説明

層構造のシリケートを製造するための方法

本発明は、少なくともシリコンと酸素を含む、層構造のシリケートを製造する方法であって、
(1)シリカ及び/又は少なくとも1種のシリカ前駆体、水、ジエチルジメチルアンモニウム化合物、トリエチルメチルアンモニウム化合物、及びジエシルジメチルアンモニウムとトリエチルメチルアンモニウム化合物の混合物から成る群から選ばれる、少なくとも1種のテトラアルキルアンモニウム化合物、及び少なくとも1種の塩基、及び任意に、少なくとも1種の適切な種材料を含む混合物を準備する工程;及び(2)工程(1)に従い得られた混合物を、自己生成の圧力下(熱水条件)下に、120〜160℃の範囲の温度に、5〜10日間加熱し、層構造のシリケートを含む懸濁液を得る工程、を含む方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくともシリコンと酸素を含む、層構造のシリケート(layered silicate)を製造する方法であって、
(1)シリカ及び/又は少なくとも1種のシリカ前駆体、水、ジエチルジメチルアンモニウム化合物、トリエチルメチルアンモニウム化合物、及びジエシルジメチルアンモニウムとトリエチルメチルアンモニウム化合物の混合物から成る群から選ばれる、少なくとも1種のテトラアルキルアンモニウム化合物、及び少なくとも1種の塩基、及び任意に、少なくとも1種の適切な種材料を含む混合物を準備する工程;
(2)工程(1)に従い得られた混合物を、自己生成の圧力下(熱水条件)下に、120〜160℃の範囲の温度に、5〜10日間加熱し、層構造のシリケートを含む懸濁液を得る工程、
を含む方法に関する。
【0002】
更に、本発明は、本発明の1つ以上の方法によって得られる層構造のシリケート、及び新規な構造を有する特定のシリケートに関する。また本発明は、層構造のシリケートから製造することができるテクトシリケート(テクトケイ酸塩)に関する。更に、本発明は、層構造のシリケート及び/又はテクトシリケートの特定の使用方法にも関する。
【背景技術】
【0003】
層構造のシリケートは通常、公知である。例えば、非特許文献1(J.Song,H.Gies;Studies in Surface Science and Ctalysis,volume 15,2004,pp.295−300)が記載されて良い。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】J.Song,H.Gies;Studies in Surface Science and Ctalysis,volume 15,2004,pp.295−300
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
種々の技術分野、例えば触媒又は吸着体の分野では、特定の触媒又は吸着問題のために注文仕立ての材料を製造可能とする新しい材料、特にシリケート、及び新しい方法に対する絶え間ない要求が存在する。
【0006】
従って、本発明の目的は、例えば上述した分野に、それ自体として使用しても良く、又はテクトシリケートの製造のための前駆体として使用しても良い、層構造のシリケートを製造するための新しい方法を提供することにある。更に、本発明の目的は、新しい層構造の材料を提供することにある。更に、新しい方法、又は新しい材料から得ることができる材料は、ピラーシリケート(pillared silicate)の製造のための出発材料として使用されても良いと考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
従って、本発明は、少なくともシリコンと酸素を含む、層構造のシリケートを製造する方法であって、
(1)シリカ及び/又は少なくとも1種のシリカ前駆体、水、ジエチルジメチルアンモニウム化合物、トリエチルメチルアンモニウム化合物、及びジエシルジメチルアンモニウムとトリエチルメチルアンモニウム化合物の混合物から成る群から選ばれる、少なくとも1種のテトラアルキルアンモニウム化合物、及び少なくとも1種の塩基、及び任意に、少なくとも1種の適切な種材料(seeding material)を含む混合物を準備する工程;
(2)工程(1)に従い得られた混合物を、自己生成の圧力下(成行きの圧力下)(熱水条件)下に、120〜160℃の範囲の温度に、5〜10日間加熱し、層構造のシリケートを含む懸濁液を得る工程、
を含む方法に関する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施例に従い得られた、乾燥した層構造のシリケートのX−線回折パターンを示した図である。また、比較のために、RUB−36構造の線パターンを更に含んでいる。
【図2】実施例に従い得られた、乾燥した層構造のシリケートのX−線回折パターンを示した図である。
【図3】実施例に従い得られた、乾燥した層構造のシリケートのX−線回折パターンを示した図である。
【図4】実施例に従い得られた、乾燥した層構造のシリケートのX−線回折パターンを示した図である。
【図5】実施例4に従い得られた、乾燥した、層構造のシリケートの走査電子顕微鏡の画像を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明に従えば、少なくとも1種のテトラアルキルアンモニウム化合物に加え、この化合物とは異なる塩基が使用されても良い。この塩基の例は、アンモニウムヒドロキシドNH4OH、アルカリ金属ヒドロキシド、又はアルカリ土類金属ヒドロキシド、例えば水酸化ナトリウム、又は水酸化カリウム、又はこれらの化合物の2種以上の混合物である。この場合、少なくとも1種のテトラアルキルアンモニウム化合物は、1種以上の適切なアニオン、例えば、ハロゲンアニオン、例えばフルオリド、クロリド又はブロミド又はヨウ化物を含む。
【0010】
好ましくは、少なくとも1種のテトラアルキルアンモニウム化合物は、アニオンとして、工程(1)に従って使用される塩基を含む。このことについて、塩基性アニオンの例は、特に、ヒドロキシドイオン、又はアルミネート(アルミン酸塩)を含む。特に好ましい塩基性アニオンは、ヒドロキシドイオンである。
【0011】
従って、工程(1)で提供される混合物は、ジエチルジメチルアンモニウムヒドロキシド、トリエチルメチルアンモニウムヒドロキシド、又はジエチルジメチルアンモニウムヒドロキシド及びトリエチルメチルアンモニウムヒドロキシドを含むことが好ましい。
【0012】
特に好ましくは、工程(1)で提供される混合物は、ただ1種類のテトラアルキルアンモニウム化合物、より好ましくは、正確に1種類のテトラアルキルアンモニウムヒドロキシド、及び特にジエチルジメチルアンモニウムヒドロキシドのみを含む。
【0013】
この好ましい実施の形態のために、工程(1)に従う混合物が、通常テトラアルキルアンモニウムイオンのための対イオンとして使用されるヒドロキシド以外の通常のアニオンを本質的に有しないことも好ましい。好ましくは、工程(1)に従う混合物は、臭化物又はフッカ物等のハロゲンイオンを有しない。ここで「本質的に有しない」は、通常、上述した混合物の、上述したアニオンについてのそれぞれの含有量が、500ppm以下であることを表している。
【0014】
原則として、適切な任意の化合物を、シリカ又はシリカ前駆体として使用することができる。こここで使用される「シリカ前駆体」という用語は、選択された条件下で、層構造のシリケート(ケイ酸塩)のシリケート構造の形成を許容する化合物を表している。テトラアルコキシシラン、例えばテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、又はテトラプロポキシシランを、前駆体化合物として例示しても良い。本発明の方法では、シリカが特に好ましく使用される。例えば、このようなシリカ供給源は、ヒュームド非結晶質シリカ、シリカゾル、例えばLudox又はこれらに類似するものであっても良い。2種以上のシリカ供給源、又は2種以上のシリカ前駆体の混合物、又は少なくとも1種のシリカ供給源と少なくとも1種のシリカ前駆動体の混合物が使用されることも考えられる。唯一のシリカ供給源として非結晶質シリカ(アモルファスシリカ)が好ましい。
【0015】
従って、本発明は、上述した方法であって、工程(1)に従い非結晶質シリカ(アモルファスシリカ)が使用される方法にも関する。
【0016】
通常、原則として、適切な任意の非結晶質シリカを使用することが可能である。比表面積(BET、Brunauer−Emmet−Teller;DIN66131に従い、77Kで窒素吸着によって決定)が10〜400m2/gの範囲、好ましくは10〜100m2/gの範囲、及び特に好ましくは10〜50m2/gの範囲の非結晶質シリカが好ましい。更に好ましい範囲は、50〜100m2/g、100〜300m2/g、又は300〜400m2/gである。
【0017】
工程(1)に従う混合物中で、シリカ、及び/又はSiO2として計算されるシリカ前駆体、テトラアルキルアンモニウム化合物、及び水のモル割合が、得られるべき層構造のシリケートに依存して選択されて良い。驚くべきことに、工程(2)に従う特定の熱水条件、すなわち120〜160℃の結晶化温度、及び5〜10日間の結晶化期間が、上述した材料のモル割合に依存して、新しい材料の製造を可能とすることがわかった。更に、モル割合に加え、結晶化期間を変化させた場合、これらのパラメーターの特定の組み合わせについて、新しい材料が得られることがわかった。従って、120〜160℃の範囲の結晶化温度、及び5〜10日間の結晶化期間のパラメータの組み合わせが、この技術分野では知られていない、複数の材料の合成を可能とする柔軟な構想を与える。
【0018】
結晶化温度に関する限り、125〜155℃の範囲の温度、より好ましくは130〜150℃、及び更に好ましくは135〜145℃の範囲の温度が使用される。特に、138〜142℃の範囲の温度が関与する。
【0019】
他の考えられる温度範囲は、例えば120〜130℃、又は130〜140℃、又は140〜150℃、又は150〜160℃である。本発明に従い、工程(2)における結晶化の間、2つ以上の異なる温度も使用して良い。これについて、温度を上述した範囲内の所定の温度に調節し、この温度を所定の期間維持し、そして次に温度を上述した範囲内で、他の値に上昇又は下降させることも可能である。この段階的な温度調節とは逆に、又はこれに加えて、熱水的な結晶化の間、結晶化温度を徐々に減少又は上昇させても良い。通常、工程(1)に従い混合物を加熱すること(結晶化温度)、及び/又は工程(2)の間、混合物を加熱することに関する限り、使用する加熱速度は適切に選ぶことができる。好ましくは、加熱速度は、0.1℃/分〜20℃/分、好ましくは0.3℃/分〜15℃/分、及び特に0.5℃/分〜10℃/分の範囲である。
【0020】
シリカ及び/又はその前駆体、テトラアルキルアンモニウム化合物、及び水の上述したモル割合について、1:(0.3〜0.7):(9〜15)の範囲が好ましく、1:(0.4〜0.6):(9〜15)の範囲がより好ましく、1:(0.45〜0.55):(9〜15)の範囲が更に好ましい。特に好ましいものは、シリカ及び/又はその前駆体:テトラアルキルアンモニウム化合物のモル割合が、1:(0.48〜0.52)、特に1:(0.49〜0.51)のものである。
【0021】
従って、本発明は、工程(1)に従い得られる混合物が、SiO2及び/又はSiO2として計算されるシリカ前駆体、少なくとも1種のテトラアルキルアンモニウム化合物、及び水を含み、且つ前記混合物は、SiO2:テトラアルキルアンモニウム化合物:水が、1:(0.3〜0.7):(9〜15)のモル割合、好ましくは1:(0.4〜0.6):(9〜15)、より好ましくは1:(0.45〜0.55):(9〜15)のモル割合であることを特徴とする上述した方法に関する。
【0022】
従って、工程(1)では、所定の混合物が準備され、該混合物は、工程(2)で熱水の結晶化を受ける。通常、個々の出発材料を、考えられる全ての順序で混合することが可能である。好ましくは、シリカ又はこれらの前駆体は、テトラアルキルアンモニウム化合物を含む水性混合物と一緒に混合される。この構造指向剤を加えた後、得られた混合物を、好ましくは0.1〜10時間、より好ましくは0.5〜5時間、及び更に好ましくは1〜2時間、攪拌することが好ましい。工程(1)に従いコロイド状(膠様)溶液を製造する間の温度は、好ましくは10〜40℃の範囲、より好ましくは15〜35℃の範囲、及び特に好ましくは20〜30℃の範囲である。
【0023】
出発材料の所望のモル割合に依存して、適切な量の水を適切に除去することも、又は適切に加えることも可能である。水の除去は、例えば、混合物を注意深く加熱することにより、又はロータリーエバポレーターを使用して行なっても良い。水は、好ましくは60〜85℃、より好ましくは65〜80℃の温度、及び特に好ましくは65〜75℃の温度で除去される。水が加えられるか、又は除去される場合、得られる混合物を0.1〜5時間、好ましくは0.5〜2時間攪拌することが好ましい。
【0024】
本発明の更なる実施の形態に従えば、工程(1)に従う混合物は、追加的に、工程(2)に従う熱水的な結晶化から得られた層構造のシリケート中のSi原子の少なくとも一部を同形置換するのに適切な少なくとも1種の元素の、少なくとも1種の供給源を含む。好ましい適切な元素は、Al、B、Fe、Ti、Sn、Ga、Ge、Zr、V、Nb及びこれらの混合物から選ばれる。少なくとも1種の適切な元素の供給源が、少なくとも1種存在するために、熱水的な結晶化の間に形成されるシリケート構造は、Si原子のみならず、Si原子の同形置換として、少なくとも1種の適切な元素を含む。
【0025】
例えば、アルミニウムが導入される場合、例えば金属アルミニウム又は適切なアルミネート、例えばアルカリ金属アルニネート、及び/又はアルミニウムアルコラート、例えばアルミニウムトリイソプロピレートを使用することが(出発材料としてのテトラアルキルアンモニウム化合物、及びシリカ及び/又はシリカ前駆体に加え)可能である。例えばホウ素が導入される場合、例えば遊離ホウ酸及び/又はボレート及び/又はホウ酸エステル、例えばトリエチルボレートを使用することが(出発材料としてのテトラアルキルアンモニウム化合物、及びシリカ及び/又はシリカ前駆体に加え)可能である。例えば、チタニウムが導入される場合、例えばチタニウムアルコレート、例えばチタニウムエタノレート、又はチタニウムプロピレートを使用することが(出発材料としてのテトラアルキルアンモニウム化合物、及びシリカ及び/又はシリカ前駆体に加え)可能である。例えば、スズが使用される場合、例えばスズクロリド及び/又は有機金属スズ化合物、例えばスズアルコレート、又はキレート、例えばスズアセチルアセトンを(出発材料としてのテトラアルキルアンモニウム化合物、及びシリカ及び/又はシリカ前駆体に加え)使用することが可能である。例えば、ジルコニウムが導入される場合、例えば、ジルコニウムクロリド、及び/又はジルコニウムアルコレートを(出発材料としてのテトラアルキルアンモニウム化合物、及びシリカ及び/又はシリカ前駆体に加え)使用することが可能である。例えば、バナジウム又はゲルマニウム、又はニオブが導入される場合、例えばバナジウムクロリド、又はゲルマニウムクロリド、又はニオビウムクロリドを(出発材料としてのテトラアルキルアンモニウム化合物、及びシリカ及び/又はシリカ前駆体に加え)使用することが可能である。
【0026】
本発明の更なる実施の形態に従えば、少なくとも1種の種材料(seeding material)が、工程(1)の混合物に、結晶化助剤として加えられても良い。種材料として、所望の層構造の材料中に得られる全ての化合物が考えられる。与えられた層構造のシリケートの合成のために、種材料として、上記層構造のシリケート及び/又は上記層構造のシリケートから以下に記載する方法によって得られたテクトシリケートを加えることが好ましい。種材料として、層構造のシリケートを加えることが特に好ましい。種材料の代表的な濃度は、工程(1)に従う混合物中に存在するシリカ、又はシリカとして計算されるシリカ前駆体に対して、0.1〜5質量%(種材料)である。
【0027】
得られた混合物は、次に工程(2)で、熱水的な結晶化が行なわれる。好ましくは、混合物は、オートクレーブに移される。結晶化の温度を1つ以上の所望の温度に調整するために、加熱及び/又は冷却手段、例えば内部/及び外部の加熱及び/又は冷却手段、例えば加熱及び/又は冷却ジャケットを備えたオートクレーブを使用することが更に好ましい。オートクレーブを所定の環境、例えばオーブン、例えば循環空気オーブン、又はこれらに類似する、合成混合物の所望の温度を維持可能とするものの中に移すことも可能である。
【0028】
合成混合物は、好ましくは、工程(2)に従う結晶化のために、適切に攪拌される。結晶化が行われる反応容器を回転させることも可能である。
【0029】
本発明の特に好ましい第1の実施の形態に従えば、工程(1)で得られる混合物は、SiO2及び/又はSiO2として計算されるシリカ前駆体、少なくとも1種のテトラアルキルアンモニウム化合物、及び水を、所定のモル割合で含み、該モル割合は、SiO2:テトラアルキルアンモニウム化合物:水のモル割合で1:(0.45〜0.55):(9.5〜10.5)、より好ましくは1:(0.47〜0.53):(9.7〜10.3)、更に好ましくは1:(0.49〜0.51):(9.9〜10.1)である。
【0030】
従って、本発明は、上述した方法であって、工程(1)に従い得られる混合物が、SiO2又はSiO2として計算されるシリカ前駆体、少なくとも1種のテトラアルキルアンモニウム化合物、及び水を、SiO2:テトラアルキルアンモニウム化合物:水として、1:(0.45〜0.55):(9.5〜10.5)のモル割合で含むことを特徴とする方法にも関する。更に、本発明は、この方法によって得ることができる、又は得られたシリケートに関する。
【0031】
この特に好ましい第1の実施の形態について、この混合物を工程(2)で、8.5〜9.5日間、より好ましくは8.5〜9.0日間、更に好ましくは8.6〜8.8日間、加熱することが更に好ましい。
【0032】
これらの特定の工程条件から、少なくとも以下の反射を含むX−線回折パターンを有する層構造のシリケートを、好ましくは得ることができ、又は得ることができた。
【0033】
【表1】

【0034】
ここで、100%は、X−線回折パターン中の最大ピークの強度を表す。
【0035】
更に、本発明は、層構造のシリケート、例えば少なくとも以下の反射を含むX−線回折パターンを有する層構造のシリケートにも関する。
【0036】
【表2】

【0037】
ここで、100%は、X−線回折パターン中の最大ピークの強度を表す。
【0038】
特に好ましい第1の実施の形態に関し、この混合物を、工程(2)で、5.5〜6.5日間、より好ましくは5.7〜6.3日間、及び更に好ましくは5.9〜6.1日間、加熱することも好ましい。
【0039】
これらの特定の工程条件から、少なくとも以下の反射を含むX−線回折パターンを有する層構造のシリケートを、好ましくは得ることができ、又は得ることができた。
【0040】
【表3】

【0041】
ここで、100%は、X−線回折パターン中の最大ピークの強度を表す。
【0042】
更に、本発明は、層構造のシリケート、例えば少なくとも以下の反射を含むX−線回折パターンを有する層構造のシリケートにも関する。
【0043】
【表4】

【0044】
ここで、100%は、X−線回折パターン中の最大ピークの強度を表す。
【0045】
特に好ましい第1の実施の形態に関し、この混合物を、工程(2)で、6.7〜7.5日間、より好ましくは6.8〜7.3日間、及び更に好ましくは6.9〜7.1日間、加熱することが更に好ましい。
【0046】
従って、本発明は、工程(1)で得られた混合物が、SiO2及び/又はSiO2として計算されるシリカ前駆体、少なくとも1種のテトラアルキルアンモニウム化合物、及び水を、SiO2:テトラアルキルアンモニウム化合物:水のモル割合として、1:(0.45〜0.55):(9.5〜10.5)のモル割合で含み、及び混合物が、工程(2)に従い、6.7〜7.5日間、好ましくは6.8〜7.3日間、及び更に好ましくは6.9〜7.1日間加熱されることを特徴とする、本発明の方法によって得ることができる、又は得ることができた層構造のシリケートにも関する。好ましくは、上記層構造のシリケートは、工程(1)に従い使用される水溶液が、ジエチルジメチルアンモニウムヒドロキシド、トリエチルメチル−アンモニウムヒドロキシド、又はジエチルジメチルアンモニウムヒドロキシドとトリエチルメチルアンモニウムヒドロキシドの混合物を含む(より好ましくは上記溶液が、ジエチルジメチルアンモニウムヒドロキシドを含む場合)工程から得られ、又は得ることができるものである。特に好ましい実施の形態では、混合物は工程(2)に従い、130〜150℃の範囲の温度、好ましくは135〜145℃の範囲の温度に加熱される。層構造のシリケートは、工程(1)に従う、非結晶質のシリカ、ジエチルジメチルアンモニウムヒドロキシド及び水が、1:(0.49〜0.51):(9.9〜10.1)のモル割合の混合物を、工程(2)で、164〜172時間の範囲で、139〜141℃の範囲の温度で加熱することによって得られ、又は得ることができることが最も好ましい。
【0047】
特に好ましい第2の実施の形態に従えば、工程(1)に従い得られる混合物は、SiO2及び/又はSiO2として計算されるシリカ前駆体、少なくとも1種のテトラアルキルアンモニウム化合物、及び水を、SiO2:テトラアルキルアンモニウム化合物:水のモル割合として、1:(0.45〜0.55):(12.0〜13.0)、より好ましくは1:(0.47〜0.53):(12.3〜12.9)、更に好ましくは1:(0.49〜0.51):(12.5〜12.7)のモル割合で含む。
【0048】
従って、本発明は、上述した方法であって、工程(1)に従い得られる混合物が、SiO2及び/又はSiO2として計算されるシリカ前駆体、少なくとも1種のテトラアルキルアンモニウム化合物、及び水を、SiO2:テトラアルキルアンモニウム化合物:水のモル割合として、1:(0.45〜0.55):(12.0〜13.0)のモル割合で含む方法に関する。更に、本発明は、本方法によって得ることができる、又は得られたシリケートに関する。
【0049】
特に好ましい第2の実施の形態について、この混合物を、工程(2)で、7.5〜8.5日間、より好ましくは7.7〜8.3日間、及び更に好ましくは7.9〜8.1日間の範囲の期間、加熱することが更に好ましい。
【0050】
これらの特定の工程条件から、少なくとも以下の反射を含むX−線回折パターンを有する層構造のシリケートを、好ましくは得ることができ、又は得ることができた。
【0051】
【表5】

【0052】
ここで、100%は、X−線回折パターン中の最大ピークの強度を表す。
【0053】
更に、本発明は、層構造のシリケート、例えば少なくとも以下の反射を含むX−線回折パターンを有する層構造のシリケートにも関する。
【0054】
【表6】

【0055】
ここで、100%は、X−線回折パターン中の最大ピークの強度を表す。
【0056】
本発明の方法の好ましい実施の形態に従えば、その母液中に含まれる層構造のシリケートは、適切な方法で、少なくとも1工程で、工程(2)で得られた懸濁液から分離される。この分離は、例えば、ろ過、限外ろ過、ダイアろ過(diafiliration)、又は遠心分離法で、又は例えば、スプレー乾燥、及びスプレー造粒法によって行うことができる。スプレー乾燥又はろ過による分離が好ましい。
【0057】
従って、本発明な、上述した方法であって、追加的に、
(3)工程(2)に従い得られた懸濁液からシリケートを分離する工程、
を含む方法にも関する。
【0058】
本発明の方法の一実施の形態に従えば、工程(2)に従う結晶化は、適切なケンチングによって停止させることができる。ここで、その温度が、結晶化を停止させるのに適切である水を、懸濁液に加えることが特に好ましい。
【0059】
本発明の方法の好ましい実施の形態に従えば、上述したように分離された少なくとも1種のシリケートは、洗浄及び/又は乾燥される。
【0060】
従って、本発明は、上述した方法であって、追加的に、工程(3)に従い得られたシリケートを
(4)洗浄、
及び/又は
(5)乾燥
する工程を含む方法にも関する。
【0061】
分離の次に、少なくとも1つの洗浄工程、及び/又は少なくとも1つの乾燥工程を行うことができ、ここで、少なくとも2つの洗浄工程で、同一、又は異なる洗浄剤又は洗浄剤混合物を使用することができ、及び少なくとも2つの乾燥工程で、同一、又は異なる乾燥温度を使用することができる。
【0062】
少なくとも1つの洗浄工程が行われる場合、分離したシリケートを、(標準ガラス電極を使用して測定して)洗浄水のpHが6〜8の範囲、好ましくは6.5〜7.5の範囲になるまで洗浄することが好ましい。
【0063】
ここで、乾燥温度は、好ましくは室温〜180℃、より好ましくは75〜170℃、より好ましくは90〜160℃、及び特に好ましくは100〜150℃の範囲である。
【0064】
従って、本発明は、上述した方法であって、
(3)工程(2)に従って得られた懸濁液からシリケートを分離し、及び更に、
(4)分離されたシリケートを、6.5〜7.5の範囲のpHまで洗浄する工程、及び
(5)分離され、及び任意に洗浄されたシリケートを、好ましくは100〜150℃の範囲の温度で乾燥させる工程、
を追加的に含む方法にも関する。
【0065】
使用しても良い洗浄剤は、例えば、水、アルコール、例えばメタノール、エタノール、又はプロパノール、又はこれらの2種以上の混合物である。混合物の例は、2種以上のアルコール、例えばメタノールとエタノール、又はメタノールとプロパノール、又はエタノールとプロパノール、又はメタノールとエタノールとプロパノールの混合物、又は水と少なくとも1種のアルコールの混合物、例えば水とメタノール、又は水とエタノール、又は水とプロパノール、又は水とメタノールとエタノール、又は水とメタノールとプロパノールの混合物である。水又は水と少なくとも1種のアルコール、好ましくは水とエタノールが好ましく、水が唯一の洗浄剤として極めて好ましい。
【0066】
本発明の方法に従い、シリケート、特に、シリケート構造のSi原子の少なくとも一部が任意に同形置換された層構造のシリケートが得られる。従って、本発明は、上述した方法によって得ることができる、又は得られたシリケート、特に層構造のシリケート、任意に同形置換された層構造のシリケートに関する。
【0067】
更なる実施の形態に従えば、本発明は、上述した方法であって、分離した、及び任意に洗浄した、及び/又は乾燥させたシリケートを後処理し、これにより、か焼したシリケート中のSi原子の少なくとも一部を、少なくとも1種の適切な元素で同形置換する方法にも関する。好ましい、適切な元素は、Al、B、Fe、Ti、Sn、Ga、Zr、V、Nb、及びこれらの2種以上の混合物から選ばれる。層構造のシリケートのこのような後処理は、層構造のシリケートが既に同形置換された層構造のシリケートであるか否かには無関係に行うことができる。
【0068】
本発明の方法の更なる実施の形態に従えば、工程(2)に従って得られた層構造のシリケートは、工程(6)に従い、少なくとも1つの追加的な工程(段階)で、か焼される。層構造のシリケートを含む懸濁液、即ち層構造のシリケートを含む母液を、直接的にか焼処理に処理することも、原則として可能である。上述したように、工程(3)に従い、懸濁液からシリケートを分離することが好ましい。か焼の前に、懸濁液から分離されたシリケートを、上述した少なくとも1つの洗浄工程(4)、及び/又は上述した少なくとも1つの乾燥工程(5)に送ることも可能である。
【0069】
工程(2)及び/又は工程(3)及び/又は工程(4)及び/又は工程(5)で得られたシリケートの、工程(6)に従うか焼を700℃以下の範囲の温度で行い、テクトシリケートを得ることが好ましい。より好ましくは、か焼温度は、300〜700℃の範囲、更に好ましくは300〜600℃の範囲である。
【0070】
ここで、本発明の方法の好ましい実施の形態に従えば、層構造のシリケートの加熱は、室温〜700℃以下の温度で行われ、加熱速度は、好ましくは0.1〜12℃/h、より好ましくは1〜11℃/h、及び特に好ましくは5〜10℃/hの範囲である。
【0071】
本発明の方法の可能な実施の形態に従えば、か焼は、連続する温度で、段階的に行なわれる。ここで使用される「連続する温度で、段階的に」という記載は、シリケートがある温度で加熱されるか焼が、この温度で所定時間保持され、そしてこの温度から少なくとも更なる温度に加熱され、そしてこの温度で、所定時間保持されることを意味する。段階的なか焼が行なわれた場合、か焼されるシリケートは、好ましくは4種以下、より好ましくは3種以下、特に好ましくは2種以下の温度に保持される。
【0072】
か焼は、任意の適切な雰囲気、例えば空気、希薄空気、窒素、蒸気、合成空気、又は二酸化炭素中で行うことができる。か焼は、空気下に行なうことが好ましい。
【0073】
か焼は、この目的のために適切な任意の装置内で行うことができる。か焼は、回転チューブ内、ベルトか焼機内、マッフル炉内、又はシリケートが次に意図する目的のために実質的に使用される装置内で、現場(in situ)で行うことが好ましい。ここで回転チューブ及びベルトか焼機が特に好ましい。
【0074】
本発明の方法に従えば、シリケート、特にテクトシリケートが得られる。
【0075】
従って、本発明は、上述した方法であって、
(6)(2)又は(3)又は(4)又は(5)に従い得られたシリケートを、好ましくは300〜700℃の範囲の温度、より好ましくは300〜600℃の範囲の温度でか焼する工程、
を追加的に含む方法にも関する。
【0076】
か焼の後、更なる実施の形態に従い、本発明は、上述した方法であって、か焼したシリケートを適切に後処理する工程を追加的に含み、ここで、か焼されたシリケート中の少なくとも一部のSiが、少なくとも1種の適切な元素で同形的に置換される方法にも関する。好ましい、適切な元素は、Al、B、Fe、Ti、Sn、Ga、Ge、Zr、V、Nb、及びこれらの2種以上の混合物から選ばれる。か焼されたシリケートのこのような後処理は、層構造のシリケートが、か焼の前に、既に同形置換された層構造のシリケートであるか否かに関らず行うことができる。格子に組み込まれる原子の種類に依存して、(例えばシリケートにカチオンを搭載可能とする)負に荷電されたフレームワークが形成されても良い。とりわけ、構造指向剤のアンモニムイオンのテトラアルキルアンモニウム、白金、パラジウム、ロジウム、又はルテニウムカチオン、アルカリ金属カチオン例えばナトリウム又はカリウムイオン、又はアルカリ土類金属カチオン、例えばマグネシウム又はカルシウムイオンが、このようなものとして記載されても良い。
【0077】
従って、本発明は、工程(6)に従うか焼、任意に次に同形置換を含む、上述した方法によって得られるシリケート、特に、テクトシリケートに関する。
【0078】
多くの技術的な適用で、使用者はシリケート材料自体の替わりに、しばしば(成形物に加工された)層構造のシリケート及び/又はテクトシリケートを使用することを望む。このような成形物は、例えば、管反応器等の内部で、混合物から物質を有利に分離するために、特に多くの工業プロセスで必要なものである。
【0079】
従って、本発明は、上述した結晶性のミクロ孔性の層構造及び/又はテクトシリケートを含む成形物にも関する。本発明は、上述した層構造のシリケートを含む成形物も含む。
通常、成形物は、得られる成形物が、所望の用途にとって適切であるならば、本発明の層構造のシリケート及び/又はテクトシリケートに加え、考えられる全ての更なる化合物をも含んで良い。
【0080】
本発明について、少なくとも1種の適切なバインダー材料が、成形物の製造に使用されることが好ましい。この好ましい実施の形態について、より好ましくは、層構造のシリケート及び/又はテクトシリケート及び少なくとも1種のバインダーの混合物が製造される。適切なバインダーは、通常、(バインダーなしで存在して良い物理吸着に加え、)結合されるべきテクトシリケートの粒子間に接着及び/又は粘着を与える全ての混合物である。このようなバインダーの例は、金属酸化物、例えばSiO2、Al23、TiO2、ZrO2、又はMgO又はクレイ、又はこれらの化合物の2種以上の混合物である。Al23バインダー、クレイミネラル、及び天然又は合成アルミナ、例えばアルファ−、ベータ、ガンマ−、デルタ−、エータ−、カッパ−、チ−、又はセータ−アルミナ、及びこれらの無機又は有機金属前駆体、例えばギップサイト、ベイライト、ベーマイト、シュードボエマイト、又はトリアルコキシアルミネート、例えばアルミニウムトリイソプピレートが特に好ましい。更に好ましいバインダーは、極性及び非極性部分を有する両親媒性化合物、及びグラファイトである。更なるバインダーは、例えば、クレイ、例えばモントモリオナイト、カオリン、ベントナイト、ハロイサイト、ディッカイト、ナクライト又はアナキシトである。これらのバインダーは、それ自体で使用することができる。本発明について、成形物の製造の少なくとも一つの更なる工程でバインダーが形成される化合物を使用することも可能である。このようなバインダー前駆体の例は、テトラアルコキシシラン、テトラアルコキシチタネート、テトラアルコキシジルコネート、又は2種以上の異なるテトラアルコシシランの混合物、又は2種以上の異なるテトラアルコキシチタネートの混合物、又は2種以上の異なるテトラアルコキシジルコネートの混合物、又は少なくとも1種のテトラアルコキシシランと少なくとも1種のテトラアルコキシチタネート、又は少なくとも1種のテトラアルコキシシランと少なくとも1種のテトラアルコキシジリコネート、又は少なくとも1種のテトラアルコキシチタネートと少なくとも1種のテトラアルコキシジルコネートの混合物、又は少なくとも1種のテトラアルコキシシランと少なくとも1種のテトラアルコキシチタネートと少なくとも1種のテトラアルコキシジルコネートの混合物である。本発明について、完全に又は部分的にSiO2で構成されるか、又は成形物の製造の少なくとも1つの更なる工程でSiO2が形成されるSiO2の前駆体であるバインダーが記載されるべきである。このことについて、コロイド状のシリカ及び「ウェット法」シリカ及び「乾燥法」シリカの何れもが使用可能である。これらは、極めて好ましくは非結晶質のシリカであり、シリカ粒子のサイズ(粒径)は、例えば5〜100nmの範囲であり、及びシリカ粒子の表面積は、50〜500m2/gの範囲である。好ましくはアルカリ性及び/又はアンモニア性の溶液の状態の、より好ましくはアンモニア性溶液の状態のコロイド状シリカは、例えば市販されており、特にLudox(登録商標)、Syton(登録商標)、Nalco(登録商標)、又はSnowtex(登録商標)として市販されている。「ウェット法」シリカは、例えば、特にHi−Sil(登録商標)、Ultrasil(登録商標)、Vulcasil(登録商標)、Santocel(登録商標)、Valron−Estersil(登録商標)、Tokusil(登録商標)、又はNipsil(登録商標)として市販されている。「乾燥法」シリカは、例えば、特に、Aerosil(登録商標)、Reolosil(登録商標)、Cab−O−Sil(登録商標)、Fransil(登録商標)、又はArcSilica(登録商標)として市販されている。バインダーは、好ましくは、そのバインダー含有量が、それぞれ最終的に得られる成形物の合計質量に対して、80質量%以下、より好ましくは5〜80質量%の範囲、より好ましくは10〜70質量%の範囲、より好ましくは10〜60質量%の範囲、より好ましくは15〜50質量%の範囲、より好ましくは15〜45質量%の範囲、特に好ましくは15〜40質量%の範囲である、最終的に得られる成形物を得ることができる量で使用される。ここで使用される「最終的に得られる成形物」という記載は、以下に記載する乾燥及びか焼工程(IV)及び/又は(V)から得ることができる(特に好ましくは工程(V)から得ることができる)成形物に関するものである。
【0081】
更なる加工のために、及び可塑材量(plastic material)の形成のために、バインダー、又はバインダーの前駆体の混合物、及びゼオライト系材料を、少なくとも1種の更なる化合物と一緒に混合することができる。ここで特に、好ましくは孔形成剤が記載される。本発明の方法において、仕上られた成形物に関し、所定の孔径及び/又は所定の孔径分布、及び/又は所定の孔体積を形成する全ての化合物を、孔形成剤として使用することができる。本発明の方法に使用される好ましい孔形成剤は、水又は水性溶媒混合物に対して分散性、懸濁性、又は乳濁性のポリマーである。ここで、好ましいポリマーは、ポリマー性ビニル化合物、例えばポリアルキレンオキシド、例えばポリエチレンオキシド、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリオレフィン、ポリアミド、及びポリエステル、炭水化物、例えばセルロース、又はセルロース誘導体、例えばメチルセルロース、又は砂糖又は天然ファイバーである。更に適切な孔形成剤は、例えば、パルプ又はグラファイトである。工程(I)に従う混合物の製造で孔形成剤が使用される場合、孔形成剤の含有量、好ましくは工程(I)に従う混合物のポリマー含有量は、工程(I)に従う混合物中の新規なテクトシリケートの量に対して、好ましくは5〜90質量%の範囲、好ましくは15〜75質量%の範囲、及び特に好ましくは25〜55質量%の範囲である。所望の孔径分布を所望する場合、2種以上の孔形成剤の混合物を使用しても良い。本発明の方法の特に好ましい実施の形態では、以下に記載するように、孔形成剤は、(工程(V)でか焼して、多孔性の成形物を得ることによって)除去される。
【0082】
本発明の同様に好ましい実施の形態では、少なくとも1種のペースト剤(pasting agent)が工程(I)に従う混合物の製造に加えられる。使用しても良いペースト剤は、この目的のために適切な全ての化合物である。これらは、好ましくは、有機、特に親水性ポリマー、例えばセルロース、セルロース誘導体、例えばメチルセルロース、スターチ、例えばポテトスターチ、ウォールペーパーペースト、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリイソブテン、又はポリテトラフランである。従って、孔形成剤としても作用する特定の化合物をペースト剤として使用することができる。本発明の方法の特に好ましい実施の形態では、以下に記載するように、これらのペースト剤は、工程(V)でか焼して多孔性成形物を得ることによって除去される。
【0083】
本発明の更なる実施の形態では、少なくとも1種の酸性添加剤を、工程(I)に従う混合物の製造の間に加えても良い。以下に記載するような、か焼によって好ましい工程(V)で除去可能な有機酸性化合物が極めて好ましい。カルボン酸、例えばギ酸、シュウ酸、及び/又はクエン酸が特に好ましい。2種以上のこれら酸性化合物を使用することも可能である。
【0084】
層構造のシリケート及び/又はテクトシリケートを含む、工程(I)に従う混合物の成分を加える順序は重要ではない。最初に少なくとも1種のバインダーを加え、次に少なくとも1種の孔形成剤及び少なくとも1種の酸性化合物を加え、そして最後に少なくとも1種のペースト剤を加えることが可能であり、及び少なくとも1種のバインダー、少なくとも1種の孔形成剤、少なくとも1種の酸性化合物、及び少なくとも1種のペースト剤について、順序を入れ替えることも可能である。
【0085】
層構造のシリケート及び/又はテクトシリケート固体にバインダーを加えた後(これには、適切であれば、上述した少なくとも1種の化合物が事前に加えられている)、工程(I)に従う混合物は、通常、10〜180分間、均一化される。特に、ニーダー(練り器)、エッジミル、又は押出し機が均一化のために特に好ましい。混合物は、練られることが好ましい。工業規模では、均一化のために、エッジミルが好ましく使用される。均一化は、通常、約10℃からペースト剤の沸点の範囲の温度、及び標準圧力又は大気圧を僅かに超える圧力で行われる。この後、適切であれば、上述した少なくとも1種の化合物を加えることもできる。このようにして得られた混合物は、好ましくは、押出し可能な可塑材量(プラスチック材料)が形成されるまで練られる。
【0086】
本発明のより好ましい実施の形態に従えば、均一化された混合物は成形される。本発明について、例えば直径が好ましくは1〜10mm、特に好ましくは2〜5mmの押出し物を与える、通常の押出し機によって押出しすることによって成形が行われる方法が、成形工程のために好ましい。このような押出し機は、例えばUllmann’s Enzyklopadie der Technischen Chemie,4th Edition,Vol.2,page295 et seq.,1972に記載されている。スクリュータイプ押出し機の使用に加え、プランジャータイプの押出し機も成形のために好ましく使用される。しかしながら、原則として、公知の全ての、及び/又は適切な練り及び成形装置と方法を、成形のために使用して良い。これらの例は、特に次のものである:ブリケット化、すなわち追加的なバインダーを加えて、又は加えることのない機械的な圧縮;ペレット化、すなわち、円状及び/又は回転動作によるコンパクト化;焼成、すなわち成形される材料が、熱処理に処理される。本発明に従い製造された成形物の形状は、記載されたように選ぶことができる。特に、中でも、球状、楕円形状、シリンダー状、又はタブレット状が可能である。
【0087】
本発明について、工程(III)の後に、少なくとも1つの乾燥工程を行うことが好ましい。
【0088】
本発明について、工程(IV)の次に、少なくとも1つのか焼工程を行うことが好ましい。か焼工程は、通常、300〜700℃、好ましくは300〜600℃の範囲の温度で行われる。か焼は、任意の適切なガス雰囲気下に行なうことができ、空気及び/又は希薄空気(lean air)下に行うことが好ましい。更に、か焼は、マッフル炉、ロータリーキルン及び/又はベルトか焼オーブン内で行うことが好ましい。か焼工程の間、温度を一定に保つか、又は連続的又は不連続的に変化させることができる。か焼を2回以上行う場合、か焼温度は、個々の工程で異なることも、同一であることも可能である。
【0089】
従って、本発明は、上述した成形物を製造する方法であって、以下の工程
(I)上述した層構造のシリケート及び/又はテクトシリケート、又は上述した方法によって得ることができる、又は得られた層構造のシリケート及び/又はテクトシリケート、及び任意に少なくとも1種のバインダーを含む混合物を製造する工程、
(II)混合物を練る工程、
(III)練った混合物を成形し、少なくとも1種の成形物を得る工程、
(IV)少なくとも1種の成形物を乾燥する工程、
(V)少なくとも1種の乾燥した成形物を、か焼する工程、
を含む方法にも関する。
【0090】
乾燥の前及び/又は後、及び/又はか焼の前及び/又は後に、少なくとも1種の成形物は、適切であれば、濃縮又は希釈されたブレンステッド酸、又は2種以上のブレンステッド酸の混合物で処理することができる。適切な酸は、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸、又はカルボン酸、ジカルボン酸、又はオリゴ−又はポリカルボン酸、例えばニトリロトリ酢酸、スルホサリチル酸、又はエチレンジアミンテトラ酢酸である。適切であれば、この、少なくとも1種のブレンステッド酸を使用した少なくとも一つの処理の次に、(各場合において、上述した条件下に行われる)少なくとも一つの乾燥工程、及び/又は少なくとも一つのか焼工程が行われる。
【0091】
本発明の更なる実施の形態に従えば、本発明に従い得られた成形物は、更に良好な硬化のために、水蒸気処理に処理することができ、この処理の後、好ましくは乾燥が、少なくとも、もう1回行われ、及び/又はか焼が少なくとも、もう1回行われる。例えば、少なくとも1回の乾燥工程、及び少なくとも1回の次のか焼工程の後、か焼された成形物は、蒸気処理に処理され、そして次に乾燥が少なくとも、もう1回、及び/又はか焼が少なくとも、もう1回行われる。
【0092】
本発明は、更に、分子篩、触媒、触媒担体、又はこれらのバインダーとして、吸着剤、顔料、洗剤の添加剤、建築材料の添加剤として、被覆ペースト、及び仕上げ物にチキソトロピック(揺変性)の特性を与えるために、及び外部及び内部滑剤としての適用、耐炎剤、紙製品への助剤及び充填剤として、殺菌性(bactericidal)及び/又は殺菌際(fungicidal)組成物中に、イオン交換のために、セラミックスの製造のために、ポリマーに、電気、光学、又は電子工学的な成分及びスイッチイング素子又はセンサーに、本発明のシリケートを使用する方法、特に新規なテクトシリケートを使用する方法、及び/又は本発明の成形物を使用する方法に関する。
【0093】
好ましくは、本発明の層構造のシリケート、及び/又は本発明の方法によって得ることができる、又は得ることができた層構造のシリケート、及び/又は本発明のテクトシリケートは、触媒、触媒担体、又はこれらのバインダー、吸着剤として、イオン交換のために、セラミックスの製造のために、又はポリマーに使用して良い。
【0094】
更に、本発明に従う層構造のシリケートは、ピラーシリケート(pillared silicate)の製造のための出発材料として使用しても良い。
【0095】
本発明を、実施例、図、及び表を使用して以下に詳細に説明する。
【0096】
図面の説明
図1〜4は、実施例1〜4に従い得られた、乾燥した層構造のシリケートのX−線回折パターンを示している。図1は、比較のために、RUB−36構造の線パターンを更に含んでいる。粉X−線回折パターンを、単色性のCuKアルファ−1照射を有するSiemens D−5000に記録した。選択方位(方位配列)を回避するために毛細管のサンプルホルダを使用した。回折データーをBraunからの位置敏感(型)検出器を使用して、8〜96°(2−シータ)の範囲で、及び0.0678°のステップ幅で、収集した。パウダーダイヤグラムの指標付けをパウダーXに備えられたプログラムTreor90を使用して行った(Treor90は、URL http://www.ch.iucr.org/sincrics−top/logiciel/を介して自由にアクセスできるパブリックドメインのプログラムである)。図中、「°」で表される角度2シータを、横座標に沿って示し、そして強度を縦座標に沿って示した。
【0097】
図5は、実施例4に従い得られた、乾燥した、層構造のシリケートの走査電子顕微鏡の画像を示している。
【実施例】
【0098】
実施例1:層構造のシリケートの製造
1139.7gの水性ジエチルジメチルアンモニウムヒドロキシド(20.62質量%)溶液をビーカーに計量導入し、これに、238.9gのアモルファスシリカ(Aerosil(登録商標))を分けて加え、そしてこの混合物を2時間攪拌し、黄色の懸濁液を得た。
【0099】
次に、ロータリーエバポレーターを使用して188.6gの水を、得られた混合物から除去し、そして濃縮した混合物を1時間、攪拌した。次に172.5gの混合物を、圧力消化容器(pressure digestion vessel)内に計量導入し、そして次に熱水条件下で、140℃で208時間、加熱した。
【0100】
次に銀白色のかすかに光る懸濁液を、遠心分離によって分離し、蒸留水を使用してpH7まで洗浄し、そして120℃で24時間、乾燥させ、これにより31.8gの白色粉を得た。
【0101】
合成生成物は、X−線回折パターン(CuKアルファ1)で表1に示す反射を有していた。
【0102】
【表7】

【0103】
【表8】

【0104】
実施例2:層構造のシリケートの製造
976.9gの水性ジエチルジメチルアンモニウムヒドロキシド(20.62質量%)溶液を、ビーカーに計量導入し、これに、204.7gのアモルファスシリカ(Aerosil(登録商標))を分けて加え、そしてこの混合物を1時間攪拌し、黄色の懸濁液を得た。
【0105】
次に、ロータリーエバポレーターを使用して161.6gの水を、得られた混合物から除去し、そして濃縮した混合物を30分間、攪拌した。次に121.5gの得られた混合物を、圧力消化容器内に計量導入し、そして次に熱水条件下で、140℃で144時間、加熱し、これによりペースト状の白色固体を得た。
【0106】
次に得られた白色の懸濁物を、磁器ボウル内に置き、そして120℃で、24時間、乾燥させ、これにより35.8gの淡黄色粉を得た。
【0107】
合成生成物は、X−線回折パターン(CuKアルファ1)で表2に示す反射を有していた。
【0108】
【表9】

【0109】
【表10】

【0110】
実施例3:層構造のシリケートの製造
1628.2gの水性ジエチルジメチルアンモニウムヒドロキシド(20.62質量%)溶液を、ビーカーに計量導入し、これに、341.2gのアモルファスシリカ(Aerosil(登録商標))を分けて加え、そしてこの混合物を2時間攪拌し、黄色の懸濁液を得た。
【0111】
得られた混合物を、圧力消化容器内に導入し、24時間維持し、そして次に熱水条件下で、140℃で192時間、加熱した。得られた銀白色のかすかに光る懸濁液は、pHが12.57であった。
【0112】
次に固体の反応生成物を、吸引ろ過によって分離し、最初にろ液で洗浄し、そして次に9リットルの蒸留水で、(洗浄溶液の伝導率で105μS/cmまで)洗浄した。次に生成物を120℃で24時間、乾燥させ、これにより205.0gの白色粉を得た。
【0113】
合成生成物は、X−線回折パターン(CuKアルファ1)で表3に示す反射を有していた。
【0114】
【表11】

【0115】
【表12】

【0116】
実施例4:層構造のシリケートの製造
651.6gの水性ジエチルジメチルアンモニウムヒドロキシド(20.62質量%)溶液を、ビーカーに計量導入し、これに、136.5gのアモルファスシリカ(Aerosil(登録商標))を分けて加え、そしてこの混合物を1時間攪拌し、黄色の懸濁液を得た。
【0117】
次に、ロータリーエバポレーターを使用して107.8gの水を、得られた懸濁液から除去し、そして濃縮した混合物を30分間、攪拌した。これにより、pHが15.14の懸濁物を得た。
【0118】
次に171.4gの得られた混合物を、圧力消化容器内に計量導入し、そして次に熱水条件下で、140℃で168時間、加熱した。これにより、pHが14.45のペースト状(糊状の)の固体を得た。
【0119】
次に固体の反応生成物を、吸引ろ過によって分離し、2.5リットルの蒸留水で、(洗浄溶液の伝導率で45.4μS/cmまで)洗浄した。次に生成物を120℃で24時間、乾燥させ、これにより24.9gの白色粉を得た。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくともシリコンと酸素を含む、層構造のシリケートを製造する方法であって、
(1)シリカ及び/又は少なくとも1種のシリカ前駆体、水、ジエチルジメチルアンモニウム化合物、トリエチルメチルアンモニウム化合物、及びジエシルジメチルアンモニウムとトリエチルメチルアンモニウム化合物の混合物から成る群から選ばれる、少なくとも1種のテトラアルキルアンモニウム化合物、及び少なくとも1種の塩基、及び任意に、少なくとも1種の適切な種材料を含む混合物を準備する工程;
(2)工程(1)に従い得られた混合物を、自己生成の圧力下(熱水条件)に、120〜160℃の範囲の温度に、5〜10日間加熱し、層構造のシリケートを含む懸濁液を得る工程、
を含む方法。
【請求項2】
工程(1)に従い使用される水溶液が、ジエチルジメチルアンモニウムヒドロキシド、トリエチルメチルアンモニウムヒドロキシド、又はジエチルジメチルアンモニウムヒドロキシドとトリエチルメチルアンモニウムヒドロキシドの混合物、好ましくはジエチルジメチルアンモニウムヒドロキシドを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
工程(1)に従い得られる混合物が、SiO2及び/又はSiO2として計算されるシリカ前駆体、少なくとも1種のテトラアルキルアンモニウム化合物、及び水を含み、且つ前記混合物は、SiO2:テトラアルキルアンモニウム化合物:水が、1:(0.3〜0.7):(9〜15)のモル割合、好ましくは1:(0.4〜0.6):(9〜15)、より好ましくは1:(0.45〜0.55):(9〜15)のモル割合であることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
工程(1)に従い得られる混合物が、SiO2及び/又はSiO2として計算されるシリカ前駆体、少なくとも1種のテトラアルキルアンモニウム化合物、及び水を、SiO2:テトラアルキルアンモニウム化合物:水として、1:(0.45〜0.55):(9.5〜10.5)のモル割合で含むことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の方法。
【請求項5】
混合物が、工程(2)に従い、8.5〜9.5日間の範囲の期間、加熱されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
混合物が、工程(2)に従い、5.5〜6.5日間の範囲の期間、加熱されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項7】
混合物が、工程(2)に従い、6.7〜7.5日間の範囲の期間、加熱されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項8】
工程(1)に従い得られる混合物が、SiO2及び/又はSiO2として計算されるシリカ前駆体、少なくとも1種のテトラアルキルアンモニウム化合物、及び水を含み、且つ前記混合物は、SiO2:テトラアルキルアンモニウム化合物:水が、1:(0.45〜0.55):(12.0〜13.0)のモル割合であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の方法。
【請求項9】
工混合物が工程(2)に従い、7.5〜8.5日間の範囲の期間、加熱されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
混合物が、工程(2)に従い、130〜150℃の範囲、好ましくは135℃〜145℃の範囲の温度に加熱されることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の方法。
【請求項11】
工程(1)に従い、非結晶質のシリカが使用されることを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載の方法。
【請求項12】
工程(1)に従う混合物が、追加的に、層構造のシリケート中のSi原子の少なくとも一部を同形置換するのに適切な、少なくとも1種の元素の供給源を少なくとも1種含み、前記元素は好ましくは、Al、B、Fe、Ti、Sn、Ga、Ge、Zr、V及びNbから成る群から選ばれることを特徴とする請求項1〜11の何れか1項に記載の方法。
【請求項13】
(3)工程(2)で得られた懸濁液からシリケートを分離し、及び任意に更に、
(4)分離されたシリケートを、好ましくは6.5〜7.5の範囲のpHまで洗浄する工程、
(5)分離され、及び任意に洗浄されたシリケートを、好ましくは100〜150℃の範囲の温度で乾燥させる工程、
を追加的に含むことを特徴とする請求項1〜12の何れか1項に記載の方法。
【請求項14】
分離され、及び任意に洗浄され、及び/又は乾燥されたシリケートが後処理され、これにより、層構造シリケート中のSiが、少なくとも1種の適切な元素で、少なくとも部分的に同形置換され、前記元素は、好ましくは、Al、B、Fe、Ti、Sn、Ga、Ge、Zr、V及びNbから成る群から選ばれることを含む請求項13に記載の方法。
【請求項15】
(6)(2)又は(3)又は(4)又は(5)に従い得られたシリケートを、好ましくは300〜700℃の範囲の温度、より好ましくは300〜600℃の範囲の温度でか焼する工程、
を追加的に含むことを特徴とする請求項1〜14の何れか1項に記載の方法。
【請求項16】
か焼されたシリケートが後処理され、これにより、か焼されたシリケート中のSiが、少なくとも1種の適切な元素で同形置換され、前記元素は、好ましくは、Al、B、Fe、Ti、Sn、Ga、Ge、Zr、V及びNbから成る群から選ばれることを含む請求項15に記載の方法。
【請求項17】
請求項1〜14の何れか1項に記載された方法によって得ることができる層構造のシリケート。
【請求項18】
少なくとも以下の反射を含むX−線回折パターンを有し、
【表1】

100%は、X−線回折パターン中の最大ピークの強度を示す、層構造のシリケート。
【請求項19】
少なくとも以下の反射を含むX−線回折パターンを有し、
【表2】

100%は、X−線回折パターン中の最大ピークの強度を示す、層構造のシリケート。
【請求項20】
少なくとも以下の反射を含むX−線回折パターンを有し、
【表3】

100%は、X−線回折パターン中の最大ピークの強度を示す、層構造のシリケート。
【請求項21】
請求項15又は16の何れかに記載の方法によって得ることができるテクトシリケート。
【請求項22】
請求項17〜20の何れか1項に記載の層構造のシリケート、又は請求項21に記載のテクトシリケートを、分子篩、触媒、触媒担体、又はこれらのバインダー、吸着材として、イオン交換のために、セラミックスの製造のために、又はポリマーに使用する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−519640(P2012−519640A)
【公表日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−552439(P2011−552439)
【出願日】平成22年3月3日(2010.3.3)
【国際出願番号】PCT/EP2010/052716
【国際公開番号】WO2010/100205
【国際公開日】平成22年9月10日(2010.9.10)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【出願人】(304021417)国立大学法人東京工業大学 (1,821)
【Fターム(参考)】