説明

帯電防止搬送シート

【課題】振動等による部品の破損を起こさず、形状に関係なく多種類の部品の搬送に使用できる帯電防止搬送シートを提供する。
【解決手段】部品5を積み重ねられたシート同士の間に挟んで搬送するのに使用される帯電防止搬送シート4であって、発泡倍率3ないし30倍の樹脂発泡シートの上面側および下面側のいずれか一方にまたは上下両面側に、粘着層及び帯電防止層を各々少なくとも1層形成してなるかまたは帯電防止・粘着層を場合により粘着層または帯電防止層と組み合わせて形成してなり、粘着層は0.05ないし5[N/25mm]の粘着力を有し、帯電防止層は1E+10[Ω]未満の表面抵抗値を有し、そして、帯電防止・粘着層は0.05ないし5[N/25mm]の粘着力及び1E+10[Ω]未満の表面抵抗値を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品、特に、薄膜ガラスや精密部品を搬送するために使用する帯電防止搬送シートに関するものであり、振動による部品の破損がなく、埃などの部品への付着がなく、更に、部品の取り出しをスムーズに且つ容易に行うことを可能とする帯電防止搬送シートに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、A−PETやスチレン系樹脂、プロピレン系樹脂シートは、寸法安定性、成形性に優れることから真空成形を行い、薄膜ガラスや精密部品等の部品搬送用トレイとして使用されている。
【0003】
特許文献1は、電子部品を保管・移送・実装等に供する場合に用いる、キャリアテープとカバーテープからなるキャリアテープ包装体を記載する。
特に特許文献1は、キャリアテープとカバーテープの両方にポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリンあるいはそれらの誘導体等である同系等の導電性物質を含む導電層を形成し、これにより、カバーテープ剥離時にも帯電防止機能を示す電子部品包装体を主に記載する。
【0004】
特許文献2は、液晶素子や半導体素子あるいはそれらの構成部材であるガラス基板やシリコン基板を搬送する際に使用する、ポリフェニレンエーテルやポリプロピレンあるいはポリスチレンなどの高分子材料を成形して構成した搬送トレイを記載する。
特に特許文献2は、高分子シートに凹凸を付けた部材配置部及びその表面に粘着層を設け、該部材配置部上に部品を配置し、該部品上を保護シートで覆うことにより、該部品を十分に固着・保持し、部品の落下事故を防止し得ることを主に記載し、また、シートの表面抵抗を1011Ωcm以下とすることも記載する。
【0005】
特許文献3は、粘着面を持った樹脂シート2枚をその粘着面側を対向させ、この2枚の樹脂シート間に複数の扁平な光学製品を平置きに整列させて挟み込むことにより、扁平な光学製品のゴミ付着の低減と傷が付くことを抑制し得る光学製品梱包物を開示する。
【特許文献1】特開2006−021817号公報
【特許文献2】特開2003−246357号公報
【特許文献3】特開2004−010051号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1においては、成形シートが用いられているが、搬送時の振動により部品とシートの間で摩擦を生じ、破損や傷つきが起こるという問題があり、特許文献2におけるトレイにおいては、部品は粘着層により固着されているものの、搬送時の振動や衝撃により剥離してしまえば、やはりトレイの間で摩擦を生じ、破損や傷つきが起こるという問題があった。
【0007】
また、特許文献2における上記の問題を解決するために、上記粘着層の粘着力を強化すると搬送時の振動や衝撃による破損や傷つきの問題は解消できるものの、今度は、部品を使用する際に、トレイから部品を剥離する事が困難になり、また、壊れ易い部品では、剥離の際に部品が破損するという新たな問題を生じる。
【0008】
また、部品の形状にあわせてトレイの形状を形成する上記の方法では、形状の異なる他
の部品には使用する事ができなかった。
そして、上記文献では、搬送シートにエンボス加工を施したり、保護フィルム等を貼っているため、該搬送シートを構成する要素が多くなったり製造工程が多くなる等、経済性に問題があった。
また、保護フィルムだけでは、強い衝撃を吸収できず、部品を十分に保護できない場合があった。
【0009】
更に、特許文献3は、粘着面を持った樹脂シート2枚をその粘着面側を対向させ、この2枚の樹脂シート間に複数の扁平な光学製品を平置きに整列させて挟み込むことにより、扁平な光学製品のゴミ付着の低減と傷が付くことを抑制し得る光学製品梱包物を記載するが、曲面を有する製品や、複雑な形状の製品等には必ずしも使用できるものではなかった。
【0010】
本発明は、上記の問題、即ち、振動等による部品の破損の問題を起こさず、上記トレイのように部品の形状にあわせて凹凸を形成する必要がなく、部品を保持した状態で積層化して搬送することができ、また、帯電防止性能を有し、それにより部品への埃の付着を防止でき且つ部品の取り出しがスムーズに行い得る帯電防止搬送シートの提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定範囲の発泡倍率を有する樹脂発泡シートの上面側および下面側のいずれか一方にまたは上下両面側に、特定範囲の粘着力である粘着層及び特定範囲の表面抵抗値となる帯電防止層を各々少なくとも1層形成してなるかまたは特定範囲の粘着力及特定範囲の表面抵抗値となる帯電防止・粘着層を場合により該粘着層または該帯電防止層と組み合わせて形成すると、部品を保持した状態で積層化して搬送しても、振動による該部品の破損がなく、埃などの部品への付着がなく、更に、部品の取り出しもスムーズに且つ容易に行うことを可能となることを見出し本発明を完成させた。
【0012】
即ち、本発明は、
(1)部品を積み重ねられたシート同士の間に挟んで搬送するのに使用される帯電防止搬送シートであって、
該帯電防止搬送シートは、発泡倍率3ないし30倍の樹脂発泡シートの上面側および下面側のいずれか一方にまたは上下両面側に、粘着層及び帯電防止層を各々少なくとも1層形成してなるかまたは帯電防止・粘着層を場合により該粘着層または該帯電防止層と組み合わせて形成してなり、
前記粘着層は0.05ないし5[N/25mm]の粘着力を有し、
前記帯電防止層は1E+10[Ω]未満の表面抵抗値を有し、そして
前記帯電防止・粘着層は0.05ないし5[N/25mm]の粘着力及び1E+10[Ω]未満の表面抵抗値を有することを特徴とする、帯電防止搬送シート、
(2)前記帯電防止層及び/又は帯電防止・粘着層に導電性高分子微粒子を使用する前記(1)記載の帯電防止搬送シート、
(3)前記樹脂発泡シートが発泡ポリエチレン樹脂である前記(1)又は(2)記載の帯電防止搬送シート、
(4)部品を積み重ねられたシート同士の間に挟んで搬送するのに使用される帯電防止搬送シートであって、
該帯電防止搬送シートは、発泡倍率3ないし30倍の樹脂発泡シートの上面側に粘着層を形成してなり、
前記粘着層は0.05ないし5[N/25mm]の粘着力を有し、
前記樹脂発泡シートは帯電防止性を有し、即ち1E+10[Ω]未満の表面抵抗値を有す
ることを特徴とする、帯電防止搬送シート、
に関するものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の帯電防止搬送シートは、搬送中の部品においてキズや破損を防止する事ができ、また、部品の取り出しの際、帯電を防止する事ができ、それにより部品への埃の付着を防止し、また、部品の取り出しがスムーズに行える。
【0014】
また、本発明の帯電防止搬送シートの面は、保持する部品の形状に合わせて成形されておらず、実質平坦であるため、部品の形状に関係なく多種類の部品の搬送に使用する事ができ、また、保護シート等を必要としないため、経済性にも優れている。
【0015】
また、本発明の帯電防止搬送シートは、部品を保持した状態で、積層化して搬送できるため、非常に効率的である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
更に詳細に本発明を説明する。
本発明の帯電防止搬送シートは、樹脂発泡シートの上面側および下面側のいずれか一方にまたは上下両面側に、粘着層及び帯電防止層を各々少なくとも1層形成してなるかまたは帯電防止・粘着層を場合により該粘着層または該帯電防止層と組み合わせて形成することにより製造される。
【0017】
本発明の帯電防止搬送シートに使用する樹脂発泡シートとしては、発泡ポリスチレン、ウレタンフォーム、発泡ポリエチレン等から形成されるシートが挙げられ、好ましくは軟質性の発泡シートが挙げられる。
また、樹脂発泡シートにおける発泡倍率は、3ないし30倍とする。
発泡倍率が3倍未満であると、搬送時における部品の破損を防ぐことが困難となり、また、発泡倍率が30倍より大きい場合、搬送シート自体が破損し易くなる。
樹脂発泡シートの厚さは、通常、0.3ないし5mmである。
【0018】
帯電防止層は、帯電防止材料とバインダーを含む帯電防止塗料を塗布し、必要に応じて乾燥等を行うことにより形成する事ができる。
帯電防止材料は、導電性を有する微粒子であれば特に限定されないが、具体的には、導電性高分子微粒子、導電性カーボン粒子、イオン性材料等が挙げられる。
【0019】
導電性高分子微粒子としては、π−共役二重結合を有するモノマーを重合させた導電性の高分子微粒子を使用する事ができる。
π−共役二重結合を有するモノマーとしては、導電性高分子を製造するために使用されるモノマーであれば特に限定されないが、例えば、ピロール、N−メチルピロール、N−エチルピロール、N−フェニルピロール、N−ナフチルピロール、N−メチル−3−メチルピロール、N−メチル−3−エチルピロール、N−フェニル−3−メチルピロール、N−フェニル−3−エチルピロール、3−メチルピロール、3−エチルピロール、3−n−ブチルピロール、3−メトキシピロール、3−エトキシピロール、3−n−プロポキシピロール、3−n−ブトキシピロール、3−フェニルピロール、3−トルイルピロール、3−ナフチルピロール、3−フェノキシピロール、3−メチルフェノキシピロール、3−アミノピロール、3−ジメチルアミノピロール、3−ジエチルアミノピロール、3−ジフェニルアミノピロール、3−メチルフェニルアミノピロール及び3−フェニルナフチルアミノピロール等のピロール誘導体、アニリン、o−クロロアニリン、m−クロロアニリン、p−クロロアニリン、o−メトキシアニリン、m−メトキシアニリン、p−メトキシアニリン、o−エトキシアニリン、m−エトキシアニリン、p−エトキシアニリン、o−メチ
ルアニリン、m−メチルアニリン及びp−メチルアニリン等のアニリン誘導体、チオフェン、3−メチルチオフェン、3−n−ブチルチオフェン、3−n−ペンチルチオフェン、3−n−ヘキシルチオフェン、3−n−ヘプチルチオフェン、3−n−オクチルチオフェン、3−n−ノニルチオフェン、3−n−デシルチオフェン、3−n−ウンデシルチオフェン、3−n−ドデシルチオフェン、3−メトキシチオフェン、3−ナフトキシチオフェン及び3,4−エチレンジオキシチオフェン等のチオフェン誘導体が挙げられ、好ましくは、ピロール、アニリン、チオフェン及び3,4−エチレンジオキシチオフェン等が挙げられ、より好ましくはピロールが挙げられる。
導電性高分子微粒子は、上記に挙げたπ−共役二重結合を有するモノマーから合成して使用する事ができるが、市販で入手できる導電性高分子微粒子を使用することもできる。
【0020】
バインダーとしては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリブタジエン、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、炭化水素樹脂、ケトン樹脂、フェノキシ樹
脂、ポリアミド、エチルセルロース、酢酸ビニル、ABS樹脂、ポリウレタン樹脂、メラミ
ン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂等が挙げられる。
使用するバインダー量は、導電性高分子微粒子1質量部に対して0.1質量部ないし10質量部である。
【0021】
また、帯電防止塗料は有機溶媒や水溶媒などの溶媒を含有する。
使用する溶媒は、微粒子に損傷を与えず、微粒子を分散させうるものであれば特に限定はしない。有機溶媒としては、例えば、酢酸ブチル等の脂肪族エステル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族溶媒、メチルエチルケトン等のケトン類、シクロヘキサン等の環状飽和炭化水素類、n−オクタン等の鎖状飽和炭化水素類、n−オクタノール等の鎖状飽和アルコール類、安息香酸メチル等の芳香族エステル類、ジエチルエーテル等の脂肪族エーテル類等の高揮発性有機溶媒、並びに、例えば、ミネラルスピリット、イソパラフィン、テレピン油、オレンジ油のリモネン、P−メンタン、α−ピネン、β−ピネン、ターピノーレン、イソボルニルアセテート、ターピニルアセテート、ターピネオール、α−ターピネオール、ジヒドロターピネオール等のターペンティン系溶媒等の低揮発性有機溶媒が挙げられる。
【0022】
また、帯電防止塗料は、さらに用途や塗布対象物等の必要に応じて、分散安定剤、増粘剤、インキバインダ等の樹脂を加えることも可能である。
【0023】
前記で調製される帯電防止塗料を樹脂発泡シートに塗布し、乾燥させることによって帯電防止層を形成することができる。樹脂発泡シートの種類は、帯電防止塗料中に含まれる有機溶媒により損傷を受けないよう選択する必要がある。また塗布方法も特に限定されず、例えば、グラビア印刷機、インクジェット印刷機、スクリーン印刷機、ディッピング、スピンコーター、ロールコーター等を用いて、印刷またはコーティングすることができる。
【0024】
こうして得られる帯電防止層の表面抵抗値は、1E+10[Ω]未満とする。
表面抵抗値が1E+10[Ω]以上であると、静電気による埃の付着を防ぐことが困難になり、また、静電気による部品の付着が起こり易くなる。
【0025】
粘着層は、既知の粘着剤、例えば、アクリル系、ゴム系、シリコン系、ビニルエーテル系等の各種の粘着剤を既知の方法に従って粘着性の塗膜を形成し、これを樹脂発泡シート上又は樹脂発泡シートに形成された帯電防止層上に貼り合わせることにより形成する事ができる。
粘着層の粘着力は、0.05ないし5[N/25mm]とする。
粘着力が0.05[N/25mm]未満であると、搬送時における部品の保持が困難となり、また、粘着力が5[N/25mm]より大きい場合、部品をシートから剥離するのが困難となりやすい。
【0026】
帯電防止・粘着層は、上記の帯電防止塗料に上記の粘着剤を添加した帯電防止塗料、即ち、粘着剤を含有する帯電防止塗料を調製し、これを粘着層の形成と同様な方法で粘着性の塗膜を形成し、これを樹脂発泡シート上に貼り合わせることにより形成する事ができる。
【0027】
上記帯電防止・粘着層の粘着力は、0.05ないし5[N/25mm]とし、また、その表面抵抗値は、1E+10[Ω]未満とする。
粘着力が0.05[N/25mm]未満であると、搬送時における部品の保持が困難となり、また、粘着力が5[N/25mm]より大きい場合、部品をシートから剥離するのが困難となりやすく、また、表面抵抗値が1E+10[Ω]以上であると、静電気による埃の付着を防ぐことが困難になり、また、静電気による部品の付着が起こり易くなる。
【0028】
以下に、導電性高分子微粒子の製造方法の具体例を記載する。
導電性高分子微粒子は、例えば、有機溶媒と水とアニオン系界面活性剤とを混合撹拌してなるO/W型の乳化液中に、π−共役二重結合を有するモノマーを添加し、該モノマーを酸化重合することにより製造することができる。
【0029】
前記製造に用いるアニオン系界面活性剤としては、種々のものが使用できるが、疎水性末端を複数有するもの(例えば、疎水基に分岐構造を有するものや、疎水基を複数有するもの)が好ましい。このような疎水性末端を複数有するアニオン系界面活性剤を使用することにより、安定したミセルを形成させることができ、重合後において水相と有機溶媒相との分離がスムーズであり、有機溶媒相に分散した導電性高分子微粒子が入手し易い。
【0030】
疎水性末端を複数有するアニオン系界面活性剤の中でも、スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシルナトリウム(疎水性末端4つ)、スルホコハク酸ジ−2−エチルオクチルナトリウム(疎水性末端4つ)および分岐鎖型アルキルベンゼンスルホン酸塩(疎水性末端2つ)が好適に使用できる。
【0031】
反応系中でのアニオン系界面活性剤の量は、π−共役二重結合を有するモノマー1molに対し0.2mol未満であることが好ましく、さらに好ましくは0.05mol〜0.15molである。0.05mol未満では収率や分散安定性が低下し、一方、0.2mol以上では得られた導電性高分子微粒子に導電性の湿度依存性が生じてしまう場合がある。
【0032】
前記製造において乳化液の有機相を形成する有機溶媒は疎水性であることが好ましい。なかでも、芳香族系の有機溶媒であるトルエンやキシレンは、O/W型エマルションの安定性およびモノマーとの親和性の観点から好ましい。両性溶媒でもπ−共役二重結合を有するモノマーの重合を行うことはできるが、生成した導電性高分子微粒子を回収する際の有機相と水相との分離が困難になる。
【0033】
乳化液における有機相と水相との割合は、水相が75体積%以上であることが好ましい。水相が20体積%以下ではπ−共役二重結合を有するモノマーの溶解量が少なくなり、生産効率が悪くなる。
【0034】
前記製造で使用する酸化剤としては、例えば、硫酸、塩酸、硝酸およびクロロスルホン
酸のような無機酸、アルキルベンゼンスルホン酸およびアルキルナフタレンスルホン酸のような有機酸、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムおよび過酸化水素のような過酸化物が使用できる。これらは単独で使用しても、二種類以上を併用してもよい。塩化第二鉄等のルイス酸でもπ−共役二重結合を有するモノマーを重合できるが、生成した粒子が凝集し、微分散できない場合がある。特に好ましい酸化剤は、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩である。
【0035】
反応系中での酸化剤の量は、π−共役二重結合を有するモノマー1molに対して0.1mol以上、0.8mol以下であることが好ましく、さらに好ましくは0.2〜0.6molである。0.1mol未満ではモノマーの重合度が低下し、導電性高分子微粒子を分液回収することが困難になり、一方、0.8mol以上では凝集して導電性高分子微粒子の粒径が大きくなり、分散安定性が悪化する。
【0036】
前記導電性高分子微粒子の製造方法は、例えば以下のような工程で行われる:
(a)アニオン系界面活性剤、有機溶媒および水を混合攪拌し乳化液を調製する工程、
(b)π−共役二重結合を有するモノマーを乳化液中に分散させる工程、
(c)モノマーを酸化重合しアニオン系界面活性剤にポリマー微粒子を接触吸着させる工程、
(d)有機相を分液し導電性高分子微粒子を回収する工程。
【0037】
前記各工程は、当業者に既知である手段を利用して行うことができる。例えば、乳化液の調製時に行う混合攪拌は、特に限定されないが、例えばマグネットスターラー、攪拌機、ホモジナイザー等を適宜選択して行うことができる。また重合温度は0〜25℃で、好ましくは20℃以下である。重合温度が25℃を越えると副反応が起こるので好ましくない。
【0038】
酸化重合反応が停止されると、反応系は有機相と水相の二相に分かれるが、この際に未反応のモノマー、酸化剤および塩は水相中に溶解して残存する。ここで有機相を分液回収し、イオン交換水で数回洗浄すると、有機溶媒に分散した導電性高分子微粒子を入手することができる。
【0039】
上記の製造法により得られる導電性高分子微粒子は、主としてπ−共役二重結合を有するモノマー誘導体よりなり、そしてアニオン系界面活性剤を含む微粒子である。そしてその特徴は、微細な粒径と、有機溶媒中で分散可能であることである。
【0040】
導電性微粒子は、上記で調製した分散液をそのまま帯電防止塗料又は粘着剤を含有する帯電防止塗料に使用する事ができるが、必要により濃縮等を行って他の有機溶媒に置換した分散液として、また、乾燥させた粉末状の導電性微粒子の状態でも使用する事ができる。
【0041】
次に本発明の帯電防止搬送シートの態様について説明する。
本発明の第1の態様は、図1で示されるように、樹脂発泡シートAの上面に帯電防止層1が形成され、樹脂発泡シートAの下面に粘着層2が形成される。
本発明の第2の態様は、図2で示されるように、樹脂発泡シートAの上面に帯電防止層1が形成され、該帯電防止層1の上面に更に粘着層2が形成される。
本発明の第3の態様は、図3で示されるように、樹脂発泡シートAの上面に帯電防止・粘着層3が形成される。
本発明の第4の態様は、図4で示されるように、樹脂発泡シートAの上面に帯電防止・粘着層3が形成され、樹脂発泡シートAの下面に帯電防止層1が形成される。
本発明の第5の態様は、図5で示されるように、樹脂発泡シートAの上面に帯電防止層
1が形成され、該帯電防止層1の上面に更に粘着層2が形成され、樹脂発泡シートAの下面に帯電防止層1が形成される。
また、本発明のもう一つの態様は、図6で示されるように、帯電防止性を有する樹脂発泡シートBの上面に粘着層2が形成される。
上記帯電防止性を有する樹脂発泡シートBは、樹脂発泡シートを製造する際に、上述の帯電防止材料を練りこむことにより製造する事ができる。
尚、上記樹脂発泡シートBの発泡倍率は3ないし30倍とし、その表面抵抗値は1E+10[Ω]未満とし、また、上記粘着層の粘着力は0.05ないし5[N/25mm]とする。
【0042】
部品を保持した本発明の帯電防止搬送シートを積層化して搬送する際の態様を図9に示した。帯電防止搬送シート4上に複数の部品(ガラス板)5が保持され、その上に更に別の帯電防止搬送シート4が載せられることにより積層化される。
また、部品が保持された帯電防止搬送シート4を上から見た場合の模式図を図10として示した。
【0043】
本発明の帯電防止搬送シートは、以下に挙げる特長を有する。
・割れやすい部品などを搬送する際の振動や落下による衝撃から部品を保護する事ができる。
・シートを重ねて搬送できるので、成形シートを用いる場合よりも省スペース化が可能となる。
・様々な形態をとることが可能なので、目的に応じた搬送方法を選ぶことができる。
・振動や落下の衝撃だけではなく、静電気による部品の破壊も防ぐことができる。
【実施例】
【0044】
以下の実施例により本発明をより詳しく説明する。但し、実施例は本発明を説明するためのものであり、いかなる方法においても本発明を限定することを意図しない。
【0045】
製造例1 導電性ポリピロール微粒子(導電性高分子微粒子)の合成
スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシルナトリウム1.5mmolをトルエン25mLに溶解し、さらにイオン交換水100mLを加えて20℃に保持しつつ乳化するまで撹拌した。得られた乳化液にピロールモノマー21.2mmolを加え、30分撹拌し、次いで0.2M過硫酸アンモニウム水溶液50mL(0.4mol相当)を少量づつ滴下し、4時間反応を行った。反応終了後、有機層を回収し、イオン交換水で数回洗浄して、トルエン中に分散した状態で黒色の導電性高分子微粒子分散液を得て、トルエンにて固形分2%に調整した。(導電性ポリピロール微粒子30%、スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシルナトリウム70%)
【0046】
製造例2 帯電防止塗料の調製
製造例1で得られた導電性ポリピロール微粒子分散液に、バインダー(ポリナール500、大橋化学社製)を添加し、帯電防止塗料とした。
(固形分比 導電性ポリピロール微粒子:バインダー=1:3)
【0047】
以下に搬送シートの作成に付き実施例及び比較例を記載するが、該実施例及び比較例中で使用される樹脂シートA1ないしA5、粘着剤A、Bは以下を意味する。
・樹脂シートA1:発泡ポリエチレンシート、東レ社製、トーレペフ01010、厚み 1.0mm、発泡倍率10倍
・樹脂シートA2:発泡ポリエチレンシート、東レ社製、トーレペフ05010、厚み 1.0mm、発泡倍率5倍
・樹脂シートA3:発泡ポリエチレンシート、東レ社製、トーレペフ25010、厚み
1.0mm、発泡倍率25倍
・樹脂シートA4:発泡ポリエチレンシート、東レ社製、トーレペフ40010、厚み 1.0mm、発泡倍率40倍
・樹脂シートA5:ハイインパクトポリスチレンシート、RP東プラ社製、NOASTIC−M、厚み 0.7mm、非発泡
・粘着剤A:粘着剤(サイビノール ATR−1(サイデン化学社製))と硬化剤(サイビノール M−3L(サイデン化学社製))とを、10:1で混合し、粘着剤Aとした。・粘着剤B:粘着剤(パンロン S−2012(根上工業社製))を粘着剤Bとした。
【0048】
実施例1
製造例2で調製した帯電防止塗料と粘着剤Aとを1:1で混合し、帯電防止性と粘着性とを有する混合塗料を作成した。次に、コンマコーター方式でセパレーター(ニッパ社製、厚み 50μm)上に塗工し、乾燥炉(長さ4.5m)を90℃、速度5m/分で通過させて乾燥させ、厚みが10μmの粘着性を有する塗膜を得た。その後、この塗膜を、基材である樹脂シートA2の片面に貼り合わせて転写し、搬送シートを得た。該搬送シートは、図3で示した本発明の第3の態様に相当する。
【0049】
実施例2
基材として樹脂シートA3を用いた以外は実施例1と同様の操作を行って搬送シートを得た。該搬送シートは、図3で示した本発明の第3の態様に相当する。
【0050】
実施例3
製造例2で調製した帯電防止塗料と粘着剤Aとを2:1で混合し、帯電防止性と粘着性とを有する混合塗料を作成した。次に、コンマコーター方式でセパレーター(ニッパ社製、厚み 50μm)上に塗工し、乾燥炉(長さ4.5m)を90℃、速度5m/分で通過させて乾燥させ、厚みが10μmの粘着性を有する塗膜を得た。その後、この塗膜を、基材である樹脂シートA1の片面に貼り合わせて転写し、搬送シートを得た。該搬送シートは、図3で示した本発明の第3の態様に相当する。
【0051】
実施例4
製造例2で調製した帯電防止塗料と粘着剤Bとを1:1で混合し、帯電防止性と粘着性とを有する混合塗料を作成して用いた以外は、実施例1と同様の操作を行って、搬送シートを得た。該搬送シートは、図3で示した本発明の第3の態様に相当する。
【0052】
実施例5
製造例2で調製した帯電防止塗料を樹脂シートA1の片面に、グラビアリバース方式(グラビアロール:線数#95、深度100μm)で塗工し、乾燥炉(長さ4.5m)を90℃、速度5m/分で通過させて乾燥させ、厚みが500nmの帯電防止層を形成した。次に、粘着剤Bを、コンマコーター方式でセパレーター(ニッパ社製、厚み 50μm)上に塗工し、乾燥炉(長さ4.5m)を90℃、速度5m/分で通過させて乾燥させ、厚みが5μmの粘着性を有する塗膜を得た。その後、この塗膜を、上記帯電防止層上に貼り合わせて転写し、搬送シートを得た。該搬送シートは、図2で示した本発明の第2の態様に相当する。
【0053】
実施例6
製造例2で調製した帯電防止塗料を樹脂シートA1の片面に、グラビアリバース方式(グラビアロール:線数#95、深度100μm)で塗工し、乾燥炉(長さ4.5m)を90℃、速度5m/分で通過させて乾燥させ、厚みが500nmの帯電防止層を形成した。次に、粘着剤Bを、コンマコーター方式でセパレーター(ニッパ社製、厚み 50μm)上に塗工し、乾燥炉(長さ4.5m)を90℃、速度5m/分で通過させて乾燥させ、厚
みが5μmの粘着性を有する塗膜を得た。その後、この塗膜を、上記帯電防止層上とは反対側の基材上に貼り合わせて転写し、搬送シートを得た。該搬送シートは、図1で示した本発明の第1の態様に相当する。
【0054】
実施例7
実施例1で得られた搬送シートの帯電防止・粘着層とは反対側の基材上に、製造例2で調製した帯電防止塗料をグラビアリバース方式(グラビアロール:線数#95、深度100μm)で塗工し、乾燥炉(長さ4.5m)を90℃、速度5m/分で通過させて乾燥させ、厚みが500nmの帯電防止層を形成することにより搬送シートを得た。該搬送シートは、図4で示した本発明の第4の態様に相当する。
【0055】
実施例8
実施例5で得られた搬送シートの帯電防止層と粘着層とが設けられた面とは反対面の基材上に、製造例2で調製した帯電防止塗料をグラビアリバース方式(グラビアロール:線数#95、深度100μm)で塗工し、乾燥炉(長さ4.5m)を90℃、速度5m/分で通過させて乾燥させ、厚みが500nmの帯電防止層を形成することにより搬送シートを得た。該搬送シートは、図5で示した本発明の第5の態様に相当する。
【0056】
比較例1
基材シートとして、非発泡の樹脂シートA5を用いた以外は実施例1と同様の操作を行うことにより、搬送シートを得た。
【0057】
比較例2
基材シートとして、樹脂シートA4を用いた以外は実施例1と同様の操作を行うことにより、搬送シートを得た。
【0058】
比較例3
製造例2で調製した帯電防止塗料と粘着剤Aとを4:1で混合し、帯電防止性と粘着性とを有する混合塗料を作成して用いた以外は、実施例1と同様の操作を行って、搬送シートを得た。
【0059】
比較例4
製造例2で調製した帯電防止塗料と粘着剤Bとを1:4で混合し、帯電防止性と粘着性とを有する混合塗料を作成して用いた以外は、実施例1と同様の操作を行って、搬送シートを得た。
【0060】
比較例5
製造例2で調製した帯電防止塗料と粘着剤Aとを1:2で混合し、帯電防止性と粘着性とを有する混合塗料を作成して用いた以外は、実施例1と同様の操作を行って、搬送シートを得た。
【0061】
比較例6
樹脂シートA1である基材のみを以下の試験に付した。
尚、上記は図7で示される模式図に対応する。
【0062】
比較例7
製造例2で調製した帯電防止塗料を、基材である樹脂シートA1の片面に、グラビアリバース方式(グラビアロール:線数#95、深度100μm)で塗工し、乾燥炉(長さ4.5m)を90℃、速度5m/分で通過させて乾燥させ、厚みが500nmの帯電防止層を形成することにより搬送シートを得た。
尚、上記は図8で示される模式図に対応する。
【0063】
試験例1
実施例1ないし8及び比較例1ないし7で得られた搬送シートに付いて、表面抵抗値、粘着力の評価、剥離帯電性、破損試験、シートの破損を評価し、その結果を表1に纏めた。
評価方法は以下の通り。
1)表面抵抗値
室温25℃、湿度50%の条件下で、三菱化学社製「ハイレスター」にて表面抵抗値を測定した。
2)粘着力の評価
JIS−Z−0237に準じて、SUS板に貼り合わせた後、測定を行った。
3)剥離帯電性
シートを重ね合わせた後、PALMEC社製ピール機 PFT−50Sにて引張速度300mm/分、剥離角度180度にて剥離した。剥離直後の帯電防止層側の帯電量をトレック・ジャパン(株)社製 ELECTROSTATIC VOLTMETER MODEL520を用いて測定した。尚、測定は、室温25℃、湿度50%雰囲気下にて行い、10回の測定を行った平均値を帯電量とし、帯電量が1.0kV未満であるとき○、1.0kV以上であるとき×としてそれぞれ評価した。
4)破損試験
ガラス管(厚み0.1mm、外径1.5mm、長さ10cm)を30cm×30cmに切り出したシートに25本並べ、そのシートを5枚重ねて、1mの高さから鉄板の上に落下させ、割れなかったガラス管の本数を数え、破損しなかった割合を求め、95%以上破損しなかった場合を○とし、95%未満の場合を×とした。
5)シートの破損
シートの破損は、シート同士を貼り合わせた後、それぞれを引き剥がしたときに、シート自体に破れなどの破損が生じた場合を×とし、破損がない場合を○とした。
尚、表中の基材のA1ないしA5は、それぞれ、樹脂シートA1ないしA5に対応する。
【表1】

【0064】
結果
実施例1ないし8の搬送シートは、何れにおいても、剥離帯電性、破損試験及びシートの破損において優れる結果を示した。
一方、非発泡のシートである樹脂シートA5を用いた比較例1は、破損試験におけるガラス管(保護物)の保護が不十分であった。
また、発泡倍率40倍の樹脂シートA4を用いた比較例2では、搬送シート同士を貼り合わせた後、それぞれを引き剥がした際、シート内で破れが生じた(シートの破損)。
粘着層の粘着力が0.05[N/25mm]未満の0.01[N/25mm]となった(表1参照)比較例3では、破損試験におけるガラス管(保護物)が所定位置からずれてしまい、全体の5%を超えるガラス管が破損してしまった。
粘着層の粘着力が5[N/25mm]を超える10[N/25mm]となった(表1参照)比較例4では、搬送シート同士を貼り合わせた後、剥がすと、塗膜側に樹脂シートがくっついてしまった。
帯電防止層の表面抵抗値が1E+10[Ω]を超えた(表1参照)比較例5では、剥離時にガラス管に静電気が帯電し、樹脂シート側にガラス管が引っ張られて所定位置からずれてしまい、その後の作業性を悪くした。
粘着層、帯電防止層等を有さない樹脂シートA1のみの比較例6では、表面抵抗値、粘着力の評価、剥離帯電性、破損試験において、所望の物性をえることができなかった。
帯電防止層のみを有し、粘着層を有さない比較例7においては、破損試験におけるガラス管(保護物)が所定位置からずれてしまい、全体の5%を超えるガラス管が破損してしまった。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】実施例6に記載の帯電防止搬送シートの断面の概略図である。
【図2】実施例5に記載の帯電防止搬送シートの断面の概略図である。
【図3】実施例1ないし4に記載の帯電防止搬送シートの断面の概略図である。
【図4】実施例7に記載の帯電防止搬送シートの断面の概略図である。
【図5】実施例8に記載の帯電防止搬送シートの断面の概略図である。
【図6】帯電防止性を有する樹脂発泡シート上に粘着層が形成される帯電防止搬送シートの断面の概略図である。
【図7】比較例6に記載のシートの断面の概略図である。
【図8】比較例7に記載のシートの断面の概略図である。
【図9】帯電防止搬送シートを積層化して搬送する際の態様を示す図である。
【図10】部品が保持された帯電防止搬送シートを上から見た場合の模式図である。
【符号の説明】
【0066】
A:樹脂発泡シート
1:帯電防止層
2:粘着層
3:帯電防止・粘着層
B:帯電防止性を有する樹脂発泡シート
4:帯電防止搬送シート
5:部品(ガラス板)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品を積み重ねられたシート同士の間に挟んで搬送するのに使用される帯電防止搬送シートであって、
該帯電防止搬送シートは、発泡倍率3ないし30倍の樹脂発泡シートの上面側および下面側のいずれか一方にまたは上下両面側に、粘着層及び帯電防止層を各々少なくとも1層形成してなるかまたは帯電防止・粘着層を場合により該粘着層または該帯電防止層と組み合わせて形成してなり、
前記粘着層は0.05ないし5[N/25mm]の粘着力を有し、
前記帯電防止層は1E+10[Ω]未満の表面抵抗値を有し、そして
前記帯電防止・粘着層は0.05ないし5[N/25mm]の粘着力及び1E+10[Ω]未満の表面抵抗値を有することを特徴とする、帯電防止搬送シート。
【請求項2】
前記帯電防止層及び/又は帯電防止・粘着層に導電性高分子微粒子を使用する請求項1記載の帯電防止搬送シート。
【請求項3】
前記樹脂発泡シートが発泡ポリエチレン樹脂である請求項1又は2記載の帯電防止搬送シート。
【請求項4】
部品を積み重ねられたシート同士の間に挟んで搬送するのに使用される帯電防止搬送シートであって、
該帯電防止搬送シートは、発泡倍率3ないし30倍の樹脂発泡シートの上面側に粘着層を形成してなり、
前記粘着層は0.05ないし5[N/25mm]の粘着力を有し、
前記樹脂発泡シートは帯電防止性を有し、即ち1E+10[Ω]未満の表面抵抗値を有することを特徴とする、帯電防止搬送シート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−23663(P2009−23663A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−186044(P2007−186044)
【出願日】平成19年7月17日(2007.7.17)
【出願人】(000000077)アキレス株式会社 (402)
【Fターム(参考)】