説明

建物の配線構造

【課題】非常用電源へ容易に切り換えることができる安価な建物配線構造を提供することを目的とする。
【解決手段】建物10の屋内と屋外の境界に、屋外からオス型コンセントプラグを接続可能なメス型の屋外コンセント14が設けて、屋外コンセント14と分電盤12とを屋内配線16を介して接続して系統電力を供給する。また、屋内と屋外の境界に設けられたジョイントボックス24に非常時用屋内配線22を接続し、ジョイントボックス24を介して屋外に設けられた屋外配線26と非常時用屋内配線22とを接続する。そして、通常時は屋外配線26を屋外コンセント14に接続し、停電時に屋外配線26を屋外コンセント14から外部給電機器40に接続し直す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の配線構造にかかり、特に、停電発生時等のような非常時に建物内に電力を供給可能な建物の配線構造に関する。
【背景技術】
【0002】
以前から、停電発生時等のような非常時に非常用電源に切り換えて電力を確保する種々の技術が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の技術では、停電発生等のような非常時に、電力供給源を系統電源から電気自動車やポータブル充電池等の外部の充電式電源に切り替えて、その充電式電源から家庭内分電盤に電力供給することによって、非常用コンセントに接続された冷蔵庫、給水ポンプ等や照明器を通常時と同様に利用可能とする付設分電盤を備えて、非常用電源として外部に設置されている充電式電源を用いる場合に、屋外ガレージコンセントと、電気自動車等の充電式電源との間において、電源出力用コンセント同士、及び、電源入力用コンセント同士を同一形状にすることによって、通常時に系統電源から充電式電源に電力供給するための充電用ケーブルと、非常時に充電式電源から家庭内分電盤に電力供給するための外部電源供給用ケーブルとを同じケーブルとして共用可能にすることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−172068号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、非常用電源に切り換えるために機械式インターロックバーのようなスイッチが必要となり、安価な構成とするためには改善の余地がある。
【0006】
また、非常用電源として電気自動車等の接続を行うには、非常時以外の普段は必要としないケーブルが必要となるため、電気自動車を接続する際にケーブルを探すなどの煩雑な作業が必要となる。
【0007】
本発明は、上記事実を考慮して成されたもので、非常用電源へ容易に切り換えることができる安価な建物配線構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、屋内に設けられた分電盤または電力供給源に接続された第1の配線と、屋内の家電機器に接続可能な第2の配線と、前記第1の配線と前記第2の配線とを屋外を経由して接続可能、かつ前記第2の配線と屋外に設けられた給電機器とを接続可能な屋外配線と、を備えることを特徴としている。
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、第1の配線は、屋内に設けられた分電盤または電力供給源(例えば、太陽光発電装置等の発電装置)に接続され、第2の配線は屋内の家電機器に接続可能とされている。
【0010】
そして、屋外配線は、第1の配線と第2の配線とを屋外を経由して接続可能とされ、かつ第2の配線と屋外に設けられた給電機器と接続可能とされている。
【0011】
すなわち、屋外配線は、第1の配線と第2の配線を接続することにより、分電盤または電力供給源からの電力を第2の配線へ供給することができる。また、停電発生時のように、分電盤または電力供給源から電力を供給できないような非常時には、第1の配線からの電力供給が不可能となるので、屋外に設けられた給電機器に屋外配線を接続することにより、第2の配線へ電力を供給することができる。
【0012】
従って、接続を変更するだけで非常用の電力を確保することができるので、非常用電源へ容易に切り換えることができる安価な建物配線構造を提供することができる。
【0013】
例えば、請求項2に記載の発明のように、第1の配線が接続されると共に、屋内と屋外の境界に設けられて屋外配線が屋外から着脱可能に接続される接続手段を更に備えることにより、接続の変更を容易に行うことが可能となる。
【0014】
なお、請求項3に記載の発明のように、屋外配線は、オス型接続部(オス型のコンセントプラグ)とし、接続手段は、メス型接続部(メス型のコンセント)としてもよい。
【0015】
また、請求項4に記載の発明のように、家電機器と第2の配線を接続する接続部またはスイッチ手段に設けられ、予め定めた定格電流に対する通電している電流の割合を表示する表示手段を更に備えるようにしてもよい。この場合、表示手段は、請求項5に記載の発明のように、LEDを適用することができる。
【0016】
また、請求項6に記載の発明のように、前記第1の配線とは異なる経路で前記分電盤に接続されると共に、前記給電機器に接続可能な第3の配線を更に備えるようにしてもよい。これによって、据置バッテリ等の給電機器の充電を第3の配線によって行うことが可能となる。
【0017】
また、請求項7に記載の発明のように、分電盤と家電機器または給電機器と接続可能な、接地されたアース線を更に備えるようにしてもよい。これによって、給電機器にアースを備えない場合でも確実にアースをとることが可能となる。
【0018】
さらに、請求項8に記載の発明のように、第2の配線が屋外配線を介して接続されると共に、第1の配線及び給電機器が接続され、第1の配線から第2の配線へ電力を供給し、当該電力が遮断された場合に、給電機器から前記第2の配線へ電力を供給するように切り換える切換手段を更に備えるようにしてもよい。これによって、切換手段によって停電発生時に電力供給源の切換を自動的に行うことが可能となる。
【0019】
また、請求項9に記載の発明のように、分電盤または電力供給源に接続されるまでの第1の配線の配線経路、及び家電機器に接続されるまでの第2の配線の配線経路の少なくとも一方の配線経路は、一部が屋外を経由して接続される構成を適用するようにしてもよい。例えば、一部が屋外を経由して接続される配線経路としては、建物間を跨ぐ配線経路や建物と外壁間を跨ぐ配線経路を適用することができる。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように本発明によれば、非常用電源へ容易に切り換えることができる安価な建物配線構造を提供することができる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1実施形態に係わる建物の配線構造の一例を示す概略図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係わる建物の配線構造の一例を示す概略図である。
【図3】(A)は接続部の一例を示す図であり、(B)は定格電流に対する使用している電流の割合を表示する機能の構成例を示す図である。
【図4】本発明の第3実施形態に係わる建物の配線構造の一例を示す概略図である。
【図5】本発明の第4実施形態に係わる建物の配線構造の一例を示す概略図である。
【図6】本発明の第4実施形態に係わる建物の配線構造における切換制御装置で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図7】離れの建物や外壁が存在する場合の配線経路のバリエーションを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係わる建物の配線構造の一例を示す概略図である。
【0023】
建物10には、系統電力が接続される分電盤12が設けられており、系統電力からの電力が分電盤12を介して建物10内に供給されるようになっている。
【0024】
また、本実施形態では、屋外からオス型のコンセントプラグを接続可能なメス型の屋外コンセント14が建物10の屋内と屋外の境界に設けられており、屋外コンセント14と分電盤12とが屋内配線16を介して接続されている。すなわち、通常は、分電盤12から屋内配線16を介して屋外コンセント14へ系統電力からの電力が供給される。
【0025】
また、本実施形態では、非常時優先回路(例えば、停電等の非常時用コンセント18やLED照明などの照明20等)を含む非常時用屋内配線22が建物10内に設けられている。
【0026】
非常時用屋内配線22は、屋内と屋外の境界に設けられたジョイントボックス24に接続されており、ジョイントボックス24を介して屋外に設けられた屋外配線26に接続されている。
【0027】
屋外配線26には、オス型のコンセントプラグ28が設けられており、メス型の屋外コンセント14への着脱が可能とされていると共に、ポータブルバッテリ30、据置型バッテリ32、ポータブル発電機34、及び電気自動車やハイブリッド自動車等の自動車36の少なくとも1つを含む外部給電機器40に接続可能とされている。
【0028】
ポータブルバッテリ30は、屋外コンセント14に接続可能とされ、入力される交流電力を直流電力に変換する機能を備えて、通常時は、分電盤12から屋外コンセント14に供給される系統電力を用いて充電される。
【0029】
また、据置型バッテリ32は、屋内と屋外の境界に設けられたジョイントボックス42及び屋内配線44を介して分電盤12に接続されると共に、入力される交流電力を直流電力に変換する機能を備えて、通常時は、分電盤12から屋内配線44及びジョイントボックス42を介して供給される系統電力を用いて充電される。
【0030】
ポータブル発電機34は、所定の燃料を用いて内燃機関等の発電手段を駆動することにより発電し、屋外配線26が接続された場合に、発電された直流電力を交流電力に変換して非常時用屋内配線22へ電力を供給可能とされている。
【0031】
また、自動車36は、屋外配線26が接続された場合に、走行駆動用に搭載されたバッテリの電力を直流から交流に変換して非常時用屋内配線22へ電力を供給可能とされている。
【0032】
なお、分電盤12には、接地されたアース線15が接続されており、当該アース線15は、非常時用屋内配線22及び外部給電機器40の少なくとも一方と直接接続可能とされている。例えば、図1に示すように、ジョイントボックス24及び屋外コンセント14を経由して分電盤12に接続されたアース線15を設ける。これによってアースを持たない外部給電機器40に屋外配線26を接続した場合でも、確実にアースをとることが可能となる。また、図1では、アース線15は、ジョイントボックス24及び屋外コンセント14に接続する例を示すが、どちらか一方と接続するようにしてもよい。
【0033】
続いて、上述のように構成された本発明の第1実施形態に係わる建物の配線構造の作用について説明する。
【0034】
停電等が発生していない通常の状態では、屋外配線26のオス型のコンセントプラグ28をメス型の屋外コンセント14に接続しておくことにより、分電盤12から供給される電力が屋内配線16、屋外コンセント14、屋外配線26、及びジョイントボックス24を介して非常時用屋内配線22に供給される。
【0035】
また、ポータブルバッテリ30についても屋外コンセント14に接続しておくことにより、分電盤12から供給される電力で充電することができる。
【0036】
一方、据置型バッテリ32については、分電盤12からジョイントボックス42を介して電力が供給されることにより、系統電力で充電される。
【0037】
そして、この状態で停電が発生した場合には、分電盤12に供給される系統電力が遮断されるため、屋外配線28を介して非常時用屋内配線22を含む建物10への電力供給が不可能となる。
【0038】
そこで、屋外配線26を屋外コンセント14から抜いて、外部給電機器40へ接続し直す。これによって外部給電機器40から非常時用屋内配線22へ電力が供給されるので、非常用の電力を確保することができる。
【0039】
このように、屋外配線26を接続し直すだけで、非常時の電源に切り換えることができるので、従来技術のように、非常用電源に切り換えるためのスイッチ(機械式インターロックバー)などの構成が不要で安価な構成で非常時の電源の切換が可能となる。
【0040】
また、普段から使用する屋外配線26を利用して、非常用の電源としての外部給電機器40へ切り換えるため、ケーブルを探すなどの煩雑な作業も不要となり、容易に非常用電源としての外部給電機器40へ切り換えることができる。
(第2実施形態)
続いて、本発明の第2実施形態に係わる建物の配線構造について説明する。図2は、本発明の第2実施形態に係わる建物の配線構造の一例を示す概略図である。なお、第1実施形態と同一部分については同一符号を付して説明する。
【0041】
建物10には、系統電力が接続される分電盤12が設けられており、系統電力からの電力が分電盤12を介して建物10内に供給されるようになっている。
【0042】
また、建物10には、太陽光を利用して発電する太陽光発電装置46が設けられており、太陽光発電装置46によって発電された発電電力がパワーコントロールユニット48を介して分電盤12に供給されるようになっている。なお、パワーコントロールユニット48は、発電された直流電力を交流電力に変換すると共に、発電電力の電圧を調整して分電盤12へ電力を供給する。
【0043】
また、本実施形態においても、屋外からオス型のコンセントプラグを接続可能なメス型の屋外コンセント14が建物10の屋内と屋外の境界に設けられている。本実施の形態では、屋外コンセント14は、屋内配線47を介してパワーコントロールユニット48に接続されており、パワーコントロールユニット48によって直流が交流に変換されると共に発電電力の電圧が調整されて屋外コンセント14へ発電電力が供給される。すなわち、太陽光発電装置46の発電電力が屋内配線47を介して屋外コンセント14へ供給される。なお、パワーコントロールユニット48と屋外コンセント14との間に屋内コンセント50が設けられており、太陽光発電装置46によって発電されてパワーコントロールユニット48によって交流電力に変換された発電電力が屋内コンセント50にも供給されるようになっている。
【0044】
また、本実施形態においても、非常時優先回路(例えば、停電等の非常時用コンセント18や、LED照明などの照明20、HEMS(Home Energy Management System)21等)を含む非常時用屋内配線22が建物10内に設けられている。
【0045】
非常時用屋内配線22は、本実施の形態では、接続部54(例えば、部屋の照明をオンオフするためのスイッチやコンセントなど)を介して、切換スイッチ52に接続されている。なお、接続部54は、定格電流に対する使用している電流の割合を表示する機能を備えており、例えば、図3(A)に示すように、割合が40%で点灯するLEDランプ56A、80%で点灯するLEDランプ56B、100%で点灯するLEDランプ56Cを備えて、各LEDランプ56によって所定の定格電流に対する使用している電流の割合を表示するようになっている。各LEDランプ56は、さらに具体的には、図3(B)に示すように、切換スイッチ52と電力供給先(コンセント18や照明20、HEMS21など)との間にコイル58を設けて、これに対向して各LEDランプ56に接続したコイル60A〜60Cを設けることにより、各LEDランプ56を点灯する構成とすることができる。各LEDランプ56に接続されるコイル60A〜Cのそれぞれの巻数を調整することにより、定格に対する使用している電流の割合を設定することができる。
【0046】
また、切換スイッチ52は、分電盤12に接続されていると共に、屋内と屋外の境界に設けられた格納ボックス62を介して屋外に設けられた屋外配線26に接続されている。なお、格納ボックスル62は、屋外配線26を格納することが可能とされている。
【0047】
切換スイッチ52は、分電盤12から得られる系統電力を非常時用屋内配線22へ供給する場合と、屋外配線26から得られる電力を非常時用屋内配線22へ供給する場合との切換が可能とされている。なお、切換スイッチ52の切換は、本実施形態では、ユーザが手動で切り換えるものを適用する。
【0048】
屋外配線26には、オス型のコンセントプラグ28が設けられており、メス型の屋外コンセント14への着脱が可能とされていると共に、ポータブルバッテリ30、据置型バッテリ32、ポータブル発電機34、及び電気自動車やハイブリッド自動車等の自動車36の少なくとも1つを含む外部給電機器40に接続可能とされている。
【0049】
ポータブルバッテリ30は、屋外コンセント14に接続可能とされ、入力される交流電力を直流電力に変換する機能を備えて、通常時は、分電盤12から屋外コンセント14に供給される太陽光発電装置46によって発電された発電電力を用いて充電される。
【0050】
また、据置型バッテリ32は、屋内と屋外の境界に設けられたジョイントボックス42及び屋内配線44を介して分電盤12に接続されていると共に、屋外コンセント14に接続可能とされている。また、入力される交流電力を直流電力に変換する機能を備えており、通常時は、分電盤12から屋内配線44及びジョイントボックス42を介して供給される系統電力を用いて充電され、停電等が発生した場合には、屋外コンセント14に接続することによって太陽光発電装置46の発電電力を充電することも可能とされている。
【0051】
ポータブル発電機34は、所定の燃料を用いて内燃機関等の発電手段を駆動することにより発電し、屋外配線26が接続された場合に、発電された直流電力を交流電力に変換して非常時用屋内配線22へ電力を供給可能とされている。
【0052】
また、自動車36は、屋外配線26が接続された場合に、走行駆動用に搭載されたバッテリの電力を直流から交流に変換して非常時用屋内配線22へ電力を供給可能とされている。
【0053】
なお、図示は省略するが、第1実施形態と同様に、分電盤12には、接地されたアース線が接続されており、当該アース線は、非常時用屋内配線22及び外部給電機器40の少なくとも一方と直接接続可能とされている。これによってアースを持たない外部給電機器40に屋外配線26を接続した場合でも、確実にアースをとることが可能となる。
【0054】
続いて、上述のように構成された本発明の第2実施形態に係わる建物の配線構造の作用について説明する。
【0055】
停電等が発生していない通常の状態では、本実施形態では、切換スイッチ52を分電盤12側に切り換えておくことにより、系統電力が非常時用屋内配線22へ供給される。
【0056】
また、ポータブルバッテリ30については、屋外コンセント14に接続しておくことにより、太陽光発電装置46の発電電力によって充電することができる。
【0057】
一方、据置型バッテリ32については、分電盤12からジョイントボックス42を介して電力が供給されることにより、系統電力で充電されるが、屋外コンセント14に接続して太陽光発電装置46の発電電力を利用して充電することもできる。
【0058】
そして、停電が発生した場合には、分電盤12に供給される系統電力が遮断されるため、分電盤12から非常時用屋内配線22への電力供給が停止してしまう。
【0059】
そこで、切換スイッチ52を格納ボックス62側へ切り換えると共に、格納ボックス62から屋外配線26を取り出して、屋外配線26のオス型のコンセントプラグ28を屋外コンセント14または外部給電機器40へ接続する。これによって太陽光発電装置46または外部給電機器40から非常時用屋内配線22に電力が供給されるので、非常用の電力を確保することができる。
【0060】
このように、切換スイッチ52を切り換えて非常電源に切り換える構成を適用しても、屋外配線26を接続するだけで、非常時の電源に容易に切り換えることができる。
【0061】
また、格納ボックス62に屋外配線26を格納することが可能とされているので、非常用の電源に切り換えるためにケーブルを探すなどの煩雑な作業も不要となり、容易に非常用電源(外部給電機器40または太陽光発電装置46)へ切り換えることができる。
【0062】
また、本実施形態では、非常時用屋内配線22へ電力が供給されているときは、所定の定格電流に対して使用している電流の割合が接続部54に表示(LEDランプ56A〜56Cの点灯によって表示)されるので、電流使用割合に応じて使用する機器を制限する目安を報知することができる。
(第3実施形態)
続いて、本発明の第3実施形態に係わる建物の配線構造について説明する。図4は、本発明の第3実施形態に係わる建物の配線構造の一例を示す概略図である。なお、上記の各実施形態と同一部分については同一符号を付して説明する。
【0063】
建物10には、系統電力が接続される分電盤12が設けられており、系統電力からの電力が分電盤12を介して建物10内に供給されるようになっている。
【0064】
また、本実施形態では、屋外からオス型コンセントプラグを接続可能なメス型の屋外コンセント14が建物10の屋内と屋外の境界に設けられており、屋外コンセント14と分電盤12とが屋内配線16を介して接続されている。すなわち、通常は、分電盤12から屋内配線16を介して屋外コンセント14へ系統電力からの電力が供給される。
【0065】
また、本実施形態では、非常時優先回路(例えば、停電等の非常時用コンセント18、LED照明などの照明20、HEMS21等)を含む非常時用屋内配線22が建物10内に設けられている。
【0066】
非常時用屋内配線22は、第2実施形態で説明した接続部54(例えば、部屋の照明をオンオフするためのスイッチやコンセントなど)を介して、屋内と屋外の境界に設けられたジョイントボックス24に接続され、ジョイントボックス24を介して屋外に設けられた屋外配線26に接続されている。
【0067】
屋外配線26には、オス型のコンセントプラグ28が設けられており、メス型の屋外コンセント14への着脱が可能とされていると共に、ポータブルバッテリ30、据置型バッテリ32、ポータブル発電機34、及び電気自動車やハイブリッド自動車等の自動車36の少なくとも1つを含む外部給電機器40に接続可能とされている。
【0068】
ポータブルバッテリ30は、屋外コンセント14に接続可能とされ、入力される交流電力を直流電力に変換する機能を備えて、通常時は、分電盤12から屋外コンセント14に供給される系統電力を用いて充電される。
【0069】
また、据置型バッテリ32は、屋内と屋外の境界に設けられたジョイントボックス42及び屋内配線44を介して分電盤12に接続され、入力される交流電力を直流電力に変換する機能を備えて、通常時は、分電盤12から屋内配線44及びジョイントボックス42を介して供給される系統電力を用いて充電される。
【0070】
ポータブル発電機34は、所定の燃料を用いて内燃機関等の発電手段を駆動することにより発電し、屋外配線26が接続された場合に、発電された直流電力を交流電力に変換して非常時用屋内配線22へ電力を供給可能とされている。
【0071】
また、自動車36は、屋外配線26が接続された場合に、走行駆動用に搭載されたバッテリの電力を直流から交流に変換して非常時用屋内配線22へ電力を供給可能とされている。
【0072】
さらに、本実施形態の建物10には、太陽光を利用して発電する太陽光発電装置46が設けられており、太陽光発電装置46によって発電された発電電力がパワーコントロールユニット48を介して分電盤12に供給されるようになっている。なお、パワーコントロールユニット48は、発電された直流電力を交流電力に変換すると共に、発電電力の電圧を調整して分電盤12へ電力を供給する。
【0073】
また、太陽光発電装置46によって発電された発電電力は、パワーコントロールユニット48によって直流が交流に変換される吐共に発電電力の電圧が調整されて屋内に設けられたコンセント50に接続され、当該コンセント50にも発電電力が供給される。
【0074】
また、屋外からオス型コンセントプラグを接続可能なメス型の屋外コンセント15が屋内と屋外の境界に更に1つ設けられて、太陽光発電装置46によって発電された発電電力がパワーコントロールユニット48を介して供給されるようになっている。すなわち、屋外コンセント15に屋外配線26を接続することでも非常時用屋内配線22へ電力を供給することが可能とされている。また、ポータブルバッテリ30や据置型バッテリ32を当該コンセント15に接続して発電電力で充電することも可能とされている。
【0075】
なお、図示は省略するが、第1実施形態と同様に、分電盤12には、接地されたアース線が接続されており、当該アース線は、非常時用屋内配線22及び外部給電機器40の少なくとも一方と直接接続可能とされている。これによってアースを持たない外部給電機器40に屋外配線26を接続した場合でも、確実にアースをとることが可能となる。
【0076】
続いて、上述のように構成された本発明の第3実施形態に係わる建物の配線構造の作用について説明する。
【0077】
停電等が発生していない通常の状態では、屋外配線26のオス型コンセントプラグ28をメス型の屋外コンセント14に接続しておくことにより、分電盤12から供給される電力が屋内配線16、屋外コンセント14、屋外配線26、及びジョイントボックス24を介して屋内配線22に供給される。
【0078】
また、ポータブルバッテリ30についても屋外コンセント14に接続しておくことにより、分電盤12から供給される電力で充電することができる。
【0079】
一方、据置型バッテリ32については、分電盤12からジョイントボックス42を介して電力が供給されることにより、系統電力で充電される。
【0080】
さらに、本実施形態では、屋外コンセント14に屋外配線26、ポータブルバッテリ30、及び据置型バッテリ32等を接続して、太陽光発電装置46によって発電された発電電力をそれぞれに供給することもできる。
【0081】
そして、この状態で停電が発生した場合には、分電盤12に供給される系統電力が遮断されるため、屋外配線26を介して非常時用屋内配線22を含む建物10への電力供給が不可能となる。
【0082】
そこで、屋外配線26を屋外コンセント14に接続している場合には、屋外コンセント14から抜いて、屋外コンセント15または外部給電機器40へ接続し直す。例えば、停電が昼間の場合には、太陽光発電装置46によって発電が可能であるので、屋外配線26をコンセント15へ接続し、停電が夜の場合には太陽光発電装置46による発電が不可能であるため、屋外配線26を外部給電機器40に接続する。これによって太陽光発電装置46または外部給電機器40から非常時用屋内配線22へ電力が供給されるので、非常用の電力を確保することができる。
【0083】
このように、屋外配線26を接続し直すだけで、非常時の電源に切り換えることができるので、従来技術のように、非常用電源に切り換えるためのスイッチ(機械式インターロックバー)などの構成が不要で安価な構成で非常時の電源の切換が可能となる。
【0084】
また、普段から使用する屋外配線26を利用して、非常用の電源としての外部給電機器40へ切り換えるため、ケーブルを探すなどの煩雑な作業も不要となり、容易に非常用電源としての外部給電機器40へ切り換えることができる。
【0085】
さらに、本実施形態では、非常時用屋内配線22へ電力が供給されているときは、所定の定格電流に対して使用している電流の割合が接続部54に表示される(LEDランプ56A〜56Cの点灯)ので、電流使用割合に応じて使用する機器を制限する目安を報知することができる。
(第4実施形態)
続いて、本発明の第4実施形態に係わる建物の配線構造について説明する。図5は、本発明の第4実施形態に係わる建物の配線構造の一例を示す概略図である。なお、上記の各実施形態と同一部分については同一符号を付して説明する。
【0086】
上記の各実施形態では、停電発生時に、屋外配線26をユーザが接続し直すことにより、非常用の電源を確保ようにしたが、本実施形態では、接続の切換を自動的に行うための切換制御装置70を備えて自動的に切換可能としたものである。本実施形態では、第1実施形態の構成に対して切換制御装置70を接続した例を説明するが、他の実施形態に切換制御装置70を接続するようにしてもよい。
【0087】
すなわち、第1実施形態と同様に、建物10には、系統電力が接続される分電盤12が設けられており、系統電力からの電力が分電盤12を介して建物10内に供給されるようになっている。
【0088】
また、屋外からオス型コンセントプラグを接続可能なメス型の屋外コンセント14が建物10の屋内と屋外の境界に設けられており、屋外コンセント14と分電盤12とが屋内配線16を介して接続されている。すなわち、通常は、分電盤12から屋内配線16を介して屋外コンセント14へ系統電力からの電力が供給される。
【0089】
また、非常時優先回路(例えば、停電等の非常時用コンセント18やLED照明などの照明20等)を含む非常時用屋内配線22が建物10内に設けられている。
【0090】
非常時用屋内配線22は、屋内と屋外の境界に設けられたジョイントボックス24に接続されており、ジョイントボックス24を介して屋外に設けられた屋外配線26に接続されている。
【0091】
屋外配線26には、第1実施形態と同様に、オス型のコンセントプラグ28が設けられており、メス型の屋外コンセント14への着脱が可能とされていると共に、ポータブルバッテリ30、据置型バッテリ32、ポータブル発電機34、及び電気自動車やハイブリッド自動車等の自動車36の少なくとも1つを含む外部給電機器40に接続可能とされているが、本実施形態では、後述する切換制御装置70に接続される。
【0092】
ポータブルバッテリ30は、屋外コンセント14に接続可能とされ、入力される交流電力を直流電力に変換する機能を備えて、通常時は、分電盤12から屋外コンセント14に供給される系統電力を用いて充電される。
【0093】
また、据置型バッテリ32は、屋内と屋外の境界に設けられたジョイントボックス42及び屋内配線44を介して分電盤12に接続されると共に、入力される交流電力を直流電力に変換する機能を備えて、通常時は、分電盤12から屋内配線44及びジョイントボックス42を介して供給される系統電力を用いて充電される。
【0094】
ポータブル発電機34は、所定の燃料を用いて内燃機関等の発電手段を駆動することにより発電し、屋外配線26が接続された場合に、発電された直流電力を交流電力に変換して非常時用屋内配線22へ電力を供給可能とされている。
【0095】
また、自動車36は、屋外配線26が接続された場合に、走行駆動用に搭載されたバッテリの電力を直流から交流に変換して非常時用屋内配線22へ電力を供給可能とされている。
【0096】
切換制御装置70は、外部給電機器40が接続されると共に、屋外コンセント14に接続されている。切換制御装置70は、屋外コンセント14からの電力供給を監視する機能を備えており、系統電力からの電力供給の有無を監視して停電の発生を検出可能とされている。そして、屋外コンセント14へ系統電力が供給されているときは、屋外コンセント14から非常時用屋内配線22へ電力を供給し、停電が発生して屋外コンセント14へ系統電力が供給されなくなった場合に、外部給電機器40から非常時用屋内配線22へ電力を供給するように切り換えるようになっている。
【0097】
なお、切換制御装置70は、本実施形態では、CPU、ROM、及びRAM等のマイクロコンピュータを備えて、予め定めた切換制御プログラムを実行することによって非常時用屋内配線22への電力供給の切換制御を行うものとして説明するが、電気回路等のハードウエア構成で同様の制御を行うようにしてよい。
【0098】
また、本実施形態では、切換制御装置70を個別の装置として第1実施形態に係わる建物の配線構造に組み込む例を説明したが、これに限るものではなく、例えば、切換制御装置70を備えた据置型バッテリ等のように、切換制御装置70を外部給電機器40に備える構成としてもよい。
【0099】
また、図示は省略するが、第1実施形態と同様に、分電盤12には、接地されたアース線が接続されており、当該アース線は、非常時用屋内配線22及び外部給電機器40の少なくとも一方と直接接続可能とされている。これによってアースを持たない外部給電機器40に屋外配線26を接続した場合でも、確実にアースをとることが可能となる。
【0100】
続いて、上述のように構成された本発明の第4実施形態に係わる建物の配線構造の作用として、切換制御装置70で行われる処理について説明する。図6は、本発明の第4実施形態に係わる建物の配線構造における切換制御装置70で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図6の処理は切換制御プログラムを実行することによって行われるが、切換制御プログラムの開始は、例えば、切換制御装置70の電源オン等によって開始するようにしてもよいし、所定のスイッチ等の操作によって開始するようにしてもよい。
【0101】
ステップ100では、分電盤12からの電力供給状態が監視されてステップ102へ移行する。すなわち、切換制御装置70が分電盤12に接続された屋外コンセント14に接続されているので、屋外コンセント14からの電力供給を監視して、停電の有無を検出する。
【0102】
ステップ102では、停電が発生したか否か判定される。すなわち、ステップ100の分電盤12からの電力供給状態の監視に基づいて停電が発生したか否かを判定し、該判定が否定された場合にはステップ114へ移行し、肯定された場合にはステップ104へ移行する。
【0103】
ステップ104では、外部給電機器40が複数接続されているか否かが判定される。すなわち、ポータブルバッテリ30、据置型バッテリ32、ポータブル発電機34、及び自動車36等の外部給電機器40が複数接続されているか否かを判定する。該判定は、例えば、電気的接続を検出したり、接続部分にスイッチ等の検出手段を備えて接続を検出し、該判定が否定された場合にはステップ106へ移行し、否定された場合にはステップ108へ移行する。
【0104】
ステップ106では、接続されている外部給電機器40が複数ではなく単数であるため、接続された外部給電機器40に電源が切り換えられてステップ110へ移行する。すなわち、非常時用屋内配線22へ供給するための電源が系統電力から外部給電機器40に自動的に切り換えられるので、非常時用の電力を確保することができる。
【0105】
また、ステップ108では、予め定めた優先順位に従って電源が切り換えられてステップ110へ移行する。例えば、切換制御装置70の外部給電機器40の接続部分に電源切換時の優先順位を予め定めておき、当該優先順位に従って非常時用屋内配線22へ電力を供給する外部給電機器40を選択して電力供給を行う。これによって、非常時用の電力を確保することができる。
【0106】
ステップ110では、停電が復帰したか否か判定され、該判定が肯定されるまで待機してステップ112へ移行する。
【0107】
ステップ112では、停電から復帰したため、切り換えた電源を分電盤12、すなわち、屋外コンセント14に切り換えられてステップ114へ移行する。これによって通常の電力供給に復帰して、系統電力から非常時用屋内配線22へ電力が供給される。
【0108】
ステップ114では、制御終了か否か判定される。該判定は、例えば、切換制御装置70の電源をオフする指示が行われたか等を判定し、該判定が否定された場合にはステップ100に戻って上述の処理が繰り返され、判定が肯定されたところで一連の処理を終了する。
【0109】
このように、切換制御装置70を備えて電源の切換制御を行うことにより、停電時には自動的に電源を切り換えて、早期に非常用の電力を確保することができ、上記の各実施形態よりも利便的となる。
【0110】
また、切換制御装置70が故障してしまった場合でも、停電していない通常の場合には屋外配線26を屋外コンセント14に接続し、停電等の非常時は屋外配線26を外部給電機器40に接続すれば外部給電機器40から電力を得ることができるので、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0111】
さらには、本実施形態のように切換制御装置70を個別の構成とすることにより、後から切換制御装置70を購入して接続することが可能となり、建物の配線構造のオプションとして切換制御装置70を設定することも可能となる。
【0112】
なお、上記の実施の形態では、非常時用屋内配線22に交流電力を供給するものとして説明したが、非常時用屋内配線22として直流機器のみを接続する場合には、直流電力を非常時用屋内配線22に供給する構成としてもよい。すなわち、交流から直流への変換や直流から交流への変換を適宜行うようにしてもよい。
【0113】
また、上記の実施の形態では、屋外配線26を屋外に設けるようにしたが、屋外としては、インナーガレージ等のガレージ内を屋外として適用するようにしてもよい。
【0114】
また、上記の実施の形態では、屋外で使用する配線(例えば、屋外配線26)と、屋内で使用する配線(例えば、屋内配線16や非常時用屋内配線22等)の性質についてまでは言及しなかったが、屋外で使用する配線としては、主に耐光性が高い配線を用いることが好ましいく、屋内で使用する配線としては、主に耐温性が高い配線を用いることが好ましい。
【0115】
また、上記の各実施形態では、ポータブルバッテリ30、据置型バッテリ32、ポータブル発電機34、及び自動車36を外部給電機器40の一例として挙げて説明したが、これに限るものではなく、他の外部給電機器を適用するようにしてもよい。
【0116】
また、上記の各実施形態では、コンセントプラグ28や屋外コンセント14等の形状については特に言及していないが、汎用性を考えると、一般的に使用されるコンセントプラグ及びコンセントを適用することが好ましい。
【0117】
また、上記の各実施形態では、屋内配線16、47や非常時用屋内配線22の配線経路が屋内のみを通る例を示したが、これに限るものではなく、例えば、離れの建物が存在する場合には、分電盤12と屋外コンセント14とを接続する配線経路(屋内配線16)や、非常時用屋内配線22とジョイントボックス24(または格納ボックス62)とを接続する配線経路(非常時用屋内配線22)は、上記の各実施形態のように屋内を経由するものに限るものではなく、一部が屋外を経由する配線経路としてもよい。例えば、図7(A)に示すように、離れの建物11と母屋の建物10とがベランダ72等で接続され、ジョイントボックス24(または格納ボックス62)と屋外コンセント14とが離れの建物11に存在するような場合には、各配線経路(ジョイントボックス24と非常時用屋内配線22とを接続する配線経路、及び屋外コンセント14と分電盤12とを接続する配線経路)は、配線の一部が屋外のベランダ72部分を沿って建物間を跨いで接続する構成としてもよいし、或いは、図7(B)に示すように、配線の一部が屋外の地中や地面近傍等を経由して建物間を跨いで接続される構成としてもよい。また、図7(C)に示すように、ジョイントボックス24(または格納ボックス62)と屋外コンセント14のどちらか一方が離れの建物11に存在する場合には、離れの建物11に存在する部分までの配線の一部が屋外を経由して建物間を跨いで接続される構成としてもよい。また、図7(A)〜(C)の離れの建物11は、建物ではなく、ジョイントボックス24や屋外コンセント14、格納ボックス62等を備えた外壁を適用するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0118】
10 建物
12 分電盤
14 屋外コンセント
15 アース線
16、44、47 屋内配線
18 非常時用コンセント
20 照明
21 HEMS
22 非常時用屋内配線
24、42 ジョイントボックス
26 屋外配線
28 コンセントプラグ
40 外部給電機器
46 太陽光発電装置
54 接続部
56 LEDランプ
62 格納ボックス
70 切換制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋内に設けられた分電盤または電力供給源に接続された第1の配線と、
屋内の家電機器に接続可能な第2の配線と、
前記第1の配線と前記第2の配線とを屋外を経由して接続可能、かつ前記第2の配線と屋外に設けられた給電機器とを接続可能な屋外配線と、
を備えた建物の配線構造。
【請求項2】
前記第1の配線が接続されると共に、屋内と屋外の境界に設けられて前記屋外配線が屋外から着脱可能に接続される接続手段を更に備えた請求項1に記載の建物の配線構造。
【請求項3】
前記屋外配線は、オス型接続部とし、前記接続手段は、メス型接続部とする請求項2に記載の建物の配線構造。
【請求項4】
前記家電機器と前記第2の配線を接続する接続部またはスイッチ手段に設けられ、予め定めた定格電流に対する通電している電流の割合を表示する表示手段を更に備えた請求項1又は請求項2に記載の建物の配線構造。
【請求項5】
前記表示手段は、LEDからなる請求項4に記載の建物の配線構造。
【請求項6】
前記第1の配線とは異なる経路で前記分電盤に接続されると共に、前記給電機器に接続可能な第3の配線を更に備えた請求項1〜5の何れか1項に記載の建物の配線構造。
【請求項7】
前記分電盤と前記家電機器または前記給電機器と接続可能な、接地されたアース線を更に備えた請求項1〜6の何れか1項に記載の建物の配線構造。
【請求項8】
前記第2の配線が前記屋外配線を介して接続されると共に、前記第1の配線及び前記給電機器が接続され、前記第1の配線から前記第2の配線へ電力を供給し、当該電力が遮断された場合に、前記給電機器から前記前記第2の配線へ電力を供給するように切り換える切換手段を更に備えた請求項1〜7の何れか1項に記載の建物の配線構造。
【請求項9】
前記分電盤または電力供給源に接続されるまでの前記第1の配線の配線経路、及び前記家電機器に接続されるまでの前記第2の配線の配線経路の少なくとも一方の配線経路は、一部が屋外を経由して接続される請求項1〜8の何れか1項に記載の建物の配線経路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−9521(P2013−9521A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−140712(P2011−140712)
【出願日】平成23年6月24日(2011.6.24)
【出願人】(504093467)トヨタホーム株式会社 (391)
【Fターム(参考)】