説明

帳票出力装置

【課題】
レコード記憶部に格納された結果データが膨大であっても、出力帳票のフォームの策定が自由度があって策定されたフォームに沿ってレコード記憶部へのアクセスを少くして、迅速にかつ簡便に出力することのでき、汎用性のある帳票出力装置をおよび帳票出力方法を提供する。
【解決手段】
帳票管理部から帳票名および帳票表構成情報を取得する帳票情報問合処理部と、帳票表名称が入力されると、前記帳票表名管理テーブルから前記表番号を、前記帳票表変数管理テーブルから前記表番号とSQL表示毎に変数項目を、そして前記SQL管理テーブルから前記表番号とSQL表示毎に集計する計算式を取得し、前記結果データテーブルから結果データについて前記表番号とSQL表示毎の変数項目毎に前記計算式を適用して処理結果を出力する出力情報取得処理部を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帳票出力装置に係り、所望の帳票フォームに帳票を出力する帳票出力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術として、特許文献1には日計表や月計表等の集計帳票を発行する装置であって、集計帳票それぞれの発行する条件を入力する手段と、該発行条件を記憶する手段と、前記集計帳票それぞれの発行すべき日を入力する手段と、該発行すべき日を記憶する手段と、前記集計帳票のなかから連続発行すべき複数の集計帳票を指定する手段と、該複数の集計帳票を関連付けて記憶する手段と、集計帳票の発行開始を指示する手段と、該指示に応じて前記関連付けて記憶されている複数の前記集計帳票を連続して発行する手段とを設けたことを特徴とする集計帳票発行装置が提案されている。
【0003】
特許文献2には、帳票出力装置を複数の項目からなるレコードを複数記憶する記憶手段と、出力対象の項目と、その各出力対象の項目に対応するデータの出力形式と、各出力対象の項目の内の計算を必要とする項目に対する計算式とを任意に定義設定する設定手段と、前記記憶手段から各項目を読み込み、各項目に含まれる項目データの内容を出力対象の項目に対応付けるとともに、前記設定手段により設定した計算式に従って計算されたデータを出力対象の項目に対応付けて出力帳票を作成する帳票作成手段とを有し、前記レコードは異なるレベルの複数のレコードを混在して含み、前記設定手段によりレベル別に計算式の定義がされた際には、帳票作成手段は、出力帳票作成に当たって読み込んだ各レコードのレベルに応じた計算式を選択してこの計算式に従って計算されたデータを対応する出力対象の項目に対応づけた出力帳票を作成すること、が提案されている。
【0004】
特許文献3には、複数項目からなるレコードデータを複数記憶するデータ記憶手段と、該データ記憶手段に記憶された各レコードデータを出力する際の出力対象項目及び当該出力対象項目の出力フォーマットを指定する出力指定手段と、前記データ記憶手段に記憶された各レコードデータを個々に読み出すとともに、読み出された各レコードデータ中、前記出力指定手段により指定された出力対象項目を当該出力対象項目の出力フォーマットに基づいて出力するデータ出力手段と、を備え、前記データ出力手段は、該データ出力手段により読み出された各レコードデータにおける各出力項目毎の第一出力形式と、集計項目名及び当該集計項目の第二出力形式とに基づいて出力を行う帳票出力装置が提案されている。
【0005】
【特許文献1】特開平11−272783号公報
【特許文献2】特開平8−287170号公報
【特許文献3】特開平8−171469号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1のように、集計表のみ連続して出力する装置や特許文献2のように明細レコード,集計レコードの各項目に対応付けて出力帳票を作成する帳票作成手段は、従来から提案されていた。しかし、保健センタ等で行った健診結果を用いて年間の集計表を行う場合は従来の技術で十分対応は可能であるが、日報・週報などの報告では、検査を受けた人数と及びその結果別の集計と結果によっては個人ごとに詳細な内容の出力が必要となる。
【0007】
レコード記憶部に格納された結果データが膨大になって来たような場合には、従来の方式では帳票名称毎にレコード記憶部にアクセスして集計する方式を採用しており、速やかに出力帳票を作成することができない。更には、1つの帳票に集計表及び一覧表を出力するような場合に、出力方式を異なるようにしても結果データが膨大になるような場合にはやはり速やかに出力票を作成することができない。
【0008】
本発明は、レコード記憶部に格納された結果データが膨大であっても、出力帳票のフォームの策定に自由度があって策定されたフォームに沿ってレコード記憶部へのアクセスを少くして、あるいは1回で、迅速にかつ簡便に出力することのでき、汎用性のある帳票出力装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、入力部と、該入力部からの結果データを記憶する結果データテーブルを備えたレコード記憶部と出力情報取得処理部および出力帳票編集処理部を備えた処理装置本体と、該処理装置本体での処理結果を表示する表示部および出力する出力部とを有する帳票出力装置において、前記処理装置本体は、入力する帳票名称を管理する帳票名称管理テーブルと出力する帳票表構成を管理する帳票表構成テーブルを備えた帳票管理部と、帳票表名あるいは/およびその表番号を含む帳票表名情報を管理する帳票表名管理テーブルと、前記表番号毎に、集計名称を含むSQL表示およびSQL表示の内容について1つまたは複数の変数項目として管理する帳票表変数管理テーブルと、前記帳票名情報とSQL表示毎に、集計する処理式を管理するSQL管理テーブルとを備えた定義設定部とを有し、前記帳票管理部から帳票名および帳票表構成情報を取得する帳票情報問合処理部と、帳票表名が入力されると、前記帳票表名管理テーブルから前記帳票名情報を、前記帳票表変数管理テーブルから前記帳票名情報とSQL表示毎に変数項目を、そして前記SQL管理テーブルから前記帳票名情報とSQL表示毎に集計する処理式を取得し、前記結果データテーブルから結果データについて前記帳票名情報とSQL表示毎の変数項目毎に前記処理式を適用して処理結果を出力する出力情報取得処理部と、前記取得された帳票名および帳票表構成情報を入力し、1または2以上の前記帳票表について帳票表毎に処理結果を取得し、帳票貼付位置指定部からの処理結果の貼付け位置指定に基づいて貼付位置を定めて、1または2以上の帳票名および帳票表からなる帳票を作成して出力編集処理を行い、前記表示部に表示すると共に、前記出力部に出力する出力帳票編集処理部とを有する帳票出力装置を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、レコード記憶部に記憶される結果データが膨大であっても、出力帳票のフォームの策定に自由度があって、一覧表および集計表を混在させて帳票出力するような場合にも帳票出力内容毎にプログラムを操作することなく、一回のプログラム操作によってフォームに沿って迅速にかつ簡便に出力することができ、汎用性のある帳票出力装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本実施例は、入力部と、該入力部からの結果データを記憶する結果データテーブルを備えたレコード記憶部と出力情報取得処理部および出力帳票編集処理部を備えた処理装置本体と、該処理装置本体での処理結果を表示する表示部および出力する出力部とを有する帳票出力装置において、前記処理装置本体は、入力する帳票名称を管理する帳票名管理テーブルと出力する帳票表構成を管理する帳票表構成テーブルを備えた帳票管理部と、
帳票表名を表番号で管理する帳票表名管理テーブルと前記表番号毎に、集計名称を含むSQL表示およびSQL表示の内容について1つまたは複数の変数項目として管理する帳票表変数管理テーブルと、前記表番号とSQL表示毎に、集計する計算式を管理するSQL管理テーブルとを備えた定義設定部を有し、前記帳票管理部から帳票名および帳票表構成情報を取得する帳票情報問合処理部と、帳票表名が入力されると、前記帳票表名管理テーブルから前記表番号を、前記帳票表変数管理テーブルから前記表番号とSQL表示毎に変数項目を、そして前記SQL管理テーブルから前記表番号とSQL表示毎に集計する計算式を取得し、前記結果データテーブルから結果データについて前記表番号とSQL表示毎の変数項目毎に前記計算式を適用して処理結果を出力する出力情報取得処理部と、前記取得された帳票名および帳票表構成情報を入力し、1または2以上の前記帳票表について帳票表毎に処理結果を取得し、帳票貼付位置指定部からの処理結果の貼付け位置指定に基づいて貼付位置を定めて、1または2以上の帳票名および帳票表からなる帳票を作成して出力編集処理を行い、前記表示部に表示すると共に、前記出力部に出力する出力帳票編集処理部とを有する帳票出力装置を構成する。
【0012】
前記出力帳票編集処理部によって一覧表及び集計表が含まれる帳票が作成される帳票出力装置が構成される。
【実施例】
【0013】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施例である帳票出力装置100の構成を示すブロック図である。図1において、帳票出力装置100は、入力部1,表示部2,処理装置本体3、処理装置本体3を構成する帳票管理部4,定義設定部5,帳票管理部4に連続される帳票情報問合処理部6、帳票情報問合処理部6に接続され、レコード記憶部9に接続される出力情報取得処理部7、出力情報取得処理部7および帳票情報問合処理部6に直接あるいは間接に接続され、帳票貼付位置指定部10に接続される出力帳票編集処理部8,出力部17からなり、出力部17上には帳票8のフォームで出力がなされる。表示部2にも同一のフォームが表示される。
【0015】
帳票管理部4は、帳票名管理テーブル(帳票管理テーブル)11および帳票表構成管理テーブル(帳票構成管理テーブル)12を備える。
【0016】
定義設定部5は、帳票表名管理テーブル(表管理テーブル)13,帳票表変数管理テーブル(表構成管理テーブル)14およびSQL(Structured Query Language,構造化照会言語でDML(データ操作言語)とDDL(データ定義言語)から構成された一般的用語)管理テーブルを備える。
【0017】
レコード記憶部9は、結果データ、例えば入力部1からの結果データを記憶(格納)する結果データテーブル16を備える。
【0018】
図2は、本実施例で使用される画面の遷移を示す図である。
【0019】
図2において、メニュー画面50から帳票設定機能51と帳票印刷機能52に分かれ、帳票設定機能51において帳票選択画面53→帳票構成設定画面54→表設定画面55→SQL作成画面56が順次使用される。帳票印刷機能52は帳票印刷画面57が使用される。
【0020】
図3に、本実施例で使用される各種テーブルの内容を示す。
【0021】
本実施例では後述するように帳票名管理テーブル,帳票表構成管理テーブル,帳票表変数管理テーブルおよびSQL管理テーブルが使用される。
【0022】
健診事業や相談事業等を行いその結果を入力した後、日報や週報を関するデータを集計し、また今後追跡調査が必要な個人を症状別に一覧形式で出力するものである。3はパソコンを用いた処理装置本体であり、CRT等の表示部2と、入力手段としてキーボード等の入力部1と、出力部17とを備えている。
【0023】
入力部1より入力された帳票名称を処理装置本体3に取り込む。帳票情報問合処理部6で帳票管理部4の帳票名管理テーブル11の帳票名称から帳票番号を取得し、取得した帳票番号をキーワードとして帳票表構成管理テーブル12から出力する帳票を構成する表番号を取得する。取得した表番号より出力情報取得処理部7で定義設定部5を参照し、表名を管理している帳票表名管理テーブル13より表番号を求め、その表番号より帳票表変数管理テーブル14よりSQL番号を求め、表番号及びSQL番号からSQL管理テーブル15を検索し計算式を取得し、レコード記憶部9にある結果データテーブル16の結果データから計算結果を求める。出力帳票編集処理部8で、出力情報取得処理部7で求めた計算結果と帳票貼付位置指定部10より求めた帳票貼付位置を元に帳票18に印刷する。
【0024】
図4は、帳票名テーブル(A)11と帳票表構成テーブル(B)12を示す。帳票名テーブル11は、帳票番号と入力する帳票名称からなる。帳票名称は、例えば3歳健診日誌が該当する。帳票表構成管理テーブル12は、上述の帳票番号と付与された表番号(帳票表番号),表示順序,最大レコード数および改頁実施フラグからなる。帳票表構成設定画面上で選択された表番号と表名称が取り込まれる。
【0025】
帳票表構成管理テーブル12は、集計名称および表示順序を管理する。また、最大レコード数および改頁実施を管理する。
【0026】
図5は、帳票表管理テーブル(A)13と帳票表変数管理テーブル(B)14とSQL管理テーブル(C)15を示す。
【0027】
帳票表名管理テーブル13は、帳票表名称と帳票表名称に対応して上述のように画面上で付与される表番号とからなる。例えば、3歳健受診者には表番号100が、そして3歳健要指導者には表番号200が対応づけられる。帳票表変数管理テーブル14は、帳票表を構成するためのもので、表番号とこれに対応する集計名称に関連づけられたSQL番号としてのSQL表示、パラメータとして変数(値)01,変数(値)02〜変数(値)10からなる。表番号100には、3歳健受診者の対象者,受診者,結果判定が関連づけられ、SQL番号1,2,3がそれぞれ付与される。本実施例において、SQL番号毎にパラメータとしての変数01〜10が設定され得るようにしたことに大きな特徴がある。
【0028】
例えば、図5に示すように、結果判定に「要指導」あるいは「要経過観察」があると予め定められた方式によって、「要指導」,「要経過観察」が変数01に設定される。「要指導」,「要経過観察」の内容がそれぞれ1つで充分な場合には変数02以降は空白とされるが、質的,内容的に細かく設定する必要がある場合には変数02以降も用いられる。尚、「要経過観察」を変数02に設定するようにしてもよい。
【0029】
例えば、「対象者」についてデータ収録した期間が変数01と変数02に設定してある。
【0030】
このように帳票表変数管理テーブル14は、表番号100,200と、SQL表示情報(集計名称,SQL番号)と各変数についてX−Y軸表として形成された特徴を有する。SQL管理テーブル15は、表番号とSQL表示情報としてのSQL番号に対するSQL Select(複数の表で抽出条件が多少異なるだけのSelect文を使用することを考慮してSelect文を入れられるようにしている)変数使用数,変数名称,変数型からなる。
【0031】
出力情報取得処理部7は、SQL管理テーブル15からSQL管理テーブル15に格納されている処理式、その典型例としての計算式を取得する。例えば、変数名称01についての判定結果について「要指導」と「要経過観察」について集計する処理を行う。ここで、Select文は、検索Select文格納項目で画面より入力されたものであり変数使用数はSelect文で使用している変数の数を表わし、変数名称01〜10はSelect文で使用する変数の名称であり、変数型01〜10はSelect文で使用する変数の型である。
【0032】
図6は、帳票定義画面を示し、表番号,表名称,表示順序,最大レコード数,改頁フラグからなる帳票構成管理表26と選択項目を格納する選択部27からなる。図5を使用して帳票の定義がなされる。
【0033】
図7は、表構成管理画面(A)28とSQL定義画面(B)29を示す。
【0034】
表構成管理画面28は、表番号と帳票名称、および表構成内容が、示される。例えば3歳健受診者(帳票表名称)について判定結果(集計名称)が変数01を参照して「要指導」,「要経過観察」についての表構成がなされる。
【0035】
SQL定義画面29は、表番号,表名称,集計名称が入力可能としてあり、これらについての処理式(計算式)の出力を可能としている。
【0036】
処理式(計算式)で使用する変数01及び変数02に変数の型を指定する。SQL定義画面29で指定した変数01,変数02に対して表構成管理画面28の変数(値)01,変数(値)02に実際に使用する値を設定する。この値を変更することにより、同一処理式(計算式)が再利用可能となる特徴を有する。
【0037】
上述のように、帳票出力装置100は、入力部1と、該入力部1からの結果データを記憶する結果データテーブル16を備えたレコード記憶部と出力情報取得処理部7および出力帳票編集処理部8を備えた処理装置本体3と、該処理装置本体3での処理結果を表示する表示部2および出力する出力部17とを有する。
【0038】
処理装置本体3は、上述のように入力する帳票名称を管理する帳票名管理テーブル11と出力する帳票表構成を管理する帳票表構成管理テーブル12を備えた帳票管理部4と、帳票表名を表番号で管理する帳票表名管理テーブル13と表番号毎に、集計名称を含むSQL表示およびSQL表示の内容について1つまたは複数の変数項目として管理する帳票表変数管理テーブル14と表番号とSQL表示毎に、集計する計算式を管理するSQL管理テーブル15を備えた定義設定部とを有する。
【0039】
帳票表名単独で、あるいは帳票表名とこれに関連して付与された上記表番号あるいはヘッダ情報を合せて帳票表名情報という。
【0040】
帳票管理部4から帳票名および帳票表構成情報を取得する帳票情報問合処理部6と、帳票表名称が入力されると、帳票表名管理テーブル13から表番号を、帳票表変数管理テーブル14から表番号とSQL表示毎に変数項目を、そしてSQL管理テーブル15から表番号とSQL表示毎に集計する計算式を取得し、結果データテーブル16から結果データについて表番号とSQL表示毎の変数項目毎に計算式を適用して処理結果を出力する出力情報取得処理部7が設けられる。また、取得された帳票名および帳票表構成情報を入力し、1または2以上の帳票表について帳票表毎に処理結果を取得し、帳票貼付位置指定部10からの処理結果の貼付け位置指定に基づいて貼付位置を定めて、1または2以上の帳票名および帳票表からなる帳票を作成して出力編集処理を行い、表示部2に表示すると共に、出力部17に出力する出力帳票編集処理部が設けられる。
【0041】
SQL管理テーブルは上述した集計のための計算式と共に、一覧表作成方式を格納する。このように、計算式と共に一覧表作成方式を出力することができる。ここでは計算式単独で、もう1つは一覧表作成方式を含めて処理式という。従って、処理式には集計を行うための第1の処理式と、一覧表作成のための第2の処理式があり、これらの処理式がSQL管理テーブル15に格納される。
【0042】
具体的な処理手順について、図10のフローを用いて説明する。
【0043】
帳票名入力画面35で出力する帳票名を選択し、帳票情報問合処理36により、帳票名及び帳票を構成する表を取得する。出力情報取得処理部7の中の、表計算式取得処理37より表の計算式を取得し、構成する表の計算式38がなくなるまで繰り返す。表の計算式を取得後、表の計算式よりデータ出力処理39で計算式がなくなるまで40結果データ取得を繰り返し、取得した結果データを出力帳票編集処理41によって帳票に貼り付け印刷する。
【0044】
更に詳細に説明する。初めに帳票情報問合処理部6で図4に示す帳票名管理テーブル11より帳票番号を取得する。取得した帳票番号より帳票票構成管理テーブル12にある帳票番号が同一のデータを取得し表番号及び表の表示順序・最大レコード数・改頁実施フラグを取得する。最大レコード数は一覧表を出力するために定義してある。固定帳票で一枚の帳票に印刷するとき無制限にデータを出力すると出力帳票ずれてしまう。そのためここで最大出力件数を定義しておく。最大レコード数を大きな値にすると自動的に改ページして印刷する。改頁実施フラグは、改頁して印刷する場合指定する。実際の定義画面を図6に示す。帳票定義画面25は、帳票を構成する帳票構成管理部26と表を選択する選択部27があり、ここで定義された内容が帳票管理部4に格納される。
【0045】
次に実際の計算式が格納されている出力情報取得処理部7について図5で説明する。帳票情報問合処理部6で取得した表番号より帳票表管理テーブル13から表番号・表名称を取得し、ここで取得した表番号より帳票表変数管理テーブル14より、SQL番号及び変数値01〜10を取得する。ここで取得した表番号及びSQL番号よりSQL管理テーブル15を取得し、SQLに格納されている計算式を取得する。取得した計算式は出力情報取得処理7で実行され、結果データテーブル16より計算式に従い計算され結果を出力する。帳票表変数管理テーブル14にある変数値01〜10は、同一の計算式を利用して求める条件だけが異なる場合使用し、SQL管理テーブル15と関連して定義している。実際の定義画面を図7に示す。表構成管理画面28に集計する名称と表示順序と変数を指定する。表示順序は、出力結果(図8 30出力結果)に出力する順番を示す。SQL定義画面29には、実際に計算する計算式を格納する。
【0046】
次に、ここで求めた計算式を用いて帳票編集処理を行う出力帳票編集処理部8について説明する。出力情報取得処理部7の出力結果を図8に示す。出力結果の出力順序は、図4の帳票表構成管理テーブル12で指定した表の表示順序毎に図5の帳票表変数管理テーブル14で指定したSQL番号順に出力される。
【0047】
この出力順の区切りが@NEXTとなり最初の指定は@改頁となる。集計行は図8の集計行部31に示したように、1項目毎に出力され、一覧表は一覧表部32に示したように、必要な項目を図3の帳票表構成管理テーブル12に設定した最大行になるまで出力する。
【0048】
この出力データを使用し出力帳票編集処理部8では、図9の帳票貼付位置指定部10の定義情報を使用し帳票に貼付を行う。帳票貼付位置指定部10では、データ開始行はデータ出力を開始する行を設定し、1レコード行数は出力データの1レコードの行数を指定する。1レコードを2行に跨り印刷したい場合は、2と設定する。行コピーフラグとコピー開始行とコピー終了行とコピー開始列とコピー終了列を持つことにより、一覧表を貼付けることが可能となる。行コピーフラグには、3つの区分を持たせ、一つは「コピーしない」でこれは図8の集計行部31の集計結果に対する貼付けに使用する機能で結果データを行No及び列Noで指定された場所例えば図9の帳票18の対象者の集計欄に張付ける。二つめは「行コピー」でこれはコピー開始行からコピー終了行で指定された結果データを行No及び列Noで指定された場所へ貼付ける。これは一項目の繰り返し貼付けに使用する。三つ目は、「行列コピー」で図8の一覧表部32の出力結果に対する貼付で、コピー開始行及び開始列からコピー終了行及び終了列で指定された結果データを指定された場所例えば図8の帳票18の指導者一覧に示すように行列指定範囲で貼付ける機能である。これらの機能を使用することで、図9に示す帳票18を出力することが可能となる。
【0049】
本実施例によれば、レコード記憶部に記憶される結果データが膨大であっても、出力帳票のフォームの策定に自由度があって、一覧表および集計表を混在させて帳票出力するような場合にも、集計表を複数並べて出力するような場合にも、帳票出力内容毎にプログラムを操作することなく、一回のプログラム操作によってフォームに沿って迅速にかつ簡便に出力することができ、汎用性のある帳票出力装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】一覧集計混在帳票装置の構成図である。
【図2】画面遷移図である。
【図3】本実施例で使用される各種テーブルを示す図である。
【図4】帳票管理部のテーブル構成図である。
【図5】定義設定部のテーブル構成図である。
【図6】帳票定義画面の図である。
【図7】表構成管理画面及びSQL定義画面の図である。
【図8】集計した出力結果の図である。
【図9】帳票貼付位置指定部及び帳票出力結果の図である。
【図10】一覧集計混在出力装置処理フローの図である。
【符号の説明】
【0051】
1…入力部、2…表示部、3…処理装置本体、4…帳票管理部、5…定義設定部、6…帳票情報問合処理部、7…出力情報取得処理部、8…出力帳票編集処理部、9…レコード記憶部、10…帳票貼付位置指定部、11…帳票管理テーブル、12…帳票構成管理テーブル、13…表管理テーブル、14…表構成管理テーブル、15…SQL管理テーブル、16…結果データテーブル、17…出力部、18…帳票。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力部と、該入力部からの結果データを記憶する結果データテーブルを備えたレコード記憶部と出力情報取得処理部および出力帳票編集処理部を備えた処理装置本体と、該処理装置本体での処理結果を表示する表示部および出力する出力部とを有する帳票出力装置において、
前記処理装置本体は、入力する帳票名称を管理する帳票名称管理テーブルと出力する帳票表構成を管理する帳票表構成テーブルを備えた帳票管理部と、
帳票表名あるいは/およびその表番号を含む帳票表名情報を管理する帳票表名管理テーブルと前記表番号毎に、集計名称を含むSQL表示およびSQL表示の内容について1つまたは複数の変数項目として管理する帳票表変数管理テーブルと前記帳票名情報とSQL表示毎に、集計する処理式を管理するSQL管理テーブルを備えた定義設定部とを有し、
前記帳票管理部から帳票名および帳票表構成情報を取得する帳票情報問合処理部と、帳票表名が入力されると、前記帳票表名管理テーブルから前記帳票名情報を、前記帳票表変数管理テーブルから前記帳票名情報とSQL表示毎に変数項目を、そして前記SQL管理テーブルから前記帳票名情報とSQL表示毎に集計する処理式を取得し、前記結果データテーブルから結果データについて前記帳票名情報とSQL表示毎の変数項目毎に前記処理式を適用して処理結果を出力する出力情報取得処理部と、前記取得された帳票名および帳票表構成情報を入力し、1または2以上の前記帳票表について帳票表毎に処理結果を取得し、帳票貼付位置指定部からの処理結果の貼付け位置指定に基づいて貼付位置を定めて、1または2以上の帳票名および帳票表からなる帳票を作成して出力編集処理を行い、前記表示部に表示すると共に、前記出力部に出力する出力帳票編集処理部とを有すること
を特徴とする帳票出力装置。
【請求項2】
請求項1において、前記処理式には集計のための計算式あるいは一覧表作成方式が含まれることを特徴とする帳票出力装置。
【請求項3】
請求項3において、前記処理式には計算式および一覧表作成方式が含まれ、前記出力帳票編集処理部によって一覧表及び集計者が含まれる帳票が作成されることを特徴とする帳票出力装置。
【請求項4】
入力部と、該入力部からの結果データを記憶する結果データテーブルを備えたレコード記憶部と出力情報取得処理部および出力帳票編集処理部を備えた処理装置本体と、該処理装置本体での処理結果を表示する表示部および出力する出力部とを有する帳票出力装置において、
前記処理装置本体は、入力する帳票名称を管理する帳票名管理テーブルと出力する帳票表構成を管理する帳票表構成テーブルを備えた帳票管理部と、
帳票表名を表番号で管理する帳票表名管理テーブルと前記表番号毎に、集計名称を含むSQL表示およびSQL表示の内容について1つまたは複数の変数項目として管理する帳票表変数管理テーブルと、前記表番号とSQL表示毎に、集計する計算式を管理するSQL管理テーブルとを備えた定義設定部を有し、
前記帳票管理部から帳票名および帳票表構成情報を取得する帳票情報問合処理部と、帳票表名が入力されると、前記帳票表名管理テーブルから前記表番号を、前記帳票表変数管理テーブルから前記表番号とSQL表示毎に変数項目を、そして前記SQL管理テーブルから前記表番号とSQL表示毎に集計する計算式を取得し、前記結果データテーブルから結果データについて前記表番号とSQL表示毎の変数項目毎に前記計算式を適用して処理結果を出力する出力情報取得処理部と、前記取得された帳票名および帳票表構成情報を入力し、1または2以上の前記帳票表について帳票表毎に処理結果を取得し、帳票貼付位置指定部からの処理結果の貼付け位置指定に基づいて貼付位置を定めて、1または2以上の帳票名および帳票表からなる帳票を作成して出力編集処理を行い、前記表示部に表示すると共に、前記出力部に出力する出力帳票編集処理部とを有すること
を特徴とする帳票出力装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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