床用ガラリ
【課題】 サイズ(長さ)が大きくなった場合であっても充分な強度を確保することができ、且つ、施工を簡便に済ませることが可能な床用ガラリを提供すること。
【解決手段】 住宅の床面に設けられた通気口に設置される床用ガラリであって、複数の開口が形成された平面視長方形状の樹脂成型蓋、及び、上下方向に貫通する開口が形成され、樹脂成型蓋が上部開口部に装着される平面視長方形状の樹脂成型受け枠を有するガラリユニットと、複数個の樹脂成型受け枠を一直線上に並べて連結するために、複数個の樹脂成型受け枠の側面に沿って配置される鋼板部を有する連結部材とを備えることを特徴とする床用ガラリ。
【解決手段】 住宅の床面に設けられた通気口に設置される床用ガラリであって、複数の開口が形成された平面視長方形状の樹脂成型蓋、及び、上下方向に貫通する開口が形成され、樹脂成型蓋が上部開口部に装着される平面視長方形状の樹脂成型受け枠を有するガラリユニットと、複数個の樹脂成型受け枠を一直線上に並べて連結するために、複数個の樹脂成型受け枠の側面に沿って配置される鋼板部を有する連結部材とを備えることを特徴とする床用ガラリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、住宅の部屋の床面に設けられる通気口に設置される床用のガラリに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、部屋の換気を行うために、ドアや窓に通気口としてのガラリを設けることが知られている。また、近年では、建築基準法の改正により、住宅のシックハウス対策として換気設備の取り付けが義務化され、実質換気回数が1時間あたり0.5回以上となるように定められ、この換気に対する規則の施行に伴い、部屋の床面に通気口を設けるようになってきている。そして、これに伴い、床面の通気口にもガラリが取り付けられるようになっている。
【0003】
一般にガラリは、スチール製又は樹脂製とされている。ただ、スチール製のガラリは、スチールの特性上製作効率が悪いという問題点があり、最近では、金型を用いた射出成型により低コストで生産性に優れた樹脂製のものが主流となってきている。
【0004】
ドアや窓に設けるガラリは、ドアや窓のサイズが規格化されているために、ガラリのサイズも標準化されたものとなっている。他方、床面に設けるガラリは、部屋の大きさや他の換気設備の換気能力によって、その長さや大きさ等のサイズを異ならせて用いる必要があるため、多様なサイズのものが要求される。
【0005】
そして、多様なサイズのガラリを製造する場合には、サイズごとに製造する必要があり、サイズごとに製造ライン、金型が必要となる。従って、製造コストがかかってしまうという問題点があった。
【0006】
そこで、近年、寸法を変更することが可能なガラリが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のガラリは、連結部材を用いて羽根板を所定間隔で並行に連結し、これをフレーム内に装着するというものである。従って、長いガラリが必要な場合には、長いフレームを用意し、このフレームの長さに合うよう羽根板の数を増やして連結すればよいことになる。これによれば、長さの異なるフレームを用意しておけば、後は共通の部品で事足りることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001−41556号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
床面に配置する床用のガラリの場合には、ドアや窓に配置するものと異なり、上に人が乗ったり歩行したりするので、その時の荷重に耐え得る強度が必要になる。
しかしながら、一般に、樹脂製のガラリを用いる場合、そのサイズ(長さ)が大きくなるにつれて強度が不足していく。
そのため、従来の床用ガラリは、充分な強度が確保されていないという問題点があった。
この点、床面に設けた通気口周囲下部を根太等の木材で補強すれば強度を確保することはできるものの、施工に手間がかかってしまう。
【0009】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、サイズ(長さ)が大きくなった場合であっても充分な強度を確保することができ、且つ、施工を簡便に済ませることが可能な床用ガラリを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
以上のような目的を達成するために、本発明は、以下のようなものを提供する。
(1) 住宅の床面に設けられた通気口に設置される床用ガラリであって、
複数の開口が形成された平面視長方形状の樹脂成型蓋、及び、上下方向に貫通する開口が形成され、上記樹脂成型蓋が上部開口部に装着される平面視長方形状の樹脂成型受け枠を有するガラリユニットと、
複数個の上記樹脂成型受け枠を一直線上に並べて連結するために、上記複数個の樹脂成型受け枠の側面に沿って配置される鋼板部を有する連結部材と
を備えることを特徴とする床用ガラリ。
【0011】
(1)の発明によれば、複数個の樹脂成型受け枠の側面に沿って鋼板部が配置される。従って、複数個の樹脂成型受け枠を一直線上に並べることによりサイズが大きくなった場合であっても、連結部材の鋼板部により補強されるため、充分な強度を確保することができる。
また、サイズを大きくする場合、鋼板部に沿って複数個の樹脂成型受け枠を一直線上に並べて連結すればよいので、施工の簡便化を図ることができる。
【0012】
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(2) 上記(1)の床用ガラリであって、
上記連結部材は、
上記複数個の樹脂成型受け枠を一直線上に並べたときの両側面のそれぞれに沿って配置される一対の連結鋼板を備えることを特徴とする。
【0013】
(2)の発明によれば、複数個の樹脂成型受け枠を一直線上に並べ、その両側面に沿って連結鋼板を取り付けることで、所望の長さサイズの床用ガラリを容易に組み上げることができるので、施工現場でその現場に合ったサイズの組み上げ作業を行うことができる。
また、複数個の樹脂成型受け枠の両側面を連結鋼板により補強するようにしているため、一層強度を向上することができる。
さらに、連結部材が連結鋼板であるため、持ち運びが便利である。
また、サイズを大きくする場合、連結鋼板に沿って複数個の樹脂成型受け枠を一直線上に並べて連結すればよいので、施工の簡便化を図ることができる。
【0014】
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(3) 上記(1)又は(2)の床用ガラリであって、
上記樹脂成型受け枠には、
両上側縁及び一方の上端縁に外側に張り出したフランジ部を有する第1のタイプの樹脂成型受け枠と、両上側縁にのみ外側に張り出したフランジ部を有する第2のタイプの樹脂成型受け枠という2種類の樹脂成型受け枠があり、
上記複数個の樹脂成型受け枠は、
上記複数個の樹脂成型受け枠の側面を一直線上に並べて連結したときの両端に配置された上記第1のタイプの樹脂成型受け枠と、両端に配置された上記第1のタイプの樹脂成型受け枠に挟まれるように間に配置された上記第2のタイプの樹脂成型受け枠とからなる
ことを特徴とする。
【0015】
上述したような特許文献1に記載のガラリによれば、羽根板を連結する作業が煩わしく、結局は工場で所定の長さに組み上げた羽根板をフレームの長さに合わせて用意しておかざるを得ないという問題点があった。
この点、(3)の発明によれば、第2のタイプの樹脂成型受け枠の配置数を異ならせることによって、全体の長さ寸法を調節することができるため、施工現場で所望の長さ寸法に容易に組み上げることができ、運搬がし易く、上記のような問題は生じない。
そして、第2のタイプの樹脂成型受け枠の配置数を異ならせることによって、サイズが大きくなった場合であっても、鋼板部により補強されるため、充分な強度を確保することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、サイズ(長さ)が大きくなった場合であっても充分な強度を確保することができ、且つ、施工を簡便に済ませることが可能な床用ガラリを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】(a)〜(d)は、本発明の第1実施形態に係る床用ガラリが設置される際の施工手順について説明するための図である。
【図2】(a)〜(b)は、本発明の第1実施形態に係る床用ガラリが設置される際の施工手順について説明するための図である。
【図3】(a)は、本発明の第1実施形態に係る連結鋼板を模式的に示す平面図であり、(b)は、その正面図であり、(c)は、そのA‐A線断面図である。
【図4】(a)は、本発明の第1実施形態に係る樹脂成型受け枠を模式的に示す平面図であり、(b)は、そのA‐A線断面図であり、(c)は、そのB‐B線断面図であり、(d)は、そのC‐C線断面図であり、(e)は、その底面図であり、(f)は、そのD‐D線断面図である。
【図5】(a)は、図4(c)の部分拡大図であり、(b)は、図4(d)の部分拡大図であり、(c)は、図4(b)の部分拡大図であり、(d)は、図4(b)の部分拡大図であり、(e)は、図4(b)の部分拡大図である。
【図6】(a)は、本発明の第1実施形態に係るフィルターを模式的に示す平面図であり、(b)は、そのA‐A線断面図であり、(c)は、そのB‐B線断面図であり、(d)は、(c)の一部の部分拡大図であり、(e)は、(b)の一部の部分拡大図である。
【図7】(a)は、本発明の第1実施形態に係る樹脂成型蓋を模式的に示す平面図であり、(b)は、そのA‐A線断面図であり、(c)は、その一部の部分拡大図であり、(d)は、そのB‐B線断面図であり、(e)は、そのC‐C線断面図であり、(f)は、その側面図である。
【図8】(a)は、本発明の第1実施形態に係る樹脂成型蓋を模式的に示す底面図であり、(b)は、そのD‐D線断面図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る床用ガラリを説明するための(a)平面図、(b)は、(a)のA‐A断面図、(c)は、(a)のB‐B断面図及び(d)は、床に設置した状態を示す断面である。
【図10】本発明の第2実施形態に係る床用ガラリを説明するための(a)底面図及び(b)は、(a)のD‐D断面図である。
【図11】(a)は、本発明の第2実施形態に係る樹脂成型受け枠を模式的に示す平面図であり、(b)は、そのA‐A線断面図であり、(c)は、そのB‐B線断面図であり、(d)は、そのC‐C線断面図であり、(e)は、その底面図である。
【図12】(a)は、図11(c)の部分拡大図であり、(b)は、図11(d)の部分拡大図であり、(c)は、図11(b)の部分拡大図であり、(d)は、図11(b)の部分拡大図であり、(e)は、図11(b)の部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
勿論、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の構成を充足する範囲内で、適宜設計変更を行うことが可能である。
【0019】
[第1実施形態]
第1実施形態では、2個の樹脂成型受け枠30が連結されることにより床用ガラリ10が構成される場合について説明する。なお、後述する第2実施形態では、3個の樹脂成型受け枠30が連結されることにより床用ガラリ10が構成される場合について説明する。
【0020】
まず、図1及び図2を用いて、本発明の一実施形態に係る床用ガラリ10が設置される際の施工手順について説明することとする。
図1及び図2は、本発明の一実施形態に係る床用ガラリが設置される際の施工手順について説明するための図である。
【0021】
施工は、下記(i)〜(iv)の手順で行われる。
(i)2個の樹脂成型受け枠30,30を一直線上に並べ、これらの両側面に沿うようにして、両側から挟みこむように一対の連結鋼板20,20をビスで取り付けることにより、2個の樹脂成型受け枠30,30を連結し組み付ける
(ii)床100に通気口として設けられた床開口99に上方から上記(i)により組み付けたものを装着し、床100の開口縁に釘98(又はネジ)により該樹脂成型受け枠30,30と連結鋼板20,20とを固定する
(iii)上記(ii)により固定された樹脂成型受け枠30,30のそれぞれの内に、フィルター40,40を設置する
(iv)上記(iii)により設置されたフィルター40,40の上に、それぞれ樹脂成型蓋50,50を設置する
【0022】
図1及び図2では、施工が完了した床用ガラリ10a、及び、施工中の床用ガラリ(床用ガラリ10b、10c、10d)について示している。
図1(a)の床用ガラリ10aは、上記(iv)の工程まで完了した状態を示す平面図である。
図1(a)の床用ガラリ10bは、上記(iii)の工程まで完了した状態を示す平面図である。
図2(a)の床用ガラリ10cは、上記(i)の工程まで完了した状態を示す底面図である。
図2(a)の床用ガラリ10dは、連結鋼板20を取り付ける前の樹脂成型受け枠30を示す底面図である。
【0023】
図1(b)の床用ガラリ10aは、図1(a)に示す床用ガラリ10aのA‐A線断面図である。
図1(b)の床用ガラリ10bは、図1(a)に示す床用ガラリ10bのA‐A線断面図である。
図1(c)は、図1(b)に示す床用ガラリ10bのB‐B線断面図である。
図1(d)は、図1(b)に示す床用ガラリ10aのC‐C線断面図である。
図2(b)は、図2(a)に示す床用ガラリ10dのD‐D線断面図である。
【0024】
図1(d)に示すように、床100に床開口99が設けられ、床開口99の両側面に沿うように、一対の連結鋼板20,20及び2個の樹脂成型受け枠30,30を組み付けたものが設置され、釘98により固定されている(上記(ii)参照)。
【0025】
図1(b)の床用ガラリ10bに示すように、樹脂成型受け枠30の上には、フィルター40が設置されている(上記(iii)参照)。
そして、図1(b)の床用ガラリ10aに示すように、フィルター40の上には、樹脂成型蓋50が設置されている(上記(iv)参照)。
【0026】
以上で説明したように、本実施形態に係る床用ガラリ10は、一対の連結鋼板20,20と、2個の樹脂成型受け枠30,30と、2枚のフィルター40,40と、2個の樹脂成型蓋50,50とを備えている。
以下では、連結鋼板20と、樹脂成型受け枠30と、フィルター40と、樹脂成型蓋50とについて、順に説明することとする。
【0027】
まず、図3を用いて、連結鋼板20について説明する。
図3(a)は、本発明の一実施形態に係る連結鋼板を模式的に示す平面図であり、(b)は、その正面図であり、(c)は、そのA‐A線断面図である。
【0028】
図1を用いて説明したように、連結鋼板20は、床開口99の両側面に沿うように一対が設置されるが、図3では、一対の連結鋼板20,20のうち、一方の連結鋼板20についてのみ示している。
【0029】
図3(c)に示すように、連結鋼板20は、上面部21と、側面部22と、下面部23とからなる。上面部21は、側面部22の上端から水平に延設し、その下面は、床100の上面と接する部分である。側面部22は、床100の側面と接する部分である。また、側面部22は、樹脂成型受け枠30の側面に沿う部分である。下面部23は、側面部22の下端から上面部21とは反対の方向に水平に延説し、樹脂成型受け枠30の下端と接する部分である。連結鋼板20は、長さが樹脂成型受け枠30の長手方向の長さの約2倍とされ、具体的には、例えば約52cmとされる。
【0030】
図3(a)に示すように、下面部23には、取付用ビスを挿通させるためのビス用穴96が所定の間隔に複数設けられている。取付用ビスにより、連結鋼板20の下面部23と、樹脂成型受け枠30の下端とが固定される。
【0031】
図3(b)に示すように、側面部22には、釘98を挿通させるための釘穴97が設けられている。図1を用いて説明したように、連結鋼板20は、樹脂成型受け枠30とともに、釘98により床100に固定される。
【0032】
本実施形態において、連結鋼板20としては、ガルバリウム鋼板が用いられる。もっとも、本発明においてはこの例に限定されず、例えば、ステンレス鋼板等を用いることとしてもよい。本発明における連結鋼板としては、床用ガラリの強度を補強することができるものである限り、任意の金属により構成されるものを採用することが可能である。
【0033】
以上、図3を用いて、連結鋼板20について説明した。
続いて、図4及び図5を用いて、樹脂成型受け枠30について説明する。
【0034】
図4(a)は、本発明の一実施形態に係る樹脂成型受け枠を模式的に示す平面図であり、(b)は、そのA‐A線断面図であり、(c)は、そのB‐B線断面図であり、(d)は、そのC‐C線断面図であり、(e)は、その底面図であり、(f)は、そのD‐D線断面図である。
【0035】
図4(a)に示すように、樹脂成型受け枠30は、長手方向に延びた一対の側壁部31,31と、端部側側壁部32と、この端部側側壁部32と対向する連結側側壁部33とで囲まれた平面視長方形状を有し、下部には、対向する側壁部31,31の下方部を繋ぐように所定間隔で設けられた複数の桟部34を備える。樹脂成型受け枠30の寸法としては、例えば、長さが約27cm、幅が約9cm、高さが約4cmとすることができ、側壁部31の長さが、連結鋼板20の長さの約半分とされる。
そして、一対の側壁部31,31、端部側側壁部32、連結側側壁部33及び複数の桟部34よって囲まれた空間が、開口35を形成している。
【0036】
本実施形態に係る樹脂成型受け枠30は、ポリプロピレン製である。もっとも、本発明における樹脂成型受け枠は、樹脂製であれば特に限定されず、例えば、ポリエチレン製やポリスチレン製等であってもよい。
【0037】
図5(a)は、図4(c)に示す側壁部31の部分拡大図であり、(b)は、図4(d)に示す側壁部31の部分拡大図であり、(c)は、図4(b)に示す端部側側壁部32の部分拡大図であり、(d)は、図4(b)に示す連結側側壁部33の部分拡大図であり、(e)は、図4(b)に示す桟部34の部分拡大図である。
【0038】
図5(a)に示すように、側壁部31は、係止部36と、基体37とからなる。係止部36は、垂直壁面を有する基体37の上端(上側縁)から外側へ水平方向に張り出すように延びて設けられたフランジ部を有し、連結鋼板20の上面部21を介して、床100の上面に係止されるものである。なお、係止部36のフランジ部の幅寸法は、例えば約0.5〜1cmとすることができる。また、基体37の中央部には内側に突出する第1の段部及びその下方にさらに内側に突出する第2の段部が形成されている。第2の段部は、桟部34の上面とほぼ同じ高さに設けられており、フィルター40の端縁部を係止するためのものである。
図5(b)に示すように、基体37の上部に設けられた傾斜面部には、釘98を斜め姿勢において挿通させるための釘挿通部38が設けられている。
【0039】
図5(c)に示すように、端部側側壁部32は、垂直壁面を有する基体60と、その上側部61から内側に突出した突出片62と、上端縁63から外側に張り出したフランジ部64とを備える。フランジ部64は床100の上面に係止されるものである。
一方、図5(d)に示すように、連結側側壁部33は、垂直壁面を有する基体70を備え、その上側部71から内側に突出し、端部側側壁部32の突出片62と同じ高さ位置に設けられた突出片72が形成されている。端部側側壁部32と異なり、連結側側壁部33には、上端縁から外側に張り出すフランジ部が設けられていない。
従って、2個の樹脂成型受け枠30の連結側側壁部33同士を突き合わせて配置することにより、該2個の樹脂成型受け枠30を連結鋼板20によって一直線上に連結することができる。
【0040】
また、図5(e)に示すように、桟部34は、中空のアーチ状に形成され、この上にフィルター40が載置される。
さらに、図4(e)に示すように、樹脂成型受け枠30の側壁部31の下端部において内側に突出した突出片に、取付用ビスを挿通させるためのビス用穴39が所定の間隔に複数設けられている。上述したように、取付用ビスにより、樹脂成型受け枠30のビス用穴39と連結鋼板20の下面部23のビス用穴96とを重ねてビス止めすることにより、樹脂成型受け枠30の下端と、連結鋼板20の下面部23とを固定することができる。
【0041】
以上、図4及び図5を用いて、樹脂成型受け枠30について説明した。
続いて、図6を用いて、フィルター40について説明する。
【0042】
図6(a)は、本発明の一実施形態に係るフィルターを模式的に示す平面図であり、(b)は、そのA‐A線断面図であり、(c)は、そのB‐B線断面図であり、(d)は、(c)の一部の部分拡大図であり、(e)は、(b)の一部の部分拡大図である。
【0043】
フィルター40は、平面視長方形状を有し、枠部とこの枠部に張設された網目状のネット部とを有するフィルター本体41と、フィルター本体41の長手方向中央寄り側縁部に設けられた把手部42とを備える。
フィルター本体41により、虫の通過を防止できるとともに、ごみや塵を除去することができるため、メンテナンス性に優れた床用ガラリを提供することができる。把手部42は、フィルター40を掴んで樹脂成型受け枠30から取り出すためのつまみである。
【0044】
以上、図6を用いて、フィルター40について説明した。
続いて、図7及び図8を用いて、樹脂成型蓋50について説明する。
【0045】
図7(a)は、本発明の一実施形態に係る樹脂成型蓋を模式的に示す平面図であり、(b)は、そのA‐A線断面図であり、(c)は、その一部の部分拡大図であり、(d)は、そのB‐B線断面図であり、(e)は、そのC‐C線断面図であり、(f)は、その側面図である。
図8(a)は、その底面図であり、(b)は、そのD‐D線断面図である。
【0046】
図7(a)に示すように、樹脂成型蓋50は、複数の壁板を格子状に組み合わせることで複数の通気口54が形成された、平面視長方形状を有し、所定間隔で平行に立設された複数の第1の壁板51と、これと直交するように所定間隔で平行に立設された複数の第2の壁板52とを備える。図7(b)、(c)に示すように、樹脂成型蓋50の両端部のそれぞれには、樹脂成型受け枠30の端部側側壁部32の突出片62及び連結側側壁部33の突出片72と係合する鉤状突起部が形成された係合片55を有する固定部53が設けられている。固定部53は、樹脂成型蓋50と樹脂成型受け枠30とを固定させるためのものである。
【0047】
また、固定部53(係合片55)の上端縁を指先で引き上げると、係合片55が内側に撓み、その鉤状突起部が樹脂成型受け枠30の端部側側壁部32の突出片62及び連結側側壁部33の突出片72から外れ、樹脂成型受け枠30内から樹脂成型蓋50を取り出すことができる。
【0048】
本実施形態に係る樹脂成型蓋50は、ポリプロピレン製である。もっとも、本発明における樹脂成型蓋は、樹脂製であれば特に限定されず、例えば、ポリエチレン製やポリスチレン製等であってもよい。
【0049】
以上、第1実施形態について説明した。
第1実施形態に係る床用ガラリ10によれば、2個の樹脂成型受け枠30の側面に沿って連結鋼板20が設けられている。従って、2個の樹脂成型受け枠30を一直線上に並べることによりサイズが大きくなった場合であっても、連結鋼板20により連結、補強されるため、充分な強度を確保することができる。
また、サイズを大きくする場合、連結鋼板20に沿って2個の樹脂成型受け枠30を一直線上に並べて連結すればよいので、施工の簡便化を図ることができる。
【0050】
[第2実施形態]
第1実施形態では、2個の樹脂成型受け枠30が連結されることにより床用ガラリ10が構成される場合について説明した。これに対し、第2実施形態では、3個の樹脂成型受け枠30が連結されることにより床用ガラリ10が構成される場合について説明する。
【0051】
以下においては、第1実施形態に係る床用ガラリ10の構成要素と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明することとする。また、第1実施形態における説明が第2実施形態においても当てはまる部分については、説明を省略することとする。
【0052】
図9及び図10に示すように、第2実施形態では、3個の樹脂成型受け枠を一直線上に並べることで、全体の長さを長くしたものである。3個の樹脂成型受け枠のうち両端の2個の樹脂成型受け枠は、上記第1実施形態で用いたものと同じ構造のものとされ、また樹脂成型蓋、フィルターも同様の構成のものを使用しており、これらの説明は省略し、以下、連結鋼板及び3個の樹脂成型受け枠のうち真ん中に配置される樹脂成型受け枠について説明する。
【0053】
第2実施形態に係る連結鋼板は、第1実施形態と比較して床用ガラリ10のサイズが大きくなっていることに伴い、長手方向の長さが第1実施形態に係る連結鋼板20よりも長くされている以外は、同様の構造を有するものとされ、その長さは、約77cmとされる。
【0054】
続いて、第2実施形態における樹脂成型受け枠について説明する。
第1実施形態における樹脂成型受け枠には、樹脂成型受け枠30という1種類の樹脂成型受け枠が存在するのみである。
これに対し、第2実施形態における樹脂成型受け枠には、樹脂成型受け枠30と樹脂成型受け枠130という2種類の樹脂成型受け枠が存在する。そして、第2実施形態における3個の樹脂成型受け枠は、両側に配置される2個の樹脂成型受け枠30と、その間に配置される1個の樹脂成型受け枠130とからなる。
【0055】
樹脂成型受け枠30は、本発明における第1のタイプの樹脂成型受け枠に相当するものである。一方、樹脂成型受け枠130は、本発明における第2のタイプの樹脂成型受け枠に相当するものである。
【0056】
図11(a)〜(e)に示すように、樹脂成型受け枠130は、長手方向に延びた一対の側壁部131,131と、短手方向の一対の連結側側壁部133(133a,133b)とで囲まれた平面視長方形状を有し、下部には、対向する側壁部131,131の下方部を繋ぐように所定間隔で設けられた複数の桟部134を備える。樹脂成型受け枠130の寸法としては、例えば、長さが約25cm、幅が約9cm、高さが約4cmとすることができる。
そして、一対の側壁部131,131、一対の連結側側壁部(133a,133b)及び複数の桟部134よって囲まれた空間が、開口135を形成している。
【0057】
図12(a)に示すように、側壁部131は、係止部136と、基体137とからなる。係止部136は、垂直壁面を有する基体137の上端から外側へ水平方向に張り出すように延びて設けられたフランジ部を有し、連結鋼板20の上面部21を介して、床100の上面に係止されるものである。なお、係止部136のフランジ部の幅寸法は、例えば約0.5〜1cmとすることができる。また、基体137の中央部には内側に突出する第1の段部及びその下方にさらに内側に突出する第2の段部が形成されている。第2の段部は、桟部134の上面とほぼ同じ高さに設けられており、フィルター40の端縁部を係止するためのものである。
図12(b)に示すように、基体137の上部に設けられた傾斜面部には、釘98を斜め姿勢において挿通させるための釘挿通部138が設けられている。
【0058】
図12(c)、(d)に示すように、連結側側壁部133(133a,133b)は、垂直壁面を有する基体170と、その上端部171から内側に突出した突出片172とを備える。従って、樹脂成型受け枠130の両側にその連結側側壁部133と第1実施形態で示した樹脂成型受け枠30の連結側側壁部33とを突き合わせて配置することにより、3個の樹脂成型受け枠30,130,30を連結鋼板によって一直線上に連結することができる。
【0059】
また、図12(e)に示すように、桟部134は、第1実施形態の桟部34と同様に、中空のアーチ状に形成され、この上にフィルター40が載置される。
さらに、図11(e)に示すように、第1実施形態のときと同様に、樹脂成型受け枠130の側壁部131の下端部において内側に突出した突出片に、取付用ビスを挿通させるためのビス用穴139が所定の間隔に複数設けられ、連結鋼板の下面部のビス用穴とを重ねてビス止めすることにより、樹脂成型受け枠130の下端と、連結鋼板の下面部とを固定することができる。
【0060】
以上、第2実施形態について説明した。
第2実施形態において、樹脂成型受け枠は、2個の樹脂成型受け枠30と、1個の樹脂成型受け枠130という3個の樹脂成型受け枠によって構成されることとして説明した。しかし、本発明において、樹脂成型受け枠の個数は、この例に限定されない。本発明においては、2個の樹脂成型受け枠30(第1のタイプ)と、この間に配置されるN個(Nは0以上の任意の整数)の樹脂成型受け枠130(第2のタイプ)という(N+2)個の樹脂成型受け枠によって構成されることすることが可能である。
【0061】
そして、このように、第2のタイプの樹脂成型受け枠の配置数を異ならせることによって全体の長さ寸法を調節することができるため、従来のように、工場で所定の長さに組み上げた羽根板をフレームの長さに合わせて用意しておくといった必要もない。
また、第2のタイプの樹脂成型受け枠の配置数を異ならせることによって、サイズが大きくなった場合であっても、連結鋼板により補強されるため、充分な強度を確保することができる。
【0062】
以上、本発明に係る床用ガラリについて、複数個の樹脂成型受け枠(ガラリユニット)を連結する連結部材として、一対の連結鋼板を用いる場合の例を説明したが、本発明はこれに限定されることなく、例えば、一対の連結鋼板を接続部により接続して一体とした鋼板製の連結部材として用いてもよいし、複数個の樹脂成型受け枠を直線状に並べたときの一方の側面側だけに連結鋼板を配置するようにしてもよい。また、それ以外の構成においても、上述した例に限定されるものではなく、本発明の構成を充足する範囲内で、適宜設計変更を行うことが可能である。
【符号の説明】
【0063】
10 床用ガラリ
20 連結鋼板
30 樹脂成型受け枠(第1のタイプ)
40 フィルター
50 樹脂成型蓋
98 釘
99 床開口
100 床
130 樹脂成型受け枠(第2のタイプ)
【技術分野】
【0001】
この発明は、住宅の部屋の床面に設けられる通気口に設置される床用のガラリに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、部屋の換気を行うために、ドアや窓に通気口としてのガラリを設けることが知られている。また、近年では、建築基準法の改正により、住宅のシックハウス対策として換気設備の取り付けが義務化され、実質換気回数が1時間あたり0.5回以上となるように定められ、この換気に対する規則の施行に伴い、部屋の床面に通気口を設けるようになってきている。そして、これに伴い、床面の通気口にもガラリが取り付けられるようになっている。
【0003】
一般にガラリは、スチール製又は樹脂製とされている。ただ、スチール製のガラリは、スチールの特性上製作効率が悪いという問題点があり、最近では、金型を用いた射出成型により低コストで生産性に優れた樹脂製のものが主流となってきている。
【0004】
ドアや窓に設けるガラリは、ドアや窓のサイズが規格化されているために、ガラリのサイズも標準化されたものとなっている。他方、床面に設けるガラリは、部屋の大きさや他の換気設備の換気能力によって、その長さや大きさ等のサイズを異ならせて用いる必要があるため、多様なサイズのものが要求される。
【0005】
そして、多様なサイズのガラリを製造する場合には、サイズごとに製造する必要があり、サイズごとに製造ライン、金型が必要となる。従って、製造コストがかかってしまうという問題点があった。
【0006】
そこで、近年、寸法を変更することが可能なガラリが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のガラリは、連結部材を用いて羽根板を所定間隔で並行に連結し、これをフレーム内に装着するというものである。従って、長いガラリが必要な場合には、長いフレームを用意し、このフレームの長さに合うよう羽根板の数を増やして連結すればよいことになる。これによれば、長さの異なるフレームを用意しておけば、後は共通の部品で事足りることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001−41556号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
床面に配置する床用のガラリの場合には、ドアや窓に配置するものと異なり、上に人が乗ったり歩行したりするので、その時の荷重に耐え得る強度が必要になる。
しかしながら、一般に、樹脂製のガラリを用いる場合、そのサイズ(長さ)が大きくなるにつれて強度が不足していく。
そのため、従来の床用ガラリは、充分な強度が確保されていないという問題点があった。
この点、床面に設けた通気口周囲下部を根太等の木材で補強すれば強度を確保することはできるものの、施工に手間がかかってしまう。
【0009】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、サイズ(長さ)が大きくなった場合であっても充分な強度を確保することができ、且つ、施工を簡便に済ませることが可能な床用ガラリを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
以上のような目的を達成するために、本発明は、以下のようなものを提供する。
(1) 住宅の床面に設けられた通気口に設置される床用ガラリであって、
複数の開口が形成された平面視長方形状の樹脂成型蓋、及び、上下方向に貫通する開口が形成され、上記樹脂成型蓋が上部開口部に装着される平面視長方形状の樹脂成型受け枠を有するガラリユニットと、
複数個の上記樹脂成型受け枠を一直線上に並べて連結するために、上記複数個の樹脂成型受け枠の側面に沿って配置される鋼板部を有する連結部材と
を備えることを特徴とする床用ガラリ。
【0011】
(1)の発明によれば、複数個の樹脂成型受け枠の側面に沿って鋼板部が配置される。従って、複数個の樹脂成型受け枠を一直線上に並べることによりサイズが大きくなった場合であっても、連結部材の鋼板部により補強されるため、充分な強度を確保することができる。
また、サイズを大きくする場合、鋼板部に沿って複数個の樹脂成型受け枠を一直線上に並べて連結すればよいので、施工の簡便化を図ることができる。
【0012】
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(2) 上記(1)の床用ガラリであって、
上記連結部材は、
上記複数個の樹脂成型受け枠を一直線上に並べたときの両側面のそれぞれに沿って配置される一対の連結鋼板を備えることを特徴とする。
【0013】
(2)の発明によれば、複数個の樹脂成型受け枠を一直線上に並べ、その両側面に沿って連結鋼板を取り付けることで、所望の長さサイズの床用ガラリを容易に組み上げることができるので、施工現場でその現場に合ったサイズの組み上げ作業を行うことができる。
また、複数個の樹脂成型受け枠の両側面を連結鋼板により補強するようにしているため、一層強度を向上することができる。
さらに、連結部材が連結鋼板であるため、持ち運びが便利である。
また、サイズを大きくする場合、連結鋼板に沿って複数個の樹脂成型受け枠を一直線上に並べて連結すればよいので、施工の簡便化を図ることができる。
【0014】
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(3) 上記(1)又は(2)の床用ガラリであって、
上記樹脂成型受け枠には、
両上側縁及び一方の上端縁に外側に張り出したフランジ部を有する第1のタイプの樹脂成型受け枠と、両上側縁にのみ外側に張り出したフランジ部を有する第2のタイプの樹脂成型受け枠という2種類の樹脂成型受け枠があり、
上記複数個の樹脂成型受け枠は、
上記複数個の樹脂成型受け枠の側面を一直線上に並べて連結したときの両端に配置された上記第1のタイプの樹脂成型受け枠と、両端に配置された上記第1のタイプの樹脂成型受け枠に挟まれるように間に配置された上記第2のタイプの樹脂成型受け枠とからなる
ことを特徴とする。
【0015】
上述したような特許文献1に記載のガラリによれば、羽根板を連結する作業が煩わしく、結局は工場で所定の長さに組み上げた羽根板をフレームの長さに合わせて用意しておかざるを得ないという問題点があった。
この点、(3)の発明によれば、第2のタイプの樹脂成型受け枠の配置数を異ならせることによって、全体の長さ寸法を調節することができるため、施工現場で所望の長さ寸法に容易に組み上げることができ、運搬がし易く、上記のような問題は生じない。
そして、第2のタイプの樹脂成型受け枠の配置数を異ならせることによって、サイズが大きくなった場合であっても、鋼板部により補強されるため、充分な強度を確保することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、サイズ(長さ)が大きくなった場合であっても充分な強度を確保することができ、且つ、施工を簡便に済ませることが可能な床用ガラリを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】(a)〜(d)は、本発明の第1実施形態に係る床用ガラリが設置される際の施工手順について説明するための図である。
【図2】(a)〜(b)は、本発明の第1実施形態に係る床用ガラリが設置される際の施工手順について説明するための図である。
【図3】(a)は、本発明の第1実施形態に係る連結鋼板を模式的に示す平面図であり、(b)は、その正面図であり、(c)は、そのA‐A線断面図である。
【図4】(a)は、本発明の第1実施形態に係る樹脂成型受け枠を模式的に示す平面図であり、(b)は、そのA‐A線断面図であり、(c)は、そのB‐B線断面図であり、(d)は、そのC‐C線断面図であり、(e)は、その底面図であり、(f)は、そのD‐D線断面図である。
【図5】(a)は、図4(c)の部分拡大図であり、(b)は、図4(d)の部分拡大図であり、(c)は、図4(b)の部分拡大図であり、(d)は、図4(b)の部分拡大図であり、(e)は、図4(b)の部分拡大図である。
【図6】(a)は、本発明の第1実施形態に係るフィルターを模式的に示す平面図であり、(b)は、そのA‐A線断面図であり、(c)は、そのB‐B線断面図であり、(d)は、(c)の一部の部分拡大図であり、(e)は、(b)の一部の部分拡大図である。
【図7】(a)は、本発明の第1実施形態に係る樹脂成型蓋を模式的に示す平面図であり、(b)は、そのA‐A線断面図であり、(c)は、その一部の部分拡大図であり、(d)は、そのB‐B線断面図であり、(e)は、そのC‐C線断面図であり、(f)は、その側面図である。
【図8】(a)は、本発明の第1実施形態に係る樹脂成型蓋を模式的に示す底面図であり、(b)は、そのD‐D線断面図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る床用ガラリを説明するための(a)平面図、(b)は、(a)のA‐A断面図、(c)は、(a)のB‐B断面図及び(d)は、床に設置した状態を示す断面である。
【図10】本発明の第2実施形態に係る床用ガラリを説明するための(a)底面図及び(b)は、(a)のD‐D断面図である。
【図11】(a)は、本発明の第2実施形態に係る樹脂成型受け枠を模式的に示す平面図であり、(b)は、そのA‐A線断面図であり、(c)は、そのB‐B線断面図であり、(d)は、そのC‐C線断面図であり、(e)は、その底面図である。
【図12】(a)は、図11(c)の部分拡大図であり、(b)は、図11(d)の部分拡大図であり、(c)は、図11(b)の部分拡大図であり、(d)は、図11(b)の部分拡大図であり、(e)は、図11(b)の部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
勿論、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の構成を充足する範囲内で、適宜設計変更を行うことが可能である。
【0019】
[第1実施形態]
第1実施形態では、2個の樹脂成型受け枠30が連結されることにより床用ガラリ10が構成される場合について説明する。なお、後述する第2実施形態では、3個の樹脂成型受け枠30が連結されることにより床用ガラリ10が構成される場合について説明する。
【0020】
まず、図1及び図2を用いて、本発明の一実施形態に係る床用ガラリ10が設置される際の施工手順について説明することとする。
図1及び図2は、本発明の一実施形態に係る床用ガラリが設置される際の施工手順について説明するための図である。
【0021】
施工は、下記(i)〜(iv)の手順で行われる。
(i)2個の樹脂成型受け枠30,30を一直線上に並べ、これらの両側面に沿うようにして、両側から挟みこむように一対の連結鋼板20,20をビスで取り付けることにより、2個の樹脂成型受け枠30,30を連結し組み付ける
(ii)床100に通気口として設けられた床開口99に上方から上記(i)により組み付けたものを装着し、床100の開口縁に釘98(又はネジ)により該樹脂成型受け枠30,30と連結鋼板20,20とを固定する
(iii)上記(ii)により固定された樹脂成型受け枠30,30のそれぞれの内に、フィルター40,40を設置する
(iv)上記(iii)により設置されたフィルター40,40の上に、それぞれ樹脂成型蓋50,50を設置する
【0022】
図1及び図2では、施工が完了した床用ガラリ10a、及び、施工中の床用ガラリ(床用ガラリ10b、10c、10d)について示している。
図1(a)の床用ガラリ10aは、上記(iv)の工程まで完了した状態を示す平面図である。
図1(a)の床用ガラリ10bは、上記(iii)の工程まで完了した状態を示す平面図である。
図2(a)の床用ガラリ10cは、上記(i)の工程まで完了した状態を示す底面図である。
図2(a)の床用ガラリ10dは、連結鋼板20を取り付ける前の樹脂成型受け枠30を示す底面図である。
【0023】
図1(b)の床用ガラリ10aは、図1(a)に示す床用ガラリ10aのA‐A線断面図である。
図1(b)の床用ガラリ10bは、図1(a)に示す床用ガラリ10bのA‐A線断面図である。
図1(c)は、図1(b)に示す床用ガラリ10bのB‐B線断面図である。
図1(d)は、図1(b)に示す床用ガラリ10aのC‐C線断面図である。
図2(b)は、図2(a)に示す床用ガラリ10dのD‐D線断面図である。
【0024】
図1(d)に示すように、床100に床開口99が設けられ、床開口99の両側面に沿うように、一対の連結鋼板20,20及び2個の樹脂成型受け枠30,30を組み付けたものが設置され、釘98により固定されている(上記(ii)参照)。
【0025】
図1(b)の床用ガラリ10bに示すように、樹脂成型受け枠30の上には、フィルター40が設置されている(上記(iii)参照)。
そして、図1(b)の床用ガラリ10aに示すように、フィルター40の上には、樹脂成型蓋50が設置されている(上記(iv)参照)。
【0026】
以上で説明したように、本実施形態に係る床用ガラリ10は、一対の連結鋼板20,20と、2個の樹脂成型受け枠30,30と、2枚のフィルター40,40と、2個の樹脂成型蓋50,50とを備えている。
以下では、連結鋼板20と、樹脂成型受け枠30と、フィルター40と、樹脂成型蓋50とについて、順に説明することとする。
【0027】
まず、図3を用いて、連結鋼板20について説明する。
図3(a)は、本発明の一実施形態に係る連結鋼板を模式的に示す平面図であり、(b)は、その正面図であり、(c)は、そのA‐A線断面図である。
【0028】
図1を用いて説明したように、連結鋼板20は、床開口99の両側面に沿うように一対が設置されるが、図3では、一対の連結鋼板20,20のうち、一方の連結鋼板20についてのみ示している。
【0029】
図3(c)に示すように、連結鋼板20は、上面部21と、側面部22と、下面部23とからなる。上面部21は、側面部22の上端から水平に延設し、その下面は、床100の上面と接する部分である。側面部22は、床100の側面と接する部分である。また、側面部22は、樹脂成型受け枠30の側面に沿う部分である。下面部23は、側面部22の下端から上面部21とは反対の方向に水平に延説し、樹脂成型受け枠30の下端と接する部分である。連結鋼板20は、長さが樹脂成型受け枠30の長手方向の長さの約2倍とされ、具体的には、例えば約52cmとされる。
【0030】
図3(a)に示すように、下面部23には、取付用ビスを挿通させるためのビス用穴96が所定の間隔に複数設けられている。取付用ビスにより、連結鋼板20の下面部23と、樹脂成型受け枠30の下端とが固定される。
【0031】
図3(b)に示すように、側面部22には、釘98を挿通させるための釘穴97が設けられている。図1を用いて説明したように、連結鋼板20は、樹脂成型受け枠30とともに、釘98により床100に固定される。
【0032】
本実施形態において、連結鋼板20としては、ガルバリウム鋼板が用いられる。もっとも、本発明においてはこの例に限定されず、例えば、ステンレス鋼板等を用いることとしてもよい。本発明における連結鋼板としては、床用ガラリの強度を補強することができるものである限り、任意の金属により構成されるものを採用することが可能である。
【0033】
以上、図3を用いて、連結鋼板20について説明した。
続いて、図4及び図5を用いて、樹脂成型受け枠30について説明する。
【0034】
図4(a)は、本発明の一実施形態に係る樹脂成型受け枠を模式的に示す平面図であり、(b)は、そのA‐A線断面図であり、(c)は、そのB‐B線断面図であり、(d)は、そのC‐C線断面図であり、(e)は、その底面図であり、(f)は、そのD‐D線断面図である。
【0035】
図4(a)に示すように、樹脂成型受け枠30は、長手方向に延びた一対の側壁部31,31と、端部側側壁部32と、この端部側側壁部32と対向する連結側側壁部33とで囲まれた平面視長方形状を有し、下部には、対向する側壁部31,31の下方部を繋ぐように所定間隔で設けられた複数の桟部34を備える。樹脂成型受け枠30の寸法としては、例えば、長さが約27cm、幅が約9cm、高さが約4cmとすることができ、側壁部31の長さが、連結鋼板20の長さの約半分とされる。
そして、一対の側壁部31,31、端部側側壁部32、連結側側壁部33及び複数の桟部34よって囲まれた空間が、開口35を形成している。
【0036】
本実施形態に係る樹脂成型受け枠30は、ポリプロピレン製である。もっとも、本発明における樹脂成型受け枠は、樹脂製であれば特に限定されず、例えば、ポリエチレン製やポリスチレン製等であってもよい。
【0037】
図5(a)は、図4(c)に示す側壁部31の部分拡大図であり、(b)は、図4(d)に示す側壁部31の部分拡大図であり、(c)は、図4(b)に示す端部側側壁部32の部分拡大図であり、(d)は、図4(b)に示す連結側側壁部33の部分拡大図であり、(e)は、図4(b)に示す桟部34の部分拡大図である。
【0038】
図5(a)に示すように、側壁部31は、係止部36と、基体37とからなる。係止部36は、垂直壁面を有する基体37の上端(上側縁)から外側へ水平方向に張り出すように延びて設けられたフランジ部を有し、連結鋼板20の上面部21を介して、床100の上面に係止されるものである。なお、係止部36のフランジ部の幅寸法は、例えば約0.5〜1cmとすることができる。また、基体37の中央部には内側に突出する第1の段部及びその下方にさらに内側に突出する第2の段部が形成されている。第2の段部は、桟部34の上面とほぼ同じ高さに設けられており、フィルター40の端縁部を係止するためのものである。
図5(b)に示すように、基体37の上部に設けられた傾斜面部には、釘98を斜め姿勢において挿通させるための釘挿通部38が設けられている。
【0039】
図5(c)に示すように、端部側側壁部32は、垂直壁面を有する基体60と、その上側部61から内側に突出した突出片62と、上端縁63から外側に張り出したフランジ部64とを備える。フランジ部64は床100の上面に係止されるものである。
一方、図5(d)に示すように、連結側側壁部33は、垂直壁面を有する基体70を備え、その上側部71から内側に突出し、端部側側壁部32の突出片62と同じ高さ位置に設けられた突出片72が形成されている。端部側側壁部32と異なり、連結側側壁部33には、上端縁から外側に張り出すフランジ部が設けられていない。
従って、2個の樹脂成型受け枠30の連結側側壁部33同士を突き合わせて配置することにより、該2個の樹脂成型受け枠30を連結鋼板20によって一直線上に連結することができる。
【0040】
また、図5(e)に示すように、桟部34は、中空のアーチ状に形成され、この上にフィルター40が載置される。
さらに、図4(e)に示すように、樹脂成型受け枠30の側壁部31の下端部において内側に突出した突出片に、取付用ビスを挿通させるためのビス用穴39が所定の間隔に複数設けられている。上述したように、取付用ビスにより、樹脂成型受け枠30のビス用穴39と連結鋼板20の下面部23のビス用穴96とを重ねてビス止めすることにより、樹脂成型受け枠30の下端と、連結鋼板20の下面部23とを固定することができる。
【0041】
以上、図4及び図5を用いて、樹脂成型受け枠30について説明した。
続いて、図6を用いて、フィルター40について説明する。
【0042】
図6(a)は、本発明の一実施形態に係るフィルターを模式的に示す平面図であり、(b)は、そのA‐A線断面図であり、(c)は、そのB‐B線断面図であり、(d)は、(c)の一部の部分拡大図であり、(e)は、(b)の一部の部分拡大図である。
【0043】
フィルター40は、平面視長方形状を有し、枠部とこの枠部に張設された網目状のネット部とを有するフィルター本体41と、フィルター本体41の長手方向中央寄り側縁部に設けられた把手部42とを備える。
フィルター本体41により、虫の通過を防止できるとともに、ごみや塵を除去することができるため、メンテナンス性に優れた床用ガラリを提供することができる。把手部42は、フィルター40を掴んで樹脂成型受け枠30から取り出すためのつまみである。
【0044】
以上、図6を用いて、フィルター40について説明した。
続いて、図7及び図8を用いて、樹脂成型蓋50について説明する。
【0045】
図7(a)は、本発明の一実施形態に係る樹脂成型蓋を模式的に示す平面図であり、(b)は、そのA‐A線断面図であり、(c)は、その一部の部分拡大図であり、(d)は、そのB‐B線断面図であり、(e)は、そのC‐C線断面図であり、(f)は、その側面図である。
図8(a)は、その底面図であり、(b)は、そのD‐D線断面図である。
【0046】
図7(a)に示すように、樹脂成型蓋50は、複数の壁板を格子状に組み合わせることで複数の通気口54が形成された、平面視長方形状を有し、所定間隔で平行に立設された複数の第1の壁板51と、これと直交するように所定間隔で平行に立設された複数の第2の壁板52とを備える。図7(b)、(c)に示すように、樹脂成型蓋50の両端部のそれぞれには、樹脂成型受け枠30の端部側側壁部32の突出片62及び連結側側壁部33の突出片72と係合する鉤状突起部が形成された係合片55を有する固定部53が設けられている。固定部53は、樹脂成型蓋50と樹脂成型受け枠30とを固定させるためのものである。
【0047】
また、固定部53(係合片55)の上端縁を指先で引き上げると、係合片55が内側に撓み、その鉤状突起部が樹脂成型受け枠30の端部側側壁部32の突出片62及び連結側側壁部33の突出片72から外れ、樹脂成型受け枠30内から樹脂成型蓋50を取り出すことができる。
【0048】
本実施形態に係る樹脂成型蓋50は、ポリプロピレン製である。もっとも、本発明における樹脂成型蓋は、樹脂製であれば特に限定されず、例えば、ポリエチレン製やポリスチレン製等であってもよい。
【0049】
以上、第1実施形態について説明した。
第1実施形態に係る床用ガラリ10によれば、2個の樹脂成型受け枠30の側面に沿って連結鋼板20が設けられている。従って、2個の樹脂成型受け枠30を一直線上に並べることによりサイズが大きくなった場合であっても、連結鋼板20により連結、補強されるため、充分な強度を確保することができる。
また、サイズを大きくする場合、連結鋼板20に沿って2個の樹脂成型受け枠30を一直線上に並べて連結すればよいので、施工の簡便化を図ることができる。
【0050】
[第2実施形態]
第1実施形態では、2個の樹脂成型受け枠30が連結されることにより床用ガラリ10が構成される場合について説明した。これに対し、第2実施形態では、3個の樹脂成型受け枠30が連結されることにより床用ガラリ10が構成される場合について説明する。
【0051】
以下においては、第1実施形態に係る床用ガラリ10の構成要素と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明することとする。また、第1実施形態における説明が第2実施形態においても当てはまる部分については、説明を省略することとする。
【0052】
図9及び図10に示すように、第2実施形態では、3個の樹脂成型受け枠を一直線上に並べることで、全体の長さを長くしたものである。3個の樹脂成型受け枠のうち両端の2個の樹脂成型受け枠は、上記第1実施形態で用いたものと同じ構造のものとされ、また樹脂成型蓋、フィルターも同様の構成のものを使用しており、これらの説明は省略し、以下、連結鋼板及び3個の樹脂成型受け枠のうち真ん中に配置される樹脂成型受け枠について説明する。
【0053】
第2実施形態に係る連結鋼板は、第1実施形態と比較して床用ガラリ10のサイズが大きくなっていることに伴い、長手方向の長さが第1実施形態に係る連結鋼板20よりも長くされている以外は、同様の構造を有するものとされ、その長さは、約77cmとされる。
【0054】
続いて、第2実施形態における樹脂成型受け枠について説明する。
第1実施形態における樹脂成型受け枠には、樹脂成型受け枠30という1種類の樹脂成型受け枠が存在するのみである。
これに対し、第2実施形態における樹脂成型受け枠には、樹脂成型受け枠30と樹脂成型受け枠130という2種類の樹脂成型受け枠が存在する。そして、第2実施形態における3個の樹脂成型受け枠は、両側に配置される2個の樹脂成型受け枠30と、その間に配置される1個の樹脂成型受け枠130とからなる。
【0055】
樹脂成型受け枠30は、本発明における第1のタイプの樹脂成型受け枠に相当するものである。一方、樹脂成型受け枠130は、本発明における第2のタイプの樹脂成型受け枠に相当するものである。
【0056】
図11(a)〜(e)に示すように、樹脂成型受け枠130は、長手方向に延びた一対の側壁部131,131と、短手方向の一対の連結側側壁部133(133a,133b)とで囲まれた平面視長方形状を有し、下部には、対向する側壁部131,131の下方部を繋ぐように所定間隔で設けられた複数の桟部134を備える。樹脂成型受け枠130の寸法としては、例えば、長さが約25cm、幅が約9cm、高さが約4cmとすることができる。
そして、一対の側壁部131,131、一対の連結側側壁部(133a,133b)及び複数の桟部134よって囲まれた空間が、開口135を形成している。
【0057】
図12(a)に示すように、側壁部131は、係止部136と、基体137とからなる。係止部136は、垂直壁面を有する基体137の上端から外側へ水平方向に張り出すように延びて設けられたフランジ部を有し、連結鋼板20の上面部21を介して、床100の上面に係止されるものである。なお、係止部136のフランジ部の幅寸法は、例えば約0.5〜1cmとすることができる。また、基体137の中央部には内側に突出する第1の段部及びその下方にさらに内側に突出する第2の段部が形成されている。第2の段部は、桟部134の上面とほぼ同じ高さに設けられており、フィルター40の端縁部を係止するためのものである。
図12(b)に示すように、基体137の上部に設けられた傾斜面部には、釘98を斜め姿勢において挿通させるための釘挿通部138が設けられている。
【0058】
図12(c)、(d)に示すように、連結側側壁部133(133a,133b)は、垂直壁面を有する基体170と、その上端部171から内側に突出した突出片172とを備える。従って、樹脂成型受け枠130の両側にその連結側側壁部133と第1実施形態で示した樹脂成型受け枠30の連結側側壁部33とを突き合わせて配置することにより、3個の樹脂成型受け枠30,130,30を連結鋼板によって一直線上に連結することができる。
【0059】
また、図12(e)に示すように、桟部134は、第1実施形態の桟部34と同様に、中空のアーチ状に形成され、この上にフィルター40が載置される。
さらに、図11(e)に示すように、第1実施形態のときと同様に、樹脂成型受け枠130の側壁部131の下端部において内側に突出した突出片に、取付用ビスを挿通させるためのビス用穴139が所定の間隔に複数設けられ、連結鋼板の下面部のビス用穴とを重ねてビス止めすることにより、樹脂成型受け枠130の下端と、連結鋼板の下面部とを固定することができる。
【0060】
以上、第2実施形態について説明した。
第2実施形態において、樹脂成型受け枠は、2個の樹脂成型受け枠30と、1個の樹脂成型受け枠130という3個の樹脂成型受け枠によって構成されることとして説明した。しかし、本発明において、樹脂成型受け枠の個数は、この例に限定されない。本発明においては、2個の樹脂成型受け枠30(第1のタイプ)と、この間に配置されるN個(Nは0以上の任意の整数)の樹脂成型受け枠130(第2のタイプ)という(N+2)個の樹脂成型受け枠によって構成されることすることが可能である。
【0061】
そして、このように、第2のタイプの樹脂成型受け枠の配置数を異ならせることによって全体の長さ寸法を調節することができるため、従来のように、工場で所定の長さに組み上げた羽根板をフレームの長さに合わせて用意しておくといった必要もない。
また、第2のタイプの樹脂成型受け枠の配置数を異ならせることによって、サイズが大きくなった場合であっても、連結鋼板により補強されるため、充分な強度を確保することができる。
【0062】
以上、本発明に係る床用ガラリについて、複数個の樹脂成型受け枠(ガラリユニット)を連結する連結部材として、一対の連結鋼板を用いる場合の例を説明したが、本発明はこれに限定されることなく、例えば、一対の連結鋼板を接続部により接続して一体とした鋼板製の連結部材として用いてもよいし、複数個の樹脂成型受け枠を直線状に並べたときの一方の側面側だけに連結鋼板を配置するようにしてもよい。また、それ以外の構成においても、上述した例に限定されるものではなく、本発明の構成を充足する範囲内で、適宜設計変更を行うことが可能である。
【符号の説明】
【0063】
10 床用ガラリ
20 連結鋼板
30 樹脂成型受け枠(第1のタイプ)
40 フィルター
50 樹脂成型蓋
98 釘
99 床開口
100 床
130 樹脂成型受け枠(第2のタイプ)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
住宅の床面に設けられた通気口に設置される床用ガラリであって、
複数の開口が形成された平面視長方形状の樹脂成型蓋、及び、上下方向に貫通する開口が形成され、前記樹脂成型蓋が上部開口部に装着される平面視長方形状の樹脂成型受け枠を有するガラリユニットと、
複数個の前記樹脂成型受け枠を一直線上に並べて連結するために、前記複数個の樹脂成型受け枠の側面に沿って配置される鋼板部を有する連結部材と
を備えることを特徴とする床用ガラリ。
【請求項2】
前記連結部材は、
前記複数個の樹脂成型受け枠を一直線上に並べたときの両側面のそれぞれに沿って配置される一対の連結鋼板を備えることを特徴とする請求項1に記載の床用ガラリ。
【請求項3】
前記樹脂成型受け枠には、
両上側縁及び一方の上端縁に外側に張り出したフランジ部を有する第1のタイプの樹脂成型受け枠と、両上側縁にのみ外側に張り出したフランジ部を有する第2のタイプの樹脂成型受け枠という2種類の樹脂成型受け枠があり、
前記複数個の樹脂成型受け枠は、
前記複数個の樹脂成型受け枠の側面を一直線上に並べて連結したときの両端に配置された前記第1のタイプの樹脂成型受け枠と、両端に配置された前記第1のタイプの樹脂成型受け枠に挟まれるように間に配置された前記第2のタイプの樹脂成型受け枠とからなる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の床用ガラリ。
【請求項1】
住宅の床面に設けられた通気口に設置される床用ガラリであって、
複数の開口が形成された平面視長方形状の樹脂成型蓋、及び、上下方向に貫通する開口が形成され、前記樹脂成型蓋が上部開口部に装着される平面視長方形状の樹脂成型受け枠を有するガラリユニットと、
複数個の前記樹脂成型受け枠を一直線上に並べて連結するために、前記複数個の樹脂成型受け枠の側面に沿って配置される鋼板部を有する連結部材と
を備えることを特徴とする床用ガラリ。
【請求項2】
前記連結部材は、
前記複数個の樹脂成型受け枠を一直線上に並べたときの両側面のそれぞれに沿って配置される一対の連結鋼板を備えることを特徴とする請求項1に記載の床用ガラリ。
【請求項3】
前記樹脂成型受け枠には、
両上側縁及び一方の上端縁に外側に張り出したフランジ部を有する第1のタイプの樹脂成型受け枠と、両上側縁にのみ外側に張り出したフランジ部を有する第2のタイプの樹脂成型受け枠という2種類の樹脂成型受け枠があり、
前記複数個の樹脂成型受け枠は、
前記複数個の樹脂成型受け枠の側面を一直線上に並べて連結したときの両端に配置された前記第1のタイプの樹脂成型受け枠と、両端に配置された前記第1のタイプの樹脂成型受け枠に挟まれるように間に配置された前記第2のタイプの樹脂成型受け枠とからなる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の床用ガラリ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−163844(P2010−163844A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−9126(P2009−9126)
【出願日】平成21年1月19日(2009.1.19)
【出願人】(390004145)城東テクノ株式会社 (53)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年1月19日(2009.1.19)
【出願人】(390004145)城東テクノ株式会社 (53)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]