説明

広告マッチング装置、方法及びプログラム

【課題】検索者の検索意図に合った効果的な検索連動広告を実現する。
【解決手段】指定された検索クエリからアクションの候補を提示して検索意図に合うものを指定させるアクション提案型の検索において、検索で指定されたアクションに基づく検索用文字列と、広告ごとに表示したいアクションを予め対応付けたアクション文字列と、の適合性判断を基に広告を選定することにより、検索者の検索意図に合った効果的な検索連動広告が実現できCTRも改善する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検索連動型広告に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、いわゆるウェブ検索の分野において、検索キーワードに対して、そのキーワードに入札した広告主の広告を表示するという検索連動型広告(例えば、特許文献1参照)が広く知られている。典型的な検索連動型広告では、広告主はリンク付の文字列広告を入稿すると共に所望の単語(入札ワード)に対し単価を指定して入札を行い、その単語が検索されると入札単価の高い順に所定数の前記文字列広告が検索結果画面に表示され、クリックされた広告について入札単価に基づく金額が広告主に課金される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3676999号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで検索者が入力したキーワードが例えば一つの単語「ヘビ」であった場合、その単語に対して検索者はどのような意図をもって検索しているか、その意図を汲むのは困難である。このため、従来では、検索者の検索意図からみて的外れな広告を出してしまう可能性があり、その場合、広告の効果が期待できないという課題があった。例えば、ヘビを駆除したいのに、ヘビの飼育に関する広告を出す、などのようなミスマッチは、広告がクリックされる率(CTR)を下げることにつながり、広告主、検索者の双方にとって有益ではない。
【0005】
以上の課題に対し、本発明の目的は、検索者の検索意図に合った効果的な検索連動広告を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的をふまえ、本発明の一態様(1)は、広告マッチング装置であって、広告と、その広告の表示条件として指定されたアクションを文字列で表したアクション文字列と、を対応付けて記憶している広告記憶手段と、検索クエリを取得する検索クエリ取得手段と、取得された前記検索クエリに基づいて、その検索クエリに関する属性を表す単語の候補である属性候補語を生成する属性候補生成手段と、生成された前記属性候補語に対し、所定種別の単語の除去及び同義語の統一の少なくとも一方を含む所定のパターンによる単語処理を施すことにより前記属性を抽出するパターン処理手段と、抽出された前記属性に対応したアクションの候補を生成するアクション候補生成手段と、生成された前記アクションの候補を出力するアクション候補出力手段と、出力された前記アクションの候補のうち、アクションの指定を受け付けるアクション受付手段と、指定された前記アクションに応じて検索を実行する検索手段と、検索に係る前記アクションに対応する語の組に基づく検索用文字列を取得する文字列取得手段と、前記広告記憶手段に記憶されている広告のなかから、取得された前記検索用文字列と、広告に対応するアクション文字列と、の適合性を判断することにより、前記検索の結果とともに出力すべき広告を選択する広告選択手段と、を有することを特徴とする。
【0007】
本発明の他の態様(7)は、上記態様を方法のカテゴリで捉えたもので、広告マッチング方法であって、広告と、その広告の表示条件として指定されたアクションを文字列で表したアクション文字列と、を対応付けて記憶している広告記憶手段をコンピュータが実現し、コンピュータが、検索クエリを取得する検索クエリ取得処理と、コンピュータが、取得された前記検索クエリに基づいて、その検索クエリに関する属性を表す単語の候補である属性候補語を生成する属性候補生成処理と、コンピュータが、生成された前記属性候補語に対し、所定種別の単語の除去及び同義語の統一の少なくとも一方を含む所定のパターンによる単語処理を施すことにより前記属性を抽出するパターン処理と、コンピュータが、抽出された前記属性に対応したアクションの候補を生成するアクション候補生成処理と、コンピュータが、生成された前記アクションの候補を出力するアクション候補出力手段と、コンピュータが、出力された前記アクションの候補のうち、アクションの指定を受け付けるアクション受付処理と、コンピュータが、指定された前記アクションに応じて検索を実行する検索処理と、コンピュータが、検索に係る前記アクションに対応する語の組に基づく検索用文字列を取得する文字列取得処理と、コンピュータが、前記広告記憶手段に記憶されている広告のなかから、取得された前記検索用文字列と、広告に対応するアクション文字列と、の適合性を判断することにより、前記検索の結果とともに出力すべき広告を選択する広告選択処理と、を含むことを特徴とする。
【0008】
本発明の他の態様(8)は、上記態様をコンピュータ・プログラムのカテゴリで捉えたもので、コンピュータを制御することにより広告を選択する広告マッチングプログラムであって、コンピュータに、広告と、その広告の表示条件として指定されたアクションを文字列で表したアクション文字列と、を対応付けて記憶している広告記憶手段を実現させ、コンピュータに、検索クエリを取得させ、コンピュータに、取得された前記検索クエリに基づいて、その検索クエリに関する属性を表す単語の候補である属性候補語を生成させ、コンピュータに、生成された前記属性候補語に対し、所定種別の単語の除去及び同義語の統一の少なくとも一方を含む所定のパターンによる単語処理を施すことにより前記属性を抽出させ、コンピュータに、抽出された前記属性に対応したアクションの候補を生成させ、コンピュータに、生成された前記アクションの候補を出力させ、コンピュータに、出力された前記アクションの候補のうち、アクションの指定を受け付けさせ、コンピュータに、指定された前記アクションに応じて検索を実行させ、コンピュータに、検索に係る前記アクションに対応する語の組に基づく検索用文字列を取得させ、コンピュータに、前記広告記憶手段に記憶されている広告のなかから、取得された前記検索用文字列と、広告に対応するアクション文字列と、の適合性を判断することにより、前記検索の結果とともに出力すべき広告を選択させることを特徴とする。
【0009】
このように、指定された検索クエリからアクションの候補を提示して検索意図に合うものを指定させるアクション提案型の検索において、検索で指定されたアクションに基づく検索用文字列と、広告ごとに表示したいアクションを予め対応付けたアクション文字列と、の適合性判断を基に広告を選定し出力することにより、検索者の検索意図に合った効果的な検索連動広告が実現できCTRも改善する。なお、「アクション」とは、検索意図を複数の語を用いる文字列で表したものである。
【0010】
本発明の他の態様(2)は、広告受付装置であって、広告入札の基礎とする基礎ワードを取得する基礎ワード取得手段と、取得された前記基礎ワードに基づいて、その基礎ワードに関する属性を表す単語の候補である属性候補語を生成する属性候補生成手段と、生成された前記属性候補語に対し、所定種別の単語の除去及び同義語の統一の少なくとも一方を含む所定のパターンによる単語処理を施すことにより前記属性を抽出するパターン処理手段と、抽出された前記属性に対応したアクションの候補を生成するアクション候補生成手段と、生成された前記アクションの候補を出力するアクション候補出力手段と、出力された前記アクションの候補のうち、アクションの指定を受け付けるアクション受付手段と、指定された前記アクションに基づいて広告の入札を受け付けると共に、指定された前記アクションを文字列で表したアクション文字列と、受け付けた広告とを対応付けて所定の広告記憶手段に記憶させる入札受付手段と、を有することを特徴とする。
【0011】
本発明の他の態様(6)は、広告システムであって、態様(1)の広告マッチング装置と、態様(2)から(5)のいずれか一項に記載の広告受付装置と、を有することを特徴とする。
【0012】
以上のように、広告入稿時に指定された語を基礎ワードとして、広告を出力する検索時に準じ、検索意図の属性を表す単語の候補である属性候補語を生成したうえ所定類型の単語を除去するなどして抽出した検索意図の属性に応じたアクションの候補から広告表示の対象とするアクションの指定を受け付け、アクション文字列として広告と対応付けて記憶することにより、検索者にアクションを指定させる検索を前提とした広告の入稿が円滑となり、検索者の検索意図に合った効果的な検索連動広告が実現できる。
【0013】
本発明の他の態様(3)は、上記いずれかの態様において、検索クエリで同時に用いられる複数の語を互いに関連語として関連付けて記憶している関連語記憶手段を有し、前記属性候補生成手段は、前記関連語記憶手段から、入力された前記基礎ワードと前記関連語として関連付けられている語を前記属性候補語として抽出し、前記パターン処理手段は、前記単語処理として、前記属性候補語から固有名詞を除去する固有名詞除去手段と、前記単語処理として、前記属性候補語から名詞的形容詞を除去する名詞的形容詞除去手段と、前記単語処理として、前記属性候補語について同義語を統一する同義語処理手段と、を有し、これら除去及び統一の結果残った属性候補語を前記属性とすることを特徴とする。
【0014】
このように、基礎ワードを基に、よく組み合わされる関連語を属性候補語とし、固有名詞、名詞的形容詞、同義語を排除し残ったものを検索意図の属性とする簡単な処理によって、検索意図となる可能性がある属性を効率よく抽出し、その属性に応じたアクションへの広告入札を可能とすることにより、検索者の検索意図に合った効果的な検索連動広告を一層効果的に実現することができる。
【0015】
本発明の他の態様(4)は、上記いずれかの態様において、前記アクション候補出力手段は、前記アクションの候補に対応した前記検索用文字列を用いた検索を行い、その検索結果に基づいた追加キーワード又は画像の少なくとも一方をアクションの候補とともに出力し、前記アクション受付手段は、前記アクションの候補に関して前記追加キーワード又は画像の少なくとも一方の指定を受け付け、前記入札受付手段は、前記アクションの候補に関して前記追加キーワード又は画像の少なくとも一方に基づいて広告の入札を受け付けると共に、指定された前記アクションを前記追加キーワード又は画像の少なくとも一方の情報を加えて文字列で表したアクション文字列と、受け付けた広告とを対応付けて所定の広告記憶手段に記憶させることを特徴とする。
【0016】
このように、アクションの候補ごとに検索用文字列で予め検索を行い、検索結果に基づいて、より具体的な選択肢などの追加キーワードや、商品ごとの商品写真などの画像を候補と共に出力することにより、取得する情報の絞り込みが容易になり、特に画像の場合は候補を指定した場合に提供される情報の内容が画像から一見容易に把握もでき、検索の使い勝手が向上するので、それら追加キーワードや画像を指定した広告は的確な需要に一層ピンポイントに訴求することになり、優れた効果を発揮する。
【0017】
本発明の他の態様(5)は、上記いずれかの態様において、前記アクション候補出力手段は、前記アクションの候補に対応した検索を行い、その検索結果が所定数より少ないアクションの候補は表示対象から除外することを特徴とする。
【0018】
このように、アクションに対して検索結果がない場合はそのアクションは広告主に表示する候補から除外することにより、検索者が選択した場合に候補の検索結果が0件になるアクションの候補を広告主等に表示して判断させる無駄が回避でき、広告入札における使い勝手が向上する。
【0019】
なお、上記の各態様とは異なるカテゴリ(装置に対し方法、方法に対しプログラムなど)や、以下に説明するさらに具体的な各態様も本発明に含まれる。異なるカテゴリについては、「手段」を「処理」又は「ステップ」のように適宜読み替えるものとする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、検索者の検索意図に合った効果的な検索連動広告を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明を実施するための形態(以下「実施形態」と呼ぶ)の全体構成を示す図。
【図2】実施形態における広告受付装置(受付装置)の構成図。
【図3】実施形態における広告マッチング装置(引当装置)の構成図。
【図4】実施形態で用いるデータ(関連語)を例示する図。
【図5】実施形態で用いるデータ(対応辞書)を例示する図。
【図6】実施形態における広告の受付に関する処理手順を示すフローチャート。
【図7】実施形態において属性候補語から属性語を抽出する例を示す概念図。
【図8】実施形態における画面表示の一例を示す図。
【図9】実施形態で用いるデータ(広告)を例示する図。
【図10】実施形態における広告の引当てに関する処理手順を示すフローチャート。
【図11】実施形態における画面表示の一例を示す図。
【図12】実施形態における画面表示の一例を示す図。
【図13】実施形態における画面表示の一例を示す図。
【図14】実施形態における画面表示の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に、本発明の実施形態について、図に沿って説明する。なお、背景技術や課題などで既に述べた内容と共通の前提事項については適宜省略する。
【0023】
〔1.アクション提案型検索の概要〕
本実施形態は、アクション提案型検索への広告配信に関する。ここで、アクション提案型検索は、与えられた検索語(検索クエリ)を基に、考えられるアクション(検索意図を複数の語を用いる文字列で表したもの)の候補を表示するなかから検索者が指定したアクションに基づく検索の結果を出力するサービスである。
【0024】
例えば、図11は、アクション提案型検索の画面例で、入力欄Fに検索クエリK1として「ヘビ」とユーザが入力し、検索ボタンB2をマウスポインタPで操作した結果、いくつかのアクション候補CAが表示された状態を示す。この図において、各アクション候補CAに付随する下線は、そのアクションを指定することで更に検索を進めた場合の検索結果ページに遷移するためのウェブページのハイパーリンクとなっている。
【0025】
〔2.構成〕
以上のようなアクション提案型検索で表示する広告を扱う本実施形態は、図1に示すように、検索ごとに広告の割当て(「引当て」とも呼ぶ)を行う広告マッチング装置1(以下「引当装置1」又は単に「引当装置」と略称する)と、それら広告を広告主から受け付ける広告受付装置2(以下「受付装置2」又は単に「受付装置」と略称する)と、を有する広告システムXに関するものである。引当装置1も受付装置2も、実際には、上記のアクション提案型検索を処理する別の検索装置3と連動してその機能を利用するように構成でき、ここでは説明上、引当装置1も受付装置2も同じ構成の検索装置3を含むものとするが(図2,図3)、引当装置1も受付装置2も広告システムXも、検索装置3を含まないものとして把握することもできる。
【0026】
また、受付装置2が受け付けた広告のデータを、引当てのため引当装置1にアクセスさせるには、所定の広告記憶手段95に記憶させるが、広告記憶手段95は、独立したデータサーバとして構成してもよいし、引当装置1又は受付装置2のいずれか一方に設けて他方からアクセスするようにしてもよいし、双方に設けて内容をコピーするようにしてもよい。ここでは、説明上、検索装置3と同様に、広告記憶手段95は受付装置2と引当装置1の双方にあり(図2,図3)、内容は自動的にコピー(同期)されるものとする。
【0027】
したがって、以下では、検索装置3と広告記憶手段95については、受付装置2(図2)及び引当装置1(図3)に含めて説明するものとする。これら引当装置1及び受付装置2は、通信ネットワークN経由でアクセスしてくる端末T(T1,T2)とHTTPなどで通信することにより、広告の受付や検索要求への応答を行うサーバ装置である。なお、通信ネットワークNは、インターネット、携帯電話網、LANなどであり、図1では2つ示すがこれらは同じものでよい。
【0028】
また、受付装置2(図2)及び引当装置1(図3)は、一般的なコンピュータの構成として少なくとも、CPUなどの演算制御部6と、外部記憶装置(HDD等)や主メモリ等の記憶装置7と、通信ネットワークNとの通信手段8(LANアダプタや通信ゲートウェイなど)と、を有する。また、端末T(T1,T2)は、パーソナル・コンピュータ(PC)、スマートフォンや携帯電話端末装置など、ユーザが用いるクライアント装置で、図では模式的に一つを示すが実際には多数存在する。
【0029】
そして、受付装置2(図2)及び引当装置1(図3)では、それぞれ、記憶装置7に予め記憶(インストール)した図示しない所定のコンピュータ・プログラムが演算制御部6を制御することで、図2及び3に示す各手段などの要素(12,92,10,98など)を実現する。これら各要素のうち、情報の記憶手段は、記憶装置7において各種のファイルやデータベース(「DB」とも表す)、配列等の変数、各種スタックやレジスタ、システム設定値など任意の形式で実現できる。
【0030】
このような記憶手段のうち、受付装置2(図2)及び引当装置1(図3)の関連語記憶手段25は、検索クエリでAND検索をする際にスペースで区切って入力されるような同時に用いられる複数の語を互いに関連語として関連付けて記憶している手段である。図4に示すその一例では、基準の語(例えば「ヘビ」)ごとに、関連語のグループ(例えば「ヘビ」に対して「飼育」「図鑑」など)を対応付けているが、実際の形式は自由で、基準となる語ごとの関連語のグループに代えて(又は併用として)、多数の語の間で距離の遠近を示すグラフインデックスなどを用いれば、より多くの語を対象に判断を高精度化できる。
【0031】
また、対応辞書記憶手段75(図2,図3)は、図5に例示するように、基礎ワード又は検索クエリについて抽出される可能性がある属性語の種類ごとに対応付けて、対応するアクション候補のパターンと、検索用文字列のパターンと、を記憶している手段である。インデックス記憶手段85(図2,図3)は、従来に準じるウェブ検索用のインデックスデータを記憶している手段である。
【0032】
また、広告記憶手段95(図2,図3)は、広告と、その広告の表示条件として指定されたアクションを文字列で表したアクション文字列と、を対応付けて記憶している手段である。また、記憶手段以外の各手段は、以下のような情報処理の機能・作用を実現・実行する処理手段である。
【0033】
〔3.広告の受付に関する作用〕
上記のように構成した本実施形態の動作として、まず、広告の受付に関するフローチャートを図6に示す。受け付けた広告の引当に関しては図10のフローチャートに沿って後述する。
【0034】
〔3−1.広告の受付の概要〕
本実施形態において、広告主(図1:例えば害虫駆除事業者である広告主A123)が広告を入稿し入札を行う場合、自分の用いる端末T1から受付装置2にアクセスし、ログインなどを含む所定の操作を経て、広告入札の基礎とする語すなわちキーワード(「基礎ワード」と呼ぶこととする)を入力する。すると、受付装置2が、引当装置1と連動する検索装置3によるアクション提案型検索に準じた以下のような処理によって、基礎ワードから考えられ得る検索意図に対応するアクションの候補を出力して広告主からアクションの指定を受け付け、アクション提案型検索でそのアクションが指定されたときにその広告が表示されるように、広告の入札を受け付けてアクションと対応付ける。
【0035】
〔3−2.属性の抽出〕
具体的には、まず(図6)、広告入札の基礎とする上記のような基礎ワード(例えば「ヘビ」)を基礎ワード取得手段12が取得すると(ステップS21)、属性候補生成手段20が、取得された基礎ワードに基づいて、その基礎ワードに関する検索意図の属性を表す単語の候補である属性候補語を生成する(ステップS22)。属性候補語は、例えば、基礎ワードの語とAND検索されやすい関連語などで、ここでは、属性候補生成手段20は関連語記憶手段25から(図4)、入力された検索クエリと関連語として関連付けられている語を属性候補語として抽出する(例えば、図7(1))。
【0036】
続いて、パターン処理手段30が、生成された属性候補語(例えば、図7(1))に対し、所定種別の単語の除去及び同義語の統一の少なくとも一方を含む所定のパターンによる単語処理を施すことにより検索意図の属性を抽出する(ステップS23)。より具体的には、パターン処理手段30は、前記単語処理として属性候補語から、属性になりにくい固有名詞除去手段31により固有名詞を除去し(例えば、図7(2)の「宮古島」)、さらに属性になりにくい名詞的形容詞除去手段32により名詞的形容詞を除去したうえ(例えば、図7(3)の「巨大」)、残っている属性候補語について同義語処理手段33により同義語を統一し(例えば、図7(4)では「飼い方」「夢占い」「退治」を除去)、これら除去及び統一の結果残った属性候補語を検索意図の属性を表す属性語とする。なお、ここでいう同義語は完全な同義語に限らず、似たテーマとして予め定められた関係の語を含む。
【0037】
〔3−3.アクション候補の生成と出力〕
続いて、属性として抽出された属性語に対応したアクションの候補(「アクション候補」と呼ぶこととする)をアクション候補生成手段40が生成し(ステップS24)、生成されたアクション候補をアクション候補出力手段50が出力する(ステップS25)。なお、図7(4)のように残った属性語は、そのままではなく、リランキング手段38が並べ替え(リランキング)たうえで、並べ替え結果に応じた順序でアクション候補とすれば、リランキングの基準を調整することでシステム運用における目的や事情に応じたアクション候補の表示順序が実現できる。
【0038】
ここで、並べ替えの基準は自由であるが、例えば、基礎ワードの語に基づき、各属性語の出現回数や共起回数に基づく統計的な指標(相関係数、相互情報量など)によって並べ替えれば、統計を活かしたアクション候補の順序が実現できる。また、例えば、同じクエリの語について当初は、属性語に対応する各アクション候補を実際に様々なユーザに対しランダムに表示してみて、結果的にクリック率(CTR:クリック・スルー・レートなど)が高い属性語から優先して選択した順位で、それぞれに対応するアクション候補を出力するようにすれば、クリック率を改善し検索及び広告の機会が有効活用できる。
【0039】
例えば、検索クエリ「ヘビ」に基づく図7(4)の例で残っている属性語「飼育、図鑑、夢、ペット、種類、ヒヨコ、駆除、姫、画像・・・」を上記のように並べ替え(リランキング)た結果、「種類、駆除、夢、イラスト、画像、飼育・・・」のような順序になった場合を考える。この場合、各属性語の種類に応じ、図5に例示した対応辞書記憶手段75に記憶されているアクション候補のパターンに基礎ワード及び属性語を当てはめ、

「ヘビの種類について知りたい」
「ヘビの駆除について知りたい」
「ヘビの夢について知りたい」
「ヘビのイラストが欲しい」

ように生成したアクション候補を、図8に例示するようにウェブページとして出力する。図8の例は、広告の入稿及び入札における画面遷移の一環として、アクション候補の指定画面を示す概念図である。基礎ワードの入力欄Fに基礎ワードX1として「ヘビ」と広告主が入力し、検索ボタンB1をマウスポインタPで操作した結果、いくつかのアクション候補CAが表示された状態を示す。
【0040】
〔3−4.アクションの受付と広告データの記憶〕
各アクション候補CAに対応して各々チェック欄CFがあり、マウスポインタPにより、広告表示の条件とすべき一又は二以上のアクション候補のチェック欄CFを操作しチェックを入れた状態にしたうえ「決定し次へ」ボタンB1を操作すれば、アクションの指定となり、入札単価指定や確認画面など後続の画面へ遷移する。
【0041】
すなわち、上記のようにアクション受付手段60が、出力されたアクション候補のうち広告表示の条件とすべき一又は二以上のアクションの指定を受け付けると(図6のステップS26)、入札受付手段92が、指定されたアクションを文字列で表したアクション文字列を生成するとともに(ステップS27)、指定されたアクションに基づいて広告の入札を受け付け、そのアクション文字列と受け付けた広告とを対応付けて広告記憶手段95に記憶させる(ステップS28)。
【0042】
ここで、アクション文字列についてその形式は自由であり、上記のようなアクション候補の文字列をそのまま(例えば「ヘビの駆除について知りたい」)用いれば、自然言語処理技術の応用との親和性に優れるし、また、例えば、図5に例示した対応辞書記憶手段75における検索用文字列のパターンに基づけば処理が簡明となる。後者の例として、例えば図8のアクション候補CAのうち「ヘビの駆除について知りたい」を指定した場合を考える。このアクション候補に対応する属性語「駆除」は、図5に示した属性語の種類では「役務名」である。
【0043】
これに対応する検索用文字列のパターンは

[ウェブ検索]:{クエリ語}and({属性語}or{同義語})and“知りたい”

である。
【0044】
これにクエリ語「ヘビ」、属性語「駆除」のほか、先ほど除去した同義語やシノニムデータなどから得る同義語「退治」をあてはめると検索用文字列は

[ウェブ検索]:ヘビ and (駆除 or 退治) and 知りたい

となり、これからアクション文字列を ヘビ、駆除、退治、知りたい などと単語の組としてもよい。
【0045】
図9は、アクション候補の文字列そのまま(例えば「ヘビの駆除について知りたい」)をアクション文字列とし、広告文、そのハイパーリンクとするURLなどの広告データを対応付けて記憶している例を示す。
【0046】
〔4.広告の引当に関する作用〕
次に、上記のように受け付けられた広告を、引当装置1がアクション提案型検索について引当て(割当て)及び表示する処理手順を、図10のフローチャートに示す。
〔4−1.検索クエリ取得から検索までの概要〕
すなわち、引当装置1では、検索クエリ取得手段10が検索者の端末T2から通信ネットワークNを経て送信されてくる検索クエリを取得すると(ステップS1)、広告の受付において基礎ワードからアクション候補を生成した処理手順(図6のステップS22〜S24)と同様の処理手順で、アクション候補を生成する(図10のステップS2〜S4)。
【0047】
具体的には、引当装置1においても、属性候補生成手段20が、取得された検索クエリ(例えば図11のK1:「ヘビ」)に基づいて、その検索クエリに関する検索意図の属性を表す単語の候補である属性候補語を生成し(ステップS2。図7(1))、パターン処理手段30が、生成された属性候補語に対し、所定種別の単語の除去及び同義語の統一の少なくとも一方を含む所定のパターンによる単語処理を施すことにより(図7(2)〜図7(4))検索意図の属性を抽出する(ステップS3)。
【0048】
また、抽出された属性(図7(4))に対応したアクションの候補をアクション候補生成手段40が生成し(ステップS4)、生成されたアクションの候補をアクション候補出力手段50が、図11に例示するように出力する(ステップS5)。そして、アクション受付手段60が、出力されたアクションの候補のうち、検索の条件とすべきアクションの指定を受け付けると(ステップS6)、検索手段80は、指定されたアクションに応じた内容の検索を実行する(ステップS7〜S8)。
【0049】
〔4−2.検索用文字列の例〕
具体的には、検索生成手段70が、指定されたアクションに対応した検索用文字列(例えば、既に例示した

[ウェブ検索]:ヘビ and (駆除 or 退治) and 知りたい

など)を生成し(ステップS7)、この生成された検索用文字列を用いて検索手段80が検索を実行する(ステップS8)。
【0050】
なお、指定されたアクションが異なる場合、一般には実行される検索の内容は異なるが、「○○の○○を知りたい」と「○○の○○を調べたい」のように、異なったアクションが指定されても、各アクションに対応する語の組が共通するため結果的に検索結果が共通となる場合は考えられる。また、上に例示した検索用文字列では、アクションに対応する探索条件である「知りたい」も検索式の中に組み込んだが、「ヘビ and (駆除 or 退治)」である程度同様の結果が得られる場合もあるので、サジェスト(出力されたアクション候補)にアクションを表す文字列の中に「知りたい」というユーザの意図を直接表現する動詞があったとしても、当該動詞を検索式の中に入れるのは必須ではない。
【0051】
〔4−3.広告の選択〕
続いて、文字列取得手段90は、検索に係るアクションに対応する語の組に基づく検索用文字列を取得する(ステップS9)。「アクションに対応する語の組に基づく検索用文字列」としては、検索がそのような検索用文字列によって行われた場合はその検索用文字列をそのまま用いればよいが、検索が特段の検索用文字列ではなくアクションの文字列そのもの(例えば「ヘビの駆除について知りたい」)に基づいて自然言語処理によって行われる場合は、そのアクション(の文字列)を基に、そのアクションに対応する語の組を含む検索用文字列を、検索には用いないが別途生成することで取得する場合も含む。
【0052】
いずれの場合も、このように取得された検索用文字列に基づいて、広告選択手段98が、検索の結果とともに出力すべき広告を選択する(ステップS10)。この広告の選択では、広告記憶手段95に記憶されている広告のなかから、各広告に対応するアクション文字列と、取得された前記検索用文字列と、の適合性を判断することにより、適合性が高い広告を優先して所定数の広告を選択する。
【0053】
そして、検索用文字列とアクション文字列との適合性は、双方の文字列を語の組に分解し同義語を考慮しつつ、TF・IDFといった日本語処理技術による比較などで判断する。例えば、「ヘビの駆除について知りたい」と「蛇退治の情報がほしい」は比較的適合性が高いと判断される可能性も考えられる。また、広告の選択において、クリックされた場合に課金される広告ごとの入札単価や、広告のCTR(クリック・スルー・レート:クリック率)などを、eCPMなどを通じて加味するようにすれば、広告効果が増大する。
【0054】
なお、アクション文字列も検索用文字列も、語の組に基づく自然な文章や、語の組を論理演算子で接続した検索式などに限らず、表現形式は任意であり、さらに、それら語の組に基づくものに限らず、API用URLなど、検索エンジンや検索サービスの種類を切り替える機能を持つものでもよい。例えば、図5に例示したように、属性語の種類に応じた検索用文字列のパターンとして[ウェブ検索][ショッピング検索]など(実際はそれぞれの検索の種別に応じたAPI用URLなど)を切り替えるための文字列を設定すれば、検索意図との適合性が高い検索結果をユーザに提供することができる。
【0055】
〔4−4.広告の表示〕
上記のように選択された広告は、結果出力手段100が、実行された検索結果と共にウェブページとして検索者の端末T2に出力する(ステップS11)。例えば、図11に例示したアクション候補CAのうち「ヘビの駆除について知りたい」を指定してボタンB2を操作した場合、それに基づく遷移先である検索結果の表示画面では、図12に例示するように、広告欄ADに、同じアクション「ヘビの駆除について知りたい」が指定されている広告「害虫駆除は○○社」(図9では広告ID:123−01)が表示されている。また、この検索結果の画面例では、入力欄Fの表示は検索に用いられた文字列「ヘビ and (駆除 or 退治) and 知りたい」であり、それに対応するウェブページへの各リンクLが表示されている。
【0056】
〔5.効果〕
以上のように、本実施形態では、指定された検索クエリからアクションの候補を提示して検索意図に合うものを指定させるアクション提案型の検索において、検索で指定されたアクションに基づく検索用文字列(例えば図11)と、広告ごとに表示したいアクションを予め対応付けたアクション文字列(例えば図9)と、の適合性判断を基に広告を選定し出力することにより、検索者の検索意図に合った効果的な検索連動広告(例えば図12)が実現できCTRも改善する。
【0057】
特に、本実施形態では、広告入稿時に指定された語を基礎ワードとして、広告を出力する検索時に準じ、検索意図の属性を表す単語の候補である属性候補語を生成したうえ所定類型の単語を除去するなど(例えば図7)して抽出した検索意図の属性に応じたアクションの候補から広告表示の対象とするアクションの指定を受け付け(例えば図8)、アクション文字列として広告と対応付けて記憶することにより(例えば図9)、検索者にアクションを指定させる検索を前提とした広告の入稿が円滑となり、検索者の検索意図に合った効果的な検索連動広告(例えば図12)が実現できる。
【0058】
また、本実施形態では、基礎ワードを基に、よく組み合わされる関連語を属性候補語とし、固有名詞、名詞的形容詞、同義語を排除し(例えば図7)残ったものを検索意図の属性とする簡単な処理によって、検索意図となる可能性がある属性を効率よく抽出し、その属性に応じたアクションへの広告入札を可能とすることにより、検索者の検索意図に合った効果的な検索連動広告を一層効果的に実現することができる。
【0059】
なお、アクション候補出力手段50は、アクション候補を広告主や検索者にアクション候補を出力する前に、各アクション候補に対応した検索用文字列を用いた検索を予め行い、その検索結果が所定数より少ない(例えば0件。なお「所定数より少ない」は「所定数以下」を含むものとする)アクション候補は表示対象から除外するようにしてもよい。
【0060】
このように、広告入稿及び検索の際に、アクションに対して検索結果がない場合はそのアクションは表示対象から除外することにより、選択した候補の検索結果が0件という無駄な操作が回避でき、広告入稿及び検索の使い勝手が向上する。
【0061】
〔6.追加キーワードや画像の出力〕
また、アクションの候補を基にさらに検索結果を絞り込むための追加キーワードや画像を指定して広告を入稿できるようにしてもよい。例えば、広告受付時は受付装置2の、または検索時は引当装置1の、それぞれアクション候補出力手段50が、アクションの候補に対応した検索用文字列を用いた検索を行い、その検索結果に基づいた追加キーワードをアクション候補とともに出力する。例えば、図13の画面例は、検索時に検索者が目にするもので、検索クエリ「母の日」について抽出された属性語「プレゼント」に対応するアクションACに関連して、追加キーワードAAとして「カーネーション」「ストール」などのハイパーリンクも表示されている。
【0062】
このような追加キーワードとしては、例えば、「母の日 プレゼント 買いたい」で検索した「カーネーション」をクリックすると、「母の日 プレゼント 買いたい」 and 「カーネーション」での検索結果ページにすぐに遷移できるようにすると便利である。これら追加キーワードは、例えば、検索結果のウェブページや検索結果に含まれるURLの示すウェブページなどから特徴語を公知のTF・IDFなどの技術を適用し抽出して用いる。
【0063】
また、受付装置2及び引当装置1それぞれのアクション候補出力手段50が、アクションの候補に対応した検索用文字列を用いた検索を行い、その検索結果に基づいた画像をアクションの候補とともに出力する。例えば、図14に示す検索時の画面例では、検索クエリ「母の日」について抽出された属性語「プレゼント」に対応するアクションAに関連して、図13に準じた追加キーワードAAである「カーネーション」「ストール」などに加え、カーネーションやストールの画像Gが表示されている。追加キーワードと同じく、このような画像Gをクリックすると、例えばショッピングサイト内で類似画像探索などを行うようにしてもよい。
【0064】
上記のような検索結果に基づいた画像としては、例えば、検索結果のウェブページや検索結果に含まれるURLの示すウェブページなどから公知のTF・IDFなどの技術を適用して特徴語を抽出し、その特徴語で画像検索した結果などを用いることができる。
【0065】
そして、広告入稿時に広告主は、図13及び14に準じた指定画面において、クリック操作やチェック欄操作などにより追加キーワードや画像を指定し、アクション受付手段60は、アクションの候補に関して追加キーワードや画像の指定を受け付け、入札受付手段92は、広告主による指定にかかるアクションを追加キーワードや画像の情報を加えて文字列で表したアクション文字列と、受け付けた広告とを対応付けて広告記憶手段95に記憶させる。
【0066】
このように、アクションの候補ごとに検索用文字列で予め検索を行い、検索結果に基づいて、より具体的な選択肢などの追加キーワードや(例えば図13)、商品ごとの商品写真などの画像を(例えば図14)候補と共に出力することにより、取得する情報の絞り込みが容易になり、特に画像の場合は候補を指定した場合に提供される情報の内容が画像から一見容易に把握もでき、検索の使い勝手が向上するので、それら追加キーワードや画像を指定した広告は的確な需要に一層ピンポイントに訴求することになり、優れた効果を発揮する。
【0067】
〔7.他の実施形態〕
なお、上記各実施形態は例示に過ぎず、本発明は、以下に例示するものやそれ以外の他の実施態様も含むものである。例えば、広告の受付にあたり、検索用文字列に基づく検索時の広告表示のシミュレーション結果を広告主に表示する機能を設ければ、広告表示の事前確認による効果的な広告入稿の支援が可能となる。
【0068】
例えば、図8において、各アクション候補CAに付随する下線は、検索者が仮にそのアクションを指定することで更に検索を進めた場合の検索結果ページに遷移するためのハイパーリンクとなっており、広告主も試すことができる。試すには、「ヘビの駆除について知りたい」といった所望のアクション候補CAについて、チェック欄の操作とは別に、下線で示されているハイパーリンクとして操作すればよい。
【0069】
この操作を受け、検索時に準じて、検索生成手段70が、指定されたアクションに対応した検索用文字列を生成し、検索手段80が、生成された検索用文字列を用いて検索を実行し、結果出力手段100は、実行された前記検索の結果を別のウィンドウ表示などとして出力する。このような検索の結果は図12に例示するような検索時に準じたものとなる。
【0070】
また、図1から図3などに示した手段などの各要素は、コンピュータの演算制御部に限らず、ワイヤードロジック等に基づく電子回路など他の情報処理機構で実現してもよい。また、各構成図、データの図、フローチャートの図などは例示に過ぎず、各要素の有無、その順序や具体的内容などは適宜変更可能である。例えば、本発明の装置は、サーバなどの装置を複数用いて実現してもよく、個々の記憶手段を別個独立のサーバ装置やシステムで実現する構成も一般的である。また、機能によっては、外部のプラットフォーム等をAPI(アプリケーション・プログラム・インタフェース)やネットワークコンピューティング(いわゆるクラウドなど)で呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【符号の説明】
【0071】
1 広告マッチング装置(引当装置)
2 広告受付装置(受付装置)
3 検索装置
X 広告システム
6 演算制御部
7 記憶装置
8 通信手段
10 検索クエリ取得手段
20 属性候補生成手段
25 関連語記憶手段
30 パターン処理手段
31 固有名詞除去手段
32 名詞的形容詞除去手段
33 同義語処理手段
38 リランキング手段
40 アクション候補生成手段
50 アクション候補出力手段
60 アクション受付手段
70 検索生成手段
75 対応辞書記憶手段
80 検索手段
90 文字列取得手段
92 入札受付手段
95 広告記憶手段
98 広告選択手段
100 結果出力手段
CA アクション候補
AA 追加キーワード
A123 広告主
B1,B2 検索ボタン
F 入力欄
G 画像
L リンク
N 通信ネットワーク
P マウスポインタ
T(T1,T2) 端末
K1 検索クエリ
X1 基礎ワード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
広告と、その広告の表示条件として指定されたアクションを文字列で表したアクション文字列と、を対応付けて記憶している広告記憶手段と、
検索クエリを取得する検索クエリ取得手段と、
取得された前記検索クエリに基づいて、その検索クエリに関する属性を表す単語の候補である属性候補語を生成する属性候補生成手段と、
生成された前記属性候補語に対し、所定種別の単語の除去及び同義語の統一の少なくとも一方を含む所定のパターンによる単語処理を施すことにより前記属性を抽出するパターン処理手段と、
抽出された前記属性に対応したアクションの候補を生成するアクション候補生成手段と、
生成された前記アクションの候補を出力するアクション候補出力手段と、
出力された前記アクションの候補のうち、アクションの指定を受け付けるアクション受付手段と、
指定された前記アクションに応じて検索を実行する検索手段と、
検索に係る前記アクションに対応する語の組に基づく検索用文字列を取得する文字列取得手段と、
前記広告記憶手段に記憶されている広告のなかから、取得された前記検索用文字列と、広告に対応するアクション文字列と、の適合性を判断することにより、前記検索の結果とともに出力すべき広告を選択する広告選択手段と、
を有することを特徴とする広告マッチング装置。
【請求項2】
広告入札の基礎とする基礎ワードを取得する基礎ワード取得手段と、
取得された前記基礎ワードに基づいて、その基礎ワードに関する属性を表す単語の候補である属性候補語を生成する属性候補生成手段と、
生成された前記属性候補語に対し、所定種別の単語の除去及び同義語の統一の少なくとも一方を含む所定のパターンによる単語処理を施すことにより前記属性を抽出するパターン処理手段と、
抽出された前記属性に対応したアクションの候補を生成するアクション候補生成手段と、
生成された前記アクションの候補を出力するアクション候補出力手段と、
出力された前記アクションの候補のうち、アクションの指定を受け付けるアクション受付手段と、
指定された前記アクションに基づいて広告の入札を受け付けると共に、指定された前記アクションを文字列で表したアクション文字列と、受け付けた広告とを対応付けて所定の広告記憶手段に記憶させる入札受付手段と、
を有することを特徴とする広告受付装置。
【請求項3】
検索クエリで同時に用いられる複数の語を互いに関連語として関連付けて記憶している関連語記憶手段を有し、
前記属性候補生成手段は、前記関連語記憶手段から、入力された前記基礎ワードと前記関連語として関連付けられている語を前記属性候補語として抽出し、
前記パターン処理手段は、
前記単語処理として、前記属性候補語から固有名詞を除去する固有名詞除去手段と、
前記単語処理として、前記属性候補語から名詞的形容詞を除去する名詞的形容詞除去手段と、
前記単語処理として、前記属性候補語について同義語を統一する同義語処理手段と、
を有し、これら除去及び統一の結果残った属性候補語を前記属性とする
ことを特徴とする請求項2記載の広告受付装置。
【請求項4】
前記アクション候補出力手段は、前記アクションの候補に対応した前記検索用文字列を用いた検索を行い、その検索結果に基づいた追加キーワード又は画像の少なくとも一方をアクションの候補とともに出力し、
前記アクション受付手段は、前記アクションの候補に関して前記追加キーワード又は画像の少なくとも一方の指定を受け付け、
前記入札受付手段は、前記アクションの候補に関して前記追加キーワード又は画像の少なくとも一方に基づいて広告の入札を受け付けると共に、指定された前記アクションを前記追加キーワード又は画像の少なくとも一方の情報を加えて文字列で表したアクション文字列と、受け付けた広告とを対応付けて所定の広告記憶手段に記憶させる
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の広告受付装置。
【請求項5】
前記アクション候補出力手段は、前記アクションの候補に対応した検索を行い、その検索結果が所定数より少ないアクションの候補は表示対象から除外することを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の広告受付装置。
【請求項6】
請求項1記載の広告マッチング装置と、
請求項2から5のいずれか一項に記載の広告受付装置と、
を有することを特徴とする広告システム。
【請求項7】
広告と、その広告の表示条件として指定されたアクションを文字列で表したアクション文字列と、を対応付けて記憶している広告記憶手段をコンピュータが実現し、
コンピュータが、検索クエリを取得する検索クエリ取得処理と、
コンピュータが、取得された前記検索クエリに基づいて、その検索クエリに関する属性を表す単語の候補である属性候補語を生成する属性候補生成処理と、
コンピュータが、生成された前記属性候補語に対し、所定種別の単語の除去及び同義語の統一の少なくとも一方を含む所定のパターンによる単語処理を施すことにより前記属性を抽出するパターン処理と、
コンピュータが、抽出された前記属性に対応したアクションの候補を生成するアクション候補生成処理と、
コンピュータが、生成された前記アクションの候補を出力するアクション候補出力手段と、
コンピュータが、出力された前記アクションの候補のうち、アクションの指定を受け付けるアクション受付処理と、
コンピュータが、指定された前記アクションに応じて検索を実行する検索処理と、
コンピュータが、検索に係る前記アクションに対応する語の組に基づく検索用文字列を取得する文字列取得処理と、
コンピュータが、前記広告記憶手段に記憶されている広告のなかから、取得された前記検索用文字列と、広告に対応するアクション文字列と、の適合性を判断することにより、前記検索の結果とともに出力すべき広告を選択する広告選択処理と、
を含むことを特徴とする広告マッチング方法。
【請求項8】
コンピュータを制御することにより広告を選択する広告マッチングプログラムであって、
コンピュータに、広告と、その広告の表示条件として指定されたアクションを文字列で表したアクション文字列と、を対応付けて記憶している広告記憶手段を実現させ、
コンピュータに、検索クエリを取得させ、
コンピュータに、取得された前記検索クエリに基づいて、その検索クエリに関する属性を表す単語の候補である属性候補語を生成させ、
コンピュータに、生成された前記属性候補語に対し、所定種別の単語の除去及び同義語の統一の少なくとも一方を含む所定のパターンによる単語処理を施すことにより前記属性を抽出させ、
コンピュータに、抽出された前記属性に対応したアクションの候補を生成させ、
コンピュータに、生成された前記アクションの候補を出力させ、
コンピュータに、出力された前記アクションの候補のうち、アクションの指定を受け付けさせ、
コンピュータに、指定された前記アクションに応じて検索を実行させ、
コンピュータに、検索に係る前記アクションに対応する語の組に基づく検索用文字列を取得させ、
コンピュータに、前記広告記憶手段に記憶されている広告のなかから、取得された前記検索用文字列と、広告に対応するアクション文字列と、の適合性を判断することにより、前記検索の結果とともに出力すべき広告を選択させる
ことを特徴とする広告マッチングプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2012−37920(P2012−37920A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−174388(P2010−174388)
【出願日】平成22年8月3日(2010.8.3)
【出願人】(500257300)ヤフー株式会社 (1,128)
【Fターム(参考)】