説明

平面回転式電動機

平面回転式発電機は電流を誘導するように電磁線を切る少なくとも一つのトロイダルコイル構造物、及び、螺旋コイル構造に平行な少なくとも一つのディスク形状の磁極構造物を含む。複数のトロイダルコイル構造物とディスク形状電磁コイル構造物が含まれる場合、トロイダル構造物及びディスク型電磁コイル構造物は交互に配列される。トロイダルコイル構造物とディスク型磁極構造物は浸透性材料では提供されない。トロイダルコイル構造物又は少なくとも一つのディスク型磁極構造物のどちらかは外力により回転し、トロイダルコイル構造物は誘導電流を発生させる様にそこを通過する磁気線を切る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は平面回転式電動機に関し、より詳細には、電動機の寸法を小型化させ効率を上げるために、少なくとも一つの同軸ディスク型極構造により発生した磁気線を切るための少なくとも一つの無芯螺旋巻きトロイダルコイル構造物を使用し、電流を発生させる平面電動機に関する。
【背景技術】
【0002】
電動機は磁気エネルギーを電気エネルギーに変換する機械であり、電気の発生をもたらすためにファラデーの法則及びレンツの法則を使用する。
【0003】
電動機には様々なものがあるが、一般的に、電動機は回転式電動機方式と直線電動機方式に分類される。
【0004】
回転式電動機で一般的タイプは巻き(固定子)は円の周りに施され、磁気回転子が中央部に存在する。電動機を作動させるために、磁気線は巻きにより、例えば、巻きの内側に珪素鋼シート又は芯の様な浸透性のある材料の中に誘導される。しかしながら、これは磁気回転子と浸透性材料の間の引力を発生させ、したがって、回転子の回転に対して抵抗力をもたらす。この抵抗力は浸透性材料と回転子の距離の短縮により減少し、その場合、クロスする磁気線の数は減少し、したがって、誘導起電力は増加しない。
【0005】
上述のように、従来の電動機は固定子の巻きの誘導電流を発生させる磁気回転子の回転を使用する。しかしながら、珪素鋼シート又は磁力線の媒体のような他の浸透性コアは、電動機の重量を増加させ、動作のトルクを増加する可能性のある渦電流損失に結果的になる。更に、浸透性材料の芯磁気損失及び渦電流損失は電気発生の効率も減少させるかもしれない。その結果、従来型の電動機の効率はミニ電動機としての実用的な使用には低すぎる。上記の欠点を解決するため、ミニ電気電動機として適用され、軽量で、薄く、短く、小さい電動機としての要望に応じた高い効率の平面電動機を開発する必要性がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以上の問題点を考慮して、本発明の目的は同軸回転式ディスク型磁極構造により発生する磁気線を切る螺旋巻き型トロイダルコイル構造の使用により、電流を発生できる平面回転式電動機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の様態により上記目的を達成するため、平面回転式電動機は、電流を誘導する磁気線を切る少なくとも一つのトロイダルコイル構造物、トロイダルコイル構造物に平行な方向で、トロイダルコイル構造物の側面に位置する少なくとも一つのディスク型磁極構造物より成り、少なくとも一つのディスク型磁極構造物により生成される磁気線は少なくとも一つのトロイダルコイル構造物を通過できる、ディスク型磁極構造物が機械的力、水力、風力のような外力により回転する時、トロイダルコイルはそこを通過して誘導電流を発生させるように磁気線を切る。
【0008】
更に、本発明の他の態様によれば、電動機は珪素鋼シート又は他の磁力透過性芯を所有しない。
【0009】
更に、本発明の他の態様によれば、その電動機は複数のトロイダル巻きと交互に、そして、並列に配列されたディスク型構造物を含む。
【0010】
更に、本発明の他の態様によれば、少なくとも一つのディスク型磁極構造物はすくなくとも二つの交互に配列された磁極、又は直列に配列された一対の交互の極を含む。
【0011】
更に、本発明の他の態様によれば、ディスク型磁極構造物の磁石はディスクを形成するために結合した異なる極構造、又は、極を形成する磁気を持った単一ディスク型構造より成る。
【0012】
更に、本発明の他の態様によれば、トロイダルコイル構造物は固定されて、そして、ディスク型磁極構造物は回転する様に配列され、又は、ディスク型磁極構造は固定されて、そして、トロイダルコイル構造物は回転するように配列され、ディスク型磁極構造物は同軸である。
【0013】
したがって、本発明は従来型電動機の浸透性材料によって引き起こされる低効率、高費用、大きいサイズのような従来型回転式電動機の欠点を解決できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
一般的に誘導起電力はファラデーの法則に基づく。
【0015】
【数1】

【0016】
(ここでEは起電力、Nは巻き数、ψは磁束、tは時間を表す)
【0017】
回転する磁場の切る角度により磁気の線は変化するので、起電力は同一でない。起電力の規則的な変化は切る磁気の線の数(Φ)により示され、それは
φ=Φmax・cosω(ψ・t) (ここでωは回転角速度を示す)で与えられる。従って、起電力と回転角速度は E=N・Φ・sin(ψ・t)x10−8で 与えられ、そして、
Erms=4.44・f・N・sin(ω・t)x10-8 により効果的起電力が与えられる。
(ここでfは磁気ディスク型極構造の回転周波数を表す)。磁気線Φの数を最大化するために、磁場により形成されるループの伝導の効率を高める事が必要である。
【0018】
本発明に従い、電磁誘導は媒体として空芯を使用する。好ましくは、より多くの磁気線がコイルを通過させるために、当業者が単一ディスク型極構造も使用されるように推薦しているが、マルチディスク型磁極構造を形成するために、磁気線が一つの磁極構造ディスクから他まで螺旋コイル構造物を抜けて達するように、ディスク型磁極構造物はトロイダル構造物の各々の側に配列される。
【0019】
コアと珪素鋼シートがなければ、起電力は回転スピードと磁力により獲得される。
Erms=4.44・N・Φx10-8
このように、本発明の技術は最大磁束を獲得でき、電池の使用を減少させ、発電に伴う汚染を減少させるために、様々な種類の電子工学製品の発電機として使用される
【0020】
以下は図面による本発明の好ましい実施例の詳細を示す。しかし、本発明はそれにより制限されない。本技術の当業者は本発明の範囲から逸脱することなしに変更できる。
【0021】
図1は本発明の一つの好ましい実施例の構造を示す概要図を示す。平面回転式電動機はトロイダルコイル構造物1と同軸のディスク型磁極構造物2から成る。トロイダルコイル構造物1は単一の螺旋巻き又は多数の直列接続螺旋巻きであってもよい。トロイダルコイル構造物1が固定されると、ディスク型磁極構造物2は回転する。その一方、トロイダルコイル構造物1が回転すると、ディスク型磁極構造物2は固定される。この例で、二つのディスク型磁極構造物2の間の磁気線を切ることが電流を誘導するように、たとえ、単一極構造物が替わりに使用されていても、螺旋コイル構造が使用される。ディスク型磁極構造物2はトロイダルコイル構造物1に平行に側面に置かれる。ディスク型磁極構造物2と螺旋コイル構造1は浸透性材料を使用しない空芯を持つ。二つのディスク型磁極構造物により生ずる磁気線は螺旋コイル構造を通過できる。ディスク型磁極構造物又はトロイダルコイル構造物は外力により回転する時、トロイダルコイル構造物1は磁気線を切り、電流を誘導する。外力は振動力、揺れ力、又はコイル関連動作及び磁極構造をもたらす他の力を含む。
【0022】
図2は本発明の他の実施例を示し、その中で電動機は珪素鋼シート又は他の浸透芯構造のようには浸透材料を所有せず、多螺旋コイルとディスク型磁極構造物は交互に並列に配列される。
【0023】
図3は本発明によるディスク型磁極構造物2の働きを示している。二つのディスク型磁極構造物2はお互いに極性が逆であり、停止又は回転中に、逆の極性が互いに向かい合っている。トロイダルコイル構造物1は磁気線を切るためにこれらのディスク型磁極構造物の中間に位置している。この形は各ディスク型磁極構造物2の二つの極のみを示しているが、本発明はそれに限定しない。
【0024】
図4は本発明のディスク型磁極構造物2の平面を示す。ディスク型磁極構造物2の各磁極は二つの半径範囲で区切られている。図5(a)と図5(b)は図4の側面図である。ディスク型磁極構造物2の部分はN-S直列に配列している。
【0025】
図6(a)及び図6(b)は本発明のトロイダルコイル構造物1の巻き構造を示す。図6(a)は円形巻き構造を示し、図6(b)は不円形巻き構造を示す。どちらの場合でも、重なっていてもいなくても、組み合わさっていてもいなくても、トロイダルコイル構造を形成するのに適当な形状で巻かれていて良い。これらの巻きはエポキシ樹脂等の材料で巻かれて良い。
【0026】
最後に、モーターの理論は電動機と同様であるので、モーターも本発明により実施される。
【0027】
例えば、トロイダルコイル構造はトロイダル巻きは磁場を発生させるように外部源から電流を供給される。そして、そのディスク型磁極構造物はその磁場による斥力のために回転する。
【0028】
特定の実施例は図で示されて記述されているが、当業者により様々な変更が添付した請求項により一つに限定することを意図する精神から逸脱することなくなされることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一つの好ましい実施例の構造を示す概要図
【図2】本発明の他の実施例の構造を示す概要図
【図3】本発明のディスク型磁極構造の動作を示す概要図
【図4】本発明のディスク型磁極構造の平面構造を示す概要図
【図5a】本発明のディスク型磁極構造の切断図
【図5b】本発明のディスク型磁極構造の切断図
【図6a】本発明の巻きディスクの巻き構造を示す概要図
【図6b】本発明の巻きディスクの巻き構造を示す概要図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気線を切ることで電流を誘導する少なくとも一つのトロイダルコイル構造物、トロイダルコイルに並列で、それの側面に位置する少なくとも一つのディスク型磁極構造物より成り、外力による前記トロイダルコイル構造物又は前記ディスク型磁極構造物のどちらかの回転時に、前記トロイダルコイル構造物は誘導電流を発生させるために前記トロイダルコイル構造物を通過する前記磁気線を切るようになっている平面回転式電動機。
【請求項2】
磁気浸透性コアのない請求項1の平面回転式電動機。
【請求項3】
交互で並列に配列された複数のトロイダルコイル構造物とディスク型磁極構造物より成る請求項1の平面回転式電動機。
【請求項4】
前記ディスク型磁極構造物はディスク型の半径により区切られた部分に配列された二つ以上の磁極を含み、前記ディスク型磁極構造物はそれぞれ単一のN極又はS極から成る請求項1の平面回転式電動機。
【請求項5】
それぞれの前記ディスク型磁極構造物部分は二つ以上の直列の極から成る請求項1の平面回転式電動機。
【請求項6】
前記ディスク型磁極構造物の磁石は相互に結合した個々の構造物から成る請求項1の平面回転式電動機。
【請求項7】
前記ディスク型磁極構造物は交互の極を形成する磁力を持った単一のディスク型部材より成る、請求項1の平面回転式電動機。
【請求項8】
前記トロイダルコイル構造物は固定され、前記ディスク型磁極構造物は回転し、そして、前記トロイダルコイルとディスク型磁極構造物は同軸である、請求項1の平面回転式電動機。
【請求項9】
前記トロイダルコイル構造物は回転し、前記ディスク型磁極構造物は固定され、そして、前記トロイダルコイルとディスク型磁極構造物は同軸である請求項1の平面回転式電動機。
【請求項10】
前記外力は振動や揺れを含む請求項1の平面回転式電動機。
【請求項11】
前記トロイダルコイル構造物は直列に接続された円形の巻き線を含む請求項1の平面回転式電動機。
【請求項12】
前記トロイダルコイル構造物は直列に接続された非円形の巻き線を含む請求項1の平面回転式電動機。
【請求項13】
前記トロイダルコイル構造物は複数の重なった巻き線を含む請求項1の平面回転式電動機。
【請求項14】
前記トロイダルコイル構造物は複数の重なっていない巻き線を含む請求項1の平面回転式電動機。
【請求項15】
前記トロイダルコイル構造物は複数の組み合わさった巻き線を含む請求項1の平面回転式電動機。
【請求項16】
前記トロイダルコイル構造物は複数の組み合わさっていない巻き線を含む請求項1の平面回転式電動機。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気線を切ることで電流を誘導する少なくとも一つのトロイダルコイル構造物、反対極性の複数の極を持つ少なくとも一つのディスク型磁極構造物から成り、前記反対極性の極は前記ディスクに対面し、前記ディスクはトロイダルコイルに並列で、それの側面に位置しており、外力による前記トロイダルコイル構造物又は前記ディスク型磁極構造物のどちらかの回転時に、前記トロイダルコイル構造物は誘導電流を発生させるために前記トロイダルコイル構造物を通過する前記磁気線を切るようになっている平面回転式電動機。
【請求項2】
磁気浸透性コアのない請求項1の平面回転式電動機。
【請求項3】
交互で並列に配列された複数のトロイダルコイル構造物とディスク型磁極構造物より成る請求項1の平面回転式電動機。
【請求項4】
前記ディスク型磁極構造物はディスク型の半径により区切られた部分に配列された二つ以上の磁極を含み、前記ディスク型磁極構造物はそれぞれ単一のN極又はS極から成る請求項1の平面回転式電動機。
【請求項5】
それぞれの前記ディスク型磁極構造物部分は二つ以上の直列の極から成る請求項1の平面回転式電動機。
【請求項6】
前記ディスク型磁極構造物の磁石は相互に結合した個々の構造物から成る請求項1の平面回転式電動機。
【請求項7】
前記ディスク型磁極構造物は交互の極を形成する磁力を持った単一のディスク型部材より成る、請求項1の平面回転式電動機。
【請求項8】
前記トロイダルコイル構造物は固定され、前記ディスク型磁極構造物は回転し、そして、前記トロイダルコイルとディスク型磁極構造物は同軸である、請求項1の平面回転式電動機。
【請求項9】
前記トロイダルコイル構造物は回転し、前記ディスク型磁極構造物は固定され、そして、前記トロイダルコイルとディスク型磁極構造物は同軸である請求項1の平面回転式電動機。
【請求項10】
前記外力は振動や揺れを含む請求項1の平面回転式電動機。
【請求項11】
前記トロイダルコイル構造物は直列に接続された円形の巻き線を含む請求項1の平面回転式電動機。
【請求項12】
前記トロイダルコイル構造物は直列に接続された非円形の巻き線を含む請求項1の平面回転式電動機。
【請求項13】
前記トロイダルコイル構造物は複数の重なった巻き線を含む請求項1の平面回転式電動機。
【請求項14】
前記トロイダルコイル構造物は複数の重なっていない巻き線を含む請求項1の平面回転式電動機。
【請求項15】
前記トロイダルコイル構造物は複数の組み合わさった巻き線を含む請求項1の平面回転式電動機。
【請求項16】
前記トロイダルコイル構造物は複数の組み合わさっていない巻き線を含む請求項1の平面回転式電動機。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2006−515153(P2006−515153A)
【公表日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−500769(P2006−500769)
【出願日】平成16年1月13日(2004.1.13)
【国際出願番号】PCT/US2004/000013
【国際公開番号】WO2004/064223
【国際公開日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【出願人】(504457511)サンユェン カンパニー リミテッド (2)
【Fターム(参考)】