説明

屋内地図編集システム、屋内地図編集サーバ、屋内地図編集方法、屋内地図編集プログラム

【課題】ユーザが建物内の屋内地図を編集すること。
【解決手段】本発明の屋内地図編集システムにおいて、複数の端末の各々は、建物内のフロアのフロアイメージを示すフロアイメージ情報と、建物内のフロアに存在するエリアの位置およびエリア名を示すエリア情報と、をサーバに送信する送信部を有する。また、前記サーバは、前記端末から受信したフロアイメージ情報およびエリア情報を記憶する記憶部と、フロアのフロアイメージ情報が示すフロアイメージを表示し、さらに、当該フロアイメージ上に、当該フロアのエリア情報が示す位置に当該エリア情報が示すエリア名と共にエリアを表示するフロア画面データを生成する画面生成部と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋内地図編集システム、屋内地図編集サーバ、屋内地図編集方法、屋内地図編集プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ネットワーク上で地図を提供する技術が多数開示されている。その中には、ユーザが地図を編集することができる技術も存在する(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に開示された技術によれば、ユーザが端末を用いて、地図内の建物や敷地といった地物の情報(位置、色等)を編集することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−011230号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に開示された技術は、建物や敷地といった地物の情報を編集するものであるため、ユーザの編集対象となる地図は、いわゆる屋外地図となる。
【0006】
そのため、ユーザは、建物内の地図、いわゆる屋内地図については編集することができないという課題がある。
【0007】
そこで、本発明の目的は、ユーザが建物内の屋内地図を編集することができる屋内地図編集システム、屋内地図編集装置、屋内地図編集方法、および屋内地図編集プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の屋内情報編集システムは、
複数の端末と、前記複数の端末とネットワークを介して接続されたサーバと、を有してなる屋内地図編集システムであって、
前記複数の端末の各々は、
建物内のフロアのフロアイメージを示すフロアイメージ情報と、建物内のフロアに存在するエリアの位置およびエリア名を示すエリア情報と、を前記サーバに送信する送信部を有し、
前記サーバは、
前記端末から受信したフロアイメージ情報およびエリア情報を記憶する記憶部と、
フロアのフロアイメージ情報が示すフロアイメージを表示し、さらに、当該フロアイメージ上に、当該フロアのエリア情報が示す位置に当該エリア情報が示すエリア名と共にエリアを表示するフロア画面データを生成する画面生成部と、を有する。
【0009】
本発明の屋内情報編集サーバは、
複数の端末とネットワークを介して接続された屋内地図編集サーバであって、
前記複数の端末の各々から、建物内のフロアのフロアイメージを示すフロアイメージ情報と、建物内のフロアに存在するエリアの位置およびエリア名を示すエリア情報と、を受信する受信部と、
前記端末から受信したフロアイメージ情報およびエリア情報を記憶する記憶部と、
フロアのフロアイメージ情報が示すフロアイメージを表示し、さらに、当該フロアイメージ上に、当該フロアのエリア情報が示す位置に当該エリア情報が示すエリア名と共にエリアを表示するフロア画面データを生成する画面生成部と、を有する。
【0010】
本発明の屋内情報編集方法は、
複数の端末とネットワークを介して接続されたサーバによる屋内地図編集方法であって、
前記複数の端末の各々から、建物内のフロアのフロアイメージを示すフロアイメージ情報と、建物内のフロアに存在するエリアの位置およびエリア名を示すエリア情報と、を受信する受信ステップと、
前記端末から受信したフロアイメージ情報およびエリア情報を記憶する記憶ステップと、
フロアのフロアイメージ情報が示すフロアイメージを表示し、さらに、当該フロアイメージ上に、当該フロアのエリア情報が示す位置に当該エリア情報が示すエリア名と共にエリアを表示するフロア画面データを生成する画面生成ステップと、を有する。
【0011】
本発明の屋内情報編集プログラムは、
複数の端末とネットワークを介して接続されたサーバに、
前記複数の端末の各々から、建物内のフロアのフロアイメージを示すフロアイメージ情報と、建物内のフロアに存在するエリアの位置およびエリア名を示すエリア情報と、を受信する受信手順と、
前記端末から受信したフロアイメージ情報およびエリア情報を記憶する記憶手順と、
フロアのフロアイメージ情報が示すフロアイメージを表示し、さらに、当該フロアイメージ上に、当該フロアのエリア情報が示す位置に当該エリア情報が示すエリア名と共にエリアを表示するフロア画面データを生成する画面生成手順と、を実行させる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、サーバは、端末から受信したフロアイメージ情報およびエリア情報を記憶する。そして、フロアのフロアイメージ情報が示すフロアイメージを表示し、さらに、当該フロアイメージ上に、当該フロアのエリア情報が示す位置に当該エリア情報が示すエリア名と共にエリアを表示するフロア画面データを生成する。
【0013】
したがって、ユーザは、端末からサーバに対し、フロアイメージ情報およびエリア情報といった情報を送信することで、フロア画面という屋内地図の編集が可能になるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態の屋内地図編集システムの構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した記憶部に記憶されている建物情報テーブルの一例を示す図である。
【図3】図1に示した記憶部に記憶されているフロア情報テーブルの一例を示す図である。
【図4】フロアの建物に対する相対位置の概念を説明する図である。
【図5】図1に示した記憶部に記憶されているフロアイメージ情報テーブルの一例を示す図である。
【図6】図1に示した記憶部に記憶されている壁情報テーブルの一例を示す図である。
【図7】図1に示した記憶部に記憶されているエリア情報テーブルの一例を示す図である。
【図8】図1に示した記憶部に記憶されている付加情報テーブルの一例を示す図である。
【図9】図1に示した屋内地図編集システムの第1の動作例を説明するシーケンス図である。
【図10】図1に示した画面生成部にて生成されるフロア一覧画面の一例を示す図である。
【図11】図1に示した画面生成部にて生成されるフロア画面の一例を示す図である。
【図12】図1に示した屋内地図編集システムの第2の動作例を説明するシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
【0016】
図1に示すように、本実施形態の屋内地図編集システムは、屋内地図編集サーバ10と、屋内地図編集サーバ10とネットワークを介して接続された複数のユーザ端末20−1〜20−n(nは2以上の自然数)と、を有している。
【0017】
屋内地図編集サーバ10は、送受信部11と、記憶部12と、画面生成部13を含む制御部14と、を有している。
【0018】
送受信部11は、ネットワークを介して、ユーザ端末20−1〜20−nと各種の情報を送受信する。
【0019】
記憶部12は、建物情報テーブル121、フロア情報テーブル122、フロアイメージ情報テーブル123、壁情報テーブル124、エリア情報テーブル125、および付加情報テーブル126を記憶する。
【0020】
建物情報テーブル121には、図2に示すように、建物ごとに、その建物の建物識別子と対応付けられて、その建物の建物情報(その建物の位置情報、その建物のリンク情報、その建物の建物名、その建物の住所)が登録されている。
【0021】
フロア情報テーブル122には、図3に示すように、建物のフロアごとに、その建物の建物識別子およびそのフロアのフロア識別子と対応付けられて、そのフロアのフロア情報(そのフロアの階数、そのフロアの建物に対する相対位置情報、そのフロアのフロア名)が登録されている。なお、図3において、階数は、フロアの高さを表すものであればよく、例えば、メートル等で表記することもできる。
【0022】
ここで、上述した相対位置情報について簡潔に説明する。
【0023】
仮に、建物とフロアが図4のような位置関係にあったとする。建物の基準点をA点、フロアの基準点をB点としたとき、A点の座標位置を(0,0)とした場合のB点の座標位置が(x,y)となる。また、B点において、建物に対してフロアのなす角度がθとなり、フロアの縦横の長さがw,hとなる。
【0024】
なお、以降で述べる相対位置情報も、図4と同様の概念であるとする。
【0025】
フロアイメージ情報テーブル123には、図5に示すように、フロアごとに、そのフロアのフロア識別子と対応付けられて、そのフロアのフロアイメージ情報(そのフロアのフロアイメージ、そのフロアイメージのフロアに対する相対位置情報)が登録されている。
【0026】
壁情報テーブル124には、図6に示すように、フロア内の壁ごとに、そのフロアのフロア識別子と対応付けられて、その壁の壁情報(その壁のフロアに対する相対位置情報)が登録されている。
【0027】
エリア情報テーブル125には、図7に示すように、フロア内のエリアごとに、そのフロアのフロア識別子と対応付けられて、そのエリアのエリア情報(そのエリアのフロアに対する相対位置情報、そのエリアが階段であるか否かを示す階段フラグ、そのエリアのエリア名、そのエリアをフロア画面に表示する際の画像)が登録されている。
【0028】
なお、あるフロア内のエリアのエリア情報の階段フラグがオンである場合、記憶部12は、そのフロアの上階または下階におけるエリア情報の階段フラグを自動的にオンにすることとしても良い。もしくは、階段フラグがオンである場合、そのフロアの上階または下階におけるフロアに対してエリア情報をコピーして追加しても良い。
【0029】
また、上記の階段は、エレベータやエスカレータなどの各階のフロア間の連結部でも良い。
【0030】
付加情報テーブル126には、図8に示すように、エリアの付加情報ごとに、そのエリアのエリア識別子およびその付加情報の付加情報識別子と対応付けられて、そのエリアの付加情報(そのエリアの関連情報(そのエリアを撮影した動画や静止画、そのエリアで集音した音声、そのエリアに対するコメント)、その関連情報のエリア情報の位置に対する相対位置情報)が登録されている。
【0031】
なお、付加情報テーブル126には、エリア(エリア識別子)に対して、複数の付加情報(付加情報識別子)を追加することも可能である。
【0032】
制御部14は、屋内地図編集サーバ10全体を制御する。
【0033】
例えば、制御部14内の画面生成部13は、ユーザ端末20−1〜20−nからフロア情報、フロアイメージ情報、壁情報、エリア情報、および付加情報が送受信部11に受信されると、受信された情報を記憶部12の該当するテーブルに登録する。
【0034】
また、画面生成部13は、記憶部12の各テーブルに登録された情報を基に、後述するフロア一覧画面やフロア画面等の画面データを生成し、生成した画面データを基にこれら画面を生成し、送受信部11を用いて、ユーザ端末20−1〜20−nに送信する
ユーザ端末20−1は、送受信部21と、入力部22と、表示部23と、制御部24と、を有している。
【0035】
送受信部21は、ネットワークを介して、屋内地図編集サーバ10と各種の情報を送受信する。
【0036】
入力部22は、ユーザにより各種の指示が入力される。
【0037】
表示部23は、各種の情報を表示する。
【0038】
制御部24は、ユーザ端末20−1全体を制御する。
【0039】
例えば、制御部24は、入力部22を介して入力されたフロア情報、フロアイメージ情報、壁情報、エリア情報、および付加情報を、送受信部21を用いて、屋内地図編集サーバ10に送信する。
【0040】
また、制御部24は、屋内地図編集サーバ10からフロア一覧画面、フロア画面等の画面が送受信部21に受信されると、受信された画面を表示部23に表示する。
【0041】
なお、その他のユーザ端末20−2〜20−nも、ユーザ端末20−1と同様の構成であるものとする。
【0042】
以下、本実施形態の屋内地図編集システムの動作について説明する。以下では、ユーザ端末20−1から屋内地図編集サーバ10へのアクセスがあった場合の動作を説明する。
【0043】
(第1の動作例)
最初に、本実施形態の屋内地図編集システムの第1の動作例について、図9のフローチャートを参照して説明する。
【0044】
図9に示すように、まず、ユーザ端末20−1において、制御部24は、送受信部21を用いて、屋内地図編集サーバ10に対して、建物に関するキーワードを送信する(ステップA1)。
【0045】
屋内地図編集サーバ10においては、送受信部11にキーワードが受信されると、画面生成部13は、受信されたキーワードを、記憶部12内の建物情報テーブル121の建物名などと照合して、キーワードが一致する建物を抽出し、抽出した建物の一覧を表示した建物一覧画面を生成する(ステップA2)。そして、画面生成部13は、生成した建物一覧画面を、送受信部11を用いて、ユーザ端末20−1に送信する(ステップA3)。この建物一覧画面には、表示された建物のフロア一覧画面へのリンク情報が付加されている。
【0046】
ユーザ端末20−1においては、送受信部21に建物一覧画面が受信されると、制御部24は、その建物一覧画面を表示部23に表示する。また、入力部22を用いて建物一覧画面に表示されたいずれかの建物が選択されると(ステップA4)、制御部24は、送受信部21を用いて、選択された建物のリンク情報を屋内地図編集サーバ10に送信する(ステップA5)。
【0047】
屋内地図編集サーバ10においては、送受信部11に建物のリンク情報が受信されると、画面生成部13は、記憶部12内の建物情報テーブル121から、その建物の建物識別子を抽出し、さらに、記憶部12内のフロア情報テーブル122から、抽出した建物識別子と対応付けられたフロア情報を抽出し、抽出した各フロアのフロア情報が示す階数および位置に各フロアを表示したフロア一覧画面(図10参照)を生成する(ステップA6)。そして、画面生成部13は、生成したフロア一覧画面を、送受信部11を用いて、ユーザ端末20−1に送信する(ステップA7)。このフロア一覧画面には、表示された各フロアのフロア識別子が付加されている。
【0048】
ユーザ端末20−1においては、送受信部21にフロア一覧画面が受信されると、制御部24は、そのフロア一覧画面を表示部23に表示する。また、入力部22を用いてフロア一覧画面に表示されたいずれかのフロアが選択されると(ステップA8)、制御部24は、送受信部21を用いて、選択されたフロアのフロア識別子を屋内地図編集サーバ10に送信する(ステップA9)。
【0049】
屋内地図編集サーバ10においては、送受信部11にフロアのフロア識別子が受信されると、画面生成部13は、記憶部12内のフロアイメージ情報テーブル123、壁情報テーブル124、およびエリア情報テーブル125から、そのフロア識別子と対応付けられたフロアイメージ情報、壁情報、およびエリア情報を抽出する。さらに、画面生成部13は、抽出したエリア情報のエリア識別子と対応付けられた付加情報を、記憶部12内の付加情報テーブル126から抽出する。そして、画面生成部13は、抽出したフロアイメージ情報が示す位置にフロアイメージを表示し、さらに、そのフロアイメージ上に、抽出した壁情報が示す位置に壁を表示し、抽出したエリア情報が示す位置にそのエリア情報が示すエリア名と共にエリアを表示したフロア画面(図11参照)を生成する(ステップA10)。なお、図11は、図10に示した建物の1階のフロア画面を示している。また、付加情報が抽出されていれば、画面生成部13は、フロア画面において、その付加情報が示す位置に、その付加情報へのリンクマークを表示する。そのリンクマークがユーザ端末20−1の入力部22によりクリック(指定)されると、付加情報が示すエリアの関連情報(マルチメディア情報)を表示する。このフロア画面は、画面生成部13が、送受信部11を用いて、ユーザ端末20−1に送信する(ステップA11)。
【0050】
ユーザ端末20−1においては、送受信部21にフロア画面が受信されると、制御部24は、そのフロア画面を表示部23に表示する。このフロア画面には、フロア画面の編集を要求する編集ボタンが表示されている。
【0051】
ここで、ユーザ端末20−1において、入力部22を用いてフロア画面に表示された編集ボタンが選択されると、制御部24は、送受信部21を用いて、編集要求を屋内地図編集サーバ10に送信する(ステップA12)。
【0052】
屋内地図編集サーバ10においては、送受信部11に編集要求が受信されると、画面生成部13は、フロア画面編集用の編集画面を、送受信部11を用いて、ユーザ端末20−1に送信する(ステップA13)。この編集画面としては、壁やエリアの追加、変更ができる一般的な編集ツールや編集パレットが考えられる。また、この編集画面には、編集対象のフロアのフロア識別子が付加されると共に、そのフロア内のエリアのエリア識別子が付加されている。
【0053】
ユーザ端末20−1においては、送受信部21に編集画面が受信されると、制御部24は、その編集画面を表示部23に表示する。また、編集画面上で、入力部22を用いて、フロア情報、フロアイメージ情報、壁情報、エリア情報、および付加情報について、追加、変更などの編集がなされると(ステップA14)、制御部24は、その編集結果を送受信部21を用いて屋内地図編集サーバ10に送信する(ステップA15)。このとき、制御部24は、フロアのフロア情報、フロアイメージ情報、壁情報、およびエリア情報の編集結果については、そのフロアのフロア識別子と共に屋内地図編集サーバ10に送信し、また、エリアの付加情報の編集結果については、そのエリアのエリア識別子と共に屋内地図編集サーバ10に送信する。
【0054】
屋内地図編集サーバ10においては、送受信部11に編集結果が受信されると、画面生成部13は、その編集結果を基に、記憶部12内のフロア情報テーブル122、フロアイメージ情報テーブル123、壁情報テーブル124、エリア情報テーブル125、および付加情報テーブル126の内容を更新した上で(ステップA16)、更新した内容に従いフロア画面を編集する(ステップA17)。そして、画面生成部13は、編集したフロア画面を、送受信部11を用いて、ユーザ端末20−1に送信する(ステップA18)。
【0055】
ユーザ端末20−1においては、送受信部21に編集後のフロア画面が受信されると、制御部は、そのフロア画面を表示部23に表示する。
【0056】
(第2の動作例)
続いて、本実施形態の屋内地図編集システムの第2の動作例について、図12のフローチャートを参照して説明する。
【0057】
なお、本動作例は、図9の第1の動作例のステップA1〜A5を、ステップB1〜B2に変更したものであり、その他は第1の動作例と同様である。
【0058】
図12に示すように、まず、ユーザ端末20−1において、制御部24は、送受信部21を用いて、屋内地図編集サーバ10に対して、建物を指定した屋内地図要求を送信する(ステップB1)。ここでは、建物は、建物名、住所等、その建物を一意に特定できる情報によって指定するものとする。その他にも、屋外の市街地の地図において、屋内地図がある住所に対応する箇所にリンク情報が付加されている場合にはそのリンク情報により建物を指定しても良いし、また、GPSやジャイロセンサーによるユーザ端末の位置情報と指し示す方向情報とから延長線上にある建物を特定しても良い。
【0059】
屋内地図編集サーバ10においては、送受信部11に屋内地図要求が受信されると、画面生成部13は、屋内地図要求において指定された建物を、記憶部12内の建物情報テーブル121の建物名や住所などと照合することで、指定された建物の建物識別子を抽出する(ステップB2)。
【0060】
以降の動作は、図9の第1の動作例のステップA6〜A18と同様であるため、説明を省略する。
【0061】
上述したように本実施形態によれば、屋内地図編集サーバ10は、ユーザ端末20−1〜21−nから受信したフロアイメージ情報、壁情報、および、エリア情報を記憶する。そして、フロアのフロアイメージ情報が示すフロアイメージを表示し、さらに、そのフロアイメージ上に、そのフロアの壁情報が示す位置に壁を表示し、また、そのフロアのエリア情報が示す位置にそのエリア情報が示すエリア名と共にエリアを表示したフロア画面を生成する。
【0062】
また、屋内地図編集サーバ10は、ユーザ端末20−1〜21−nから受信したフロア情報を記憶する。そして、建物内の各フロアのフロア情報が示す高さおよび位置に各フロアを表示したフロア一覧画面を生成する。
【0063】
したがって、ユーザは、ユーザ端末20−1〜21−nから屋内地図編集サーバ10に対し、フロア情報、フロアイメージ情報、壁情報、および、エリア情報といった情報を送信することで、フロア一覧画面(図10参照)やフロア画面(図11参照)といった屋内地図の編集が可能になるという効果が得られる。
【0064】
また、屋内地図編集サーバ10は、フロア画面の生成に際して、フロアイメージ上に壁およびエリアを積み上げて表示するといった積層的な手法でフロア画面を生成するため、ユーザは、フロア画面の編集が容易になり、また、フロア画面に立体感が出せるという効果も得られる。
【0065】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0066】
例えば、本実施形態においては、屋内地図編集サーバ10側で、建物一覧画面、フロア一覧画面、フロア画面、編集画面等の画面の画面データの生成、その画面データを用いた画面の生成までを行っているが、屋内地図編集サーバ10側では画面データの生成のみを行い、ユーザ端末20−1の制御部24および表示部23で、その画面データを用いて画面の生成・表示を行っても良い。
【0067】
また、本実施形態においては、図9および図12のステップA7とステップA11を別々の通信で行っているが、ステップA7とステップA11を1度の通信で行っても良い。つまり、ステップA7において、屋内地図編集サーバ10が全フロアのフロアイメージ情報、壁情報、エリア情報他を送信し、ユーザ端末20−1内で、各フロアの選択、フロア画面の表示を行っても良い。
【0068】
また、本発明の屋内地図編集サーバ10にて行われる方法は、コンピュータに実行させるためのプログラムに適用してもよい。また、そのプログラムを記憶媒体に格納することも可能であり、ネットワークを介して外部に提供することも可能である。
【符号の説明】
【0069】
10 屋内地図編集サーバ
11 送受信部
12 記憶部
121 建物情報テーブル
122 フロア情報テーブル
123 フロアイメージ情報テーブル
124 壁情報テーブル
125 エリア情報テーブル
126 付加情報テーブル
13 画面生成部
14 制御部
20−1〜20−n ユーザ端末
21 送受信部
22 入力部
23 表示部
24 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の端末と、前記複数の端末とネットワークを介して接続されたサーバと、を有してなる屋内地図編集システムであって、
前記複数の端末の各々は、
建物内のフロアのフロアイメージを示すフロアイメージ情報と、建物内のフロアに存在するエリアの位置およびエリア名を示すエリア情報と、を前記サーバに送信する送信部を有し、
前記サーバは、
前記端末から受信したフロアイメージ情報およびエリア情報を記憶する記憶部と、
フロアのフロアイメージ情報が示すフロアイメージを表示し、さらに、当該フロアイメージ上に、当該フロアのエリア情報が示す位置に当該エリア情報が示すエリア名と共にエリアを表示するフロア画面データを生成する画面生成部と、を有する屋内地図編集システム。
【請求項2】
前記送信部は、建物内のフロアに存在する壁の位置を示す壁情報を前記サーバに送信し、
前記記憶部は、前記端末から受信した壁情報をさらに記憶し、
前記画面生成部は、フロアのフロア画面において、当該フロアのフロアイメージ上に、当該フロアの壁情報が示す位置に壁を表示するフロア画面データを生成する、請求項1に記載の屋内地図編集システム。
【請求項3】
前記送信部は、エリアの関連情報と当該関連情報の前記エリア情報上の相対位置とを示す付加情報を前記サーバに送信し、
前記記憶部は、前記端末から受信した付加情報をさらに記憶し、
前記画面生成部は、前記フロア画面において、エリアの付加情報が示す位置に当該付加情報が示す当該エリアの関連情報を表示するフロア画面データを生成する、請求項1または2に記載の屋内地図編集システム。
【請求項4】
前記エリア情報は、エリアが各階のフロア間の連結部であるか否かもさらに示すものであり、
前記記憶部は、あるフロアに存在するエリアが前記連結部である場合、当該フロアの上階または下階における対応するエリアのエリア情報に当該エリアが前記連結部であることを書き込む、請求項1から3のいずれか1項に記載の屋内地図編集システム。
【請求項5】
前記送信部は、建物内のフロアの高さと位置とを示すフロア情報を前記サーバに送信し、
前記記憶部は、前記端末から受信したフロア情報をさらに記憶し、
前記画面生成部は、建物内の各フロアのフロア情報が示す高さおよび位置に各フロアを表示するフロア一覧画面データを生成する、請求項1から4のいずれか1項に記載の屋内地図編集システム。
【請求項6】
複数の端末とネットワークを介して接続された屋内地図編集サーバであって、
前記複数の端末の各々から、建物内のフロアのフロアイメージを示すフロアイメージ情報と、建物内のフロアに存在するエリアの位置およびエリア名を示すエリア情報と、を受信する受信部と、
前記端末から受信したフロアイメージ情報およびエリア情報を記憶する記憶部と、
フロアのフロアイメージ情報が示すフロアイメージを表示し、さらに、当該フロアイメージ上に、当該フロアのエリア情報が示す位置に当該エリア情報が示すエリア名と共にエリアを表示するフロア画面データを生成する画面生成部と、を有する屋内地図編集サーバ。
【請求項7】
前記受信部は、前記複数の端末の各々から、建物内のフロアに存在する壁の位置を示す壁情報をさらに受信し、
前記記憶部は、前記端末から受信した壁情報をさらに記憶し、
前記画面生成部は、フロアのフロア画面において、当該フロアのフロアイメージ上に、当該フロアの壁情報が示す位置に壁を表示するフロア画面データを生成する、請求項6に記載の屋内地図編集サーバ。
【請求項8】
前記受信部は、前記複数の端末の各々から、エリアの関連情報と当該関連情報の前記エリア情報上の相対位置とを示す付加情報をさらに受信し、
前記記憶部は、前記端末から受信した付加情報をさらに記憶し、
前記画面生成部は、前記フロア画面において、エリアの付加情報が示す位置に当該付加情報が示す当該エリアの関連情報を表示するフロア画面データを生成する、請求項6または7に記載の屋内地図編集サーバ。
【請求項9】
前記エリア情報は、エリアが各階のフロア間の連結部であるか否かもさらに示すものであり、
前記記憶部は、あるフロアに存在するエリアが前記連結部である場合、当該フロアの上階または下階における対応するエリアのエリア情報に当該エリアが前記連結部であることを書き込む、請求項6から8のいずれか1項に記載の屋内地図編集サーバ。
【請求項10】
前記受信部は、前記複数の端末の各々から、建物内のフロアの高さと位置とを示すフロア情報をさらに受信し、
前記記憶部は、前記端末から受信したフロア情報をさらに記憶し、
前記画面生成部は、建物内の各フロアのフロア情報が示す高さおよび位置に各フロアを表示するフロア一覧画面データを生成する、請求項6から9のいずれか1項に記載の屋内地図編集サーバ。
【請求項11】
複数の端末とネットワークを介して接続されたサーバによる屋内地図編集方法であって、
前記複数の端末の各々から、建物内のフロアのフロアイメージを示すフロアイメージ情報と、建物内のフロアに存在するエリアの位置およびエリア名を示すエリア情報と、を受信する受信ステップと、
前記端末から受信したフロアイメージ情報およびエリア情報を記憶する記憶ステップと、
フロアのフロアイメージ情報が示すフロアイメージを表示し、さらに、当該フロアイメージ上に、当該フロアのエリア情報が示す位置に当該エリア情報が示すエリア名と共にエリアを表示するフロア画面データを生成する画面生成ステップと、を有する屋内地図編集方法。
【請求項12】
前記受信ステップでは、前記複数の端末の各々から、建物内のフロアに存在する壁の位置を示す壁情報をさらに受信し、
前記記憶ステップでは、前記端末から受信した壁情報をさらに記憶し、
前記画面生成ステップでは、フロアのフロア画面において、当該フロアのフロアイメージ上に、当該フロアの壁情報が示す位置に壁を表示するフロア画面データを生成する、請求項12に記載の屋内地図編集方法。
【請求項13】
前記受信ステップでは、前記複数の端末の各々から、エリアの関連情報と当該関連情報の前記エリア情報上の相対位置とを示す付加情報をさらに受信し、
前記記憶ステップでは、前記端末から受信した付加情報をさらに記憶し、
前記画面生成ステップでは、前記フロア画面において、エリアの付加情報が示す位置に当該付加情報が示す当該エリアの関連情報を表示するフロア画面データを生成する、請求項11または12に記載の屋内地図編集方法。
【請求項14】
前記エリア情報は、エリアが各階のフロア間の連結部であるか否かもさらに示すものであり、
前記記憶ステップでは、あるフロアに存在するエリアが前記連結部である場合、当該フロアの上階または下階における対応するエリアのエリア情報に当該エリアが前記連結部であることを書き込む、請求項11から13のいずれか1項に記載の屋内地図編集方法。
【請求項15】
前記受信ステップでは、前記複数の端末の各々から、建物内のフロアの高さと位置とを示すフロア情報をさらに受信し、
前記記憶ステップでは、前記端末から受信したフロア情報をさらに記憶し、
前記画面生成ステップでは、建物内の各フロアのフロア情報が示す高さおよび位置に各フロアを表示するフロア一覧画面データを生成する、請求項11から14のいずれか1項に記載の屋内地図編集方法。
【請求項16】
複数の端末とネットワークを介して接続されたサーバに、
前記複数の端末の各々から、建物内のフロアのフロアイメージを示すフロアイメージ情報と、建物内のフロアに存在するエリアの位置およびエリア名を示すエリア情報と、を受信する受信手順と、
前記端末から受信したフロアイメージ情報およびエリア情報を記憶する記憶手順と、
フロアのフロアイメージ情報が示すフロアイメージを表示し、さらに、当該フロアイメージ上に、当該フロアのエリア情報が示す位置に当該エリア情報が示すエリア名と共にエリアを表示するフロア画面データを生成する画面生成手順と、を実行させる屋内地図編集プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図11】
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【図12】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−170164(P2011−170164A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−34664(P2010−34664)
【出願日】平成22年2月19日(2010.2.19)
【出願人】(306029774)NECビッグローブ株式会社 (115)
【出願人】(502340996)学校法人法政大学 (7)
【Fターム(参考)】