山積み部品供給装置、山積み部品供給システムおよび山積み部品ピッキングシステム
【課題】
部品供給装置に多数の部品を山積み状態でストックしても、容易かつ確実に部品の山積み状態を変えることが可能な山積み部品供給装置を提供する。
【解決手段】
上方が開口した収容容器本体と、収容容器本体に対して上下方向に移動可能な容器底部と、前記容器底部を所定の位置に移動させる底部移動手段と、前記山積みされた複数の部品の位置・姿勢を認識する三次元姿勢認識装置から入力される部品の山積み状態の変更を要求する第1の信号の入力により、容器底部に部品の山積み状態を崩す所定の動作をさせる第1の底部位置制御手段を備えた。
部品供給装置に多数の部品を山積み状態でストックしても、容易かつ確実に部品の山積み状態を変えることが可能な山積み部品供給装置を提供する。
【解決手段】
上方が開口した収容容器本体と、収容容器本体に対して上下方向に移動可能な容器底部と、前記容器底部を所定の位置に移動させる底部移動手段と、前記山積みされた複数の部品の位置・姿勢を認識する三次元姿勢認識装置から入力される部品の山積み状態の変更を要求する第1の信号の入力により、容器底部に部品の山積み状態を崩す所定の動作をさせる第1の底部位置制御手段を備えた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、山積みされた部品をロボットによりピッキングする山積み部品ピッキングシステム、および山積み部品ピッキングシステムに用いられる山積み状態で部品を供給する山積み部品供給システムまたは山積み部品供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
部品収容容器内に乱雑に山積みされた部品をロボットにより取出すピッキングシステムが従来から知られている。図10に従来の部品収容容器に山積みされた部品をロボットによりピッキングする部品ピッキングシステムの構成図を示す。
【0003】
部品ピッキングシステムは、部品901を山積み状態で収容する部品収容容器910、ロボット920、ロボット制御装置930、三次元計測器940、三次元姿勢認識装置950から構成されている。
【0004】
部品ピッキングシステムは、まず三次元計測器940を用いて部品収容容器910に乱雑に重なり合って置かれた複数の部品901の三次元情報を取得し、三次元姿勢認識装置950に出力する。次に、三次元姿勢認識装置950は、入力された三次元情報から部品901の位置と姿勢を認識し、一つの部品901の位置および姿勢をロボット制御装置930に出力する。さらに、ロボット制御装置930は、入力された一つの部品901の位置および姿勢と、予め定められた部品901の搬送先位置および姿勢と、予め定められた経路生成における制約条件とから、ピッキング動作におけるロボットの経路を生成し、ロボット920を制御することで一つの部品901を部品収容容器910から取出す。
【0005】
また、従来のロボットによるピッキングシステムの部品供給装置として、特許文献1が知られている。
特許文献1では、図11のように、ワーク供給装置960は、上方が開いた容器本体961と、傾斜部材962と、加振装置963と、により構成されている。複数のワーク901は、ワーク供給装置960にバラ積みして収容される。容器本体961と傾斜部材962は、予め定められたワーク取出領域とハンドワーキング領域から隙間を隔てており、傾斜部材962によりバラ積みされたワーク901はワーク取出領域に移動されるので、ロボット920でワーク901をピッキングする際に、その姿勢や動作をワーク以外(容器本体961と傾斜部材962)を考慮することなく制御でき、ワーク以外(容器本体961と傾斜部材962)と干渉することなくワーク取出領域からワーク901を取り出すことができる。また、傾斜部材962に振動を与える加振装置963を備えることにより、少ない電力消費でバラ積みされたワーク901をワーク取出領域にスムースに移動させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−5722号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載の部品供給装置でも、部品供給装置内に置かれた部品の位置・姿勢の認識が1つも出来なかった場合や、ロボットで取出せる位置に部品が1つも発見できなかった場合には、加振装置963により部品901の山積み状態を変えることが可能である。しかし、部品供給装置960に部品901を非常に多く入れた状態においては、加振装置963による振動によっても部品901が充分に振動せず、山積み状態を大きく変えることができない場合がある。係る場合には、取り出すべき部品901を特定できないため、ロボット920によるピッキング動作が停止してしまうという課題があった。
【0008】
一方、部品901の山積み状態を変えることができるように部品供給装置960にストックされる部品901の数を少なくすると、部品供給装置960への部品901の供給回数が増えることとなる。部品の供給中はもちろん部品901のピッキングはできないため、部品供給装置960への部品901の供給の度にロボットによるピッキング動作が停止してしまうという課題もあった。
【0009】
さらに、ロボット自身や棒などで部品供給装置内の山積み部品をかき回し、山積み状態を変えるといったことも考えられるが、これらの方法では部品901の破損等が発生するおそれがあるという課題もあった。
【0010】
そこで、上記課題に鑑みて、本発明は、容易に部品の山積み状態を変えることが可能な山積み部品供給装置、山積み部品供給システム、および山積み部品ピッキングシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明に係る部品供給装置は、山積みされた複数の部品を収容する部品供給装置であって、上方が開口した収容容器本体と、前記収容容器本体に対して上下方向に移動可能な容器底部と、前記容器底部に所定の動作をさせる底部移動手段と、前記山積みされた複数の部品の位置・姿勢を認識する三次元姿勢認識装置から入力される部品の山積み状態の変更を要求する第1の信号の入力により、前記底部移動手段を制御して前記容器底部に前記部品の山積み状態を崩す所定の動作をさせる第1の底部位置制御手段を備えたこと、を特徴とする。
【0012】
さらに、本発明に係る部品供給装置は、前記収容容器本体の所定の上下方向領域における部品の山積み状況を通知する部品状態通知手段から入力される第2の信号の入力により、前記上下方向領域に山積み最上層の部品が存在するように前記底部移動手段を制御して前記容器底部を移動させる第2の底部位置制御手段を備えたこと、を特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る部品収容システムは、前記部品供給装置と、前記収容容器本体の開口部上方に計測部が設けられ、前記山積みされた複数の部品の三次元情報を取得する三次元計測器と、前記山積みされた複数の部品の三次元情報から、一つの部品の位置・姿勢を認識する三次元姿勢認識装置と、により構成され、前記三次元姿勢認識装置が、一つの部品の位置・姿勢を認識できない時に、前記第1の信号を前記部品供給装置に出力すること、を特徴とする。
【0014】
またさらに、本発明に係る部品ピッキングシステムは、前記部品収容システムと、前記部品をピッキングするロボットと、前記三次元姿勢認識装置から受け取った前記一つの部品の位置・姿勢に基づいて前記ロボットを制御するロボット制御装置と、により構成され、前記三次元姿勢認識装置が、前記一つの部品の位置・姿勢が予め記憶されている前記ロボットでピッキング可能な位置・姿勢かをチェックするチェック機能を有し、前記ロボットにてピッキングが可能である一つの部品が存在しない場合には、前記第1の信号を前記部品供給装置に出力すること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、部品供給装置に多数の部品を山積み状態でストックしても、確実に部品の山積み状態を変えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】山積み部品ピッキングシステムの概略構成図
【図2】山積み部品ピッキングシステムの接続関係を示すブロック図
【図3】三次元計測器40で計測できる所定領域を例示した図
【図4】山積み部品の最上層が位置すべき所定領域を例示した図
【図5】部品供給装置上部の概略構成図
【図6】山積み部品ピッキングシステムの動作フローチャート
【図7】容器底部12を下降させた後の部品供給装置10の状態を表した図
【図8】部品投入後の部品供給装置10の状態を表した図
【図9】容器底部12を上昇させ山積み部品1を崩した状態を表した図
【図10】従来の部品ピッキングシステムの構成図
【図11】特許文献1に記載のワーク供給装置の図
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明に係る実施形態として、山積み部品ピッキングシステムについて図を用いて説明する。なお、本発明に係る山積み部品供給装置および山積み部品供給システムは、山積み部品ピッキングシステムの一部である。
【0018】
図1は、山積み部品ピッキングシステムの概略構成図である。図2は、山積み部品ピッキングシステムの接続関係を示すブロック図である。山積み部品ピッキングシステムは、部品供給装置10、ロボット20、ロボット制御装置30、三次元計測器40、三次元姿勢認識装置50から構成されている。なお、複数の部品1が部品供給装置10に山積み状態で収容されている。
【0019】
ロボット20は、部品1のピッキングを行うピッキング手段を備えている垂直多関節ロボットである。通常、ロボット20は6自由度を有するロボットが用いられるが、これに限定されない。山積みされた部品1をピッキング可能な自由度を有していれば良いため、より多くの自由度を持ったロボットを用いても良いし、垂直多関節ロボットに限定されるものでもない。なお、ロボットそのものは本発明の主要部ではないので、これ以上の説明は省略する。
【0020】
ロボット制御装置30は、ロボット20および三次元姿勢認識装置50と接続されている。ロボット制御装置30は、三次元認識装置50で認識された部品供給装置10内の選択された一つの部品1の位置姿勢を受け取り、前記一つの部品1の位置姿勢と予め定められた条件と予め定められた部品1の搬送先の位置姿勢とからピッキングの経路を生成し、当該経路に基づいてロボット20を制御する。なお、ロボット制御装置30そのものは本発明の主要部ではないので、これ以上の説明は省略する。
【0021】
三次元計測器40は、部品供給装置10内の所定領域を三次元計測する。図3は、三次元計測器40で計測できる所定領域を例示した図である。なお、三次元情報は予め定められた直交座標系(X軸、Y軸、Z軸)の各座標に物が存在するか否かのデータとし、Z軸は鉛直方向上向きをプラスとする。図3の例において、所定領域Aは、部品供給装置10の最上部の開口部を基準とした点線斜線領域である。所定領域Aに部品1が存在すれば、部品1の外形の三次元情報を取得できる。三次元計測器40は、ステレオカメラによる三次元計測器やレーザー光を用いた三次元計測器等を用いることができる。
【0022】
また、三次元計測器40は、所定領域Aの三次元情報から、所定領域Bに山積みされた部品1の最上層が存在するか判断する。例えば、図4のように、所定領域Bは収容容器本体の開口部最上面より上側の領域であって、所定領域Aの最上面より下側の領域と定める。所定領域Bに山積みされた部品1の最上層が存在するか否かの判断は、所定領域Aの三次元情報から最もZ軸の値が大きい三次元情報を取り出し、その三次元情報のZ軸の値が所定領域BのZ軸の上下限値以内である場合には、部品1の山積み状態の最上層が所定領域Bに存在すると判断することができる。もちろん、他の方法によって部品1の山積み状態の最上層が予め定めた領域内にあることを確認しても良い。なお、部品1の山積み状態の最上層が所定領域Bに存在しない場合には、装置制御部18に山積み状態を変える要求信号である第2信号を出力する。さらに、第2信号を出力する場合には、所定領域Aの三次元情報から最もZ軸の値が大きい三次元情報も合わせて装置制御部18に出力する。また、所定領域Aの三次元情報から最もZ軸の値が大きい三次元情報ではなく、所定領域Bの最上面と最下面に部品が存在したか否かの情報を出力(ONとOFFの二値を出力)するようにしても良い。
【0023】
なお、部品1の山積み状態の最上層が所定領域Bに存在すると判断するのに、三次元計測器40の代わりに所定領域Bの最上面と最下面とに、各面の部品の有無を検知できるセンサを設けても良い。例えば、センサは透過型の光電センサを部品サイズよりも小さい間隔で検出光が各面と一致するように配置する。このようにすることで、検出光を部品1が遮光することで各面における部品の有無が判断できる。最上面で部品が検出されず、最下面で部品が検出されれば、所定領域B内に山積み状態の最上層が存在していると判断できる。なお、センサはレーザセンサを用いても良く、また、予め検出ビームがライン状に配置されたラインセンサ等を用いることもできる。つまり所定領域における部品の有無を判断できれば、任意のセンサを用いることができる。
【0024】
三次元姿勢認識装置50は、三次元計測器40で取得した所定領域Aの三次元情報から、所定領域Bに存在する部品1の位置姿勢を求める。なお、部品1の三次元の位置および姿勢を求める方法は、例えば三次元情報(計測した三次元の計測点群で構成される計測結果)と、3D-CADデータ(点群データに変換したもの)が、ほぼ一致すると思われる位置・姿勢に3D-CADデータを合わせ、各点が対応する点を求めて三次元位置姿勢を求めていく方法等の周知な方法が利用できる。所定領域の三次元情報から、所定の形状を有する物の位置・姿勢を認識できれば、他の方法を利用することができることはもちろんである。なお、部品1の位置・姿勢を認識できなかった場合には、装置制御部18に山積み状態を変える要求信号である第1信号を出力する。
【0025】
また、三次元姿勢認識装置50は、認識した部品1の位置・姿勢が、予め定められたピッキング可能な領域および姿勢に含まれるか判断する。ピッキング可能な領域および姿勢は、オペレータが予め三次元姿勢認識装置50に登録しておく。なお、認識された部品1の位置・姿勢が予め定められたピッキング可能な領域および姿勢に含まれていない場合には、装置制御部18に山積み状態を変える要求信号である第1信号を出力する。
【0026】
ここでピッキングが不可能となる原因は、ロボットの可動範囲を超える場合、ロボットの取り得る姿勢ではない場合、部品供給装置10や他の装置等との干渉を起こす場合等である。
【0027】
図5は、部品供給装置上部の概略構成図である。図1および図5に示したように部品供給装置10は、収容容器本体11と、容器底部12と、底部移動手段13と、部品回収シュート15と、部品回収コンベア16と、図示しない部品投入手段17と、装置制御部18と、から構成されている。
【0028】
収容容器本体11は上面が開口し、容器底部12と底部移動手段13とが設けられている。容器底部12は、収容容器本体11に対して上下方向に自在に移動可能に設けられている。つまり、容器底部12を上下させることで、収容容器の容量を変更することができる。なお、容器底部12は、容器本体11の開口部上面よりさらに上方に移動させることができるようにしても良い。
【0029】
容器底部12は、収容容器本体11に固定された底部移動手段13の移動部13aと接続されている。これにより、容器底部12は、底部移動手段13の移動部13aと共に移動することとなる。
【0030】
底部移動手段13は装置制御部18と接続され、装置制御部18により移動部13aの位置が制御されている。底部移動手段13は、モータを用いた直動アクチュエータ等を利用することができる。ここで、直動アクチュエータとは、例えばスライドガイド機構とボールネジ機構とを組み合せ、モータの回転によりボールネジを回転させてスライダを直線運動させるものである。なお、底部移動手段13は、収容容器本体11に対して移動部分が上下方向に相対的に移動可能であればどのような機構、アクチュエータを用いてもよい。また、底部移動手段13は、図1にように収容容器本体11の内側側面に設けても良いし、収容容器本体11の下部であって容器底部12の下面に位置するように取り付けても良い。
【0031】
部品回収シュート15は、収容容器本体11の外周面に設けられている。収容容器本体11から落ちてきた部品1を部品回収コンベア16に案内するものである。部品回収コンベア16は、部品回収シュート15により案内された部品を図示しない部品投入手段17まで搬送する。なお、図5における部品回収コンベア16は、部品供給装置10の近傍の部品回収コンベアのみ記載したものである。つまり、部品1は図示しない他の部品回収コンベア16により、部品投入手段17まで搬送される。なお、部品回収コンベア16を用いずに、部品1を部品回収シュート15により部品回収ボックスに案内し、部品回収ボックスに回収された部品1を人手によって部品投入手段17に戻しても良い。
【0032】
部品投入手段17は、装置制御部18に制御されて部品供給装置1に新たな部品1を追加投入する手段である。例えば、装置制御部18にて運転・停止の制御ができるパーツフィーダやコンベア等を用いることができる。
【0033】
装置制御部18は、底部移動手段13、部品投入手段17、三次元計測器40、三次元姿勢認識装置50と接続されている。さらに、装置制御部18は、入出力手段18a、第1底部位置制御手段18b、第2底部位置制御手段18c、を備えている。各手段に関する説明は、動作説明のなかで詳細に説明する。
【0034】
次に、山積み部品ピッキングシステムの動作について、図6の山積み部品ピッキングシステムの動作フローチャートを用いて説明をする。
S10にて、三次元計測器40が三次元計測し、部品供給装置10の所定領域Aの三次元情報を取得する。S11にて、三次元計測器40が、所定領域Bに山積みされた部品1の最上層の部品1が存在するか判断し、存在しない場合には部品1が所定領域Bに存在しない事を通知する第2信号を装置制御部18に出力しS20に進み、存在する場合にはS12に進む。
【0035】
S12にて、三次元認識装置50が三次元計測器40から所定領域Aの三次元情報を受け取り、所定領域Bに存在する部品1の位置姿勢を演算する。S13にて、三次元認識装置50が部品1の位置姿勢を認識できたか否かを判断し、認識できなかった場合には部品1の山積み状態を変える要求信号である第1信号を装置制御部18に出力してS40に進み、認識できた場合にはS14に進む。
【0036】
S14にて、三次元認識装置50は、認識できた部品1の位置姿勢がロボット20によりピッキング可能か否かを判断し、ピッキング不可と判断した場合には部品1の山積み状態を変える要求信号である第1信号を装置制御部18に出力してS40に進み、ピッキング可能と判断した場合にはS15に進む。
【0037】
S15にて、ロボット制御装置30が、三次元認識装置50で認識された部品供給装置10内の一つの部品1の位置姿勢を受け取り、前記一つの部品1の位置姿勢と予め定められた条件と予め定められた部品1の搬送先の位置姿勢とからピッキングの経路を生成し、当該経路に基づいてロボット20を制御し、ロボット20による部品1の取り出し・搬送動作を行う。次にS16にて、ロボット制御装置30が、予め定められた条件に基づいて部品1のピッキング動作を続けるか判断し、続ける場合にはS10に戻り、続けない場合にはピッキング動作を終了する。なお、ロボット制御装置30には、オペレータが予め部品1のピッキング条件を登録しておく。例えば、10個の部品を所定の位置に搬送する事を登録すれば、10回継続して部品のピッキング動作を続けることとなる。
【0038】
次に、S11にて、三次元計測器40が装置制御部18に第2信号を出力した場合について説明する。係る場合、S20にて、装置制御部18が入出力手段18aにて第2信号を受け取る。第2信号を受け取ると装置制御部18は、容器底部12が移動可能範囲の上限位置に達しているか否かを判断し、上限位置に達している場合にはS30へ進み、上限位置に達していない場合にはS21に進む。なお、容器底部12が移動可能範囲の上限位置に達しているか否かは、例えば収容容器本体11に、容器底部12の上限位置に移動した際に感知するセンサを設けることで判断できる。また、底部移動手段13の移動部13aの位置をエンコーダ等によって把握し、容器底部12の上限位置に達したか否かを判断しても良い。
【0039】
S21にて、装置制御部18は、第2信号と共に受け取った最もZ軸の値が大きい三次元情報を用いて、第2底部位置制御手段18cにより底部移動手段13を制御して容器底部12を移動させる。第2底部位置制御手段18cは、三次元情報のZ軸の値と収容容器本体11の開口部上面のZ軸の値とから容器底部12の移動量を演算し、その移動量を用いて底部移動手段13を制御して容器底部12を移動させ、山積み状態の部品1の最上層を所定領域B内に位置させる。例えば、第2信号と共に受け取った最もZ軸の値が大きい三次元情報から、山積み部品1の最上層が所定領域Bより高い位置にあると判断される場合には、容器底部12は下降動作し、山積み部品1の最上層が所定領域Bより低い位置にあると判断される場合には、容器底部12は上昇動作することとなる。S20の処理が完了するとS10に戻り、再び三次元計測から始めることとなる。
【0040】
なお、第2信号と、所定領域Bの最上面および最下面における部品の有無信号を受け取る場合には、容器底部12を所定の移動量だけ所定の方向に移動させるようにしても良い。例えば、第2信号と所定領域Bの最上面に部品が有りとする信号とである場合には、容器底部12を所定の移動量だけ下降動作させる。また、第2信号と所定領域Bの最下面に部品が無いとする信号とである場合には、容器底部12を所定の移動量だけ上昇動作させる。ここで、所定の移動量は、例えば、下降する際の移動量は所定領域BのZ方向の大きさの半分とし、上昇する際の移動量は部品1のサイズより小さい移動量とすると良い。これは、上昇時には移動量を部品1のサイズより大きくすると収容容器本体11から山積みの部品1が崩れ易くなる恐れがあり、下降時には崩れる心配はないため少ない回数で所定領域Bに山積み部品の最上層を位置させることができるからである。
【0041】
次に、S20にて、容器底部12が移動可能範囲の上限位置に達していると判断した場合について説明する。係る場合、S30にて、装置制御部18は、底部移動手段13を制御して容器底部12を下降動作させる。例えば、下降動作は、所定位置まで下降するように設定しても良いし、所定移動量だけ下降動作しても良い。図7は、容器底部12を下降させた後の部品供給装置10の状態を表した図である。例えば所定の位置は、通常容器底部12の下限位置である。ただし、部品1の強度等を考えて、任意の位置に設定することも可能である。なお、下降する位置や移動量は、オペレータが予め装置制御部18に設定する。
【0042】
次にS31にて、装置制御部18は、部品投入手段17を起動し、部品1を収容容器本体11内に投入する。部品1の投入は、例えば、コンベアを用いる場合には、コンベアが運転する時間間隔をタイマで設定することで、タイマで設定された時間間隔だけコンベア上に置かれた部品1を投入することが出来る。図8は、部品投入後の部品供給装置10の状態を表した図である。なお、S31の処理が完了するとS10に戻り、再び三次元計測から始めることとなる。
【0043】
次にS13にて、三次元認識装置50が部品1の位置姿勢を認識できたか場合について説明する。S40にて、装置制御部18は、第1信号を入出力手段18aで受け取る。装置制御部18は、第1信号と受け取ると第1底部位置制御手段18cにより底部移動手段13を制御して容器底部12を予め設定された動作に基づいて移動させる。ここで設定される動作は、例えば部品1のサイズより充分大きな移動量だけ上方に移動することである。これは、山積みされた部品1を崩し、山積みされた部品1の一部を収容容器本体11の外に落とすためである。なお、移動量はオペレータが部品1の形状や大きさ等を考慮しつつ、実際に山積みされた部品1が崩れるかを確認した後に、装置制御部18に設定する。図9は、容器底部12を上昇させ山積み部品1を崩した状態を表した図である。なお、収容容器本体11の外に落とされた部品1は、部品回収シュート15により部品回収コンベア16まで案内され、部品回収コンベア16により部品投入手段17まで搬送される。S40の処理が完了するとS10に戻り、再び三次元計測から始めることとなる。
【0044】
また、設定される動作は、所定の位置まで容器底部12を上昇させる動作としても良い。さらに、動作については単純な上昇動作だけではなく、加速度を重力加速度より大きな値で動作させる設定や、上下動を繰り返す動作設定等としても良い。部品1の山積み状態を変えることができる有効な動作であれば特に動作の内容については限定されない。なお、上昇だけではなく下降動作としてもよい。下降することで山積み状態を変更することも可能だからである。
【0045】
次にS14にて、三次元認識装置50が認識できた部品1の位置姿勢が、ロボット20によりピッキング不可と判断した場合にはS40に進むこととなる。S40は上記にて既に詳細に説明したため、これ以上の説明は省略する。
【0046】
なお、三次元計測器40から三次元情報を装置制御部18に出力しなくても良い。係る場合には、装置制御部18の第2底部位置制御手段18cに、初期セットフラグ記憶部を備えておく。第2底部位置制御手段18cは、部品供給装置10の電源投入時に初期セットフラグをOFFに初期化し、第2信号を受け取るとフラグをONして保持する。さらに、第2底部位置制御手段18cは、初期セットフラグがOFFの状態で第2信号を受け取ると、容器底部12を下限位置まで移動させる。また、第2底部位置制御手段18cは、初期セットフラグがONの状態で第2信号を受け取ると、容器底部12を予め設定された移動量だけ上昇させる。
【0047】
なお、設定する移動量は、一回の移動で山積み部品1が崩れないように部品1の大きさより小さい移動量とする。例えば、部品が直方体である場合に、縦・横・高さの寸法で最も小さい寸法をSmとすると、移動量はSm/2等とすべきである。
【0048】
このようにすれば、通常の動作においては、部品供給装置10からはロボットのピッキング動作においては部品1が減るだけなので山積み部品1の最上層が所定領域Bの最上面より高くなることはなく、上昇させるだけで常に山積み部品の最上層を所定の領域に位置させることができる。さらに、山積み部品1の状態が不明である初期状態において容器底部を下限位置まで移動させれば、所定領域に山積み部品1の最上層が存在しなければ、通常動作と同様に所定の移動量だけ上昇することとなり、複数回の上昇移動により山積み部品1の最上層が必ず所定領域に位置することとなるからである。
【0049】
以上のように動作することで、部品供給装置10が山積みされた部品1の位置および姿勢を認識できるように山積み状態を変えることができる。よって、ロボットのピッキング動作の停止時間を短くできる。
【0050】
また、部品供給装置10と三次元計測器40との位置を相対的に固定しても、容器底部12を上下移動させることで、山積みされた部品1の最上層を常に三次元計測器40の計測範囲に位置させることができる。さらに、部品供給装置10に収容できる部品1の数を多くすることができるので、部品供給装置10への部品投入回数を減らす事ができ、ロボットのピッキング動作の停止時間を短くできる。
【0051】
さらに、所定領域Bを収容容器本体11の開口部上面より高い位置に設定することで、ロボットのピッキング手段と収容容器本体11との干渉を考慮する必要がなくなり、ロボットの経路演算を減らす事ができると共に、ロボットの動作範囲を小さくすることができるため、ロボットの小型化によりコストの抑制も可能となる。
【符号の説明】
【0052】
1 部品
10 部品供給装置
20 ロボット
30 ロボット制御装置
40 三次元計測器
50 三次元姿勢認識装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、山積みされた部品をロボットによりピッキングする山積み部品ピッキングシステム、および山積み部品ピッキングシステムに用いられる山積み状態で部品を供給する山積み部品供給システムまたは山積み部品供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
部品収容容器内に乱雑に山積みされた部品をロボットにより取出すピッキングシステムが従来から知られている。図10に従来の部品収容容器に山積みされた部品をロボットによりピッキングする部品ピッキングシステムの構成図を示す。
【0003】
部品ピッキングシステムは、部品901を山積み状態で収容する部品収容容器910、ロボット920、ロボット制御装置930、三次元計測器940、三次元姿勢認識装置950から構成されている。
【0004】
部品ピッキングシステムは、まず三次元計測器940を用いて部品収容容器910に乱雑に重なり合って置かれた複数の部品901の三次元情報を取得し、三次元姿勢認識装置950に出力する。次に、三次元姿勢認識装置950は、入力された三次元情報から部品901の位置と姿勢を認識し、一つの部品901の位置および姿勢をロボット制御装置930に出力する。さらに、ロボット制御装置930は、入力された一つの部品901の位置および姿勢と、予め定められた部品901の搬送先位置および姿勢と、予め定められた経路生成における制約条件とから、ピッキング動作におけるロボットの経路を生成し、ロボット920を制御することで一つの部品901を部品収容容器910から取出す。
【0005】
また、従来のロボットによるピッキングシステムの部品供給装置として、特許文献1が知られている。
特許文献1では、図11のように、ワーク供給装置960は、上方が開いた容器本体961と、傾斜部材962と、加振装置963と、により構成されている。複数のワーク901は、ワーク供給装置960にバラ積みして収容される。容器本体961と傾斜部材962は、予め定められたワーク取出領域とハンドワーキング領域から隙間を隔てており、傾斜部材962によりバラ積みされたワーク901はワーク取出領域に移動されるので、ロボット920でワーク901をピッキングする際に、その姿勢や動作をワーク以外(容器本体961と傾斜部材962)を考慮することなく制御でき、ワーク以外(容器本体961と傾斜部材962)と干渉することなくワーク取出領域からワーク901を取り出すことができる。また、傾斜部材962に振動を与える加振装置963を備えることにより、少ない電力消費でバラ積みされたワーク901をワーク取出領域にスムースに移動させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−5722号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載の部品供給装置でも、部品供給装置内に置かれた部品の位置・姿勢の認識が1つも出来なかった場合や、ロボットで取出せる位置に部品が1つも発見できなかった場合には、加振装置963により部品901の山積み状態を変えることが可能である。しかし、部品供給装置960に部品901を非常に多く入れた状態においては、加振装置963による振動によっても部品901が充分に振動せず、山積み状態を大きく変えることができない場合がある。係る場合には、取り出すべき部品901を特定できないため、ロボット920によるピッキング動作が停止してしまうという課題があった。
【0008】
一方、部品901の山積み状態を変えることができるように部品供給装置960にストックされる部品901の数を少なくすると、部品供給装置960への部品901の供給回数が増えることとなる。部品の供給中はもちろん部品901のピッキングはできないため、部品供給装置960への部品901の供給の度にロボットによるピッキング動作が停止してしまうという課題もあった。
【0009】
さらに、ロボット自身や棒などで部品供給装置内の山積み部品をかき回し、山積み状態を変えるといったことも考えられるが、これらの方法では部品901の破損等が発生するおそれがあるという課題もあった。
【0010】
そこで、上記課題に鑑みて、本発明は、容易に部品の山積み状態を変えることが可能な山積み部品供給装置、山積み部品供給システム、および山積み部品ピッキングシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明に係る部品供給装置は、山積みされた複数の部品を収容する部品供給装置であって、上方が開口した収容容器本体と、前記収容容器本体に対して上下方向に移動可能な容器底部と、前記容器底部に所定の動作をさせる底部移動手段と、前記山積みされた複数の部品の位置・姿勢を認識する三次元姿勢認識装置から入力される部品の山積み状態の変更を要求する第1の信号の入力により、前記底部移動手段を制御して前記容器底部に前記部品の山積み状態を崩す所定の動作をさせる第1の底部位置制御手段を備えたこと、を特徴とする。
【0012】
さらに、本発明に係る部品供給装置は、前記収容容器本体の所定の上下方向領域における部品の山積み状況を通知する部品状態通知手段から入力される第2の信号の入力により、前記上下方向領域に山積み最上層の部品が存在するように前記底部移動手段を制御して前記容器底部を移動させる第2の底部位置制御手段を備えたこと、を特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る部品収容システムは、前記部品供給装置と、前記収容容器本体の開口部上方に計測部が設けられ、前記山積みされた複数の部品の三次元情報を取得する三次元計測器と、前記山積みされた複数の部品の三次元情報から、一つの部品の位置・姿勢を認識する三次元姿勢認識装置と、により構成され、前記三次元姿勢認識装置が、一つの部品の位置・姿勢を認識できない時に、前記第1の信号を前記部品供給装置に出力すること、を特徴とする。
【0014】
またさらに、本発明に係る部品ピッキングシステムは、前記部品収容システムと、前記部品をピッキングするロボットと、前記三次元姿勢認識装置から受け取った前記一つの部品の位置・姿勢に基づいて前記ロボットを制御するロボット制御装置と、により構成され、前記三次元姿勢認識装置が、前記一つの部品の位置・姿勢が予め記憶されている前記ロボットでピッキング可能な位置・姿勢かをチェックするチェック機能を有し、前記ロボットにてピッキングが可能である一つの部品が存在しない場合には、前記第1の信号を前記部品供給装置に出力すること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、部品供給装置に多数の部品を山積み状態でストックしても、確実に部品の山積み状態を変えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】山積み部品ピッキングシステムの概略構成図
【図2】山積み部品ピッキングシステムの接続関係を示すブロック図
【図3】三次元計測器40で計測できる所定領域を例示した図
【図4】山積み部品の最上層が位置すべき所定領域を例示した図
【図5】部品供給装置上部の概略構成図
【図6】山積み部品ピッキングシステムの動作フローチャート
【図7】容器底部12を下降させた後の部品供給装置10の状態を表した図
【図8】部品投入後の部品供給装置10の状態を表した図
【図9】容器底部12を上昇させ山積み部品1を崩した状態を表した図
【図10】従来の部品ピッキングシステムの構成図
【図11】特許文献1に記載のワーク供給装置の図
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明に係る実施形態として、山積み部品ピッキングシステムについて図を用いて説明する。なお、本発明に係る山積み部品供給装置および山積み部品供給システムは、山積み部品ピッキングシステムの一部である。
【0018】
図1は、山積み部品ピッキングシステムの概略構成図である。図2は、山積み部品ピッキングシステムの接続関係を示すブロック図である。山積み部品ピッキングシステムは、部品供給装置10、ロボット20、ロボット制御装置30、三次元計測器40、三次元姿勢認識装置50から構成されている。なお、複数の部品1が部品供給装置10に山積み状態で収容されている。
【0019】
ロボット20は、部品1のピッキングを行うピッキング手段を備えている垂直多関節ロボットである。通常、ロボット20は6自由度を有するロボットが用いられるが、これに限定されない。山積みされた部品1をピッキング可能な自由度を有していれば良いため、より多くの自由度を持ったロボットを用いても良いし、垂直多関節ロボットに限定されるものでもない。なお、ロボットそのものは本発明の主要部ではないので、これ以上の説明は省略する。
【0020】
ロボット制御装置30は、ロボット20および三次元姿勢認識装置50と接続されている。ロボット制御装置30は、三次元認識装置50で認識された部品供給装置10内の選択された一つの部品1の位置姿勢を受け取り、前記一つの部品1の位置姿勢と予め定められた条件と予め定められた部品1の搬送先の位置姿勢とからピッキングの経路を生成し、当該経路に基づいてロボット20を制御する。なお、ロボット制御装置30そのものは本発明の主要部ではないので、これ以上の説明は省略する。
【0021】
三次元計測器40は、部品供給装置10内の所定領域を三次元計測する。図3は、三次元計測器40で計測できる所定領域を例示した図である。なお、三次元情報は予め定められた直交座標系(X軸、Y軸、Z軸)の各座標に物が存在するか否かのデータとし、Z軸は鉛直方向上向きをプラスとする。図3の例において、所定領域Aは、部品供給装置10の最上部の開口部を基準とした点線斜線領域である。所定領域Aに部品1が存在すれば、部品1の外形の三次元情報を取得できる。三次元計測器40は、ステレオカメラによる三次元計測器やレーザー光を用いた三次元計測器等を用いることができる。
【0022】
また、三次元計測器40は、所定領域Aの三次元情報から、所定領域Bに山積みされた部品1の最上層が存在するか判断する。例えば、図4のように、所定領域Bは収容容器本体の開口部最上面より上側の領域であって、所定領域Aの最上面より下側の領域と定める。所定領域Bに山積みされた部品1の最上層が存在するか否かの判断は、所定領域Aの三次元情報から最もZ軸の値が大きい三次元情報を取り出し、その三次元情報のZ軸の値が所定領域BのZ軸の上下限値以内である場合には、部品1の山積み状態の最上層が所定領域Bに存在すると判断することができる。もちろん、他の方法によって部品1の山積み状態の最上層が予め定めた領域内にあることを確認しても良い。なお、部品1の山積み状態の最上層が所定領域Bに存在しない場合には、装置制御部18に山積み状態を変える要求信号である第2信号を出力する。さらに、第2信号を出力する場合には、所定領域Aの三次元情報から最もZ軸の値が大きい三次元情報も合わせて装置制御部18に出力する。また、所定領域Aの三次元情報から最もZ軸の値が大きい三次元情報ではなく、所定領域Bの最上面と最下面に部品が存在したか否かの情報を出力(ONとOFFの二値を出力)するようにしても良い。
【0023】
なお、部品1の山積み状態の最上層が所定領域Bに存在すると判断するのに、三次元計測器40の代わりに所定領域Bの最上面と最下面とに、各面の部品の有無を検知できるセンサを設けても良い。例えば、センサは透過型の光電センサを部品サイズよりも小さい間隔で検出光が各面と一致するように配置する。このようにすることで、検出光を部品1が遮光することで各面における部品の有無が判断できる。最上面で部品が検出されず、最下面で部品が検出されれば、所定領域B内に山積み状態の最上層が存在していると判断できる。なお、センサはレーザセンサを用いても良く、また、予め検出ビームがライン状に配置されたラインセンサ等を用いることもできる。つまり所定領域における部品の有無を判断できれば、任意のセンサを用いることができる。
【0024】
三次元姿勢認識装置50は、三次元計測器40で取得した所定領域Aの三次元情報から、所定領域Bに存在する部品1の位置姿勢を求める。なお、部品1の三次元の位置および姿勢を求める方法は、例えば三次元情報(計測した三次元の計測点群で構成される計測結果)と、3D-CADデータ(点群データに変換したもの)が、ほぼ一致すると思われる位置・姿勢に3D-CADデータを合わせ、各点が対応する点を求めて三次元位置姿勢を求めていく方法等の周知な方法が利用できる。所定領域の三次元情報から、所定の形状を有する物の位置・姿勢を認識できれば、他の方法を利用することができることはもちろんである。なお、部品1の位置・姿勢を認識できなかった場合には、装置制御部18に山積み状態を変える要求信号である第1信号を出力する。
【0025】
また、三次元姿勢認識装置50は、認識した部品1の位置・姿勢が、予め定められたピッキング可能な領域および姿勢に含まれるか判断する。ピッキング可能な領域および姿勢は、オペレータが予め三次元姿勢認識装置50に登録しておく。なお、認識された部品1の位置・姿勢が予め定められたピッキング可能な領域および姿勢に含まれていない場合には、装置制御部18に山積み状態を変える要求信号である第1信号を出力する。
【0026】
ここでピッキングが不可能となる原因は、ロボットの可動範囲を超える場合、ロボットの取り得る姿勢ではない場合、部品供給装置10や他の装置等との干渉を起こす場合等である。
【0027】
図5は、部品供給装置上部の概略構成図である。図1および図5に示したように部品供給装置10は、収容容器本体11と、容器底部12と、底部移動手段13と、部品回収シュート15と、部品回収コンベア16と、図示しない部品投入手段17と、装置制御部18と、から構成されている。
【0028】
収容容器本体11は上面が開口し、容器底部12と底部移動手段13とが設けられている。容器底部12は、収容容器本体11に対して上下方向に自在に移動可能に設けられている。つまり、容器底部12を上下させることで、収容容器の容量を変更することができる。なお、容器底部12は、容器本体11の開口部上面よりさらに上方に移動させることができるようにしても良い。
【0029】
容器底部12は、収容容器本体11に固定された底部移動手段13の移動部13aと接続されている。これにより、容器底部12は、底部移動手段13の移動部13aと共に移動することとなる。
【0030】
底部移動手段13は装置制御部18と接続され、装置制御部18により移動部13aの位置が制御されている。底部移動手段13は、モータを用いた直動アクチュエータ等を利用することができる。ここで、直動アクチュエータとは、例えばスライドガイド機構とボールネジ機構とを組み合せ、モータの回転によりボールネジを回転させてスライダを直線運動させるものである。なお、底部移動手段13は、収容容器本体11に対して移動部分が上下方向に相対的に移動可能であればどのような機構、アクチュエータを用いてもよい。また、底部移動手段13は、図1にように収容容器本体11の内側側面に設けても良いし、収容容器本体11の下部であって容器底部12の下面に位置するように取り付けても良い。
【0031】
部品回収シュート15は、収容容器本体11の外周面に設けられている。収容容器本体11から落ちてきた部品1を部品回収コンベア16に案内するものである。部品回収コンベア16は、部品回収シュート15により案内された部品を図示しない部品投入手段17まで搬送する。なお、図5における部品回収コンベア16は、部品供給装置10の近傍の部品回収コンベアのみ記載したものである。つまり、部品1は図示しない他の部品回収コンベア16により、部品投入手段17まで搬送される。なお、部品回収コンベア16を用いずに、部品1を部品回収シュート15により部品回収ボックスに案内し、部品回収ボックスに回収された部品1を人手によって部品投入手段17に戻しても良い。
【0032】
部品投入手段17は、装置制御部18に制御されて部品供給装置1に新たな部品1を追加投入する手段である。例えば、装置制御部18にて運転・停止の制御ができるパーツフィーダやコンベア等を用いることができる。
【0033】
装置制御部18は、底部移動手段13、部品投入手段17、三次元計測器40、三次元姿勢認識装置50と接続されている。さらに、装置制御部18は、入出力手段18a、第1底部位置制御手段18b、第2底部位置制御手段18c、を備えている。各手段に関する説明は、動作説明のなかで詳細に説明する。
【0034】
次に、山積み部品ピッキングシステムの動作について、図6の山積み部品ピッキングシステムの動作フローチャートを用いて説明をする。
S10にて、三次元計測器40が三次元計測し、部品供給装置10の所定領域Aの三次元情報を取得する。S11にて、三次元計測器40が、所定領域Bに山積みされた部品1の最上層の部品1が存在するか判断し、存在しない場合には部品1が所定領域Bに存在しない事を通知する第2信号を装置制御部18に出力しS20に進み、存在する場合にはS12に進む。
【0035】
S12にて、三次元認識装置50が三次元計測器40から所定領域Aの三次元情報を受け取り、所定領域Bに存在する部品1の位置姿勢を演算する。S13にて、三次元認識装置50が部品1の位置姿勢を認識できたか否かを判断し、認識できなかった場合には部品1の山積み状態を変える要求信号である第1信号を装置制御部18に出力してS40に進み、認識できた場合にはS14に進む。
【0036】
S14にて、三次元認識装置50は、認識できた部品1の位置姿勢がロボット20によりピッキング可能か否かを判断し、ピッキング不可と判断した場合には部品1の山積み状態を変える要求信号である第1信号を装置制御部18に出力してS40に進み、ピッキング可能と判断した場合にはS15に進む。
【0037】
S15にて、ロボット制御装置30が、三次元認識装置50で認識された部品供給装置10内の一つの部品1の位置姿勢を受け取り、前記一つの部品1の位置姿勢と予め定められた条件と予め定められた部品1の搬送先の位置姿勢とからピッキングの経路を生成し、当該経路に基づいてロボット20を制御し、ロボット20による部品1の取り出し・搬送動作を行う。次にS16にて、ロボット制御装置30が、予め定められた条件に基づいて部品1のピッキング動作を続けるか判断し、続ける場合にはS10に戻り、続けない場合にはピッキング動作を終了する。なお、ロボット制御装置30には、オペレータが予め部品1のピッキング条件を登録しておく。例えば、10個の部品を所定の位置に搬送する事を登録すれば、10回継続して部品のピッキング動作を続けることとなる。
【0038】
次に、S11にて、三次元計測器40が装置制御部18に第2信号を出力した場合について説明する。係る場合、S20にて、装置制御部18が入出力手段18aにて第2信号を受け取る。第2信号を受け取ると装置制御部18は、容器底部12が移動可能範囲の上限位置に達しているか否かを判断し、上限位置に達している場合にはS30へ進み、上限位置に達していない場合にはS21に進む。なお、容器底部12が移動可能範囲の上限位置に達しているか否かは、例えば収容容器本体11に、容器底部12の上限位置に移動した際に感知するセンサを設けることで判断できる。また、底部移動手段13の移動部13aの位置をエンコーダ等によって把握し、容器底部12の上限位置に達したか否かを判断しても良い。
【0039】
S21にて、装置制御部18は、第2信号と共に受け取った最もZ軸の値が大きい三次元情報を用いて、第2底部位置制御手段18cにより底部移動手段13を制御して容器底部12を移動させる。第2底部位置制御手段18cは、三次元情報のZ軸の値と収容容器本体11の開口部上面のZ軸の値とから容器底部12の移動量を演算し、その移動量を用いて底部移動手段13を制御して容器底部12を移動させ、山積み状態の部品1の最上層を所定領域B内に位置させる。例えば、第2信号と共に受け取った最もZ軸の値が大きい三次元情報から、山積み部品1の最上層が所定領域Bより高い位置にあると判断される場合には、容器底部12は下降動作し、山積み部品1の最上層が所定領域Bより低い位置にあると判断される場合には、容器底部12は上昇動作することとなる。S20の処理が完了するとS10に戻り、再び三次元計測から始めることとなる。
【0040】
なお、第2信号と、所定領域Bの最上面および最下面における部品の有無信号を受け取る場合には、容器底部12を所定の移動量だけ所定の方向に移動させるようにしても良い。例えば、第2信号と所定領域Bの最上面に部品が有りとする信号とである場合には、容器底部12を所定の移動量だけ下降動作させる。また、第2信号と所定領域Bの最下面に部品が無いとする信号とである場合には、容器底部12を所定の移動量だけ上昇動作させる。ここで、所定の移動量は、例えば、下降する際の移動量は所定領域BのZ方向の大きさの半分とし、上昇する際の移動量は部品1のサイズより小さい移動量とすると良い。これは、上昇時には移動量を部品1のサイズより大きくすると収容容器本体11から山積みの部品1が崩れ易くなる恐れがあり、下降時には崩れる心配はないため少ない回数で所定領域Bに山積み部品の最上層を位置させることができるからである。
【0041】
次に、S20にて、容器底部12が移動可能範囲の上限位置に達していると判断した場合について説明する。係る場合、S30にて、装置制御部18は、底部移動手段13を制御して容器底部12を下降動作させる。例えば、下降動作は、所定位置まで下降するように設定しても良いし、所定移動量だけ下降動作しても良い。図7は、容器底部12を下降させた後の部品供給装置10の状態を表した図である。例えば所定の位置は、通常容器底部12の下限位置である。ただし、部品1の強度等を考えて、任意の位置に設定することも可能である。なお、下降する位置や移動量は、オペレータが予め装置制御部18に設定する。
【0042】
次にS31にて、装置制御部18は、部品投入手段17を起動し、部品1を収容容器本体11内に投入する。部品1の投入は、例えば、コンベアを用いる場合には、コンベアが運転する時間間隔をタイマで設定することで、タイマで設定された時間間隔だけコンベア上に置かれた部品1を投入することが出来る。図8は、部品投入後の部品供給装置10の状態を表した図である。なお、S31の処理が完了するとS10に戻り、再び三次元計測から始めることとなる。
【0043】
次にS13にて、三次元認識装置50が部品1の位置姿勢を認識できたか場合について説明する。S40にて、装置制御部18は、第1信号を入出力手段18aで受け取る。装置制御部18は、第1信号と受け取ると第1底部位置制御手段18cにより底部移動手段13を制御して容器底部12を予め設定された動作に基づいて移動させる。ここで設定される動作は、例えば部品1のサイズより充分大きな移動量だけ上方に移動することである。これは、山積みされた部品1を崩し、山積みされた部品1の一部を収容容器本体11の外に落とすためである。なお、移動量はオペレータが部品1の形状や大きさ等を考慮しつつ、実際に山積みされた部品1が崩れるかを確認した後に、装置制御部18に設定する。図9は、容器底部12を上昇させ山積み部品1を崩した状態を表した図である。なお、収容容器本体11の外に落とされた部品1は、部品回収シュート15により部品回収コンベア16まで案内され、部品回収コンベア16により部品投入手段17まで搬送される。S40の処理が完了するとS10に戻り、再び三次元計測から始めることとなる。
【0044】
また、設定される動作は、所定の位置まで容器底部12を上昇させる動作としても良い。さらに、動作については単純な上昇動作だけではなく、加速度を重力加速度より大きな値で動作させる設定や、上下動を繰り返す動作設定等としても良い。部品1の山積み状態を変えることができる有効な動作であれば特に動作の内容については限定されない。なお、上昇だけではなく下降動作としてもよい。下降することで山積み状態を変更することも可能だからである。
【0045】
次にS14にて、三次元認識装置50が認識できた部品1の位置姿勢が、ロボット20によりピッキング不可と判断した場合にはS40に進むこととなる。S40は上記にて既に詳細に説明したため、これ以上の説明は省略する。
【0046】
なお、三次元計測器40から三次元情報を装置制御部18に出力しなくても良い。係る場合には、装置制御部18の第2底部位置制御手段18cに、初期セットフラグ記憶部を備えておく。第2底部位置制御手段18cは、部品供給装置10の電源投入時に初期セットフラグをOFFに初期化し、第2信号を受け取るとフラグをONして保持する。さらに、第2底部位置制御手段18cは、初期セットフラグがOFFの状態で第2信号を受け取ると、容器底部12を下限位置まで移動させる。また、第2底部位置制御手段18cは、初期セットフラグがONの状態で第2信号を受け取ると、容器底部12を予め設定された移動量だけ上昇させる。
【0047】
なお、設定する移動量は、一回の移動で山積み部品1が崩れないように部品1の大きさより小さい移動量とする。例えば、部品が直方体である場合に、縦・横・高さの寸法で最も小さい寸法をSmとすると、移動量はSm/2等とすべきである。
【0048】
このようにすれば、通常の動作においては、部品供給装置10からはロボットのピッキング動作においては部品1が減るだけなので山積み部品1の最上層が所定領域Bの最上面より高くなることはなく、上昇させるだけで常に山積み部品の最上層を所定の領域に位置させることができる。さらに、山積み部品1の状態が不明である初期状態において容器底部を下限位置まで移動させれば、所定領域に山積み部品1の最上層が存在しなければ、通常動作と同様に所定の移動量だけ上昇することとなり、複数回の上昇移動により山積み部品1の最上層が必ず所定領域に位置することとなるからである。
【0049】
以上のように動作することで、部品供給装置10が山積みされた部品1の位置および姿勢を認識できるように山積み状態を変えることができる。よって、ロボットのピッキング動作の停止時間を短くできる。
【0050】
また、部品供給装置10と三次元計測器40との位置を相対的に固定しても、容器底部12を上下移動させることで、山積みされた部品1の最上層を常に三次元計測器40の計測範囲に位置させることができる。さらに、部品供給装置10に収容できる部品1の数を多くすることができるので、部品供給装置10への部品投入回数を減らす事ができ、ロボットのピッキング動作の停止時間を短くできる。
【0051】
さらに、所定領域Bを収容容器本体11の開口部上面より高い位置に設定することで、ロボットのピッキング手段と収容容器本体11との干渉を考慮する必要がなくなり、ロボットの経路演算を減らす事ができると共に、ロボットの動作範囲を小さくすることができるため、ロボットの小型化によりコストの抑制も可能となる。
【符号の説明】
【0052】
1 部品
10 部品供給装置
20 ロボット
30 ロボット制御装置
40 三次元計測器
50 三次元姿勢認識装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
山積みされた複数の部品を収容する部品供給装置であって、
上方が開口した収容容器本体と、
前記収容容器本体に対して上下方向に移動可能な容器底部と、
前記容器底部に所定の動作をさせる底部移動手段と、
前記山積みされた複数の部品の位置・姿勢を認識する三次元姿勢認識装置から入力される部品の山積み状態の変更を要求する第1の信号の入力により、前記底部移動手段を制御して前記容器底部に前記部品の山積み状態を崩す所定の動作をさせる第1の底部位置制御手段を備えたこと、
を特徴とする部品供給装置。
【請求項2】
前記第1の底部位置制御手段により前記収容容器本体の外部に放出された部品を、所定の位置に回収する部品回収シュートを設けたことを特徴とする請求項1に記載の部品供給装置。
【請求項3】
前記収容容器本体の所定の上下方向領域における部品の山積み状況を通知する部品状態通知手段から入力される第2の信号の入力により、前記上下方向領域に山積み最上層の部品が存在するように前記底部移動手段を制御して前記容器底部を移動させる第2の底部位置制御手段を備えたこと、
を特徴とする請求項1または2に記載の部品供給装置。
【請求項4】
前記部品状態通知手段として、前記収容容器の開口部上方に計測部が設けられ、前記山積みされた部品の三次元情報を取得し、予め記憶された上下方向領域内における山積み最上層の部品の有無を判断する三次元計測器を設け、
前記第2の信号は、山積み最上層の部品が前記所定の上下方向領域内に検出されない場合に前記三次元計測器から入力されること、を特徴とする請求項3に記載の部品供給装置。
【請求項5】
前記部品状態通知手段として、前記収納容器本体に前記所定の上下方向領域の部品の有無を検出する有無検知センサを設け、
前記第2の信号は、山積み最上層の部品が前記所定の上下方向領域内に検出されない場合に前記有無検知センサから入力されること、を特徴とする請求項3に記載の部品供給装置。
【請求項6】
請求項4に記載の部品供給装置と、
前記三次元計測器で取得した前記山積みされた複数の部品の三次元情報から、一つの部品の位置・姿勢を認識する三次元姿勢認識装置と、により構成され、
前記三次元姿勢認識装置が、一つの部品の位置・姿勢を認識できない時に、前記第1の信号を前記部品供給装置に出力すること、
を特徴とする部品収容システム。
【請求項7】
請求項3または5に記載の部品供給装置と、
前記収容容器本体の開口部上方に計測部が設けられ、前記山積みされた複数の部品の三次元情報を取得する三次元計測器と、
前記山積みされた複数の部品の三次元情報から、一つの部品の位置・姿勢を認識する三次元姿勢認識装置と、により構成され、
前記三次元姿勢認識装置が、一つの部品の位置・姿勢を認識できない時に、前記第1の信号を前記部品供給装置に出力すること、
を特徴とする部品収容システム。
【請求項8】
請求項6または7に記載の部品収容システムと、
前記部品をピッキングするロボットと、
前記三次元姿勢認識装置から受け取った前記一つの部品の位置・姿勢に基づいて前記ロボットを制御するロボット制御装置と、により構成され、
前記三次元姿勢認識装置が、前記一つの部品の位置・姿勢が予め記憶されている前記ロボットでピッキング可能な位置・姿勢かをチェックするチェック機能を有し、前記ロボットにてピッキングが可能である一つの部品が存在しない場合には、前記第1の信号を前記部品供給装置に出力すること、
を特徴とする部品ピッキングシステム。
【請求項1】
山積みされた複数の部品を収容する部品供給装置であって、
上方が開口した収容容器本体と、
前記収容容器本体に対して上下方向に移動可能な容器底部と、
前記容器底部に所定の動作をさせる底部移動手段と、
前記山積みされた複数の部品の位置・姿勢を認識する三次元姿勢認識装置から入力される部品の山積み状態の変更を要求する第1の信号の入力により、前記底部移動手段を制御して前記容器底部に前記部品の山積み状態を崩す所定の動作をさせる第1の底部位置制御手段を備えたこと、
を特徴とする部品供給装置。
【請求項2】
前記第1の底部位置制御手段により前記収容容器本体の外部に放出された部品を、所定の位置に回収する部品回収シュートを設けたことを特徴とする請求項1に記載の部品供給装置。
【請求項3】
前記収容容器本体の所定の上下方向領域における部品の山積み状況を通知する部品状態通知手段から入力される第2の信号の入力により、前記上下方向領域に山積み最上層の部品が存在するように前記底部移動手段を制御して前記容器底部を移動させる第2の底部位置制御手段を備えたこと、
を特徴とする請求項1または2に記載の部品供給装置。
【請求項4】
前記部品状態通知手段として、前記収容容器の開口部上方に計測部が設けられ、前記山積みされた部品の三次元情報を取得し、予め記憶された上下方向領域内における山積み最上層の部品の有無を判断する三次元計測器を設け、
前記第2の信号は、山積み最上層の部品が前記所定の上下方向領域内に検出されない場合に前記三次元計測器から入力されること、を特徴とする請求項3に記載の部品供給装置。
【請求項5】
前記部品状態通知手段として、前記収納容器本体に前記所定の上下方向領域の部品の有無を検出する有無検知センサを設け、
前記第2の信号は、山積み最上層の部品が前記所定の上下方向領域内に検出されない場合に前記有無検知センサから入力されること、を特徴とする請求項3に記載の部品供給装置。
【請求項6】
請求項4に記載の部品供給装置と、
前記三次元計測器で取得した前記山積みされた複数の部品の三次元情報から、一つの部品の位置・姿勢を認識する三次元姿勢認識装置と、により構成され、
前記三次元姿勢認識装置が、一つの部品の位置・姿勢を認識できない時に、前記第1の信号を前記部品供給装置に出力すること、
を特徴とする部品収容システム。
【請求項7】
請求項3または5に記載の部品供給装置と、
前記収容容器本体の開口部上方に計測部が設けられ、前記山積みされた複数の部品の三次元情報を取得する三次元計測器と、
前記山積みされた複数の部品の三次元情報から、一つの部品の位置・姿勢を認識する三次元姿勢認識装置と、により構成され、
前記三次元姿勢認識装置が、一つの部品の位置・姿勢を認識できない時に、前記第1の信号を前記部品供給装置に出力すること、
を特徴とする部品収容システム。
【請求項8】
請求項6または7に記載の部品収容システムと、
前記部品をピッキングするロボットと、
前記三次元姿勢認識装置から受け取った前記一つの部品の位置・姿勢に基づいて前記ロボットを制御するロボット制御装置と、により構成され、
前記三次元姿勢認識装置が、前記一つの部品の位置・姿勢が予め記憶されている前記ロボットでピッキング可能な位置・姿勢かをチェックするチェック機能を有し、前記ロボットにてピッキングが可能である一つの部品が存在しない場合には、前記第1の信号を前記部品供給装置に出力すること、
を特徴とする部品ピッキングシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−41139(P2012−41139A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−183850(P2010−183850)
【出願日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【出願人】(000005234)富士電機株式会社 (3,146)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【出願人】(000005234)富士電機株式会社 (3,146)
【Fターム(参考)】
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