として酸化チタンや色素等を含有することができ,通常フィルムに処方されるタルク等の賦形剤やプロピレングリコール,ポリエチレングリコール等の可塑剤を含むことができる.
また,本発明において徐放化剤とは生体内で有効成分の医薬品製剤からの溶出を制御するために添加する医薬品添加物であり,エチルセルロース,エチルメチルセルロース等のセルロースエーテル類,アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS等の(メタ)アクリル酸重合体等の水不溶性高分子を示している.
【0013】
本発明の錠剤としては素錠,コーティング錠,有核錠等があげられる.このうち素錠の場合,通常の製造法を用いて製造することができる.すなわち,薬物と水不溶性高分子及び必要に応じて賦形剤,滑沢剤,流動化剤等を均一に混合した後,直接打錠法により製造するか,あるいは混合物を乾式または湿式造粒法により造粒した後,滑沢剤等を加えて打錠することにより製造することができる.湿式造粒の方法に制限はなく,流動層造粒,高速攪拌造粒,押出造粒,練合造粒等があげられる.また,本発明の製造方法では有機溶媒の使用を必要としない.素錠に水溶性フィルム等でコーティングを施すことによってコーティング錠が得られる.また,素錠を核として層を形成させることにより有核錠としても良い.
【0014】
こうして得られた錠剤は,錠剤中に均一に水不溶性高分子が分散された小型の徐放性錠剤であり,溶出試験液中で崩壊することなく,塩酸アンブロキソールを徐々に放出する.また,錠剤ごとの溶出挙動のバラツキが少なく,攪拌強度や界面活性剤の影響を受けにくいという優れた性質をもつ.以上のことから本発明の錠剤は,小型で飲み込みやすく,優れた徐放性を持つため1日1回の服用で薬理効果が得られ,食事の影響を受けにくい錠剤であり,患者にとって服薬コンプライアンスが非常によい良い錠剤であるといえる.
【0015】
以下に本発明の実施例を示すが,本発明はこれらの実施例により限定されるものではない.なお,実施例中で使用しているエチルセルロースの粒子径はレーザー回折散乱法粒度分布測定装置(HELOS&RODOS,日本レーザー)で測定した.
【実施例】
【0016】
以下に実施例および比較例により本発明を具体的に説明するが,本発明はこれらの実施例により限定されるものではない.
【0017】
実施例1
塩酸アンブロキソール225g,平均粒子径7μmのエチルセルロース(エトセル・スタンダード7FP /ダウ・ケミカル)175g,乳糖150g(Pharmatose150M/DMV),軽質無水ケイ酸5g(アエロジル200/日本アエロジル),ステアリン酸カルシウム7g(ステアリン酸カルシウム/日東化成工業)を容器に取り,各成分を均一に混合した後,品川式万能攪拌混合機で水を添加しながら造粒し,得られた造粒物を60℃で12時間棚式乾燥した.次に,乾燥した造粒物を20メッシュで整粒し,得られた顆粒にステアリン酸カルシウムを混合した後,ロータリー式打錠機で打錠し,塩酸アンブロキソール45mgを含有する直径6mm,重量113mgの錠剤を得た.
【0018】
実施例2
塩酸アンブロキソール11.25kg,平均粒子径7μmのエチルセルロース(エトセル・スタンダード7FP /ダウ・ケミカル)4.5kg,乳糖11.75kg(Pharmatose150M/DMV),軽質無水ケイ酸250g(アエロジル200/日本アエロジル),ステアリン酸カルシウム375g(ステアリン酸カルシウム/日東化成工業)を品川式万能攪拌混合機に仕込み,各成分を均一に混合した後,水を添加しながら造粒し,得られた造粒物を60℃で12時間棚式乾燥した.次に,乾燥した造粒物を20メッシュで整粒し,得られた顆粒にステアリン酸カルシウムを混合した後,ロータリー式打錠機で打錠し,塩酸アンブロキソール45mgを含有する直径6mm,重量113mgの錠剤を得た.
【0019】
実施例3
水37.6kgにヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC-5R/信越化学)2.4kgと酸化チタン(AH-R/フロイント産業)0.48kgを溶解及び分散させた液をコーティング装置(ハイコーター80型/フロイント産業)にて実施例2の錠剤24kgに噴霧し,白色のフィルムコーティング錠を得た.
【0020】
比較例1
塩酸アンブロキソール225g,乳糖325g(Pharmatose150M/DMV),軽質無水ケイ酸5g(アエロジル200/日本アエロジル),ステアリン酸カルシウム7g(ステアリン酸カルシウム/日東化成工業)を容器に取り,各成分を均一に混合した後,品川式万能攪拌混合機で水を添加しながら造粒し,得られた造粒物を60℃で12時間棚式乾燥した.次に,乾燥した造粒物を20メッシュで整粒し,得られた顆粒にステアリン酸カルシウムを混合した後,ロータリー式打錠機で打錠し,塩酸アンブロキソール45mgを含有する直径6mm,重量113mgの錠剤を得た.
【0021】
比較例2
塩酸アンブロキソール225g,平均粒子径305μmのエチルセルロース(エトセル・スタンダード10/ダウ・ケミカル)90g,乳糖235g(Pharmatose150M/DMV),軽質無水ケイ酸5g(アエロジル200/日本アエロジル),ステアリン酸カルシウム7g(ステアリン酸カルシウム/日東化成工業)を容器に取り,各成分を均一に混合した後,品川式万能攪拌混合機で水を添加しながら造粒し,得られた造粒物を60℃で12時間棚式乾燥した.次に,乾燥した造粒物を20メッシュで整粒し,得られた顆粒にステアリン酸カルシウムを混合した後,ロータリー式打錠機で打錠し,塩酸アンブロキソール45mgを含有する直径6mm,重量113mgの錠剤を得た.
【0022】
比較例3
塩酸アンブロキソール225g,平均粒子径33μmのエチルセルロース(エトセル・スタンダード100FP/ダウ・ケミカル)90g,乳糖235g(Pharmatose150M/DMV),軽質無水ケイ酸5g(アエロジル200/日本アエロジル),ステアリン酸カルシウム7g(ステアリン酸カルシウム/日東化成工業)を容器に取り,各成分を均一に混合した後,品川式万能攪拌混合機で水を添加しながら造粒し,得られた造粒物を60℃で12時間棚式乾燥した.次に,乾燥した造粒物を20メッシュで整粒し,得られた顆粒にステアリン酸カルシウムを混合した後,ロータリー式打錠機で打錠し,塩酸アンブロキソール45mgを含有する直径6mm,重量113mgの錠剤を得た.
【0023】
試験例1
実施例1〜3及び比較例の錠剤について,第14改正日本薬局方(以下,日局)溶出試験法第2法に従い,日局崩壊試験法第2液900mLを用いて種々条件(パドル回転数,界面活性剤添加の有無)にて溶出試験を行った.試験結果を表1及び2に示す.
【0024】
表1

【0025】
表2

【0026】
試験例1に示すように,実施例1または実施例2で製造された錠剤は試験中に崩壊することなく塩酸アンブロキソールを徐々に放出したのに対し,比較例1の錠剤は試験中に崩壊し,徐放効果を示さなかった.これは,本発明においてエチルセルロースの添加が必須であることを示している.また,実施例1及び実施例2の錠剤に関する結果は,錠剤中のエチルセルロース含量を変えることより溶出速度を制御できることを示している.実施例3の錠剤に関する結果は,徐放錠にフィルムコーティングを施しても,溶出性に変化がないことを示している.比較例2は粒子径の大きいエチルセルロースを用いた錠剤であるが,同一組成である実施例2に比べ溶出が速く,エチルセルロースの粒子径が溶出性に影響することを示しており,粒子径が小さい方が徐放化に有利である.実施例2の錠剤はパドル回転数及び界面活性剤の影響を受けないことから,機械的なストレスに強く食事の影響を受けにくい徐放性製剤であることが分かる.一方,比較例3は比較的小さな粒子径を有するエチルセルロースを用いた製剤であり,試験中の機械的ストレスが小さい場合には実施例2と同等の溶出性を示しているが,機械的ストレスが大きくなると実施例2の製剤に比べ著しく速い溶出を示している.これはエチルセルロースの粒子径が機械的ストレスが大きい場合の製剤強度に大きな影響を与えることを示している.
【0027】
試験例2
実施例2の錠剤について,バイオアベイラビリティー及び徐放効果を調べるため,市販の塩酸アンブロキソール徐放性製剤(カプセル剤)を対照とし,健常成人男子を被験者として,クロスオーバー法で薬物動態試験を実施した(n=6).摂食条件下での試験結果を図1に示す.本発明の徐放性製剤と市販の徐放性カプセルはほぼ一致した血漿中薬物濃度推移を示したことから,生体内においても適度な徐放性を示すことが確認された.
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】血漿中薬物濃度推移

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塩酸アンブロキソールと水不溶性高分子及び添加物を含有する組成物が圧縮成型されてなる小型徐放性錠剤
【請求項2】
水不溶性高分子がエチルセルロースである請求項1に記載の小型徐放性錠剤
【請求項3】
エチルセルロースの平均粒子径が下限5μm、上限15μmである請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載の小型徐放性錠剤.
【請求項4】
塩酸アンブロキソールに対する水不溶性高分子の比率が下限30%、上限80%である請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の小型徐放性錠剤
【請求項5】
製剤の長径が9mm以下である請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の小型徐放性錠剤
【請求項6】
錠剤がコーティング錠である請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の小型徐放性錠剤
【請求項7】
錠剤が水溶性フィルムコーティング錠である請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の小型徐放性錠剤

【図1】
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【公開番号】特開2008−201706(P2008−201706A)
【公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−38849(P2007−38849)
【出願日】平成19年2月20日(2007.2.20)
【出願人】(000226404)興和創薬株式会社 (17)
【Fターム(参考)】