説明

小型撮像装置

本発明は1つの小型撮像装置と装着方法に関する。撮像装置は、1つ又は複数のレンズを含む1つのレンズアセンブリと、前記レンズアセンブリから光を受け取る1つのイメージセンサと、前記レンズアセンブリの位置を調整するための1つのアクチュエータとを含み、前記アクチュエータは、電磁力を生じさせるように少なくとも1つの磁石と少なくとも1つのコイルとを含み、前記アクチュエータの少なくとも一部分が前記レンズアセンブリと前記イメージセンサとの間に配置され、前記アクチュエータが前記イメージセンサ上に装着され、前記アクチュエータの表面積は前記イメージセンサの表面積に近く又は前記イメージセンサの表面積より小さく、前記コイルと前記磁石とは前記レンズアセンブリの光軸に垂直するように配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小型撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話及び/又は個人情報端末(PDA)のような多くの携帯式電子装置は、小型カメラモジュールを含んでいる。このモジュールは、1つのイメージセンサ、1つの撮像レンズアセンブリ及び/又は1つのアクチュエータを含むことで、撮像レンズアセンブリの、イメージセンサに関する位置を調整することができる。デザイナがより薄く、より小型及び/又はより軽便な携帯式電子装置を目指す際、小型カメラモジュールの製造者は、装置中の限られた空間に合わせるように、より小型なカメラモジュールを提供する必要があるというチャレンジに直面することになる。
【図面の簡単な説明】
【0003】
以下の記述を参照し、非限定的及び非包括的な実施例を記述し、特別な説明がない限り、本明細書の全文を通じて同じ参照番号は同じ部材を示す。
【図1】本発明の一実施例である小型撮像モジュールのアセンブリ分解模式図である。
【図2】本発明の一実施例である1つの小型撮像モジュールの組立図である。
【図3】本発明の一実施例である1つのバネの模式図である。
【図4】本発明の一実施例である1つのバネの平面図である。
【図5】本発明の一実施例である1つのコイルの模式図である。
【図6】本発明の一実施例である1つのコイルの平面図である。
【図7】本発明の一実施例である1つのコイル−バネアセンブリの平面図である。
【図8】本発明の他の一実施例である小型撮像モジュールのアセンブリ分解模式図である。
【図9】本発明の一実施例である1つの小型撮像モジュールの側面図である。
【図10】本発明の一実施例である1つの作動中のアクチュエータの部分拡大模式図である。
【図11】本発明の一実施例である1つの未作動のアクチュエータの部分拡大模式図である。
【図12】本発明の他の一実施例である1つの小型撮像モジュールの側面図である。
【図13】本発明の一実施例である1つの作動中のアクチュエータの部分拡大模式図である。
【図14】本発明の一実施例である1つの未作動のアクチュエータの部分拡大模式図である。
【図15】本発明の一実施例である小型撮像モジュールのアセンブリ分解模式図である。
【図16】本発明の他の一実施例である小型撮像モジュールのアセンブリ分解模式図である。
【図17】本発明の他の一実施例である小型撮像モジュールのアセンブリ分解模式図である。
【図18】本発明の他の一実施例である小型撮像モジュールのアセンブリ分解模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0004】
以下の詳細な記述において、本発明を完全に理解するために、多くの具体的な詳細を論述した。ただし、これらの具体的な詳細がなくても本発明を実施できることは、当分野の技術者に理解されるところである。なお、本発明と混同しないように、当分野の技術者にとって既知の方法、装置又はシステムは詳細に記述されない。
【0005】
明細書において、「一実施例」とは、本発明の少なくとも1つの実施例に含まれ、1つの特定の実施例と関連して記述された特別な特徴、構造又は特性のことである。そのため、明細書の違う部分で記載の「一実施例において」は必ずしも同一実施例又は記述されたいずれかの特定の実施例を指すことに限定されない。また、1つ又は複数の実施例において種々の方法で記述された特別な特徴、構造又は特性を合併できることは理解される。通常、当然、あれこれの問題点は特定的に使用された前後の文章によって異なってくるかもしれない。そのため、前後の文章における具体的な記述及びこれらの用語の使用は、前後の文章からの推論を理解することに有用である。
【0006】
同様に、ここで使用された「及び」、「及び/又は」及び「又は」は、様々な意味を含み、これらは同様に、少なくとも部分的にこれらの用語を使用した前後の文章によって決まる。通常、もし「又は」及び「及び/又は」はリストを関連させるために用いられるとし、例えば、A、B又はCは、A、B及びCという包含的な意味であってもよく、A、B又はCという排他的な含意であってもよい。また、ここで使用される「1つ又は複数」は如何なる単独な特徴、構造もしくは特性を記述するためにも、又は、特徴、構造もしくは特性の幾つかの組み合わせを記述するためにも用いられてよい。ただし、これはただ1つの記述例であって、権利の請求する主題はこの例に限定されないことを注意すべきである。
【0007】
ここで記述した実施例は1つの小型撮像モジュールを含み、該小型撮像モジュールは1つの装置及び/又は1つの方法プロセスを提供することによって、撮像レンズ及びイメージセンサとの間の距離を調整し、そのうち、小型モジュールのフットプリント(footprint)はイメージセンサのフットプリントとほとんど同じであり得る。言い換えると、小型撮像モジュールの平面視面積はイメージセンサの平面視面積に近く、又はイメージセンサの平面視面積より小さい。このような小型撮像モジュールは、より薄型、小型及び/又は軽便な、例えば、小型カメラのような電子装置内にこのようなモジュールを整合させることができるというメリットをデザイナに提供する。
【0008】
これらの実施例を記述するために使用される時、用語「〜上に」、「〜下に」及び「〜側に」はこの小型撮像モジュールの光軸に対する位置を記述する。特に、「〜上に」及び「〜下に」は光軸に沿う位置を指し、その内の「〜上に」は1つの部品の一方側を指し、「〜下に」は部品の他方側を指す。「〜上に」及び「〜下に」に対して、「〜側に」は1つの部品の側面を指し、該側面は光軸から離され、例えば、レンズの外囲部である。
【0009】
1つの特定の実施例において、このようなフットプリント(footprint)は1つのアクチュエータをレンズアセンブリの横側に配置することではなく、1つのアクチュエータをレンズアセンブリの上方及び/又は下方に配置することによって達成できる。例えば、1つの特定の実施例において、小型カメラモジュールのような1つの小型撮像モジュールの構造は、オートフォーカス及び/又はその他の撮像機能を提供することができ、そのうち、アクチュエータは撮像レンズの上方及び/又は下方に配置される。このアクチュエータの平面視面積はこの小型カメラモジュールのイメージセンサの平面視面積に近く、又はこの小型カメラモジュールのイメージセンサの平面視面積より小さい。これに対して、例えば、小型カメラモジュールのアクチュエータを撮像レンズの一方側に置くと、比較的大きい撮像モジュールサイズが得られる。このような比較的大きい外観サイズによれば、小型カメラモジュールのフットプリントはそのイメージセンサのフットプリントより明らかに大きいこととなる。一実施において、レンズアセンブリに磁力を付与させるように、このアクチュエータは磁石とコイルとを含んでよい。この磁石は、平坦又は平面状であってよく、例えば、平面円盤の形状である。磁石は永久磁石又は電磁場の発生器であってよく、例えば、コイルである。このコイルは、巻き線コイル、プリントコイル及び/又はある基板上の電気めっきコイルであってよい。レンズアセンブリに回復力を付与させるように、小型撮像モジュールは1つのバネを含んでよい。
【0010】
他の実施例において、小型撮像モジュールは1つのアクチュエータを含んでよく、該アクチュエータは1つのコイルを有し、コイルは充電されると、レンズアセンブリと共に移動する。他の構造において、小型撮像モジュールは1つのアクチュエータを含んでよく、該アクチュエータは1つのコイルと1つの磁石とを有し、その内、コイルが充電されると、磁石はレンズアセンブリと共に移動できる。
【0011】
1つの特定の実施において、このアクチュエータは、1つの平面に配置され得る4つの磁石を含んでよい。もう1つの特定の実施において、このアクチュエータは1つの平面に配置され得る4つのコイルを含んでよい。これらの4つのコイルは直列に電気接続され、又は少なくともそのうちの2つのコイルは並列に電気接続される。もう1つの特定の実施において、これらの4つのコイルは小型撮像モジュールのレンズアセンブリ上に配置されてよい。
【0012】
他の一実施例において、小型撮像モジュールは1つのアクチュエータを含んでよく、該アクチュエータは電磁力を生じさせるように、少なくとも2組のコイルを含み、そのうち各組のコイルは平行する2つの平面に位置する。1つの特定の実施において、これら2組のコイルをその磁極方向が小型撮像モジュールのレンズアセンブリの光軸に平行となるように配置させることができる。もう1つの特定の実施において、2組のコイルが充電される時、そのうちの1組のコイルはレンズアセンブリと共に移動することができる。もちろん、小型撮像モジュールのこれらの詳細は一例に過ぎず、本発明の請求範囲の主題はこれらに限定されない。
【0013】
一実施例において、1つ又は複数のレンズを含むレンズアセンブリをアクチュエータの一部分に装着し、且つイメージセンサを配置してレンズアセンブリからの光を受け取ることによって、1つの小型撮像モジュールが得られ、その内、アクチュエータはイメージセンサとレンズアセンブリとの間に位置する1つの板バネ(leaf spring)を含んでよい。一実施において、この小型撮像モジュールは1つのレンズアセンブリと、レンズアセンブリの位置を調整するための少なくとも1つのアクチュエータと、1つのイメージセンサとを含んでよく、その内アクチュエータの少なくとも一部分はレンズアセンブリとイメージセンサとの間に配置されてよい。例えば、アクチュエータはレンズアセンブリとイメージセンサとの間に配置される1つの板バネを含んでよい。1つの特定の実施において、このアクチュエータはレンズアセンブリとイメージセンサとの間に配置される1つ磁石と1つのコイルとを含んでよい。例えば、このアクチュエータはイメージセンサ上に装着され、及び/又はレンズアセンブリはアクチュエータ上に装着されてよい。もう1つの特定の実施において、このアクチュエータはレンズアセンブリの上方に配置される1つの磁石及び1つのコイルを含んでよく、板バネはレンズアセンブリの下方に配置される。いずれか1つの実施においても、このアクチュエータはレンズアセンブリを縦方向に駆動させることでイメージセンサに対するレンズアセンブリの位置を調整できる。例えばここで使用された「縦方向に」は小型撮像モジュールの光軸にほぼ平行である方向を指し、「横方向に」は小型撮像モジュールの光軸にほぼ垂直である方向を指す。もちろん、小型撮像モジュールのこれらの詳細は例示に過ぎず、本発明の請求範囲の主題はこれらに限定されない。
【0014】
アクチュエータはレンズアセンブリの運動を比較的正確に制御できるため、フォーカスのような種々の撮像機能によって画像の質を改善することができる。このような小型モジュールのメリットは、そのフットプリントがイメージセンサのフットプリントに近く、又はイメージセンサのフットプリントより小さいことである。また、適宜に設計された1つのアクチュエータを含むこのような小型モジュールは、バッチ製造に好適である。バッチプロセスはウエハレベルプロセスにおいて起こり得る。このようなプロセスは比較的高い製造効率をもたらすことができ、小型モジュールがズーム機能を備えるため、カメラの製造コストが低減される。
【0015】
図1は本発明の一実施例である1つの小型撮像モジュールのアセンブリ分解模式図である。この撮像モジュールはボールグリッドアレイ界面115(ball grid array interface)を有するイメージセンサ110を含むが、種類の異なる多くの電気接続を含んでよい。イメージセンサ110は1つの有効撮像領域117を含んでよく、有効撮像領域117は、例えば1つの電荷結合素子(CCD)、及び/又は、1つ又は複数の相補型金属酸化物半導体(CMOS)素子を含むが、これらは一例に過ぎない。
【0016】
一実施例において、撮像モジュール100は1つのレンズアセンブリ160を更に含み、イメージセンサ110の有効撮像領域117上に1つの画像を提供するように、レンズアセンブリ160は1つ又は複数のレンズを含んでよい。この画像は可視波長だけではなく、赤外線波長及び/又は紫外線波長を含んでもよい。そのため、この画像は有効撮像領域117上に合焦され、アクチュエータ135は、レンズアセンブリ160の、イメージセンサ110に対する位置を調整できる。1つの特定の実施において、アクチュエータ135はレンズアセンブリ160の少なくとも一部分の縦方向での、イメージセンサ110に対する位置を調整できる。上述のように、このレンズアセンブリは1つ又は複数のレンズを含んでよいため、1つ又は複数のレンズの縦方向での位置を1組として調整できる。1つの特定の実施において、アクチュエータ135は、1つの磁石130、1つの板バネ140及び/又は1つのコイル150を含んでよい。撮像モジュール100は、アクチュエータ135とイメージセンサ110との間に位置するスペーサー120を更に含んでもよい。本実施例におけるアクチュエータ135は、その全ての部品がレンズアセンブリ160の下方に配置されるように記述されているが、他の一実施例において、例えば以下の詳細記述のように、アクチュエータの部品はレンズアセンブリの上方及び/又は下方に配置されてよい。
【0017】
図2は本発明の一実施例である1つの小型撮像モジュール200の組立図であり、このモジュールは図1に示す小型撮像モジュール100を含んでよい。例えば、小型撮像モジュール100の部品をカバーするように、小型撮像モジュール200は1つのケーシング220を含んでよい。このケーシングはイメージセンサ110上に装着されてよく、小型撮像モジュール200と、制御回路のような1つ又は複数のシステム部品(図に未表示)との間に電気接続されるように、イメージセンサ110はボールグリッドアレイ210を含んでよい。
【0018】
図3は本発明の一実施例であるバネ300の模式図であり、図4はバネ300の平面図である。このバネは1つの板バネであってよく、例えば図1に示す板バネ140である。一実施において、バネ300は、1つの中央部分330及びアーム部分320を含んでよく、これらは1つのバネとして適合して移動し、又は屈曲する。例えば、中央部分330とアーム部分320とは平衡位置から離れると、中央部分330とアーム部分320とは回復力を付与できる。固定部分310はバネ300の外囲部分を含んでよく、該外囲部分は小型撮像モジュールの1つ又は複数の部品上に固着される。例えば、中央部分330とアーム部分320とはバネのように屈曲できるが、固定部分310は相対的に固定されたある位置に保持される。光が光軸に沿ってバネ300を通過するように、バネ300は更に1つの穴340を含んでもよい。もちろん、バネ300のこれらの詳細は例示に過ぎず、本発明はこれらに限定されない。
【0019】
図5は本発明の一実施例であるコイル500の模式図であり、図6はコイル500の平面図である。このコイルは図1に示すコイル150を含んでよい。一実施において、図1に示すレンズアセンブリ160のようなレンズアセンブリは、コイル500上に装着されてよく、コイル500は基板510上に装着される導電体520を含む。導電体520は基板510の1つ又は複数の層上の複数のワイヤループであってよい。導電体ループ520を流れる電流によって1つの磁場が生じ、図1に示す磁石130のような磁石にある作用力が生じる。この場合、バネ140はある回復力を付与してこの磁気作用力を相殺でき、これによってレンズアセンブリ160の縦方向での、イメージセンサ110に関する位置を調整する1つのメカニズムを提供する。光が光軸に沿ってコイル500を通過するように、コイル500は1つの穴530を更に含んでもよい。もちろん、コイル500のこれらの詳細は例示に過ぎず、本発明はこれらに限定されない。
【0020】
一実施例において、バネ及びコイルは1つの部品に結合することができ、図7はこのコイル−バネ部品700を例示する平面図である。この結合部品のバネ部分はコイル部分に電流を供給できる。例えば、この結合部品は1つのコイル710及び1つの電極720を含んでよく、外部電源(図に未表示)からコイル710に電流を伝導させるように該バネ部品は1つの板バネであってもよい。部分730と740とは接続領域を示し、そのうち電流は導電体720からコイル710に伝導することができ、その逆も同様である。
【0021】
図8は本発明の一実施例の、コイル−バネ部品700を含む1つの小型撮像モジュール800のアセンブリ分解模式図である。この撮像モジュールは1つのイメージセンサ810を含んでよく、該イメージセンサ810は図1に示すイメージセンサ110に類似してよい。撮像モジュール800は1つのレンズアセンブリ860を更に含んでよく、イメージセンサ810の有効撮像領域上(図に未表示)に画像を提供するように、レンズアセンブリ860は1つ又は複数のレンズユニットを含んでよい。この画像は可視波長だけではなく、赤外線波長及び/又は紫外線波長を含んでもよい。そのため、この画像はイメージセンサ810上に合焦され、アクチュエータ835はレンズアセンブリ860の縦方向での、イメージセンサ810に関する位置を調整できる。言い換えると、アクチュエータ835はレンズアセンブリ860とイメージセンサ810との間の距離を調整することによって焦点距離を調整できる。このレンズアセンブリは1つ又は複数のレンズを含んでよいため、1つ又は複数のレンズの縦方向での位置を調整できる。1つの特定の実施において、アクチュエータ835は磁石830、バネ−導電体840及び/又はコイル850を含んでよい。上述のように、バネ−導電体840及びコイル850は、図7に示すコイル−バネ部品700のような単一部品であってよい。この単一部品において、バネ−導電体840はコイル850に電流を供給することができる。撮像モジュール800は、アクチュエータ835とイメージセンサ810との間に位置する1つのスペーサー820を含んでもよい。コイル850はレンズアセンブリ860に配置される。通電されると、コイル850を流れる電流によって生じる磁場と、コイル850の下に配置する磁石830との相互作用は、レンズアセンブリ860とコイル850とを光軸に沿って移動させるある作用力を付与できる。もう1つの構造において、磁石830はコイル850の上方に配置されている。もちろん、小型撮像モジュールのこれらの詳細は例示に過ぎず、ただし、本発明はこれらに限定されない。
【0022】
図9は本発明の一実施例における小型撮像モジュール900の側面図である。該撮像モジュールは1つのイメージセンサ910を含んでよく、イメージセンサ910は図1に示すイメージセンサ110に類似してよい。撮像モジュール900は1つのレンズアセンブリ960を含んでもよく、イメージセンサ910の有効撮像領域(図に未表示)に1つの画像を提供するように、レンズアセンブリ960は1つ又は複数のレンズユニット970を含んでよい。上述のように、この画像は可視波長だけではなく、赤外線波長及び/又は紫外線波長を含んでもよい。そのため、この画像はイメージセンサ910上に合焦され、アクチュエータはレンズアセンブリ960の、イメージセンサ910に関する位置を調整できる。この方向は矢印980によって示されている。このアクチュエータは、レンズアセンブリ960の下に配置され、磁石930、板バネ940及びコイル950を含んでよい。このレンズアセンブリは以下の詳細な記述のように、1つ又は複数のレンズを含んでよいため、1つ又は複数のレンズの縦方向での位置が調整される。1つの特定の実施において、小型撮像モジュール900は磁石930とイメージセンサ910との間に位置するスペーサー920を更に含む。1つ又は複数の外部部品(図に未表示)に電気接続されるように、イメージセンサ910はボールグリッドアレイ912を含んでよい。
【0023】
部分990は小型撮像モジュール900の1つの部位についての表示であり、該部位はアクチュエータの操作に対応して構造が変わり得る。部分990の例示構造は図10と図11に詳細に示されている。明瞭に記述するために、スペーサー920は図10と図11内に表示されない。図10に示すように、電流がコイル950を流れると、このアクチュエータは起動される。この電流は1つの磁場を生じさせて、磁石930に対するある斥力を生じさせることができる。従って、コイル950上に装着されたレンズアセンブリ960は移動して、更に磁石930から離れることができ、矢印980により示される方向に沿って、レンズアセンブリ960とイメージセンサ910との間の距離を増大させる。同時に、コイル950にある回復力を加えるように、板バネ940はコイル950上に配置されてよい。
【0024】
図11において、電流がコイル950を流れていない時、このアクチュエータは起動しない。電流がなければ、磁石930に対する斥力を生じさせる磁場が存在しない。そのため、コイル950上に装着されたレンズアセンブリ960は依然として磁石930に近接し、レンズアセンブリ960とイメージセンサ910との間の距離を維持する。この例示は起動中の又は未起動のアクチュエータのみに限定する。又は、アクチュエータの起動する程度は、少なくとも部分的にコイル95内に流れる電流の変化振幅に基づいて変化する。この起動程度の変化はレンズアセンブリ960とイメージセンサ910との間の距離を変化させることができるため、イメージセンサ910への光の合焦を正確に制御できる。例えば、レンズアセンブリ960とイメージセンサ910との間の距離は少なくとも部分的に磁場によって決められてよく、レンズアセンブリの光軸に沿ってこの距離を測定することができる。もちろん、小型撮像モジュールのこれらの詳細は例示に過ぎず、本発明はこれらに限定されない。
【0025】
図12は本発明の一実施例である小型撮像モジュール905の側面図である。この撮像モジュールは1つのイメージセンサ915を含んでよく、イメージセンサ915は図9に示すイメージセンサ910に類似してよい。撮像モジュール905は1つのレンズアセンブリ965を更に含んでよく、イメージセンサ915の有効撮像領域(図に未表示)に画像を提供するように、レンズアセンブリ965は1つ又は複数のレンズユニット975を含んでよい。1つの特定の実施において、レンズアセンブリ965は少なくとも1つのレンズ977を含んでよく、レンズアセンブリ965は、磁石935とコイル955のようないずれかのアクチュエータ部品の位置をも越えて延伸できる。磁石935は磁石支持ユニット936によって支持されてよい。そのため、この画像はイメージセンサ915上に合焦され、アクチュエータはレンズアセンブリ965の、イメージセンサ915に関する位置を調整できる。方向は矢印985によって表示される。レンズアセンブリ965の下に配置されるこの部分のアクチュエータは1つの板バネ945を含んでよいが、レンズアセンブリ965の少なくとも一部分の上に配置される他の部分のアクチュエータは磁石935とコイル955とを含んでよい。レンズアセンブリは1つ又は複数のレンズを含んでよく、且つ1つ又は複数のレンズの縦方向での位置を1組としてアクチュエータによって調整できる。1つの特定の実施において、小型撮像モジュール905は板バネ945とイメージセンサ915との間に配置される1つのスペーサー925を更に含んでよい。1つ又は複数の外部部品(図に未表示)に電気接続されるように、イメージセンサ915はボールグリッドアレイ914を含んでよい。
【0026】
部分995は小型撮像モジュール905の1つの部位を表示し、該部位はアクチュエータの動きに対応して構造が変わり得る。部分995の例示構造は図13と図14に詳細に示されている。1つの特定の実施において、電流がコイル955を流れて進行すると、アクチュエータを起動できる。この電流は1つの磁場を生じさせ、磁石935に対するある斥力を生じさせることができる。従って、コイル955の下に装着されたレンズアセンブリ965が移動して、更に磁石935を離れることができ、矢印988により示される方向に沿ってレンズアセンブリ965とイメージセンサ915との間の距離を減少させる。同時に、板バネ945がレンズアセンブリ965の底部に配置されることで、レンズアセンブリ965にある上向きの回復力が生じる。もう1つの特定の実施において、アクチュエータはコイル955を流れる電流によって起動され、磁石935に対するある引力を生じさせることができる。そのため、コイル955の下に装着されたレンズアセンブリ965は磁石935に向かって移動でき、矢印988により示される方向に沿ってレンズアセンブリ965とイメージセンサ915との間の距離を減少させる。もう1つの特定の実施において、電流がコイル955を流れていないと、アクチュエータは起動されない。電流がない時、コイル955は磁石930に対する如何なる斥力又は引力が生じない。従って、コイル955の下に装着されたレンズアセンブリ965は依然として磁石935に近接し、レンズアセンブリ965とイメージセンサ915との間の距離を維持する。この例示は、起動中の、又は未起動のアクチュエータのみに限定する。又は、アクチュエータの起動は少なくとも部分的にコイル955内に流れる電流の変化振幅に基づいて、異なる程度で変化し得る。この起動の変化程度はレンズアセンブリ965とイメージセンサ915との間の距離を変化させることができるため、イメージセンサ915上における光の合焦を正確に制御する。もちろん、小型撮像モジュールのこれらの細部は例示に過ぎず、本発明はこれらに限定されない。
【0027】
図15は本発明の一実施例である1つの小型撮像モジュール170のアセンブリ分解模式図である。コイル部材171は複数の単一コイル172を含んでよい。1つの特定の実施において、コイル部材171は4つのコイル172を含んでよく、それらを単一の平板上に装着でき、4つのコイル172は直列に電気接続され、又は少なくとも2つのコイルが並列に電気接続されてよい。小型撮像モジュール170は、複数の単一磁石174を含んでもよい。例えば、小型撮像モジュール170は、4つのコイル172に夫々対応する4つの磁石を含んでよいが、ただし、本発明はこれに限定されない。
【0028】
図16は本発明の他の一実施例である1つの小型撮像モジュール175のアセンブリ分解模式図である。磁石177はバネアセンブリ178とレンズアセンブリ176との間に配置される。また、1つ又は複数のコイル179はバネアセンブリ178とイメージセンサ173との間に配置される。例えば、このような配置を図1に示す実施例と比較することができる。磁石177はレンズアセンブリ176上に配置されてよい。通電されると、磁石177の下方のコイル179を流れる電流によって生じる磁場は磁石177と相互作用し、レンズアセンブリ176と磁石177とを光軸に沿って移動させるある作用力を生じることができる。もう1つの構造内において、コイル179は磁石177の上方に配置されてよいが、ただし、本発明はこれらに限定されない。
【0029】
図17は本発明の他の一実施例である1つの小型撮像モジュール180のアセンブリ分解模式図である。1つ又は複数のコイル184は、レンズアセンブリの表面182上に装着され、及び/又はレンズアセンブリの表面182上に直接にカバーしてよいが、ただし、本発明はこれらに限定されない。
【0030】
図18は本発明の他の一実施例である1つの小型撮像モジュール185のアセンブリ分解模式図である。このモジュールはコイル187、及び/又は磁石を代替するコイル189を含んでよく、これらは上記の他の実施例に含まれてもよい。
【0031】
上記の記述に対して無数の変更を行うことが可能であり、例示と図面は1つ又は複数の特定の実施を記述するためのものに過ぎないことは当分野の技術者に認識されている。
【0032】
模範された実施例は既に記述されたが、本発明の範囲から逸脱せずに、これらに対して種々の他の修正及び等価物の代替を行うことができることは当分野の技術者に理解されている。また、ここで述べられる中心概念から逸脱せずに、多くの修正を行い、本発明の趣旨に適応させるように1つの特定の状況を調製することができる。従って、本発明はここで披露した特定の実施例に限定されないが、本発明は添付する請求の範囲内に属する全ての実施例及びその等価物も含むことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上のレンズを含む1つのレンズアセンブリと、
前記レンズアセンブリから光を受け取る1つのイメージセンサと、
前記レンズアセンブリの位置を調整するための1つのアクチュエータと
を含み、
前記アクチュエータは、電磁力を生じさせるように少なくとも1つの磁石と少なくとも1つのコイルとを含み、前記アクチュエータの少なくとも一部分が前記レンズアセンブリと前記イメージセンサとの間に配置され、前記アクチュエータが前記イメージセンサ上に装着され、前記アクチュエータの平面視面積は前記イメージセンサの平面視面積以下であり、前記コイルの磁極方向と前記磁石の磁極方向とは前記レンズアセンブリの光軸に平行である、装置。
【請求項2】
少なくとも1つのバネを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記コイルが通電されると、前記コイルは前記レンズアセンブリと共に移動できる、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記コイルが通電されると、前記磁石は前記レンズアセンブリと共に移動できる、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記磁石は4つの磁石を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記コイルは4つのコイルを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記4つのコイルは直列に電気接続される、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記4つのコイルのうち、少なくとも2つのコイルは並列に電気接続される、請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記コイルは前記レンズアセンブリ上に位置する、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記磁石は1つのコイルを含み、又はコイルによって代替される、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記コイルが通電されると、前記コイルは前記レンズアセンブリと共に移動できる、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記バネ及び前記コイルは単一アセンブリに形成可能であって、該単一アセンブリは1つのコイル部分と1つのバネ部分とを含む、請求項2に記載の装置。
【請求項13】
前記バネ部分は前記コイル部分に電流を供給するようにされる、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記レンズアセンブリと前記イメージセンサとの間の距離は調整可能であって、少なくとも部分的に前記電磁力に対応し、前記距離は前記レンズアセンブリの光軸に沿って測定可能である、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記レンズアセンブリの少なくとも一部分は、前記磁石と前記バネとの間に配置され、且つ前記コイルと前記バネとの間に配置される、請求項2に記載の装置。
【請求項16】
前記コイルと前記バネとは前記レンズアセンブリの少なくとも一部分によって隔離される、請求項2に記載の装置。
【請求項17】
前記磁石と前記イメージセンサとの間の距離は調整可能であって、少なくとも部分的に前記電磁力に対応し、前記距離は前記レンズアセンブリの光軸に沿って測定可能である、請求項1に記載の装置。
【請求項18】
前記イメージセンサは1つの電荷結合素子(CCD)又は1つの相補型金属酸化物半導体(CMOS)素子を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項19】
前記コイルは前記レンズアセンブリに配置される、請求項16に記載の装置。
【請求項20】
電磁力を生じさせるように少なくとも1つの磁石と少なくとも1つのコイルとを含むアクチュエータの一部分に、1以上のレンズを含む1つのレンズアセンブリを装着することと、
前記レンズアセンブリから光を受け取るように1つのイメージセンサを固定することと、
前記アクチュエータを前記イメージセンサに装着することと
を含み、
前記アクチュエータの平面視面積は前記イメージセンサの平面視面積以下であり、前記コイルの磁極方向と前記磁石の磁極方向とは前記レンズアセンブリの光軸に平行である、方法。
【請求項21】
少なくとも1つのバネを前記イメージセンサに装着することを更に含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
少なくとも1つのバネを前記レンズアセンブリに装着することを更に含む、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記コイルを前記レンズアセンブリに配置することを更に含む、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記コイルが通電されると、前記コイルは前記レンズアセンブリと共に移動できる、請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記コイルが通電されると、前記磁石は前記レンズアセンブリと共に移動できる、請求項20に記載の方法。
【請求項26】
前記バネ及び前記コイルは単一アセンブリに形成可能であって、該単一アセンブリは1つのコイル部分と1つのバネ部分とを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項27】
前記バネ部分を介して前記コイル部分に電流を供給することを更に含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記レンズアセンブリと前記イメージセンサとの間の距離は調整可能であって、少なくとも部分的に前記電磁力に対応し、前記距離は前記レンズアセンブリの光軸に沿って測定可能である、請求項20に記載の方法。
【請求項29】
前記レンズアセンブリを前記磁石と前記バネとの間に装着し、且つ前記コイルと前記バネとの間に装着することを更に含む、請求項21に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate


【公表番号】特表2013−501245(P2013−501245A)
【公表日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−521926(P2012−521926)
【出願日】平成21年7月31日(2009.7.31)
【国際出願番号】PCT/CN2009/073029
【国際公開番号】WO2011/011925
【国際公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【出願人】(512024129)ホンコン アプライド サイエンス アンド テクノロジー リサーチ インスティチュート カンパニー リミテッド (2)
【Fターム(参考)】