説明

建造物の再利用方法、新規建造物および符号化再利用建造物ユニット

【課題】 既存の建造物分解後の各ユニットを最大限に再利用でき、ユニットの小型化・細分化を抑制でき、さらにユニットの再構成にも便利な建造物の再利用方法を提供すること。
【解決手段】 建造物の再利用方法は、既存建造物を複数のユニットに分解する解体工程P30と、解体工程P30により得られた該ユニットにおける、他ユニットとの接合用先端部に接合用の符号を付す符号工程P40と、必要に応じ該符号付与されたユニットを再利用場所へ輸送する輸送工程P50と、符号付与されたユニットを該他のユニットに接合する組み立て工程P70とから主として構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は建造物の再利用方法、新規建造物および符号化再利用建造物ユニットに係り、特に、既存の建造物についてその効果的な再利用を可能とする、建造物の再利用方法、新規建造物および符号化再利用建造物ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
一戸建て等の住宅、マンション、工場、橋など、その形態や分野を問わず、使用されなくなった建造物は、解体されて廃棄物として処理されるケースが多い。特開2002−81214号公報には、特に住宅について、これをいったんパネルや分割空間といったユニットに分割し、既存住宅を再利用するための方法が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開2002−81214号公報。「住宅の再利用方法」。要約、特許請求の範囲。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献に係る提案は、既存住宅の有効再利用を目的としているが、有効な再利用の要求される建造物は、住宅のみとは限らず、他の種々の形態、分野の建造物においても、有効な再利用策が求められる。
【0005】
また、該提案は住宅としての再利用を目的とするため、清浄さ・美観といった品質は、ユニットごとに高度に維持されることが要求される。そのために、各ユニットを小型化、細分化して処理することが避けられず、したがって相応の工程・工期がかかるものとなり、コスト軽減は必ずしも容易ではない。
【0006】
また、分割されたユニットを再構成する際には、各ユニットの接合を他のものと取り違えずに、確実に行えるようにする必要もある。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、上記従来技術の現状を踏まえ、既存の建造物について、各ユニット(部材)を最大限に再利用でき、ユニットの小型化・細分化を抑制でき、さらにユニットの再構成にも便利な、建造物の再利用方法、新規建造物および符号化再利用建造物ユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願発明者は上記課題について検討した結果、本発明に至った。すなわち、上記課題を解決するための手段として本願で開示される発明は、以下のとおりである。
【0009】
(1) 既存建造物を複数のユニットに分解する解体工程と、解体工程により得られた該ユニットにおける、他ユニットとの接合用先端部に接合用の符号を付す符号工程と、必要に応じ該符号付与されたユニットを再利用場所へ輸送する輸送工程と、符号付与されたユニットを該他のユニットに接合する組み立て工程とを経ることにより、既存建造物の少なくとも一部を用いた新規建造物を得ることを特徴とする、建造物の再利用方法。
(2) 前記組み立て工程により得られる新規建造物は、原建造物と同一のものか、原建造物の一部を除去したものか、原建造物に一部を付加したものか、または他の建造物に一部を付加したもののいずれかであることを特徴とする、(1)に記載の建造物の再利用方法。
(3) 前記ユニットには、配管・シンク等の付属設備も含まれ、前記符号工程では該付属設備に対しても符号が付与されることを特徴とする、(2)に記載の建造物の再利用方法。
【0010】
(4) 前記解体工程の前に、前記既存建造物の複数ユニットへの解体のための必要な補強を施す補強工程を有することを特徴とする、(2)または(3)に記載の建造物の再利用方法。
(5) 前記組み立て工程の後に、組み立てられた新規建造物の強度確認の試験が施される強度試験工程、および必要に応じ、必要な補強を施す事後補強工程を有することを特徴とする、(4)に記載の建造物の再利用方法。
(6) 前記組み立て工程の前に、前記ユニットに必要な改修を施す改修工程を有することを特徴とする、(1)ないし(5)のいずれかに記載の建造物の再利用方法。
【0011】
(7) (1)ないし(6)のいずれかに記載の方法により得られる、新規建造物。
(8) (1)ないし(6)のいずれかに記載の方法により得られる、他のユニットとの接合に用いることのできる前記符号を備えた、符号化再利用建造物ユニット。
【0012】
本発明において、既存建造物には、用途では住居用、店舗・工場を始めとする業務用、橋等の構造物、その他の用途の建造物や構造物を特に限定なく幅広く含み、構造としては、木造、鉄筋コンクリート、鉄骨コンクリート、鉄骨、その他特に限定なく建築構造をすべて含む。移動性の建造物を本発明の対称から除外することもできるが、含めることももちろんできる。
【0013】
本発明において、ユニットとは、既存建造物が、分解されてなるものをいう。壁や床のような概略単一平面状からなる平面的構造に限定されず、二または三以上の平面から構成される立体的な構造を含む。また、建造物に備え付けられる各種設備をそのまま含むものとすることができる。したがって、設備を含む既存の建造物の各部位の価値を最大限に活用して、再利用に供することができる。
【0014】
本発明において、符号は、二のユニットまたはユニットと建造物とが接合・組み立てられる際に、接合すべき正しい接合位置にて接合できるよう、認識できる形態のものであればよく、その具体的な形態には限定されない。
【0015】
本発明において、必要な補強、強度確認の試験は、公知適宜の方法にて行うことができる。
【0016】
本発明方法のフローは基本的なものであり、これに、補強工程前の既存建造物の構造・耐久性調査の工程や、解体工程に先立つ洗浄工程などは、適宜付随させることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の建造物の再利用方法、新規建造物および符号化再利用建造物ユニットは上述のように構成されるため、これによれば、既存の建造物について、各ユニット(部材)を最大限に再利用でき、ユニットの小型化・細分化を抑制でき、さらにユニットの再構成にも便利である。
【0018】
これにより、従来は解体・廃棄されていた既存建造物を高度に再利用することが可能となり、省資源、環境保護にも貢献する。
【0019】
また、既存建造物の処理と、新規建造物の提供を、安全に、工期を含め能率的に、かつコスト抑制可能に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明を図面により詳細に説明する。
図1は、本発明の建造物の再利用方法の構成を示すフロー図である。図において本方法は、既存建造物を複数のユニットに分解する解体工程P30と、解体工程P30により得られた該ユニットにおける、他ユニットとの接合用先端部に接合用の符号を付す符号工程P40と、必要に応じ該符号付与されたユニットを再利用場所へ輸送する輸送工程P50と、符号付与されたユニットを該他のユニットに接合する組み立て工程P70とから、主として構成される(上記(1)の発明)。
【0021】
かかる構成により、解体工程P30において既存建造物が複数のユニットに分解され、符号工程P40において該ユニットにおける他ユニットとの接合用先端部に接合用の符号が付され、輸送工程P50により必要に応じて該符号付与されたユニットが再利用場所へ輸送され、そして、組み立て工程P70において符号付与されたユニットが該他のユニットに接合されて、既存建造物の少なくとも一部を用いた新規建造物が得られる。
【0022】
組み立て工程P70では、接合相手の他のユニットもしくは建造物における補強・固定を適宜の補強材等により行って、接合・組み立てを行うことができる。このとき、ユニットの構造部分に付された符号を、接合先のユニットまたは接合先の建造物の該当部分に合わせて、組み立てを行うことができる。さらに後述するように、ユニットに付属する設備等の接合先端部に符号が付されている場合は、それも同様に用いられて、新規建造物の組み立てが行われ得る。
【0023】
図において、前記組み立て工程P70により、原建造物と同一のものか、原建造物の一部を除去したものか、原建造物に一部を付加したものか、または他の建造物に一部を付加したもののいずれかの新規建造物を得ることができる(上記(2)の発明)。つまり本発明方法により、たとえば、既存建造物の移転保存、一部建て増しや一部解体等の改築、転用可能なユニットのみの移築・移設を、すべて行うことができる。すなわち、一の既存建造物から得られるユニットの群は、それにより原建造物を完全に復元できるものともできるし、その一部を復元できるものとすることも、あるいはまた、他の建造物や土地に対して付加するものとすることもでき、再利用パターンは自由自在である。
【0024】
また、前記ユニットには、配管・シンク等の付属設備を含み、前記符号工程P40では該付属設備に対しても符号が付与される構成とすることができる(上記(3)の発明)。これにより、新規建造物構築後に改めて種々の設備を施すことを不要とするか、もしくは軽減することができ、工期・能率・コスト面で有利である。符号付与が設備においてもなされることは、接合作業の能率化・簡易化につながる。
【0025】
図示するように本発明の建造物の再利用方法では、前記解体工程P30の前に、前記既存建造物の複数ユニットへの解体のための必要な補強を施す補強工程P20を設けることができる(上記(4)の発明)。補強は、必要に応じ複数の補強材、補助具、器具、保護部材、溶接等、公知の手段を単独もしくは適宜組み合わせて用いて、行うことができる。
【0026】
図示するように本方法では、前記組み立て工程P70の後に、組み立てられた新規建造物の強度確認の試験が施される強度試験工程P80、および必要に応じその後に、必要な補強を施す事後補強工程P90を設けることができる(上記(5)の発明)。これらにより、新規建造物の安全性を確認し、またより高めることができる。なお、補強を超えて改修や交換が必要な場合はそのような措置をとることができる。
【0027】
図示するように本方法では、前記組み立て工程P70の前に、前記ユニットに必要な改修を施す改修工程P60を設けることができる(上記(6)の発明)。改修工程P60は、たとえば専用の工場等で行うこととすることができるが、必要に応じ、図示するように、工場への輸送工程P45、工場からの輸送工程P65を、適宜設けることができる。一の既存建造物からの再利用において、必要なユニットのみを改修工程P60に供することとすることができる。
【0028】
以上説明した方法により、既存建造物を解体して得られたユニットを用いての新規建造物を得ることができる(上記(7)の発明)。また、工程中においては、符号工程P40において、他のユニットとの接合に用いることのできる前記符号を備えた、符号化再利用建造物ユニットを得ることができる(上記(8)の発明)。
【0029】
図1に示すように、本発明の建造物の再利用方法フローには、さらに、解体工程P30の前に、必要な事前調査が既存建造物に対してなされる調査工程P10を設けることができる。調査としては、建造物の構造、耐久性、強度、その他の状態を調査することができ、それにより、解体工程P30や輸送工程P50等において必要な補強・保護措置をとるための、またその他必要な措置をとるための資料とすることができる。
【0030】
また、補強工程P20において、またはこれに先立ち、洗浄・清浄化手順を設けることもできる。併せて、各後側工程に供する前に取り外すべき設備・什器備品の移動手順を設けることができる。
【0031】
既存建造物から切断・分割され得るユニットの構成は多岐にわたる。中には自立できないユニットもある。これらの輸送その他の取り扱いには、適宜の補強手段、支持手段を用いることができる。
【0032】
また、組み立て工程P70の後に、新規建造物の清掃・清浄化・意匠施工等の仕上げ工程P100を設けることができる。
【0033】
図2Aは、本発明の建造物の再利用方法において既存建造物を分解する方法の例を示す説明図であり、既存建造物は平面図により表されている。図示するように、本方法によるユニット化は、複数の壁・柱・仕切等を含んで空間が構成され得る、立体的な形態を含む。図では、直交する2方向から、切断(矢印C)がなされて既存建造物から1ユニットが分割され、再利用に供され得る。切断の際の、ユニット側、原建造物側双方の補強・固定方法として、柱への留め具、金属製部材による筋交いを予め施す等の処理を、適宜行うことができる。その際、ユニットの表面部等に傷が生じないように適宜の保護部材による被覆も行うことができる。
【0034】
図2Bは、本発明の建造物の再利用方法において既存建造物を分解する方法の例を示す説明図であり、既存建造物は立面図により表されている。図示するように、本方法によるユニット化は、複数の壁・天井・屋根・梁・床R・柱H・土台D・基礎B等を含んで空間が構成され得る、立体的な形態を含む。図では、直交または対向する計4方向から、切断(矢印C)がなされて既存建造物からユニットが分割され、再利用に供され得る。
【0035】
図3は、本発明の符号化再利用建造物ユニットの構成例を示す説明図である。図中、各ユニットU61、U62等の接合用先端部に付された丸印、および各配管L11、L12等の接合用先端部に付されたX印は、各ユニットの符号を示す。これらの符号は、図ではみな同じものだが、たとえば連続する数字と英字の組み合わせで、それぞれ特有の符号を設定することは、適宜行える。
【0036】
図4は、本方法で得られたユニットの移動方法例を示す説明図である。図示するように、H型鋼等の支持部材による支持、筋交いによる固定、ワイヤーWおよびクレーンによる吊り上げといった方法、その他公知の方法を適宜用いて、ユニットU1を移動することができる。
【実施例】
【0037】
以下、本発明の建造物再利用方法およびそれによる新規建造物の実施例を、図を用いて説明するが、本発明がこれら実施例に限定されないことはいうまでもなく、明示されなかったすべての実施例およびその均等範囲をも、本願出願人は自身の権利として請求する。
【0038】
<実施例1 一戸建て住宅>
図5A、5B、5Cは、既存一戸建て住宅の移転および建て増しに本発明の建造物再利用方法を適用して新規建造物を得る過程を示す説明図であり、それぞれ、解体前、解体準備完了、組み立て完了時点の状態を示す。これらの図において、既存建造物10はユニットU11、U12等に解体され、新たに別ユニットU17が付加された新規建造物15、つまり、一戸建て住宅が得られる。
【0039】
<実施例2 橋>
図6A、6Bは、既存の橋の縮小および移転に本発明の建造物再利用方法を適用して新規建造物を得る過程を示す説明図であり、それぞれ、解体前、組み立て完了時点の状態を示す。これらの図において、既存建造物20はユニットU21、U22に解体され、このうちユニットU21が用いられ、新たに別ユニットU23、U24が付加されて、より橋長の短い新規建造物21、つまり、橋が得られる。
【0040】
<実施例3 TVアンテナ塔>
図7A、7Bは、既存TVアンテナ塔の分割および移転に本発明の建造物再利用方法を適用して新規建造物を得る過程を示す説明図であり、それぞれ、解体前、組み立て完了時点の状態を示す。これらの図において、既存建造物30はユニットU31、U32に解体され、このうちユニットU31が用いられ、他の建造物U33の上部に移設され、新規建造物21、つまり、TVアンテナ塔付きのビルが得られる。
【0041】
<実施例4 マンション>
図8A、8Bは、既存マンションの解体および縮小に本発明の建造物再利用方法を適用して新規建造物を得る過程を示す説明図であり、それぞれ、解体前、組み立て完了時点の状態を示す。これらの図において、既存建造物40はユニットU41a、U41b等に解体され、このうち一階部分のユニットU41a等が用いられて、新規建造物41、つまり、平屋建ての集合住宅が得られる。
【0042】
<実施例5 工場>
図9A、9Bは、既存工場の解体および縮小に本発明の建造物再利用方法を適用して新規建造物を得る過程を示す説明図であり、それぞれ、解体前、組み立て完了時点の状態を示す。これらの図において、既存建造物50はユニットU51、U52等に解体され、このうち両端部分のユニットU51等が用いられて、新規建造物51、つまり、縮小された工場が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明の建造物の再利用方法、新規建造物および符号化再利用建造物ユニットは上述のように構成されるため、既存の建造物について各ユニット(部材)を最大限に再利用でき、ユニットの小型化・細分化の抑制、ユニットの再構成の点でも有利である。また、省資源、環境保護にも貢献する等の利点も有し、産業上利用価値を有する発明である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の建造物の再利用方法の構成を示すフロー図である。
【図2A】本発明の建造物の再利用方法において既存建造物を分解する方法の例を示す説明図であり、既存建造物は平面図により表されている。
【図2B】本発明の建造物の再利用方法において既存建造物を分解する方法の例を示す説明図であり、既存建造物は立面図により表されている。
【図3】本発明の符号化再利用建造物ユニットの構成例を示す説明図である。
【図4】本方法で得られたユニットの移動方法例を示す説明図である。
【0045】
【図5A】既存一戸建て住宅の移転および建て増しに本発明の建造物再利用方法を適用して新規建造物を得る過程を示す説明図であり、解体前の状態を示す。
【図5B】既存一戸建て住宅の移転および建て増しに本発明の建造物再利用方法を適用して新規建造物を得る過程を示す説明図であり、解体準備完了時点の状態を示す。
【図5C】既存一戸建て住宅の移転および建て増しに本発明の建造物再利用方法を適用して新規建造物を得る過程を示す説明図であり、組み立て完了時点の状態を示す。
【図6A】既存の橋の縮小および移転に本発明の建造物再利用方法を適用して新規建造物を得る過程を示す説明図であり、解体前の状態を示す。
【図6B】既存の橋の縮小および移転に本発明の建造物再利用方法を適用して新規建造物を得る過程を示す説明図であり、組み立て完了時点の状態を示す。
【0046】
【図7A】既存TVアンテナ塔の分割および移転に本発明の建造物再利用方法を適用して新規建造物を得る過程を示す説明図であり、解体前の状態を示す。
【図7B】既存TVアンテナ塔の分割および移転に本発明の建造物再利用方法を適用して新規建造物を得る過程を示す説明図であり、組み立て完了時点の状態を示す。
【図8A】既存マンションの解体および縮小に本発明の建造物再利用方法を適用して新規建造物を得る過程を示す説明図であり、解体前の状態を示す。
【図8B】既存マンションの解体および縮小に本発明の建造物再利用方法を適用して新規建造物を得る過程を示す説明図であり、組み立て完了時点の状態を示す。
【0047】
【図9A】既存工場の解体および縮小に本発明の建造物再利用方法を適用して新規建造物を得る過程を示す説明図であり、解体前の状態を示す。
【図9B】既存工場の解体および縮小に本発明の建造物再利用方法を適用して新規建造物を得る過程を示す説明図であり、組み立て完了時点の状態を示す。
【符号の説明】
【0048】
P10…調査工程
P20…補強工程
P30…解体工程
P40…符号工程
P45、P50、P65…輸送工程
P60…改修工程
P70…組み立て工程
P80…強度試験工程
P90…事後補強工程
P100…仕上げ工程
B…基礎、 C…切断操作、 D…土台、 H…柱、 R…床、 U1…ユニット、 W…ワイヤー
【0049】
10…既存建造物、 15…新規建造物
U11、U12、U13、U14、U15、U16、U17…ユニット
20…既存建造物、 21…新規建造物
U21、U22、U23、U24…ユニット
30…既存建造物、 33…新規建造物
U31、U32、U33…ユニット
40…既存建造物、 41…新規建造物
U41a、U41b、U41c、U41d、U41e、U41f、U41g、U41h、U42a…ユニット
50…既存建造物、 51…新規建造物
U51、U52、U53、U54、U55、U56、U57、U58…ユニット


【特許請求の範囲】
【請求項1】
既存建造物を複数のユニットに分解する解体工程と、解体工程により得られた該ユニットにおける、他ユニットとの接合用先端部に接合用の符号を付す符号工程と、必要に応じ該符号付与されたユニットを再利用場所へ輸送する輸送工程と、符号付与されたユニットを該他のユニットに接合する組み立て工程とを経ることにより、既存建造物の少なくとも一部を用いた新規建造物を得ることを特徴とする、建造物の再利用方法。
【請求項2】
前記組み立て工程により得られる新規建造物は、原建造物と同一のものか、原建造物の一部を除去したものか、原建造物に一部を付加したものか、または他の建造物に一部を付加したもののいずれかであることを特徴とする、請求項1に記載の建造物の再利用方法。
【請求項3】
前記ユニットには、配管等の付属設備も含まれ、前記符号工程では該付属設備に対しても符号が付与されることを特徴とする、請求項2に記載の建造物の再利用方法。
【請求項4】
前記解体工程の前に、前記既存建造物の複数ユニットへの解体のための必要な補強を施す補強工程を有することを特徴とする、請求項2または3に記載の建造物の再利用方法。
【請求項5】
前記組み立て工程の後に、組み立てられた新規建造物の強度確認の試験が施される強度試験工程、および必要に応じ、必要な補強を施す事後補強工程を有することを特徴とする、請求項4に記載の建造物の再利用方法。
【請求項6】
前記組み立て工程の前に、前記ユニットに必要な改修を施す改修工程を有することを特徴とする、請求項1ないし5のいずれかに記載の建造物の再利用方法。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれかに記載の方法により得られる、新規建造物。
【請求項8】
請求項1ないし6のいずれかに記載の方法により得られる、他のユニットとの接合に用いることのできる前記符号を備えた、符号化再利用建造物ユニット。


【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【公開番号】特開2006−97225(P2006−97225A)
【公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−97776(P2004−97776)
【出願日】平成16年3月30日(2004.3.30)
【出願人】(503256243)有限会社ひまわり物産 (1)
【Fターム(参考)】