説明

建具

【課題】内倒し兼内開き(または内開き兼内倒し)窓における内開きの開閉機構を改良するとともに意匠性の向上も図ることができる建具を提供すること。
【解決手段】第1支持装置20および第2支持装置30を介して障子10が窓枠3に支持されているので、従来のようなヒンジ部材が室内側に露出することなく、第1支持装置20や第2支持装置30が室内側に露出しないように隠蔽でき、内倒し兼内開き窓1の意匠性を向上させることができる。そして、第1支持装置20および第2支持装置30によって障子10を縦辷り出し窓と同様の開閉形式で支持可能になり、多様な障子の開閉形式に対応させることができるとともに、内開き時の障子10の垂れ下がりを防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建具に関し、詳しくは、障子が内倒し開閉かつ内開き開閉可能に支持された建具に関する。
【背景技術】
【0002】
住宅等の外壁開口部に設けられる建具(サッシ窓)として、内倒し開閉かつ内開き開閉可能な障子を有した内倒し兼内開き窓(キップ・ドレー窓、または内開き兼内倒し窓であるドレー・キップ窓)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された内倒し兼内開き窓は、窓枠と、窓枠に支持された障子とを備えて構成されている。そして、障子の吊り元側の縦枠下部と下枠との交差部には、鉛直軸(内開き軸用回動軸)および水平軸(内倒し軸用回動軸)の二軸回りに障子を回動支持する二軸支持部が設けられ、吊り元側の縦枠上部と上枠との交差部には、鉛直軸(内開き軸用回動軸)回りに障子を回動支持可能な内開き用支持部が設けられ、下枠には、水平軸(内倒し軸用回動軸)回りに障子を回動支持可能な内倒し用支持部が設けられている。一方、障子の戸先側縦框には、閉鎖位置、内倒し位置および内開き位置の各位置間を回動操作可能にされた操作ハンドルと、この操作ハンドルの回動操作に連動して戸先側縦框、下框および吊り元側縦框の障子外周に沿って移動する連動部材とが設けられている。そして、連動部材における前記内開き用支持部位置には、その鉛直軸と係脱可能な第1係合部が設けられ、連動部材における前記内倒し用支持部位置には、その水平軸と係脱可能な第2係合部が設けられている。
【0003】
以上のような内倒し兼内開き窓において、操作ハンドルを内倒し位置に操作(例えば、閉鎖位置から90°回動操作)した場合には、第2係合部と内倒し用支持部とが係合されかつ第1係合部と内開き用支持部との係合が外れることで、障子が内倒し開閉可能になり、操作ハンドルを内開き位置に操作(例えば、閉鎖位置から180°回動操作)した場合には、第1係合部と内開き用支持部とが係合されかつ第2係合部と内倒し用支持部との係合が外れることで、障子が内開き開閉可能になっている。
【0004】
【特許文献1】実公平6−11349号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、前記特許文献1に記載されたような従来の内倒し兼内開き窓では、内開きの際に障子と窓枠との干渉を避けるために、障子の吊り元側における二軸支持部および内開き用支持部の鉛直軸(内開き軸用回動軸)が障子の室内面よりも室内側に位置し、これらの鉛直軸用ヒンジ部材が室内側に露出して設けられている。このため、従来の内倒し兼内開き窓では、一般的な縦辷り出し窓と同様の内開きの開閉機構を構成することが困難であるとともに、ヒンジ部材が室内に露出することから窓の意匠性が劣ってしまうという問題もある。
【0006】
本発明の目的は、内倒し兼内開き(または内開き兼内倒し)窓における内開きの開閉機構を改良するとともに意匠性の向上も図ることができる建具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の建具は、上枠、下枠、および左右の縦枠を有する窓枠と、この窓枠に支持されて内倒し開閉かつ内開き開閉可能な障子とを備えた建具であって、前記障子は、上框、下框、および左右の縦框を四周框組みした内部に設けられた面材を有して構成されるとともに、前記上框が上部支持手段を介して前記上枠に連結され、前記下框が下部支持手段を介して前記下枠に連結されており、前記左右の縦框のうち、内開き時に開放側となる一方の縦框には、閉鎖位置、内倒し位置および内開き位置の各位置間を回動操作可能にされた操作ハンドルと、この操作ハンドルの回動操作に連動して当該一方の縦框の長手方向に沿って移動する縦連動部材とが設けられ、前記上框には、前記縦連動部材に連結されて当該上框の長手方向に沿って移動し、かつ前記上部支持手段まで延びた上連動部材が設けられ、前記上部支持手段は、前記操作ハンドルの回動操作に伴う前記上連動部材の移動に対応して閉鎖、内倒しおよび内開きの各状態に切り替え可能に構成され、前記下部支持手段は、前記下枠に固定される下部支持ベース部材と、この下部支持ベース部材に基端側が回動自在に連結される下部支持回動部材と、この下部支持回動部材の先端側に連結されかつ前記障子に固定される下部支持取付部材とを少なくとも有するとともに、前記障子の内倒し時において前記下部支持取付部材が前記下部支持回動部材に対して室内側に倒れ、前記障子の内開き時において前記下部支持回動部材が室内側に回動するように構成され、前記下部支持ベース部材には、前記下部支持回動部材の回動軸よりも室外側にて当該下部支持回動部材の上方への移動を規制する規制部が設けられていることを特徴とする。
【0008】
ここで、操作ハンドルの回動操作手順としては、閉鎖位置から内倒し位置を経由して内開き位置に至るもの(つまり、建具がキップ・ドレー窓であるもの)でもよく、あるいは閉鎖位置から内開き位置を経由して内倒し位置に至るもの(つまり、建具がドレー・キップ窓であるもの)でもよい。そして、各位置間の操作ハンドルの回動角度としては、90°に設定したものが一般的であるが、任意の角度に設定可能である。
【0009】
以上の本発明によれば、上部支持手段を介して障子の上框を上枠に連結し、下部支持手段を介して障子の下框を下枠に連結したことで、上部支持手段を上枠と上框との間に配置し、下部支持手段を下枠と下框との間に配置し、これらの上部支持手段および下部支持手段が室内側に露出しないように隠蔽でき、建具の意匠性を向上させることができる。そして、上部支持手段および下部支持手段を上述のように配置したことで、これらの内開き開閉機構として、複数のリンクを用いた縦辷り出し窓と同様の機構を用いることが可能になり、多様な障子の開閉形式に対応させることができるようになる。
また、下部支持手段において、下部支持ベース部材の規制部によって下部支持回動部材の基端側の上方への移動を規制することで、下部支持回動部材の先端側で支持する障子の重量を梃子の作用により確実に支持することができる。すなわち、下部支持回動部材の先端側が室内側に回動し、吊り元側の縦框が室内側に移動するような縦辷り出し窓と同様の開閉形式を採用した場合でも、下部支持回動部材の基端側に作用する偏心モーメントを規制部から下部支持ベース部材および下枠に確実に伝達し、内開き時の障子の垂れ下がりを防止することができる。
【0010】
この際、本発明の建具では、前記下部支持ベース部材の規制部は、当該下部支持ベース部材に設けられた立上片と、この立上片に設けられた挿通孔とを有して構成され、前記下部支持回動部材の基端側には、前記挿通孔に挿通されて当該挿通孔の上辺部に当接可能な被規制部が設けられていることが好ましい。
さらに、本発明の建具では、前記下部支持ベース部材における立上片の室外面および室内面の少なくとも一方には、前記挿通孔の上辺部に沿った補強片が固定されていることが好ましい。
このような構成によれば、下部支持ベース部材の立上片に挿通孔を設けて規制部を構成し、下部支持回動部材の基端側に設けた被規制部を挿通孔に挿通して上辺部に当接させるだけの簡単な構造により障子の重量を確実に支持することができる。そして、挿通孔の上辺部に沿った補強片を立上片に固定すれば、下部支持ベース部材全体や立上片全長の板厚を厚くしなくても、被規制部が当接する挿通孔の上辺部近傍のみを補強することができ、安価かつ確実に規制部の支持強度を高めることができる。
【0011】
また、本発明の建具では、前記下部支持手段は、前記下部支持ベース部材と、前記下部支持回動部材と、前記下部支持取付部材と、前記下部支持ベース部材に一端が軸支される下部支持第1リンク部材と、前記下部支持回動部材の基端部に一端が軸支され他端が前記下部支持第1リンク部材の中間位置に軸支される下部支持第2リンク部材と、前記下部支持回動部材の先端側および前記下部支持第1リンク部材の他端に回動自在に連結される下部支持第3リンク部材とを有して構成され、前記下部支持第3リンク部材に前記下部支持取付部材が連結され、前記障子の内開き時において、前記下部支持第1リンク部材の他端側が室内側に回動するとともに、前記下部支持回動部材の基端部の回動軸が前記下部支持第1リンク部材の一端側にスライドしつつ当該下部支持回動部材が室内側に回動し、これらの下部支持第1リンク部材および下部支持回動部材の回動に連動して前記下部支持第3リンク部材、下部支持取付部材が回動し、前記障子の吊元側となる他方の縦框が縦枠から離れつつ室内側に移動して当該障子が内開きされることが好ましい。
このような構成によれば、下部支持回動部材と第1〜第3のリンク部材とを組み合わせて下部支持手段を構成し、内開き時に障子の吊元側の縦框が縦枠から離れつつ室内側に移動するように構成したことで、縦辷り出し窓と同様の開閉形式とすることができる。従って、障子の室内面において上框、下框、および左右の縦框から見付け方向外方に延びる突片を設けるとともに、これらの突片と窓枠との間に気密ラインを設けた気密構造を採用した場合でも、突片が窓枠と干渉することなく、円滑に障子の開閉を実施することができる。さらに、突片によって上部支持手段および下部支持手段や連動部材を隠蔽することもでき、建具の意匠性を良好なものにすることができる。
【0012】
さらに、本発明の建具では、前記上部支持手段は、前記上枠に固定される上部支持ベース部材と、この上部支持ベース部材に上部リンク機構を介して基端側が連結されて先端側が室内側に回動自在に支持される上部支持回動部材と、この上部支持回動部材の先端側に連結されかつ前記障子の上框に固定される上部支持取付部材とを少なくとも有して構成され、前記上部支持取付部材には、前記上連動部材に固定された連動ピンを挿通可能な長孔が形成され、前記上部支持回動部材には、前記操作ハンドルが閉鎖位置および内開き位置にある場合に前記上連動部材の連動ピンと係合可能で、前記操作ハンドルが内倒し位置にある場合に前記連動ピンとの係合が外れる係合長孔が形成され、前記障子の内倒し時において、前記上部支持回動部材の先端側が室内側に回動するとともに、前記連動ピンと前記係合長孔との係合が外れることで前記上部支持回動部材に対して前記上部支持取付部材が回動し、前記上框が前記上枠に略平行な状態で前記障子が内倒しされ、前記障子の内開き時において、前記上部支持回動部材の先端側が室内側に回動するとともに、前記連動ピンと前記係合長孔との係合により前記上部支持回動部材と一体に前記上部支持取付部材が回動し、前記障子の吊元側となる他方の縦框が縦枠から離れつつ室内側に移動して当該障子が内開きされることが好ましい。
このような構成によれば、上部リンク機構や上部支持回動部材によって縦辷り出し窓と同様の開閉形式となるように上部支持手段を構成したことで、気密ラインを構成する突片を障子に設けた場合でも、突片が窓枠と干渉することなく、円滑に障子の開閉を実施することができる。さらに、上部支持回動部材に設けた係合長孔と上連動部材の連動ピンとの係合または係合解除によって、上部支持手段の閉鎖、内倒しおよび内開きの各状態を切り替えるように構成したことで、操作ハンドルの回動操作に応じて各状態を確実に切り替えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る建具である内倒し兼内開き窓1を示す室内側正面から見た断面図である。図2および図3は、それぞれ内倒し兼内開き窓1の動作を示す斜視図であり、図2は、内倒し開放状態を示す斜視図であり、図3は、内開き開放状態を示す斜視図である。
図1〜図3において、内倒し兼内開き窓1は、戸建て住宅等の建物の外壁開口部に設けられるものであって、外壁開口部に固定される窓枠2と、この窓枠2の内側に支持された障子10とを備えて構成されている。
【0014】
窓枠2は、上枠3、下枠4、および左右の縦枠5,6(吊り元側の縦枠5および戸先側の縦枠6)を四周枠組みして形成されている。障子10は、上框11、下框12、および左右の縦框13,14(吊り元側の縦框13および戸先側の縦框14)を四周框組みした内部に、ガラスパネル15を嵌め込んで構成されている。この障子10は、窓枠2との間に設けられた下部支持手段としての第1支持装置20、上部支持手段としての第2支持装置30、および第3支持装置40によって内倒し開閉可能(図2)に支持されるとともに、第1支持装置20および第2支持装置30によって内開き開閉可能(図3)に支持されるようになっている。
【0015】
障子10の戸先側(図1の左側)の縦框14には、閉鎖位置、内倒し位置および内開き位置の各位置間を回動操作可能にされた操作ハンドル16が設けられている。この操作ハンドル16は、縦框14に内蔵されたハンドル支持部16Aに回動自在に支持され、下向き(0°)の閉鎖位置から横向き(90°)の内倒し位置、さらには上向き(180°)の内開き位置までの間を往復回動操作可能に構成されている。そして、ハンドル支持部16Aには、操作ハンドル16に連結されたピニオンギア(不図示)が内蔵されており、このピニオンギアにはラック17Aが噛合され、このラック17Aを介して連動部材17が接続されている。連動部材17は、操作ハンドル16の回動操作に連動して障子10の外周に沿って進退可能に上框11、下框12および左右の縦框13,14に支持されている。
【0016】
具体的に説明すると、連動部材17は、ラック17Aの上側に連結されて縦框14に沿って設けられた第1連動部材17B(縦連動部材)と、縦框14と上框11との交差部に設けられたコーナー連結部材17Cと、上框11に沿って設けられた第2連動部材17D(上連動部材)と、上框11と吊り元側(図1の右側)の縦框13との交差部に設けられたコーナー連結部材17Eと、縦框13に沿って設けられた第3連動部材17Fとを有している。さらに、連動部材17は、ラック17Aの下側に連結されて縦框14に沿って設けられた第4連動部材17G(縦連動部材)と、縦框14と下框12との交差部に設けられたコーナー連結部材17Hとを有して構成されている。これらの第1〜4連動部材17B,17D,17F,17Gおよび各コーナー連結部材17C,17E,17Hは、各位置で連結されており、操作ハンドル16の回動操作に連動して第1〜4連動部材17B,17D,17F,17Gが進退移動可能に構成されている。すなわち、操作ハンドル16を閉鎖位置から内倒し位置(内開き位置)側に回動操作した場合に、第1〜4連動部材17B,17D,17F,17Gが図1における反時計回りに移動し、操作ハンドル16を内倒し位置(内開き位置)から閉鎖位置側に回動操作した場合に、第1〜4連動部材17B,17D,17F,17Gが図1における時計回りに移動するようになっている。
【0017】
第1支持装置20は、下枠4に対して障子10の縦框13と下框12との交差部を、鉛直軸(内開き用回動軸)および水平軸(内倒し用回動軸)の二軸回りに回動自在に支持するものである。この第1支持装置20は、下枠4と縦框13および下框12とを連結するリンク機構(後述)を有して構成されており、内開き時において、吊り元側の縦框13を室内側に移動させつつ障子10の戸先側の縦框14を室内側に回動させるように、障子10を支持可能に構成されている。また、第1支持装置20は、内倒し時において、下框12よりも下方に位置する内倒し用回動軸を中心に障子10の上框11側を室内側に回動させるように、障子10を支持可能に構成されている。
【0018】
第2支持装置30は、上枠3に対して障子10の縦框13と上框11との交差部を、鉛直軸(内開き用回動軸)回りに回動自在に支持するとともに、内倒し時において回動支持を解除しかつ障子10の倒れ角度を制限するものである。この第2支持装置30は、上枠3と縦框13および上框11とを連結するリンク機構(後述)と、連動部材17の第2連動部材17Dとの係脱機構(後述)とを有して構成されており、内開き時において、吊り元側の縦框13を室内側に移動させつつ障子10の戸先側の縦框14を室内側に回動させるように、障子10を支持可能に構成されている。また、第2支持装置30は、内倒し時において、係脱機構により第2連動部材17Dとの係合が外れることで、障子10の回動支持を解除するように構成され、これにより、障子10が内倒し開閉できるようになっている。
【0019】
第3支持装置40は、下枠4に対して障子10の下框12を、水平軸(内倒し用回動軸)回りに回動自在に支持するとともに、内開き時において支持を解除するものである。この第3支持装置40は、下枠4に固定された支持部41と、下框12下面側のコーナー連結部材17Hに固定された突出部42とを有して構成されており、閉鎖時および内倒し時において、支持部41に突出部42が係止されて下框12の室内側への移動を規制するように構成されている。そして、第3支持装置40は、内倒し時において、支持部41に係止された突出部42位置を内倒し用回動軸として、上框11側が室内側に回動可能に障子10を支持するものである。一方、第3支持装置40は、内開き時において、支持部41と突出部42との係合が外れることで、障子10の回動支持を解除するように構成され、これにより、障子10が内開き開閉できるようになっている。このような第3支持装置40における突出部42は、前記操作ハンドル16を閉鎖位置および内倒し位置に操作した場合に支持部41と係合し、操作ハンドル16を内開き位置に操作した場合に支持部41との係合が外れるように構成されている。
【0020】
また、戸先側の縦枠6と縦框14との間には、障子10が閉鎖状態の場合にのみ操作ハンドル16の回動操作を許容し、障子10が開放された状態では操作ハンドル16の回動操作を規制するハンドル操作規制装置50が設けられている。このハンドル操作規制装置50は、縦框14の第1連動部材17Bに固定されたトリガー部材51と、縦枠6に固定された当接部52とを有して構成され、トリガー部材51が当接部52に当接した状態で、第1連動部材17Bの上下進退移動を許容し、トリガー部材51が当接部52に当接しない状態で、第1連動部材17Bの上下進退移動を規制するように構成されている。すなわち、障子10が開放されてトリガー部材51が当接部52から離れると、トリガー部材51による第1連動部材17Bの移動がロックされ、これによりラック17Aを介して操作ハンドル16の回動操作が不能になる。従って、障子10の内倒し開放時および内開き開放時のいずれの場合にも、操作ハンドル16を回動操作することができず、第2支持装置30や第3支持装置40における回動支持状態が変更されないようになっている。
【0021】
また、左右の縦枠5,6および縦框13,14には、それぞれ2箇所ずつ計4箇所の施錠装置60が設けられている。この施錠装置60は、縦枠5,6に固定された錠受け部材61と、縦框13,14における第1、第3、第4連動部材17B,17F,17Gに固定された突出部62とを有して構成されており、障子10の閉鎖時において、操作ハンドル16を閉鎖位置に回動操作することで、錠受け部材61の室外面に突出部62が係合するとともに、突出部62つまり障子10を室外側に引き寄せ、これにより障子10の室内側への開放移動を規制して施錠できるように構成されている。一方、操作ハンドル16を内倒し位置や内開き位置に回動操作した場合には、錠受け部材61と突出部62との係合が外れ、障子10の移動規制が解除される、つまり障子10が解錠されるようになっている。
【0022】
次に、図4〜図9も参照して第1支持装置20および第2支持装置30の構造について詳しく説明する。
図4は、内倒し時の第2支持装置30を示す斜視図であり、図5は、内倒し時の第1支持装置20を示す斜視図である。図6は、内開き時の第2支持装置30を示す斜視図であり、図7は、内開き時の第1支持装置20を示す斜視図である。図8および図9は、それぞれ内開き時の第1支持装置20を示す平面図および断面図である。
【0023】
上部支持手段としての第2支持装置30は、図4、図6に示すように、上枠3に固定される上部支持ベース部材31と、この上部支持ベース部材31に上部リンク機構32を介して基端側が連結されて先端側が室内側に回動自在に支持される上部支持回動部材33と、この上部支持回動部材33の先端側に連結されかつ障子10の上框11に固定される上部支持取付部材34とを有して構成されている。ここで、上部リンク機構32は、第1リンク部材35、第2リンク部材36および第3リンク部材37を有して構成され、この上部リンク機構32によって上部支持回動部材33の回動角度と、その基端側の室内側への移動量および縦枠5から離れる方向への移動量とが適宜設定されている。また、第2支持装置30には、上部支持回動部材33と上部支持取付部材34とを連結する第4リンク部材38が設けられている。以上の第2支持装置30は、障子10を閉鎖した状態において、上枠3と上框11との間に位置するように取り付けられており、障子10の上框11室内面から上方に突出した突片11Aによって隠蔽されるようになっている。
【0024】
上部支持取付部材34には、上框11に沿って進退移動する第2連動部材17Dに固定された連動ピン171を挿通可能な長孔341が形成され、上部支持回動部材33には、前記操作ハンドル16が閉鎖位置および内開き位置にある場合に連動ピン171と係合可能で、操作ハンドル16が内倒し位置にある場合に連動ピン171との係合が外れる係合長孔331が形成されている。すなわち、係合長孔331の室内側の一部に上方に凸なチャンネル形状の通過部332が形成されており、この通過部332に連動ピン171が位置した場合(操作ハンドル16を内倒し位置に回動操作した場合)には、図4に示すように、連動ピン171が通過部332を通過して係合長孔331から外れるように構成されている。一方、操作ハンドル16を閉鎖位置や内開き位置に回動操作した場合には、図6に示すように、連動ピン171が係合長孔331に係合し、これにより上部支持回動部材33と上部支持取付部材34とが一体的に回動するように構成されている。
【0025】
以上の第2支持装置30によれば、図4に示す障子10の内倒し時において、連動ピン171が係合長孔331から外れた状態で、上部支持回動部材33の先端側が室内側に回動するとともに、この上部支持回動部材33に対して上部支持取付部材34が回動し、上框11が上枠3に略平行な状態で障子10が内倒し開放される。この際、上部支持回動部材33の先端側軸支部分と第4リンク部材38とのリンクによって、上部支持回動部材33と上部支持取付部材34との角度が規制されるようになっており、障子10が内倒し角度が制限されて所定の開放位置で障子10が保持されるようになっている。
一方、障子10の内開き時において、連動ピン171が係合長孔331に係合した状態で、上部支持回動部材33の先端側が室内側に回動するとともに、この上部支持回動部材33と一体で上部支持取付部材34が回動して障子10が内開き開放される。この際、上部支持回動部材33の基端部である第1リンク部材35との連結位置(回動軸)が、第1〜第3リンク部材35,36,37の作用で縦枠5から離れつつ室内側に移動し、つまり吊元側の縦框13が縦枠5から離れる方向でかつ室内側に移動しつつ障子10が内開きされる。すなわち、一般的な縦辷り出し窓と同様の開閉形式で障子10が開閉されるようになっている。
【0026】
次に、下部支持手段としての第1支持装置20は、図5、図7〜9に示すように、下枠4に固定される下部支持ベース部材21と、この下部支持ベース部材21に基端側が回動自在に連結される下部支持回動部材22と、この下部支持回動部材22の先端側に連結されかつ障子10に固定される下部支持取付部材23とを有して構成されている。さらに、第1支持装置20は、下部支持ベース部材21に一端が軸支される下部支持第1リンク部材24と、下部支持回動部材22の基端部に一端が軸支され他端が下部支持第1リンク部材24の中間位置に軸支される下部支持第2リンク部材25と、下部支持回動部材22の先端側および下部支持第1リンク部材24の他端に回動自在に連結される下部支持第3リンク部材26とを有し、この下部支持第3リンク部材26の上面に下部支持取付部材23が連結されている。この第1支持装置20では、下部支持取付部材23と下部支持回動部材22とが若干のガタをもって連結されており、障子10の内倒し時において、下部支持取付部材23が下部支持回動部材22、下部支持第1リンク部材24および下部支持第3リンク部材26に対して室内側に倒れる方向に回動し、これにより障子10が内倒し開放される。
【0027】
また、第1支持装置20は、障子10の内開き時において、下部支持第1リンク部材24の他端側が室内側に回動するとともに、下部支持第2リンク部材25を介して下部支持回動部材22の基端部の回動軸が下部支持第1リンク部材24の一端側(図8の左側であり、縦枠5から離れる側)にスライドしつつ、この下部支持回動部材22の先端側が室内側に回動するようになっている。そして、下部支持回動部材22および下部支持第1リンク部材24に連動して、下部支持第3リンク部材26および下部支持取付部材23が回動することで、障子10が内開き開放される。この際、下部支持回動部材22がスライドしつつ回動することで、障子10の吊元側の縦框13が縦枠5から離れる方向でかつ室内側に移動しつつ障子10が内開きされる。すなわち、一般的な縦辷り出し窓と同様の開閉形式で障子10が開閉されるようになっている。
【0028】
以上の第1支持装置20において、下部支持ベース部材21の室外側の端縁には、立上片211と、この立上片211に設けられた挿通孔212とが形成され、この挿通孔212に下部支持回動部材22の一部である被規制部221が挿通されている。そして、立上片211の室外面には、挿通孔212の上辺部に沿った補強片213が固定され、挿通孔212の上辺部および補強片213に被規制部221が当接可能に構成されている。すなわち、立上片211、挿通孔212および補強片213によって規制部が構成され、この規制部に下部支持回動部材22の被規制部221が当接することで、被規制部221の上方への移動が規制される。従って、障子10の内開き時において、先端側が室内側に移動した状態の下部支持回動部材22に障子10の重量が作用しても、下部支持回動部材22の基端側の被規制部221が挿通孔212の上辺部および補強片213に当接することで、図9に矢印で示すような梃子の作用により、下部支持回動部材22の回転が規制されて障子10の垂れ下がりが防止できるようになっている。
【0029】
また、下部支持ベース部材21の縦枠5側の端部には、傾斜案内面214が形成され、下部支持第3リンク部材26の端部には、被案内突部261が形成されている。この被案内突部261は、内開き状態から障子10を閉鎖する際に傾斜案内面214に摺接して室外側に案内されるようになっており、障子10を閉じきった際に障子10の吊元側が室外側に引き寄せられるようになっている。このように傾斜案内面214および被案内突部261による引き寄せ機構を設けたことで、障子10を閉鎖した状態で下框12と下枠4との間、および縦框13と縦枠5との間の気密性や水密性を確保することができるようになっている。
【0030】
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)すなわち、第2支持装置30を介して障子10の上框11が上枠3に連結、支持され、第1支持装置20を介して障子10の下框12が下枠4に連結、支持されているので、従来のようなヒンジ部材が室内側に露出することなく、第2支持装置30および第1支持装置20が室内側に露出しないように隠蔽でき、内倒し兼内開き窓1の意匠性を向上させることができる。そして、第1支持装置20および第2支持装置30によって障子10が縦辷り出し窓と同様の開閉形式で支持可能になり、多様な障子の開閉形式に対応させることができるようになる。
【0031】
(2)さらに、障子10の吊元側の縦框13が縦枠5から離れかつ室内側に移動するような内開き形式で障子10が開放された場合でも、下部支持回動部材22の被規制部221が下部支持ベース部材21の挿通孔212および補強片213に当接し、その上方への移動が規制される。従って、下部支持回動部材22の先端側に障子10の重量が作用して、下部支持回動部材22の基端側に偏心モーメントが作用しても、この偏心モーメントを下部支持ベース部材21および下枠4で確実に支持でき、内開き時の障子の垂れ下がりを防止することができる。
【0032】
(3)また、下部支持ベース部材21の立上片211に挿通孔212を設けて規制部を構成し、下部支持回動部材22の基端側に設けた被規制部221を挿通孔212に挿通するだけの簡単な構造により障子10の重量を確実に支持することができる。そして、挿通孔212の上辺部に沿った補強片213を立上片211に固定したことで、下部支持ベース部材21全体や立上片211全長の板厚を厚くしなくても、被規制部221が当接する挿通孔212の上辺部近傍のみを補強することができ、安価かつ確実に規制部の支持強度を高めることができる。
【0033】
(4)さらに、前述のように障子10が縦辷り出し窓と同様の形式で開閉可能に構成されているので、障子10の室内面において上框11、下框12、および左右の縦框13,14から見付け方向外方に延びる突片(例えば、上框11の突片11A)を設けた場合でも、これらの突片が窓枠2と干渉することなく、円滑に障子10の開閉を実施することができる。さらに、突片によって第1支持装置20や第2支持装置30、第3支持装置40等を隠蔽することもでき、内倒し兼内開き窓1の意匠性を一層良好なものにすることができる。
【0034】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態においては、内倒し兼内開き窓1について説明したが、本発明の建具は、内開き兼内倒し窓であってもよい。すなわち、操作ハンドルの回動操作が閉鎖位置から内開き位置、内倒し位置の順に設定され、これに対応して第2支持装置30や第3支持装置40における係脱順が設定された内開き兼内倒し窓に、前記第1支持装置20を適用してもよい。
【0035】
また、前記実施形態では、第1支持装置20において、下部支持第1リンク部材24および下部支持第2リンク部材25を用いて下部支持回動部材22および下部支持取付部材23の回動動作を規定する構成を採用したが、このような構成に限らず、下部支持回動部材や下部支持取付部材の回動動作を他の機構で規定する構成や、あるいは下部支持回動部材や下部支持取付部材の回動動作を規定しない構成であってもよい。
これと同様に、第2支持装置30において、上部支持回動部材33の回動動作を上部リンク機構32で規定する構成に限らず、他の機構で上部支持回動部材の回動動作を規定する構成や、あるいは上部支持回動部材の回動動作を規定しない構成であってもよい。
また、前記実施形態では、下部支持ベース部材21の立上片211、挿通孔212および補強片213によって規制部を構成したが、規制部としては、挿通孔に限らず、下部支持回動部材の基端側の上方への移動を規制できるものであればよく、任意の構成が採用可能である。
【0036】
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施形態に係る建具を示す正面から見た断面図である。
【図2】前記建具の動作(内倒し)を示す斜視図である。
【図3】前記建具の動作(内開き)を示す斜視図である。
【図4】前記建具における上部支持手段の動作(内倒し)を示す斜視図である。
【図5】前記建具における下部支持手段の動作(内倒し)を示す斜視図である。
【図6】前記上部支持手段の動作(内開き)を示す斜視図である。
【図7】前記下部支持手段の動作(内開き)を示す斜視図である。
【図8】前記下部支持手段を示す平面図である。
【図9】前記下部支持手段を示す断面図である。
【符号の説明】
【0038】
1…建具である内倒し兼内開き窓、2…窓枠、3…上枠、4…下枠、5,6…縦枠、10…障子、11…上框、12…下框、13,14…縦框、15…面材であるガラスパネル、16…操作ハンドル、17B…連動部材(縦連動部材)、17D…連動部材(上連動部材)、20…第1支持装置(下部支持手段)、21…下部支持ベース部材、22…下部支持回動部材、23…下部支持取付部材、24…下部支持第1リンク部材、25…下部支持第2リンク部材、26…下部支持第3リンク部材、30…第2支持装置(上部支持手段)、31…上部支持ベース部材、32…上部リンク機構、33…上部支持回動部材、34…上部支持取付部材、171…連動ピン、211…立上片、212…挿通孔、213…補強片、221…被規制部、331…係合長孔、341…長孔。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上枠、下枠、および左右の縦枠を有する窓枠と、この窓枠に支持されて内倒し開閉かつ内開き開閉可能な障子とを備えた建具であって、
前記障子は、上框、下框、および左右の縦框を四周框組みした内部に設けられた面材を有して構成されるとともに、前記上框が上部支持手段を介して前記上枠に連結され、前記下框が下部支持手段を介して前記下枠に連結されており、
前記左右の縦框のうち、内開き時に開放側となる一方の縦框には、閉鎖位置、内倒し位置および内開き位置の各位置間を回動操作可能にされた操作ハンドルと、この操作ハンドルの回動操作に連動して当該一方の縦框の長手方向に沿って移動する縦連動部材とが設けられ、
前記上框には、前記縦連動部材に連結されて当該上框の長手方向に沿って移動し、かつ前記上部支持手段まで延びた上連動部材が設けられ、前記上部支持手段は、前記操作ハンドルの回動操作に伴う前記上連動部材の移動に対応して閉鎖、内倒しおよび内開きの各状態に切り替え可能に構成され、
前記下部支持手段は、前記下枠に固定される下部支持ベース部材と、この下部支持ベース部材に基端側が回動自在に連結される下部支持回動部材と、この下部支持回動部材の先端側に連結されかつ前記障子に固定される下部支持取付部材とを少なくとも有するとともに、前記障子の内倒し時において前記下部支持取付部材が前記下部支持回動部材に対して室内側に倒れ、前記障子の内開き時において前記下部支持回動部材が室内側に回動するように構成され、
前記下部支持ベース部材には、前記下部支持回動部材の回動軸よりも室外側にて当該下部支持回動部材の上方への移動を規制する規制部が設けられている建具。
【請求項2】
前記下部支持ベース部材の規制部は、当該下部支持ベース部材に設けられた立上片と、この立上片に設けられた挿通孔とを有して構成され、
前記下部支持回動部材の基端側には、前記挿通孔に挿通されて当該挿通孔の上辺部に当接可能な被規制部が設けられている請求項1に記載の建具。
【請求項3】
前記下部支持ベース部材における立上片の室外面および室内面の少なくとも一方には、前記挿通孔の上辺部に沿った補強片が固定されている請求項2に記載の建具。
【請求項4】
前記下部支持手段は、前記下部支持ベース部材と、前記下部支持回動部材と、前記下部支持取付部材と、前記下部支持ベース部材に一端が軸支される下部支持第1リンク部材と、前記下部支持回動部材の基端部に一端が軸支され他端が前記下部支持第1リンク部材の中間位置に軸支される下部支持第2リンク部材と、前記下部支持回動部材の先端側および前記下部支持第1リンク部材の他端に回動自在に連結される下部支持第3リンク部材とを有して構成され、前記下部支持第3リンク部材に前記下部支持取付部材が連結され、
前記障子の内開き時において、前記下部支持第1リンク部材の他端側が室内側に回動するとともに、前記下部支持回動部材の基端部の回動軸が前記下部支持第1リンク部材の一端側にスライドしつつ当該下部支持回動部材が室内側に回動し、これらの下部支持第1リンク部材および下部支持回動部材の回動に連動して前記下部支持第3リンク部材、下部支持取付部材が回動し、前記障子の吊元側となる他方の縦框が縦枠から離れつつ室内側に移動して当該障子が内開きされる請求項1から請求項3のいずれかに記載の建具。
【請求項5】
前記上部支持手段は、前記上枠に固定される上部支持ベース部材と、この上部支持ベース部材に上部リンク機構を介して基端側が連結されて先端側が室内側に回動自在に支持される上部支持回動部材と、この上部支持回動部材の先端側に連結されかつ前記障子の上框に固定される上部支持取付部材とを少なくとも有して構成され、
前記上部支持取付部材には、前記上連動部材に固定された連動ピンを挿通可能な長孔が形成され、前記上部支持回動部材には、前記操作ハンドルが閉鎖位置および内開き位置にある場合に前記上連動部材の連動ピンと係合可能で、前記操作ハンドルが内倒し位置にある場合に前記連動ピンとの係合が外れる係合長孔が形成され、
前記障子の内倒し時において、前記上部支持回動部材の先端側が室内側に回動するとともに、前記連動ピンと前記係合長孔との係合が外れることで前記上部支持回動部材に対して前記上部支持取付部材が回動し、前記上框が前記上枠に略平行な状態で前記障子が内倒しされ、
前記障子の内開き時において、前記上部支持回動部材の先端側が室内側に回動するとともに、前記連動ピンと前記係合長孔との係合により前記上部支持回動部材と一体に前記上部支持取付部材が回動し、前記障子の吊元側となる他方の縦框が縦枠から離れつつ室内側に移動して当該障子が内開きされる請求項1から請求項4のいずれかに記載の建具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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