廃材研磨装置およびその研磨方法
【課題】量産を想定した破砕碍子等の廃材の再利用に際して、簡単な装置および方法により効率良く且つ安定して研磨することにより廃材の鋭利な先端を、研磨処理する装置および方法を提供する。
【解決手段】回転駆動装置5により横軸回りに回転駆動され且つ廃材が投入される回動ドラム10と、該回動ドラム10内に固定され、回動ドラム10とともに回転して回動ドラム10に投入された廃材8を掻揚げる掻揚手段20と、前記回動ドラム内に固定され、前記掻揚手段20により掻揚げられた後に落下した廃材8が衝突し飛散させる研磨促進手段25とが設けられている。
【解決手段】回転駆動装置5により横軸回りに回転駆動され且つ廃材が投入される回動ドラム10と、該回動ドラム10内に固定され、回動ドラム10とともに回転して回動ドラム10に投入された廃材8を掻揚げる掻揚手段20と、前記回動ドラム内に固定され、前記掻揚手段20により掻揚げられた後に落下した廃材8が衝突し飛散させる研磨促進手段25とが設けられている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃材研磨装置およびその研磨方法に係り、特に、破砕碍子等の廃材をリサイクル材に加工処理する廃材研磨装置およびその研磨方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、電力関係において、電線を絶縁し支持するために電柱や鉄塔等に取付けられる碍子が周知である。この碍子の大半は投棄処分されているのが現状である。しかしながら、この処分策は、産業廃棄物の処分場の枯渇への対応問題や、貴重な資源の再利用化など豊かな地球環境を維持するうえで検討しなければならない重要な課題である。
【0003】
そこで、近年では、資源の有効利用の観点から、碍子等の産業廃棄物の再利用が図られている(例えば、特許文献1参照)。一般的に碍子は、陶器製等の絶縁性を有する碍子本体に、キャップ等の金具が設けられた構造のものである。この碍子は、使用済みになった場合に、碍子本体と金具とに分離される。そして、碍子本体は破砕された状態(以下、破砕碍子という。)で道路舗装用資材等として再利用され、金具は金属製品として再利用されている。
【0004】
かかる破砕碍子を道路舗装用骨材として再利用する場合には、破砕機で破砕碍子を所定の大きさに破砕している。破砕碍子は強くて脆いことから、破砕したときの形状は、破砕碍子以外の一般的な骨材に比し扁平であり、その周辺部が刃物に匹敵する程の鋭利なものとなっているため、道路舗装時での作業性や取扱い上において、極めて危険な形状である。
【0005】
また、廃材の角を面取り加工する廃材の面取り加工装置が公知である(例えば、特許文献2参照)。かかる面取り加工装置は、回転ドラムの周壁内面に攪拌羽が設けられており、回転ドラム内に廃材と共に多数の研磨材が投入される。そして、回転ドラムを回転させ、攪拌羽で廃材と研磨材とを攪拌しながら廃材の角部を研磨するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−137623号公報
【特許文献2】特開2007−276074号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記特許文献2に記載の面取り加工装置は、多数の金属製の研磨材を使用するため、多数の研磨材と、研磨加工終了後に廃材から金属製の研磨材を除去する磁気選別機とが必要となり、装置が複雑化する問題がある。しかも、かかる面取り加工装置は、攪拌羽で廃材と研磨材とを攪拌するだけの構成であるため、研磨材より十分に硬さの劣る廃材の面取りは可能であったとしても、特許文献1の方法により得られた破砕碍子のような形状が不規則で且つ強い鋭利な先端部を、安定して均等に研磨するのには適していない。
【0008】
本発明は、量産を想定した破砕碍子等の廃材の再利用に際して、廃材の鋭利な先端を、簡単な装置により効率良く且つ安定して研磨することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明が講じた解決手段は、回転駆動装置により横軸回りに回転駆動され且つ廃材が投入される回動ドラムと、該回動ドラム内に固定され、回動ドラムとともに回転して回動ドラムに投入された廃材を掻揚げる掻揚手段と、前記回動ドラム内に固定され、前記掻揚手段により掻揚げられた後に落下した廃材が衝突し飛散させる研磨促進手段とが設けられていることにある。
【0010】
かかる廃材研磨装置において、回動ドラムに投入された廃材は、回動ドラムとともに回転する掻揚手段により掻揚げられる。さらに、回動ドラムの回転により、廃材は掻揚手段から自然落下し、下方の研磨促進手段に衝突する。かかる研磨促進手段は、廃材を不規則な方向(任意の方向)に飛散させる。この飛散する廃材が、回動ドラムの下部に蓄積する廃材とぶつかり合う。そして、そのときの衝撃により、それぞれの廃材の先端が相互に擦り合い研磨される。
【0011】
前記廃材研磨装置において、前記回動ドラムの一方には、ホッパが設けられるとともに、回動ドラムの他方には、処理済み廃材が排出される排出口が設けられ、前記回動ドラム内には、前記ホッパから排出口側に向けて複数の処理室が、廃材の移動を制御する制御板により区画形成され、少なくとも何れか一つの処理室に前記掻揚手段と研磨促進手段とを備えたことにある。
【0012】
かかる廃材研磨装置において、各処理室に所定量の廃材を蓄積し、各処理室において連続して廃材を効率良く且つ安定して処理することが可能となる。
【0013】
本発明の廃材の研磨方法は、廃材が投入される回動ドラムを回転駆動手段により回転し、前記回動ドラム内に投入した廃材を、回動ドラム内に設けられた掻揚手段で掻揚げ、さらに廃材を掻揚手段により掻揚げた後に落下させ、落下した廃材を回動ドラム内に設けられた研磨促進手段に衝突させて飛散させ、廃材を相互に衝突させることにより、廃材の先端を研磨することにある。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、回動ドラムを回転させて、掻揚手段による廃材の掻揚げ作用と、研磨促進手段による廃材の飛散衝突作用とを繰返すことにより、廃材の粒子相互の擦り合せ効果が向上し、廃材の鋭利な先端を効率良く且つ安定して研磨することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係る廃材研磨装置の一部破断を含む正面図である。
【図2】同廃材研磨装置のホッパを除いた状態の側面図である。
【図3】同廃材研磨装置の支持台部および回転駆動装置を示す平面図である。
【図4】同分解処装置の回動ドラムの平面図である。
【図5】図1のX−X線矢視断面図である。
【図6】回動ドラムの内部を示す斜視図である。
【図7】(a)〜(c)は破砕碍子を破砕する工程をそれぞれ示す断面図である。
【図8】研磨碍子を示し、(a)は研磨前の研磨碍子の平面図、(b)は研磨後の研磨碍子の平面図である。
【図9】本発明の他実施形態に係る廃材研磨装置の一部破断を含む正面図である。
【図10】同他実施形態に係る廃材研磨装置の正面図である。
【図11】同廃材研磨装置の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0017】
図1〜図8は、本発明の廃材研磨装置の一実施形態を示す。本廃材研磨装置1は、図1および図2に示すように、接地される支持台部2と、この支持台部2に横軸回りに回転自在に支持された円筒形状の回動ドラム10と、この回動ドラム10の一端に位置するように、支持台部2に支持されたホッパ7と、回動ドラム10を回転させる回転駆動装置5とを備えている。そして、ホッパ7に投入された破砕碍子8が回動ドラム10内に供給されるようになっている。なお、廃材としては、金具を除去した陶器からなる破砕碍子8を例示する。
【0018】
回動ドラム10の周壁内面には、制御手段としての制御板11、12が、回動ドラム10の長手方向に所定間隔をおいて設けられている。本実施形態では、例えば、2枚の制御板11、12が、回動ドラム10の長手方向に所定の間隔をおいて設けられている。かかる制御板11、12を設けることにより、回動ドラム10を長手方向に3分割して複数の処理室が形成されている。具体的には、回動ドラム10は、ホッパ7側(破砕碍子8の移動方向の上流側)から下流側となる回動ドラム10の他端に向けて、第1室15、第2室16および第3室17が順次形成されている。
【0019】
各制御板11、12は、所定量の破砕碍子8を第1室15および第2室16にそれぞれ蓄積するためのもので、中央部に開口11a、12aを有する環状の板材からなる。また、各制御板11、12は、回動ドラム10の周方向の全周にわたって設けられており、各制御板11の高さH1は、第1室15および第2室16の各室に所定量の破砕碍子8を蓄積させることができる任意の高さに設定されている。
【0020】
第1室15および第2室16内部には、廃材の掻揚手段20と研磨促進手段25とが設けられている。以下、第1室15における掻揚手段20と研磨促進手段25とについて説明する。
【0021】
掻揚手段20は、回動ドラム10の周壁内面で且つ長手方向に沿うように設けられた長尺状の角材からなる。そして、複数条の掻揚手段20が、回動ドラム10の円周方向に所定間隔をおいて平行に配置されている。掻揚手段20は、回動ドラム10が回転する際に、回動ドラム10内の破砕碍子8を掻揚げて自然落下させる機能を備えている。掻揚手段20の突出高さ(回動ドラム10の中心方向への長さ)は、所定量の破砕碍子8を掻揚げることができるように、任意に設定可能である。また、掻揚手段20の突出高さは、全てのものが同一であっても、相違するものを交互に配置してもよい。
【0022】
研磨促進手段25は、第1研磨促進部材26a、26bと、第2研磨促進部材27とから構成されている。第1研磨促進部材26a、26bは、複数本の長尺状の鋼管または異形鉄筋(異形棒鋼)等の長尺体から構成されている。すなわち、第1研磨促進部材26a、26bは、図1、図2および図6に示すように、一対の長尺体が、X状に交差されて回動ドラム10の直径方向に配置されたものである。一方の第1研磨促進部材26aは、一端(図6に示す右側)が回動ドラム10上流側に連結され、他端が回動ドラム10下流側に連結されている。また、他方の第1研磨促進部材26bは、一端が回動ドラム10下流側に連結され、他端が回動ドラム10上流側に連結されている。
【0023】
かかる第1研磨促進部材26a、26bは、前記掻揚手段20により掻揚げられた破砕碍子8が、掻揚手段20から落下した後に当接(衝突)する構成である。そして、第1研磨促進部材26a、26bは、衝突した破砕碍子8を任意の方向に向けて飛散させる機能を備えている。
【0024】
第2研磨促進部材27は、第1研磨促進部材26a、26bの両側に位置するように設けられている。第2研磨促進部材27は、長尺状の鋼管または異形鉄筋等の長尺体からなり、その両端が、支持部材28により支持されている。また、複数の第2研磨促進部材27が、回動ドラム10の周壁内面と所定の間隔を有し且つ互いに平行となるように支持されている。この第2研磨促進部材27も破砕碍子8を任意の方向に向けて飛散させる機能を備えている。
【0025】
図1および図5に示すように、第2室16も前記廃材の掻揚手段20と研磨促進手段25とを備えているが、第2室の掻揚手段20および研磨促進手段25は、第1室の掻揚手段20および研磨促進手段25に対して90°回動ドラム10の円周方向に回転させた位置にそれぞれ設けられている。なお、図6において、第2室16内の掻揚手段20および研磨促進手段25は図示省略している。
【0026】
図4に示すように、回動ドラム10における第1室15および第2室16を設けた部分には、矩形状のメンテナンス用の点検開口13が形成されている。この点検開口13は点検蓋14により開閉自在になっている。そして、この点検開口13の開口縁に沿って第2研磨促進部材27が設けられている。なお、回動ドラム10は、点検開口13を形成することにより、ねじり方向等に対する強度が低下する。しかしながら、支持部材28が点検開口13の4隅近傍に設けられ、第2研磨促進部材27を支持しているため、第2研磨促進部材27が補強材の機能を有する。なお、この点検開口13は必ずしも設ける必要はない。
【0027】
また、回動ドラム10の他端には、処理された破砕碍子8が排出される排出口10aが形成されている。
【0028】
回転駆動装置5は、前記支持台部2に設けられ且つ回動ドラム10を回転自在に支持する4個のローラ30a、30b、30c、30dと、ローラ30aを回転駆動させるモータ31と、ローラ30aおよびローラ30bとを連動連結する連結シャフト32とから構成されている。モータ31は、図示省略の制御盤により、回動ドラム10を所定の回転速度で回転できるように制御されている。
【0029】
本実施形態の廃材研磨装置1は、以上の構成からなり、次に、かかる装置1を使用して、破砕碍子8を研磨処理する場合について説明する。
【0030】
先ず、碍子を周知の破砕機を使用して予め所定の大きさに破砕し、破砕碍子8と金具とを分離する。なお、破砕碍子8は、その周辺部が刃物に匹敵する程の鋭利なものとなっている(図8(a)参照)。
【0031】
破砕碍子8は、ベルトコンベア(図示省略)により適宜搬送され、ホッパ7に投入される。ホッパ7に投入された破砕碍子8は、所定速度で回転する回動ドラム10の一端から第1室15に投入される。
【0032】
第1室15に投入された破砕碍子8は、第1制御板11に当接して下流側の第2室16への移動が妨げられることにより、第1室15内で蓄積される。第1室15内の破砕碍子8は、回動ドラム10とともに回転する掻揚手段20により掻揚げられる。
【0033】
さらに、回動ドラム10の回転により、所定高さまで掻揚げられた破砕碍子8は掻揚手段20から自然落下し、下方の研磨促進手段25に衝突する。
【0034】
すなわち、第1研磨促進部材26a、26bは、表面が凹凸形状または滑り易くなっており、且つ傾斜しているため、研磨促進部材26a、26bの任意の部分に衝突した破砕碍子8は、不規則な方向に飛散し、その後に、回動ドラム10の下部に蓄積する破砕碍子8とぶつかり合う。そして、そのときの衝撃により、それぞれの破砕碍子8の先端が相互に擦り合い研磨される。
【0035】
同様にして、所定高さの掻揚手段20から落下した破砕碍子8は、第2研磨促進部材27にも衝突することとなる。この第2研磨促進部材27は、第1研磨促進部材26a、26bと構造が相違し、しかも、第1研磨促進部材26a、26bとは離れた位置に設けられているため、第1研磨促進部材26a、26bに衝突しなかった破砕碍子8も衝突する。
【0036】
この破砕碍子8は、不規則な方向に飛散し、回動ドラム10内の蓄積された破砕碍子8とぶつかり合う。そして、そのときの衝撃により、それぞれの破砕碍子8の先端が相互に擦り合い研磨される。
【0037】
なお、第1研磨促進部材26a、26bおよび第2研磨促進部材27の一方に衝突した破砕碍子8が、さらに他方にも衝突することもある。
【0038】
このように、回動ドラム10の回転により、掻揚手段20による破砕碍子8の掻揚げ作用と、研磨促進手段25による破砕碍子8の飛散衝突作用とを繰返す(図7(a)参照)。
【0039】
破砕碍子8がホッパ7から順次投入されると、第1室15内の破砕碍子8の量が増加するため、蓄積された破砕碍子8上部が滑るようにして、制御板11の開口11aから第2室16へ移動する(図7(b)参照)。この第2室16においても、前記と同様に破砕碍子8の掻揚げ作用と、落下する破砕碍子8の飛散衝突作用を繰返すことにより、さらに破砕碍子8の先端が研磨されて丸くなり、研磨状況が良好とる。
【0040】
さらに、破砕碍子8が投入されると、第1室15および第2室16内の破砕碍子8の量が増加するため、互いにぶつかり合いながら、第2室16の上部が滑るようにして、制御板12の開口12aから第3室17へ移動する(図7(c)参照)。
【0041】
第3室17においては、掻揚手段20のみ設けられており、研磨促進手段25は設けられていないため、破砕碍子8は掻揚げられながら下流に移動し、回動ドラム10の他端に設けられた排出口10aから排出される。排出された破砕碍子8は、回動ドラム10の他端の下部に配置されたふるい装置35に供給される。ふるい装置35は、3種類の粒度のリサイクル材に分類する。このように、分類された破砕碍子8は、骨材として有効利用することができる(図8(b)参照)。
【0042】
以上のように本実施の形態の廃材研磨装置1は、従来と異なり多数の金属製の研磨材を使用しないため、多数の研磨材と、研磨加工終了後に廃材から金属製の研磨材を除去する磁気選別機とが不要となり、装置を簡単にすることが可能となる。しかも、破砕碍子8のような形状が不規則で且つ強い鋭利な先端部を、安定して均等に研磨することが可能となる。
【0043】
本発明は、前記実施の形態に限定されるものではない。例えば、図9に示す廃材研磨装置1は、第1研磨促進部材26a、26bがS字状に湾曲形成された鋼管または異形鉄筋等の長尺体から構成されている。なお、第1研磨促進部材26a、26bは、S字状以外に任意の形状に湾曲形成することが可能である。
【0044】
また、かかる第1研磨促進部材26a、26bは第3室17にも設けられている。なお、前記図1に示した廃材研磨装置1と同一部材には、同一符号を付してそれぞれの説明は省略する。
【0045】
また、研磨促進手段25は、第1室15にのみ設けることも可能である。さらに、回動ドラム10はホッパ7側の上流側から排出側の下流側に向けて次第に低くなるように、所定角度傾斜して支持することも可能である。このように、回動ドラム10を傾斜させることにより、第1室15、第2室16および第3室17の各室内の破砕碍子8が次の処理室に移動するタイミングを調整することができる。なお、支持台部2に横軸回りに回転自在とは、回動ドラム10を水平に配置した状態は無論、若干傾斜させた場合も含む意味である。
【0046】
本発明は、図10および図11に示すように、バッチ式の廃材研磨装置1を採用することも可能である。この廃材研磨装置1は、回動ドラム10の断面形状が6角形状を呈している。また、回動ドラム10内には、廃材の掻揚手段20と、研磨促進手段25として第1研磨促進部材26a、26bとが設けられている。本実施形態の廃材研磨装置1は、回動ドラム10に形成された投入口19から破砕碍子8が投入される。なお、この投入口19は閉塞蓋18により開閉自在になっている。
【0047】
そして、回動ドラム10をモータ31で回転させると、前記実施の形態と同様に掻揚手段20による掻揚げ作用と、研磨促進手段25による飛散衝突作用により、破砕碍子8の先端が研磨されて丸くなり、研磨状況が良好とる。研磨処理終了後に、回動ドラム10内の破砕碍子8は、投入口19から取り出す。
【0048】
以上のように研磨処理され表面が丸みを帯びるようになった破砕碍子8は、建設用以外に例えば、庭石や人工河川等の敷石としても再利用することも可能である。
【0049】
また、廃材は、碍子に限定されるものではなく、陶器製の食器類や、ガラスや屋根瓦等であってもよい。
【符号の説明】
【0050】
1 廃材研磨装置
2 支持台部
5 回転駆動装置
7 ホッパ
10 回動ドラム
11 制御板
12 制御板
15 第1室(処理室)
16 第2室(処理室)
17 第3室(処理室)
20 掻揚手段
25 研磨促進手段
26a 第1研磨促進部材
26b 第1研磨促進部材
27 第2研磨促進部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃材研磨装置およびその研磨方法に係り、特に、破砕碍子等の廃材をリサイクル材に加工処理する廃材研磨装置およびその研磨方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、電力関係において、電線を絶縁し支持するために電柱や鉄塔等に取付けられる碍子が周知である。この碍子の大半は投棄処分されているのが現状である。しかしながら、この処分策は、産業廃棄物の処分場の枯渇への対応問題や、貴重な資源の再利用化など豊かな地球環境を維持するうえで検討しなければならない重要な課題である。
【0003】
そこで、近年では、資源の有効利用の観点から、碍子等の産業廃棄物の再利用が図られている(例えば、特許文献1参照)。一般的に碍子は、陶器製等の絶縁性を有する碍子本体に、キャップ等の金具が設けられた構造のものである。この碍子は、使用済みになった場合に、碍子本体と金具とに分離される。そして、碍子本体は破砕された状態(以下、破砕碍子という。)で道路舗装用資材等として再利用され、金具は金属製品として再利用されている。
【0004】
かかる破砕碍子を道路舗装用骨材として再利用する場合には、破砕機で破砕碍子を所定の大きさに破砕している。破砕碍子は強くて脆いことから、破砕したときの形状は、破砕碍子以外の一般的な骨材に比し扁平であり、その周辺部が刃物に匹敵する程の鋭利なものとなっているため、道路舗装時での作業性や取扱い上において、極めて危険な形状である。
【0005】
また、廃材の角を面取り加工する廃材の面取り加工装置が公知である(例えば、特許文献2参照)。かかる面取り加工装置は、回転ドラムの周壁内面に攪拌羽が設けられており、回転ドラム内に廃材と共に多数の研磨材が投入される。そして、回転ドラムを回転させ、攪拌羽で廃材と研磨材とを攪拌しながら廃材の角部を研磨するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−137623号公報
【特許文献2】特開2007−276074号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記特許文献2に記載の面取り加工装置は、多数の金属製の研磨材を使用するため、多数の研磨材と、研磨加工終了後に廃材から金属製の研磨材を除去する磁気選別機とが必要となり、装置が複雑化する問題がある。しかも、かかる面取り加工装置は、攪拌羽で廃材と研磨材とを攪拌するだけの構成であるため、研磨材より十分に硬さの劣る廃材の面取りは可能であったとしても、特許文献1の方法により得られた破砕碍子のような形状が不規則で且つ強い鋭利な先端部を、安定して均等に研磨するのには適していない。
【0008】
本発明は、量産を想定した破砕碍子等の廃材の再利用に際して、廃材の鋭利な先端を、簡単な装置により効率良く且つ安定して研磨することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明が講じた解決手段は、回転駆動装置により横軸回りに回転駆動され且つ廃材が投入される回動ドラムと、該回動ドラム内に固定され、回動ドラムとともに回転して回動ドラムに投入された廃材を掻揚げる掻揚手段と、前記回動ドラム内に固定され、前記掻揚手段により掻揚げられた後に落下した廃材が衝突し飛散させる研磨促進手段とが設けられていることにある。
【0010】
かかる廃材研磨装置において、回動ドラムに投入された廃材は、回動ドラムとともに回転する掻揚手段により掻揚げられる。さらに、回動ドラムの回転により、廃材は掻揚手段から自然落下し、下方の研磨促進手段に衝突する。かかる研磨促進手段は、廃材を不規則な方向(任意の方向)に飛散させる。この飛散する廃材が、回動ドラムの下部に蓄積する廃材とぶつかり合う。そして、そのときの衝撃により、それぞれの廃材の先端が相互に擦り合い研磨される。
【0011】
前記廃材研磨装置において、前記回動ドラムの一方には、ホッパが設けられるとともに、回動ドラムの他方には、処理済み廃材が排出される排出口が設けられ、前記回動ドラム内には、前記ホッパから排出口側に向けて複数の処理室が、廃材の移動を制御する制御板により区画形成され、少なくとも何れか一つの処理室に前記掻揚手段と研磨促進手段とを備えたことにある。
【0012】
かかる廃材研磨装置において、各処理室に所定量の廃材を蓄積し、各処理室において連続して廃材を効率良く且つ安定して処理することが可能となる。
【0013】
本発明の廃材の研磨方法は、廃材が投入される回動ドラムを回転駆動手段により回転し、前記回動ドラム内に投入した廃材を、回動ドラム内に設けられた掻揚手段で掻揚げ、さらに廃材を掻揚手段により掻揚げた後に落下させ、落下した廃材を回動ドラム内に設けられた研磨促進手段に衝突させて飛散させ、廃材を相互に衝突させることにより、廃材の先端を研磨することにある。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、回動ドラムを回転させて、掻揚手段による廃材の掻揚げ作用と、研磨促進手段による廃材の飛散衝突作用とを繰返すことにより、廃材の粒子相互の擦り合せ効果が向上し、廃材の鋭利な先端を効率良く且つ安定して研磨することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係る廃材研磨装置の一部破断を含む正面図である。
【図2】同廃材研磨装置のホッパを除いた状態の側面図である。
【図3】同廃材研磨装置の支持台部および回転駆動装置を示す平面図である。
【図4】同分解処装置の回動ドラムの平面図である。
【図5】図1のX−X線矢視断面図である。
【図6】回動ドラムの内部を示す斜視図である。
【図7】(a)〜(c)は破砕碍子を破砕する工程をそれぞれ示す断面図である。
【図8】研磨碍子を示し、(a)は研磨前の研磨碍子の平面図、(b)は研磨後の研磨碍子の平面図である。
【図9】本発明の他実施形態に係る廃材研磨装置の一部破断を含む正面図である。
【図10】同他実施形態に係る廃材研磨装置の正面図である。
【図11】同廃材研磨装置の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0017】
図1〜図8は、本発明の廃材研磨装置の一実施形態を示す。本廃材研磨装置1は、図1および図2に示すように、接地される支持台部2と、この支持台部2に横軸回りに回転自在に支持された円筒形状の回動ドラム10と、この回動ドラム10の一端に位置するように、支持台部2に支持されたホッパ7と、回動ドラム10を回転させる回転駆動装置5とを備えている。そして、ホッパ7に投入された破砕碍子8が回動ドラム10内に供給されるようになっている。なお、廃材としては、金具を除去した陶器からなる破砕碍子8を例示する。
【0018】
回動ドラム10の周壁内面には、制御手段としての制御板11、12が、回動ドラム10の長手方向に所定間隔をおいて設けられている。本実施形態では、例えば、2枚の制御板11、12が、回動ドラム10の長手方向に所定の間隔をおいて設けられている。かかる制御板11、12を設けることにより、回動ドラム10を長手方向に3分割して複数の処理室が形成されている。具体的には、回動ドラム10は、ホッパ7側(破砕碍子8の移動方向の上流側)から下流側となる回動ドラム10の他端に向けて、第1室15、第2室16および第3室17が順次形成されている。
【0019】
各制御板11、12は、所定量の破砕碍子8を第1室15および第2室16にそれぞれ蓄積するためのもので、中央部に開口11a、12aを有する環状の板材からなる。また、各制御板11、12は、回動ドラム10の周方向の全周にわたって設けられており、各制御板11の高さH1は、第1室15および第2室16の各室に所定量の破砕碍子8を蓄積させることができる任意の高さに設定されている。
【0020】
第1室15および第2室16内部には、廃材の掻揚手段20と研磨促進手段25とが設けられている。以下、第1室15における掻揚手段20と研磨促進手段25とについて説明する。
【0021】
掻揚手段20は、回動ドラム10の周壁内面で且つ長手方向に沿うように設けられた長尺状の角材からなる。そして、複数条の掻揚手段20が、回動ドラム10の円周方向に所定間隔をおいて平行に配置されている。掻揚手段20は、回動ドラム10が回転する際に、回動ドラム10内の破砕碍子8を掻揚げて自然落下させる機能を備えている。掻揚手段20の突出高さ(回動ドラム10の中心方向への長さ)は、所定量の破砕碍子8を掻揚げることができるように、任意に設定可能である。また、掻揚手段20の突出高さは、全てのものが同一であっても、相違するものを交互に配置してもよい。
【0022】
研磨促進手段25は、第1研磨促進部材26a、26bと、第2研磨促進部材27とから構成されている。第1研磨促進部材26a、26bは、複数本の長尺状の鋼管または異形鉄筋(異形棒鋼)等の長尺体から構成されている。すなわち、第1研磨促進部材26a、26bは、図1、図2および図6に示すように、一対の長尺体が、X状に交差されて回動ドラム10の直径方向に配置されたものである。一方の第1研磨促進部材26aは、一端(図6に示す右側)が回動ドラム10上流側に連結され、他端が回動ドラム10下流側に連結されている。また、他方の第1研磨促進部材26bは、一端が回動ドラム10下流側に連結され、他端が回動ドラム10上流側に連結されている。
【0023】
かかる第1研磨促進部材26a、26bは、前記掻揚手段20により掻揚げられた破砕碍子8が、掻揚手段20から落下した後に当接(衝突)する構成である。そして、第1研磨促進部材26a、26bは、衝突した破砕碍子8を任意の方向に向けて飛散させる機能を備えている。
【0024】
第2研磨促進部材27は、第1研磨促進部材26a、26bの両側に位置するように設けられている。第2研磨促進部材27は、長尺状の鋼管または異形鉄筋等の長尺体からなり、その両端が、支持部材28により支持されている。また、複数の第2研磨促進部材27が、回動ドラム10の周壁内面と所定の間隔を有し且つ互いに平行となるように支持されている。この第2研磨促進部材27も破砕碍子8を任意の方向に向けて飛散させる機能を備えている。
【0025】
図1および図5に示すように、第2室16も前記廃材の掻揚手段20と研磨促進手段25とを備えているが、第2室の掻揚手段20および研磨促進手段25は、第1室の掻揚手段20および研磨促進手段25に対して90°回動ドラム10の円周方向に回転させた位置にそれぞれ設けられている。なお、図6において、第2室16内の掻揚手段20および研磨促進手段25は図示省略している。
【0026】
図4に示すように、回動ドラム10における第1室15および第2室16を設けた部分には、矩形状のメンテナンス用の点検開口13が形成されている。この点検開口13は点検蓋14により開閉自在になっている。そして、この点検開口13の開口縁に沿って第2研磨促進部材27が設けられている。なお、回動ドラム10は、点検開口13を形成することにより、ねじり方向等に対する強度が低下する。しかしながら、支持部材28が点検開口13の4隅近傍に設けられ、第2研磨促進部材27を支持しているため、第2研磨促進部材27が補強材の機能を有する。なお、この点検開口13は必ずしも設ける必要はない。
【0027】
また、回動ドラム10の他端には、処理された破砕碍子8が排出される排出口10aが形成されている。
【0028】
回転駆動装置5は、前記支持台部2に設けられ且つ回動ドラム10を回転自在に支持する4個のローラ30a、30b、30c、30dと、ローラ30aを回転駆動させるモータ31と、ローラ30aおよびローラ30bとを連動連結する連結シャフト32とから構成されている。モータ31は、図示省略の制御盤により、回動ドラム10を所定の回転速度で回転できるように制御されている。
【0029】
本実施形態の廃材研磨装置1は、以上の構成からなり、次に、かかる装置1を使用して、破砕碍子8を研磨処理する場合について説明する。
【0030】
先ず、碍子を周知の破砕機を使用して予め所定の大きさに破砕し、破砕碍子8と金具とを分離する。なお、破砕碍子8は、その周辺部が刃物に匹敵する程の鋭利なものとなっている(図8(a)参照)。
【0031】
破砕碍子8は、ベルトコンベア(図示省略)により適宜搬送され、ホッパ7に投入される。ホッパ7に投入された破砕碍子8は、所定速度で回転する回動ドラム10の一端から第1室15に投入される。
【0032】
第1室15に投入された破砕碍子8は、第1制御板11に当接して下流側の第2室16への移動が妨げられることにより、第1室15内で蓄積される。第1室15内の破砕碍子8は、回動ドラム10とともに回転する掻揚手段20により掻揚げられる。
【0033】
さらに、回動ドラム10の回転により、所定高さまで掻揚げられた破砕碍子8は掻揚手段20から自然落下し、下方の研磨促進手段25に衝突する。
【0034】
すなわち、第1研磨促進部材26a、26bは、表面が凹凸形状または滑り易くなっており、且つ傾斜しているため、研磨促進部材26a、26bの任意の部分に衝突した破砕碍子8は、不規則な方向に飛散し、その後に、回動ドラム10の下部に蓄積する破砕碍子8とぶつかり合う。そして、そのときの衝撃により、それぞれの破砕碍子8の先端が相互に擦り合い研磨される。
【0035】
同様にして、所定高さの掻揚手段20から落下した破砕碍子8は、第2研磨促進部材27にも衝突することとなる。この第2研磨促進部材27は、第1研磨促進部材26a、26bと構造が相違し、しかも、第1研磨促進部材26a、26bとは離れた位置に設けられているため、第1研磨促進部材26a、26bに衝突しなかった破砕碍子8も衝突する。
【0036】
この破砕碍子8は、不規則な方向に飛散し、回動ドラム10内の蓄積された破砕碍子8とぶつかり合う。そして、そのときの衝撃により、それぞれの破砕碍子8の先端が相互に擦り合い研磨される。
【0037】
なお、第1研磨促進部材26a、26bおよび第2研磨促進部材27の一方に衝突した破砕碍子8が、さらに他方にも衝突することもある。
【0038】
このように、回動ドラム10の回転により、掻揚手段20による破砕碍子8の掻揚げ作用と、研磨促進手段25による破砕碍子8の飛散衝突作用とを繰返す(図7(a)参照)。
【0039】
破砕碍子8がホッパ7から順次投入されると、第1室15内の破砕碍子8の量が増加するため、蓄積された破砕碍子8上部が滑るようにして、制御板11の開口11aから第2室16へ移動する(図7(b)参照)。この第2室16においても、前記と同様に破砕碍子8の掻揚げ作用と、落下する破砕碍子8の飛散衝突作用を繰返すことにより、さらに破砕碍子8の先端が研磨されて丸くなり、研磨状況が良好とる。
【0040】
さらに、破砕碍子8が投入されると、第1室15および第2室16内の破砕碍子8の量が増加するため、互いにぶつかり合いながら、第2室16の上部が滑るようにして、制御板12の開口12aから第3室17へ移動する(図7(c)参照)。
【0041】
第3室17においては、掻揚手段20のみ設けられており、研磨促進手段25は設けられていないため、破砕碍子8は掻揚げられながら下流に移動し、回動ドラム10の他端に設けられた排出口10aから排出される。排出された破砕碍子8は、回動ドラム10の他端の下部に配置されたふるい装置35に供給される。ふるい装置35は、3種類の粒度のリサイクル材に分類する。このように、分類された破砕碍子8は、骨材として有効利用することができる(図8(b)参照)。
【0042】
以上のように本実施の形態の廃材研磨装置1は、従来と異なり多数の金属製の研磨材を使用しないため、多数の研磨材と、研磨加工終了後に廃材から金属製の研磨材を除去する磁気選別機とが不要となり、装置を簡単にすることが可能となる。しかも、破砕碍子8のような形状が不規則で且つ強い鋭利な先端部を、安定して均等に研磨することが可能となる。
【0043】
本発明は、前記実施の形態に限定されるものではない。例えば、図9に示す廃材研磨装置1は、第1研磨促進部材26a、26bがS字状に湾曲形成された鋼管または異形鉄筋等の長尺体から構成されている。なお、第1研磨促進部材26a、26bは、S字状以外に任意の形状に湾曲形成することが可能である。
【0044】
また、かかる第1研磨促進部材26a、26bは第3室17にも設けられている。なお、前記図1に示した廃材研磨装置1と同一部材には、同一符号を付してそれぞれの説明は省略する。
【0045】
また、研磨促進手段25は、第1室15にのみ設けることも可能である。さらに、回動ドラム10はホッパ7側の上流側から排出側の下流側に向けて次第に低くなるように、所定角度傾斜して支持することも可能である。このように、回動ドラム10を傾斜させることにより、第1室15、第2室16および第3室17の各室内の破砕碍子8が次の処理室に移動するタイミングを調整することができる。なお、支持台部2に横軸回りに回転自在とは、回動ドラム10を水平に配置した状態は無論、若干傾斜させた場合も含む意味である。
【0046】
本発明は、図10および図11に示すように、バッチ式の廃材研磨装置1を採用することも可能である。この廃材研磨装置1は、回動ドラム10の断面形状が6角形状を呈している。また、回動ドラム10内には、廃材の掻揚手段20と、研磨促進手段25として第1研磨促進部材26a、26bとが設けられている。本実施形態の廃材研磨装置1は、回動ドラム10に形成された投入口19から破砕碍子8が投入される。なお、この投入口19は閉塞蓋18により開閉自在になっている。
【0047】
そして、回動ドラム10をモータ31で回転させると、前記実施の形態と同様に掻揚手段20による掻揚げ作用と、研磨促進手段25による飛散衝突作用により、破砕碍子8の先端が研磨されて丸くなり、研磨状況が良好とる。研磨処理終了後に、回動ドラム10内の破砕碍子8は、投入口19から取り出す。
【0048】
以上のように研磨処理され表面が丸みを帯びるようになった破砕碍子8は、建設用以外に例えば、庭石や人工河川等の敷石としても再利用することも可能である。
【0049】
また、廃材は、碍子に限定されるものではなく、陶器製の食器類や、ガラスや屋根瓦等であってもよい。
【符号の説明】
【0050】
1 廃材研磨装置
2 支持台部
5 回転駆動装置
7 ホッパ
10 回動ドラム
11 制御板
12 制御板
15 第1室(処理室)
16 第2室(処理室)
17 第3室(処理室)
20 掻揚手段
25 研磨促進手段
26a 第1研磨促進部材
26b 第1研磨促進部材
27 第2研磨促進部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転駆動装置により横軸回りに回転駆動され且つ廃材が投入される回動ドラムと、
該回動ドラム内に固定され、回動ドラムとともに回転して回動ドラムに投入された廃材を掻揚げる掻揚手段と、
前記回動ドラム内に固定され、前記掻揚手段により掻揚げられた後に落下した廃材が衝突し飛散させる研磨促進手段とが設けられていることを特徴とする廃材研磨装置。
【請求項2】
請求項1に記載の廃材研磨装置において、前記回動ドラムの一方には、ホッパが設けられるとともに、回動ドラムの他方には、処理済み廃材が排出される排出口が設けられ、前記回動ドラム内には、前記ホッパから排出口側に向けて複数の処理室が、廃材の移動を制御する制御板により区画形成され、少なくとも何れか一つの処理室に前記掻揚手段と研磨促進手段とを備えたことを特徴とする廃材研磨装置。
【請求項3】
廃材が投入される回動ドラムを回転駆動手段により回転し、前記回動ドラム内に投入した廃材を、回動ドラム内に設けられた掻揚手段で掻揚げ、さらに廃材を掻揚手段により掻揚げた後に落下させ、落下した廃材を回動ドラム内に設けられた研磨促進手段に衝突させて飛散させ、廃材を相互に衝突させることにより、廃材の先端を研磨することを特徴とする廃材の研磨方法。
【請求項1】
回転駆動装置により横軸回りに回転駆動され且つ廃材が投入される回動ドラムと、
該回動ドラム内に固定され、回動ドラムとともに回転して回動ドラムに投入された廃材を掻揚げる掻揚手段と、
前記回動ドラム内に固定され、前記掻揚手段により掻揚げられた後に落下した廃材が衝突し飛散させる研磨促進手段とが設けられていることを特徴とする廃材研磨装置。
【請求項2】
請求項1に記載の廃材研磨装置において、前記回動ドラムの一方には、ホッパが設けられるとともに、回動ドラムの他方には、処理済み廃材が排出される排出口が設けられ、前記回動ドラム内には、前記ホッパから排出口側に向けて複数の処理室が、廃材の移動を制御する制御板により区画形成され、少なくとも何れか一つの処理室に前記掻揚手段と研磨促進手段とを備えたことを特徴とする廃材研磨装置。
【請求項3】
廃材が投入される回動ドラムを回転駆動手段により回転し、前記回動ドラム内に投入した廃材を、回動ドラム内に設けられた掻揚手段で掻揚げ、さらに廃材を掻揚手段により掻揚げた後に落下させ、落下した廃材を回動ドラム内に設けられた研磨促進手段に衝突させて飛散させ、廃材を相互に衝突させることにより、廃材の先端を研磨することを特徴とする廃材の研磨方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−251277(P2011−251277A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−128789(P2010−128789)
【出願日】平成22年6月4日(2010.6.4)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成21年12月20日 骨材資源工学会発行の「骨材資源 No.163 2009 Vol.41」に発表
【出願人】(000156938)関西電力株式会社 (1,442)
【出願人】(594101547)株式会社関電L&A (1)
【出願人】(000125347)学校法人近畿大学 (389)
【出願人】(000121671)奥村機械製作株式会社 (5)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月4日(2010.6.4)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成21年12月20日 骨材資源工学会発行の「骨材資源 No.163 2009 Vol.41」に発表
【出願人】(000156938)関西電力株式会社 (1,442)
【出願人】(594101547)株式会社関電L&A (1)
【出願人】(000125347)学校法人近畿大学 (389)
【出願人】(000121671)奥村機械製作株式会社 (5)
【Fターム(参考)】
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