説明

小型端末、及び携帯通信端末

【課題】非接触型ICを内蔵しない携帯端末を用いて非接触型ICの電子マネー機能を利用する。
【解決手段】小型端末2は、非接触型ICと近距離無線機能を有している。非接触型ICは、電子マネーカードに使用されているものと同様であり、電子マネーの残高を記憶し、外部からの指令により当該残高の増減を行う。近距離無線機能は、携帯電話3と無線通信を行うものである。携帯電話3は、クレジットカード情報と共に電子マネーサーバ4に登録してある。小型端末2にチャージする場合、携帯電話3を電子マネーサーバ4に接続して、チャージする分の代金をクレジット情報を用いて決済し、その後、携帯電話3は、小型端末2に増額指令を送信し、小型端末2に決済した金額分の電子マネーをチャージさせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小型端末、及び携帯通信端末に関し、例えば、プリペイド式の電子マネーを処理するものに関するものである。
【背景技術】
【0002】
非接触ICを内蔵した電子マネーカードに予め電子マネーを蓄えておき、これを店頭で減額して買物の決済を行うプリペイド方式の電子マネーが利用されるようになってきた。
非接触ICはアンテナを備えており、店頭に備えたリーダライタと近距離無線通信を行って、電子マネーの残高を増減するようになっている。
店舗に代金を支払い、その代金分の電子マネーを非接触ICに蓄える処理は、チャージと呼ばれている。
【0003】
近年、ユーザの利便性を高めるため、特許文献1の携帯端末のように、非接触ICを携帯電話に内蔵し、携帯電話に電子マネーを蓄えて店頭で使用する使用形態が利用されるようになってきた。
この場合、非接触ICを店頭のリーダライタに接続しなくとも、携帯電話の有する通信ネットワーク接続機能を用いて電子マネーサーバに接続し、クレジット決済などによって、電子マネーサーバから非接触ICにチャージすることができる。
【0004】
ところが、電子マネー機能を有する非接触ICを内蔵しない携帯電話も多く存在し、このような携帯電話では、携帯電話を経由したチャージサービスを受けられないという問題があった。
また、一般に、携帯電話から内蔵する非接触ICにチャージする場合、電子マネーサーバに携帯電話とクレジットカードの登録が必要であり、携帯電話を紛失して不正利用されたり、あるいは、当該電話を子供が所有する場合、子供が勝手にチャージしたりする可能性もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−186297号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、非接触ICを内蔵しない携帯端末を用いて非接触ICの電子マネー機能を利用することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明では、電子マネーの残高を記憶し、増額指令によって前記記憶した残高を増額し、減額指令によって前記記憶した残高を減額する非接触ICと、前記電子マネーの残高を増額させるための代金の決済を所定の決済サーバに行わせる携帯通信端末に接続する接続手段と、前記接続した携帯通信端末から、前記決済サーバで決済が完了した旨の決済通知を受信する決済通知受信手段と、前記決済通知を受信した場合に、決済金額に対応する金額分だけ電子マネーの残高を増額する増額指令を前記非接触ICに入力する入力手段と、を具備したことを特徴とする小型端末を提供する。
請求項2に記載の発明では、前記決済通知には、前記決済金額に対応する金額が含まれており、前記入力手段は、前記金額の分だけ電子マネーの残高を増額する増額指令を前記非接触ICに入力することを特徴とする請求項1に記載の小型端末を提供する。
請求項3に記載の発明では、前記非接触ICから当該非接触ICが記憶するID情報を取得して、前記携帯通信端末に送信するID情報送信手段を具備したことを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の小型端末を提供する。
請求項4に記載の発明では、前記携帯通信端末から、当該携帯通信端末に固有な固有情報を受信して認証する認証手段と、前記認証手段で認証されなかった場合に、前記携帯通信端末からのアクセスを拒否するアクセス拒否手段と、を具備したことを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の小型端末を提供する。
請求項5に記載の発明では、電子マネーの残高を増額させるための代金を決済する決済サーバに接続するサーバ接続手段と、電子マネーの残高を記憶し、増額指令によって前記記憶した残高を増額し、減額指令によって前記記憶した残高を減額する非接触ICを備えた小型端末と接続する端末接続手段と、前記接続する非接触ICの電子マネー残高を増額させるための代金の決済を、前記接続する決済サーバに要求する決済要求手段と、前記要求に対して前記決済サーバから決済が完了した旨の通知を受けた場合に決済通知を前記接続する小型端末に送信する決済通知送信手段と、を具備したことを特徴とする携帯通信端末を提供する。
請求項6に記載の発明では、電子マネーの残高を増額する金額を取得する金額取得手段を具備し、前記決済要求手段は、前記取得した金額分の代金の決済を要求し、前記決済通知送信手段は、前記取得した金額を前記決済通知に含めて前記小型端末に送信することを特徴とする請求項5に記載の携帯通信端末を提供する。
請求項7に記載の発明では、自機に固有の固有情報を取得して前記小型端末に送信する固有情報送信手段を具備したことを特徴とする請求項5、又は請求項6に記載の携帯通信端末を提供する。
請求項8に記載の発明では、前記小型端末から、非接触ICの記憶するID情報を受信して認証する認証手段と、前記認証手段で認証されなかった場合に、前記小型端末からのアクセスを拒否するアクセス拒否手段と、を具備したことを特徴とする請求項5、請求項6、又は請求項7に記載の携帯通信端末を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明では、非接触ICを内蔵した小型端末を用いることにより、非接触ICを内蔵しない携帯端末を用いて非接触ICの電子マネー機能を利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本実施の形態に係る電子マネーシステムの構成を示した図である。
【図2】小型端末、携帯電話、電子マネーサーバの機能的な構成を示した図である。
【図3】電子マネーサーバから小型端末にチャージする手順を説明するためのシーケンス図である。
【図4】図3の続きを示したシーケンス図である。
【図5】図4の続きを示したシーケンス図である。
【図6】小型端末を携帯電話に登録する手順を説明するためのシーケンス図である。
【図7】携帯電話が小型端末にチャージする動作をより詳細に説明するためのフローチャートである。
【図8】小型端末がチャージする動作をより詳細に説明するためのフローチャートである。
【図9】携帯電話が小型端末を登録する動作をより詳細に説明するためのフローチャートである。
【図10】小型端末が携帯電話に登録する動作をより詳細に説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(1)実施形態の概要
小型端末2(図2)は、非接触ICと近距離無線部203による近距離無線機能を有している。非接触ICは、電子マネーカードに使用されているものと同様であり、電子マネーの残高を記憶し、外部からの指令により当該残高の増減を行う。増減指令には残高を増額させる増額指令と残高を減額させる減額指令がある。近距離無線部203は、携帯電話3と無線通信を行うものである。
【0011】
携帯電話3は、クレジットカード情報と共に電子マネーサーバ4に登録してある。
小型端末2にチャージする場合、携帯電話3を電子マネーサーバ4に接続して、チャージする分の代金をクレジット情報を用いて決済し、その後、携帯電話3は、小型端末2に増額指令を送信し、小型端末2に決済した金額分の電子マネーをチャージさせる。
【0012】
このように、非接触ICと近距離無線を組み合わせて小型端末2を構成することにより、従来は、携帯電話に非接触ICを内蔵しなければ利用できなかった、携帯電話網を利用したプリペイド決済サービスが、小型端末2を用いることにより、非接触ICを内蔵しない携帯電話3でも利用可能となる。
また、小型端末2と携帯電話3を相互認証するように構成し、携帯電話3を落とすなどして第三者に渡ったとしても、第三者は不正に自己の小型端末2にチャージできないようにする。
【0013】
(2)実施形態の詳細
図1は、本実施の形態に係る電子マネーシステム1の構成を示した図である。
電子マネーシステム1は、小型端末2、携帯電話3、電子マネーサーバ4、データベース5、基地局6、店舗端末7、店舗サーバ8、ネットワーク9などから構成されている。
【0014】
携帯電話3は、ネットワーク9に接続する機能を有する携帯型電話機であり、基地局6と接続するための広域無線部308(図2)を有するほか、小型端末2と接続するための近距離無線部303を有しており、携帯通信端末として機能する。
【0015】
近距離無線部303は、例えば、ブルートゥース(Bluetooth)、赤外線などを用いる。
なお、本実施の形態では、小型端末2と携帯電話3を近距離無線で接続するが、有線で接続することも可能である。
また、本実施の形態では、携帯通信端末の一例として携帯電話3を用いるが、携帯型パーソナルコンピュータなど、他の形態の端末であってもよい。
【0016】
小型端末2は、電子マネー機能を有する非接触IC202(図2)、携帯電話3と近距離無線を行うための近距離無線部203、及び当該機能を駆動するためのバッテリ(ボタン型電池など)などを備えている。
小型端末2は、一般の電子マネーカードと同様に、店舗端末7のリーダライタでチャージや代金の支払を行うことができるほか、携帯電話3と近距離無線で通信し、電子マネーサーバ4からチャージすることができる。
小型端末2の大きさは、電子マネーカードに若干の厚みを持たせた程度である。
【0017】
基地局6は、携帯電話3と広域無線するための携帯電話基地局であり、携帯電話3とネットワーク9との通信を仲介する。
図示しないが、基地局6は、複数設置されている。基地局6は、セルと呼ばれる固有の通信エリアを有しており、複数の基地局6を設置することにより広範囲な領域を通信エリアとしてカバーしている。
【0018】
店舗端末7は、店舗に設置された会計装置であり、例えば、POS(Point Of Sales System)レジで構成されている。
店舗端末7は、図示しないリーダライタを備えており、小型端末2をリーダライタに設置した状態で、商品の代金分の電子マネーを小型端末2から減額して支払を完了させたり、あるいは、小型端末2のユーザから代金を受け取って、店舗端末7から小型端末2にチャージすることができる。
【0019】
店舗サーバ8は、例えば、POSサーバで構成されており、店舗での売上を管理するほか、ネットワーク9を介して電子マネーサーバ4に対し、電子マネーの使用履歴を通知したりなどする。
【0020】
電子マネーサーバ4は、電子マネーカードや小型端末2などの電子マネーの使用履歴を管理し、これを集計する。
また、電子マネーサーバ4は、ネットワーク9経由で非接触ICにチャージをする機能を有しており、これによって非接触ICを内蔵した携帯電話にチャージしたり、携帯電話3を介して小型端末2にチャージすることができる。
電子マネーサーバ4は、クレジットカード用のサーバと通信してチャージの代金を決済する決済サーバとして機能している。
【0021】
データベース5は、電子マネー機能を有する非接触ICを登録した登録データベースや、電子マネーの使用履歴を記録した履歴データベースなどを有している。
登録データベースでは、携帯電話3の固有情報と、チャージの代金を決済するクレジットカード情報を対応づけて記憶されている。
携帯電話3の固有情報としては、携帯電話3のハードウェアに付与された製品番号や、携帯電話3に装着するSIMカードの番号などを用いることができる。
【0022】
ネットワーク9は、電子マネーサーバ4、基地局6、店舗サーバ8の通信を仲介する通信ネットワークであり、携帯電話網やインターネットなどから構成されている。
【0023】
図2は、小型端末2、携帯電話3、電子マネーサーバ4の機能的な構成を示した図である。
小型端末2は、制御部201、非接触IC202、近距離無線部203、チャージ部204、チャージ判定部205、固有情報判定部206、固有情報記憶部207、図示しないがバッテリを備えた電力供給部などから構成されている。
【0024】
非接触IC202は、電子マネーカードに使用されているものと同様のものであり、固有のID情報と電子マネー残高などを記憶し、増額指令で電子マネーの残高を増額し、減額指令で電子マネーの残高を減額する。
また、図示しないが、通常の電子マネーカードと同様に、非接触IC202には、店舗端末7のリーダライタと近距離無線するためのアンテナが設置してあり、非接触IC202をリーダライタに設置した場合は、リーダライタからの電波によって当該アンテナが発電して非接触IC202を駆動すると共に、リーダライタからの指令により電子マネーの残高が増減される。
このようにして、小型端末2は、通常の電子マネーカードと同様に使用することができる。
【0025】
制御部201は、小型端末2各部を制御し、非接触IC202からID情報を読み取って携帯電話3に送信したり、携帯電話3が電子マネーサーバ4で決済すると増額指令を非接触IC202に入力して非接触IC202にチャージを行わせることができる。
近距離無線部203は、送信部と受信部を備えており、携帯電話3の近距離無線部303と近距離無線による送受信を行うことができる。
【0026】
チャージ部204は、増額指令を非接触IC202に入力し、チャージ判定部205は、当該入力によってチャージが成功したか否かを判断する。
増額指令は、電子マネーサーバ4での決済が確認された場合に、チャージ部204が増額指令を生成して非接触IC202に入力するように構成してもよいし、あるいは、電子マネーサーバ4が増額指令を生成して携帯電話3を経由して小型端末2に送信し、チャージ部204がこれを非接触IC202に入力するように構成してもよい。
【0027】
前者の場合は、増額指令を小型端末2で生成するため構成が簡単となり、後者の場合は、電子マネーサーバ4がチャージ指令生成機能を有すると共に、電子マネーサーバ4から小型端末2に増額指令を送信する送信路を暗号化するため、セキュリティを高めることができる。
【0028】
固有情報判定部206は、携帯電話3から固有情報を取得して固有情報記憶部207に記憶した固有情報と比較し、携帯電話3が予め対応づけられた携帯電話3であるか否かを判断することにより携帯電話3を認証する。
固有情報記憶部207は、固有情報判定部206で携帯電話3を認証するために、携帯電話3から予め取得した固有情報を記憶している。
【0029】
非接触IC202は、リーダライタと通信する場合は、リーダライタからの電波により駆動し、携帯電話3からチャージする場合は、小型端末2が備えるバッテリによって駆動する。
また、小型端末2の非接触IC202以外の構成は、小型端末2が備えるバッテリによって駆動する。
【0030】
なお、バッテリをオンオフするスイッチを設け、携帯電話3経由でチャージする場合にバッテリをオンし、他の期間はバッテリをオフするように構成することができる。
小型端末2を店舗端末7で使用する場合、非接触IC202は、店舗端末7のリーダライタから出力される電波によって発電して駆動するため、小型端末2のバッテリを必要としない。
【0031】
次に、小型端末2のハードウェア的な構成について説明する。
非接触IC202は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、送受信部、記憶媒体などを備えている。
【0032】
記憶媒体には、電子マネーの残高、ID情報、電子マネー処理用のプログラムなどが記憶されており、CPUが電子マネー処理用のプログラムを実行することにより、電子マネーカードとしての機能が発揮される。
また、CPUは、送受信部を介してリーダライタと通信したり、制御部201からの指令などを受信して応答したりすることができる。
【0033】
小型端末2は、非接触IC202のほかに、CPU、RAM、ROM、記憶媒体、アンテナなどを備えている。
記憶媒体には、携帯電話3と通信して非接触IC202にチャージする小型端末プログラムが記憶されると共に固有情報記憶部207が固有情報を記憶する記憶領域として確保されている。
小型端末2のCPUで小型端末プログラムを実行すると、制御部201、近距離無線部203、チャージ部204、チャージ判定部205、固有情報判定部206の各機能部がソフトウェア的に構成される。
【0034】
次に、携帯電話3の構成について説明する。
携帯電話3は、制御部301、固有情報記憶部302、近距離無線部303、チャージ指示部304、チャージ判定部305、近距離無線アドレス判定部306、近距離無線アドレス記憶部307、広域無線部308、決済部309、決済判定部310、ID情報判定部311、ID情報記憶部312などを備えている。
【0035】
制御部301は、携帯電話3の各部を制御する。
固有情報記憶部302は、携帯電話3に固有な固有情報を記憶している。固有情報には、携帯電話3のハードウェアに付与された製品番号や、携帯電話3に装着するSIMカード(Subscriber Identity Module Card)の番号などを用いることができる。
【0036】
近距離無線部303は、送受信部を備えており、小型端末2の近距離無線部203と近距離無線による送受信を行う。
チャージ指示部304は、電子マネーサーバ4でチャージする金額の代金が決済された場合に、小型端末2に対してチャージを指示する。この指示には、チャージする金額が含まれており、小型端末2は、当該金額だけ電子マネーをチャージする。チャージ指示は、電子マネーサーバ4で決済が完了してから送出されるため、決済通知として機能している。
【0037】
チャージ判定部305は、小型端末2でチャージが成功したか否かを確認する。
近距離無線アドレス判定部306は、小型端末2と通信に使用している近距離無線アドレスが近距離無線アドレス記憶部307に記憶してあるものと同じか判断する。
近距離無線アドレス記憶部307は、予め登録した小型端末2の近距離無線アドレスが記憶されている。
【0038】
広域無線部308は、送信部と受信部を備え、基地局6に無線で接続して各種情報の送受信を行う。携帯電話3は、基地局6、及びネットワーク9を介して電子マネーサーバ4と通信することができる。
決済部309は、電子マネーサーバ4にチャージ代金の決済を要求し、電子マネーサーバ4にユーザのクレジットカードによって決済させる。
決済判定部310は、当該決済が成功したか否かを判断する。
ID情報判定部311は、小型端末2からID情報を取得してID情報記憶部312に記憶したID情報と比較し、小型端末2が予め対応づけられた小型端末2であるか否かを判断することにより小型端末2を認証する。
ID情報記憶部312は、ID情報判定部311で小型端末2を認証するために、小型端末2から予め取得したID情報を記憶している。
【0039】
携帯電話3は、CPU、ROM、RAM、記憶媒体などを備えており、記憶媒体には、近距離無線アドレス記憶部307、ID情報記憶部312、固有情報記憶部302が記憶領域として確保されている。また、記憶媒体には、チャージ用プログラムが記憶されており、これを携帯電話3のCPUで実行すると、制御部301、近距離無線部303、チャージ指示部304、チャージ判定部305、近距離無線アドレス判定部306、近距離無線アドレス記憶部307、決済部309、決済判定部310、ID情報判定部311の各機能部がソフトウェア的に構成される。
【0040】
次に、電子マネーサーバ4の構成について説明する。
電子マネーサーバ4は、制御部401、通信部402、固有情報判定部403、決済部405、決済判定部406、口座情報判定部407などを備えている。
制御部401は、電子マネーサーバ4の各部を制御する。
通信部402は、ネットワーク9と接続するインターフェースで、これにより電子マネーサーバ4は、携帯電話3と通信することができる。
【0041】
固有情報判定部403は、携帯電話3から取得した固有情報とデータベース5に予め登録してある非接触IC202の固有情報が同一であるか否かを確認する。
決済部405は、図示しないクレジットカード用のサーバと通信し、小型端末2にチャージする金額分の代金をユーザのクレジットカードによって決済する。
決済判定部406は、当該決済が成功したか否かを判定する。
口座情報判定部407は、データベース5の口座情報記憶部に、小型端末2に対するチャージ用のクレジットカード情報が登録されているか確認する。
【0042】
データベース5は、固有情報記憶部501、口座情報記憶部502、図示しないが、非接触ICを登録した登録データベース、電子マネーの使用履歴を記録した履歴データベースなどが格納されている。
固有情報記憶部501は、携帯電話3の固有情報を記憶している。
口座情報記憶部502は、携帯電話3の固有情報に対応して、携帯電話3のチャージ代金をクレジット決済するためのクレジットカード情報が記憶されている。電子マネーサーバ4は、クレジットカードのサーバで決済する際に、当該クレジットカード情報を使用する。
【0043】
図3は、電子マネーサーバ4から小型端末2にチャージする手順を説明するためのシーケンス図であり、小型端末2、携帯電話3、電子マネーサーバ4が接続するまでの手順を示している。
まず、ユーザは、携帯電話3でチャージ用プログラムを起動し、チャージする金額やその他必要な情報を入力する。
【0044】
すると、制御部301は、広域無線部308を駆動して電子マネーサーバ4に対する接続を指示する(ステップ5)。
広域無線部308は、基地局6、ネットワーク9を介して電子マネーサーバ4にアクセスし、電子マネーサーバ4と接続が完了すると、接続完了を制御部301に通知する(ステップ10)。
【0045】
次に、制御部301は、固有情報記憶部302から固有情報を読み取って電子マネーサーバ4に送信し、電子マネーサーバ4に登録確認要求を行う(ステップ15)。
電子マネーサーバ4は、携帯電話3から固有情報を受信すると、固有情報判定部403が固有情報記憶部501に記憶した固有情報と照合して携帯電話3の登録を確認し、確認が完了した旨を携帯電話3に通知する(ステップ20)。
【0046】
次に、制御部301は、近距離無線部303を駆動して小型端末2に対する接続を指示する(ステップ25)。
すると、近距離無線部303は、近距離無線部203にアクセスして接続を要求する(ステップ30)。
【0047】
近距離無線部203は、この接続要求を受け付け、接続完了を近距離無線部303に通知する(ステップ35)。そして、近距離無線部303は、接続完了を制御部301に通知する(ステップ40)。その際に、近距離無線アドレス判定部306が、小型端末2の近距離無線アドレスが近距離無線アドレス記憶部307に記憶したものと同じであるか確認する。これにより、未登録の小型端末2との通信を防ぐ。
なお、ここでは先に携帯電話3と電子マネーサーバー4との接続をし、その後に小型端末2と携帯電話3とを接続する構成としたが、先に小型端末2と携帯電話3との接続をしてもよい。
【0048】
図4は、図3の続きのシーケンス図であり、チャージが完了するまでの手順を示している。
携帯電話3が電子マネーサーバ4、及び小型端末2との接続を完了すると、制御部301は、小型端末2にID情報を要求する(ステップ50)。
【0049】
制御部201は、ID情報の要求を受けると、携帯電話3に対して固有情報の送信を要求する(ステップ55)。
なお、ここで、制御部201がID情報を送信しないで固有情報を要求するのは、小型端末2及び携帯電話3間での相互認証を目的としID情報と固有情報を交換するためである。
【0050】
制御部301は、小型端末2から固有情報の要求を受けると、固有情報記憶部302から固有情報を読み取って小型端末2に送信する(ステップ60)。
制御部201は、携帯電話3から固有情報を受信すると、固有情報判定部206に当該固有情報が固有情報記憶部207に記憶してあるものと同一であるか否かを判定させる。
【0051】
同一でない場合、制御部201は、携帯電話3からのアクセスを拒否する。
同一である場合、制御部201は、非接触IC202にID情報を要求し(ステップ65)、非接触IC202は、ID情報を制御部201に送信する(ステップ70)。制御部201は、これを携帯電話3に送信する。
制御部301がID情報の要求の際(ステップ50)に固有情報を付随するように構成した場合、小型端末2はステップ55、ステップ60を省略して、ID情報を送信することができる。
【0052】
制御部301は、小型端末2からID情報を受信すると、ID情報判定部311に当該ID情報がID情報記憶部312に記憶してあるものと同一であるか否かを判定させる。
同一でない場合、制御部301は、小型端末2からのアクセスを拒否する。
同一である場合、制御部301は、決済部309で決済要求を生成して広域無線部308から電子マネーサーバ4に送信する(ステップ75)。
決済要求には、チャージする金額(この金額が決済対象となる)が含まれている。また、必要な場合は、小型端末2から取得したID情報などを含めてもよい。
【0053】
制御部401は、携帯電話3から決済要求を受けると、携帯電話3の固有情報に対して決済用の口座が存在するか、即ち、固有情報に対応づけられたクレジットカード情報が存在するか口座情報判定部407に確認させる。
なお、口座情報記憶部502において、固有情報、ID情報、クレジットカード情報を対応づけ、携帯電話3から固有情報、ID情報を送信させて、固有情報とID情報の組に対応するクレジットカード情報が存在するか否かを確認するように構成することもできる。
口座情報判定部407は、口座情報記憶部502にこれらの情報が存在するが確認する。
これらの情報が存在する場合、制御部401は、決済部405に決済金額(チャージする金額)とクレジット情報をクレジットカード用のサーバに送信させて決済を行う。
【0054】
次に、制御部401は、決済判定部406で決済が完了したことを確認すると、決済が完了した旨の決済完了を携帯電話3に通知する(ステップ80)。
なお、電子マネーサーバ4が増額指令を生成する形態の場合、制御部401は、決済金額分の電子マネーを増額する増額指令を生成して携帯電話3に送信することにより、決済完了を通知する。
【0055】
制御部301は、電子マネーサーバ4から決済完了の通知を受けると、チャージ指示部304によって小型端末2にチャージを指示する(ステップ85)。
なお、電子マネーサーバ4で増額指令を生成する形態の場合、携帯電話3は、電子マネーサーバ4から受信した増額指令を小型端末2に送信することによりチャージを指示する。
【0056】
制御部201は、携帯電話3からチャージ指示を受信すると、チャージ部204が増額指令を生成して非接触IC202に入力し、非接触IC202にチャージさせる。
なお、電子マネーサーバ4が増額指令を生成する形態では、制御部201は、チャージ指示として増額指令を受信し、チャージ部204が当該増額指令を非接触IC202に入力して非接触IC202にチャージさせる。
制御部201は、チャージ判定部205にチャージが完了したか否かを確認させ、チャージが完了した場合(ステップ90)、その旨を携帯電話3に通知する。
【0057】
図5は、図4の続きのシーケンス図であり、携帯電話3が小型端末2、電子マネーサーバ4との回線を切断するまでの動作を示している。
小型端末2でチャージが完了すると、制御部301は、近距離無線部303に回線の切断を指示し(ステップ105)、近距離無線部303は、近距離無線部203に回線の切断を要求する(ステップ110)。
そして、近距離無線部203が回線の切断を完了すると(ステップ115)、近距離無線部303は、制御部301に回線の切断を通知する(ステップ120)。
【0058】
次に、制御部301は、広域無線部308に電子マネーサーバ4との回線を切断するように指示し(ステップ125)、広域無線部308は、切断が完了すると、その旨を制御部301に通知する(ステップ130)。
なお、ここでは先に小型端末2と携帯電話3との接続を切断し、その後に携帯電話3と電子マネーサーバー4との接続を切断する構成としたが、先に携帯電話3と電子マネーサーバー4との接続を切断しても良い。
【0059】
図6は、小型端末2を携帯電話3に登録する手順を説明するためのシーケンス図である。
携帯電話3は、記憶媒体に登録用プログラムを記憶しており、ユーザは、これを起動する。
すると、制御部301は、近距離無線部303に接続指示し(ステップ205)、近距離無線部303は、小型端末2に接続する(ステップ210)。
近距離無線部203は、これを受けて接続すると接続完了を近距離無線部303に通知し(ステップ215)、近距離無線部303は、制御部301に接続完了を通知する(ステップ220)。
【0060】
次に、制御部301は、小型端末2に対してID情報を要求する(ステップ225)。
制御部201は、当該要求を受けると、非接触IC202からID情報を読み出して携帯電話3に送信する(ステップ230)。制御部201は、当該ID情報を受信すると、ID情報記憶部312に記憶する。
【0061】
次に、制御部201は、固有情報記憶部302から固有情報を読み取り、これを小型端末2に送信して固有情報の書込要求を行う(ステップ235)。
制御部201は、固有情報を受信すると、これを固有情報記憶部207に記憶し、固有情報の書き込みが完了した旨を携帯電話3に通知する(ステップ240)。
【0062】
制御部301は、当該通知を受信すると、近距離無線部303に切断を指示し(ステップ245)、近距離無線部303は、小型端末2に切断を要求する(ステップ250)。
近距離無線部203は、当該要求を受けると、切断処理をして携帯電話3に切断完了を通知し(ステップ255)、近距離無線部303は、切断完了を制御部301に通知する。
以上のようにして、携帯電話3は、小型端末2のID情報を記憶し、小型端末2は、携帯電話3の固有情報を記憶し、以後、相互認証を行えるようになる。
【0063】
図7は、携帯電話3が小型端末2にチャージする動作をより詳細に説明するためのフローチャートである。
以下の処理は、携帯電話3が有するCPUがチャージ用プログラムに従って行うものである。
携帯電話3は、広域無線接続処理を行って電子マネーサーバ4に接続する(ステップ310)。
接続が確認できなかった場合(ステップ310;N)、携帯電話3は、処理を終了する。
【0064】
接続が確認できた場合、携帯電話3は、電子マネーサーバ4に対して自機の登録を確認する(ステップ320)。
登録が確認できなかった場合(ステップ320;N)、携帯電話3は、ステップ375に移行し、電子マネーサーバ4との回線を切断して処理を終了する。
登録が確認できた場合(ステップ320;Y)、携帯電話3は、近距離無線接続処理を行って小型端末2に接続を試みる(ステップ325)。
【0065】
小型端末2との接続が確認できなかった場合(ステップ330;N)、携帯電話3は、ステップ375に移行し、電子マネーサーバ4との回線を切断して処理を終了する。
小型端末2との接続が確認できた場合(ステップ330;Y)、携帯電話3は、ID情報取得処理を開始し、小型端末2にID情報の送信を要求する(ステップ335)。
ID情報の送信を要求に対した後、携帯電話3は、小型端末2から固有情報の要求を受信する(ステップ337)。
これに対し、携帯電話3は、固有情報送信処理を行って、小型端末2に固有情報を送信する(ステップ339)。
【0066】
小型端末2に固有情報を送信した後、携帯電話3は、小型端末2から送信されてくるID情報を受信し、当該ID情報が登録済みの小型端末2ものであるか確認を行う(ステップ340)。
ID情報の確認ができなかった場合(ステップ345;N)、携帯電話3は、小型端末2との近距離無線切断処理を行う(ステップ370)。
一方、ID情報が確認できた場合(ステップ345;Y)、携帯電話3は、電子マネーサーバ4に対して増額指令でチャージする分の代金の決済処理を要求する(ステップ350)。
【0067】
次に、携帯電話3は、決済処理が完了したか確認し、決済完了が確認できなかった場合(ステップ355;N)、携帯電話3は、小型端末2との近距離無線切断処理を行う(ステップ370)。
一方、決済が確認できた場合(ステップ355;Y)、携帯電話3は、小型端末2に対してチャージ処理を行わせる(ステップ360)。
【0068】
次に、携帯電話3は、小型端末2でチャージが完了したことを確認し(ステップ365、小型端末2との近距離無線切断処理を行う(ステップ370)。
更に、携帯電話3は、電子マネーサーバ4との遠距離無線切断処理を行って(ステップ375)、処理を終了する。
【0069】
図8は、小型端末2がチャージする動作をより詳細に説明するためのフローチャートである。
以下の処理は、小型端末2が有するCPUが小型端末プログラムに従って行うものである。
まず、小型端末2は、近距離無線接続処理を行って携帯電話3と接続する(ステップ505)。
接続が確認できなかった場合(ステップ510;N)、小型端末2は、処理を終了する。
【0070】
接続が確認できた場合(ステップ510;Y)、小型端末2は、携帯電話3から固有情報を取得する(ステップ515)。
次に、小型端末2は、取得した固有情報が登録済みの携帯電話3のものであるか確認を行う(ステップ520)。
固有情報が確認できなかった場合(ステップ520;N)、小型端末2は、ステップ530に移行する。
【0071】
固有情報が確認できた場合(ステップ520;Y)、小型端末2は、非接触IC202からID情報を読み出して携帯電話3に送信する(ステップ525)。
次に、小型端末2は、携帯電話3からの増額指令によってチャージ処理を行い(ステップ530)、携帯電話3がチャージ処理の完了を確認した後、近距離無線切断処理を行って(ステップ535)、処理を終了する。
【0072】
なお、図示しないが、小型端末2が携帯電話3の固有情報を確認できず、携帯電話3にID情報を送信しなかった場合(ステップ520;N)、小型端末2は、チャージ処理を行わずに近距離無線切断処理(ステップ535)を行う。
【0073】
図9は、携帯電話3が小型端末2を登録する動作をより詳細に説明するためのフローチャートである。
以下の処理は、携帯電話3のCPUが登録用プログラムを実行することにより行われる。
まず、携帯電話3は、近距離無線接続処理を行い(ステップ405)、小型端末2と回線を接続する。
小型端末2との接続が確認できなかった場合(ステップ410;N)、携帯電話3は、処理を終了する。
【0074】
一方、小型端末2との接続が確認できた場合(ステップ410;Y)、携帯電話3は、ID情報取得処理を行い、小型端末2からID情報を取得する(ステップ420)。
次に、携帯電話3は、取得したID情報を記憶する(ステップ425)。
次に、携帯電話3は、小型端末2に固有情報を送信して、小型端末2に固有情報書込処理を行わせる(ステップ430)。
【0075】
固有情報書込処理が失敗した場合(ステップ435;N)、携帯電話3は、記憶したID情報を消去し(ステップ440)、小型端末2との近距離無線を切断して(ステップ445)、処理を終了する。
一方、固有情報書込処理が成功した場合(ステップ435;Y)、携帯電話3は、小型端末2との近距離無線を切断して(ステップ445)、処理を終了する。
【0076】
図10は、小型端末2が携帯電話3に登録する動作をより詳細に説明するためのフローチャートである。
まず、小型端末2は、近距離無線接続処理を行い(ステップ605)、携帯電話3と回線を接続する。
接続が確認できなかった場合(ステップ610;N)、小型端末2は、処理を終了する。
接続が確認できた場合(ステップ610;Y)、小型端末2は、非接触IC202からID情報を読み出して携帯電話3に送信する(ステップ615)。
【0077】
次に、小型端末2は、固有情報書込処理を行って、携帯電話3が送信してきた固有情報を固有情報記憶部207に書き込む(ステップ620)。
書込処理が完了した場合(ステップ625;Y)、固有情報書込完了通知処理により携帯電話3に固有情報の書込が完了した旨を通知して(ステップ630)、近距離無線切断処理を行う(ステップ635)。
携帯電話3から固有情報が取得できないなどのために、書込処理が失敗した場合(ステップ625;N)、小型端末2は、近距離無線切断処理を行う(ステップ635)。
【0078】
以上に説明した実施の形態では、全て小型端末2へ電子マネーを加算する(チャージする)場合として説明したが、小型端末から電子マネーを減算することも同様に可能である。
また、決済方法としてクレジットカードで決済する構成で説明したが、電子マネーサーバ4から、直接ユーザの指定する銀行口座で決済を行うように構成してもよい。
【0079】
以上に説明した実施の形態により、次のような効果を得ることができる。
(1)非接触IC202と近距離無線部203を組み合わせた小型端末2を提供することができる。
(2)小型端末2を用いることにより、非接触ICを内蔵しない携帯電話3によって、携帯電話網を利用した電子マネーのプリペイド決済サービスを利用することが可能となる。
(3)小型端末2には、クレジットカードで決済するために必要な情報が記憶されていないため、小型端末2を紛失した場合に被害を最小限に食い止めることができる。
(4)小型端末2と携帯電話3は、相互認証するため、携帯電話3を紛失したとしても携帯電話3から他の小型端末2にチャージされることがない。
(5)小型端末2にチャージして子供に持たせることにより、子供が勝手にチャージするのを防ぐことができる。
【0080】
小型端末2は、電子マネーの残高を記憶し、増額指令によって前記記憶した残高を増額し、減額指令によって前記記憶した残高を減額する非接触IC202を備えている。
また、近距離無線部203は、電子マネーの残高を増額させるための代金の決済を所定の決済サーバ(電子マネーサーバ4)に行わせる携帯通信端末(携帯電話3)に接続する接続手段として機能している。
また、携帯電話3が小型端末2に指示するチャージ指示は、電子マネーサーバ4での決済が完了したことを意味しているため決済通知として機能しており、小型端末2は、前記接続した携帯通信端末から、前記決済サーバで決済が完了した旨の決済通知を受信する決済通知受信手段を備えている。
また、小型端末2は、携帯電話3からチャージ指示(決済通知)を受信した場合に増額指令を非接触IC202に入力してチャージを実行するため、前記決済通知を受信した場合に、決済金額に対応する金額分だけ電子マネーの残高を増額する増額指令を前記非接触ICに入力する入力手段を備えている。
よって、小型端末2は、これらの手段を具備したことを特徴とする小型端末として機能している。
【0081】
チャージ指示には、決済した金額がチャージする金額として含まれているため、前記決済通知には、前記決済金額に対応する金額が含まれており、前記入力手段は、前記金額の分だけ電子マネーの残高を増額する増額指令を前記非接触ICに入力している。
【0082】
また、小型端末2は、携帯電話3が小型端末2を認証するために、非接触IC202からID情報を読み取って携帯電話3に送信するため、前記非接触ICから当該非接触ICが記憶するID情報を取得して、前記携帯通信端末に送信するID情報送信手段を備えている。
【0083】
また、小型端末2は、予め携帯電話3の固有情報を記憶しており、接続先の携帯電話3から固有情報を取得して認証し、認証に失敗した場合は、携帯電話3からのアクセスを拒否するため、前記携帯通信端末から、当該携帯通信端末に固有な固有情報を受信して認証する認証手段と、前記認証手段で認証されなかった場合に、前記携帯通信端末からのアクセスを拒否するアクセス拒否手段を備えている。
【0084】
携帯電話3は、電子マネーサーバ4、及び小型端末2と接続するため、電子マネーの残高を増額させるための代金を決済する決済サーバ(電子マネーサーバ4)に接続するサーバ接続手段と、電子マネーの残高を記憶し、増額指令によって前記記憶した残高を増額し、減額指令によって前記記憶した残高を減額する非接触ICを備えた小型端末(小型端末2)と接続する端末接続手段を備えている。
また、携帯電話3は、電子マネーサーバ4に対して非接触IC202にチャージする代金の決済を要求するため、前記接続する非接触ICの電子マネー残高を増額させるための代金の決済を、前記接続する決済サーバに要求する決済要求手段を備えている。
また、携帯電話3は、電子マネーサーバ4から決済完了の通知を受けると小型端末2にチャージ指示(決済通知)を行うため、携帯電話3は、前記要求に対して前記決済サーバから決済が完了した旨の通知を受けた場合に決済通知を前記接続する小型端末に送信する決済通知送信手段を備えている。
【0085】
また、携帯電話3は、ユーザから入力を受け付けるなどしてチャージする金額を取得して、その金額分の決済を電子マネーサーバ4に要求するため、電子マネーの残高を増額する金額を取得する金額取得手段を具備し、前記決済要求手段は、前記取得した金額分の代金の決済を要求している。
また、携帯電話3は、入力を受け付けるなどした金額を電子マネーサーバ4で決済した上、小型端末2にチャージする金額として指定するため、前記決済通知手段は、前記取得した金額を前記決済通知に含めて前記小型端末に送信している。
【0086】
また、携帯電話3は、相互認証のために、自己の固有情報を読み取って小型端末2に送信するため、自機に固有の固有情報を取得して前記小型端末に送信する固有情報送信手段を備えている。
【0087】
また、携帯電話3は、小型端末2が内蔵する非接触IC202のID情報を予め記憶しておき、小型端末2と通信する際に小型端末2からID情報を取得して小型端末2を認証し、認証に失敗した場合は、小型端末2からのアクセスを拒否するため、前記小型端末から、非接触ICの記憶するID情報を受信して認証する認証手段と、前記認証手段で認証されなかった場合に、前記小型端末からのアクセスを拒否するアクセス拒否手段を備えている。
【符号の説明】
【0088】
1 電子マネーシステム
2 小型端末
3 携帯電話
4 電子マネーサーバ
5 データベース
6 基地局
7 店舗端末
8 店舗サーバ
9 ネットワーク
201 制御部
202 非接触IC
203 近距離無線部
204 チャージ部
205 チャージ判定部
206 固有情報判定部
207 固有情報記憶部
301 制御部
302 固有情報記憶部
303 近距離無線部
304 チャージ指示部
305 チャージ判定部
306 近距離無線アドレス判定部
307 近距離無線アドレス記憶部
308 広域無線部
309 決済部
310 決済判定部
311 ID情報判定部
312 ID情報記憶部
401 制御部
402 通信部
403 固有情報判定部
405 決済部
406 決済判定部
407 口座情報判定部
501 固有情報記憶部
502 口座情報記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子マネーの残高を記憶し、増額指令によって前記記憶した残高を増額し、減額指令によって前記記憶した残高を減額する非接触ICと、
前記電子マネーの残高を増額させるための代金の決済を所定の決済サーバに行わせる携帯通信端末に接続する接続手段と、
前記接続した携帯通信端末から、前記決済サーバで決済が完了した旨の決済通知を受信する決済通知受信手段と、
前記決済通知を受信した場合に、決済金額に対応する金額分だけ電子マネーの残高を増額する増額指令を前記非接触ICに入力する入力手段と、
を具備したことを特徴とする小型端末。
【請求項2】
前記決済通知には、前記決済金額に対応する金額が含まれており、前記入力手段は、前記金額の分だけ電子マネーの残高を増額する増額指令を前記非接触ICに入力することを特徴とする請求項1に記載の小型端末。
【請求項3】
前記非接触ICから当該非接触ICが記憶するID情報を取得して、前記携帯通信端末に送信するID情報送信手段を具備したことを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の小型端末。
【請求項4】
前記携帯通信端末から、当該携帯通信端末に固有な固有情報を受信して認証する認証手段と、
前記認証手段で認証されなかった場合に、前記携帯通信端末からのアクセスを拒否するアクセス拒否手段と、
を具備したことを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の小型端末。
【請求項5】
電子マネーの残高を増額させるための代金を決済する決済サーバに接続するサーバ接続手段と、
電子マネーの残高を記憶し、増額指令によって前記記憶した残高を増額し、減額指令によって前記記憶した残高を減額する非接触ICを備えた小型端末と接続する端末接続手段と、
前記接続する非接触ICの電子マネー残高を増額させるための代金の決済を、前記接続する決済サーバに要求する決済要求手段と、
前記要求に対して前記決済サーバから決済が完了した旨の通知を受けた場合に決済通知を前記接続する小型端末に送信する決済通知送信手段と、
を具備したことを特徴とする携帯通信端末。
【請求項6】
電子マネーの残高を増額する金額を取得する金額取得手段を具備し、
前記決済要求手段は、前記取得した金額分の代金の決済を要求し、
前記決済通知送信手段は、前記取得した金額を前記決済通知に含めて前記小型端末に送信することを特徴とする請求項5に記載の携帯通信端末。
【請求項7】
自機に固有の固有情報を取得して前記小型端末に送信する固有情報送信手段を具備したことを特徴とする請求項5、又は請求項6に記載の携帯通信端末。
【請求項8】
前記小型端末から、非接触ICの記憶するID情報を受信して認証する認証手段と、
前記認証手段で認証されなかった場合に、前記小型端末からのアクセスを拒否するアクセス拒否手段と、
を具備したことを特徴とする請求項5、請求項6、又は請求項7に記載の携帯通信端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−123700(P2012−123700A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−275290(P2010−275290)
【出願日】平成22年12月10日(2010.12.10)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(500353222)エスアイアイ移動通信株式会社 (46)
【Fターム(参考)】