廃食油回収バイオマス燃料化システム

【課題】廃食油を回収し、自給自足エネルギーの一旦を担うシステムを提供する。
【解決手段】回収した廃食油に凝固剤の他、木質等のバイオマス資源を混ぜ合わせ、ペレット状に固形化して、燃料として販売、活用するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、殆ど廃棄、ゴミ焼却されている廃食油を回収し、ペレット状に固形化してバイオマス燃料として利用するためのものである。
【背景技術】
【０００２】
現在、廃食油は、異物を除去して廃油ストーブで燃焼させて利用したり、極一部の自治体にて回収されバイオマスディーゼル燃料化して自治体運用バスやゴミ収集車等に利用したり、ケイカルと木質粉砕粉を混合し土壌改良剤として利用されたりするが、その他は殆どが凝固剤等と混合され燃えるゴミとして焼却されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特許公開２００９−２９３９０４
【特許文献２】特許公開２００８−５６７９２
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
近い将来やってくる化石燃料枯渇の日本や世界で、あらゆる燃料を自給自足するための技術や対策を今から構築していく必要がある。
本発明は、その一つとして廃食油を回収し、自給自足エネルギー資源として活用するためのシステムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
家庭、飲食店、給食センター等々で使用済みとなった食用油を地域の中心的位置に点在するスーパーマーケットやショッピングセンターを拠点に回収し、集まった廃食油を直近の工場にてペレット状に固形化成形されたペレットをバイオマス燃料としてリサイクル利用するものである。
【選択図】
図−１
【発明の効果】
【０００６】
近い将来、化石燃料が枯渇した日本の次世代でも無くなることはない廃食油を固形化してリサイクル活用することにより、一般家庭、給食センター、飲食店等々で料理用加熱燃料として、また、寒冷地の学校、病院、老人ホーム等々の公共施設での暖房用燃料に利用するための自給自足エネルギーの一旦を担うものである。
また、本発明のシステムで供給されるエネルギーは、太陽光や風力発電のように自然条件の変化に左右されること無く、安定した供給が可能な再生可能エネルギーの一役を担うものである。
【図面の簡単な説明】
【０００７】
【図１】現世代のシステム図
【図２】次世代のシステム図化石燃料枯渇後の自給自足燃料リサイクルシステム
【発明を実施するための形態】
【０００８】
本発明は、図１に示すように一般家庭や給食センター、食品工場、飲食店などから出る廃食油を夫々の量に適した容器を用いて廃食油回収拠点に持ち込み、その集められた廃食油を回収車で成形工場に搬送する。
一般家庭からの持込に対しては計量を行い、その量に応じてエコポイント制度による還元を行い、自給自足エネルギーシステム構築事業参画への理解と啓蒙を図る。
【０００９】
成形工場では、廃食油と凝固剤との混合時に大鋸屑や籾殻等のバイオマスチップも混ぜ合わせて、燃料としての燃焼効率と成形性のアップを図る。
【００１０】
成形されたペレット状の固形燃料は、通販や回収拠点となったスーパーマーケットなどを活用して販売し、バイオマスボイラーやストーブ等で利用される。
【００１１】
化石燃料枯渇後の世界では、一般家庭はもちろん飲食店、公共施設等など煮炊き用コンロや風呂等々で燃料として使用される。
【産業上の利用可能性】
【００１２】
現在の廃食油をバイオマスガス化設備は、極限られた高度なプラント技術を持つ事業所でしか製作できないが、本発明の成形技術は極簡単なものであり、多くの事業所が参画し易く、広く大きな産業となるものと期待できる。
また、化石燃料枯渇後の自給自足エネルギー産業の一躍を担うものと考える。
本発明のシステムは、日本国内だけでなく全世界で生かされるものと考える

【特許請求の範囲】
【請求項１】
本発明は、地域毎の拠点で廃食油を回収し、固形化成形したペレットをバイオマス燃料として販売するシステムである。
【請求項２】
本発明における固形化成形時には、廃食油と凝固剤だけでなく大鋸屑や籾殻等の他のバイオマス資源（チップ等）を混合し、成形性を向上させると共に燃焼効率を向上させて固形化するものである。

【図１】