説明

局側装置、光通信システム、受信制御方法、および受信制御プログラム

【課題】加入者側装置それぞれで受光レベルに差がある場合が多いため、受光レベル差を識別して応答できる高速応答性や、広い受光ダイナミックレンジが必要となってしまっていた。
【解決手段】加入者側装置からの信号を受信する受信手段と、受信手段による受信レベルを測定する受信レベル測定手段とを備え、加入者側装置によるデータ送信休止期間の間に、予め定められた時間連続した測定用パターンを加入者側装置に送出させる送出指示手段を備える。また、受信レベル測定手段により測定された加入者側装置からの測定用パターンの受信レベルに基づいて、その加入者側装置から受信される受信信号に対する信号認識方法を制御する認識制御手段を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばPON(Passive Optical Network)システムやG−PON(Gigabit-PON)システムなどの光通信システムに用いられる局側装置、光通信システム、受信制御方法、および受信制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、PONシステムは、局側装置(OLT;Optical Line Terminal)に、光ファイバーなどの光伝送路と、光カプラとを経由して、多数の加入者側装置(ONU;Optical Network Unit)が接続されて構成される。
こうした光通信システムのOLTでは、一般に、予め定められた共通の受信レベルにより各ONUから受信した光信号を認識する。
【0003】
図8に、こうしたOLTにおける光バースト受信回路のブロック図を示す。
受信回路は、光受信信号を電気信号に変換する受光素子(以下、PD)21と、PD21の低レベルの電気受信信号を増幅する前置増幅器22と、受信レベルを増幅安定化する自動閾値制御回路(以下、ATC)23と、受信レベルの上限をリミットするLIM増幅器(以下、LIM)24と、受信信号のパルス列をリタイミングするタイミング回路(以下、TIM)25とを備えて構成されている。
【0004】
また、本発明の関連技術として、加入者側装置からの光信号を検出し、検出された光入力強度の値を読み取ってメモリに記憶し、同一の加入者からの光信号入力が予想される前の時点で、記憶した値に基づいて利得制御回路の制御量を決定する受信増幅器がある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、本発明の関連技術として、受信レベルの異なる複数のバースト信号を受信し、受信レベルに基づいて適正閾値電圧を格納し、対応するバースト信号を受信する際にその閾値により0/1レベル判定を行うようバースト信号受信装置がある(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2005−20417号公報
【特許文献2】特開2001−7868号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した一般的なOLTの受信回路では、OLTからONUまでの距離にバラツキがあるなど、ONUそれぞれで受光レベルに差がある場合が多いため、受光レベル差を識別して応答できる高速応答性や、広い受光ダイナミックレンジが必要となってしまっていた。
このため受信回路の設計がむずかしくなり、また回路規模が大きくなるという問題があった。
【0007】
また、上述した特許文献1,2のものは、加入者側装置からデータ送信期間に送出される実データにおける受信信号の強度に基づいて、増幅度または閾値を制御しようとするものであった。
しかし、個々の加入者側装置が連続して送出する実データの時間は、短い場合が一般的である。これに対し、受信レベルを測定するためにはある一定時間以上のデータ入力時間が必要である。
このように、上述した特許文献1,2のものは、受信レベルを確実に測定して精度の高い受信制御を行うことについてまで考慮されたものではなかった。
【0008】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、加入者側装置からの受信レベルを確実に測定することができ、このことにより高速応答性や受光ダイナミックレンジの広さをそれほど要求されることなく、精度の高い受信制御を行うことができる局側装置、光通信システム、受信制御方法、および受信制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
かかる目的を達成するために、本発明に係る局側装置は、複数の加入者側装置に接続されて用いられる局側装置であって、上記加入者側装置からの信号を受信する受信手段と、上記受信手段による受信レベルを測定する受信レベル測定手段と、上記加入者側装置によるデータ送信休止期間の間に、予め定められた時間連続した測定用パターンを上記加入者側装置に送出させる送出指示手段と、上記受信レベル測定手段により測定された上記加入者側装置からの上記測定用パターンの受信レベルに基づいて、該加入者側装置から受信される受信信号に対する信号認識方法を制御する認識制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る光通信システムは、上述した本発明に係る局側装置に、光伝送路を介して、複数の加入者側装置が接続されて構成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
以上のように、本発明によれば、加入者側装置からの受信レベルを確実に測定することができ、このことにより高速応答性や受光ダイナミックレンジの広さをそれほど要求されることなく、精度の高い受信制御を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次に、本発明に係る局側装置、光通信システム、受信制御方法、および受信制御プログラムをPONシステムのOLTに適用した一実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
本実施形態は、各ONUからの受信レベルから増幅率もしくは閾値をOLTが調整することで、受光感度の向上を実現するものである。
【0013】
図1に、本実施形態としてのPONシステムの構成例を示す。
OLT2と3つのONU1とは、光ファイバによる光伝送路と光スターカプラ(分岐手段)3とを介して通信可能に接続されている。OLT2と各ONU1との距離は通常ばらつきがあり、図1に示す例ではONU1a>ONU1b>ONU1cの関係で、ONU1aが一番OLT2から遠い距離にある。このOLTとONUの距離のばらつきは、OLT側で受信信号のレベルのばらつきとなって現れることがある。
【0014】
OLT2の送信レベルは各ONUに対して同じであるので、各ONU1の受信入力部では、下り信号として示されるように、距離に応じて受光レベルの異なる信号を受けることになる。また、各ONU1からの送信出力が上り信号として示されるように同一レベルの信号を送り出すので、OLT2の受信入力部では、大小のレベル差を持つバースト信号を受光することとなる。
【0015】
〔第1の実施形態〕
次に、第1の実施形態としてのOLT2の構成について、図2を参照して説明する。
OLT2は、光信号を電気信号に変換する受光素子11(PD11)と、PD11の出力する低レベルの電気信号を増幅する前置増幅器12と、受信レベルを増幅し安定化する自動閾値制御回路13(ATC13)と、受信信号のパルス増幅をリミットし振幅を揃えるリミット増幅器14(LIM14)と、受信信号のパルス列をリタイミングして次段装置(図示せず)へ出力するタイミング回路15(TIM15)とを備える。
【0016】
また、OLT2は、ONU1aからの受光レベルを保持するONU1a受光レベル保持部17aと、ONU1bからの受光レベルを保持するONU1b受光レベル保持部17bと、ONU1cからの受光レベルを保持するONU1c受光レベル保持部17cとをさらに備える。
そして、受光素子11の出力信号を入力し、次段装置(図示せす)受信タイミングに従い、ONU1a受光レベル保持部17aか、ONU1b受光レベル保持部17bもしくはONU1c受光レベル保持部17dに選択して出力する受光レベルスケジューラ16をさらに備える。
【0017】
また、OLT2は、受光レベルを増幅度へ変換する変換テーブル18をさらに備える。
そして、ONU1aの増幅レベルを保持するONU1a増幅度保持部19aと、ONU1bの増幅レベルを保持するONU1b増幅度保持部19bと、ONU1cの増幅レベルを保持するONU1c増幅度保持部19cと、ONU1aの増幅レベルかONU1bの増幅レベルかもしくはONU1cの増幅レベルを次段装置(図示せず)からの送出タイミングに従い、増幅度を選択する増幅度スケジューラ20とをさらに備える。
【0018】
また、OLT2は、各ONU1に送出タイミングを指示する送信指示部21と、その送出タイミング指示内容に基づいて、各ONU1からの受信タイミングを管理する受信タイミングスケジューラ22とを備える。
送信指示部21により各ONU1に送出指示の制御信号を送信する構成については、公知のOLTと同様のものであり、当業者によく知られたものであるため、説明を省略する。
【0019】
次に、第1の実施形態の動作について、図1〜図5を参照して説明する。
図1で例示したように、OLT2からのバースト信号は各ONU1へ連続して送信される。
本実施形態では、図3に例示する2つの時間のような、各ONU1からの送出データ間に設けられたガードタイム(バースト信号間の無信号領域)内に、各ONU1から測定用パターンを送出させ、この測定用パターンにより受光レベルを測定する。
【0020】
受光レベルを測定するためには、ある一定時間T以上のデータ入力時間が必要である。通常の受信時間で、一定時間T以上の連続受信がある場合は極めてまれであるため、本実施形態では、送信指示部21により、各ONU1に対して強制的に一定時間時間T以上の測定用パターンの強制送出指示を行うことで、受光レベル測定時間を確保し、受光レベル測定を可能とする。
この測定用パターンによる受信レベル測定のための時間は、157μs以上確保できることが好ましい。
【0021】
受光レベル測定時間では、PD11から入力される受信レベル信号を次段装置(図示せす)の受信タイミングに従い、受光レベルスケジューラ16が、ONU1aからの受光レベルを保持するONU1a受光レベル保持部17aか、ONU1bからの受光レベルを保持するONU1b受光レベル保持部17bもしくは、ONU1cからの受光レベルを保持するONU1c受光レベル保持部17cに保持する。
【0022】
受信レベルは、受光レベルを増幅度に変換する変換テーブル(認識方法変換テーブル)18により、増幅度に変換される。変換テーブル18は、例えば図4に示すように、受光レベルと増幅度との対応関係を予め格納したものである。
【0023】
この変換テーブル18により、OLT2は、ONU1aからの受光レベルを保持するONU1a受光レベル保持部17aの受光レベルデータをONU1aの増幅レベルに変換し、ONU1a増幅度保持部19aに保持する。
また、ONU1bからの受光レベルを保持するONU1b受光レベル保持部17bの受光レベルデータをONU1bの増幅レベルに変換し、ONU1b増幅度保持部19bに保持する。ONU1cからの受光レベルを保持するONU1c受光レベル保持部17cの受光レベルデータをONU1cの増幅レベルに変換し、ONU1c増幅度保持部19cに保持する。
【0024】
通常のONU1からのデータ受信時間には、OLT2は、受信次段装置(図示せず)からの送出タイミングに従い、増幅度を選択する増幅度スケジューラ20によって、データ送出を行うONU1に応じた増幅レベルを、次段装置(図示せず)からの送出タイミングに従い、前置増幅器12に入力し(認識制御手段)、図5に示す補正を可能とする。このことにより、大きな受光ダイナミックレンジを可能とする。
【0025】
〔第2の実施形態〕
次に、第2の実施形態としてのOLT2の構成について、図6を参照して説明する。
OLT2は、光信号を電気信号に変換する受光素子11(PD11)と、PD11の出力する低レベルの電気信号を増幅する前置増幅器32と、受信レベルを増幅し安定化する自動閾値制御回路33(ATC33)と、受信信号のパルス増幅をリミットし振幅を揃えるリミット増幅器14(LIM14)と、受信信号のパルス列をリタイミングして次段装置(図示せず)へ出力するタイミング回路15(TIM15)とを備える。
【0026】
また、OLT2は、ONU1aからの受光レベルを保持するONU1a受光レベル保持部17aと、ONU1bからの受光レベルを保持するONU1b受光レベル保持部17bと、ONU1cからの受光レベルを保持するONU1c受光レベル保持部17cと、受光レベルスケジューラ16とを、上述した第1の実施形態と同様にさらに備える。
【0027】
また、OLT2は、受光レベルを、ATC33により受信信号を認識するための閾値へ変換する変換テーブル38をさらに備える。
そして、ONU1aの閾値レベルを保持するONU1a閾値保持部39aと、ONU1bの閾値レベルを保持するONU1b閾値保持部39bと、ONU1cの閾値レベルを保持するONU1c閾値保持部39cと、ONU1aの閾値レベルかONU1bの閾値レベルかもしくはONU1cの閾値レベルを次段装置(図示せず)からの送出タイミングに従い、閾値を選択する閾値スケジューラ40とをさらに備える。
【0028】
また、OLT2は、各ONU1に送出タイミングを指示する送信指示部21と、その送出タイミング指示内容に基づいて、各ONU1からの受信タイミングを管理する受信タイミングスケジューラ22とを備える。
送信指示部21により各ONU1に送出指示の制御信号を送信する構成については、公知のOLTと同様のものであり、当業者によく知られたものであるため、説明を省略する。
【0029】
次に、第2の実施形態の動作について、図6、図7を参照して説明する。
図1で例示したように、OLT2からのバースト信号は各ONU1へ連続して送信される。
本実施形態では、上述した第1の実施形態と同様に、図3に例示する2つの時間のような、各ONU1からの送出データ間に設けられたガードタイム(バースト信号間の無信号領域)内に、各ONU1から測定用パターンを送出させ、この測定用パターンにより受光レベルを測定する。
【0030】
第2の実施形態では、上述した第1の実施形態と同様に、送信指示部21により、各ONU1に対して強制的に一定時間時間T以上の測定用パターンの強制送出指示を行うことで、受光レベル測定時間を確保し、受光レベル測定を可能とする。この測定用パターンによる受信レベル測定のための時間は、157μs以上確保できることが好ましい。
【0031】
受光レベル測定時間では、PD11から入力される受信レベル信号を次段装置(図示せす)の受信タイミングに従い、受光レベルスケジューラ16が、ONU1aからの受光レベルを保持するONU1a受光レベル保持部17aか、ONU1bからの受光レベルを保持するONU1b受光レベル保持部17bもしくは、ONU1cからの受光レベルを保持するONU1c受光レベル保持部17cに保持する。
【0032】
受信レベルは、受光レベルを閾値に変換する変換テーブル(認識方法変換テーブル)38により、閾値に変換される。変換テーブル38は、受光レベルと閾値との対応関係を予め格納したものである。
【0033】
この変換テーブル38により、OLT2は、ONU1aからの受光レベルを保持するONU1a受光レベル保持部17aの受光レベルデータをONU1aの閾値レベルに変換し、ONU1a閾値保持部39aに保持する。
また、ONU1bからの受光レベルを保持するONU1b受光レベル保持部17bの受光レベルデータをONU1bの閾値レベルに変換し、ONU1b閾値保持部39bに保持する。ONU1cからの受光レベルを保持するONU1c受光レベル保持部17cの受光レベルデータをONU1cの閾値レベルに変換し、ONU1c閾値保持部39cに保持する。
【0034】
通常のONU1からのデータ受信時間には、OLT2は、受信次段装置(図示せず)からの送出タイミングに従い、閾値を選択する閾値スケジューラ40によって、データ送出を行うONU1に応じた閾値レベルを、次段装置(図示せず)からの送出タイミングに従い、ATC33に入力し(認識制御手段)、図7に示す補正を可能とする。このことにより、大きな受光ダイナミックレンジを可能とする。
【0035】
〔各実施形態について〕
以上のように、上述した各実施形態によれば、各ONU1に、所定時間以上連続した受光レベル測定のための測定用パターンを実データの休止期間に送出させることにより、OLT2は各ONU1からの受信レベルを確実に測定することができる。このため、OLT2は、高速応答性や受光ダイナミックレンジの広さをそれほど要求されることなく、精度の高い受信制御を行うことができる。
【0036】
換言すると、OLTの光受信回路は、図1に示すようにOLTと各ONUの距離の長短により生じる受光レベルの異なるバースト光信号を受信するために、ガードタイム(バースト信号間の無信号領域)内の測定用パターンを用い、受信レベルを確実に測定することができる。
【0037】
このため、大きな受光ダイナミックレンジを得ることができ、またバースト信号のレベル追従性も高速動作が要求されず、性能も向上するという効果がある。
また、言い換えれば、受光ダイナミックレンジを広くとれることで、長距離、大きな距離差の収容を可能とする。
【0038】
なお、上述した各実施形態は本発明の好適な実施形態であり、本発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々変形して実施することが可能である。
例えば、上述した実施形態ではONUが3台である場合を例として説明したが、ONUの台数はOLTによる所定の収容可能台数以内で任意の数であってよい。
【0039】
また、上述した第1の実施形態では、受光レベルと増幅度の両方を保持することとして説明したが、何れか一方を保持する構成であっても本発明は同様に実現することができる。
【0040】
また、上述した第2の実施形態では、受光レベルと閾値の両方を保持することとして説明したが、何れか一方を保持する構成であっても本発明は同様に実現することができる。
【0041】
また、上述した各実施形態としてのOLTを実現するための処理手順をプログラムとして記録媒体に記録することにより、本発明の各実施形態による上述した各機能を、その記録媒体から供給されるプログラムによって、システムを構成するコンピュータのCPUに処理を行わせて実現させることができる。
この場合、上記の記録媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記録媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
すなわち、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記録媒体および該記録媒体から読み出された信号は本発明を構成することになる。
この記録媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R、CD-RW、DVD-ROM、DVD-RAM、DVD-RW、DVD+RW、磁気テープ、不揮発性のメモリーカード、ROM等を用いてよい。
【0042】
この本発明に係るプログラムによれば、当該プログラムによって制御されるOLTに、上述した各実施形態における各機能を実現させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施形態としてのPONシステムの構成例を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態としてのOLT2の構成例を示すブロック図である。
【図3】PD11による各ONU1からの受信信号例を示す図である。
【図4】変換テーブル18による対応関係例を示す図である。
【図5】第1の実施形態による各ONU1に対する増幅度補正の例を示す図である。
【図6】第2の実施形態としてのOLT2の構成例を示すブロック図である。
【図7】第1の実施形態による各ONU1に対する閾値補正の例を示す図である。
【図8】一般的なOLTの受信回路を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0044】
1 ONU
2 OLT
3 光スターカプラ
12、32 前置増幅器
13、33 ATC
16 受光レベルスケジューラ
17 受光レベル保持部
18、38 変換テーブル
19 増幅度保持部
20 増幅度スケジューラ
21 送信指示部
22 受信タイミングスケジューラ
39 閾値保持部
40 閾値スケジューラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の加入者側装置に接続されて用いられる局側装置であって、
前記加入者側装置からの信号を受信する受信手段と、
前記受信手段による受信レベルを測定する受信レベル測定手段と、
前記加入者側装置によるデータ送信休止期間の間に、予め定められた時間連続した測定用パターンを前記加入者側装置に送出させる送出指示手段と、
前記受信レベル測定手段により測定された前記加入者側装置からの前記測定用パターンの受信レベルに基づいて、該加入者側装置から受信される受信信号に対する信号認識方法を制御する認識制御手段と、を備えたことを特徴とする局側装置。
【請求項2】
前記信号認識方法の制御は、前記受信手段により受信された信号に対する増幅度の制御であり、
前記認識制御手段は、前記各加入者側装置について、当該加入者側装置から受信された光信号レベルまたは/および該加入者側装置からの受信信号に対する増幅度を格納する格納手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の局側装置。
【請求項3】
前記信号認識方法の制御は、前記受信手段により受信された信号を認識する閾値の制御であり、
前記認識制御手段は、前記各加入者側装置について、当該加入者側装置から受信された光信号レベルまたは/および該加入者側装置からの受信信号に対する前記閾値を格納する格納手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の局側装置。
【請求項4】
前記認識制御手段は、前記加入者側装置から受信された光信号レベルを前記増幅度に関連付けた認識方法変換テーブルを備え、該認識方法変換テーブルに基づいて前記増幅度の制御を行うことを特徴とする請求項2記載の局側装置。
【請求項5】
前記認識制御手段は、前記加入者側装置から受信された光信号レベルを前記閾値に関連付けた認識方法変換テーブルを備え、該認識方法変換テーブルに基づいて前記閾値の制御を行うことを特徴とする請求項3記載の局側装置。
【請求項6】
請求項1から5の何れか1項に記載の局側装置に、光伝送路を介して、複数の加入者側装置が接続されて構成されたことを特徴とする光通信システム。
【請求項7】
複数の加入者側装置に接続されて用いられる局側装置の受信制御方法であって、
前記加入者側装置によるデータ送信休止期間の間に、予め定められた時間連続した測定用パターンを前記加入者側装置に送出させる送出指示工程と、
前記測定用パターンの受信レベルを測定する受信レベル測定工程と、
前記受信レベル測定工程により測定された前記加入者側装置からの前記測定用パターンの受信レベルに基づいて、該加入者側装置から受信される受信信号に対する信号認識方法を制御する認識制御工程と、を備えたことを特徴とする受信制御方法。
【請求項8】
前記信号認識方法の制御は、前記加入者側装置から受信された信号に対する増幅度の制御であり、
前記認識制御工程では、前記各加入者側装置について、当該加入者側装置から受信された光信号レベルまたは/および該加入者側装置からの受信信号に対する増幅度を格納手段に格納し、該格納された該加入者側装置についての情報に基づいて該加入者側装置からの受信信号に対する増幅度を制御することを特徴とする請求項7記載の受信制御方法。
【請求項9】
前記信号認識方法の制御は、前記加入者側装置から受信された信号を認識する閾値の制御であり、
前記認識制御工程では、前記各加入者側装置について、当該加入者側装置から受信された光信号レベルまたは/および該加入者側装置からの受信信号に対する前記閾値を格納手段に格納し、該格納された該加入者側装置についての情報に基づいて該加入者側装置からの受信信号に対する閾値を制御することを特徴とする請求項7記載の受信制御方法。
【請求項10】
前記認識制御工程では、前記加入者側装置から受信された光信号レベルを前記増幅度に関連付けた認識方法変換テーブルに基づいて前記増幅度の制御を行うことを特徴とする請求項8記載の受信制御方法。
【請求項11】
前記認識制御工程では、前記加入者側装置から受信された光信号レベルを前記閾値に関連付けた認識方法変換テーブルに基づいて前記閾値の制御を行うことを特徴とする請求項9記載の受信制御方法。
【請求項12】
複数の加入者側装置に接続されて用いられる局側装置の受信制御プログラムであって、
前記加入者側装置によるデータ送信休止期間の間に、予め定められた時間連続した測定用パターンを前記加入者側装置に送出させる送出指示処理と、
前記測定用パターンの受信レベルを測定する受信レベル測定処理と、
前記受信レベル測定処理により測定された前記加入者側装置からの前記測定用パターンの受信レベルに基づいて、該加入者側装置から受信される受信信号に対する信号認識方法を制御する認識制御処理と、を前記局側装置のコンピュータに実行させることを特徴とする受信制御プログラム。
【請求項13】
前記信号認識方法の制御は、前記加入者側装置から受信された信号に対する増幅度の制御であり、
前記認識制御処理では、前記各加入者側装置について、当該加入者側装置から受信された光信号レベルまたは/および該加入者側装置からの受信信号に対する増幅度を格納手段に格納し、該格納された該加入者側装置についての情報に基づいて該加入者側装置からの受信信号に対する増幅度を制御することを特徴とする請求項12記載の受信制御プログラム。
【請求項14】
前記信号認識方法の制御は、前記加入者側装置から受信された信号を認識する閾値の制御であり、
前記認識制御処理では、前記各加入者側装置について、当該加入者側装置から受信された光信号レベルまたは/および該加入者側装置からの受信信号に対する前記閾値を格納手段に格納し、該格納された該加入者側装置についての情報に基づいて該加入者側装置からの受信信号に対する閾値を制御することを特徴とする請求項12記載の受信制御プログラム。
【請求項15】
前記認識制御処理では、前記加入者側装置から受信された光信号レベルを前記増幅度に関連付けた認識方法変換テーブルに基づいて前記増幅度の制御を行うことを特徴とする請求項13記載の受信制御プログラム。
【請求項16】
前記認識制御処理では、前記加入者側装置から受信された光信号レベルを前記閾値に関連付けた認識方法変換テーブルに基づいて前記閾値の制御を行うことを特徴とする請求項14記載の受信制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−109702(P2010−109702A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−279793(P2008−279793)
【出願日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】