説明

巻取機の制御装置

【課題】 設定される巻取材料の張力指令値とテンションピックアップにより検出された該巻取材料の張力検出値とに基づき、巻取モータを介して前記巻取材料の巻取制御を行う巻取機に好適な制御装置を提供する。
【解決手段】 巻取機の制御装置30にはインバータ31、巻径演算器32、乗算演算器33、加算演算器34、線間補間演算手段35、比較手段36、スイッチ回路37、乗算演算器38、速度指令演算器39などを備え、巻取機の運転開始時の巻取材料1のたるみ除去を自動的に行えるようにし、また、巻取機の運転開始時に巻径推定値を導出できる機能を備えたことにより、操業オペレータは単に運転開始ボタンを押すのみで操業できるため、作業効率が改善、誤操作の回避ができ、また、何らかの要因による巻取材料の破断などの異常発生時の回復処理作業時間を短縮する構成にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、設定される巻取材料の張力指令値とテンションピックアップにより検出された該巻取材料の張力検出値とに基づき、巻取モータを介して前記巻取材料の巻取制御を行う巻取機の制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図2は、この種の巻取機の制御装置の従来例を示す回路構成図である。
【0003】
この図において、1は製品材料としてのシート状または線状の巻取材料、2は巻取材料1を巻取るための巻取コイル、3はギヤ(歯車)4を介して巻取コイル2の軸を駆動する電動機としての誘導電動機、3aは誘導電動機3の回転速度を検出するためのパルスゼネレータ、5は巻取材料1を巻取コイル2に巻き取るときの張力を検出するためのテンションロール、5aはテンションロール5を介して巻取材料1の張力検出値を得るためのテンションピックアップ、6は巻取材料1のライン速度をコントロールするためのラインマスタロール、7はギヤ8を介してラインマスタロール6を駆動する電動機としての誘導電動機、7aは誘導電動機7の回転速度を巻取材料1のライン速度として検出するパルスゼネレータ、10は制御装置である。
【0004】
この制御装置10には、誘導電動機3に所望の駆動電力を供給するインバータ11と、誘導電動機7に所望の駆動電力を供給するインバータ12と、巻取材料1のライン速度を設定するライン速度設定器13と、ライン速度設定器13からの設定値のノイズ成分を除去するためのフィルタ14と、速度設定器13からの設定値が変更されたときに、この変更に伴う巻取材料1へのショックを抑制するために周知のS字付加減速演算を行い、この演算結果を巻取材料1のライン速度指令値としてインバータ12へ出力する加減速演算器15とを備えている。
【0005】
ここで、インバータ11は誘導電動機3の速度制御における速度指令値と回転速度検出値との偏差を零にする調節演算を行い、このときのトルク指令値を出力する速度調節器(ASR)11aと、この速度調節器11aからのトルク指令値と、後述の加算演算器24が出力するトルク指令値とを切換えて出力する切替スイッチ11bと、前記何れかのトルク指令値に基づく誘導電動機3への駆動電力を出力するインバータユニット11cとから形成されている。また、インバータ12は誘導電動機7の速度制御における速度調節演算を行う速度調節器(ASR)12aと、この速度調節器12aが出力する調節演算値に基づいたトルク指令値に対応した誘導電動機7への駆動電力を出力するインバータユニット12bとから形成されている。
【0006】
また上述の制御装置10には、前記ライン速度指令値に基づく加減速トルク補償値を演算する加減速トルク補償演算器16と、前記ライン速度指令値に基づくメカロストルク補償値を演算するメカロストルク補償演算器17と、この加減速トルク補償値とメカロストルク補償値とを加算演算して誘導電動機3への補償トルク値として出力する加算演算器18とを備えている。
【0007】
さらに上述の制御装置10には、前記ライン速度指令値とパルスゼネレータ3aにより得られた誘導電動機3の回転速度検出値とに基づいて、巻取コイル2の巻径値を演算する巻径演算器19と、巻取材料1の張力を設定する張力設定器20と、張力設定器20からの設定値のノイズ成分を除去して巻取材料1の張力指令値として出力するフィルタ21と、この張力指令値と前記張力検出値との偏差を零にする調節演算を行い、この演算結果を張力設定値として出力する張力調節器(ATR)22と、この張力設定値と前記巻径値とを乗算演算して誘導電動機3への張力指令トルク値として出力する乗算演算器23と、この張力指令トルク値と前記補償トルク値とを加算演算して誘導電動機3へのトルク指令値として出力する加算演算器24とを備えている。
【0008】
以下に、図2に示した巻取機の制御装置10の制御動作を説明する。
【0009】
図3は、上述の加減速トルク補償演算器16の動作を説明する特性図である。
【0010】
すなわち加減速トルク補償演算器16は、加減速演算器15が出力するライン速度指令値が、例えば図示のように変化し、このライン速度指令値が加速状態のときには、予め測定した値に基づいて正極性の補償値を出力し、または減速状態のときには、予め測定した値に基づいて負極性の補償値を出力するものである。
【0011】
図4は、上述のメカロストルク補償演算器17の動作を説明する特性図である。
【0012】
すなわちメカロストルク補償演算器17は、加減速演算器15が出力するライン速度指令値の増大に伴って、出力する補償値は、予め測定した値に基づいて、例えば図示のように増大させるものである。
【0013】
従って、加算演算器18の出力には、この巻取機における実測値に基づいた誘導電動機3への補償トルク値が現れている。
【0014】
また、巻径演算器19では、下記数1式の演算を行い、巻取コイル2の巻径値を導出している。
【0015】
(数1)
Dia=VSPD/(NSPD×K)
ここで、Diaは巻経径値(m)、VSPDはライン速度(m/min)、NSPDは誘導電動機3の回転速度検出値(r/min)、Kはギヤ4の減速比を含む係数をそれぞれ示している。
【0016】
また、乗算演算器23では、下記数2式の演算を行い、誘導電動機3への張力指令トルク値を導出している。
【0017】
(数2)
τ=Fins×Dia
ここで、τは張力指令トルク値(N・m)、Finsは張力調節器22が出力する張力指令トルク値(N)をそれぞれ示している。
【0018】
従って、この制御装置10を用いることにより、巻取コイル2の巻径値の変化に合わせて、インバータ11の切替スイッチ11bを介して入力される誘導電動機3へのトルク指令値を調節しながら、巻取コイル2に巻かれる巻取材料1の張力をほぼ一定にする制御を行うことができる。
【0019】
なお、この種の巻取機の制御装置としては、下記特許文献1に記載されているものなどが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0020】
【特許文献1】特開2000−109254号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
図2に示した従来の巻取機の制御装置10において、乗算演算器23では前記式2の演算を行うが、図5の実線に示すように、巻取材料1がたるんでいる状態で巻取運転を開始すると、この運転開始時にはテンションピックアップ5aを介して得られる張力検出値がほぼ零であり、従って、張力調節器22の出力値であるFinsは非常に大きな値となる。また、巻径演算器19では前記式1の演算を行うが、この運転開始時には、予め設定されているイニシャル巻径を出力するようにしていることから、張力指令トルク値が大きな値となり、その結果、誘導電動機3を介して巻取材料1を大きな力で引っ張ることとなり、最悪の場合、巻取材料1が破断する恐れがあった。
【0022】
従来はこの巻取材料1の破断を防止するため、操業オペレータが巻取材料1のたるみを、図5の破線に示すように除去するために、手作業にて巻取コイル2を回転させ、また、張力設定器20も操作して、運転開始時のみ、より小さい張力指令値に設定することが行われていた。
【0023】
また、この巻取機が通常運転中に、何らかの要因で巻取材料1が破断してしまい、その後、巻取材料1を巻取コイル2に継ぎ足して運転を再開させるときには、このときの巻径が未知のため、適正な張力での運転再開が困難であった。そのため、操業オペレータが巻取コイル2の巻径を実測し、この値を巻径演算器19でのイニシャル巻径として、再設定をしていた。
【0024】
また、巻取材料1の仕様により、巻取コイル2の芯径が異なることがあり、このときには、この値を巻径演算器19でのイニシャル巻径として、オペレータが設定していた。
【0025】
上述のように、従来は、運転開始時や巻取材料1の破断等のように操業途中に運転を停止させた後の運転再開時におけるオペレータの作業に手間がかかるという問題があり、また、このときにオペレータの手順間違いや設定間違い等の誤操作があると最悪の場合、巻取材料1が破断する恐れがあった。
【0026】
この発明の目的は、上述の問題点を解消した巻取機の制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0027】
この第1の発明は請求項1に記載の発明であり、設定される巻取材料の張力指令値とテンションピックアップにより検出された該巻取材料の張力検出値とに基づき、巻取モータを介して前記巻取材料の巻取制御を行う巻取機の制御装置において、
前記制御装置には、前記張力指令値と張力検出値とに基づいた前記巻取モータのトルク制御状態と、該巻取モータへの速度指令値に基づく該モータの速度制御状態とを切換える手段と、予め定めた前記巻取モータへのトルク制限値を設定する手段と、前記トルク制限値以内での前記速度制御状態にしつつ、前記巻取機の運転を開始させて巻取材料のたるみを除去することを特徴とする。
【0028】
また第2の発明は請求項2に記載の発明であり、前記巻取機の制御装置において、
前記制御装置には、前記張力指令値と張力検出値とに基づいた前記巻取モータのトルク制御状態と、該巻取モータへの速度指令値に基づく該モータの速度制御状態とを切換える手段と、設定される前記巻取材料の最小巻径から最大巻径まで所定のレ−トで増加させつつ、そのときの巻径値を出力する線間補間演算手段と、この線間補間演算手段が出力した巻径値と前記張力指令値とに基づいて、前記巻取モータのトルク制限値を演算するトルク制限値演算手段と、前記線間補間演算手段とトルク制限値演算手段とを動作させつつ、前記速度制御状態で前記巻取機の運転を開始させて前記張力指令値と張力検出値との比較演算を行い、両値がほぼ一致したことを出力する比較手段と、該比較手段が出力したときの前記線間補間演算手段の出力値を、前記巻取材料の巻径推定値として保持する巻径推定演算手段とを備えたことを特徴とする。
【0029】
また、第3の発明は、上記第2の発明により得られた巻径推定値に基づいて、前記巻取モータの運転を前記速度制御状態から前記張力制御状態に移行させる移行手段とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0030】
この発明によれば、巻取機の運転開始時の巻取材料のたるみ除去を自動的に行えるようになり、また、巻取機の運転開始時に巻径推定値を導出できる機能を備えたことにより、
操業オペレータは単に運転開始ボタンを押すのみで操業できるため、作業効率が改善、誤操作の回避ができ、また、何らかの要因による巻取材料の破断などの異常発生時の回復処理作業時間を短縮することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】この発明の実施例を示す巻取機の制御装置の回路構成図
【図2】従来例を示す巻取機の制御装置の回路構成図
【図3】図2の動作を説明する特性図
【図4】図2の動作を説明する特性図
【図5】図2の動作を説明する模式的構成図
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1は、この発明の実施例を示す巻取機の制御装置の回路構成図であり、図2に示した従来例回路構成と同一機能を有するものには同一符号を付して、ここではその説明を省略する。
【0033】
すなわち図1に示した巻取機の制御装置30には、従来の制御装置10におけるインバータ11に代えてインバータ31が設けられ、また、巻径演算器19,乗算演算器23,加算演算器24に代えて巻径演算器32,乗算演算器33、加算演算器34が設けられ、さらに、線間補間演算手段35と、比較手段36と、巻径推定演算手段としてのスイッチ回路37と、乗算演算器38と、速度指令演算器39とが追加装備されている。
【0034】
ここで、インバータ31は誘導電動機3の速度制御における速度指令演算器39からの速度指令値とパルスゼネレータ3aにより得られた誘導電動機3の回転速度検出値との偏差を零にする調節演算を行い、このときのトルク指令値を出力する速度調節器(ASR)31aと、この速度調節器31aからのトルク指令値と、後述の加算演算器34が出力するトルク指令値とを切替えて出力する切替スイッチ31bと、誘導電動機3が出力するトルクを制限するか否かを切替える切替スイッチ31cと、誘導電動機3が出力するトルクを制限したトルク指令値を発生させるトルク制限回路31dと、前記何れかのトルク指令値に基づく誘導電動機3への駆動電力を出力するインバータユニット31eとから形成されている。
【0035】
図1に示した回路構成に基づいて、請求項1に記載の発明の動作を以下に説明する。
【0036】
先ず、巻取開始ボタン(不図示)が押されると、インバータ31の切替スイッチ31bは速度調節器31a側に閉路させ、切替スイッチ31cはトルク制限回路31d側に閉路させた状態にし、また、線間補間演算手段35は最小巻径値を出力した状態を保持するとともに、この最小巻径値がスイッチ回路37を介して乗算演算器38に与えられた状態にしつつ、乗算演算器38への張力指令値も通常値の半分程度に設定した状態にする。
【0037】
その後、速度指令演算器39から巻取材料1のたるみを除去するための低速の速度指令値を発生させてインバータ31に与えることで、誘導電動機3が回転を始め、この回転により、図65の実線で示したようなたるみがあった場合にも、巻取材料1を破断させることなく、図65の破線のようにたるみを除去した状態にすることができる。そして、更に誘導電動機3を回転させようとトルクを出力するが、乗算演算器38を介して得られるトルク制限値に到達した時点で巻取コイル2は静止し、この静止状態で運転保持される。このように乗算演算器38が出力するトルク制限値が巻取材料1に掛かった状態のままで、この巻取材料1を静止させることが出来るので、この巻取機は正常に運転を開始できる状態になる。
【0038】
次に、図1に示した回路構成に基づいて、請求項2に記載の発明の動作を説明する。
【0039】
先ず、上述の請求項1に記載の発明の動作により、この巻取材料1をたるみ無く、静止した状態で、再度、巻取開始ボタン(不図示)が押されると、線間補間演算手段35を設定される巻取材料1の最小巻径から最大巻径まで数秒程度のレ−ト(単位時間当たりの一定の増加値)で増加させる動作に切替え、このときには、乗算演算器38への張力指令値も通常値を設定することにより、乗算演算器38が出力する徐々に増大するトルク制限値が巻取材料1に掛かった状態となり、この間、比較手段36は前記張力指令値とテンションピックアップ5aにより検出された巻取材料1の張力検出値との比較演算を行い、両値がほぼ一致したことを出力すると、スイッチ回路37が切替わり、このときの線間補間演算手段35の出力値を保持する状態になる。
【0040】
この保持した状態では、下記数3式の関係が成立する。
【0041】
(数3)
Ffb×Dtrs=Fset×Dcul
ここで、Ffbは張力検出値(N)、Dtrsは実巻径値(m)、Fsetは張力指令値(N)、Dcul(m)は巻径推定値をそれぞれ示している。
【0042】
従って、FfbとFsetとが一致したときには、巻径推定値(Dcul)も実巻径値(Dtrs)に等しい値となっている。
【0043】
このように、FfbとFsetとが一致した時点で巻径推定演算処理をホールドさせ、巻径推定演算を完了する。
【0044】
その後、再度、巻取開始ボタン(不図示)が押されると、巻径演算器32にこの巻径推定値を初期値としてセットし、インバータ31の切替スイッチ31bは加算演算器34側に閉路させ、切替スイッチ31cはインバータユニット31e側に閉路させた状態にすることにより、ライン速度設定器13で設定したライン速度指令値および張力設定器20で設定した張力指令値に基づいて通常の運転を開始する。このように通常の運転開始時および何らかの要因による巻取材料1の破断などの異常発生時の回復処理作業時にも、巻径推定値からの巻取コイル2の巻径値の変化に合わせて、インバータ31の切替スイッチ31bを介して入力される誘導電動機3へのトルク指令値を調節しながら、巻取コイル2に巻かれる巻取材料1の張力をほぼ一定にした制御動作を開始することができる。
【0045】
なお、上記では、巻取材料1のたるみ除去が完了した時点、巻径推定演算が完了した時点に巻取開始ボタン(不図示)でそれぞれ押圧操作するようにしているが、最初の巻取開始ボタン(不図示)の操作により、巻取材料1のたるみ除去→巻径推定演算→通常運転開始の一連の動作を順次行うようにしてもよい。
【符号の説明】
【0046】
1…巻取材料、2…巻取コイル、3…誘導電動機、4…ギヤ、5…テンションロール、5a…テンションピックアップ、6…ラインマスタロール、7…誘導電動機、8…ギヤ、
10…制御装置、11,12…インバータ、13…ライン速度設定器、14…フィルタ、15…加減速演算器、16…加減速トルク補償演算器、17…メカロストルク演算器、18…加算演算器、19…巻径演算器、20…張力設定器、21…フィルタ、22…張力調節器、23…乗算演算器、24…加算演算器、30…制御装置、31…インバータ、32…巻径演算器、33…乗算演算器、34…加算演算器、35…線間補間演算手段、36…比較手段、37…スイッチ回路、38…乗算演算器、39…速度指令演算器。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
設定される巻取材料の張力指令値とテンションピックアップにより検出された該巻取材料の張力検出値とに基づき、巻取モータを介して前記巻取材料の巻取制御を行う巻取機の制御装置において、
前記制御装置には、
前記張力指令値と張力検出値とに基づいた前記巻取モータのトルク制御状態と、該巻取モータへの速度指令値に基づく該モータの速度制御状態とを切換える手段と、
予め定めた前記巻取モータへのトルク制限値を設定する手段と、
前記トルク制限値以内での前記速度制御状態にしつつ、前記巻取機の運転を開始させて巻取材料のたるみを除去することを特徴とする巻取機の制御装置。
【請求項2】
設定される巻取材料の張力指令値とテンションピックアップにより検出された該巻取材料の張力検出値とに基づき、巻取モータを介して前記巻取材料の巻取制御を行う巻取機の制御装置において、
前記制御装置には、
前記張力指令値と張力検出値とに基づいた前記巻取モータのトルク制御状態と、該巻取モータへの速度指令値に基づく該モータの速度制御状態とを切換える手段と、
設定される前記巻取材料の最小巻径から最大巻径まで所定のレ−トで増加させつつ、そのときの巻径値を出力する線間補間演算手段と、
この線間補間演算手段が出力した巻径値と前記張力指令値とに基づいて、前記巻取モータのトルク制限値を演算するトルク制限値演算手段と、
前記線間補間演算手段とトルク制限値演算手段とを動作させつつ、前記速度制御状態で前記巻取機の運転を開始させて前記張力指令値と張力検出値との比較演算を行い、両値がほぼ一致したことを出力する比較手段と、
該比較手段が出力したときの前記線間補間演算手段の出力値を、前記巻取材料の巻径推定値として保持する巻径推定演算手段とを備えたことを特徴とする巻取機の制御装置。
【請求項3】
請求項2に記載の巻取機の制御装置において、前記巻径推定演算手段による前記巻取材料の巻径推定演算値に基づいて、前記巻取モータの運転を前記速度制御状態から前記張力制御状態に移行させることを特徴とする巻取機の制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−190014(P2011−190014A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−56067(P2010−56067)
【出願日】平成22年3月12日(2010.3.12)
【出願人】(000005234)富士電機株式会社 (3,146)
【Fターム(参考)】