説明

屋外設置型照明器具

【課題】照明器具の小型化を図り,かつ,防水性を向上させる。
【解決手段】照明器具本体10を支持するステム30の下端30bに取り付けられた基台50内に形成した収容空間52内にインバータ式電子安定器2を収容する。この基台の壁面を貫通し,収容空間内に延長されたコード引込孔54を設け,該コード引込孔を介して前記照明器具本体に接続された電源コード41を前記収容空間内に引き込み,前記コード引込孔の両端部で前記電源コードの外周と前記コード引込孔の内周間をそれぞれシーリング材95,96によりシールし,更に,前記収容空間52の開口部を蓋板53で塞ぎ,該蓋板と前記収容空間の開口縁間の間隙をシーリング材97によってシールし,かつ,前記蓋板に設けた貫通孔56内に電源コード42を挿入して,前記貫通孔の内周と,該貫通孔に挿入された前記電源コードの外周間をシーリング材97でシールする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は屋外設置型照明器具に関し,より詳細には小型化と防水性能の向上とを両立させた屋外設置型照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば投光器等の照明器具が,庭園等のライトアップや,建物の入口等に設置して来訪者や侵入者があった際に点灯させることで防犯用の照明器具等として,屋外に設置して使用されている。
【0003】
このように屋外に設置して使用される照明器具(屋外設置型照明器具)は,照明器具本体の外殻を構成する各部材の接合部や電源コードの引込孔等をシーリング材でシールすることで,防水・防塵性を持たせ,器具内に雨水や埃等が入り込むことによる故障等の発生を防止している。
【0004】
一方,照明器具では,ランプを安定的に点灯するための安定器が設けられており,このような安定器として,従来の鉄芯型安定器に比較して高周波点灯のため発光効率が良く,照度当たりの消費電力を削減でき,節電による省エネルギー化が図れて環境問題にも貢献できると共に,電気料金が安く,しかも,高周波点滅のためにチラツキがなく目に優しい光源を提供することができる電子式安定器(インバータ式電子安定器)を使用することが一般化しつつある。
【0005】
このインバータ式電子安定器は,半導体素子等の電子部品によって構成されることから,雨水等との接触により容易に破損するだけでなく,熱にも弱い性質を有する。
【0006】
そのため,屋外設置型照明器具において防水構造を備えた照明器具本体内にインバータ式電子安定器を収容すれば,安定器の防水・防塵を図ることはできるものの,インバータ式電子安定器を構成する半導体素子が点灯の度にランプの熱によって加熱される結果,耐用年数が著しく短くなる。この点は,後述のように,特に,小型化されている屋外設置型照明器具において顕著である。
【0007】
このようなランプによる加熱を防止しつつ,インバータ式電子安定器を照明器具本体内に収容しようとすれば,照明器具本体内を比較的大きな空間として形成し,ランプとインバータ式電子安定器を離して配置する等の措置を講じる必要がある。
【0008】
しかしながら,照明器具本体内の空間を広く形成する場合には,照明器具本体が大型化してその設置に比較的広いスペースが必要となると共に,大型の照明器具は目立つために,庭園等に設置した際に景観を損なうおそれがある。
【0009】
更に,照明器具の本体内は,前述したランプの点灯,消灯によって内部温度が激しく変化し,ランプの点灯時には内部の空気が加熱されて膨張する一方,この状態でランプを消灯すると,消灯によって照明器具本体内の空気温度が低下して収縮する結果,この照明器具本体内の空気の収縮に伴って,前述したように部材の接合部をシーリング材によってシールしていたとしても,この部分を介して外気の導入が行われてしまい,その結果,各部材間の接合部に雨水等が存在していると,この外気の吸入に伴って照明器具本体内に雨水が侵入することとなるために,完全な防水性を実現することが難しい。
【0010】
また,前述のように照明器具本体内は温度変化が激しいために,雨水の直接の吸入が行われなかったとしても,湿度の高い外気が照明器具本体内に吸入されて照明器具本体内で冷却されると,空気中の水分が照明器具本体内で結露して,この結露した水分によってインバータ式電子安定器が故障するおそれもある。
【0011】
このように,インバータ式安定器をランプと共に照明器具本体内に収容することにより生じる問題点を解消するために,インバータ式電子安定器を,ランプを収容する照明器具本体とは別体を成す防水ケース内に収容すると共に,該防水ケースと前記照明器具本体とを,両者間に間隔を生じさせるステムによって一体化した構造を備えた照明器具も提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2003−31025号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
以上説明した従来技術の構成中,特許文献1として説明した構成にあっては,インバータ式電子安定器を,照明器具本体とは別に設けた防水ケース内に収容したことから,インバータ式電子安定器がランプの熱によって直接加熱されることがなく,また,ランプの点灯,消灯に伴う温度差の発生によって照明器具本体内に対して雨水が浸入したり,照明器具本体の冷却によって空気中の水分が照明器具本体内で結露したとしても,照明器具本体内にはインバータ式安定器が存在しないために,インバータ式電子安定器は保護される。
【0014】
しかし,インバータ式電子安定器も,ランプ程の高温とはならないまでも通電によって発熱することから,インバータ式電子安定器を収容した防水ケース内でも,ランプの点灯時と消灯時とによって生じる温度差によって雨水等が浸入し,又は外気と共に吸い込まれた水分に結露が生じる場合がある。
【0015】
このような雨水等の浸入等に対し,前掲の特許文献1に記載の発明にあっては,インバータ式電子安定器を構成する配線基板とこれに搭載された電子部品の表面全体に絶縁性の防湿皮膜を形成した上で,防水ケース内に収容することも提案するが,このような防湿皮膜を形成するために,シリコンゴム等の絶縁性樹脂の溶融液に基板上に取り付けられた電子部品を漬け込んだ後,引き上げ,余分な樹脂を滴下させ,乾燥させる必要があり(特許文献1「0023」〜「0026」欄),この構成を採用する場合には,前述した防水皮膜を形成するための工程を別個1工程設ける必要がある。
【0016】
なお,照明器具本体内にランプと共にインバータ式電子安定器を収容する小型化されている屋外設置型照明器具においては,ランプの放熱による熱気及び該熱気によって安定器が加熱され,結露を含む雨水等の侵入を防止することが非常に困難であった。
【0017】
そこで本発明は,上記従来技術の欠点を解消するためになされたものであり,インバータ式電子安定器を備えた屋外設置型の照明器具において,照明器具全体のサイズの小型化という要求を満たしつつ,インバータ式電子安定器がランプによる加熱によって破損等することを防止できると共に,照明器具の構成機器,特にインバータ式電子安定器を雨水や結露により生じた水等から好適に保護することができる屋外設置型照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記目的を達成するために,本発明の屋外設置型照明器具1は,ランプ14を収容する照明器具本体10の外殻を構成する各部材(実施例においてケーシング11,フード12,カバーガラス13等)の接合部をシーリング材91〜94でシールした防水型の照明器具本体10と,前記照明器具本体10に一端(実施例において上端30a)を連結したステム30と,前記ステム30の他端(実施例において下端30b)に連結された基台50を設け,
前記基台50内に,地面や床面,壁面等の設置面に向かって開口する収容空間52を形成し,該収容空間52内にインバータ式電子安定器2を取り付けると共に,
前記基台50の壁面を貫通すると共に,前記収容空間52内に所定の長さ延長されたコード引込孔54を設け,該コード引込孔54を介して前記照明器具本体10に接続された電源コード41を前記収容空間52内に引き込むと共に,前記コード引込孔54の両端部において前記電源コード41の外周と前記コード引込孔54の内周間をそれぞれシーリング材95,96によりシールし,
前記収容空間52の開口部を蓋板53で塞ぎ,該蓋板53と前記収容空間の開口縁間の間隙をシーリング材97によってシールすると共に,前記蓋板53に設けた貫通孔56内に電源コード42を挿入すると共に,前記貫通孔56の内周と,該貫通孔56に挿入された前記電源コード42の外周間をシーリング材97でシールしたことを特徴とする(請求項1)。
【0019】
前記構成の屋外設置型照明器具1において,前記設置面に接触される接触面を備えた保持枠70を設け,該保持枠70に前記基台50の外周形状に対応した内周形状を有する開口71を形成して,前記基台50を前記保持枠70の前記開口71内に回転可能に保持すると共に,前記基台50の外周と,前記保持枠70の内周間の間隔をシーリング材98によりシールし,
前記保持枠70の前記接触面の少なくとも周縁部分に,前記設置面の表面形状に追従して変形する変形性を備えた板状のシーリング材99を設けた構成とすることができる(請求項2,図6参照)。
【0020】
更に本発明の屋外設置型照明器具は,上記保持枠70に代えて,カップ状の保持容器80を設け,該保持容器80内に前記基台50の前記蓋板53による被蓋部分から外周に至る部分を嵌合して,前記保持容器80と前記基台50の蓋板53部分とによって囲まれた緩衝空間82を前記保持容器80内に形成すると共に,
前記基台50の外周と前記保持容器80の内周間の間隙をシーリング材99’によりシールして前記緩衝空間82をシールした構成とすることもできる(請求項3,図11参照)。
【0021】
上記各構成の屋外設置型照明器具において,前記照明器具本体10に,該照明器具本体10内外を貫通する通気孔11cを形成すると共に,前記通気孔11cを,非通水性であるが水蒸気(気体状態の水分子),熱気及び空気を通過可能な性質(本願発明において,「ガス透過性」という)を有し,かつ,表面に接触した水が大きな接触角を得て水滴を形成する結果,上記通気孔を通過できない径となるシート(本願発明において,「撥水シート」という)19で被蓋した構成とすることができる(請求項4)。
【0022】
この場合,前述の撥水シート19は,更に撥油性を有するものであることが好ましい(請求項5)。
【0023】
更に,前記基台50の前記収容空間52を平面視において円形に形成し,前記インバータ式電子安定器2の前記基板2aを前記収容空間52の形状に対応した円形に形成すると共に,該円形基板2a上に前記安定器2を構成する電子部品を取り付けた構成とすることが好ましい(請求項6)。
【0024】
また,前記ステム30の上端30aに前記照明器具本体10を揺動可能に軸支すると共に,前記ステム30に対する前記照明器具本体10の相対的な揺動角度の変化を表示する角度表示手段(実施例においてスケール板11f及びマーク33)を設けるものとしても良い(請求項7)。
【0025】
更に,保持枠70に基台50を回転可能に保持した構成の屋外設置型照明器具1にあっては,前記保持枠70に対する前記基台50の相対的な回転位置を表示する角度表示手段(実施例において,保持枠70の平坦部74に表示した目盛りと,基台50に設けたマーク58)を設けるものとしても良い(請求項8)。
【発明の効果】
【0026】
以上で説明した本発明の構成により,本発明の屋外設置型照明器具1にあっては,以下のような顕著な効果を得ることができた。
【0027】
インバータ式電子安定器2を照明器具本体10を支持する基台50内に形成した収容空間52内に収容したことから,インバータ式電子安定器2がランプの熱により直接加熱されることを防止できた。
【0028】
また,コード引込孔54を所定の長さを有するものとして形成し,このコード引込孔54の両端を,それぞれシーリング材95,96でシールした構成にあっては,この2つのシーリング材95,96間に形成された空間が,収容空間52内の圧力変化を緩衝する圧力緩衝空間として機能し,このコード引込孔54を介して雨水等が浸入することも好適に防止できる。
【0029】
従って,特に小型化された屋外設置型照明器具,特に,照明器具本体内にランプと共にインバータ式電子安定器を収容する小型化されている屋外設置型照明器具において充分かつ好適な防水効果を得ることができる。
【0030】
床面や壁面等の設置面に対して接触される接触面を備えた保持枠70を設け,該保持枠70に前記基台50の外周形状に対応した内周形状を有する開口71を形成して,前記基台50を前記保持枠70の前記開口71内に回転可能に保持すると共に,前記基台50の外周と,前記保持枠70の内周間の間隔をシーリング材98によりシールし,更に,前記保持枠70の前記接触面の少なくとも周縁部分に,前記設置面である壁面等の表面形状に追従して変形する変形性を備えた板状のシーリング材99を設けた構成にあっては,蓋板53によって閉塞された収容空間52の開口部は,保持枠70と設置面によって囲まれた空間内に配置されることから,基台50の収容空間52の開口部を被蓋する蓋板53の周縁部分に雨水等が入り込むことが確実に防止され,これにより,インバータ式電子安定器2が収容された収容空間52内に対して雨水が入り込むことをより確実に防止することができた。
【0031】
また,保持枠70に対して前記基台50が回転可能に保持されていることにより,壁面等の設置面に対して保持枠70をビス留め等によって固定した状態であっても,保持枠70を設置面より取り外すことなく基台50部分のみを回転させて光の照射方向の変更を行うことができた。
【0032】
更に,前記保持枠70に代え,カップ状の保持容器80内に前記基台50の前記蓋板53による閉塞部分から外周に至る部分を嵌合して,前記保持容器80と前記基台50の蓋板53部分とによって囲まれた緩衝空間82を前記保持容器80内に形成すると共に,前記基台50の外周と前記保持容器80の内周間の間隙をシーリング材99’によりシールして前記緩衝空間82をシールした構成にあっては,蓋板53によって閉塞された収容空間52の開口部が保持容器80によって覆われることから,この部分を介して収容空間52内に雨水等が浸入することをより確実に防止することができた。
【0033】
また,上記構成により保持容器80内には緩衝空間82が形成される結果,基台50の収容空間52内の圧力と外気との間に圧力差が生じた場合であっても,この緩衝空間82が,両者の圧力の中間の圧力となることにより圧力差が緩和されてシーリング材99’を乗り越えて雨水等が緩衝空間82内に浸入することを防止できると共に,仮に雨水等がシーリング材99’を越えて入り込んだとしても,この雨水は緩衝空間82を越えて収容空間内に直接入り込むことができず,収容空間52内のインバータ式電子安定器2が雨水等に曝される危険性を回避することができた。
【0034】
前記照明器具本体10に,該照明器具本体10内外を貫通する通気孔11cを形成すると共に,前記通気孔11cを前記ガス透過性を有する撥水シート19で被蓋した構成にあっては,前記通気孔11cを介した吸・排気によって,ランプ14の点灯,消灯によって生じる温度変化に伴う照明器具本体10内外の圧力差が解消され,照明器具本体10の外殻を成す部材間の連結部分(シール部分)を介して雨水等が浸入することを防止できると共に,通気孔11cを介して雨水等が侵入することも防止できた。
【0035】
特に,この撥水シート19として撥油性のものを使用することにより,油分の付着による汚れの発生等によって前記ガス透過性が低下することも好適に防止することができた。
【0036】
前記基台50の前記収容空間52を平面視において円形に形成すると共に,前記インバータ式電子安定器2の前記基板2aを,前記収容空間52の形状に対応した円形に形成すると共に,該円形基板2a上に前記安定器2を構成する前記電子部品を取り付けた構成としたことにより,収容空間52内のスペースを有効に利用することができ,その結果,基台50,ひいては屋外設置型照明器具1全体の小型化を図ることができた。
【0037】
また,前記照明器具本体10をステム30の上端30aに揺動可能に取り付けると共に,前記ステム30に対する前記照明器具本体10の相対的な揺動角の変化を表示する角度表示手段(スケール板11f及びマーク33)を設けたことにより,この角度表示手段によって表示される角度に従って,ステム30に対する照明器具本体10の傾斜角を調整することで,照明器具本体10の揺動角を正確に調整することができた。
【0038】
また,同様に,保持枠70に対する基台50の相対的な回転角度を表示する角度表示手段(保持枠70の平坦部74に表示した目盛りと,基台50に設けたマーク58)を設けた構成にあっては,照射光の向きを,この角度表示手段によって表示された角度に従い高精度に調整することができた。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の屋外設置型照明器具の側面図。
【図2】本発明の屋外設置型照明器具の正面図。
【図3】本発明の屋外設置型照明器具の背面図。
【図4】本発明の屋外設置型照明器具の平面図。
【図5】図3のV−V線断面図(ケーシング11及びダストカバー60部分のみ)。
【図6】図2のVI−VI線断面図。
【図7】本発明の別の屋外設置型照明器具の側面図。
【図8】本発明の別の屋外設置型照明器具の正面図。
【図9】本発明の別の屋外設置型照明器具の背面図。
【図10】本発明の別の屋外設置型照明器具の平面図。
【図11】図8のXI−XI線断面図。
【発明を実施するための形態】
【0040】
次に,添付図面を参照しながら本発明の屋外設置型照明器具1の構成について説明する。
【0041】
〔屋外設置型照明器具の全体構造〕
図1〜図4,図6〜図11において,符号1は本発明の屋外設置型照明器具であり,この屋外設置型照明器具1は,防水型の照明器具本体10と,上端30aにこの照明器具本体10を揺動可能に軸支するステム30,及び上面に前記ステム30の下端30bが固着され,底面を地面や壁面等の設置面に向けて設置される基台50を備え,この基台50内に,安定器2である前述のインバータ式電子安定器2が収容可能に構成されている。
【0042】
〔照明器具本体〕
前述の防水型の照明器具本体10は,照明器具本体10の外殻を構成する各部材の接合部をシーリング材でシールする等して,内部を防水・防塵と成すことができるよう構成したものであり,これらの各部材内に形成された空間内にランプ14やランプソケット17,リフレクタ15等の必要な機器を収容可能としている。
【0043】
本実施形態にあっては,このような照明器具本体10の外殻を成す部材として,図6及び図11に示すようにランプソケット17からランプ14及びランプ14の外周に配置された碗形状のリフレクタ15の外周部分を包囲するケーシング11と,前記ケーシング11の一端である開放端を延長する略円筒状のフード12と,前記フード12の前方側における端部を塞ぐカバーガラス13を備えている。
【0044】
このうち,前述のケーシング11は,前述のランプソケット17を収容する部分において略一定幅の空間が内部に形成された円筒状に形成されていると共に,フード12との連結側に向かうに従って徐々に内部形状を拡大させる漏斗型に形成されており,この円筒部分の一端(図6中右側の端部)を閉塞する壁体11aに設けた貫通孔11bを介して前述のランプソケット17に接続された電源コード41がこの貫通孔11bを介して照明器具本体10外に引き出され,後述する基台50内に収容されたインバータ式電子安定器2に接続される。
【0045】
このランプソケット17には,光源であるランプ14が取り付けられており,このランプ14の外周側を覆うリフレクタ15の細径側の端部が,ケーシング11の円筒部分に支持具18を介して取り付けられている。
【0046】
そして,ケーシング11の前記開放端には,該ケーシング11の開放端を延長するように,前端をカバーガラス13で塞がれた円筒状のフード12が取り付けられている。
【0047】
ランプ14の先端には,図6に示すようにキャップ16が取り付けられており,これによりリフレクタ15によって反射されることなくランプ14より直接前方に照射される光をカットして,リフレクタ15によって反射された,制御された光のみを照明器具本体10の前方に照射することができるように構成している。
【0048】
なお,図示の例では,リフレクタ15によってランプによって照射された光を反射制御して,照射角5°で照射できるように構成しているが,この照射角は,前述した5°に限定されず,照明器具の使用目的等に応じて各種の角度に設定することができる。
【0049】
上記構成において,フード12の前端を被蓋する前述のカバーガラス13の外周とフード12の端部内壁間の間隔は,シーリング材91によってシールされており,本実施形態にあってはこの部分に紫外線硬化型シリコーン樹脂を充填すると共に,この紫外線硬化型シリコーン樹脂を紫外線の照射によって硬化させて前述のシーリング材91としている。
【0050】
また,このフード12の他端開口部には,前述のケーシング11の開口端を受け入れて嵌合することができるように構成されており,この嵌合部分に,フッ素樹脂製のOリング92と,シリコーン樹脂製のOリング93をそれぞれ取り付けることにより,ケーシング11とフード12との連結部分をこれらのOリングから成るシーリング材92,93によって二重にシールしている。
【0051】
更に,前述のケーシング11の円筒部分後端におけるコード41の延出部分に,シリコンゴム製のシーリング材94を取り付けることにより,このシーリング材94によって電源コード41の導入部分におけるケーシング11をシールしている。
【0052】
このような屋外設置型照明器具1に使用するコードとしては,一般に直径7mm以上の太さを有するキャブタイヤケーブルが使用されるが,本実施形態にあっては,この一般的なキャブタイヤケーブルに対して大幅に径が小さく形成された,直径4.8mmのキャブタイヤケーブルを使用しており,これにより,装置全体の小型化と見栄えの良さを実現していると共に,シール部分の小型化を図っている。
【0053】
前述のケーシング11の円筒部分であって,後述するステム30との連結位置の近傍には,このケーシング11を貫通して内部空間と連通する通気孔11cが設けられており,この通気孔11cをガス透過性を有する撥水シート19で塞ぐことにより,この通気孔11cを介して照明器具本体10内に雨水等の水滴が浸入することを防止しつつ,通気孔11cを介した照明器具本体10内の吸・排気を行うことができるようにしている。
【0054】
従って,ランプ14の点灯時において照明器具本体10内の空気が加熱されて膨張した際には,通気孔11cを介して照明器具本体10内の排気が行われると共に,ランプ14の消灯によって照明器具本体10内が冷却されて内部の空気が収縮した場合には,通気孔11cを介して外気が照明器具本体10内に吸気され,これにより照明器具本体10内外の圧力差を解消することで,この通気孔11c以外の部分,例えば前述した各シーリング材91〜94によるシール部分を介した吸・排気が行われること,従って,このような吸・排気(特に吸気)に伴う雨水の浸入等が生じることを防止している。
【0055】
このようなガス透過性を備えた撥水シート19として,本実施形態では,厚さ0.3mmのPTFE樹脂製シート乃至はフィルムに孔径1/1000mm程度の孔を多数形成して,耐水圧50kpaの撥水シートとしたものであり,撥水性(疎水性)の樹脂であるPTFE樹脂と接触した水は,大きな接触角を得て水滴を形成する結果,上記孔径の孔を通過できないものを用いている。上記孔径は,非通水性であるが,空気,熱気及び水蒸気等のガスを通過させるガス透過性を確保するに十分な大きさを有するものであるが,上記撥水シート19としては,例えばシリコーン樹脂やフッ素樹脂等によって撥水加工した繊維(繊維の材質には,一般に衣類などに使用される天然・合成繊維の他,金属やグラスファイバー,カーボン繊維等も含む)の織布や不織布についても同様に使用することができ,また,例えば焼結金属等によって形成された多孔質体の金属部分に前述したフッ素樹脂やシリコーン樹脂を塗布する等して前述した撥水性を付与したもの等,各種のものを使用可能である。
【0056】
前述のケーシング11の上面側における外周には,図3に示すように複数の放熱フィン11dが略等間隔に設けられていると共に,この放熱フィン11dの外周部分を覆う,縦割円筒状の本体61を有するダストカバー60を取り付けて,屋外に設置した際に放熱フィン11d間に埃やゴミ等が溜まることを防止していると共に,このダストカバー60の本体61内面からも放熱フィン62を突設させ,この放熱フィン62をケーシング11の外周に設けた前述の放熱フィン11d間に配置することで,表面積の増大により照明器具本体10の放熱性を向上させている。
【0057】
好ましくは,ダストカバー60の放熱フィン62がケーシング11外周と接触せず,また,ケーシング11の放熱フィン11dがダストカバー本体61の内面と接触しないよう,両者間に所定の隙間が形成されるように取り付けることが好ましく,このようにして両者間に隙間を設けた配置とすることで,ケーシング11の外周とダストカバー内周間に対する空気の通過性が良好なものとなり,照明器具本体10の放熱性をより向上させることができる。
【0058】
なお,図6中の符号11eは,舌片で,後述するステム30の上端に照明器具本体10を取り付けるための取付用の部材で,図3に示すように,ステム30は,上端に上向きに開口するコ字状の切り込み31が形成され,このステムの前記切り込み31内に,前記舌片11eを挿入すると共に,ステム30の上端30aに設けた軸孔と,前記舌片11eに設けた軸孔に,共通の支軸32を挿入することにより,ステム30の上端30aに前述の照明器具本体10が揺動可能に取り付けられている。
【0059】
また,図1及び図3中,符号11fはスケール板であり,このスケール板11fに図1に示すように前記支軸32を中心とした所定の角度毎,図示の実施形態にあっては15°毎に目盛りが表示されていると共に,ステム30の上端30a部分には,このスケール板11f上に表示された目盛りを指す楔型のマーク33が表示されている。
【0060】
従って,このマーク33の先端に配置される目盛りの位置を確認しながら照明器具本体10を揺動させることにより,照明器具本体10の揺動角を,図示の実施例にあっては15°ずつ正確に揺動させることができるものとなっている。
【0061】
なお,前述の舌片11eと前記ステム30の上端30a間を連結する前述の支軸32として,例えばボルトを使用し,このボルトにナットを螺合して,ボルトの頭部とナット間でステム30の上端30aと舌片11eとを共に挟持することで,照明器具本体10を所定の揺動角において固定できるように構成するものとしても良く,又は,舌片11eの側面と,ステム30上端30aの切り込み31内壁に,前記支軸32を中心として放射状に形成された図示せざる溝及び凸条を形成する等して,該溝と凸条との嵌合により所定角度の揺動毎に前記溝及び凸条の嵌合位置が変化して,所定角度の揺動角毎に照明器具本体10の揺動を行うことができるように構成する等しても良い。
【0062】
〔基台〕
以上のようにして,上端30aが前記照明器具本体10に取り付けられたステム30の下端30b側は,基台50の上面に対して取り付けられており,これにより,基台50上にステム30が立設されている。
【0063】
このような基台50に対するステム30の取り付けは,図示の実施形態にあっては,図1,図2及び図6に示すように基台50の上面より突出する角柱状の凸部51を設け,この凸部51の側面にステム30の側面を重ね合わせた状態でボルト留めすることにより取り付けている。
【0064】
図示の例では,図6に示すように凸部51の側面に形成されたほぞ51aを,ステム30の下端30b側に設けたほぞ穴34内に嵌合した状態で両者間の取り付けを行うように構成して両者の位置合わせを容易と成すと共に,両者間が強固に連結されるように構成しているが,このようなほぞ51aやほぞ穴34の形成は必ずしも必要ではなく,また,ステム30と基台50との連結は,基台50上の所定の位置に,ステム30の下端30bを,ステム30が上方に向かって立設されるように取り付けることができるものであれば上記の取付方法に限定されず,各種の方法によって取り付けることが可能である。
【0065】
前述の基台50には,その内部に,インバータ式電子安定器2を収容するための収容空間52が形成されている。
【0066】
この収容空間52は,床面等の水平面に設置した状態を示す図6に示す実施形態にあっては,設置面である床面等に向かって下向きに開口した状態が示されている。
【0067】
この収容空間52内に対するインバータ式電子安定器2の取り付けは,該安定器2を構成する基板2aが,前述した収容空間52内の天井部分に取り付けられていると共に,この基板2aに取り付けられた各電子部品等が,前記基板2aの表面から下向きに突出するよう取り付けられている。
【0068】
この収容空間52の高さは,このようにインバータ式電子安定器2を取り付けた際,基板2aに取り付けた電子部品のいずれ共に,後述する蓋板53との接触を回避し得る十分な高さとなるように形成されており,また,前記収容空間52の天井に対する前記基板2aの取り付けは,天井に対して基板2aが所定の間隔δを介して取り付けられるように構成することが好ましい。
【0069】
このように構成することで,仮に収容空間50内に雨水等が浸入した場合であっても,この雨水等が直接インバータ式電子安定器2と接触することが防止できる。
【0070】
図6に示す実施形態にあっては,前述のインバータ式電子安定器2の基板2aを,前述の収容空間52の内径と略同一形状を成す円盤状に形成し,この基板2a上にインバータ式電子安定器2を構成する電子部品を取り付けるものとすることで,収容空間52内を有効に利用して,装置全体の小型化を図っている。
【0071】
基台50の上面に設けた前述の凸部51には,この凸部51を貫通するコード引込孔54が設けられており,前述の照明器具本体10内においてランプソケット17に接続されたコード(キャブタイヤコード)41がこのコード引込孔54を介して基台50内に形成された収容空間52内に引き込まれ,前述のインバータ式電子安定器2の出力端子に接続される。
【0072】
このコード引込孔54は,凸部51を貫通して形成する等して上下に比較的長さのあるものとして形成し,図示の例にあっては,このコード引込孔54を,収容空間52内に設けた円筒部55によって延長することで,コード引込孔54の下端を,蓋板53の近傍において開口している。
【0073】
このようにして,上下に比較的長い長さで形成されたコード引込孔54の上端と下端は,それぞれ上下のシーリング材95,96によってシールすることで,2つのシーリング材95,96間で塞がれたコード引込孔54内の空間を,収容空間52内外の圧力差を緩衝するための圧力緩衝空間として作用させている。
【0074】
すなわち,インバータ式電子安定器2に対する通電,及び通電の停止による収容空間52内の温度変化に伴い,収容空間52内の圧力が変化してコード引込孔54の下端をシールするシーリング材96が空気の通過を許容したとしても,この圧力緩衝空間内が収容空間52と外気との中間の圧力となることにより圧力差が緩和される結果,上側のシーリング材95によるシール性が維持され,その結果,シーリング材95を越えて雨水がコード引込孔54内に浸入することが防止されている。
【0075】
上記シーリング材95,96には,ニトニルゴム,水素添加ニトニルゴム(HNBR),エチレンプロピレンゴム(EP,EPT,EPDM),フッ素樹脂,シリコーンを用いることができる。なお,ニトニルゴム,水素添加ニトニルゴム(HNBR),エチレンプロピレンゴム(EP,EPT,EPDM),フッ素樹脂は,非通気性に優れるため,設置場所等に応じ,好適である。
【0076】
以上のようにして基台50の収容空間52内に取り付けられたインバータ式電子安定器2の入力端子に対しては,図示せざる電源に接続される電源コード42として,同様に直径4.8mmのキャブタイヤコードが接続されている。
【0077】
この電源コード42は,蓋板53の中央部に形成された貫通孔56を貫通して収容空間52外に延出されていると共に,この蓋板53によって前記収容空間52の下端開口部を被蓋している。
【0078】
この蓋板53の外周と前記収容空間52の下部開口間の間隙,及び,前記電源コード42の外周と蓋板53に形成した貫通孔56の内周間の間隙は,いずれもシリコーンシーリング材97の充填によってシールされ,基台50内に形成された収容空間52内が封止されている。
【0079】
以上のように構成された屋外設置型照明器具には,更に,取付壁面に対して底面を向けて取り付けられる保持枠70を設け,この保持枠70内に図6に示すように基台50を回転可能に保持することで壁面に対して取り付け可能としても良く,又は,図11に示すように,保持容器80内に基台50を保持して,この保持容器80の例えば底面に設けた剣状部材81を地面等に挿入埋設することにより,庭園等の所望の位置に設置することができるように構成しても良い。
【0080】
〔保持枠〕
前述の構成のうち,図1〜図4,図6に示すように保持枠70に基台50を取り付けた構成にあっては,図6に示すように基台50の外側面形状に対応した内側面形状を有する開口71を保持枠70の中心に形成し,この開口71内に前述の基台50を回転可能に収容する。
【0081】
本実施形態では,前述の保持枠70に形成された開口71は,図6に示す断面形状において,下端側より垂直方向に上方に立ち上がった垂直部と,この垂直部より開口の中心側に向かってオーバハング状に迫り出した傾斜部を有しており,このように形成された保持枠70の開口71内に,保持枠50の下面側より前記オーバハング状に形成された傾斜面と嵌合するテーパ面が外周に形成された前述の基台50を挿入することで,保持枠70の上方側に基台50を抜き取ることができないように嵌合させている。
【0082】
そして,図6に示すように,基台50の外周と保持枠70の内周間の間隙に例えばフッ素樹脂製のOリングをシーリング材98として配置した状態で,保持枠70の開口71内に基台50を挿入した後,保持枠70の下端開口部周縁に,固定枠72を取り付けることにより,図示の実施形態にあっては,基台50の下端に設けた段部57にこの固定枠72の中心に形成された開口縁を係止することにより,保持枠70内に挿入された前述の基台50を,保持枠70の下面側からも抜き取ることができないようにしている。
【0083】
好ましくは,この固定枠72には,図6に示すようにその開口縁より下方に向かって突出する円筒壁72aを設け,この円筒壁72aによって基台50の底部が後述する被覆板73より離間するように構成することが好ましい。
【0084】
保持枠70の底面には,更に中央に所定径の開口73aが形成された被覆板73が取り付けられ,前記開口73aの形成部分を除き,前記保持枠70の底面側を覆っている。
【0085】
そして,この被覆板73の裏面に,設置面である床面や,壁面等の表面に対して追従して変形する変形性を備えた板状のシーリング材99,本実施形態にあってはEPTゴムの板材を取り付けることにより,例えば床面や壁面(水平壁,垂直壁のいずれも含み,例えば庇の裏面に倒立した状態で取り付けることも可能)等に保持枠70の底面を当接させた状態で取り付けた際,保持枠70の裏面と壁体間の間隔がシールされて,保持枠70によって囲まれた基台50の裏面側に雨水等が浸入することを防止している。
【0086】
なお,前述の保持枠70の上端に形成された平坦部74には,図4に示すように所定の角度(図示の例では15°)毎に目盛りが表示されている一方,保持枠70の上端より突出した部分において基台50に板状のマーク58が設けられており(図2参照),保持枠70内で基台50を回転させると,保持枠70に対して基台50が相対的に何度回転した状態にあるかを表示することができるようになっており,前記目盛りとマーク58とによって角度表示手段が構成されている。
【0087】
従って,この角度表示手段が表示する角度に従って,基台50の回転角度を調整することにより,基台50の向きを高精度に調整することができるものとなっている。
【0088】
〔保持容器〕
なお,図1〜図4及び図6を参照して説明した屋外設置型照明器具1の構成にあっては,保持枠70に基台50を回転可能に取り付けるものとして説明したが,この構成に代え,図7〜図11に示すように,保持容器80内に前述の基台50の底部を収容した構成とすることもできる。
【0089】
この保持容器80は,図11に示すように上向きに開口するカップ状に形成されており,この保持容器80内に前述の基台50の外側壁部分を嵌合すると共に,この保持容器80の内壁と,基台50間の間隔をEPTゴム等のシーリング材99’によってシールすることで,基台50の底部側における保持容器80内に緩衝空間82を形成したものである。
【0090】
このように,基台50の外側面から底面にかけてを前述の保持容器80内に保持することにより,インバータ式電子安定器2が収容された基台50の収容空間52は,その下端開口部が保持容器80によって覆われるものとなるため,この部分を介して雨水等が浸入することを防止できる。
【0091】
しかも,前述した緩衝空間82が形成されていることにより,シーリング材97によるシール部分を介して空気の通過が生じた場合であっても,この緩衝空間82が収容空間52と外気間の中間の圧力となることにより,シーリング材99’によるシール性が維持される結果,緩衝空間82内に対する吸排気や,これに伴う雨水の浸入等を防止できる。
【0092】
また,仮に何らかの原因によってシーリング材99’によるシール部分を介して緩衝空間82内に雨水等が入り込むことがあったとしても,このようにして入り込んだ雨水は,緩衝空間82内に補集されて収容空間52内に浸入することはできないために,インバータ式電子安定器2を破損等させることがない。
【0093】
図示の実施形態にあっては,前述の保持容器80の底面に剣状部材81を設け,この剣状部材を地面等に突き刺すことにより,庭園等の適宜任意の位置に本発明の屋外設置型照明器具を設置可能なものとしている。
【0094】
このような剣状部材81の取り付けを行うために,図示の実施形態にあっては,前述の保持容器80の底部に貫通孔83を形成し,この貫通孔83に挿入した固定ピン84を介して前記剣状部材81を固定するものとしている。従って,この貫通孔83と固定ピン84間の間隙部分についてもニトリルゴム等のシーリング材100でシールするものとしている。又,これに代えて,例えば,この剣状部材81を保持容器80と一体的に形成する等して,保持容器80の底面に貫通孔83等を形成しない構成としても良い。
【0095】
なお,図11に示すように保持容器80によって基台50の外側面から底面側を覆った構成にあっては,基台50の蓋板53を貫通して収容空間52より延出させた電源コード42を保持容器80外に延出するために,保持容器80の側壁に貫通孔85を形成し,この貫通孔85にニトリルゴム等のシーリング材101を介して電源コード42に外嵌された止水キャップ86を取り付けることで,この部分を介して保持容器80内に雨水等が入り込むことを防止している。
【0096】
また,この電源コード42の先端を,専用の防水接続ジョイント87を使用して電源からの,図示せざるコードに接続することで,結線部分を強固に固定して,ドライバー等の工具を使用しなけれ容易に外れないようにすると共に,結線部の防水性をも向上させて,漏電等による事故の発生等についても防止している。
【符号の説明】
【0097】
1 屋外設置型照明器具
2 安定器(インバータ式電子安定器)
2a 基板
10 照明器具本体
11 ケーシング
11a 壁体
11b 貫通孔
11c 通気孔
11d 放熱フィン
11e 舌片
11f スケール板
12 フード
13 カバーガラス
14 ランプ
15 リフレクタ
16 キャップ
17 ランプソケット
18 支持具
19 撥水シート
30 ステム
30a 上端
30b 下端
31 切り込み
32 支軸
33 マーク
34 ほぞ穴
41,42 コード(キャブタイヤケーブル)
50 基台
51 凸部
51a ほぞ
52 収容空間
53 蓋板
54 コード引込孔
55 円筒部
56 貫通孔
57 段部
58 マーク
60 ダストカバー
61 ダストカバー本体
62 放熱フィン
70 保持枠
71 開口
72 固定枠
72a 円筒壁
73 被覆板
73a 開口
74 平坦部
80 保持容器
81 剣状部材
82 緩衝空間
83 貫通孔
84 固定ピン
85 貫通孔
86 止水キャップ
87 防水接続ジョイント
91〜101 シーリング材



【特許請求の範囲】
【請求項1】
ランプを収容する照明器具本体の外殻を構成する各部材の接合部をシーリング材でシールした防水型の照明器具本体と,前記照明器具本体に一端を連結したステムと,前記ステムの他端に連結された基台を設け,
前記基台内に,設置面に向かって開口する収容空間を形成し,該収容空間内にインバータ式電子安定器を取り付けると共に,
前記基台の壁面を貫通すると共に,前記収容空間内に所定の長さ延長されたコード引込孔を設け,該コード引込孔を介して前記照明器具本体に接続された電源コードを前記収容空間内に引き込むと共に,前記コード引込孔の両端部において前記電源コードの外周と前記コード引込孔の内周間をそれぞれシーリング材によりシールし,
前記収容空間の開口部を蓋板で塞ぎ,該蓋板と前記収容空間の開口縁間の間隙をシーリング材によってシールすると共に,前記蓋板に設けた貫通孔内に電源コードを挿入すると共に,前記貫通孔の内周と,該貫通孔に挿入された前記電源コードの外周間をシーリング材でシールしたことを特徴とする屋外設置型照明器具。
【請求項2】
前記設置面に接触される接触面を備えた保持枠を設け,該保持枠に前記基台の外周形状に対応した内周形状を有する開口を形成して,前記基台を前記保持枠の前記開口内に回転可能に保持すると共に,前記基台の外周と,前記保持枠の内周間の間隔をシーリング材によりシールし,
前記保持枠の前記接触面の少なくとも周縁部分に,前記設置面の表面形状に追従して変形する変形性を備えた板状のシーリング材を設けたことを特徴とする請求項1記載の屋外設置型照明器具。
【請求項3】
カップ状の保持容器を設け,該保持容器内に前記基台の前記蓋板による被蓋部分から外周に至る部分を嵌合して,前記保持容器と前記基台の蓋板部分とによって囲まれた緩衝空間を前記保持容器内に形成すると共に,
前記基台の外周と前記保持容器の内周間の間隙をシーリング材によりシールして前記緩衝空間をシールしたことを特徴とする請求項1記載の屋外設置型照明器具。
【請求項4】
前記照明器具本体に,該照明器具本体内外を貫通する通気孔を形成すると共に,前記通気孔をガス透過性を有する撥水シートで被蓋したことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の屋外設置型照明器具。
【請求項5】
前記撥水シートが撥油性を有することを特徴とする請求項4記載の屋外設置型照明器具。
【請求項6】
前記基台の前記収容空間を平面視において円形に形成し,前記インバータ式電子安定器の基板を前記収容空間の形状に対応した円形に形成すると共に,該円形基板上に前記安定器を構成する電子部品を取り付けたことを特徴とする請求項1〜5いずれか1孔記載の屋外設置型照明器具。
【請求項7】
前記ステムの上端に前記照明器具本体を揺動可能に軸支すると共に,前記ステムに対する前記照明器具本体の相対的な揺動角度の変化を表示する角度表示手段を設けたことを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載の屋外設置型照明器具。
【請求項8】
前記保持枠に対する前記基台の相対的な回転位置を表示する角度表示手段を設けたことを特徴とする請求項2記載の屋外設置型照明器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−150854(P2011−150854A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−10390(P2010−10390)
【出願日】平成22年1月20日(2010.1.20)
【出願人】(592064110)株式会社ウシオスペックス (16)
【Fターム(参考)】