説明

平板ディスプレイパネル

【課題】基板の強度が向上した平板ディスプレイパネルを提供する。
【解決手段】第1基板101と、第1基板上に配されたディスプレイ部と、ディスプレイ部が内側に位置するように第1基板上に配され、第1基板の一側が露出されるように配される第2基板102と、第1基板上であって第2基板の外側に露出された部分に配され、ディスプレイ部に電気的に連結された端子部103と、第1基板の強度を高めるために第1基板に塗布されるガラス強化剤104と、を備える平板ディスプレイパネルである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平板ディスプレイパネルに係り、さらに詳細には、端子部が形成された基板の強度が向上した平板ディスプレイパネルに関する。
【背景技術】
【0002】
平板ディスプレイパネルは、ディスプレイ部が配された第1基板と、前記第1基板と接して、前記ディスプレイ部を密封する第2基板と、を備える。
【0003】
前記第1基板上には、前記ディスプレイ部と電気的に連結されるパッド部が配され、前記パッド部が形成される第1基板上の部分は、第2基板によって覆わず、第2基板の外側に露出される。すなわち、前記パッド部が配される第1基板の部分は、第2基板と接合されない単一基板を形成する。したがって、第1基板の他部分に比べて、前記パッド部が配される第1基板の部分は、強度が弱く、これにより、外部衝撃によって破損される恐れもある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、基板の強度が向上した平板ディスプレイパネルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に関する平板ディスプレイパネルは、第1基板と、前記第1基板上に配されたディスプレイ部と、前記ディスプレイ部が内側に位置するように前記第1基板上に配され、前記第1基板の一側が露出されるように配される第2基板と、前記第1基板上であって前記第2基板の外側に露出された部分に配され、前記ディスプレイ部に電気的に連結された端子部と、前記第1基板の強度を高めるために、前記第1基板に塗布されるガラス強化剤と、を備える。
【0006】
本発明において、前記ガラス強化剤は、前記第1基板上であって前記第2基板の外側に露出された部分に塗布されうる。
【0007】
本発明において、前記ガラス強化剤は、前記端子部を覆うように塗布されうる。
【0008】
本発明において、前記ガラス強化剤は、前記第1基板の露出された部分と前記第2基板とが接する領域及び前記第1基板の露出された部分に塗布されうる。
【0009】
本発明において、前記第1基板の露出された部分上に塗布された前記ガラス強化剤上に塗布された防湿剤をさらに備えうる。
【0010】
本発明において、前記ガラス強化剤は、前記第1基板の露出された部分と前記第2基板とが接する領域に塗布されうる。
【0011】
本発明において、前記第1基板上であって前記第2基板の外側に露出された部分を塗布する防湿剤をさらに備えうる。
【0012】
本発明において、前記防湿剤は、前記端子部を覆うように塗布されうる。
【0013】
本発明において、前記端子部を覆うように塗布される防湿剤をさらに備え、前記ガラス強化剤は、前記防湿剤を覆うように塗布されうる。
【0014】
本発明において、前記ガラス強化剤は、前記第1基板の露出された部分と前記第2基板とが接する領域及び前記防湿剤を覆うように塗布されうる。
【0015】
本発明において、前記端子部に電気的に連結されるフレキシブル印刷回路基板をさらに備えうる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の平板ディスプレイパネルによれば、基板の強度を向上させうる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1実施形態による平板ディスプレイパネルを概略的に示す斜視図である。
【図2】本発明の第2実施形態による平板ディスプレイパネルを概略的に示す斜視図である。
【図3】本発明の第3実施形態による平板ディスプレイパネルを概略的に示す斜視図である。
【図4】本発明の第4実施形態による平板ディスプレイパネルを概略的に示す斜視図である。
【図5】本発明の第5実施形態による平板ディスプレイパネルを概略的に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付した図面に示された本発明の実施形態を参照して、本発明を詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の第1実施形態による平板ディスプレイパネル100を概略的に示す斜視図である。
【0020】
図1を参照すれば、本発明の第1実施形態による平板ディスプレイパネル100は、第1基板101、第2基板102、端子部103、ガラス強化剤104、フレキシブル印刷回路基板107を備える。
【0021】
第1基板101の一領域101a上には、ディスプレイ部(図示せず)が配され、第2基板102は、前記ディスプレイ部を覆うように第1基板101上に配される。第1基板101と第2基板102とは、シーラント(図示せず)によって接合され、前記ディスプレイ部は、第2基板102によって密封される。第2基板102は、第1基板101の一側101bが露出されるように配される。
【0022】
第1基板101上であって第2基板102の外側に露出された領域101b上には、端子部103が配される。端子部103は、前記ディスプレイ部と電気的に連結され、また、フレキシブル印刷回路基板107と電気的に連結される。外部電源及び信号がフレキシブル印刷回路基板107と端子部103とを通じて前記ディスプレイ部に伝えられる。
【0023】
端子部103を覆うように、第1基板101の露出された領域101b上にガラス強化剤104を塗布する。ガラス強化剤としては、アクリレート(acrylate)、ウレタン(urethane)、アクリル酸ウレタン(urethane acrylate)、エポキシ樹脂(epoxy)などが挙げられる。平板ディスプレイパネルの場合、ディスプレイ部と外部フレキシブル印刷回路基板107とを電気的に連結する端子部103が配されるように、第1基板101の一側101bが第2基板102の外側に露出されるように形成される。端子部103が配される第1基板101の露出された領域101bは、第1基板101と第2基板102とが接合されず、単一基板(第1基板101)として存在するので、その強度が弱く、外部衝撃に弱い。したがって、本発明の第1実施形態による平板ディスプレイパネルは、端子部103が配された第1基板の露出された領域101b上にガラス強化剤を塗布して第1基板の露出された領域101bの強度を向上させる。ガラス強化剤104は、端子部103を完全に覆うように、第1基板の露出された領域101b上に塗布されうる。
【0024】
図2は、本発明の第2実施形態による平板ディスプレイパネル200を概略的に示す斜視図である。
【0025】
図2を参照すれば、本発明の第2実施形態による平板ディスプレイパネル200は、図1の第1実施形態と、ガラス強化剤104が塗布された領域において、差がある。
【0026】
さらに詳細には、図2の平板ディスプレイパネル200では、ガラス強化剤104が第1基板101の露出された部分101bだけでなく、第2基板102と第1基板の露出された部分101bとが接する領域101cにも塗布される。ガラス強化剤104は、第1基板101の露出された部分101b及び第1基板101と第2基板102とが接する部分101cを塗布しつつ、端子部103を覆うように塗布する。前記のように塗布されたガラス強化剤104によって、第1基板101の露出された部分101bは、さらに強化される。
【0027】
図3は、本発明の第3実施形態による平板ディスプレイパネル300を概略的に示す斜視図である。
【0028】
図3を参照すれば、本発明の第3実施形態による平板ディスプレイパネル300は、図2に示された第2実施形態による平板ディスプレイパネル300のガラス強化剤104上に防湿剤105を塗布する。防湿剤(desiccating agent)としては、シリコン(silicon)またはアクリレート(acrylate)が挙げられる。
【0029】
さらに詳細には、ガラス強化剤104を第1基板101の露出された部分101b及び第2基板102と第1基板の露出された部分101bとが接する領域101cを塗布し、第1基板101の露出された部分101b上に塗布されたガラス強化剤104上に防湿剤105を塗布する。したがって、本発明の第3実施形態によれば、ガラス強化剤104によって、第1基板101の露出された部分101bは強化し、防湿剤105によって、端子部103の配線(図示せず)の腐蝕を防止できる。
【0030】
図4は、本発明の第4実施形態による平板ディスプレイパネル400を概略的に示す斜視図である。
【0031】
図4を参照すれば、本発明の第4実施形態による平板ディスプレイパネル400では、ガラス強化剤104が第2基板102と第1基板の露出された部分101bとが接する領域101cに塗布され、端子部103が配された第1基板の露出された部分101bには、塗布されない。但し、第1基板の露出された部分101bには、防湿剤105が塗布され、望ましくは、防湿剤105は、端子部103を覆うように、第1基板の露出された部分101bに塗布される。防湿剤105が端子部103を直接覆うように塗布されるので、端子部103の配線腐蝕を防止でき、ガラス強化剤104によって第1基板101の強度を向上させうる。
【0032】
図5は、本発明の第5実施形態による平板ディスプレイパネル500を概略的に示す斜視図である。
【0033】
図5を参照すれば、本発明の第5実施形態による平板ディスプレイパネル500では、ガラス強化剤104が防湿剤105を塗布するだけでなく、第1基板101の露出された部分101bと第2基板102とが接する領域101cを塗布する。詳細には、まず防湿剤105が端子部103を覆うように、第1基板101の露出された部分101b上に塗布される。以後、ガラス強化剤104は、防湿剤105及び第1基板101の露出された部分101bと第2基板102とが接する領域101cを覆うように塗布される。防湿剤105によって端子部103の配線の腐蝕を防止でき、ガラス強化剤104が防湿剤105だけでなく、第1基板101の露出された部分101bと第2基板102とが接する領域101cまで塗布するので、第1基板101をさらに強化させうる。
【0034】
本発明は、前記実施形態及び添付した図面によって限定されず、特許請求の範囲によって限定しようとし、当業者ならば、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で多様な形態の置換、変形及び変更が可能であるということが分かるであろう。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明は、ディスプレイ関連の技術分野に好適に適用可能である。
【符号の説明】
【0036】
100,200,300,400,500 平板ディスプレイ装置
101 第1基板
102 第2基板
103 端子部
104 ガラス強化剤
105 防湿剤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板と、
前記第1基板上に配されたディスプレイ部と、
前記ディスプレイ部が内側に位置するように前記第1基板上に配され、前記第1基板の一側が露出されるように配される第2基板と、
前記第1基板上であって前記第2基板の外側に露出された部分に配され、前記ディスプレイ部に電気的に連結された端子部と、
前記第1基板の強度を高めるために前記第1基板に塗布されるガラス強化剤と、を備えることを特徴とする平板ディスプレイパネル。
【請求項2】
前記ガラス強化剤は、前記第1基板上であって前記第2基板の外側に露出された部分に塗布されることを特徴とする請求項1に記載の平板ディスプレイパネル。
【請求項3】
前記ガラス強化剤は、前記端子部を覆うように塗布されることを特徴とする請求項2に記載の平板ディスプレイパネル。
【請求項4】
前記ガラス強化剤は、前記第1基板の露出された部分と前記第2基板とが接する領域及び前記第1基板の露出された部分を塗布することを特徴とする請求項1に記載の平板ディスプレイパネル。
【請求項5】
前記第1基板の露出された部分上に塗布された前記ガラス強化剤上に塗布された防湿剤をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の平板ディスプレイパネル。
【請求項6】
前記ガラス強化剤は、前記第1基板の露出された部分と前記第2基板とが接する領域に塗布されることを特徴とする請求項1に記載の平板ディスプレイパネル。
【請求項7】
前記第1基板上であって前記第2基板の外側に露出された部分を塗布する防湿剤をさらに備える特徴とする請求項6に記載の平板ディスプレイパネル。
【請求項8】
前記防湿剤は、前記端子部を覆うように塗布されることを特徴とする請求項7に記載の平板ディスプレイパネル。
【請求項9】
前記端子部を覆うように塗布される防湿剤をさらに備え、
前記ガラス強化剤は、前記防湿剤を覆うように塗布されることを特徴とする請求項1に記載の平板ディスプレイパネル。
【請求項10】
前記ガラス強化剤は、前記第1基板の露出された部分と前記第2基板とが接する領域及び前記防湿剤を覆うように塗布されることを特徴とする請求項9に記載の平板ディスプレイパネル。
【請求項11】
前記端子部に電気的に連結されるフレキシブル印刷回路基板をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の平板ディスプレイパネル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−262295(P2010−262295A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−105285(P2010−105285)
【出願日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【出願人】(308040351)三星モバイルディスプレイ株式會社 (764)
【Fターム(参考)】