工事桁
【課題】枕木幅の適用範囲が広くなり、使用する枕木受桁の加工を少なくすることで施工の簡略化が図れ、また列車の乗り心地を向上させることができるうえ、部材数を減らすことで部材から発生する騒音や振動を低減できる。
【解決手段】工事桁1は、レール2の延長方向に沿って配置される一対の主桁4A、4Bと、材軸方向を主桁4A、4B同士が離間する方向に向けて配置された枕木受桁5とを備え、その枕木受桁5でレール2を受ける枕木3を下方から支持するものであり、主桁4は、上フランジ41と、下フランジ42と、ウェブ43を備え、H形鋼材の枕木受桁5のウェブ53を上下方向に向けて配置し、枕木受桁5の下フランジ52と各主桁4A、4Bの下フランジ42とが面で当接される構成とした。
【解決手段】工事桁1は、レール2の延長方向に沿って配置される一対の主桁4A、4Bと、材軸方向を主桁4A、4B同士が離間する方向に向けて配置された枕木受桁5とを備え、その枕木受桁5でレール2を受ける枕木3を下方から支持するものであり、主桁4は、上フランジ41と、下フランジ42と、ウェブ43を備え、H形鋼材の枕木受桁5のウェブ53を上下方向に向けて配置し、枕木受桁5の下フランジ52と各主桁4A、4Bの下フランジ42とが面で当接される構成とした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、線路下構造物を開削工法で構築する際などに使用する工事桁に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば線路下構造物を開削工法により構築する場合において、軌道を枕木抱き込み式工事桁で仮受けして施工する方法が知られている。この場合、地中に仮受杭を打ち込んで仮受桁を施工し、次いで軌道両側に主桁を施工して既設の枕木間に枕木受桁を渡し、これに枕木を挿入する枕木抱き込み式工事桁を施工して仮受けし、線路下を開削して構造物を構築する工法である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ここで、図8には、特許文献1に記載されるような従来の枕木抱き込み式工事桁の一例を示している。すなわち、図8に示す工事桁10は、H形断面の一対の鋼製主桁11、11と、レール2を受ける枕木3を上方から挿入するためのH形鋼材の枕木受桁12と、この枕木受桁12を載せるため主桁11のウェブ11cに溶接されるとともに下フランジ11b上に載置された鋼製棚板13とで構成されている。枕木受桁12は、そのウェブ12cの面方向を水平方向に向けて配置させ、断面視で上凹部に枕木3が挿入されている。そして、枕木受桁12の長さ方向で両端部12a、12bにおいて、ウェブ12cより下方に延びるフランジ部が切り取られ、この両端部12a、12bにおけるウェブ12cが鋼製棚板13の上面13aに載置された状態で、枕木受桁12と鋼製棚板13とが高力ボルトで固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−214405号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の工事桁では、以下のような問題があった。
すなわち、特許文献1に記載され、図8に示す工事桁10では、枕木受桁12のウェブに枕木が載り、枕木全体を抱き込む構造であるため、使用できる枕木幅が制限されていた。しかも、枕木受桁12にあっては、両端部12a、12bに対して鋼製棚板13に接合するための、鋼材の切断やボルト孔等の孔開け等の加工が必要であり、製作に時間と手間がかかっていた。
【0006】
また、枕木受桁12のウェブ12cの面を鋼製棚板13の上面13aに当接させる構造である一方、長さ方向中央部では枕木3を介して走行列車の荷重を受けるため、枕木受桁12にたわみが生じ、列車の乗り心地が通常の軌道よりも悪くなるという問題があった。
さらに、主桁11、枕木受桁12、および鋼製棚板13と工事桁を構成する部材数が多く、それらの部材から発生する騒音や振動が大きくなるという問題があり、その点で改良の余地があった。
【0007】
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、枕木幅の適用範囲が広くなり、使用する枕木受桁の加工を少なくすることで施工の簡略化が図れる工事桁を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、列車の乗り心地を向上させることができるうえ、部材数を減らすことで部材から発生する騒音や振動を低減できる工事桁を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る工事桁では、レールの延長方向に沿って配置され上下にフランジを有する一対の主桁と、材軸方向を主桁同士の離間する方向に向けて配置されたH形鋼材の枕木受桁とを備え、枕木受桁でレールを受ける枕木を下方から支持する工事桁であって、枕木受桁のウェブを上下方向に向けて配置し、枕木受桁の下フランジと主桁の下フランジとが面で当接して固定されていることを特徴としている。
また、本発明に係る工事桁では、主桁は、H形鋼材とすることも可能である。
【0009】
本発明では、H形鋼材からなる枕木受桁の下フランジが主桁の下フランジに直接載置した状態で固定され、枕木受桁の上フランジに枕木が載る構成となる。そのため、枕木が枕木受桁の上フランジ上に載せる構成となるので、枕木受桁を適宜配置することで、枕木をその形状や大きさに制限されることなく配置することができる。
また、本工事桁では、列車の荷重が枕木を介して枕木受桁の上フランジにかかり、その荷重を枕木受桁全体で負担し、さらにその荷重を枕木受桁の両端部から主桁に伝達する構造となっている。そのため、従来のように枕木受桁のウェブの面を主桁の下フランジに載せてそのウェブのみで列車の荷重を負担し、さらにそのウェブで主桁に伝達する構造に比べて、枕木受桁のウェブのたわみを低減することができ、剛性を高めることができる。
【0010】
また、本発明では、枕木幅に合わせて適宜、枕木受桁を設置することができる。
そして、例えば主桁がH形鋼材の場合、そのH形鋼材の上フランジと下フランジとウェブとによって囲まれる空間に進入可能な寸法であれば、使用する枕木受桁の形状や大きさに自由度をもたせることが可能となり、従来のように枕木受桁の端部を主桁側の形状に合わせて固定するために行う切断等の作業をなくすことができる。
このように、切断作業などの無い簡単な構造となるので、施工にかかる工期を短縮できるとともに、コストの低減が図れる利点がある。
【0011】
また、本発明に係る工事桁では、枕木受桁は、材軸方向の端部が材軸方向に直交するエンドプレートにより補強されていることが好ましい。
また、本発明に係る工事桁では、枕木受桁は、鋼製山留材であってもよい。
本発明では、鋼製山留材など枕木受桁の材軸方向端部がエンドプレートにより補強されているので、この枕木受桁の剛性をさらに高めることができる。そして、枕木受桁として、鋼製山留材、杭材などで一般的に使用されるH形鋼材を使用することも可能である。
また、枕木受桁が鋼製山留材であれば、枕木を枕木受桁の上フランジに載せて鋼製山留材のボルト孔を利用して、ボルトで固定することで、簡単に枕木を設置することができるうえ、溶接やボルト孔空け等の鋼材の加工が不要となる。
【0012】
また、本発明に係る工事桁では、枕木受桁は、枕木幅に応じて複数配置可能であることが好ましい。
本発明では、枕木受桁を適宜組み合わせて配列することが可能となるので、様々な幅寸法の枕木に対応することができる。
【0013】
また、本発明に係る工事桁では、延長方向に連結される主桁同士の接合部は、延長方向端部に設けたエンドプレート同士が面接合され、各々の上フランジ同士がその上面に、且つ下フランジ同士がその下面にそれぞれ連結プレートを介して接合されていてもよい。
本発明では、エンドプレート同士が面接合となり、さらに上フランジ及び下フランジのそれぞれが連結プレートによって一面摩擦接合となるので、延長方向に接合される主桁同士の接合部の強度を確保することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の工事桁によれば、主桁の下フランジに枕木受桁の下フランジを直接載せて固定するものであり、枕木が枕木受桁の上フランジ上に載せる構成となるので、枕木幅の適用範囲を広げることができるうえ、使用する枕木受桁の加工を少なくすることで施工の簡略化が図れる。
また、H形鋼材からなる枕木受桁全体で走行列車の荷重を負担して主桁に伝達でき、従来のようにウェブのみで走行列車の荷重を負担することがないので、枕木受桁のたわみを減少させて剛性を高めることができ、これにより従来の工事桁よりも列車の乗り心地を向上させることができる。
さらに、主桁に対して棚板を介して枕木受桁を配置する従来構造に比べて部材数を減らすことができ、これら部材から発生する騒音や振動を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施の形態による工事桁の構成を示す正面図である。
【図2】図1に示す工事桁の一部破断平面図である。
【図3】図2に示すB−B線矢視図である。
【図4】主桁の接合部を示す側断面図である。
【図5】図1に示す主桁と枕木受桁との接合部の部分拡大図である。
【図6】図1に示すA−A線断面図である。
【図7】変形例による工事桁を示す断面図であって、図6に対応する図である。
【図8】従来の工事桁の構成を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明による工事桁の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施の形態による工事桁1は、レール2の延長方向に沿って配置されたH形鋼材からなる一対の主桁4(4A、4B)と、材軸方向を主桁4A、4B同士の離間する方向に向けて配置されたH形鋼材の枕木受桁5とを備え、枕木受桁5でレール2を受ける枕木3を下方から支持するものである。ここで、本実施の形態では、主桁4と枕木受桁5とのそれぞれに鋼製山留材が用いられている。
枕木3は、枕木受桁5の上フランジ51(後述する)上にボルト31(図6参照)によって固定され、その枕木3上にレール2、2が敷設されている。なお、枕木3の長さ寸法は、主桁4A、4B同士の離間寸法よりも短くなっている。
【0017】
図1乃至図3に示すように、一対の主桁4A、4Bは、互いに一定の間隔を開けて軸方向(長手方向)を平行にした状態で、ウェブ43の面方向を上下方向に向けて配置されている。つまり、一対の主桁4A、4Bは、それぞれの上フランジ41、下フランジ42、およびウェブ43によって構成される凹部4a同士が対向している。主桁4は、所定長さのものが軌道(レール2)の延長方向に同軸線上に配置され、互いに高力ボルトにより結合されている。なお、図2において、紙面上側の主桁4Aは上フランジ41を上から見た状態を示し、紙面下側の主桁4Bは上フランジ41を省略した状態を示している。
【0018】
具体的に延長方向に連結される主桁4、4同士の接合部は、図4に示すように、延長方向の端部に設けたエンドプレート44、44同士が高力ボルト46によって面接合され、各々の上フランジ41、41同士がその上面に、且つ下フランジ42、42同士がその下面にそれぞれ連結プレート45、45を介して接合されている。連結プレート45と上フランジ41、下フランジ42とは、互いに高力ボルト46によって固定されている。さらに、エンドプレート44には、主桁4のウェブ43に固着する端部リブ47が溶着されている。
【0019】
これにより、主桁4のエンドプレート44、44同士が面接合となり、さらに上フランジ41及び下フランジ42のそれぞれが連結プレート45によって一面摩擦接合となるので、延長方向に接合される主桁4、4同士の接合部の強度が確保された構造となっている。さらに、端部リブ47を設けているので、より剛性の高い構造となっている。
また、本実施の形態では主桁4に鋼製山留材を使用しているので、この山留材に予め設けられているボルト孔を利用して主桁4、4同士を延長方向に接合することができ、ボルト孔を設けるための加工が不要となり、製造工程の短縮が図れ、且つ製造コストを低減させることができる。
【0020】
枕木受桁5は、H形鋼材のウェブ53の面方向を上下方向に向けた状態で、両端5a、5bを左右両側の主桁4A、4Bのそれぞれの凹部4a、4aに配置させ、下フランジ42の上面42aに載せた状態で固定されている。
つまり、図5に示すように、枕木受桁5の下フランジ52の下面52aと下フランジ42の上面42aとが面で当接し、それぞれの下フランジ52、42同士が高力ボルト6により連結されている。
【0021】
また、枕木受桁5は、材軸方向の端部にこの材軸方向に直交するエンドプレート54が設けられている。このエンドプレート54には、枕木受桁5のウェブ53に固着する端部リブ55が溶着されている。
【0022】
なお、枕木受桁5の軸方向端部5a、5b(エンドプレート54)は、主桁4のウェブ43に対して接触していてもよいし、僅かに間隔を開けた状態であってもかまわない。
【0023】
なお、図6に示すように、枕木受桁5に直接載置される枕木3の固定は、枕木3と枕木受桁5の上フランジ51とを同軸線上に貫通するボルト孔(図6で破線部分)を設け、このボルト孔を用いて高力ボルト31で固定する構成となっている。
とくに枕木受桁5に上述した鋼製山留材を用いれば、その鋼製山留材の上フランジに予め設けられているボルト孔の位置に合わせて枕木3にボルト孔を設ければよく、その鋼製山留材にボルト孔を形成する加工が不要となる。
【0024】
次に、上述した構成の工事桁1の作用について、図面に基づいて説明する。
図1および図5に示すように、本工事桁1では、H形鋼材からなる枕木受桁5の下フランジ52が主桁4A、4Bの下フランジ42に直接載置した状態で固定され、枕木受桁5の上フランジ51に枕木3が載る構成となる。そのため、枕木3が枕木受桁5の上フランジ51上に載せる構成となるので、枕木受桁5を適宜配置することで、枕木3をその形状や大きさに制限されることなく配置することができる。
また、列車の荷重が枕木3を介して枕木受桁5の上フランジ51にかかり、その荷重を枕木受桁5全体で負担し、さらにその荷重を枕木受桁5の両端部5a、5bから主桁4に伝達する構造となっている。そのため、従来のように枕木受桁のウェブの面を主桁の下フランジに載せてそのウェブのみで列車の荷重を負担し、さらにそのウェブで主桁に伝達する構造に比べて、枕木受桁5のウェブ53のたわみを低減することができ、剛性を高めることができる。
【0025】
また、本工事桁1では、枕木幅に合わせて適宜、枕木受桁5を設置することができる。
そして、本実施の形態のように主桁4がH形鋼材の場合、その上フランジ41と下フランジ42とウェブ43とによって囲まれる凹部4aに進入可能な寸法であれば、使用する枕木受桁5の形状や大きさに自由度をもたせることが可能となり、従来のように枕木受桁の端部を主桁側の形状に合わせて固定するために行う切断等の作業をなくすことができる。
このように、切断作業などの無い簡単な構造となるので、施工にかかる工期を短縮できるとともに、コストの低減が図れる利点がある。
【0026】
また、枕木受桁5が鋼製山留材であって、材軸方向の端部が材軸方向に直交するエンドプレート54により補強され、さらにこのエンドプレート54には端部リブ55が設けられて補強されているので、この枕木受桁5の剛性をより一層高めることができる。
また、枕木受桁5が鋼製山留材であれば、枕木3を枕木受桁5の上フランジ51に載せて枕木受桁5のボルト孔を利用して、高力ボルト31(図6参照)で固定することで、簡単に枕木3を設置することができるうえ、溶接やボルト孔空け等の鋼材の加工が不要となる利点がある。
【0027】
上述した実施の形態による工事桁では、主桁4A、4Bの下フランジ42に枕木受桁5の下フランジ52を直接載せて固定するものであり、枕木3が枕木受桁5の上フランジ51上に載せる構成となるので、枕木幅の適用範囲を広げることができるうえ、使用する枕木受桁5の加工を少なくすることで施工の簡略化が図れる。
また、H形鋼材からなる枕木受桁5全体で走行列車の荷重を負担して主桁4に伝達でき、従来のようにウェブのみで走行列車の荷重を負担することがないので、枕木受桁5のたわみを減少させて剛性を高めることができ、これにより従来の工事桁よりも列車の乗り心地を向上させることができる。
さらに、主桁4に対して棚板を介して枕木受桁を配置する従来構造に比べて部材数を減らすことができ、これら部材から発生する騒音や振動を低減できる。
【0028】
以上、本発明による工事桁の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施の形態では主桁4A、4Bの下フランジ42と枕木受桁5の下フランジ52とを高力ボルト6で固定しているが、ボルト結合であることに限定されることはなく、溶接による固定であってもかまわない。
【0029】
また、本実施の形態では主桁4及び枕木受桁5に鋼製山留材を用いた構成としているが、鋼製山留材であることに限定されることはなく、例えば杭材などで使用されるH形鋼材を使用することも可能である。さらに、主桁4にあっては、H形鋼材だけでなく、I形鋼材やC形鋼材など上下にフランジを有する部材であってもかまわない。
【0030】
また、本実施の形態の枕木受桁5では、その材軸方向の長さ寸法やレール2の延設方向の配置間隔なども任意に設定することが可能である。例えば、本実施の形態は枕木3の幅寸法と略同じ幅寸法の枕木受桁5をその枕木3のピッチに合わせて1本ずつ間隔もって配置させているが、これに限定されることはなく、枕木幅に応じて複数配置可能であってもかまわない。つまり、枕木受桁5を適宜数組み合わせて配列することが可能となるので、様々な幅寸法の枕木に対応することができる。例えば、枕木3Aが枕木受桁5の2本分の幅寸法である場合には、図7に示す変形例のように2本の枕木受桁5、5を隣接させて配列し、それら枕木受桁5、5上に該枕木3Aを高力ボルト31で固定するようにしても良い。
【0031】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した実施の形態を適宜組み合わせても良い。
【符号の説明】
【0032】
1 工事桁
2 レール
3、3A 枕木
4、4A、4B 主桁
4a 凹部
5 枕木受桁
6、46 高力ボルト
41 主桁の上フランジ
42 主桁の下フランジ
42a 上面
43 主桁のウェブ
44 主桁のエンドプレート
45 連結プレート
47 主桁の端部リブ
51 枕木受桁の上フランジ
52 枕木受桁の下フランジ
53 枕木受桁のウェブ
54 枕木受桁のエンドプレート
55 枕木受桁の端部リブ
【技術分野】
【0001】
本発明は、線路下構造物を開削工法で構築する際などに使用する工事桁に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば線路下構造物を開削工法により構築する場合において、軌道を枕木抱き込み式工事桁で仮受けして施工する方法が知られている。この場合、地中に仮受杭を打ち込んで仮受桁を施工し、次いで軌道両側に主桁を施工して既設の枕木間に枕木受桁を渡し、これに枕木を挿入する枕木抱き込み式工事桁を施工して仮受けし、線路下を開削して構造物を構築する工法である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ここで、図8には、特許文献1に記載されるような従来の枕木抱き込み式工事桁の一例を示している。すなわち、図8に示す工事桁10は、H形断面の一対の鋼製主桁11、11と、レール2を受ける枕木3を上方から挿入するためのH形鋼材の枕木受桁12と、この枕木受桁12を載せるため主桁11のウェブ11cに溶接されるとともに下フランジ11b上に載置された鋼製棚板13とで構成されている。枕木受桁12は、そのウェブ12cの面方向を水平方向に向けて配置させ、断面視で上凹部に枕木3が挿入されている。そして、枕木受桁12の長さ方向で両端部12a、12bにおいて、ウェブ12cより下方に延びるフランジ部が切り取られ、この両端部12a、12bにおけるウェブ12cが鋼製棚板13の上面13aに載置された状態で、枕木受桁12と鋼製棚板13とが高力ボルトで固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−214405号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の工事桁では、以下のような問題があった。
すなわち、特許文献1に記載され、図8に示す工事桁10では、枕木受桁12のウェブに枕木が載り、枕木全体を抱き込む構造であるため、使用できる枕木幅が制限されていた。しかも、枕木受桁12にあっては、両端部12a、12bに対して鋼製棚板13に接合するための、鋼材の切断やボルト孔等の孔開け等の加工が必要であり、製作に時間と手間がかかっていた。
【0006】
また、枕木受桁12のウェブ12cの面を鋼製棚板13の上面13aに当接させる構造である一方、長さ方向中央部では枕木3を介して走行列車の荷重を受けるため、枕木受桁12にたわみが生じ、列車の乗り心地が通常の軌道よりも悪くなるという問題があった。
さらに、主桁11、枕木受桁12、および鋼製棚板13と工事桁を構成する部材数が多く、それらの部材から発生する騒音や振動が大きくなるという問題があり、その点で改良の余地があった。
【0007】
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、枕木幅の適用範囲が広くなり、使用する枕木受桁の加工を少なくすることで施工の簡略化が図れる工事桁を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、列車の乗り心地を向上させることができるうえ、部材数を減らすことで部材から発生する騒音や振動を低減できる工事桁を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る工事桁では、レールの延長方向に沿って配置され上下にフランジを有する一対の主桁と、材軸方向を主桁同士の離間する方向に向けて配置されたH形鋼材の枕木受桁とを備え、枕木受桁でレールを受ける枕木を下方から支持する工事桁であって、枕木受桁のウェブを上下方向に向けて配置し、枕木受桁の下フランジと主桁の下フランジとが面で当接して固定されていることを特徴としている。
また、本発明に係る工事桁では、主桁は、H形鋼材とすることも可能である。
【0009】
本発明では、H形鋼材からなる枕木受桁の下フランジが主桁の下フランジに直接載置した状態で固定され、枕木受桁の上フランジに枕木が載る構成となる。そのため、枕木が枕木受桁の上フランジ上に載せる構成となるので、枕木受桁を適宜配置することで、枕木をその形状や大きさに制限されることなく配置することができる。
また、本工事桁では、列車の荷重が枕木を介して枕木受桁の上フランジにかかり、その荷重を枕木受桁全体で負担し、さらにその荷重を枕木受桁の両端部から主桁に伝達する構造となっている。そのため、従来のように枕木受桁のウェブの面を主桁の下フランジに載せてそのウェブのみで列車の荷重を負担し、さらにそのウェブで主桁に伝達する構造に比べて、枕木受桁のウェブのたわみを低減することができ、剛性を高めることができる。
【0010】
また、本発明では、枕木幅に合わせて適宜、枕木受桁を設置することができる。
そして、例えば主桁がH形鋼材の場合、そのH形鋼材の上フランジと下フランジとウェブとによって囲まれる空間に進入可能な寸法であれば、使用する枕木受桁の形状や大きさに自由度をもたせることが可能となり、従来のように枕木受桁の端部を主桁側の形状に合わせて固定するために行う切断等の作業をなくすことができる。
このように、切断作業などの無い簡単な構造となるので、施工にかかる工期を短縮できるとともに、コストの低減が図れる利点がある。
【0011】
また、本発明に係る工事桁では、枕木受桁は、材軸方向の端部が材軸方向に直交するエンドプレートにより補強されていることが好ましい。
また、本発明に係る工事桁では、枕木受桁は、鋼製山留材であってもよい。
本発明では、鋼製山留材など枕木受桁の材軸方向端部がエンドプレートにより補強されているので、この枕木受桁の剛性をさらに高めることができる。そして、枕木受桁として、鋼製山留材、杭材などで一般的に使用されるH形鋼材を使用することも可能である。
また、枕木受桁が鋼製山留材であれば、枕木を枕木受桁の上フランジに載せて鋼製山留材のボルト孔を利用して、ボルトで固定することで、簡単に枕木を設置することができるうえ、溶接やボルト孔空け等の鋼材の加工が不要となる。
【0012】
また、本発明に係る工事桁では、枕木受桁は、枕木幅に応じて複数配置可能であることが好ましい。
本発明では、枕木受桁を適宜組み合わせて配列することが可能となるので、様々な幅寸法の枕木に対応することができる。
【0013】
また、本発明に係る工事桁では、延長方向に連結される主桁同士の接合部は、延長方向端部に設けたエンドプレート同士が面接合され、各々の上フランジ同士がその上面に、且つ下フランジ同士がその下面にそれぞれ連結プレートを介して接合されていてもよい。
本発明では、エンドプレート同士が面接合となり、さらに上フランジ及び下フランジのそれぞれが連結プレートによって一面摩擦接合となるので、延長方向に接合される主桁同士の接合部の強度を確保することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の工事桁によれば、主桁の下フランジに枕木受桁の下フランジを直接載せて固定するものであり、枕木が枕木受桁の上フランジ上に載せる構成となるので、枕木幅の適用範囲を広げることができるうえ、使用する枕木受桁の加工を少なくすることで施工の簡略化が図れる。
また、H形鋼材からなる枕木受桁全体で走行列車の荷重を負担して主桁に伝達でき、従来のようにウェブのみで走行列車の荷重を負担することがないので、枕木受桁のたわみを減少させて剛性を高めることができ、これにより従来の工事桁よりも列車の乗り心地を向上させることができる。
さらに、主桁に対して棚板を介して枕木受桁を配置する従来構造に比べて部材数を減らすことができ、これら部材から発生する騒音や振動を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施の形態による工事桁の構成を示す正面図である。
【図2】図1に示す工事桁の一部破断平面図である。
【図3】図2に示すB−B線矢視図である。
【図4】主桁の接合部を示す側断面図である。
【図5】図1に示す主桁と枕木受桁との接合部の部分拡大図である。
【図6】図1に示すA−A線断面図である。
【図7】変形例による工事桁を示す断面図であって、図6に対応する図である。
【図8】従来の工事桁の構成を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明による工事桁の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施の形態による工事桁1は、レール2の延長方向に沿って配置されたH形鋼材からなる一対の主桁4(4A、4B)と、材軸方向を主桁4A、4B同士の離間する方向に向けて配置されたH形鋼材の枕木受桁5とを備え、枕木受桁5でレール2を受ける枕木3を下方から支持するものである。ここで、本実施の形態では、主桁4と枕木受桁5とのそれぞれに鋼製山留材が用いられている。
枕木3は、枕木受桁5の上フランジ51(後述する)上にボルト31(図6参照)によって固定され、その枕木3上にレール2、2が敷設されている。なお、枕木3の長さ寸法は、主桁4A、4B同士の離間寸法よりも短くなっている。
【0017】
図1乃至図3に示すように、一対の主桁4A、4Bは、互いに一定の間隔を開けて軸方向(長手方向)を平行にした状態で、ウェブ43の面方向を上下方向に向けて配置されている。つまり、一対の主桁4A、4Bは、それぞれの上フランジ41、下フランジ42、およびウェブ43によって構成される凹部4a同士が対向している。主桁4は、所定長さのものが軌道(レール2)の延長方向に同軸線上に配置され、互いに高力ボルトにより結合されている。なお、図2において、紙面上側の主桁4Aは上フランジ41を上から見た状態を示し、紙面下側の主桁4Bは上フランジ41を省略した状態を示している。
【0018】
具体的に延長方向に連結される主桁4、4同士の接合部は、図4に示すように、延長方向の端部に設けたエンドプレート44、44同士が高力ボルト46によって面接合され、各々の上フランジ41、41同士がその上面に、且つ下フランジ42、42同士がその下面にそれぞれ連結プレート45、45を介して接合されている。連結プレート45と上フランジ41、下フランジ42とは、互いに高力ボルト46によって固定されている。さらに、エンドプレート44には、主桁4のウェブ43に固着する端部リブ47が溶着されている。
【0019】
これにより、主桁4のエンドプレート44、44同士が面接合となり、さらに上フランジ41及び下フランジ42のそれぞれが連結プレート45によって一面摩擦接合となるので、延長方向に接合される主桁4、4同士の接合部の強度が確保された構造となっている。さらに、端部リブ47を設けているので、より剛性の高い構造となっている。
また、本実施の形態では主桁4に鋼製山留材を使用しているので、この山留材に予め設けられているボルト孔を利用して主桁4、4同士を延長方向に接合することができ、ボルト孔を設けるための加工が不要となり、製造工程の短縮が図れ、且つ製造コストを低減させることができる。
【0020】
枕木受桁5は、H形鋼材のウェブ53の面方向を上下方向に向けた状態で、両端5a、5bを左右両側の主桁4A、4Bのそれぞれの凹部4a、4aに配置させ、下フランジ42の上面42aに載せた状態で固定されている。
つまり、図5に示すように、枕木受桁5の下フランジ52の下面52aと下フランジ42の上面42aとが面で当接し、それぞれの下フランジ52、42同士が高力ボルト6により連結されている。
【0021】
また、枕木受桁5は、材軸方向の端部にこの材軸方向に直交するエンドプレート54が設けられている。このエンドプレート54には、枕木受桁5のウェブ53に固着する端部リブ55が溶着されている。
【0022】
なお、枕木受桁5の軸方向端部5a、5b(エンドプレート54)は、主桁4のウェブ43に対して接触していてもよいし、僅かに間隔を開けた状態であってもかまわない。
【0023】
なお、図6に示すように、枕木受桁5に直接載置される枕木3の固定は、枕木3と枕木受桁5の上フランジ51とを同軸線上に貫通するボルト孔(図6で破線部分)を設け、このボルト孔を用いて高力ボルト31で固定する構成となっている。
とくに枕木受桁5に上述した鋼製山留材を用いれば、その鋼製山留材の上フランジに予め設けられているボルト孔の位置に合わせて枕木3にボルト孔を設ければよく、その鋼製山留材にボルト孔を形成する加工が不要となる。
【0024】
次に、上述した構成の工事桁1の作用について、図面に基づいて説明する。
図1および図5に示すように、本工事桁1では、H形鋼材からなる枕木受桁5の下フランジ52が主桁4A、4Bの下フランジ42に直接載置した状態で固定され、枕木受桁5の上フランジ51に枕木3が載る構成となる。そのため、枕木3が枕木受桁5の上フランジ51上に載せる構成となるので、枕木受桁5を適宜配置することで、枕木3をその形状や大きさに制限されることなく配置することができる。
また、列車の荷重が枕木3を介して枕木受桁5の上フランジ51にかかり、その荷重を枕木受桁5全体で負担し、さらにその荷重を枕木受桁5の両端部5a、5bから主桁4に伝達する構造となっている。そのため、従来のように枕木受桁のウェブの面を主桁の下フランジに載せてそのウェブのみで列車の荷重を負担し、さらにそのウェブで主桁に伝達する構造に比べて、枕木受桁5のウェブ53のたわみを低減することができ、剛性を高めることができる。
【0025】
また、本工事桁1では、枕木幅に合わせて適宜、枕木受桁5を設置することができる。
そして、本実施の形態のように主桁4がH形鋼材の場合、その上フランジ41と下フランジ42とウェブ43とによって囲まれる凹部4aに進入可能な寸法であれば、使用する枕木受桁5の形状や大きさに自由度をもたせることが可能となり、従来のように枕木受桁の端部を主桁側の形状に合わせて固定するために行う切断等の作業をなくすことができる。
このように、切断作業などの無い簡単な構造となるので、施工にかかる工期を短縮できるとともに、コストの低減が図れる利点がある。
【0026】
また、枕木受桁5が鋼製山留材であって、材軸方向の端部が材軸方向に直交するエンドプレート54により補強され、さらにこのエンドプレート54には端部リブ55が設けられて補強されているので、この枕木受桁5の剛性をより一層高めることができる。
また、枕木受桁5が鋼製山留材であれば、枕木3を枕木受桁5の上フランジ51に載せて枕木受桁5のボルト孔を利用して、高力ボルト31(図6参照)で固定することで、簡単に枕木3を設置することができるうえ、溶接やボルト孔空け等の鋼材の加工が不要となる利点がある。
【0027】
上述した実施の形態による工事桁では、主桁4A、4Bの下フランジ42に枕木受桁5の下フランジ52を直接載せて固定するものであり、枕木3が枕木受桁5の上フランジ51上に載せる構成となるので、枕木幅の適用範囲を広げることができるうえ、使用する枕木受桁5の加工を少なくすることで施工の簡略化が図れる。
また、H形鋼材からなる枕木受桁5全体で走行列車の荷重を負担して主桁4に伝達でき、従来のようにウェブのみで走行列車の荷重を負担することがないので、枕木受桁5のたわみを減少させて剛性を高めることができ、これにより従来の工事桁よりも列車の乗り心地を向上させることができる。
さらに、主桁4に対して棚板を介して枕木受桁を配置する従来構造に比べて部材数を減らすことができ、これら部材から発生する騒音や振動を低減できる。
【0028】
以上、本発明による工事桁の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施の形態では主桁4A、4Bの下フランジ42と枕木受桁5の下フランジ52とを高力ボルト6で固定しているが、ボルト結合であることに限定されることはなく、溶接による固定であってもかまわない。
【0029】
また、本実施の形態では主桁4及び枕木受桁5に鋼製山留材を用いた構成としているが、鋼製山留材であることに限定されることはなく、例えば杭材などで使用されるH形鋼材を使用することも可能である。さらに、主桁4にあっては、H形鋼材だけでなく、I形鋼材やC形鋼材など上下にフランジを有する部材であってもかまわない。
【0030】
また、本実施の形態の枕木受桁5では、その材軸方向の長さ寸法やレール2の延設方向の配置間隔なども任意に設定することが可能である。例えば、本実施の形態は枕木3の幅寸法と略同じ幅寸法の枕木受桁5をその枕木3のピッチに合わせて1本ずつ間隔もって配置させているが、これに限定されることはなく、枕木幅に応じて複数配置可能であってもかまわない。つまり、枕木受桁5を適宜数組み合わせて配列することが可能となるので、様々な幅寸法の枕木に対応することができる。例えば、枕木3Aが枕木受桁5の2本分の幅寸法である場合には、図7に示す変形例のように2本の枕木受桁5、5を隣接させて配列し、それら枕木受桁5、5上に該枕木3Aを高力ボルト31で固定するようにしても良い。
【0031】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した実施の形態を適宜組み合わせても良い。
【符号の説明】
【0032】
1 工事桁
2 レール
3、3A 枕木
4、4A、4B 主桁
4a 凹部
5 枕木受桁
6、46 高力ボルト
41 主桁の上フランジ
42 主桁の下フランジ
42a 上面
43 主桁のウェブ
44 主桁のエンドプレート
45 連結プレート
47 主桁の端部リブ
51 枕木受桁の上フランジ
52 枕木受桁の下フランジ
53 枕木受桁のウェブ
54 枕木受桁のエンドプレート
55 枕木受桁の端部リブ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レールの延長方向に沿って配置され上下にフランジを有する一対の主桁と、材軸方向を該主桁同士の離間する方向に向けて配置されたH形鋼材の枕木受桁とを備え、該枕木受桁で前記レールを受ける枕木を下方から支持する工事桁であって、
前記枕木受桁のウェブを上下方向に向けて配置し、前記枕木受桁の下フランジと前記主桁の下フランジとが面で当接して固定されていることを特徴とする工事桁。
【請求項2】
前記主桁は、H形鋼材であることを特徴とする請求項1に記載の工事桁。
【請求項3】
前記枕木受桁は、材軸方向の端部が該材軸方向に直交するエンドプレートにより補強されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の工事桁。
【請求項4】
前記枕木受桁は、鋼製山留材であることを特徴とする請求項3に記載の工事桁。
【請求項5】
前記枕木受桁は、枕木幅に応じて複数配置可能であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の工事桁。
【請求項6】
延長方向に連結される前記主桁同士の接合部は、
延長方向端部に設けたエンドプレート同士が面接合され、
各々の上フランジ同士がその上面に、且つ下フランジ同士がその下面にそれぞれ連結プレートを介して接合されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の工事桁。
【請求項1】
レールの延長方向に沿って配置され上下にフランジを有する一対の主桁と、材軸方向を該主桁同士の離間する方向に向けて配置されたH形鋼材の枕木受桁とを備え、該枕木受桁で前記レールを受ける枕木を下方から支持する工事桁であって、
前記枕木受桁のウェブを上下方向に向けて配置し、前記枕木受桁の下フランジと前記主桁の下フランジとが面で当接して固定されていることを特徴とする工事桁。
【請求項2】
前記主桁は、H形鋼材であることを特徴とする請求項1に記載の工事桁。
【請求項3】
前記枕木受桁は、材軸方向の端部が該材軸方向に直交するエンドプレートにより補強されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の工事桁。
【請求項4】
前記枕木受桁は、鋼製山留材であることを特徴とする請求項3に記載の工事桁。
【請求項5】
前記枕木受桁は、枕木幅に応じて複数配置可能であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の工事桁。
【請求項6】
延長方向に連結される前記主桁同士の接合部は、
延長方向端部に設けたエンドプレート同士が面接合され、
各々の上フランジ同士がその上面に、且つ下フランジ同士がその下面にそれぞれ連結プレートを介して接合されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の工事桁。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2012−36615(P2012−36615A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−176632(P2010−176632)
【出願日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【出願人】(000221616)東日本旅客鉄道株式会社 (833)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【出願人】(000221616)東日本旅客鉄道株式会社 (833)
【Fターム(参考)】
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