説明

局所用組成物の低投薬量投与

送達ビヒクル中にSEPA(登録商標)浸透促進剤を含む製品を、活性成分を必要としている患者の腹部よりむしろ上腕および/または肩に適用することにより、局所用薬剤送達製品における活性成分の治療必要量を顕著に低減できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は2005年5月11日に出願された米国仮出願第60/679673号の優先権を主張しており、その全体を出典明示によりここに取り込むものである。
【0002】
本発明は、局所的薬剤送達の分野、特に生理活性化合物を肩および/または上腕の皮膚に適用することによる生理活性化合物の局所送達を改善する分野に関する。
【背景技術】
【0003】
経皮経路による投与を介した血流への薬剤およびその他の生物学的物質の投与が、近年多くの注目を集めている。平均的な成人の皮膚は2平方メートルより多くの表面積を覆っており、身体を巡る全血液循環の約3分の1を受け入れている。皮膚は弾性を有し、起伏に富み、通常、自己再生する。ヒトの皮膚は二層、すなわち表皮(角質層を含む多重層の複合体)および真皮からなる。角質層(S.C.)は皮膚を介した化学物質の拡散における律速段階を示す。角質層は、互いに密に固まった、死んで角質化した代謝的に不活性な細胞からなり、内部にケラチン繊維が分布している主にリポイドと非繊維質蛋白質からなる無定形基質中に組み込まれている。角質層の細胞は通常は水分を20%含むが、基底層における、下層の細胞は水分を70%含む。角質層は容易には水和しない。かくして、経皮浸透は主に角質層を介した拡散によって制御される。
【0004】
薬剤の経皮送達に関心が向けられるのには、幾つかの主な理由がある。
1)薬剤が経口投与されたときに生じうる消化管からの吸収不確実性および消化管に対する刺激を除去;
2)門脈循環を回避し、その結果、肝臓における初回通過代謝の排除;これは半減期の短い薬剤または肝臓に望ましくない作用を与え得る薬剤にとって極めて重要である;
3)所望の標的部位に対する薬剤の局所送達;
4)一定速度で体循環に直接的に薬剤を送達(静脈内注射に類似);
5)一定の薬剤の不定期な投薬(毎日、毎週、またはそれ以上);
6)使用容易性および患者のコンプライアンス向上。
【0005】
経皮送達は、一般的に、10mg/日未満の送達速度を必要とする小さい分子の薬剤に限定される。より高い血中濃度を得るには、薬剤送達速度を高めなければならない。吸収促進剤の使用およびより容易に吸収されるプロドラッグの開発によって、より高速の薬剤送達を達成する多くの提案がされている。現存する吸収促進剤の例は、特にジメチルスルホキシド(DMSO)、エチレングリコール、ヘキサノール、脂肪酸およびエステル、アルキル-2-(N,N-二置換アミノ)-アルカノアートエステル、(N,N-二置換アミノ)-アルカノールアルカノアート、またはこれらの混合物、シクロペンタデカラクトン、エステルサンスクリーン剤およびピロリドン誘導体などを含む。多くの注目を集めている促進剤化合物の一つがアゾン(N-ドデシルアザシクロヘプタン-2-オン)である。
【0006】
このような浸透促進剤の使用は、実証されている通り、種々の小分子の薬剤に関して行われてきた。生理活性薬剤の浸透促進剤に関する従来特許は、ジメチルスルホキシドについて記述した米国特許第3551554号、1-置換アザシクロヘプタン-2-オンについて記述した米国特許第3989816号、局所用抗生物質と2-ピロリドンまたはn-低級アルキル-2-ピロリドンについて記述した米国特許第4132781号、2-ピロリドンに関するがプロピレングリコールを伴う場合について記述した米国特許第4017641号を含む;他の興味深いものは米国特許第3903256号、4343798号、4046886号、3934013号、4070462号、4130643号、4130667号、4289764号、4070462号、3527864号、3535422号、3598123号、3952099号、4379454号、4286592号、4299826号、4314557号、4343798号、4335115号、3598122号、4405616号、3896238号、3472931号および4557934号である。
【0007】
本出願人は、以前に、皮膚浸透促進化合物として使用するための1,3-ジオキサンおよび1,3-ジオキソランの誘導体である新規クラスの化合物を開発している。これらの化合物は、SEPA(登録商標)として商業的に入手可能となっており、米国特許第4861764号に詳細に記載されている。このジオキソラン促進剤を用いた研究は幾つかの文献および特許公報に記載されている。例えば、Samourら,Proc.Int.Symp.Control.Rel.Bioact.Mater.16:183-184(1989);Martyら,Proc.Int.Symp.Control.Rel.Bioact.Mater.16:179-180(1989);Martyら,Proc.Int.Symp.Control.Rel.Bioact.Mater.17:415-416(1990);Michniakら,Drug Delivery
2:117-122(1995);Martyら,Abstract of Paper Presented at American Association of
Pharmaceutical Scientists, Washington,D.C.,Mar.26-28,1990。
【0008】
SEPA(登録商標)促進剤の特別な例を米国特許第5976566号および5968919号に見出すことができ、ここでは非ステロイド系抗炎症剤およびホルモンの局所送達が示されている。浸透促進剤を用いたとしても、治療血中濃度を達成するのに十分な量の小分子薬剤を送達するのが難しい場合がある。この問題の例は、テストステロンホルモンの送達に関連した困難性に見出すことができる。テストステロンには高い血清濃度が必要とされるため、治療血清濃度のテストステロンを達成するにはおよそ5−10g/日という極めて大量の局所用テストステロン製剤を適用する必要がある。現存する浸透促進剤を用いた場合でも、局所投与を用いた場合に必要とされる活性成分の量を低減する方法が必要とされている。本出願人は、局所適用の際に活性成分の必要量を顕著に低減することを可能にする治療方法を見出した。
【特許文献1】米国特許第3551554号
【特許文献2】米国特許第3989816号
【特許文献3】米国特許第4132781号
【特許文献4】米国特許第4017641号
【特許文献5】米国特許第3903256号
【特許文献6】米国特許第4343798号
【特許文献7】米国特許第4046886号
【特許文献8】米国特許第3934013号
【特許文献9】米国特許第4070462号
【特許文献10】米国特許第4130643号
【特許文献11】米国特許第4130667号
【特許文献12】米国特許第4289764号
【特許文献13】米国特許第4070462号
【特許文献14】米国特許第3527864号
【特許文献15】米国特許第3535422号
【特許文献16】米国特許第3598123号
【特許文献17】米国特許第3952099号
【特許文献18】米国特許第4379454号
【特許文献19】米国特許第4286592号
【特許文献20】米国特許第4299826号
【特許文献21】米国特許第4314557号
【特許文献22】米国特許第4343798号
【特許文献23】米国特許第4335115号
【特許文献24】米国特許第3598122号
【特許文献25】米国特許第4405616号
【特許文献26】米国特許第3896238号
【特許文献27】米国特許第3472931号
【特許文献28】米国特許第4557934号
【特許文献29】米国特許第5976566号
【特許文献30】米国特許第5968919号
【非特許文献1】Samourら,Proc.Int.Symp.Control.Rel.Bioact.Mater.16:183-184(1989)
【非特許文献2】Martyら,Proc.Int.Symp.Control.Rel.Bioact.Mater.16:179-180(1989)
【非特許文献3】Martyら,Proc.Int.Symp.Control.Rel.Bioact.Mater.17:415-416(1990)
【非特許文献4】Michniakら,Drug Delivery2:117-122(1995)
【非特許文献5】Martyら,Abstract of PaperPresented at American Association of Pharmaceutical Scientists, Washington,D.C.,Mar.26-28,1990
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上腕および/または肩の皮膚に投与することにより生理活性化合物または成分の改善された局所送達方法を提供することを主な目的とする。ある実施態様では、改善された方法は、同一の治療効果を達成するのに必要とされる活性成分の投与量を顕著に低減する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
ある実施態様では、テストステロン欠乏患者における全血清テストステロン濃度を高める方法が、当該患者の上腕および/または肩に、皮膚浸透を促進する量のC7〜C14-ヒドロカルビル置換1,3-ジオキサラン、1,3-ジオキサン、またはこれらのアセタールを含む低い投薬量のテストステロン組成物を適用することを含む。
【0011】
別の実施態様では、活性成分を送達する方法が、患者の上腕および/または肩に、活性成分およびC7〜C14-ヒドロカルビル置換1,3-ジオキサラン、1,3-ジオキサン、またはこれらのアセタールを含む組成物を適用することを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明で使用される組成物は、活性成分および他の共同活性成分の改善された全身送達を提供する、皮膚に対する局所的な非侵襲性の適用を意図するものである。組成物の低量投与は、治療効果を求める患者の上腕および/または肩の皮膚に必要に応じて適用できる。
【0013】
本発明の局所用製剤によって有利に投与される活性成分の例は、本発明の皮膚浸透促進剤と適合しかつ皮膚浸透促進剤の補助により皮膚を介して送達されて所望の効果を達成するあらゆる局所性または全身性活性剤を含む。使用される活性成分の量は、送達ビヒクルに取り込むことができる活性成分の能力並びに必要とされる治療量に依存する。一つには、この量は、送達ビヒクルに使用される特定の溶媒におけるその活性成分の溶解性に依存しうる。活性剤(薬効分類毎にグループ化)は以下を含む。
【0014】
消化器系:
ジフェノキシレート、ロペラミドおよびヒヨスチアミンなどの下痢止め剤。
【0015】
循環系:
ヒドララジン、ミノキシジル、カプトプリル、エナラプリル、クロニジン、プロゾシン、デブリソキン、ジアゾキシド、グアネチドン、メチルドーパ、レセルピン、トリメタファンのような抗高血圧薬。ジルチアゼム、フェロドピン、アムロジピン、ニトレンジピン、ニフェジピンおよびベラパミルのようなカルシウムチャンネル遮断薬。
アミオダロン、フレカイニド、ジソピラミド、プロカインアミド、メキシレテンおよびキニジンのような抗不整脈薬。
硝酸グリセリン、エリスリトールテトラニトラート、ペンタエリスリトールテトラニトラート、マンニトールヘキサニトラート、ペルヘキシレン、イソソルビドジニトラート、およびニコランジルのような抗狭心症薬。
アルプレノロール、アテノロール、ブプラノロール、カルテオロール、ラベタロール、メトプロロール、ナドロール、ナドキソロール、オクスプレノロール、ピンドロール、プロプラノロール、ソタロール、チモロールおよびチモロールマレアートのようなβブロッカー。
ジゴキシンのような強心配糖体および他の強心配糖体並びにテオフィリン誘導体。
アドレナリン、エフェドリン、フェノテロール、イソプレナリン、オルシプレナリン、リメテロール、サルブタモール、サルメテロール、テルブタリン、ドブタミン、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、プソイドエフェドリンおよびドーパミンのようなアドレナリン刺激剤。
シクランデラート、イソクスプリン、パパベリン、ジピリマドール、イソソルビドジニトラート、フェントラミン、ニコチニルアルコール、コデルゴクリン、ニコチン酸、グリセリルトリニトラート、ペンタエリスリトールテトラニトラートおよびザンチノールのような血管拡張剤。
エルゴタミン、ジヒドロエルゴタミン、メチセルギド、ピゾチフェンおよびスマトリプタンのような抗片頭痛薬。
【0016】
血液および造血組織に作用する薬剤:
ワルファリン、ジクマロール、エノキサパリンのような低分子量ヘパリン、ストレプトキナーゼおよびその活性誘導体のような抗凝血剤および血栓溶解剤。アプロチニン、トラネキサム酸およびプロタミンのような止血剤。
【0017】
中枢神経系:
ブプレノルフィン、デキストロモラミド、デキストロプロポキシフェン、フェンタニル、アルフェンタニル、スフェンタニル、ヒドロモルホン、メタドン、モルヒネ、オキシコドン、パパベレタム、ペンタゾシン、ペチジン、フェノペリジン、コデイン、およびジヒドロコデインのような鎮痛薬、オピオイド鎮痛を含む解熱剤。他にアセチルサリチル酸(アスピリン)、パラセタモール、およびフェナゾンを含む。
バルビツレート、アミロバルビトン、ブトバルビトンおよびペントバルビトンのような睡眠薬および鎮静剤、並びにコーラルヒドラート、クロルメチアゾール、ヒドロキシジンおよびメプロバマートのような他の睡眠薬および鎮静剤。
【0018】
ベンゾジアゼピン、アルプラゾラム、ブロマゼパム、クロルジアゼポキシド、クロバザム、クロラゼパート、ジアゼパム、フルニトラゼパム、フルラゼパム、ロラゼパム、ニトラゼパム、オキサゼパム、テマゼパム、トリアゾラムのような抗不安薬。
フェノチアジン、クロルプロマジン、フルフェナジン、ペリシアジン、ペルフェナジン、プロマジン、チオプロパザート、チオリダジン、トリフルオペラジン、およびブチロフェノン、ドロペリドールおよびハロペリドールのような神経弛緩薬および抗精神病薬、並びに、ピモジド、チオチキセンおよびリチウムのような他の抗精神病薬。
三環系抗うつ剤であるアミトリプチリン、クロミプラミン、デシプラミン、ドチエピン、ドキセピン、イミプラミン、ノルトリプチリン、オピプラモール、プロトリプチリンおよびトリミプラミン、並びに、四環系抗うつ薬であるミアンセリン、並びに、イソカルボキサジド、フェネリジン、トラニルシプロミンおよびモクロベミドのようなモノアミンオキシダーゼ阻害薬、並びにフルオキセチン、パロキセチン、シタロプラム、フルボキサミンおよびセルトラリンのような選択的セロトニン再取り込み阻害薬のような抗うつ剤。
【0019】
カフェインのようなCNS刺激剤。
タクリンのような抗アルツハイマー剤。
アマンタジン、ベンセラジド、カルビドパ、レボドパ、ベンズトロピン、ビペリデン、ベンズヘキソール、プロシクリジン、およびS(-)-2-(N-プロピル-N-2-チエニルエチルアミノ)-5-ヒドロキシテトラリ--n(N-0923)等のドパミン-2アゴニストのような抗パーキンソン剤。
フェニトイン、バルプロ酸、プリミドン、ペノバルビトン、メチルフェノバルビトン、カルバマゼピン、エトスクシミド、メトスクシミド、フェンスクシミド、スルチアミン、クロナゼパムのような鎮痙剤。
【0020】
筋骨格系:
イブプロフェン、フルルビプロフェン、ケトプロフェン、アクロフェナク、ジクロフェナク、アロキシプリン、アプロキセン、アスピリン、ジフルニサル、フェノプロフェン、インドメタシン、メフェナム酸、ナプロキセン、フェニルブタゾン、ピロキシカム、サリチルアミド、サリチル酸、スリンダク、デソキシスリンダク、テノキシカム、トラマドルおよびケトララクのような非ステロイド系抗炎症剤および利用可能であればそのラセミ混合物または個々のエナンチオマーを含む。
真皮浸透促進剤と組み合わせて調合できる付加的な非ステロイド系抗炎症剤は、サリチルアミド、サリチルサン、フルフェニサル、サルサラート、トリエタノールアミンサリチラート、アミノピリン、アンチピリン、オキシフェンブタゾン、アパゾン、シンタゾン、フルフェナム酸、クロニキセリル、クロニキシン、メクロフェナム酸、フルニキシン、コルヒチン、デメコルシン、アロプリノル、オキシプリノル、ベンジダミンヒドロクロリド、ジメファダン、インドキソル、イントラゾル、ミムバンヒドロクロリド、パラニレンヒドロクロリド、テトリダミン、ベンジンドピリンヒドロクロリド、フルプロフェン、イブフェナク、ナプロキソル、フェンブフェン、シンコフェン、ジフルミドンナトリウム、フェナモルフルチアジン、メタザミド、レチミドヒドロクロリド、ネキセリジンヒドロクロリド、オクタザミド、モリナゾル、ネオシンコフェン、ニマゾル、プロキサゾルシトラート、テシカム、テシミド、トルメチン、トリフルミダートを含む
【0021】
ペニシラミン、アウロチオグルコース、アウロチオマレイン酸ナトリウム、メトトレキサート、アウラノフィンのような抗リウマチ剤。
バクロフェン、ジアゼパム、シクロベンザプリンヒドロクロリド、ダントロレン、メトカルバモル、オルフェナドリン、キニンのような筋弛緩剤。
アロプリノール、コルヒチン、プロベネシドおよびスルフィンピラゾンのような痛風および高尿酸血症に使用される薬剤。
【0022】
ホルモンおよびステロイド:
エストラジオール、エストリオール、エストロン、エチニルエストラジオール、メストラノール、スチルボエストロール、ジエノエストロール、エピオエストリオール、エストロピパートおよびゼラノールのようなエストロゲン。
アリルエストレノール、ジドルゲステロン、リノエストレノール、ノルゲストレル、ノルエチンドレル、ノルエチステロン、ノルエチステロンアセタート、ゲストデン、レボノルゲストレル、メドロキシプロゲステロンおよびメゲストロールのようなプロゲステロンおよび他の黄体ホルモン薬。
シプロテロンアセタートおよびダナゾールのような抗アンドロゲン剤。
【0023】
タモキシフェンおよびエピチオスタノールのような抗エストロゲン剤およびアロマターゼ阻害薬、エキセメスタンおよび4-ヒドロキシ-アンドロステンジオンおよびその誘導体。
アンドロゲンおよび同化剤、例えばテストステロン、メチルテストステロン、クロステボルアセタート、ドロスタノロン、フラザボル、ナンドロロン、オキサンドロロン、スタノゾロール、トレンボロンアセタート、ジヒドロ-テストステロン、17-α-メチル-19-ノルテストステロンおよびフルオキシメステロン。
フィナステリド、ツロステリド、LY-191704およびMK-306のような5-アルファレダクターゼ阻害剤。
【0024】
ベタメタゾン、ベタメタゾンバレラート、コルチゾン、デキサメタゾン、デキサメタゾン21-ホスファート、フルドロコルチゾン、フルメタゾン、フルオシノニド、フルオシノニドデソニド、フルオシノロン、フルオシノロンアセトニド、フルオコルトロン、ハルシノニド、ハロプレドン、ヒドロコルチゾン、ヒドロコルチゾン17-バレラート、ヒドロコルチゾン17-ブチラート、ヒドロコルチゾン21-アセタート、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、プレドニゾロン21-ホスファート、プレドニゾン、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニドのようなコルチコステロイド。
【0025】
当該組成物に使用するためのステロイド系抗炎症剤のさらなる例は、コルトドキソン、フルオラセトニド、フルドロコルチゾン、ジフルオルゾンジアセタート、フルランドレノロンアセトニド、メドリゾン、アムシナフェル、アムシナフィド、ベタメタゾンおよびそれらの他のエステル類、クロロプレドニゾン、クロロコルテロン、デスシノロン、デソニド、ジクロリゾン、ジフルプレドナート、フルクロロニド、フルメタゾン、フルニソリド、フルコルトロン、フルオロメタロン、フルペロロン、フルプレドニゾロン、メプレドニゾン、メチルメプレドニゾロン、パラメタゾン、コルチゾンアセタート、ヒドロコルチゾンシクロペンチルプロピオナート、コルトドキソン、フルセトニド、フルドロコルチゾンアセタート、フルランドレノロンアセトニド、メドリゾン、アムシナファル、アムシナフィド、ベタメタゾン、ベタメタゾンベンゾアート、クロロプレドニゾンアセタート、クロコルトロンアセタート、デスシノロンアセトニド、デソキシメタゾン、ジクロリゾンアセタート、ジフルプレドナート、フルクロロニド、フルメタゾンピバラート、フルニゾリドアセタート、フルペロロンアセタート、フルプレドニゾロンバレラート、パラメタゾンアエタート、プレドニゾラマート、プレドニバル、トリアムシノロンヘキサセトニド、コルチバゾル、ホルモコルタルおよびニバゾルを含む。
【0026】
コルチコトロピン、チロトロピン、卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体形成ホルモン(LH)およびゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)のような下垂体ホルモンおよびその活性誘導体または類似体。
インスリン、クロルプロパミド、グリベンクラミド、グリクラジド、グリピジド、トラザミド、トルブタミドおよびメトホルミンのような血糖降下薬。
カルシトニン、チロキシンおよびリオチロニンのような甲状腺ホルモン、並びにカルビマゾールおよびプロピルチオウラシルのような抗甲状腺薬。
オクトレオチドのような他のホルモン剤。
ブロモクリプチンのような下垂体阻害剤。
クロミフェンのような排卵誘発剤。
【0027】
泌尿生殖器系:
チアジド、類似利尿薬およびループ利尿薬、ベンドロフルアザイド、クロロチアジド、クロロチアリドン、ドーパミン、シクロペンチアジド、ヒドロクロロチアジド、インダパミド、メフルシド、メチコルチアジド、メトラゾン、キネタゾン、ブメタミド、エタクリン酸およびフルセミド、およびカリウム保持性利尿薬、スピロノラクトン、アミロリドおよびトリアムテレンのような利尿薬。
活性誘導体または類似体を含むデスモプレシン、リプレシンおよびバソプレシンのような抗利尿薬。
【0028】
エルゴメトリン、オキシトシンおよびゲメプロストのような子宮に作用する薬剤を含む産科学薬剤。アルプロスタジル(PGE1)、プロスタサイクリン(PGI2)、ジノプロスト(プロスタグランジンF2-アルファ)およびミソプロストールのようなプロスタグランジン。
【0029】
抗菌剤:
セファレキシン、セフォキシチンおよびセファロチンのようなセファロスポリンを含む抗菌剤。
アモキシシリン、アモキシシリン-クラブラン酸、アンピシリン、バカムピシリン、ベンザチンペニシリン、ベンジルペニシリン、カルベニシリン、クロキサシリン、メチシリン、フェネチシリン、フェノキシメチルペニシリン、フルクロキサシリン、メジオシリン、ピペラシリン、チカルシリンおよびアジオシリンのようなペニシリン類。
ミノサイクリン、クロルテトラサイクリン、テトラサイクリン、デメクロサイクリン、ドキシサイクリン、メタサイクリン、およびオキシテトラサイクリン、および他のテトラサイクリン型抗生物質のようなテトラサイクリン類。
アミカシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、ネオマイシン、ネチルマイシン、およびトブラマイシンのようなアミノグリコシド類。
【0030】
ナリジクス酸、シノキサシン、シプロフロキサシン、エノキサシンおよびノルフロキサシンのようなキノロン類。フタリルスルフチアゾール、スルファドキシン、スルファジアジン、スルファメチゾールおよびスルファメトキサゾールのようなスルホンアミド類。
ダプソンのようなスルホン類。
クロラムフェニコール、クリンダマイシン、エリスロマイシン、エリスロマイシンエチルカーボナート、エリスロマイシンエストラート、エリスロマイシングルセパート、エリスロマイシンエチルスクシナート、エリスロマイシンラクトビオナート、ロキシスロマイシン、リンコマイシン、ナタマイシン、ニトロフラントイン、スペクチノマイシン、バンコマイシン、アズトレオナム、コリスチンIV、メトロニダゾール、チミダゾール、フシジン酸およびトリメトプリム;2-チオピリジンN-オキシド;ハロゲン化合物、特にヨウ素PVP複合体およびジヨードヒドロキシクインのようなヨウ素およびヨウ素化合物;ヘキサクロロフェン;クロルヘキシジン;クロロアミン化合物;ベンゾイルペルオキシドのような他の種々の抗生物質。
【0031】
エタンブトール、イソニアジド、ピラジンアミド、リファンピシン、およびクロファジミンのような抗結核薬。
プリマキン、ピリメタミン、クロロキン、ヒドロキシクロロキン、キニン、メフロキン、およびハロファントリンのような抗マラリア薬。
アシクロビルおよびアシクロビルプロドラッグ、ファムシクロビル、ジドブジン、ジダノシン、スタブジン、ラミブジン、ザルシタビン、サキナビル、インジナビル、リトナビル、n-ドコサノール、トロマンタジンおよびイドクスウリジンのような抗ウイルス剤。
メベンダゾール、チアベンダゾール、ニクロサミド、プラジクアンテル、ピランテルエンボナトおよびジエチルカルバマジンのような駆虫剤。
プリカマイシン、シクロホスファミド、ダカルバジン、フルオロウラシルおよびそのプロドラッグ[例えば、International Journal of Pharmaceutics 111,223-233(1994)に記載]、メトトレキサート、プロカルバジン、6-メルカプトプリンおよびムコフェノール酸のような細胞毒性薬。
【0032】
代謝:
デキスフェンフルラミン、フェンフルラミン、ジエチルプロピオン、マジンドルおよびフェンテルミンを含む食欲減退薬および減量薬。
カルシトリオール、ジヒドロタキステロールおよびそれらの活性誘導体または類似体のような高カルシウム血症に使用される薬剤。
【0033】
呼吸器系:
エチルモルヒネ、デキストロメトルファンおよびフォルコジンのような鎮咳薬。
アセチルシステイン、ブロムヘキシン、エメチン、グアイフェネシン、イペカクアンハ(トコン)、サポニン類のような去痰薬。
フェニレフリン、フェニルプロパノールアミンおよびプソイドエフェドリンのような充血除去剤。
エフェドリン、フェノテロール、オルシプレナリン、リミテロール、サルブタモール、クロモグリク酸ナトリウム、クロモグリク酸、およびそのプロドラッグ[例えば、International Journal of Phamaceutics 7,63-75(1980)に記載されている]、テルブタリン、イプラトロピウムブロミド、サルメテロールおよびテオフィリンおよびテオフィリン誘導体のような気管支攣縮弛緩剤。
【0034】
アレルギーおよび免疫系:
メクロジン、サイクリジン、クロルサイクリジン、ヒドロキシジン、ブロムフェニラミン、クロルフェニラミン、クレマスチン、シプロヘプタジン、デキスクロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン、ジフェニルアミン、ドキシルアミン、メブヒドロリン、フェニルアミン、トリポリジン、アザタジン、ジフェニルピラリン、メトジラジン、テルフェナジン、アステミゾール、ロラチジン、セチリジンのような抗ヒスタミン剤。
スキサメトニウム、アルクロニウム、パンクロリウム、アトラクリウム、ガラミン、ツボクラリン、ベクロニウムのような神経筋遮断薬。
ニコチン、ブプロピオン、イボガインのような禁煙薬。
ビタミン類、必須アミノ酸類、および必須脂肪類のような栄養剤。
アルファ-ヒドロキシ酸、グリコール酸およびサリチル酸のような角質溶解剤。
3-(2-アミノプロピル)インドール、3-(2-アミノブチル)インドール等の精神賦活剤。
【0035】
腋窩発汗の阻害およびあせもの制御に有効な抗コリン剤。メタトロピンニトラート、プロパンテリンブロミド、スコポラミン、メトスコポラミンブロミド、および新規クラスの弱発汗抑制剤、第四級アシルオキシメチルアンモニウム塩[例えば、BodorらJ.Med.chem.23,474(1980)および1979年6月27日に公開された英国明細書No.2010270に記載されている]のような薬剤の発汗抑制活性。
他の生理学的に活性なペプチド類およびタンパク質類、小型ないし中型サイズのペプチド類、例えばバソプレシンおよびヒト成長ホルモン。
【0036】
皮膚を介した活性成分の浸透は、好ましくは、米国特許第4861764号(その全開示を出典明示によりここに取り込むものである)に開示されている置換された1,3-ジオキサシクロペンタンおよび置換された1,3-ジオキサシクロヘキサン型の皮膚変性剤の形態の皮膚浸透促進化合物もしくは対応する置換されたアセタール化合物の有効量を、組成物に配合することによって、許容可能なレベルまで増強される。皮膚浸透促進化合物の代表例は以下を含む:
以下の式(I)の2-置換1,3-ジオキソラン:
【化1】

以下の式(II)の2-置換1,3-ジオキサン:
【化2】

および、以下の式(III)の置換アセタール:
【化3】

【0037】
上記式(I)、(II)および(III)において、Rは好ましくはC7〜C14ヒドロカルビル基を表し、R0、R1、R2、R3、R4、R5およびR6はそれぞれ独立に水素原子またはC1〜C4アルキル基を表す。R'1およびR'2はそれぞれ独立にC1〜C4アルキル基を表す。
【0038】
Rのヒドロカルビル基は、直鎖状または分枝鎖状アルキル、アルケニル、またはアルキニル基、特にアルキルまたはアルケニル基とすることができる。好ましくは、RはC7〜C12脂肪族基;特にC7〜C10脂肪族基を表す。置換されたアルキル基の例は、例えばn-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、n-デシル、n-ウンデシル、n-ドデシル、2-メチル-オクチル、4-エチル-デシル、8-メチル-デシル等を含む。直鎖状アルキル基、例えばn-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、n-デシルは、特に好ましい。アルケニル基の例は、例えば2-ヘキセニル、2-ヘプテニル、2-オクテニル、2-ノネニル、2',6'-ジメチル-2',6'-ヘプタジエニル、2',6'-ジメチル-2'-ヘプタエニル等を含む。R基は例えばハロ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルボキサミドおよびカルボアルコキシ基で置換されていてもよい。
【0039】
C1〜C4アルキル基は、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル等であってもよい。R0、R1〜R6、R'1およびR'2の好ましいアルキル基は1または2の炭素原子を有するアルキル、特にエチルである。R0およびR1〜R6は好ましくは全てが水素原子であってもよい。
【0040】
特定の皮膚変性剤は、例えば2-n-ペンチル-1,3-ジオキソラン、2-n-ヘプチル-1,3-ジオキソラン、2-n-ノニル-1,3-ジオキソラン、2-n-ウンデシル-1,3-ジオキソラン、2-n-ノニル-1,3-ジオキサン、2-n-ウンデシル-1,3-ジオキサン、2-n-ヘプチルアルデヒド-アセタール、2-n-オクチル-アルデヒド-アセタール、2-n-ノニルアルデヒド-アセタール、2-n-デシルアルデヒド-アセタール、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエナール(シトラール)、シトロナール等を含む。2-n-ノニル-1,3-ジオキソランが特に好ましく、SEPA(登録商標)の下にMacroChem Corporation of
Lexington,Mass.,から商業的に入手可能である。
【0041】
他の皮膚浸透促進剤、および皮膚変性剤に加えて添加してもよい共溶媒の例は、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ポリエチレングリコールモノラウラート、エチレングリコール、アルキルラクタム、長鎖アミド、ヘキサノール、脂肪酸およびそれらのエステル、およびピロリドン誘導体を含む。
【0042】
本発明で使用することができる可溶化剤および/または吸収促進剤とは、前記活性剤またはそれらの薬学的に許容できる塩を組成物の全重量に対して少なくとも0.01%の濃度で溶解でき、さらに皮膚を介してその活性剤またはそれらの薬学的に許容できる塩の吸収を促進できる薬剤を意味する。換言すれば、可溶化剤および/または吸収促進剤は、活性剤またはそれらの薬学的に許容できる塩に対して可溶化能および吸収能を付与する。可溶化剤および/または吸収促進剤の例は、アルカンジカルボン酸ジアルキルエステル(ジメチルアジパート、ジエチルアジパート、ジイソプロピルアジパート、ジエチルピメラート、ジエチルセバカート、ジプロピルセバカート等)のようなアルカンジカルボン酸エステル;および高級アルカンカルボン酸アルキルエステル(イソプロピルミリスタート、エチルミリスタート等)を含む。
【0043】
皮膚変性剤の量は、製品安定性、副作用、キャリア系等の付加的要因を考慮に入れて、活性化合物について、最小の投与量でありながらも所望とする送達速度を付与するように選択される。一般に、特定の活性化合物および他のビヒクルに依存して、組成物の約2.0〜25%、好ましくは約2、3、4または5%〜10、12、15または20%、特に約5〜10%の範囲の皮膚変性剤の量が、活性成分の最適流動速度および24時間ペイロードを付与する。通常、ゲル状製剤については、促進化合物の量は、例えば製剤の約2〜10%のように、クリーム状製剤より低くてもよい。
【0044】
活性成分および浸透促進剤に加えて、送達ビヒクルは組成物のバランスを含むことができる。従って、送達ビヒクルを、組成物の重量に対して約98%まで、例えば約50〜約98%まで、例えば約70〜約95%まで、例えば約70〜約90%まで含んでもよい。
【0045】
組成物は、ゲル、特に水性-アルコール性ゲル、ローション、クリーム、ムース、エアゾール、軟膏、滑剤、ラッカー、パッチ、溶剤、チンキ剤等として調合することができ、皮膚の患部に適用した場合に、患者が組成物を患部に広げて保持できるように、製剤がその場に十分な時間留まる、即ち流れない限りにおいて使用できる。
【0046】
本発明に係る何れの形態の組成物に対するビヒクルも、グリコール、例えばプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール等(上記第三の実施態様の場合を除く)、低級アルコール、例えばエタノール、イソプロパノール、並びに、通常、水を含んでもよい。さらに、当然ながら、皮膚浸透促進ジオキソラン、ジオキサンまたはアセタールは、角質層を含む皮膚を通り抜けて活性成分が浸透することを促進するのに有効な量で製剤中に含まれる。
【0047】
ビヒクル成分
本発明で用いられる組成物は、活性成分および皮膚浸透促進剤が適切な濃度および量で皮膚または鼻や口の粘膜のような他の膜に送達されることを助けるために、固形、半固形または液状の薬学的に許容できるビヒクルを含むこともできる。ビヒクルの性質は組成物の局所的投与のために選択された方法に依存する。
【0048】
このような目的でビヒクルを選択することは、組成物に必要とされる製品形態に依存した広範囲の可能性を示す。
【0049】
ビヒクルは、活性剤および浸透促進剤のための希釈剤、分散剤または溶媒を含んでもよい組成物であり、それゆえ、前記薬剤が皮膚の適切な領域に均一に適用および分散されうることを確実にするものであることを説明しておくべきである。
【0050】
本発明に係る組成物は、ビヒクルとしての水、および/または水以外の少なくとも一つの薬学的に許容できるビヒクルを含むことができる。
【0051】
本発明に係る組成物において用いることができる水以外のビヒクルは、皮膚軟化剤および保湿剤、溶剤、保湿剤、増粘剤、防腐剤、着色料、香料、プロペラントおよび固形添加剤のような固形剤または液剤を含む。単独または混合物として使用できる添加剤のタイプの例は以下の通りである。
【0052】
皮膚軟化剤成分は化粧品に許容される添加剤としても機能しうる。これらはシリコーン油および合成エステルの形態であってもよい。皮膚軟化剤成分は、シリコーン油、これらのエステルまたは混合物であってもよい。皮膚軟化剤の量は、最終的な組成物の重量に対して0.1〜20%、例えば1〜5%の範囲であってもよい。
【0053】
シリコーン油は揮発性および非揮発性に分けることができる。ここで使用する用語「揮発性」は、周囲温度で測定可能な蒸気圧を有するものを指す。揮発性シリコーン油は、好ましくは3〜9、好ましくは4〜5のケイ素原子を含む環状または直鎖状ポリジメチルシロキサンから選択される。直鎖状揮発性シリコーン物質は一般的に25℃で約5センチストークス未満の粘度を有するが、環状物質は典型的には約10センチストークス未満の粘度を有する。
【0054】
保湿剤として使用できる非揮発性シリコーン油は、ポリアルキルシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、およびポリエーテルシロキサンコポリマーを含む。ここで使用できる本質的に非揮発性のポリアルキルシロキサンは、例えば、25℃で約5〜約25百万センチストークスの粘度を有するポリジメチルシロキサンを含む。
【0055】
シリコーン乳化剤はジメチコーンコポリオールを含むことができる。これらはポリエーテル側鎖を含むように変性されたポリジメチルシロキサンを含むことができる。側鎖に対する他の変性は、非イオン性、アニオン性、カチオン性、両性、および双性イオン性ペンダント部位を生じさせ得る。
【0056】
エステル保湿剤としては以下を挙げることができる。
1.10から20の炭素原子を有する脂肪酸のアルケニルまたはアルキルエステル。例としては、イソアラキジルネオペンタノアート、イソノニルイソノナノアート、オレイルミリスタート、オレイルステアラート、およびオレイルオレアートを含む;
2.エトキシル化脂肪アルコールの脂肪酸エステルのようなエーテル-エステル;
3.多価アルコールエステル;エチレングリコールモノ-およびジ-脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノ-およびジ-脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール(200-6000)モノ-およびジ-脂肪酸エステル、プロピレングリコールモノ-およびジ-脂肪酸エステル、プロピレングリコール2000モノオレアート、プロピレングリコール2000モノステアラート、エトキシル化プロピレングリコールモノステアラート、グリセリルモノ-およびジ-脂肪酸エステル、ポリグリセロールポリ脂肪酸エステル、エトキシル化グリセリルモノステアラート、1,3-ブチレングリコールモノステアラート、1,3-ブチレングリコールジステアラート、ポリオキシエチレンポリオール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、およびポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルは十分な多価アルコールエステルである;
4.ミツロウ、鯨ロウ、ミリスチルミリスタート、ステアリルステアラートおよびアラキジルベヘナートのようなロウエステル;および
5.コレステロール脂肪酸エステルのようなステロールエステル。
【0057】
代表的な皮膚軟化剤および保湿剤の例には、例えばステアリルアルコール、モノリシノール酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、プロパン-1,2-ジオール、ブタン-1,3-ジオール、ミンク油、セチルアルコール、イソステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸、パルミチン酸イソブチル、ステアリン酸イソセチル、オレイルアルコール、ラウリン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、オクタデカン-2-オール、イソセチルアルコール、パルミチン酸セチル、ジメチルポリシロキサン、セバシン酸ジ-n-ブチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ポリエチレングリコール、トリエチレングリコール、ラノリン、ゴマ油、ヤシ油、落花生油、ヒマシ油、アセチル化ラノリンアルコール、石油、鉱油、ミリスチン酸ブチル、イソステアリン酸、パルミチン酸、リノール酸イソプロピル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸ミリスチルが含まれる。
【0058】
代表的な推進剤には、例えばトリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、モノクロロジフルオロメタン、トリクロロトリフルオロエタン、プロパン、ブタン、イソブタン、二酸化炭素が含まれる。
【0059】
代表的な溶媒には、例えば低級アルコール、ポリオール、ポリエーテル、油、エステル、アルキルケトンなどが含まれる。例えば、エチルアルコール、塩化メチレン、イソプロパノール、ヒマシ油、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフランを挙げることができる。溶媒は、活性剤および1種または複数のSPE化合物を溶解する能力に関して選択されることができ、当分野の技術者は、どの溶媒がそのような目的に適しているか、またはどの溶媒が適切であるか判定する方法を理解するであろう。
【0060】
代表的な湿潤剤には、例えばグリセリン、ソルビトール、2-ピロリドン-5-カルボン酸ナトリウム、可溶性コラーゲン、ゼラチンが含まれ、本発明による実施形態に用いることができる。
【0061】
ゲル形態の一部の組成物では、増粘剤、例えばヒドロキシプロピルセルロールをゲル化剤として含めることができる。しかしながら、他の薬学的に許容できる増粘/ゲル化剤を用いてもよい。例えば、他のセルロースエーテル、ポリマー増粘剤、例えばアクリル酸ポリマー、Carbopol.RTM増粘剤等、キサンタンゴム、グアーゴム等、並びに無機増粘/ゲル化剤を挙げることができる。増粘剤の量は特に重要ではなく、適用部位に留まる程度に過度に水っぽく緩過ぎることがないように、皮膚に容易に適用できる所望の製品稠度または粘度を与えるように選択することができる。一般に、その分子量に依存して、組成物の約5%まで、例えば0.1〜約2%までの増粘剤の量が所望の効果を与える。
【0062】
この分野で周知であるように、美的および/または機能的効果のための製剤に他の成分を含めることができる。例えば、製剤は、任意に、皮膚に潤いを与えるための一以上の保湿剤および皮膚を柔軟化および滑らかにするための一以上の皮膚軟化剤を含んでもよい。グリセリンは適切な保湿添加剤の一例である。存在する場合、当該添加剤は組成物の重量に対して約5%まで、例えば約0.1〜5%までの量で取り込まれる。
【0063】
製剤の疎水性または親油性成分は脂肪酸物質とすることができる。「脂肪酸物質」は、典型的にはC8〜C30の鎖長の脂肪酸部位を含む脂肪酸の混合物を含むことができる。脂肪酸物質は、比較的に純粋な量の一本鎖長脂肪酸部位を含むものであってもよい。脂肪酸/非イオン性界面活性剤をベースとする混合物が誘導される適切な脂肪酸は、ペラルゴン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リシノール酸、アラキン酸、ベヘン酸およびエルカ酸を含む。通常は飽和しているが、適切な脂肪酸物質は不飽和脂肪酸部位を含んでもよく、ヒドロキシ脂肪酸のような有る程度の置換基を含む脂肪酸部位を含んでもよい。脂肪酸物質の成分の鎖長は得られた皮膚組成物ベースのレオロジー特性を決定する。比較的高い割合でステアリン酸およびパルミチン酸部位を含んでいる脂肪酸物質混合物は、暑い気候下で用いてもよいスキンクリームおよびローションを製造する上で使用に特に適していることが見出されているが、一方、比較的高い量の低級鎖長脂肪酸部位を含む(例えば、C8-C14の鎖長を有する脂肪酸部位が50%より高い)脂肪酸物質混合物は比較的寒い気候下で使用される皮膚用組成物の調製に適している。
【0064】
組成物中のさらなる添加剤は、水溶液中で酸性のスキンケア活性剤、例えば乳酸およびグリコール酸を含むアルファヒドロキシ脂肪酸のような脂肪酸;並びに過酸化水素のような過酸化物、ビタミンB3のようなビタミン類、およびキトサンのような多糖類を含むことができ、特に好ましいアルファヒドロキシ脂肪酸は乳酸およびグリコール酸である。
【0065】
代表的な固形添加剤には、例えばチョーク、タルク、フラーズアース、カオリン、デンプン、ゴム、コロイド状二酸化ケイ素、テトラアルキルおよび/またはトリアルキルアリールアンモニウムスメクタイト、化学修飾ケイ酸アルミニウムマグネシウム、有機修飾モンモリロナイト粘土、含水ケイ酸アルミニウム、ヒュームドシリカ、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシアルキル化セルロース誘導体、カルボキシメチルセルロースナトリウムが含まれる。
【0066】
本発明に係る組成物はエマルションとして調製および調合してもよい。エマルションは、直径が通常0.1μmを超える液滴状として一方の液体が他の液体中に分散している典型的に不均質な系である(Idson, "Pharmaceutical Dosage Forms," Lieberman, Rieger
and Banker (Eds.), 1988, volume 1, p. 199; Rosoff, "Pharmaceutical Dosage
Forms," Lieberman, Rieger and Banker (Eds.), 1988, volume 1 , p. 245;
Block "Pharmaceutical Dosage Forms," Lieberman, Rieger and Banker
(Eds.), 1988, volume 2, p. 335; Higuchi et ai., "Remington's
Pharmaceutical Sciences," Mack Publishing Co., Easton, Pa., 1985, p. 301)。エマルションは、多くの場合、二つの不混和性の液相が互いに密接に混合および分散した二相系である。一般に、エマルションは油中水型(w/o)または水中油型(o/w)をとり得る。水相が大量の油相中に細かく分断されて微細な液滴として分散されている場合、得られる組成物は油中水型(w/o)エマルションと呼ばれる。一方、油相が大量の水相中に細かく分断されて微細な液滴として分散されている場合、得られる組成物は水中油型(o/w)エマルションと呼ばれる。エマルションは分散されている相に加えて付加的成分、並びに水相における溶剤、油相における溶剤、またはそれ自身別個の相として存在してもよい活性剤を含んでもよい。乳化剤、安定剤、染料および抗酸化剤のような薬学的賦形剤も、必要に応じてエマルション中に存在させてもよい。薬学的エマルションは、例えば油中水中油型(o/w/o)および水中油中水型(w/o/w)エマルションのように二相より多くの相からなる多重エマルションであってもよい。このような複合製剤は、単純な二成分エマルションが与えることのない利点を付与する。o/wエマルションの個々の油滴が小さい水滴を内包している多重エマルションはw/o/wエマルションを構成する。同様に、油性連続相に安定化された水分粒の中に油滴を内包する系は、o/w/oエマルションを提供する。
【0067】
多くの場合、エマルションの分散された相すなわち不連続相は、外相すなわち連続相に十分に分散され、乳化剤により、もしくは製剤の粘度により、その形態のまま維持される。エマルションの各相は、エマルション型の軟膏基剤およびクリームの場合、半固形または固形であってもよい。エマルションを安定化する別の手段は、エマルションの各相に取り込まれる乳化剤の使用を伴う。乳化剤は、概して4つのカテゴリーに分類される:合成界面活性剤、天然乳化剤、吸収ベース、および微細に分散された固形分である。(Idson, "Pharmaceutical Dosage Forms," Lieberman, Rieger
and Banker (Eds.), 1988, volume 1 , p. 199)。
【0068】
使用可能な油は、サフラワー油、ヒマシ油、ヤシ油、綿実油、ニシン油、パーム核油、ヤシ油、ピーナッツ油、大豆油、ホホバ油、亜麻仁油、ぬか油、松根油、ゴマ油、およびヒマワリ種子油、およびこれらの水素化物を含む植物油および水素化植物油を含むことができる。さらなる使用可能な油は、タラの肝油、およびラノリンとその誘導体のような動物性の脂肪および油、鉱油、およびワセリンを含むことができる。
【0069】
合成界面活性剤(表面活性剤としても知られる)は、エマルションを形成する際のキャリアにおいて使用することができ、文献に論評されている(Rieger,"Pharmaceutical Dosage Forms" Lieberman, Rieger and
Banker(Eds.) 1988, volume 1, p.285;Idson,"Pharmaceutical Dosage
Forms" Lieberman, Rieger and Banker(Eds.) 1988, volume 1, p.199)。界面活性剤は、典型的には両親媒性であり、親水性部分と疎水性部分とを含む。界面活性剤の疎水性に対する親水性の比率は、親水性/親油性バランス(HLB)と称されており、製剤の調製の際に界面活性剤を分類および選択する場合の有益なツールである。使用される界面活性剤は、親水性基の性質に基づいて異なるクラス、すなわち非イオン性、アニオン性、カチオン性、双性イオン性、および両性に分類できる(Rieger,"Pharmaceutical Dosage Forms" Lieberman, Rieger and
Banker(Eds.) 1988, volume 1, p.285)。
【0070】
一般的な非イオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレンエステルおよびエーテル界面活性剤であり、その特別な例はTween60である。その他の適切な非イオン性界面活性剤は、Allured Publishing Corporationから発行されているMcCutcheons "Detergents and emulsifiers", North American
edition (1986)に記載されており、その内容を参照としてここに取り込む。一般的な非イオン性界面活性剤の例は、長鎖アルコール(C−C30)と糖またはデンプンポリマーとの間の縮合反応から誘導できる。その他の使用可能な非イオン性界面活性剤は、アルキレンオキシドと脂肪酸との縮合物(脂肪酸のアルキレンオキシドエステルまたは脂肪酸のアルキレンオキシドジエステル)、またはアルキレンオキシドと脂肪アルコールとの縮合物(脂肪アルコールのアルキレンエーテル)である。
【0071】
その他の使用できる非イオン性乳化剤は、糖エステル、ポリエステル、アルコキシル化糖エステルおよびポリエステル、C1〜C30脂肪アルコールのC1〜C30脂肪酸エステル、C1〜C30脂肪アルコールのC1〜C30脂肪酸エステルのアルコキシル化誘導体、C1〜C30脂肪アルコールのアルコキシル化エーテル、C1〜C30脂肪酸のポリグリセリルエステル、ポリオールのC1〜C30エステルまたはエーテル、アルキルホスファート、ポリオキシアルキレン脂肪エーテルホスファート、脂肪酸アミド、アシルラクチラートおよびこれらの混合物を含む。
【0072】
典型的なカチオン性乳化剤はMcCutheon's
Detergents and Emulsifiers, North American Edition (1986)に記載されているものであり、その内容全体を参照としてここに取り込む。使用できるカチオン性界面活性剤は、第四級アンモニウム塩およびアミノアミドのようなカチオン性アンモニウム塩を含む。
【0073】
使用できるアニオン性乳化剤は、アルコキシイセチオナート、アルキルおよびアルキルエーテルスルファート並びにその塩、アルキルおよびアルキルエーテルホスファート並びにその塩、アルキルメチルタウラート、および脂肪酸の石鹸を含む。
【0074】
コモノマーとしてアクリルアミドプロパンスルホン酸(AMPS)および/またはその塩を含有するイオン性ポリアミドポリマーは、イオン性高分子安定剤として使用することができる。これらのポリマーは、非置換であっても、一又は二のアルキル基(好ましくはC1〜C5)またはN-ビニルピロリドンで置換されてもよいアクリルアミドおよびメタクリルアミドを含む種々のモノマーから形成することができる。一実施態様においては、アクリラートアミドおよびメタクリラートアミドが、アミド窒素が非置換であるか、または一又は二のC1〜C5アルキル基(好ましくはメチル、エチルまたはプロピル)で置換されてたモノマーであり、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N-メタクリルアミド、N-メチルメタクリルアミド、N,N-ジメチルメタクリルアミド、N-イソプロピルアクリルアミド、N-イソプロピルメタクリルアミド、およびN,N-ジメチルアクリルアミドである。その他の実施態様として、ポリアクリルアミド-AMPSコポリマーは、ポリアクリルアミド(および)イソパラフィン(および)ラウレス-7のCTFA名を付与された製品であり、Seppic
Corporation(Fairfield, N.J.)からSepigel 305の商品名で入手可能である。その他の実施態様として、アンモニウムAMPSとN-ビニルピロリドンとのコポリマーであって、Aristoflex(登録商標)の商品名で商業的に入手可能であるものが使用できる。特定の実施態様として、ナトリウムAMPS(アクリロイルジメチルタウラートとしても知られる)コポリマー、イソヘキサデカン、およびポリソルバート80を含む混合物で、Simulgel 600の商品名で商業的に入手可能なものを使用できる。二つ以上のイオン性高分子安定剤の混合物も使用できる。
【0075】
本発明のイオン性安定剤は、組成物の視認できる分離を回避するに十分な量で含まれる。安定剤は一般に約0.1〜約10重量%の濃度で存在する。当業者であれば、イオン性高分子安定剤の量は必然的に、疎水性相および親水性相、意図する用途、意図する貯蔵、および使用条件、並びに、組成物中に使用される他の任意成分、および混合条件、エマルションや分散物を調製する際に使用される混合装置に依存することも理解できるであろう。
【0076】
本発明のイオン性高分子安定剤は、上記のイオン性安定剤を含まない組成物と比較して、より低濃度のアルコールで安定な組成物の調製を可能にする。その他の実施態様では、イオン性高分子安定剤は、組成物に対して、約1〜約10重量%の範囲、例えば約2〜約8重量%の範囲で存在する。
【0077】
酸化防止剤も、製剤の劣化を避けるためにエマルション製剤に一般的に添加される。使用される酸化防止剤は、トコフェロール、アルキルガラート、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエンのようなフリーラジカル捕捉剤、もしくは、アスコルビン酸およびメタ重亜硫酸ナトリウムのような還元剤、並びに、クエン酸、酒石酸、レシチンのような抗酸化共力剤であってもよい。
【0078】
本発明に係る組成物は、製薬学的組成物中に通常見出される他の補助成分を当該分野で確立された使用レベルでさらに含むことができる。かくして、例えば、組成物は、付加的な、相溶性の、薬学的活性物質、例えば、抗掻痒剤、収斂剤、ステロイド、局部麻酔剤または抗炎症剤、皮膚コンディショニング剤、例えば油およびビタミンを含むことができ、また、本発明に係る組成物の種々の投与形態を物理的に調合するのに使用できる添加剤、例えば染料、香料、防腐剤、酸化防止剤、乳白剤、増粘剤および安定剤を含むことができる。
【0079】
上述の成分は、皮膚透過増強剤および活性剤と共に製剤化して、局所適用に適した組成物を形成することができ、これにはクリーム剤、ローション剤、軟膏剤、ゲル剤、噴霧剤、エアロゾル剤などが含まれる。一実施形態において、活性剤および皮膚透過増強剤は、クリーム剤または軟膏剤を形成するために、クリームベースまたは軟膏ベースに分散される。
【0080】
局所用担体には、通常の乳化剤または他の賦形剤を含むことができ、これにはアルギン酸塩、ステアリン酸グリセリル、ステアリン酸PEG-100、セチルアルコール、プロピルパラベン、ブチルパラベン、ソルビトール、ポリエトキシル化ソルビタン、脂肪酸エステル(TWEEN)、白色ワセリン(ペトロラタム)、トリエタノールアミン、アロエベラ抽出物、ラノリン、カカオ脂などが含まれる。適切な局所用担体は、当分野の技術者によく知られている。
【0081】
調製および投与
伝統的に、化粧品または薬学的クリームは、50重量%より多くの水を含む水中油型エマルションに限定されていた。本発明の一部の実施態様に依れば、安定なクリームは50重量%未満の水を有するものも含むことができる。このようなクリーム製剤は、許容可能なクリーム特性を維持しながらも、アルコール(例えばエタノール)のような大量の有機溶媒を取り込むことができるという利点を有する。従来は、皮膚浸透促進剤を取り込んだクリームにおいては、高濃度の皮膚浸透促進剤がエマルションの不安定化を招くため、典型的にこれらの化合物の濃度を低く制限(例えば<5重量%)するか、あるいは、クリームを破壊してしまうアルコールの様な有機溶媒を必要としていた。それゆえ、本発明のクリームの実施態様では、とりわけ、許容可能なクリームの感触を維持しながらも、高濃度の皮膚浸透促進剤を含むクリームを提供する。
【0082】
ここで使用する用語「クリーム」は、室温で不透明もしくは乳濁した組成物を指し、ミセル構造で親水相に疎水相が乳化および分散された水中油型エマルションである。本発明に係る一部のクリーム組成物の実施態様は、変色したり、さもなければユーザーに不快な美的品質を与えないよう、動物の皮膚、例えばヒトの皮膚と接触した際に透明もしくは液化するクリーム組成物を含んでもよい。このような「バニシングクリーム」は、典型的には、周囲温度より高い温度、例えば約30℃より高い、約33℃より高い、もしくは約35℃より高い温度で透明化する。バニシングクリームのこのような品質は、高温におけるクリームのミセル構造の温度破壊によって起こると考えられ、エマルションの分離および不透明性の喪失をもたらす。
【0083】
本発明に係る一部のクリーム基剤の実施態様の成分は、疎水性成分および親水性成分を含んでもよい。このようなクリーム製剤は、乳化剤および皮膚浸透促進剤をさらに含んでもよい。本発明の活性剤は、本発明にかかるクリームベース製剤、例えば、疎水性または親水性成分の一方または両方に、分散、溶解、または懸濁されてもよい。
【0084】
a.親水性成分
本発明に係る一部の組成物は、親水性成分、例えば水および/または他の水溶性または水混和性化合物を含む。適切な水溶性または水分散性成分は、アルコール、カルボン酸、ジオール、トリオール、ポリオール等を含んでもよい。
【0085】
本発明の一つの実施態様に依れば、親水性成分は水および一以上のアルコールを含む。本発明の適切なアルコールは、直鎖状または分子状アルキル、芳香族またはアルキレンアルコールを含む。一実施態様では、親水性成分に用いられるアルコールは、例えばメタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、tert-ブタノール、1-ペンタノールまたは1-ヘキサノールなどの1〜6の炭素原子を含む直鎖状アルキルアルコールである。ジオールおよびトリオールを含むポリオールは、モノアルコールと共にまたはその代わりに存在してもよい。代表的なポリオールは、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ブチレングリコール等を含む。親水性成分に用いられるアルコールの量は、ここに記載されているエマルションを完成させるように選択され、一般的には、親水性成分の全重量に対して1〜99重量%を含んでもよい。アルコールは、親水性成分の約15〜約85重量%、例えば約30〜約70重量%、約35〜約55重量%を占めることができる。
【0086】
存在する親水性成分の量は、ここに記載する組成物中に存在する付加的な成分に依存する。
本発明の一部の組成物は、親水性成分の全重量に対して約40〜約90重量%を含む。一実施態様では、本発明の組成物は、約45〜約85重量%の親水性成分、例えば約50〜約80重量%、約60〜約70重量%の親水性成分を含む。
【0087】
例えば、一つの実施態様では、親水性相は水を、組成物の全重量をベースとして少なくとも約5重量%、例えば少なくとも約10重量%、少なくとも約15重量%、少なくとも約20重量%、少なくとも約25重量%、少なくとも約30重量%、少なくとも約40重量%、少なくとも約45重量%、少なくとも約50重量%、少なくとも約55重量%、少なくとも約60重量%、少なくとも約70重量%含む。水の量は組成物の全重量をベースとして約85重量%未満、例えば約80重量%未満、約75重量%未満、約70重量%未満、約65重量%未満、約60重量%未満、約50重量%未満、約55重量%未満、約50重量%未満、約45重量%未満、約40重量%未満、約35重量%未満とすることができる。
【0088】
親水性相は、組成物の重量に対して約15〜約89重量%、例えば約20〜約80重量%、約25〜約70重量%、約30〜約60重量%の水を含んでもよい。
【0089】
一つの実施態様では、エタノールは、組成物の全重量に対して、少なくとも15重量%、例えば少なくとも約20重量%、少なくとも約25重量%、少なくとも約30重量%、少なくとも約40重量%、少なくとも約45重量%、少なくとも約50重量%、少なくとも約55重量%、少なくとも約60重量%存在してもよい。エタノールの量は、例えば約65重量%未満、約60重量%未満、約55重量%未満、約50重量%未満、約45重量%未満、約40重量%未満、約35重量%未満とすることができる。
【0090】
b.疎水性成分
本発明の少なくとも一の実施態様の疎水性成分は、組成物の全重量の約5〜約60重量%、例えば組成物の全重量の約12〜約40重量%、組成物の全重量の約15〜約30重量%を占める上記の一以上の油性または脂肪成分を含んでもよい。
【0091】
本発明に係る組成物は、局所、例えば経皮投与に適しており、従来の手法で、種々の構成成分を選択された比率で混合することによって調製してもよい。種々の活性成分は、種々の皮膚浸透促進剤、溶媒またはキャリアー系、若しくは製剤中の他の成分と共に異なる結果をもたらすが、当業者であれば、本願明細書の開示内容を考慮に入れて、所定の活性剤に適した促進剤と系を選択することができるであろう。
【0092】
本発明の組成物は、皮膚の所定の領域、例えば10〜100cm、例えば50cmの領域にあらゆる手段によって適用できる。
【0093】
本発明の薬学的組成物がローション、クリーム、エマルション、ゲル、溶液、軟膏または同様の組成物の形態である場合には、組成物は皮膚の選択された領域上に皮膜として広げられ、この目的を達成するために、中間的なプロペラントガスを必ずしも必要としない。あるいは、局所用経皮組成物は、パッチのような経皮送達具に取り込まれてもよい。
【0094】
本発明の別の実施態様では、組成物は、プロペラントを必要とせずに使用される周知かつ市販されているタイプの投与ポンプを用いて直接スプレーすることによって投与されてもよい。しかしながら、この場合、本発明の組成物は、上記の圧縮プロペラントガスを付加的に含有した、投与バルブが取り付けられた容器からスプレーすることによって投与されてもよい。
【0095】
本発明の方法は、上記かつ当該分野で周知の成分を含む送達ビヒクル中にSEPA(登録商標)浸透促進剤と組み合わせて一以上の上記活性成分を含む組成物を、その活性成分を必要としている患者の上腕および/または肩に適用することを含む。組成物を患者の腹部よりむしろ上腕および/または肩に適用することにより、活性成分含有組成物の必要投薬量を顕著に低減できる。
【0096】
必要な組成物および活性成分の量を低減することにより、二次汚染の可能性が低減される一方、送達効率が増大した。さらに、必要とされる組成物の量を低減することにより、薬剤適用に必要とされる時間が低減される。さらに、使用される可能な投与量が低いほど、血液および肝臓作用を含む副作用、並びに身体に過剰量のあらゆる活性成分を処理および受容することに伴う他の事象の危険性が低くなる。副作用や他の事象を低減するためにより低レベルまで投薬量を低減することの重要性の例は多く、当業者に周知である。この一つの例は、エストロゲン補充療法に関する薬学領域の経験である。
【0097】
一実施態様では、本発明の方法は、活性成分を必要とする患者の上腕および/または肩に、毎日の投薬量に基づいて、従来の局所治療に含まれるより低い量の活性成分と、SEPA(登録商標)促進剤とを含みクリーム基剤を含む組成物を適用することにより、活性成分の血清濃度を、治療レベルにまで高める方法とすることができる。例えば、一実施態様では、テストステロン欠乏患者(継続して生理学的基準より低い血清総テストステロン濃度、例えば約280ng/dL以下である患者)における血清総テストステロン濃度は、前記患者の上腕および/または肩に皮膚浸透を促進する量のC7〜C14ヒドロカルビル置換1,3-ジオキサラン、1,3-ジオキサン、またはこれらのアセタールを含むテストステロン組成物を4.5グラム/日以下で適用することにより、治療/正常レベルにまで上昇させることができる。これに対し、現存する比較可能な局所治療では5−10g/日の適用を必要としていた。他の実施態様では、3.5g/日以下、例えば3.0g/日、または2.5g/日のテストステロン組成物が適用される。テストステロン組成物は、2%以下のテストステロン、例えば1.5%、より好ましくは1%のテストステロンとすることができる。組成物は、0.5%以上のテストステロンとすることができる。
【0098】
少なくとも一つの実施態様では、患者の血清総テストステロン濃度は、280ng/dLより高いレベル、例えば290ng/dL、好ましくは300ng/dLより高レベル、例えば310ng/dLまたは320ng/dLであるが、1500ng/dL以下、好ましくは1000ng/dL以下にまで高められる。
【0099】
別の実施態様では、活性成分を含む組成物の低量局所投与が、患者の上腕および/または肩に、7.5g/日以下、例えば6.0g/日、4.0g/日、3.5g/日または3.0g/日の組成物を適用することを含むことができる。別の実施態様では、活性成分を含む組成物の低量局所投与が、患者の上腕および/または肩に、2.5g/日以下または1.0g/日、例えば0.5g/日、0.1g/日の組成物を適用することを含むことができる。
【0100】
さらに別の実施態様では、活性成分を含む組成物の低量投与が、患者の上腕および/または肩に、100mg/日以下の活性成分、例えば75mg/日以下、60mg/日、50mg/日、40mg/日または30mg/日の活性成分を適用することを含むことができる。さらに別の実施態様では、活性成分を含む組成物の低量投与が、患者の上腕および/または肩に、25mg/日以下の活性成分、例えば15mg/日以下、10mg/日、5mg/日、2.5mg/日、1mg/日または0.5mg/日の活性成分を適用することを含むことができる。
【0101】
本発明の別の実施態様では、組成物または活性成分の一日量は、24時間以内に1回以上の投与、例えば2回投与、3回投与、4回投与、5回投与または6回投与により適用することができる。一実施態様では、組成物または活性成分の投薬は、24時間毎、12時間毎、8時間毎、6時間毎、または4時間毎に行うことができる。
【0102】
別の実施態様では、活性成分の送達方法は、活性成分とSEPA(登録商標)促進剤を含む組成物を患者の上腕および/または肩に適用することを含む。このような方法は、性機能低下の患者、テストステロン補充療法を受けている患者、性欲減退の患者、男性患者、40歳を超えた患者、またはHIVに関連した筋萎縮を示す患者を治療することができる。この方法の実施態様は、神経性無食欲症など、あるいは、患者が卵巣切除した場合または女性性機能障害を有する場合に女性を治療することができる。この実施態様は、患者が抗癲癇療法またはアヘン療法を受けている、もしくは、下垂体機能低下症を患っている場合にも使用できる。
【0103】
別の実施態様では、同様の送達が、患者の腹部に適用する場合の活性成分の同一の送達を達成するのに必要な組成物量の約半分を適用することによって達成される。送達は、活性成分の24時間平均血清濃度レベルを比較することにより、活性成分の時間に対する濃度曲線の下部の面積を比較することにより、あるいは、活性成分の最大血清濃度レベルを比較することにより測定できる。
【0104】
本発明に係る局所用組成物の効果は、発明の範囲を制限することを意図するものではない以下の代表的な実施例によりさらに例証される。
【実施例】
【0105】
性腺機能低下症の成人に対して、一回に2.5gのOpterone(登録商標)(5%のSEPA(登録商標)浸透促進剤を含有するクリーム基剤中の1%テストステロン)を上腕および肩に適用する場合、2.5gのOpterone(登録商標)を胸郭と恥骨の間の腹部に適用する場合、並びに5.0gのOpterone(登録商標)を前記腹部に適用する場合の三様の交差研究を行った。10人の適格患者を、研究対象クリームを用いた3種の異なる治療方法に無作為に割り付けた。各患者を、投与前の評価、1日目の投与(1回/日)、次いで6日間の無処置(ウオッシュアウト)期間を含む3回の試験期間に評価した。各投与についてこのように一週間にわたって評価し、次いで、各患者に第二の治療法による投与、それに引き続く6日のウオッシュアウトを行い、さらに第三の治療法による投与およびウオッシュアウトを行い、次いで最終的な安全性評価を行った。±3日の時間枠が治療日に認められていた。患者は来院の際に病院に報告を行った。
【0106】
1日目に、患者は病院に行き、そこで一泊(約24時間)滞在した。患者は治療指示を受け、血清テストステロン(全体の、フリーかつ代謝体のDHT)評価のための全血試料を、投与の30、15および1分前、および投与の1、2、4、6、8、12、16、18、20および24時間後に採取した。投与の30分前に採取した血液試料は、血清エストラジオール(E2)、黄体形成ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、および性ホルモン結合グロブリン(SHBG)の測定のためにも使用した。2日目の退院の前に、患者は薬物治療におけるあらゆる不都合な事象および/または変化を記録するための日誌および事象記録を受け取った。患者は、研究期間中、テストステロン製品およびOTCサプリメントを一切使用しないように指示を受けた。この方法を、各患者に対する残りの二つの治療法についても繰り返した。3種全ての治療方法について、同様のスケジュールおよび手順を行った。6日間のウオッシュアウト期間後(第4週の1日目)、患者は、他の全ての来院と同時に血清採取および安全性評価のための最終的な血液試料採取のために来院するように指示された。
【0107】
最初の適用の前に、患者は適用領域、すなわち試験品適用に用いる上腕および肩もしくは腹部のいずれか、について通知された。サンプルクリームを、割り当てられた治療方法に従って所定の領域のみに適用した。できる限り多くの所定の皮膚領域がクリームでカバーされるようにクリームを適用した。
【0108】
全ての適用に同一の方法を用いた。最初の投薬量を適用する前に、選択された領域を石鹸と水で洗浄し、完全に乾燥させた。胸郭と恥骨の間の腹部表面もしくは肩を含む上腕を所定の適用領域として用いた。治療方法1に割り当てられた場合、2.5gのOpterone(登録商標)をこの方法の指定領域である上腕および肩に適用した。治療方法2(2.5g)および/または治療方法3(5.0g)に割り当てられた場合、試験品を胸郭と恥骨の間の腹部表面に適用した。一回分のクリームを適用毎に用いた。薬剤適用の研究のために、一つのガラスジャーの全内容物をプラスチック製の適用棒(スポンサー提供)を用いてとり、その治療方法に選択された領域に適用した。投与量を適用した後に、所定部位のできるだけ多くの領域に広がるように、試験品が見えなくなるまで二本の指で患者が皮膚にクリームを優しくマッサージした。終了後、手を石鹸および水で徹底的に洗浄し、その一方、適用部位を、着衣せず、接触による影響を受けないようにして10分間空気乾燥に晒した。試験品が乾燥した後に、適用部位を少なくとも12時間衣類で被覆した。シャワー、入浴、水泳または多量の発汗を促進しそうな激しい活動/運動は、試験品の適用後少なくとも6時間禁止した。2日目の退院前に、患者には完了の指示により患者の日誌および事象記録と共に解放され、翌週の午前8:00(±1時間)までに病院に来るよう指示した。患者は、検査および回収のために病院に日誌および事象記録を持参した。
【0109】
全テストステロン(TTEST)濃度−時間データ
時間に対する平均全テストステロン濃度を表1に示す。全テストステロン(TTEST)は内因性化合物であり、第一回目の投与を受ける前に全ての患者で検出可能であった。平均全テストステロン濃度の記述統計学を以下の表1に治療毎に記載する。
【0110】
【表1】

【0111】
ベースラインで調節した全テストステロン濃度の記述統計学を以下の表2に各測定時点における投与レベルで示す。
【0112】
【表2】

【0113】
全テストステロン薬物動態パラメータ評価
薬物動態学的非コンパートメント解析を、未調節の全テストステロンレベルに対して行った。TTEST薬物動態パラメータをベースライン観察の影響を反映するように調節した。患者間のベースライン全テストステロン値の差異を説明するために、ベースライン調節薬物動態パラメータを算出した。平均未調節およびベースライン調節TTEST薬物動態パラメータを表3に示す。
【0114】
【表3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の上腕および/または肩に、皮膚浸透を促進する量のC7〜C14ヒドロカルビル置換1,3-ジオキサラン、1,3-ジオキサン、またはこれらのアセタールを含むテストステロン組成物を4.5グラム/日以下で適用することを含む、テストステロン欠乏患者における血清総テストステロン濃度の上昇方法。
【請求項2】
2.5グラム/日以下のテストステロン組成物を適用する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
テストステロン組成物が、組成物の全重量に対して2.0重量%以下のテストステロンを含む、請求項1記載の方法。
【請求項4】
テストステロン組成物が、組成物の全重量に対して1.0重量%のテストステロンを含む、請求項1記載の方法。
【請求項5】
皮膚浸透を促進する量が組成物の全重量の2%以上を構成する、請求項1記載の方法。
【請求項6】
組成物がスキンクリームを構成する、請求項1記載の方法。
【請求項7】
患者における血清総テストステロン濃度が280ng/dLより高いレベルまで上昇させられる、請求項1記載の方法。
【請求項8】
患者における血清総テストステロン濃度が1500ng/dL以下のレベルまで上昇させられる、請求項7記載の方法。
【請求項9】
患者の上腕および/または肩に、活性成分およびC7〜C14ヒドロカルビル置換1,3-ジオキサラン、1,3-ジオキサン、またはこれらのアセタールを含む組成物を適用することを含む活性成分の送達方法。
【請求項10】
活性成分がテストステロンである、請求項9記載の方法。
【請求項11】
患者が性機能低下症である、請求項10記載の方法。
【請求項12】
患者がテストステロン補充療法を処方されている、請求項10記載の方法。
【請求項13】
患者が性欲減退を患っている、請求項10記載の方法。
【請求項14】
患者が男性である、請求項10記載の方法。
【請求項15】
患者が40歳を超えている、請求項10記載の方法。
【請求項16】
患者がHIVに関連した筋萎縮を示している、請求項10記載の方法。
【請求項17】
患者が女性である、請求項10記載の方法。
【請求項18】
組成物が神経性無食欲症を治療するために用いられる、請求項10記載の方法。
【請求項19】
患者が卵巣切除を受けている、請求項17記載の方法。
【請求項20】
組成物が女性性機能障害に使用される、請求項17記載の方法。
【請求項21】
患者が抗癲癇療法を受けている、請求項10記載の方法。
【請求項22】
患者が抗アヘン療法を受けている、請求項10記載の方法。
【請求項23】
組成物が下垂体機能低下症に使用される、請求項10記載の方法。
【請求項24】
患者が活性成分を必要としている、請求項9記載の方法。
【請求項25】
前記活性成分の同様の送達が、患者の腹部に適用する場合に同一の活性成分の同様の送達を達成するのに必要な組成物量の約半分を適用することによって達成される、請求項9記載の方法。
【請求項26】
活性成分の24時間平均血清濃度レベルを比較することにより送達が測定される、請求項25記載の方法。
【請求項27】
時間に対してプロットした活性成分の濃度曲線の下方の面積を比較することにより送達が測定される、請求項25記載の方法。
【請求項28】
活性成分の最大血清濃度レベルを比較することにより送達が測定される、請求項25記載の方法。
【請求項29】
組成物がスキンクリームを構成する、請求項9記載の方法。

【公表番号】特表2009−504566(P2009−504566A)
【公表日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−511171(P2008−511171)
【出願日】平成18年5月4日(2006.5.4)
【国際出願番号】PCT/US2006/016831
【国際公開番号】WO2006/124275
【国際公開日】平成18年11月23日(2006.11.23)
【出願人】(507307400)マクロケム コーポレイション (2)
【Fターム(参考)】