説明

差動式熱感知器

【課題】
感知器の組品を分解しなくても、リーク孔へ点検用パイプを連結するための部品やリーク孔を有する部品の交換をすることができる差動式熱感知器を提供する。
【解決手段】
空気室3の内外を連通させるリーク孔5cを有し、空気室3の上壁に設けられるリーク部品5と、リーク部品5の上部に設けられ、点検用パイプPが接続されると、点検用パイプPをリーク孔5cに気密に連結するための内部通路8cを有するパイプ連結構造部7とを備え、パイプ連結構造部7は、基台2の上部に取り付けられ、基台2のリーク部品5上方位置に形成された開口部2bを通じてリーク部品5を上方から押圧し、それにより内部通路8cをリーク孔5cに気密に連結させる蓋部8を含むものとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、差動式熱感知器に関し、詳細には点検用パイプをリーク孔に連結するための構造を備えた差動式熱感知器に関する。
【背景技術】
【0002】
差動式熱感知器は、火災時の急激な温度上昇により空気室内部の空気が膨張変化するのを利用してダイアフラムを変位させ、その変位に連動させて接点機構を閉じて火災を検出するものである。この差動式熱感知器は、一般に、空気室の内外を連通させるリーク孔を備えており、日常の緩慢な温度上昇による空気室内の空気の膨張変化については、リーク孔から空気室内の空気を排出して、その膨張変化を打ち消し、接点機構が閉じないようになっている。
【0003】
この種の差動式熱感知器において、前記のリーク孔は感知器の作動点検時に空気室内に空気を注入するのに用いられることがあり、その注入をするための点検用パイプが接続されて、その点検用パイプをリーク孔に連結するための構造を備えているものがある。
【0004】
差動式熱感知器の作動点検は所定量の空気を空気室内に注入して行うものであり、点検用パイプから注入する空気は漏れないようにする必要があることから、点検用パイプをリーク孔に連結するための構造は、点検用パイプをリーク孔に気密に連結することができるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実用新案登録第2572399号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の点検用パイプをリーク孔に連結するための構造は、リーク孔を有する部品の上部に連接される構造となっているが、点検用パイプをリーク孔に気密に連結することができるようにするために、リーク孔を有する部品の上部に位置する部品がその上部に圧接される構造となっており、例えば、前記従来例における接続具5(図1,3及び4)や空気管接続端子101(図6)等の部品のように、感知器基台下面と当接する面を有し、感知器基台下面とリーク孔を有する部品の上部との間に挟まれ、それによりリーク孔を有する部品の上部に圧接される部品、即ち、感知器基台と空気室とが組み付けられていない状態でしか着脱することができない部品を含む構造となっている。
【0007】
このため、従来の点検用パイプをリーク孔に連結するための構造を備えた差動式熱感知器においては、点検用パイプをリーク孔に連結するための構造を構成する部品に異常があり、その交換が必要になったときには、それが感知器基台と空気室とが組み付けられていない状態でしか着脱することができない部品である場合、感知器基台から空気室を外す等して感知器の組品を分解しなければ、その交換をすることができなかった。
【0008】
又、従来の点検用パイプをリーク孔に連結するための構造を備えた差動式熱感知器においては、リーク孔を有する部品(前記従来例におけるリーク抵抗器1やリーク抵抗器100等)も、感知器基台と空気室とが組み付けられていない状態でしか着脱することができない部品となっており、その交換が必要になったときには、感知器基台から空気室を外す等して感知器の組品を分解しなければ、、その交換をすることができなかった。
【0009】
この発明は、前記の事情に鑑み、感知器の組品を分解しなくても、リーク孔へ点検用パイプを連結するための部品やリーク孔を有する部品の交換をすることができる差動式熱感知器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明は、基台と、該基台の下部に設けられる空気室と、該空気室の上部に設けられるダイアフラムと、該基台と該ダイアフラムとの間に設けられる接点機構とを備えた差動式熱感知器において、該空気室の内外を連通させるリーク孔を有し、該空気室の上壁に設けられるリーク部品と、該リーク部品の上部に設けられ、点検用パイプが接続されると、該点検用パイプを該リーク孔に気密に連結するための内部通路を有するパイプ連結構造部とを更に備え、該パイプ連結構造部は、該基台の上部に取り付けられ、該基台の該リーク部品上方位置に形成された開口部を通じて該リーク部品を上方から押圧し、それにより該内部通路を該リーク孔に気密に連結させる蓋部を含むことを特徴とする差動式熱感知器である。
【0011】
尚、この発明の前記差動式熱感知器において、該蓋部は、該蓋部と該基台とを上下に貫通する取付ネジにより該基台の上部に取り付けられるものとすることができ、又、該リーク部品が設けられる該空気室上壁は、該ダイアフラムが取り付けられるダイアフラム取付枠とすることができる。
【0012】
又、この発明は、該蓋部が、その下面に形成された凸状の押圧部であって、該開口部の上方から該開口部内に挿入される押圧部を更に有し、該押圧部により該リーク部品をその上方から押圧することを特徴とする前記差動式熱感知器である。
【0013】
又、この発明は、該パイプ連結構造部が該蓋部と該リーク部品との間に介在する中継パッキンを更に含み、該蓋部が、該中継パッキンを介して該リーク部品をその上方から押圧し、該蓋部の該内部通路が、該中継パッキン内の中継内部通路を介して該リーク孔に気密に連結されることを特徴とする前記差動式熱感知器である。
【0014】
又、この発明は、該開口部の大きさは、該リーク部品が通せるものであることを特徴とする前記差動式熱感知器である。
【0015】
尚、この発明の前記差動式熱感知器において、該押圧部を凹状とし、該中継パッキンをその上部が該開口部より上方に突出し、該凹状の押圧部内に収容されるものとすることができる。
【0016】
又、この発明は、該基台の上面に凹部が形成されており、該基台の該開口部が該凹部に形成され、該蓋部が該凹部内に取り付けられることを特徴とする前記差動式熱感知器である。
【0017】
又、この発明は、該蓋部は該点検用パイプが接続されるパイプ接続部を更に有し、該パイプ接続部は、該蓋部の側方に開口し、導入パッキンを介して点検用パイプが気密に導入されるパイプ導入口と、該パイプ導入口に連続し、該基台の該凹部上面に沿う向きで延在して該内部通路と連通するパイプ導入路とを含み、該導入パッキンは該基台における該凹部の周壁に当接されることを特徴とする前記差動式熱感知器である。
【発明の効果】
【0018】
この発明においては、パイプ連結構造部が、基台上部に取り付けられ、基台のリーク部品上方位置に形成された開口部を通じてリーク部品を上方から押圧する蓋部を含んでいることで、その蓋部を直接的に又は他の部品(例えばパッキン部品等)を介して間接的にリーク部品に圧接させることができるものとなっており、その構造中に、感知器基台の下面に当接する面を有し、感知器基台とリーク部品との間に挟まれる部品がなくとも、リーク部品への圧接構造の構築ができるものとなっている。それにより、蓋部の内部通路をリーク孔に気密に連結させて、点検用パイプをリーク孔に気密に連結させることのできるものでありながら、構成部品の全てを基台の上部から組み付け可能なものとすることができるものとなっている。つまり、感知器基台に空気室が組み付けられている状態でも、それら部品の全てを着脱可能にすることができ、感知器基台から空気室を外さなくとも、必要な部品交換が全てできるようにすることができるものとなっている。
【0019】
又、この発明においては、パイプ連結構造部が前記のようになっていることで、その蓋部を感知器基台の開口部から外すことで、リーク部品を開口部から着脱可能なものとすることができ、そのようにすれば、リーク部品も、感知器基台に空気室が組み付けられている状態でも、その着脱ができるものとすることができ、感知器基台から空気室を外さなくとも、その交換ができるものとすることができる。
【0020】
従って、この発明によれば、感知器の組品を分解しなくても、リーク孔へ点検用パイプを連結するための部品やリーク孔を有する部品の交換をすることができる差動式熱感知器を得ることができる。
【0021】
又、この発明においては、パイプ連結構造部の蓋部を感知器基台の上面に形成された凹部内に取り付けられるものとすれば、パイプ連結構造部の全体の高さを低くすることができる。
【0022】
又、この発明においては、パイプ接続部を、蓋部の側方に開口し、点検用パイプが導入パッキンを介して気密に導入されるパイプ導入口を含むものとすれば、点検用パイプを導入パッキンにより気密を保持しつつ、容易にパイプ導入口から接続することができるようにすることができ、更に、その導入パッキンを基台における凹部の周壁に当接されるものとすれば、点検用パイプに抜け方向の力がかかったとしても、その力を凹部の周壁に当接する導入パッキンに受けさせて低減し、点検用パイプが外れ難くくすることができるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】この発明の一実施形態に係る差動式熱感知器を示し、点検用パイプが接続される前の状態における感知器上面側の斜視図である。
【図2】同上を示し、点検用パイプが接続された状態における図1に相当する図である。
【図3】同上を示し、パイプ連結構造部やリーク部品等の分解図を含む感知器上面側の斜視図である。
【図4】同上を示し、パイプ連結構造部やリーク部品等の要部断面図である。
【図5】同上を示し、パイプ連結構造部やリーク部品等の分解図を含む図4に相当する図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
この発明の差動式熱感知器を図1乃至5に基づき説明する。
【0025】
差動式熱感知器1は、感知器基台(以下、単に基台という)2の下部に設けられている空気室3と、空気室3の下部を画定している感熱板4とを備えている。尚、この差動式熱感知器1は、図示は省略するが、空気室3の上部に設けられたダイアフラムと、そのダイアフラムと基台2との間に設けられた接点機構とを更に備えており、感熱板4が受熱した火災時の熱によって空気室3内の空気が急激に膨張してダイアフラムが押し上げられると、それに連動して接点機構が閉じて火災信号を出力するものとなっている。
【0026】
差動式熱感知器1には、空気室3の内外を連通させるリーク孔5cを内部に有するリーク部品5が空気室3の上部を画定する上壁の一例であるダイアフラム取付枠6に設けられており、日常の気温上昇等による空気室3内の空気の緩慢な膨張変化については、それがリーク孔5cを介した空気の排出により打ち消されて、接点機構が閉じられないようになっている。
【0027】
ここで、リーク部品5は、リーク孔5cが上下に貫通して設けられている、上部5aに鍔状の部分を有しており、ダイアフラム取付枠6に形成された開口6bにその上部5aの下面がダイアフラム取付枠6の上面6aに当接するまで嵌入されたものとなっている。又、リーク部品5は、上方への引き抜きが可能にダイアフラム取付枠6に組み付けられたものとなっており、基台2の開口部2bを通じて基台2の上方から着脱可能なものとなっている(詳細は後記で説明する。)が、リーク部品5の周壁には外方に若干突出して形成された段部5bが設けられており、その段部5bがダイアフラム取付枠6の下面より下方に垂下して筒状に形成された開口6bの下端6cに当接して、軽度に係止して上方への抜けが防止できるようになっている。尚、このリーク部品5は、例えばセラミック材によって形成したものとすることができる。
【0028】
この差動式熱感知器1において、リーク孔5cは、作動点検時に空気室3内に空気を注入するのにも用いられるものとなっており、その注入のための点検用パイプPが接続されるパイプ連結構造部7も設けられているが、パイプ連結構造部7は、リーク部品5の上部に連接されつつ、点検用パイプPからの注入の際に空気が漏れないように、点検用パイプPとリーク孔5cを気密に連結することができるようになっている。
【0029】
パイプ連結構造部7は、具体的には、点検用パイプPが接続されるパイプ接続部9を有し、リーク部品5の上方位置に形成された開口部2bを上方から覆いつつ、取付ネジ11によって基台2の上部に取り付けられる蓋部8と、蓋部8とリーク部品5との間に介在する中継パッキン10とを含む。それらはリーク部品5の上部5aに連接された構造のものとなっているが、蓋部8がその下面8bに設けられた押圧部8aにより開口部2bを通じ、中継パッキン10を介してリーク部品5を押圧し、中継パッキン10の下部10bをリーク部品5の上部5aに圧接させ、蓋部8内の内部通路8cが中継パッキン10内の中継内部通路10cを介してリーク孔5cに気密に連結させる構造のものとなっている。それによりパイプ接続部9に気密に接続される点検用パイプPが蓋部8内の内部通路8cと中継パッキン10内の中継内部通路10cを介してリーク孔5cに気密に連結可能な構造のものとなっている。
【0030】
そして、このパイプ連結構造部7は、その構成部品の全てが基台2の上方からの組み付けが可能なものとなっている。
【0031】
パイプ連結構造部7は、前記のように、感知器基台2の上部に取り付けられ、基台2に形成された開口部2bを通じてリーク部品5を上方から押圧する蓋部8を含んでいるが、そのような蓋部8を含んでいることで、その構造中に、基台2とリーク部品5との間に挟まれる部品がなくとも、リーク部品5への圧接構造の構築ができるものとなっている。それにより、蓋部8の内部通路8cをリーク孔5cに気密に連結させて、点検用パイプPをリーク孔5cに気密に連結することのできるものでありながら、構成部品の全てを基台2の上方から組み付け可能なものとすることができるものとなっており、前記の通りそうなっている。従って、基台2に空気室3が組み付けられている状態でも、それら全ての部品の着脱が可能であり、基台2から空気室3を外さなくとも、必要な部品交換が全てできるものとなっている。
【0032】
更に、リーク部品5は、前記したように、開口部2bを通じてダイアフラム取付枠6に対する着脱が可能なものとなっており、パイプ連結構造部7における蓋部8を開口部2bから外せば、このリーク部品5も、基台2に空気室3が組み付けられている状態でも、その着脱が可能であり、基台2から空気室3を外さなくとも、その交換ができるものとなっている。つまり、開口部2bの大きさは、リーク部品5が通せるように設計されている。
【0033】
即ち、この差動式熱感知器1は、その組品を分解しなくても、パイプ連結構造部7を構成する部品やリーク部品5等の交換ができるものとなっている。
【0034】
本実施の形態において、蓋部8は、蓋部8と基台2とを上下に貫通する取付ネジ11によって基台2の上部(具体的には基台2の上面2aに形成された凹部2dの凹部上面2e。詳細は後記で説明する。)に着脱可能に取り付けられるものとなっているが、蓋部8を基台2の上部に着脱可能に取り付けることができるものであれば、他の手段を用いてもよい。
【0035】
中継パッキン10は、中継内部通路10cが上下に貫通する略円柱状の弾性体によって構成されているが、基台2の開口部2bは、基台2の下面より垂下して設けられた筒状のものとなっており、中継パッキン10がその筒状の開口部2b内に上方から挿入され、中継パッキン10の周壁より外方に突出して設けられたリブ10dが開口部2bの内側より内方に突出して設けられた段部2cに上方から当接し、それにより中継パッキン10がその上部10aを開口部2b内に位置させつつ、その下部10bを開口部2bより下方に出した状態で、開口部2bに収容されたものとなっている。尚、この中継パッキン10において、中継内部通路10cは、上部10a側が大径に形成され、下部10b側が小径に形成されたものとなっている。尚、本実施の形態においては、中継パッキン10の中継内部通路10c及びリーク部品5のリーク孔5cと蓋部8の内部通路8cとが同軸上にないが、全てを同軸上に配置してもよい。
【0036】
蓋部8は、具体的には、その押圧部8aが蓋部8の下面8bに形成された凸状のものとなっており、この凸状の押圧部8aにより、基台2の上部に取り付けられるものでありながら、開口部2bを通じてリーク部品5をその上方から押圧することができるものとなっており、蓋部8が基台2の上部に取り付けられる力を押圧部8aによるリーク部品5をその上方から押圧する力として作用させることができるものとなっている。
【0037】
つまり、蓋部8は、押圧部8aにより、開口部2bを通じ、中継パッキン10を介してリーク部品5を押圧し、中継パッキン10の下部10bをリーク部品5の上部5aに圧接させるものであるが、具体的には、凸状の押圧部8aが開口部2b内に挿入され、開口部2b内に位置している中継パッキン10の上部10aを押圧し、開口部2bより下方に出ている中継パッキン10の下部10bをリーク部品5の上部5aに圧接させるものとなっている。
【0038】
本実施の形態においては、蓋部8が中継パッキン10を介してリーク部品5を押圧するものとしたが、凸状の押圧部8aをより長いものとして、蓋部8を直接リーク部品5の上部5aを押圧するものとしてよい。又、蓋部8の押圧部8aを凸状のものに代えて凹状のものとし、中継パッキン10をその上部10aが開口部2bより上方に突出して、凹状の押圧部8a内に収容されるものとしてよい。
【0039】
尚、本実施の形態において、基台2の上面2aには凹部2dが形成されており、この凹部2d内に開口部2bが形成され、蓋部8が凹部2d内においてその凹部上面2eに取り付けられるものとなっている。これにより、パイプ連結構造部7は、基台2の上部に取り付けられる蓋部8を含むものでありながら、全体の高さを低くすることができるものとなっている。
【0040】
最後に、パイプ連結構造部7におけるパイプ接続部9について説明する。本実施の形態において、パイプ接続部9は、蓋部8の側方に開口し、導入パッキン12を介して点検用パイプPが気密に導入されるパイプ導入口9aと、パイプ導入口9aに連続し、基台2の凹部2dの上面2eに沿う向きで横方向に延在して蓋部8の内部通路8cに連通するパイプ導入路9bとを含むものとなっている。これにより、点検用パイプPを導入パッキン12により気密を保持しつつ、容易にパイプ導入口9aから接続することができるようになっている。
【0041】
又、本実施の形態において、パイプ接続部9は、その導入パッキン12が点検用パイプPが挿通されるパイプ挿通路12aを有する弾性体(具体的にはシリコン製等)によって構成され、パイプ導入口9aに装着されるものとなっているが、点検用パイプPの導入側端部12bが基台2の凹部2dの周壁2fに当接されるものとなっている。これにより、パイプ接続部9に接続された点検用パイプPに抜け方向の力がかかったとしても、その力を凹部2dの周壁2fに当接する導入パッキン12が受けて低減し、点検用パイプPが外れ難くすることができるようになっている。
【0042】
尚、13は、基台2の上面2a上に導入パッキン12の手前に位置させてネジ14により取り付けられたガイドであり、このガイド13により点検用パイプPは基台12の上面2a上を沿いながら導入パッキン12のパイプ挿通路12aの挿通口に向けてガイドされるようになっている。
【符号の説明】
【0043】
1:差動式熱感知器 2:基台 2a:(基台)上面 2b:(基台)開口部 2c:(基台)段部 2d:(基台)凹部 2e:(基台凹部)上面 2f:(基台凹部)周壁 3:空気室 4:感熱板 5:リーク部品 5a:(リーク部品)上部 5b:(リーク部品)段部 5c:リーク孔 6:ダイアフラム取付枠 6a:(ダイアフラム取付枠)上面 6b:(取付枠)開口 6c:(開口)下端 7:パイプ連結構造部 8:蓋部 8a:押圧部 8b:(蓋部)下面 8c:(蓋部)内部通路 9:パイプ接続部 9a:パイプ導入口 9b:パイプ導入路 10:中継パッキン 10a:(中継パッキン)上部 10b:(中継パッキン)下部 10c:中継内部通路 10d:(中継パッキン)リブ 11:取付ネジ 12:導入パッキン 12a:パイプ挿通路 12b:導入側端部 13:ガイド 14:ネジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基台と、該基台の下部に設けられる空気室と、該空気室の上部に設けられるダイアフラムと、該基台と該ダイアフラムとの間に設けられる接点機構とを備えた差動式熱感知器において、
該空気室の内外を連通させるリーク孔を有し、該空気室の上壁に設けられるリーク部品と、該リーク部品の上部に設けられ、点検用パイプが接続されると、該点検用パイプを該リーク孔に気密に連結するための内部通路を有するパイプ連結構造部とを更に備え、
該パイプ連結構造部は、該基台の上部に取り付けられ、該基台の該リーク部品上方位置に形成された開口部を通じて該リーク部品を上方から押圧し、それにより該内部通路を該リーク孔に気密に連結させる蓋部を含むことを特徴とする差動式熱感知器。
【請求項2】
該蓋部が、その下面に形成された凸状の押圧部であって、該開口部の上方から該開口部内に挿入される押圧部を更に有し、該押圧部により該リーク部品をその上方から押圧することを特徴とする請求項1に記載の差動式熱感知器。
【請求項3】
該パイプ連結構造部が該蓋部と該リーク部品との間に介在する中継パッキンを更に含み、該蓋部が、該中継パッキンを介して該リーク部品をその上方から押圧し、該蓋部の該内部通路が、該中継パッキン内の中継内部通路を介して該リーク孔に気密に連結されることを特徴とする請求項1又は2に記載の差動式熱感知器。
【請求項4】
該開口部の大きさは、該リーク部品を通せるものであることを特徴とする請求項1に記載の差動式熱感知器。
【請求項5】
該基台の上面に凹部が形成されており、該基台の該開口部が該凹部に形成され、該蓋部が該凹部内に取り付けられることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の差動式熱感知器。
【請求項6】
該蓋部は該点検用パイプが接続されるパイプ接続部を更に有し、該パイプ接続部は、該蓋部の側方に開口し、導入パッキンを介して点検用パイプが気密に導入されるパイプ導入口と、該パイプ導入口に連続し、該基台の該凹部上面に沿う向きで延在して該内部通路と連通するパイプ導入路とを含み、該導入パッキンは該基台における該凹部の周壁に当接されることを特徴とする請求項5に記載の差動式熱感知器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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