床版用プレキャストPC板架設装置及びその架設方法
【課題】架設のための装置が簡略化されるとともに、装置全体が軽量となり、床版用プレキャストPC板の移動、旋回、架設の作業が常に安定した状態でなされるようにする。
【解決手段】橋桁20上に架設された既設床版21上に橋軸方向に向けて設置した搬送台車用レール23と、該搬送台車用レール23の外側にこれと並行に設置した架設機用レール24と、前記搬送台車用レール23上を移動できる床版用プレキャストPC板搬送用台車と、前記架設機用レール上を移動できる架設機35とを備え、床版用プレキャストPC板搬送用台車は、旋回台を備えた旋回台付台車25と、端部支持用台車26とをもって構成し、架設機35は、内部を床版用プレキャストPC板を橋軸方向に向けて搭載した床版用プレキャストPC板搬送台車が通過できる門型とし、架設位置側に片持式水平梁40が突設され、これに床版用プレキャストPC板を吊り持ちして昇降させる吊り装置を備える。
【解決手段】橋桁20上に架設された既設床版21上に橋軸方向に向けて設置した搬送台車用レール23と、該搬送台車用レール23の外側にこれと並行に設置した架設機用レール24と、前記搬送台車用レール23上を移動できる床版用プレキャストPC板搬送用台車と、前記架設機用レール上を移動できる架設機35とを備え、床版用プレキャストPC板搬送用台車は、旋回台を備えた旋回台付台車25と、端部支持用台車26とをもって構成し、架設機35は、内部を床版用プレキャストPC板を橋軸方向に向けて搭載した床版用プレキャストPC板搬送台車が通過できる門型とし、架設位置側に片持式水平梁40が突設され、これに床版用プレキャストPC板を吊り持ちして昇降させる吊り装置を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、床版用プレキャストPC板を橋桁上の所望の架設位置まで橋軸方向に向けて搬送し、架設位置手前で所望の架設角度に旋回させ、然る後架設位置へ移動させて架設するための床版用プレキャストPC板架設装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、鋼桁を使用した橋梁の床版では、耐久性を考慮してPC(プレストレストコンクリート)床版が使用される事が多く、特に急速施工が望まれる場所では床版用プレキャストPC板を並べて架設することにより床版を構築する方法が採用されている。
【0003】
一般に、床版用プレキャストPC板の架設は、桁下からトラッククレーンを使用して架設する場合が多いが、桁下にトラッククレーンが近づけない河川や交差道路のような場所では、橋上より専用の架設装置を使用して架設されている。
【0004】
従来の架設装置は、図8〜図10に示すように、桁上に設置した既設の床版1上にレール3を敷設し、その上に搬送台車4及び架設機5を移動可能に載せ、搬送台車4は新たに架設しようとする床版用プレキャストPC板2を橋軸方向に対して直交する向きにして搭載して架設機5の手前位置まで搬送するようにしている。
【0005】
架設機5は、走行台車6上に旋回架台7が設置され、その旋回架台7から突出させた吊り持ち用の片持式水平梁8を有しており、その水平梁8の先端に吊り装置9を備えた構造となっている。
【0006】
床版用プレキャストPC板の架設に際しては、図8に示すように、架設機5を既設床版1の先端部分に移動させておき、搬送台車4上に床版用プレキャストPC板2を載せて架設機5の手前位置まで搬送し、この床版用プレキャストPC板2上に吊り装置9が来るように走行台車6及び旋回架台7を操作し、図9に示すように、搬送台車4上の床版用プレキャストPC板2を吊り装置9によって吊り上げる。この状態で旋回架台7を旋回させて床版用プレキャストPC板2を架設機5の後方側から前方側、即ち架設位置側に旋回移動させ、図10に示すように、走行架台6を移動させて床版用プレキャストPC板2を架設位置上に移動させて吊り降ろすようにしている。
【0007】
上記従来装置では、床版用プレキャストPC板2を旋回架台7に支持させて旋回する際に、床版用プレキャストPC板2が既設の床版1の側部にはみ出すため、安定性を保つ為の工夫が必要であり、また、既設床版1の近くに建物等の障害物があって旋回の為のスペースが十分に無い場合がある。この問題を解決しようとするものとして、図11、図12に示す架設機10のように、走行台車11の片側に立設した支柱部材12の上端に走行台車11の中央部分上に張り出した上部フレーム12を設け、その下面に橋軸方向に向けた懸垂用レール13を設置し、この懸垂用レール13に支持させたトロリー15に吊り装置16を支持させたものを使用し、搬送台車5によって搬送されてきた床版用プレキャストPC板2を、吊り装置16により吊り上げ、その位置で吊り上げた床版用プレキャストPC板2を橋軸方向に向くように旋回させ、この状態で上部フレーム12下を架設機10の反対側まで移動させ、然る後橋軸方向と直交する方向に旋回させた後、架設位置に吊り降ろす装置が開発されている(特許文献1)。
【特許文献1】特開2005−307684号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述した従来の装置では、架設機の手前側位置からか架設位置側までの移動を、床版用プレキャストPC板を吊り上げた状態で架設機を旋回するか、吊り上げた状態で旋回させ、架設機の上部フレーム下を架設機の架設位置側まで移動させて再度旋回させるものであるため、架設機の構造が複雑となり、製造コストが高い。また、安定性確保のためには重量も大きくする必要があり既設床版に大きな負荷がかかり、移動も困難である。更には、架設機による床版用プレキャストPC板の吊り上げ(荷取り)、旋回、移動、架設の作業中にも台車反力が不均一となり、安定性が悪くなる状況があるなどの問題があった。
【0009】
本発明はこのような従来の問題に鑑み、架設のための装置が簡略化されるとともに、装置全体が軽量となり、床版用プレキャストPC板の移動、旋回、架設の作業が常に安定した状態でなされる床版用プレキャストPC板架設装置及びその架設方法の提供を目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述の如き従来の問題を解決し、所期の目的を達成するための請求項1に記載の発明の特徴は、橋桁上に架設された既設床版上に橋軸方向に向けて設置した搬送台車用レールと、該搬送台車用レールの外側にこれと並行に設置した架設機用レールと、前記搬送台車用レール上を移動できる床版用プレキャストPC板搬送用台車と、前記架設機用レール上を移動できる架設機とを有し、前記床版用プレキャストPC板搬送用台車は、床版用プレキャストPC板の中央部分を支持し、これを水平方向に旋回できる旋回台を備えた旋回台付台車と、前記橋軸方向に向けた床版用プレキャストPC板の両端部を支持する一対の端部支持用台車とをもって構成され、前記架設機は、前記搬送台車用レールの上方を跨いで前記架設機用レール上を移動でき、且つ内部を前記床版用プレキャストPC板を橋軸方向に向けて搭載した前記床版用プレキャストPC板搬送台車が通過できる門型架台と、該門型架台の頂部より床版用プレキャストPC板架設部側に向けて橋軸方向に突出させた片持式水平梁と、該片持式水平梁の突出部分に支持され、床版用プレキャストPC板を吊り持ちして昇降させる吊り装置とから構成され、前記旋回台付台車上で橋軸と交差する向きに旋回された状態の床版用プレキャストPC板を前記吊り装置で吊り上げ、門型架台を移動させて架設位置まで搬送できるようにしてなる床版用プレキャストPC板架設装置にある。
【0011】
請求項2に記載の発明の特徴は、請求項1に記載の床版用プレキャストPC板架設装置 を使用し、前記3台の台車からなる床版用プレキャストPC板搬送台車上に床版用プレキャストPC板を橋軸方向に向けて搭載し、これを前記門型架台内を通過させて架設機より床版用プレキャストPC板架設位置側まで移動させ、然る後、床版用プレキャストPC板を旋回台付台車の旋回台上のみに支持させ、該旋回台により床版用プレキャストPC板を橋軸方向に交差する所望の角度まで旋回させ、然る後前記架設機の門型架台を移動させて床版用プレキャストPC板上にまで前記吊り装置を移動させ、該吊り装置によって床版用プレキャストPC板を吊り上げ、該床版用プレキャストPC板が所望の架設位置上に至るまで門型架台を移動させ、該架設位置にて床版用プレキャストPC板を吊り降ろす床版用プレキャストPC板架設方法にある。
【0012】
請求項3に記載の発明の特徴は、請求項2の構成に加え、床版用プレキャストPC板の上面又は下面に該床版用プレキャストPC板の自重による発生する断面力に対抗する仮補強鋼材を添わせて固定した状態で、前記床版用プレキャストPC板搬送台車への搭載から架設までの工程を行なうことにある。
【発明の効果】
【0013】
本発明においては、床版用プレキャストPC板搬送台車として、床版用プレキャストPC板の中央部分を支持する旋回台付台車と両端を支持する一対の端部支持用台車とをもって構成させ、床版用プレキャストPC板をこれらの台車によって縦向きにして既設床版上を搬送させるようにし、床版用プレキャストPC板の旋回は、レール上の旋回台付台車上に支持させた状態で行なうこととなり、既設床版上で、その外側にはみ出すことなく、安定した状態で安全に行なう事ができる。
【0014】
また、架設機は、台車に搭載された床版用プレキャストPC板が内部を通過できる門型に形成され、前記床版用プレキャストPC板搬送台車用のレールの外側に設置したレール上を移動できるようにしたことにより、床版用プレキャストPC板搬送用台車の移動作業と並行してとは別個に作業ができることとなり、施工性が向上する。
【0015】
また、床版用プレキャストPC板搬送台車はとして3台の台車を使用し、床版用プレキャストPC板を橋軸方向に向けて搬送するものであるため、既設床版上を搬送するために必要なスペースが少なくなり、他の作業機器類を床版上に残し、他の作業を進行させつつ床版用プレキャストPC板の架設作業ができることとなり、作業効率が良いものとなる。
【0016】
更に、3台の台車を使用して床版用プレキャストPC板を搬送するものであるため、特に端部支持用台車は簡易な構造のものでよく、また、架設機はそれ自体の移動と床版用プレキャストPC板の昇降操作ができればよいため、必要とする個々の装置の構成が単純化されるとともに軽量化されて全体としてコストが削減されるとともに、仮置き状態の既設床版に与える負荷も小さくなる。
【0017】
また、架設される床版用プレキャストPC板の上面又は下面に該床版用プレキャストPC板の自重により発生する断面力に対抗する仮補強鋼材を添わせて固定した状態で、前記床版用プレキャストPC板搬送台車への搭載から架設までの工程を行なうようにしたことにより、作業中に発生する床版用プレキャストPC板の断面力に対しても安全な状態で作業ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
次に本発明の実施の形態を図1〜図7に示した実施例に基づいて説明する。図1〜図3は、本発明に係る装置の全体の構成を簡略化して示している。図において符号20は鋼桁であり、21は床版用プレキャストPC板22を仮置きして架設された既設床版である。この既設床版21上に、橋軸方向に向けて搬送台車用レール23,23が敷設され、その外側にこれと並行配置に架設機用レール24,24が敷設されている。
【0019】
搬送台車用レール23,23上には、3台を一組とした床版用プレキャストPC板搬送用台車25,26,26が走行可能に載せられている。この各台車は、床版用プレキャストPC板22を橋軸方向に向けた状態で搭載して移動できるようにしているものであり、3台の内の中央には旋回台付台車25、その前後側に端部支持用台車26,26が配置されている。
【0020】
旋回台付台車25は、下部に車輪を有する走行台27の上に水平方向に旋回できる旋回台28が載せられており、その上面に枕材29を介して床版用プレキャストPC板22の中央部分下面が支持されるようになっている。
【0021】
端部支持用台車26,26は旋回台付台車25の前後に配置されていて、その上面の載荷台30上に枕材31を介して床版用プレキャストPC板22の両端部下面が支持されるようになっている。尚、図には示してないが、この枕材31には、上向きのジャッキが備えられ、このジャッキを介して床版用プレキャストPC板22の端部下が載荷されるようになっている。
【0022】
架設機用レール24,24上には架設機35が移動可能に載せられている。この架設機35は、レール24,24上を移動できる門型架台36を有している。この門型架台36は、天井横梁37aとその両端下に一体化させた脚37b,37bとによって門型に形成された一対の門型構37,37と、それらの天井横梁37a,37aの上に跨らせて固定した一対の縦梁38、38とによって構成されており、各脚37bの下端にはレール上に載荷される走行用車輪39それぞれ備えられている。
【0023】
この門型架台35は、その門型内を前述した台車25,26,26上の床版用プレキャストPC板22を搭載した状態で通過できる大きさに形成されている。
【0024】
門型架台35には、床版用プレキャストPC板新規架設部側に向けて片持式水平梁40、40が突設されている。この水平梁40は、前述した縦梁38を天井横梁37a,37a間の間隔より長く形成しておき、その先端を新規架設部側に突出させて構成させている。
【0025】
水平梁40、40の先端部には、吊り装置45,45が支持されている。この吊り装置45,45は、それらから下向きに垂下した吊り材46を昇降させるものであり、例えば、電動のワイヤー巻き上げ機やチェンブロック、更には油圧シリンダーが使用できる。吊り材46の下端には吊り金具47が連結されている。
【0026】
次に上述した床版用プレキャストPC板架設装置を使用した床版用プレキャストPC板22の架設方法を、図1、図4〜図7について説明する。
【0027】
図1に示すように、新規に架設しようとする床版用プレキャストPC板22は、その上面にH型鋼からなる仮補強材50を固定した状態で中央部分を旋回台付台車25に、両端部を端部支持用台車26,26上に支持させ、搬送台車用レール23,23上を橋軸方向に向けた状態で、床版21上を該床版端部の架設位置側に搬送する。このとき、架設機35は、架設位置より床版用プレキャストPC板22の長さ分以上手前位置に待機させておく。
【0028】
台車25,26,26に搭載した状態で搬送されてくる床版用プレキャストPC板22を、図4に示すように、待機している架設機35の門型内を通過させて架設位置側に移動させる。然る後、両端部支持用台車26,26による床版用プレキャストPC板22の支持を解く。この操作は、例えば、枕材31と床版用プレキャストPC板22間のジャッキを縮めて床版用プレキャストPC板の載荷状態を解くことにより行なう。
【0029】
次いで図5に示すように、旋回台付台車25の旋回台28を旋回させて床版用プレキャストPC板22を橋軸方向と交差する架設向きに至るまで旋回させる。この旋回は旋回台25に電動の旋回駆動機構を設置しておき、電動によって行なっても良く、旋回駆動機構を備えていない場合には人力により床版用プレキャストPC板22を旋回させる。
【0030】
次いで図6に示すように、架設機35を床版用プレキャストPC板22の手前位置まで前進させることにより水平梁40の吊り装置45を床版用プレキャストPC板22上位置に移動させる。次いで、吊り材46を降下させ、吊り金具47によって床版用プレキャストPC板22上に添わせてある仮補強材50に固定して吊り上げ、床版用プレキャストPC板22を旋回台付台車25上から架設機35に荷取りする。
【0031】
然る後図7に示すように、架設機35を架設位置側に移動させて床版用プレキャストPC板22を架設位置上に移動させる。次いで吊り装置45により床版用プレキャストPC板22を吊り降ろし、指定の位置に架設する。この架設機35の移動は、台車25,26,26を跨いでなされ、床版用プレキャストPC板22の架設機35による移動及び架設の間に、各台車25,26を、図6に示すように、搬送台車用レール23,23上を戻り方向に移動させ、次の床版用プレキャストPC板搬送作業に備える。架設機35は、床版用プレキャストPC板22の架設作業完了後、その位置より次に搬送されてくる床版用プレキャストPC板の長さ分以上の距離を戻り方向に移動させ、次の架設作業に備える。
【0032】
尚、上述した実施例では、端部支持用台車26による床版用プレキャストPC板端部支持を解除し、旋回台付台車25のみに支持させる方式として、枕材にジャッキを付設した場合を示しているが、旋回台付台車25の旋回台をジャッキによって昇降できるようにしておき、該ジャッキにより床版用プレキャストPC板を上昇させることによって端部支持台車26に対する載荷状態を解除しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明に係る装置の概略構成を示す側面図である。
【図2】同上の平面図である。
【図3】同上の拡大正面図である。
【図4】図1に示す装置を使用した方法における床版用プレキャストPC板を、架設機内を通過させて搬送している状態の側面図である。
【図5】同、床版用プレキャストPC板を架設時の向きにさせた状態の側面図である。
【図6】同、床版用プレキャストPC板を架設機に荷取りした状態の側面図である。
【図7】同、床版用プレキャストPC板を架設している状態の側面図である。
【図8】従来の床版用プレキャストPC板架設装置の一例を示すもので、架設機に荷取りした状態を示す側面図である。
【図9】同上の、架設機による旋回状態を示す側面図である。
【図10】同上の架設状態を示す側面図である。
【図11】他の従来の架設機を示す正面図である。
【図12】同、側面図である。
【符号の説明】
【0034】
20 鋼桁
21 既設床版
22 床版用プレキャストPC板
23 搬送台車用レール
24 架設機用レール
25 旋回台付台車
26 端部支持用台車
27 走行台
28 旋回台
29 枕材
30 載荷台
31 枕材
35 架設機
36 門型架台
37 門型構
37a 天井横梁
37b 脚
38 縦梁
39 走行用車輪
40 片持式水平梁
45 吊り装置
46 吊り材
47 吊り金具
50 仮補強材
【技術分野】
【0001】
本発明は、床版用プレキャストPC板を橋桁上の所望の架設位置まで橋軸方向に向けて搬送し、架設位置手前で所望の架設角度に旋回させ、然る後架設位置へ移動させて架設するための床版用プレキャストPC板架設装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、鋼桁を使用した橋梁の床版では、耐久性を考慮してPC(プレストレストコンクリート)床版が使用される事が多く、特に急速施工が望まれる場所では床版用プレキャストPC板を並べて架設することにより床版を構築する方法が採用されている。
【0003】
一般に、床版用プレキャストPC板の架設は、桁下からトラッククレーンを使用して架設する場合が多いが、桁下にトラッククレーンが近づけない河川や交差道路のような場所では、橋上より専用の架設装置を使用して架設されている。
【0004】
従来の架設装置は、図8〜図10に示すように、桁上に設置した既設の床版1上にレール3を敷設し、その上に搬送台車4及び架設機5を移動可能に載せ、搬送台車4は新たに架設しようとする床版用プレキャストPC板2を橋軸方向に対して直交する向きにして搭載して架設機5の手前位置まで搬送するようにしている。
【0005】
架設機5は、走行台車6上に旋回架台7が設置され、その旋回架台7から突出させた吊り持ち用の片持式水平梁8を有しており、その水平梁8の先端に吊り装置9を備えた構造となっている。
【0006】
床版用プレキャストPC板の架設に際しては、図8に示すように、架設機5を既設床版1の先端部分に移動させておき、搬送台車4上に床版用プレキャストPC板2を載せて架設機5の手前位置まで搬送し、この床版用プレキャストPC板2上に吊り装置9が来るように走行台車6及び旋回架台7を操作し、図9に示すように、搬送台車4上の床版用プレキャストPC板2を吊り装置9によって吊り上げる。この状態で旋回架台7を旋回させて床版用プレキャストPC板2を架設機5の後方側から前方側、即ち架設位置側に旋回移動させ、図10に示すように、走行架台6を移動させて床版用プレキャストPC板2を架設位置上に移動させて吊り降ろすようにしている。
【0007】
上記従来装置では、床版用プレキャストPC板2を旋回架台7に支持させて旋回する際に、床版用プレキャストPC板2が既設の床版1の側部にはみ出すため、安定性を保つ為の工夫が必要であり、また、既設床版1の近くに建物等の障害物があって旋回の為のスペースが十分に無い場合がある。この問題を解決しようとするものとして、図11、図12に示す架設機10のように、走行台車11の片側に立設した支柱部材12の上端に走行台車11の中央部分上に張り出した上部フレーム12を設け、その下面に橋軸方向に向けた懸垂用レール13を設置し、この懸垂用レール13に支持させたトロリー15に吊り装置16を支持させたものを使用し、搬送台車5によって搬送されてきた床版用プレキャストPC板2を、吊り装置16により吊り上げ、その位置で吊り上げた床版用プレキャストPC板2を橋軸方向に向くように旋回させ、この状態で上部フレーム12下を架設機10の反対側まで移動させ、然る後橋軸方向と直交する方向に旋回させた後、架設位置に吊り降ろす装置が開発されている(特許文献1)。
【特許文献1】特開2005−307684号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述した従来の装置では、架設機の手前側位置からか架設位置側までの移動を、床版用プレキャストPC板を吊り上げた状態で架設機を旋回するか、吊り上げた状態で旋回させ、架設機の上部フレーム下を架設機の架設位置側まで移動させて再度旋回させるものであるため、架設機の構造が複雑となり、製造コストが高い。また、安定性確保のためには重量も大きくする必要があり既設床版に大きな負荷がかかり、移動も困難である。更には、架設機による床版用プレキャストPC板の吊り上げ(荷取り)、旋回、移動、架設の作業中にも台車反力が不均一となり、安定性が悪くなる状況があるなどの問題があった。
【0009】
本発明はこのような従来の問題に鑑み、架設のための装置が簡略化されるとともに、装置全体が軽量となり、床版用プレキャストPC板の移動、旋回、架設の作業が常に安定した状態でなされる床版用プレキャストPC板架設装置及びその架設方法の提供を目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述の如き従来の問題を解決し、所期の目的を達成するための請求項1に記載の発明の特徴は、橋桁上に架設された既設床版上に橋軸方向に向けて設置した搬送台車用レールと、該搬送台車用レールの外側にこれと並行に設置した架設機用レールと、前記搬送台車用レール上を移動できる床版用プレキャストPC板搬送用台車と、前記架設機用レール上を移動できる架設機とを有し、前記床版用プレキャストPC板搬送用台車は、床版用プレキャストPC板の中央部分を支持し、これを水平方向に旋回できる旋回台を備えた旋回台付台車と、前記橋軸方向に向けた床版用プレキャストPC板の両端部を支持する一対の端部支持用台車とをもって構成され、前記架設機は、前記搬送台車用レールの上方を跨いで前記架設機用レール上を移動でき、且つ内部を前記床版用プレキャストPC板を橋軸方向に向けて搭載した前記床版用プレキャストPC板搬送台車が通過できる門型架台と、該門型架台の頂部より床版用プレキャストPC板架設部側に向けて橋軸方向に突出させた片持式水平梁と、該片持式水平梁の突出部分に支持され、床版用プレキャストPC板を吊り持ちして昇降させる吊り装置とから構成され、前記旋回台付台車上で橋軸と交差する向きに旋回された状態の床版用プレキャストPC板を前記吊り装置で吊り上げ、門型架台を移動させて架設位置まで搬送できるようにしてなる床版用プレキャストPC板架設装置にある。
【0011】
請求項2に記載の発明の特徴は、請求項1に記載の床版用プレキャストPC板架設装置 を使用し、前記3台の台車からなる床版用プレキャストPC板搬送台車上に床版用プレキャストPC板を橋軸方向に向けて搭載し、これを前記門型架台内を通過させて架設機より床版用プレキャストPC板架設位置側まで移動させ、然る後、床版用プレキャストPC板を旋回台付台車の旋回台上のみに支持させ、該旋回台により床版用プレキャストPC板を橋軸方向に交差する所望の角度まで旋回させ、然る後前記架設機の門型架台を移動させて床版用プレキャストPC板上にまで前記吊り装置を移動させ、該吊り装置によって床版用プレキャストPC板を吊り上げ、該床版用プレキャストPC板が所望の架設位置上に至るまで門型架台を移動させ、該架設位置にて床版用プレキャストPC板を吊り降ろす床版用プレキャストPC板架設方法にある。
【0012】
請求項3に記載の発明の特徴は、請求項2の構成に加え、床版用プレキャストPC板の上面又は下面に該床版用プレキャストPC板の自重による発生する断面力に対抗する仮補強鋼材を添わせて固定した状態で、前記床版用プレキャストPC板搬送台車への搭載から架設までの工程を行なうことにある。
【発明の効果】
【0013】
本発明においては、床版用プレキャストPC板搬送台車として、床版用プレキャストPC板の中央部分を支持する旋回台付台車と両端を支持する一対の端部支持用台車とをもって構成させ、床版用プレキャストPC板をこれらの台車によって縦向きにして既設床版上を搬送させるようにし、床版用プレキャストPC板の旋回は、レール上の旋回台付台車上に支持させた状態で行なうこととなり、既設床版上で、その外側にはみ出すことなく、安定した状態で安全に行なう事ができる。
【0014】
また、架設機は、台車に搭載された床版用プレキャストPC板が内部を通過できる門型に形成され、前記床版用プレキャストPC板搬送台車用のレールの外側に設置したレール上を移動できるようにしたことにより、床版用プレキャストPC板搬送用台車の移動作業と並行してとは別個に作業ができることとなり、施工性が向上する。
【0015】
また、床版用プレキャストPC板搬送台車はとして3台の台車を使用し、床版用プレキャストPC板を橋軸方向に向けて搬送するものであるため、既設床版上を搬送するために必要なスペースが少なくなり、他の作業機器類を床版上に残し、他の作業を進行させつつ床版用プレキャストPC板の架設作業ができることとなり、作業効率が良いものとなる。
【0016】
更に、3台の台車を使用して床版用プレキャストPC板を搬送するものであるため、特に端部支持用台車は簡易な構造のものでよく、また、架設機はそれ自体の移動と床版用プレキャストPC板の昇降操作ができればよいため、必要とする個々の装置の構成が単純化されるとともに軽量化されて全体としてコストが削減されるとともに、仮置き状態の既設床版に与える負荷も小さくなる。
【0017】
また、架設される床版用プレキャストPC板の上面又は下面に該床版用プレキャストPC板の自重により発生する断面力に対抗する仮補強鋼材を添わせて固定した状態で、前記床版用プレキャストPC板搬送台車への搭載から架設までの工程を行なうようにしたことにより、作業中に発生する床版用プレキャストPC板の断面力に対しても安全な状態で作業ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
次に本発明の実施の形態を図1〜図7に示した実施例に基づいて説明する。図1〜図3は、本発明に係る装置の全体の構成を簡略化して示している。図において符号20は鋼桁であり、21は床版用プレキャストPC板22を仮置きして架設された既設床版である。この既設床版21上に、橋軸方向に向けて搬送台車用レール23,23が敷設され、その外側にこれと並行配置に架設機用レール24,24が敷設されている。
【0019】
搬送台車用レール23,23上には、3台を一組とした床版用プレキャストPC板搬送用台車25,26,26が走行可能に載せられている。この各台車は、床版用プレキャストPC板22を橋軸方向に向けた状態で搭載して移動できるようにしているものであり、3台の内の中央には旋回台付台車25、その前後側に端部支持用台車26,26が配置されている。
【0020】
旋回台付台車25は、下部に車輪を有する走行台27の上に水平方向に旋回できる旋回台28が載せられており、その上面に枕材29を介して床版用プレキャストPC板22の中央部分下面が支持されるようになっている。
【0021】
端部支持用台車26,26は旋回台付台車25の前後に配置されていて、その上面の載荷台30上に枕材31を介して床版用プレキャストPC板22の両端部下面が支持されるようになっている。尚、図には示してないが、この枕材31には、上向きのジャッキが備えられ、このジャッキを介して床版用プレキャストPC板22の端部下が載荷されるようになっている。
【0022】
架設機用レール24,24上には架設機35が移動可能に載せられている。この架設機35は、レール24,24上を移動できる門型架台36を有している。この門型架台36は、天井横梁37aとその両端下に一体化させた脚37b,37bとによって門型に形成された一対の門型構37,37と、それらの天井横梁37a,37aの上に跨らせて固定した一対の縦梁38、38とによって構成されており、各脚37bの下端にはレール上に載荷される走行用車輪39それぞれ備えられている。
【0023】
この門型架台35は、その門型内を前述した台車25,26,26上の床版用プレキャストPC板22を搭載した状態で通過できる大きさに形成されている。
【0024】
門型架台35には、床版用プレキャストPC板新規架設部側に向けて片持式水平梁40、40が突設されている。この水平梁40は、前述した縦梁38を天井横梁37a,37a間の間隔より長く形成しておき、その先端を新規架設部側に突出させて構成させている。
【0025】
水平梁40、40の先端部には、吊り装置45,45が支持されている。この吊り装置45,45は、それらから下向きに垂下した吊り材46を昇降させるものであり、例えば、電動のワイヤー巻き上げ機やチェンブロック、更には油圧シリンダーが使用できる。吊り材46の下端には吊り金具47が連結されている。
【0026】
次に上述した床版用プレキャストPC板架設装置を使用した床版用プレキャストPC板22の架設方法を、図1、図4〜図7について説明する。
【0027】
図1に示すように、新規に架設しようとする床版用プレキャストPC板22は、その上面にH型鋼からなる仮補強材50を固定した状態で中央部分を旋回台付台車25に、両端部を端部支持用台車26,26上に支持させ、搬送台車用レール23,23上を橋軸方向に向けた状態で、床版21上を該床版端部の架設位置側に搬送する。このとき、架設機35は、架設位置より床版用プレキャストPC板22の長さ分以上手前位置に待機させておく。
【0028】
台車25,26,26に搭載した状態で搬送されてくる床版用プレキャストPC板22を、図4に示すように、待機している架設機35の門型内を通過させて架設位置側に移動させる。然る後、両端部支持用台車26,26による床版用プレキャストPC板22の支持を解く。この操作は、例えば、枕材31と床版用プレキャストPC板22間のジャッキを縮めて床版用プレキャストPC板の載荷状態を解くことにより行なう。
【0029】
次いで図5に示すように、旋回台付台車25の旋回台28を旋回させて床版用プレキャストPC板22を橋軸方向と交差する架設向きに至るまで旋回させる。この旋回は旋回台25に電動の旋回駆動機構を設置しておき、電動によって行なっても良く、旋回駆動機構を備えていない場合には人力により床版用プレキャストPC板22を旋回させる。
【0030】
次いで図6に示すように、架設機35を床版用プレキャストPC板22の手前位置まで前進させることにより水平梁40の吊り装置45を床版用プレキャストPC板22上位置に移動させる。次いで、吊り材46を降下させ、吊り金具47によって床版用プレキャストPC板22上に添わせてある仮補強材50に固定して吊り上げ、床版用プレキャストPC板22を旋回台付台車25上から架設機35に荷取りする。
【0031】
然る後図7に示すように、架設機35を架設位置側に移動させて床版用プレキャストPC板22を架設位置上に移動させる。次いで吊り装置45により床版用プレキャストPC板22を吊り降ろし、指定の位置に架設する。この架設機35の移動は、台車25,26,26を跨いでなされ、床版用プレキャストPC板22の架設機35による移動及び架設の間に、各台車25,26を、図6に示すように、搬送台車用レール23,23上を戻り方向に移動させ、次の床版用プレキャストPC板搬送作業に備える。架設機35は、床版用プレキャストPC板22の架設作業完了後、その位置より次に搬送されてくる床版用プレキャストPC板の長さ分以上の距離を戻り方向に移動させ、次の架設作業に備える。
【0032】
尚、上述した実施例では、端部支持用台車26による床版用プレキャストPC板端部支持を解除し、旋回台付台車25のみに支持させる方式として、枕材にジャッキを付設した場合を示しているが、旋回台付台車25の旋回台をジャッキによって昇降できるようにしておき、該ジャッキにより床版用プレキャストPC板を上昇させることによって端部支持台車26に対する載荷状態を解除しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明に係る装置の概略構成を示す側面図である。
【図2】同上の平面図である。
【図3】同上の拡大正面図である。
【図4】図1に示す装置を使用した方法における床版用プレキャストPC板を、架設機内を通過させて搬送している状態の側面図である。
【図5】同、床版用プレキャストPC板を架設時の向きにさせた状態の側面図である。
【図6】同、床版用プレキャストPC板を架設機に荷取りした状態の側面図である。
【図7】同、床版用プレキャストPC板を架設している状態の側面図である。
【図8】従来の床版用プレキャストPC板架設装置の一例を示すもので、架設機に荷取りした状態を示す側面図である。
【図9】同上の、架設機による旋回状態を示す側面図である。
【図10】同上の架設状態を示す側面図である。
【図11】他の従来の架設機を示す正面図である。
【図12】同、側面図である。
【符号の説明】
【0034】
20 鋼桁
21 既設床版
22 床版用プレキャストPC板
23 搬送台車用レール
24 架設機用レール
25 旋回台付台車
26 端部支持用台車
27 走行台
28 旋回台
29 枕材
30 載荷台
31 枕材
35 架設機
36 門型架台
37 門型構
37a 天井横梁
37b 脚
38 縦梁
39 走行用車輪
40 片持式水平梁
45 吊り装置
46 吊り材
47 吊り金具
50 仮補強材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
橋桁上に架設された既設床版上に橋軸方向に向けて設置した搬送台車用レールと、該搬送台車用レールの外側にこれと並行に設置した架設機用レールと、前記搬送台車用レール上を移動できる床版用プレキャストPC板搬送用台車と、前記架設機用レール上を移動できる架設機とを有し、
前記床版用プレキャストPC板搬送用台車は、床版用プレキャストPC板の中央部分を支持し、これを水平方向に旋回できる旋回台を備えた旋回台付台車と、前記橋軸方向に向けた床版用プレキャストPC板の両端部を支持する一対の端部支持用台車とをもって構成され、
前記架設機は、前記搬送台車用レールの上方を跨いで前記架設機用レール上を移動でき、且つ内部を前記床版用プレキャストPC板を橋軸方向に向けて搭載した前記床版用プレキャストPC板搬送台車が通過できる門型架台と、該門型架台の頂部より床版用プレキャストPC板架設部側に向けて橋軸方向に突出させた片持式水平梁と、該片持式水平梁の突出部分に支持され、床版用プレキャストPC板を吊り持ちして昇降させる吊り装置とから構成され、
前記旋回台付台車上で橋軸と交差する向きに旋回された状態の床版用プレキャストPC板を前記吊り装置で吊り上げ、門型架台を移動させて架設位置まで搬送できるようにしてなる床版用プレキャストPC板架設装置。
【請求項2】
請求項1に記載の床版用プレキャストPC板架設装置を使用し、前記3台の台車からなる床版用プレキャストPC板搬送台車上に床版用プレキャストPC板を橋軸方向に向けて搭載し、これを前記門型架台内を通過させて架設機より床版用プレキャストPC板架設位置側まで移動させ、然る後、床版用プレキャストPC板を旋回台付台車の旋回台上のみに支持させ、該旋回台により床版用プレキャストPC板を橋軸方向に交差する所望の角度まで旋回させ、然る後前記架設機の門型架台を移動させて床版用プレキャストPC板上にまで前記吊り装置を移動させ、該吊り装置によって床版用プレキャストPC板を吊り上げ、該床版用プレキャストPC板が所望の架設位置上に至るまで門型架台を移動させ、該架設位置にて床版用プレキャストPC板を吊り降ろす床版用プレキャストPC板架設方法。
【請求項3】
床版用プレキャストPC板の上面又は下面に該床版用プレキャストPC板の自重による発生する断面力に対抗する仮補強鋼材を添わせて固定した状態で、前記床版用プレキャストPC板搬送台車への搭載から架設までの工程を行なう請求項2に記載の床版用プレキャストPC板架設方法。
【請求項1】
橋桁上に架設された既設床版上に橋軸方向に向けて設置した搬送台車用レールと、該搬送台車用レールの外側にこれと並行に設置した架設機用レールと、前記搬送台車用レール上を移動できる床版用プレキャストPC板搬送用台車と、前記架設機用レール上を移動できる架設機とを有し、
前記床版用プレキャストPC板搬送用台車は、床版用プレキャストPC板の中央部分を支持し、これを水平方向に旋回できる旋回台を備えた旋回台付台車と、前記橋軸方向に向けた床版用プレキャストPC板の両端部を支持する一対の端部支持用台車とをもって構成され、
前記架設機は、前記搬送台車用レールの上方を跨いで前記架設機用レール上を移動でき、且つ内部を前記床版用プレキャストPC板を橋軸方向に向けて搭載した前記床版用プレキャストPC板搬送台車が通過できる門型架台と、該門型架台の頂部より床版用プレキャストPC板架設部側に向けて橋軸方向に突出させた片持式水平梁と、該片持式水平梁の突出部分に支持され、床版用プレキャストPC板を吊り持ちして昇降させる吊り装置とから構成され、
前記旋回台付台車上で橋軸と交差する向きに旋回された状態の床版用プレキャストPC板を前記吊り装置で吊り上げ、門型架台を移動させて架設位置まで搬送できるようにしてなる床版用プレキャストPC板架設装置。
【請求項2】
請求項1に記載の床版用プレキャストPC板架設装置を使用し、前記3台の台車からなる床版用プレキャストPC板搬送台車上に床版用プレキャストPC板を橋軸方向に向けて搭載し、これを前記門型架台内を通過させて架設機より床版用プレキャストPC板架設位置側まで移動させ、然る後、床版用プレキャストPC板を旋回台付台車の旋回台上のみに支持させ、該旋回台により床版用プレキャストPC板を橋軸方向に交差する所望の角度まで旋回させ、然る後前記架設機の門型架台を移動させて床版用プレキャストPC板上にまで前記吊り装置を移動させ、該吊り装置によって床版用プレキャストPC板を吊り上げ、該床版用プレキャストPC板が所望の架設位置上に至るまで門型架台を移動させ、該架設位置にて床版用プレキャストPC板を吊り降ろす床版用プレキャストPC板架設方法。
【請求項3】
床版用プレキャストPC板の上面又は下面に該床版用プレキャストPC板の自重による発生する断面力に対抗する仮補強鋼材を添わせて固定した状態で、前記床版用プレキャストPC板搬送台車への搭載から架設までの工程を行なう請求項2に記載の床版用プレキャストPC板架設方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−37727(P2010−37727A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−198331(P2008−198331)
【出願日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願人】(000112196)株式会社ピーエス三菱 (181)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願人】(000112196)株式会社ピーエス三菱 (181)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]