説明

少量液体の噴霧装置

【課題】 半導体シリコーンウェハー、ガラス基板等の被塗物に、液状フォトレジスト剤、表面保護膜、機能性塗布剤等の液体を極微細に霧化させて塗布し、薄い成膜形成を可能とする少量液体の噴霧装置を提供する。
【解決手段】 液体吐出時にニードル移動量調整装置2Cにより針状ニードル先端部8Aと第1ノズル孔7aとの開き間隙を極微小量調整し、第1ノズル孔7aからニードル先端部8Aに沿って液体を滲み出させながら第1霧化用圧縮気体通路5Aを流れる第1霧化用圧縮気体によって該液体を微粒化させつつ第2ノズル孔9aから噴出させ、該噴出流を第3ノズル孔10aを通して噴出させつつ第3ノズル10の第2霧化用兼渦巻流形成用圧縮気体を該噴出流に衝突させることにより、該噴出流をさらに微粒化させると共に旋回かつ拡散せしめ被塗物に塗布する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体シリコーンウェハー、ガラス基板、各種樹脂、及び金属部材等の被塗物に、液状フォトレジスト剤、表面保護膜、及び機能性塗布剤等の液体を極微細に霧化させて塗布し、薄い成膜を形成するための少量液体の噴霧装置(スプレイガン)に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、半導体シリコーンウェハーやガラス基板に乾燥膜厚10μ以下のレジスト剤や機能膜を成膜する場合、スピンコーターや、バーコーター等の塗布技術が盛んに使用されている。
【0003】
しかし、半導体シリコーンウェハーやガラス基板が平板状のものやレジスト剤を塗布する表面が平面状であればそれで良いが、平板状でなく凹凸があってスピンコーターで塗布する際、必要な被塗物回転時に被塗物が飛んでしまったり、形状が回転ができない球状のものや円筒状被塗物は、スピンコーターやバーコーター等では成膜が困難である。また塗布面が凹凸あったり(アスペクト比が大きい)、窪みや穴が空いていたりする場合は、凹凸部や、窪みの側面、底面、穴の側面等の塗布ができないことになってしまう。
【0004】
そのため、塗布材料をスプレイガンにて成膜する方法が検討されるが、10μ以下の乾燥膜厚を得るには、液体を霧化した粒径が通常で10μ〜20μ前後であるため、塗膜のうねり、膜厚バラツキ、発泡等が付きまとい、なかなか塗布条件の設定を決めるのに時間を要し、また精度の良い膜厚を得ることが困難になってしまうことにもなる。一般的なエアスプレイガンにてスプレイした場合、塗布材料の粒径は、粘度を20CPS以下に下げてもせいぜい10μ〜15μ程度であった。
【0005】
その場合20μ段差の凹凸部に塗料粒子が付着堆積するとき、粒子径が大きいため、凹部の角部は塗布材が垂れて薄くなってしまう。粒子径を10μ以下に細かくしようとすると、霧化エア圧力を0.4MPa以上にして吐出量を下げないと形成できない。その場合は、霧化圧力が強すぎて10μ以下の粒子が被塗物に付着しずらくなり、塗着効率が30%以下に落ちてしまい塗布装置として成り立たない状況になる。スプレイでの膜厚精度としては一般的に平面塗布で通常乾燥膜厚10μとした場合、±10%以上である。
【0006】
10μ以下の薄膜形成する場合、スプレイ方式においてエア霧化スプレイは最も一般的で廉価である。他に微細霧化が可能な超音波霧化方式によるスプレイガンもあるが、逆にスプレイ速度が遅すぎて、被塗物に付着しずらく実用上、加湿器等に利用されることが一般的である。またエアレススプレイ方式や遠心霧化方式では、液体の粘度を20CPS以下に落とし、10μ以下の粒子を形成することはスプレイ噴出出口から300mm以上離れた箇所でやつと吐出全体の20%前後にしか形成できず、さらに毎分30cc以下という被塗物に見合った低吐出量が出せない欠点がある。そのため10μ以下の薄膜形成はエア霧化による2流体スプレイ方式が通常考えられる。しかし上述したように塗着効率が20〜30%程度と極めて低いということが、最大の欠点であり、10μ以下の薄膜領域の塗布膜厚精度もスピンコーターのような±5%以下には到達できなかった。
【0007】
そこで、エアスプレイでも特殊なスプレイ方式であるエアブラシと呼ばれるスプレイ方式を応用することが考えられる。このエアブラシはよくプラスチック模型部品や、小型商品を塗装する時に使用する小型スプレイ手持ちガンとして利用されている方式であり、ノズル口径は0.5mmφ以下で、塗料噴出し制御に使用されるニードルは針形状を有しており、針形状ニードルに沿って塗料が付着流れ出す時にまわりの圧縮空気がエゼクター効果により塗料が霧化する。吐出量としては毎分5cc以下に絞ることができ、スプレイノズルを10mm前後に近づけても、10μ以下の微細粒子を形成可能で、塗着効率はスプレイノズルが近いため80%以上の高効率で被塗物に塗装することが可能である。
【0008】
一方、エアスプレイ方式による微粒化塗布を行うものとして、例えば特許文献1に示されるようた液体の二段霧化方式が知られている。この霧化方法は、一段目で圧縮空気で液体を霧化させ、二段目で該液体噴出流に旋回空気を作用させてさらに霧化を促進すると共に旋回噴出流として塗布するものである。
【特許文献1】 特開2004−89976号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前記エアブラシによるスプレイ方式は、少量又は微少量吐出の制御が困難である。即ち、吐出量の調整はニードルの引き加減を手作業で行う方式であり、定量的な制御調整にはかなりの熟練を要し、またそのため自動化塗布が困難であるという問題がある。さらにこのスプレイ方式は塗布した霧化パターン幅は5mm前後と狭いという問題がある。
【0010】
また、特許文献1に示される微粒化塗布装置は、エアブラシ方式に比し霧化パターンを広げられるという利点を有するが、液体の微量供給調整が困難であると問題がある。
【0011】
本発明は、前記の従来の液体の噴霧装置が有していた問題を解決しようとするものであり、超音波霧化やエアブラシスプレイ方式で超微粒子形成するレベルと同等以上の液体や溶融体の微粒子を形成させ、所望される量の少量又は微量の液体の供給調整を容易かつ確実に行なうことができ、また、被塗物に効率的に塗布付着させることができ、半導体シリコーンウェハーやガラス基板及び各種透明部材等の被塗物に、液状フォトレジスト剤や表面保護膜及び機能性塗布剤等の液体又は溶融体をスプレイ塗布で均一に薄く成膜する液体の少量液体の噴霧装置を得ることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、上記目的を達成するために次のような少量液体の噴霧装置とした。即ち、小量の液体を微粒化して被塗物に塗布する噴霧装置であって、液体供給通路と、先端部が針状で長細く尖った極細のニードルと、該ニードルの該先端部との間で弁機構を構成し、該ニードル先端部に対応した形状の極細の第1ノズル孔を有し、該ニードル先端部が該第1ノズル孔に対して挿抜自在に嵌合可能である第1ノズルと、該第1ノズルの周囲を取り囲んで第1ノズルとの間で環状の第1霧化用圧縮気体通路を形成し、下端に小口径の第2ノズル孔を形成した第2ノズルと、該第2ノズル下端部に、該第2ノズルの第2ノズル孔を取り囲むようにして第3ノズルの第3ノズル孔が形成され、該第3ノズル孔の周囲に第2霧化用兼渦巻流形成用の複数の圧縮気体供給通路を形成した第3ノズルと、該ニードルの後端部と当接可能に設けられ、該針状ニードル先端部と該第1ノズルの第1ノズル孔との開き間隙を極微小量調整可能なニードル移動量調整装置と、を備え、液体吐出時に第1ノズルの第1ノズル孔から該ニードル先端部に沿って液体を滲み出させながら該第1霧化用圧縮気体通路を流れる第1霧化用圧縮気体によって微粒化させつつ第2ノズルの第2ノズル孔から噴出させ、つぎに該噴出流を第3ノズルの第3ノズル孔を通して噴出させつつ第2霧化用兼渦巻流形成用圧縮気体を該噴出流に衝突させることにより、該噴出流をさらに微粒化させると共に旋回かつ拡散せしめ、被塗物に塗布することを特徴とする少量液体の噴霧装置とした。
【0013】
これによって、液体吐出時にニードル移動量調整装置により針状ニードル先端部と第1ノズル孔との開き間隙を極微小量、調整可能であり、第1ノズル孔からニードル先端部に沿って液体を滲み出させながら第1霧化用圧縮気体通路を流れる第1霧化用圧縮気体によって該液体を微粒化させつつ第2ノズル孔から噴出させ、該噴出流を第3ノズル孔を通して噴出させつつ第3ノズルの第2霧化用兼渦巻流形成用圧縮気体を該噴出流に衝突させることにより、該噴出流をさらに微粒化させると共に旋回かつ拡散せしめ被塗物に塗布することができる。
【0014】
この液体吐出量の調整において、針状ニードル先端部と第1ノズル孔との開き間隙量は、ニードル移動量調整装置により調節することが可能であるため、液体を吐出させる際、ニードル引き代としての開度を8〜15μ単位、好ましくは例えば10μ単位で調整可能として第1霧化用圧縮気体によって霧化を行なえることとした。このように例えば10μ単位と言った値でニードルの引き代が調整可能なニードル移動量調整装置を取付ける事によりバルブ開閉毎の吐出量の再現性が確保され、安定吐出が得られる。
【0015】
この場合、ニードル移動量調整装置としてはマイクロアジャストを用いることができる。従って、液体吐出量の制御調整には、従来のように熟練を要した手作業でニードルの引き加減を行なうことを要せず、定量的な吐出量の制御を再現性良く行なえると共に自動化塗布が行なえる。
【0016】
また、前記の少量液体の噴霧装置は、ニードルの針状先端部は弁機構が開いた状態で第3のノズルの第3ノズル孔の内部まで突き出して位置することを特徴とする少量液体の噴霧装置とした。これにより、液体吐出は、第1ノズル孔とニードル先端部との間の先端に行くほど環状隙間が小さくなる極小間隙を通りつつ極細ニードル先端部に沿って液体がにじみ出ることになり、これにより、少量の液体が安定して下流方向の被塗物に案内されて吐出される。
【0017】
そして、その液体の安定流はその周囲の例えば圧力0.1〜0.3MPaの第1霧化用圧縮気体流により負圧効果により液体が霧化されて微粒化され、例えば開口径0.8〜1.5mmφの第2ノズル孔から噴出される。該噴出流はさらに開口径1.0〜2.0mmφの第3ノズル孔を通り、第3ノズルの複数の圧縮気体供給通路から噴出される例えば圧力0.1〜0.3MPaの第2霧化用兼渦巻流形成用圧縮気体流により衝突拡散によってさらなる液体の微粒化促進と霧化パターン領域の拡散が行なわれる。
【0018】
また、前記の少量液体の噴霧装置は、該液体供給通路へ供給される液体の粘度は10〜100CPSの低粘度であり、該第1ノズルの第1ノズル孔の出口開口径は0.2〜0.6mmであり、該針状のニードル先端部の角度は3〜10度であり、該第2ノズルの第2ノズル孔の開口内径は0.8〜1.5mmであり、該第3ノズルの第3ノズル孔の開口径は1.0〜2.0mmであり、該ニードル移動量調整装置による該針状ニードル先端部と該第1ノズルの第1ノズル孔との開き間隙を極微小量調整するためのニードルの移動移動距離を、8〜15μ(ミクロン)毎(単位で)に調整可能とし、液体吐出量を0.1〜10cm/minとすることにより少量の液体を微粒化し塗布することを特徴とする少量液体の噴霧装置とした。
【0019】
このことにより、少量の液体を効率良く正確に塗布することができる。即ち、10〜100CPSの低粘度で吐出量0.1〜10cm/minの液体を、ニードル先端部に沿わせて安定して下流の被塗物に案内しつつ、第1〜第3ノズルを通過させて二段の微粒化を達成させることができる。該針状のニードル先端部の角度は3〜10度であり、より好ましくは4〜6度である。ニードルの移動距離単位が8μよりも小さいと、前記ニードル先端部の角度との関係で、前記第1ノズル孔とニードル先端部との間の環状間隙が小さくなり過ぎ、液体を安定して該間隙を通過させることができず、15μ単位よりも大きいと該環状隙間が大きくなり過ぎ、安定した微粒化が困難となる。
【0020】
第1ノズル孔の出口開口径は小さい程、吐出流量を絞ることができるが、0.2mmよりも小さいと、ノズル孔の詰りの発生が生じ易くなる。また、0.6mmよりも大きいと、特に吐出量が0.2〜5.0cm/minといった微量の液体の微粒化を目標とする値にすることが困難である。第1ノズル孔の出口開口径は、上記のような点を考慮し、より好ましくは0.3〜0.5mmである。第2ノズル開口径は0.8mmより小さいと前記第1ノズル出口口径との関係で第1霧化用圧縮気体流による液体の微粒化が困難であり、また開口径が1.5mmよりも大きいと安定噴出流の確保が困難となる。第3ノズル口径は、1.0mmよりも小さいと第2ノズル孔からの噴出流が安定して排出されず、また2.0mmよりも大きいとその周囲から排出される第2霧化用兼渦巻流形成用圧縮気体流による該噴出流への衝突拡散が困難となる。
【発明の効果】
【0021】
前記したように、本発明の少量液体の噴霧装置は、低粘度で少量の液体の吐出量の制御調整を容易に且つ確実に行なうことができ、従来のように熟練を要した手作業でニードルの引き加減を行なうことを要せず、定量的な吐出量の制御を再現性良く行なうことができる。またこのため自動化塗布を行なうことができる。そして、液状フォトレジスト剤及び表面保護膜や機能性塗布剤等の液体を、塗着効率を下げずに幅広く微細霧化させることができ、半導体シリコーンウェハー、ガラス基板、各種樹脂、及び金属部材等の被塗物に薄い成膜を形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の少量液体の噴霧装置としての低吐出量用液体自動噴射ヘッドの使用系統図、図2は、本発明の少量液体の噴霧装置としての低吐出量用液体自動噴射ヘッドの縦断面図、図3は、図2のA部拡大図であり第1〜第3ノズルの拡大詳細図、図4は、図3の底面図であり第3ノズルの底面図である。
【0023】
1は、低吐出量用液体噴射ヘッドであり、低吐出量用液体噴射ヘッド1は、液体タンク4に貯蔵された液体を液体供給用定量供給ポンプ6bにより定量供給させるための液体供給配管6を有する。また該液体供給配管6には、該液体供給用定量供給ポンプ6bの下流に液体供給切替バルブ6aが介装され、さらに該切替バルブ6aには低吐出量用液体噴射ヘッド1が液体吐出動作をしないときに液体を液体タンク4に戻すための液体戻り配管6cが設けられている。液体の流れ方向の切替えは、ヘッド駆動用電磁弁3aが動作を止めると、即ち、ばね2Fの弾発力でニードル先端部8Aが第1ノズル7の第1ノズル孔7aに押し戻されて弁機構が閉じられると、液体供給切替バルブ6aが作動し、液体供給配管6から液体戻り配管6cに液体は切替られる。
【0024】
さらに、低吐出量用液体噴射ヘッド1には、第1霧化用圧縮気体としての第一段霧化用圧縮空気の供給配管5、及び第2霧化用兼渦巻流形成用圧縮気体としての第二段霧化用圧縮空気の供給配管11が接続されており、それぞれの霧化用エアレギュレーター5b及び11bにより圧縮空気圧が調整可能とされている。また第一段霧化用圧縮空気は、第一段霧化用電磁弁5aの動作により、第二段霧化用圧縮空気は、第二段霧化用電磁弁11aの動作により低吐出量用液体噴射ヘッド1に流れる。それぞれの電磁弁の動作順序としては、通常、第一段霧化用電磁弁5aが動作し、約50ms後にヘッド駆動用電磁弁3aと第二段霧化用電磁弁11aがほぼ同時作動する順序が、液体の最適霧化に適している。
【0025】
低吐出量用液体噴射ヘッド1は、中央に長くて極細のニードル本体8が上下動可能に位置されて設けられており、該ニードル本体8の上端部分にはエアピストン2Bが固設されており、該エアピストン2Bとエアピストンカバー2Aとの間には、ニードル本体8を常に下方に押圧し、先端部が針状で長細く尖ったニードル先端部8Aと第1ノズル7の第1ノズル孔7aとの間で構成される弁機構を閉じるためのばね2Fが介装されている。該ニードル本体8とその周囲のヘッド本体1aとの間には液体供給通路6Aが形成されており、また該ヘッド本体1aの下端部には第1ノズル7が固着されて設けられている。第1ノズル7には該ニードル先端部8Aが挿抜自在に嵌合可能である第1ノズル孔7aが該ニードル先端部の形状に対応したテーパ形状で形成されている。
【0026】
該第1ノズル7の外側には、第1ノズル7の周囲を取り囲んで第1ノズル7との間で下側に行くに従い断面積が小さくなる環状の第1霧化用圧縮気体通路5Aを形成し下端に第1ノズル孔7aの出口開口の周囲に絞られた小口径の第2ノズル孔9aを形成した第2ノズル9がヘッド本体1aに固設されて取付けられている。即ち、第2ノズル9の内壁面は逆円錐形状に形成され下端は絞られて小口径D2の第2ノズル孔9aを形成している。そして該第2ノズル9の下端部には、第3ノズル10が固着されて取付けられており、該第3ノズル10はその出口開口で第2ノズル9の第2ノズル孔9aを取り囲むようにして形成されている。
【0027】
そして、第3ノズル10には、図4にも示すように、平面視で第1ノズル孔7A及び第2ノズル孔9aの中心部、即ち針状ニードル先端部8Aの軸心を中心とした同一円周上に等間隔で、正面視で傾斜されて穿設された複数の第2霧化用兼渦巻流形成用圧縮空気の供給通路10bが形成されている。そして第3ノズル10の下端部は第2ノズル9の下面よりも所定距離突出して前記の第3ノズル孔10aが形成されると共に該第3ノズル孔10aの外側壁は逆円錐状の傾斜面10cが形成される。これにより該圧縮空気供給通路10bから噴出された第2霧化用兼渦巻流形成用圧縮空気流は該傾斜面10cに沿って流れ、全周で整流された安定した渦巻流を形成し、この渦巻流が第3ノズル孔10aを噴出する噴出流に衝突し、安定した乱れがない旋回噴出流を形成する。これにより噴出流は安定して幅広く微細霧化されたものとなる。
【0028】
なお、第2ノズル孔9aから噴出した噴出流は、該第3ノズル孔10aの該突出した内部空間では第2霧化用兼渦巻形成用圧縮空気の流れに影響されることがないので、下方の被塗物方向に安定して噴出すると共に、第1ノズル7と第2ノズル9とで間で行なわれる第一段の液体霧化作用が安定して行なわれる。
【0029】
第3ノズルはヘッド本体1aに対して押え用ナット11Bで取付けられており、該押えナット11Bは内部を箱状に形成されて該第2ノズル9と該第3ノズル10の外側との間で第二段霧化用圧縮空気通路11Aを構成している。
【0030】
低吐出量用液体噴射ヘッド1の上端部には、針状ニードル先端部8Aと第1ノズル7の第1ノズル孔7aとの開き間隙を極微小量調整可能なニードル移動量調整装置としてのマイクロアジャスト2Cが取付けられており、該マイクロアジャスト2Cの下端にはマイクロアジャストエンド2Dが形成されている。そして該マイクロアジャスドエンド2Dはニードル本体8の後端部(上端部)と当接可能に設けられている。
【0031】
そして、10〜100CPSの低粘度で吐出量0.1〜5.0cm/minの液体を微粒化し塗布するときにおいて、第1ノズル7の第1ノズル孔7aの出口開口径D1は、0.2〜0.6mmφであり、該針状のニードル先端部8Aの角度は3〜10度であり、該第2ノズル9の第2ノズル孔9aの開口内径D2は、0.8〜1.5mmφであり、該第3ノズル10の第3ノズル孔10aの開口径D3は、1.0〜2.0mmφであり、該マイクロアジャスト2Cによる針状ニードル先端部8Aと第1ノズル孔7aとの開き間隙を極微小量調整するためのニードルの移動移動距離は、8〜15μ毎に(単位で)調整可能とされている。
【0032】
このように構成された低吐出量用液体噴射ヘッド1は、ヘッド駆動用電磁弁3aが動作することにより、ヘッド駆動用圧縮空気配管3からバルブエアピストン部2の中に圧縮空気が流れ、エアピストン2Bをばね2Fの弾発力に抗してマイクロアジャスト2C側に動作し、エアピストン2Bと連結されているニードル本体8の後端部がマイクロアジャストエンド2Dに突き当てられてニードル本体8のストロークが定位置で停止され、第1ノズル孔7aとニードル先端部8Aとの直径方向の間隙が所定の間隔に保たれる。
【0033】
そしてニードル本体(8)のニードル先端部(8A)が、第1ノズル孔7aから離れて第1ノズル孔7aとの間に微小の間隙が形成され、ヘッド内液体供給通路6Aにある液体が液体供給用定量供給ポンプ6bの圧送圧力により、第1ノズル孔7a内部からニードル先端部8A表面に押出されると同時に、ヘッド内第一段霧化用圧縮空気供給通路5Aから流れ出る第一段霧化用圧縮空気のエゼクター効果により、ニードル先端部8A表面の液体は、第1ノズル孔7aの出口(下端)開口から吸引されて引き出され、該第1ノズル孔7aの出口開口部を引き出された液体は、同時に第一段霧化用圧縮空気によって霧化、即ち微粒化され、第2ノズル9の第2ノズル孔9aを出て第3ノズル10の第3ノズル孔10a内へ噴出流として送られ、ここで第一段霧化パターン12が形成される。
【0034】
そして、該霧化されて形成された液体微粒子の噴出流である第一段霧化パターン12は、第二段霧化用圧縮空気供給通路11Aを介して第3ノズル10の第2霧化用兼渦巻流形成用圧縮空気供給通路10bから流れ出る第二段霧化用圧縮空気によってエゼクター効果によりさらに微粒化されると共に旋回されて旋回流が形成され、渦巻状パターンの第二段霧化パターン13が形成され、被塗物14に付着、塗布される。
【0035】
本発明では、塗布剤としての液体は、液状フォトレジスト剤や表面保護膜、及び機能性塗布剤が用いられ、被塗物としては、半導体シリコーンウェハー、ガラス基板、各種樹脂、及び金属部材等が適用される。
【0036】
以上のように、本実施形態では、出口開口径0.2〜0.6mmφの第1ノズル孔7aを有する第1ノズル7に対し、液体吐出を制御するバルブとしての役割であるニードル先端部8Aが角度3〜10°の鋭角の構造を有して、第1ノズル7の第1ノズル孔7a及び第2ノズル9の第2ノズル孔9a、さらには第3ノズル10のノズル孔10aにまで突き出させ、液体を吐出させる際、ニードル引き代としての開度を8〜15μ単位で調整可能な構造にしてエア霧化をすることとした。8〜15μ単位でニードル8の引き代が調整可能なマイクロアジャスト2Dを取付けることによりバルブ開閉毎の吐出量の再現性が確保され、安定吐出が得られる。
【0037】
液体吐出は、極細ニードル先端部8Aに沿って液体がにじみ出るとき、その周囲の圧力0.1〜0.3Mpaの第一段霧化用圧縮空気流により負圧効果で液体が霧化されて、0.8〜1.5mmφの第2吐出ノズル9の第2ノズル孔9aから噴出され、口径1.0〜2.0mmφの第3ノズル10の第3ノズル孔10aから圧力0.1〜0.3Mpaの第二段霧化用兼渦巻用圧縮空気流により衝突拡散によってさらなる液体の微粒化促進と霧化パターン領域の拡散が行なえる。
【0038】
即ち、本実施形態では、液体を低吐出量にてスプレイする噴射ヘッド1で、10〜100CPSの低粘度の液体を第1〜第3の吐出ノズル7、9、10に対し、液体吐出を制御する鋭角なニードル先端部8Aが突き出している丸型噴霧の台形分布を有したスプレイパターン15にて、被塗物14に効率的に塗布付着させることができる。
【0039】
即ち、本実施形態の低吐出量用液体噴射ヘッド1では、10〜100CPSの低粘度の液体を出口口径0.2〜0.6mmφの第1ノズル孔7aを有した第1ノズル7に対し、液体吐出を制御する角度3〜10°の鋭角なニードル先端部8Aを有して該ニードル先端部8Aが第1ノズル孔7a、第2ノズル孔9a及び第3ノズル孔10aにまで突き出していることを特徴として、液体吐出の際にニードル先端部8Aに沿って液体がにじみ出るときその周囲の第一段霧化用圧縮空気圧0.1〜0.3Mpaの空気流により負圧効果で、液体がスプレイされて口径0.8〜1.5mmφの第2の吐出ノズル9の第2ノズル孔9aから噴出され、口径1.0〜2.0mmφの第3のノズル10から第二段霧化用圧縮空気の圧力0.1〜0.3Mpaの渦巻状空気流により衝突拡散によって液体の微粒化と促進霧化領域を拡散せしめると共に、ヘッド後部に設けたニードル部8を8〜15μ毎の移動距離を制御出来るマイクロアジャスト2Dを有することにより、第1ノズル7とニードル先端部8Aの間隙を極微小調整できることにより、低粘度液体の少量吐出が可能となった。
【0040】
このように、本実施形態では、液体を、塗着効率を下げずに幅広く微細霧化させることができ、例えば0.1〜10μの薄い成膜を形成するための低吐出量用の液体自動噴射ヘッド(スプレイガン)1を得ることができる。
【0041】
また、本実施形態の自動噴射ヘッド1では、段差パターンを有した被塗物、例えば半導体シリコーンウェハーに液状レジスト剤を噴霧塗布する場合において、粒子が微細化されており、かつ溶媒が蒸発して液体粘度も増大することにより、該段差の凸部や凹部における角隅部(エッジ部)においても塗膜が下に垂れることが極小にされ、所定厚みの成膜、例えば6〜10μといった成膜を形成することができ、全体的に均一な成膜を塗布することができる。
【0042】
前記、渦巻状パターンの第二段霧化パターン13が形成され、被塗物14に付着、塗布される際の第二段霧化パターン13の流量分布15は、全パターンのほぼ3分の2(2/3)がフラット状の台形分布である。この霧化パターンの流量分布15は、第一段霧化用圧縮空気供給圧力と第二段霧化用圧縮空気供給圧力(又は流量)によって変化する。各霧化用圧縮空気圧力がほぼ同一であるとフラット状の台形分布が得られるが、第二段霧化用圧縮空気供給圧力が第一段霧化用圧縮空気供給圧力に対し半分以下であるとそれは変化する。
【0043】
次に、その測定実験結果を説明する。
図5は、低吐出量用液体噴射ヘッド1を1直線上に移動した時の膜厚測定結果のパターン流量分布を表している。図5で分かるように、▲3▼、▲4▼の塗布条件である第一段霧化用圧縮空気圧力、第二段霧化用圧縮空気圧力がそれぞれ0.1Mpa〜0.15Mpaあたりが、霧化パターンの流量分布15は全パターンのほぼ2/3がフラット状の台形分布である。第二段霧化用圧縮空気圧力を上げていけばパターン幅は広がる傾向にあるが膜厚は予定した数字より低下した。それは塗着効率が下がるためと考えられる。第二段霧化用圧縮空気圧力は余り上げない方が塗着効率が維持でき、比較的安定した台形分布ができる。塗着効率を測定すると、▲1▼が88%、▲2▼が86%、▲3▼82%で▲4▼が79%、▲5▼、▲6▼76%以下であった。
【0044】
図6は、▲1▼、▲2▼、▲3▼と▲6▼の塗布条件で、ノズルから被塗面までの距離をそれぞれ離したスプレイ後の液粘度の増加を測定したものである。霧化用圧縮空気圧力が上昇すれば空気量も増加されて液体の微粒化された粘度は増加する傾向がある。これは溶剤がより蒸発し固形分が増加するためである。特に▲3▼、▲6▼の条件はスプレイ後の塗布膜が垂れにくいことを意味するものである。
【0045】
(測定1)
霧化パターンの流量分布15の測定。
(1)液体粘度 20CPSとした。
即ち、原液AZ P4330(NV値30%)を重量比1に対し希釈溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを重量比1を加えて、固形分比率15%(体積NV値0.11%)で粘度20CPSの液体を得た。
(2)液体の比重は、1.33。
(3)液体供給定量ポンプ6bは、ギヤポンプであり液圧0.01Mpaで吐出量1.5cc/分(min)。
(4)ノズルと被塗物間の距離は、40mm。
【0046】
(5)一段霧化用圧縮空気圧力を0.1Mpa〜0.25Mpaそれぞれ変化。
(6)二段霧化用圧縮空気圧力を0.02Mpa〜0.25Mpaそれぞれ変化。
(7)低吐出量用液体噴射ヘッド1を1直線上に移動した時の速度は、900mmm/分。
(8)低吐出量用液体噴射ヘッド1を1直線上に移動した時の膜厚測定実施。
その際の膜厚測定を図5に示し、液体をスプレイした後の粘度アップ測定を図6に示す。図5中の▲1▼〜▲6▼の塗布条件を表1に示す。
【0047】
【表1】

【0048】
以上の条件に基づきに、低吐出量用液体噴射ヘッド1をX、Y軸及びZ軸方向に動作する直交型マニュプレーターに搭載して、平板の被塗物における塗布成膜結果を下記に記載する。
【0049】
(1)低吐出量用液体噴射ヘッド
第1ノズル7は塗布材(液体)を吐出する穴径が小径であればあるほど吐出流量は絞れる。本実験でより効果があったのは第1ノズル孔7aの出口開口径D1が0.3mmφの小口径の第1ノズル7と、ニードル8は先端から5°(度)の傾斜がついた針状テーパーニードルであった。低吐出量用液体噴射ヘッドをX、Y軸及びZ軸方向に動作する直交型マニュプレーターに搭載し、スプレイパターンの両端をラップさせて塗布する方法をとった。
【0050】
(2)塗布材料
液状レジスト剤として、クライアントジャパン(株)製の原液AZ P4330 (NV値30%)を重量比1に対し希釈溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを重量比1を加えた固形分比率15%で粘度20CPSが最適であった。その他の粘度30〜50CPSでも結果は良好であった。
【0051】
(3)吐出液圧
0.015MPa
(4)塗布室温及び相対湿度
20℃ 65%
(5)被塗物
200mm角サイズのフラットガラス板、
及び幅25μ、高さ50μ段差のパターンを搭載した6インチウェハー。
(6)目標塗布膜厚さ
フラットガラス面に対し3μ±5%以内(3σ)。
段差のパターンを搭載した6インチウェハーに対し各面及び角隅部6μ〜10μ目標。
【0052】
(7)その他塗布条件
ノズル移動速度(X軸) 300mm/min
ノズルと被塗物間距離 40mm
吐出量 1.5cc/min
塗布回数 1回
被塗物塗布時表面温度 30℃
【0053】
第一段霧化用圧縮空気圧力 0.15MPa(以下霧化エア圧力と呼ぶ)
第二段霧化用圧縮空気圧力 0.1MPa(以下パターンエア圧力と呼ぶ)
塗布ピッチ 10mm
塗布後乾燥条件 100℃
乾燥時間 3分
上記の諸条件による実験の結果は、所望する良い塗布状態が得られた。その塗布状態の結果を表2に示す。
【0054】
【表2】

【0055】
上記データーの目標値=30.000膜厚[Å]、精度5%
このときのフラットガラス板200角で塗布使用量3cc。
この場合目標精度を5%とすると、
USL=31,500、LSL=28,500、UCL=30,330、LCL=29,773、#of excp.=0.0、#of samp=96、平均膜厚=30051.5、Min膜厚=30,002、Max膜厚=30,810、diff.=0.17%、Cp=5.391、Cpk=5.206、Stdev.=92.8、3Sigma=278.3、3 Sigma%=0.93%。
このときの粒径分布測定結果を図7に示す。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】 本発明の少量液体の噴霧装置としての低吐出量用液体自動噴射ヘッドの使用系統図である。
【図2】 本発明の少量液体の噴霧装置としての低吐出量用液体自動噴射ヘッドの縦断面図である。
【図3】 図2のA部拡大図であり、第1〜第3ノズルの拡大詳細図である。
【図4】 図3の底面図であり、第3ノズルの底面図である。
【図5】 塗布パターンの測定結果を示すグラフであり、塗布幅と膜厚の関係を示すグラフである。
【図6】 液体をスプレイした後の粘度アップ測定結果を示すものであり、ノズルから被塗物までの距離と粘度との関係を示すグラフである。
【図7】 表1の▲1▼における第一段霧化用圧縮空気圧力及び第二段霧化用圧縮空気圧力での塗布条件での粒径分布測定結果を示すグラフである。
【符号の説明】
【0057】
1 低吐出量用液体自動噴射ヘッド(少量液体の噴霧装置)
1a 噴射ヘッド本体
2 バルブエアピストン部
2A エアピストンカバー
2B エアピストン
2C マイクロアジャスト(ニードル移動量調整装置)
2D マイクロアジャストエンド
2E ピストンシール用Oリング
2F ばね
3 ヘッド駆動用圧縮空気配管
3a ヘッド駆動用電磁弁
3b ヘッド駆動用エアレギュレーター
4 液体タンク
5 第一段霧化用圧縮空気供給配管
5a 第一段霧化用電磁弁
5b 第一段霧化用エアレギュレーター
5A ヘッド内第一段霧化用圧縮空気供給通路
6 液体供給配管
6a 液体供給切替バルブ
6b 液体供給用定量供給ポンプ
6c 液体戻り配管
6A ヘッド内液体供給通路
7 第1ノズル
7a 第1ノズル孔
8 ニードル本体
8A ニードル先端部
8B 液体シール用Oリング
9 第2ノズル
9a 第2ノズル孔
10 第3ノズル
10a 第3ノズル孔
10b 第二霧化用兼渦巻流形成用圧縮空気通路
10c 傾斜面
11 第二段霧化用圧縮空気供給配管
11a 第二段霧化用電磁弁
11b 第二段霧化用エアレギュレーター
11A ヘッド内第二段霧化用圧縮空気通路
11B 第3ノズル押え用ナット
12 第一段霧化パターン
13 第二段霧化パターン
14 被塗物
15 霧化パターンの流量分布
D1 第1ノズル孔の出口開口径
D2 第2ノズル孔の開口径
D3 第3ノズル孔の開口径

【特許請求の範囲】
【請求項1】
小量の液体を微粒化して被塗物に塗布する噴霧装置であって、
液体供給通路と、
先端部が針状で長細く尖った極細のニードルと、
該ニードルの該先端部との間で弁機構を構成し、該ニードル先端部に対応した形状の極細の第1ノズル孔を有し、該ニードル先端部が該第1ノズル孔に対して挿抜自在に嵌合可能である第1ノズルと、
該第1ノズルの周囲を取り囲んで第1ノズルとの間で環状の第1霧化用圧縮気体通路を形成し、下端に小口径の第2ノズル孔を形成した第2ノズルと、
該第2ノズル下端部に、該第2ノズルの第2ノズル孔を取り囲むようにして第3ノズルの第3ノズル孔が形成され、該第3ノズル孔の周囲に第2霧化用兼渦巻流形成用の複数の圧縮気体供給通路を形成した第3ノズルと、
該ニードルの後端部と当接可能に設けられ、該針状ニードル先端部と該第1ノズルの第1ノズル孔との開き間隙を極微小量調整可能なニードル移動量調整装置と、を備え、液体吐出時に第1ノズルの第1ノズル孔から該ニードル先端部に沿って液体を滲み出させながら該第1霧化用圧縮気体通路を流れる第1霧化用圧縮気体によって微粒化させつつ第2ノズルの第2ノズル孔から噴出させ、つぎに該噴出流を第3ノズルの第3ノズル孔を通して噴出させつつ第2霧化用兼渦巻流形成用圧縮気体を該噴出流に衝突させることにより、該噴出流をさらに微粒化させると共に旋回かつ拡散せしめ、被塗物に塗布することを特徴とする少量液体の噴霧装置。
【請求項2】
ニードルの針状先端部は弁機構が開いた状態で第3のノズルの第3ノズル孔の内部まで突き出して位置することを特徴とする請求項1の少量液体の噴霧装置。
【請求項3】
該液体供給通路へ供給される液体の粘度は10〜100CPSの低粘度であり、該第1ノズルの第1ノズル孔の出口開口径は0.2〜0.6mmであり、該針状のニードル先端部の角度は3〜10度であり、該第2ノズルの第2ノズル孔の開口内径は0.8〜1.5mmであり、該第3ノズルの第3ノズル孔の開口径は1.0〜2.0mmであり、該ニードル移動量調整装置による該針状ニードル先端部と該第1ノズルの第1ノズル孔との開き間隙を極微小量調整するためのニードルの移動移動距離を、8〜15μ(ミクロン)毎に調整可能とし、液体吐出量を0.1〜10.0cm/minとすることにより少量の液体を微粒化し塗布することを特徴とする請求項1又は2の少量液体の噴霧装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−28701(P2009−28701A)
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−214144(P2007−214144)
【出願日】平成19年7月24日(2007.7.24)
【出願人】(000111339)ノードソン株式会社 (4)
【Fターム(参考)】