説明

建造物の緑化装置

【課題】植物等の管理が容易であると共に、各種の植物を用いて建造物の壁面を緑化できる緑化技術の提供を課題とする。
【解決手段】土壌及び植物を保持する緑化ユニット12と、建造物50の壁面51に設置され、緑化ユニット12を移動自在に支持するガイドレール11とを備えている。この緑化装置1は、緑化ユニット12を移動させることにより、壁面51における任意の場所を緑化できる。また、緑化ユニット12を屋上又は地盤上に配置することにより、緑化ユニット12内の植物の灌水、剪定等のメンテナンスを簡単に行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建造物の緑化装置に関し、更に詳細には、建造物の壁面を緑化するのに好適な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、ヒートアイランド(Heat island)現象が問題になっている。ヒートアイランド
現象とは、周知のように、都市部の気温がその周辺の地域に比べて異常な高温を示す状況を指す。ヒートアイランド現象の原因は各種あるが、一つの原因として植物の減少が挙げられる。
【0003】
このようなヒートアイランド現象を抑制するため、建造物の壁面を緑化する技術が提案されている。これは、壁面は屋上より面積が大きいので、壁面を緑化することにより緑化の効果が大きくなるからである。
【0004】
従来、建造物の壁面を緑化する技術として、壁面に設けたワイヤーにツル植物を絡ませる、ツル植物を屋上から壁面に沿って下垂させる、或いは地面に植えたツル植物を壁面に沿って登攀させる技術、或いは植物を植えたポットを壁面に固定する技術が知られている。また、屋上を緑化する技術として、植物及び土壌を容器等に入れてユニット化(緑化ユニット)し、複数の緑化ユニットを屋上に敷設する技術が知られている。
【0005】
【特許文献1】特開2006−271358号公報
【特許文献2】特開2007−244339号公報
【特許文献3】特開2007−37516号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の壁面緑化技術のうちツル植物で壁面を緑化する技術は、ツル植物以外の他の植物を利用できないという問題があった。また、壁面にポットを取り付ける技術は、ポットの設置作業及び管理が面倒になるという問題があった。
【0007】
本発明は、このような問題に鑑みなされたもので、建造物の壁面を簡単に且つ各種の植物を用いて緑化できると共に、管理が容易な建造物の緑化技術の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前記課題を解決するため、以下の手段を採用した。
すなわち、本発明は、
土壌及び植物を保持する緑化ユニットと、
建造物の壁面に設置され、前記緑化ユニットを移動自在に支持するガイド手段と、
を備える。
【0009】
本発明によれば、ガイド手段に沿って緑化ユニットを壁面における緑化すべき部分に移動させることにより、壁面を簡単に緑化できる。また、緑化ユニットを屋上付近又は建造物における周囲の地盤付近に移動させることにより、緑化ユニットの植物に対する灌水等のメンテナンスを容易にできると共に、植物の植え替え等を簡単にできるので、各種の植物を利用できる。
【0010】
ここで、前記ガイド手段は、前記建造物の屋上又は前記建造物の周囲における地盤の少
なくとも一方に設置される構成にできる。この構成によれば、緑化ユニットを屋上又は地盤まで移動させることができるので、屋上又は地盤を緑化できる。また、緑化ユニットを屋上又は地盤上で管理できるので、管理が容易になり、専門業者に頼らずに一般の人が管理できる。
【0011】
また、前記屋上又は前記地盤上に設置され前記緑化ユニットを移動させる移動手段を有する構成にできる。この構成によれば、緑化ユニットの移動が容易になる。なお、緑化ユニットの移動は手動によって行うこともできる。
【0012】
また、前記ガイド手段は、前記緑化ユニットの前記植物に灌水する灌水手段有する構成にできる。この構成によれば、緑化ユニットを壁面に配置したままで簡単に灌水できる。
【0013】
また、複数の前記緑化ユニットを有し、前記複数のユニットはチェーンによって連結される構成にできる。この構成によれば、複数の緑化ユニットを簡単に且つ確実に連結できる。
【0014】
前記移動手段はワイヤーを介して前記チェーンを牽引する構成にできる。この構成によれば、移動手段として一般的なウィンチを利用できる。
【0015】
また、前記緑化ユニットの両側がそれぞれ前記チェーンによって連結され、前記移動手段は、2本の前記ワイヤーによって前記両側のチェーンを牽引する構成にできる。この構成によれば、緑化ユニットを確実に移動できる。
【0016】
また、前記ガイド手段が前記壁面における窓の側方に配置され、前記緑化ユニットが前記窓を遮蔽する位置に移動される構成にできる。この構成によれば、緑化ユニットをカーテンやよしずの代わりに利用できる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、緑化ユニットとガイド手段による簡単な構成で建造物の壁面を緑化できる。また、緑化ユニットを建造物の屋上又は地盤付近に移動させることにより、緑化ユニットの管理が容易になると共に、緑化ユニットの植物を簡単に植え替えできるので、各種の植物を用いて緑化できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明に係る建造物の緑化装置の実施の形態を、添付した図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は一実施例であり、本発明は実施形態に限定されない。
【0019】
図1は、本発明に係る建造物の緑化装置1を示す。この緑化装置1は、土壌35及び植物36(図8,9参照)を保持する複数の緑化ユニット12と、建造物50の壁面51及び屋上52に連続的に設置され、緑化ユニット12を移動自在に支持するガイド手段であるガイドレール11と、建造物50の屋上52又は建造物50の周囲の地盤56、本実施形態では屋上52に設置され、緑化ユニット12を前記ガイドレール11に沿って移動させる移動手段であるウィンチ13と、を備える。
【0020】
次に、上記各構成要素について説明する。ここでは、例えば3階建ての校舎を緑化する場合について説明する。屋上52は、多少の凹凸はあるが平坦な部分が多い。各階の壁面51には、複数の窓55が設けられている。ガイドレール11は、壁面51の全高さH、及び屋上52のウィンチ13を設置する部分を除いて略全幅Lに亘って連続的に設けられている。また、屋上52における緑化すべき壁面51側の端部には、ガイドレール11及び緑化ユニット12を通すための開口を有するフェンス57が設けられている。
【0021】
ガイドレール11は、互いに所定の間隔を開けて複数列、本実施形態では4列設けられている。このガイドレール11は、屋外仕様のため防錆上の要請からステンレス製(例えば、SUS304)の形鋼等によって形成されている。ここでは、図2及び図3に示すように、例えば互いに平行なフランジ21,21と、フランジ21,21の中心部を連結するウェブ22とを有するH形鋼(200×200×8×12)を使用する。
【0022】
ガイドレール11は、緑化ユニット12を屋上52又は壁面51に擦らずに移動させるため、屋上52又は壁面51に適宜な距離だけ離して、架台42(図6参照)等によって屋上52又は壁面51に設置されている。
【0023】
緑化ユニット12は、図1に示すように、ガイドレール11,11間に複数列、本実施形態では3列に亘って配置されている。これらの緑化ユニット12の両側は、図2及び図3に示すように、緑化ユニット12に設けられたチェーン取付機構40によって、チェーン23に着脱自在に取り付けられている。これにより、緑化ユニット12自体を簡単に交換できる。チェーン取付機構40は、図4に示すように、例えば回転軸27に取り付けられたチェーン取付用ベアリング43をマスターリング44で取り囲むことにより構成できる。チェーン23は、その端部がマスターリング44に取り付けられる。
【0024】
チェーン23は、緑化ユニット12とガイドレール11貫のスペース内に移動自在に配置されている。また、チェーン23は、強度の高い金属材料、例えば特殊合金等によって形成されている。図5に示すように、屋上52の角部52a近傍では、チェーン23が角部52aで損傷するのを防止するため、ガイドレール11が円弧状に形成され、更にガイドレール11に沿って多数のガイドローラ41が設けられている。
【0025】
緑化ユニット12は、図6及び図7に示すように、プランタン状の容器25を有している。容器25には土壌35が充填され、この土壌35に植物36が植えられる。本実施形態では、容器25は断面が菱形状で、長さL=850mm、幅B=360mm、高さY=180mm程度に形成されている。容器25の断面形状を菱形としたのは、断面形状が四角形の場合に比べて土壌35の容積を少なくして軽量化でき、しかも断面形状が四角形の場合と略同量の植物36を植栽できるからである。
【0026】
容器25は、例えばステンレス鋼(SUS304等)によって形成され、その表面は太陽光の反射を防ぐために、ぼかし仕上げが施されている。また、容器25の外周面をパンチングメタル状に加工することにより、外観のデザイン性を高めて威圧感を低減すると同時に、軽量化も図ることができる。また、容器25の外周面をパンチングメタル状に形成した場合は、内面に不織布37を貼り付けることにより、土壌35の流出を防止できると共に、土壌35内の水が過剰に漏れ出るのを防止できる。
【0027】
図3及び図8に示すように、容器25は保持部材26を介して回転軸27につり下げられている。保持部材26は容器25から上方に延びており、保持部材26と回転軸27は、保持部材26の端部に設けられた容器保持用ベアリング45を回転軸27に挿通させることで、回転自在に連結されている。回転軸27は、チェーン23にチェーン取付機構40によって着脱自在に取り付けられている(図4参照)。チェーン23がガイドレール11に沿って移動することにより、緑化ユニット12も移動する。
【0028】
図2及び図3に示すように、回転軸27には、例えばタイヤなどの車輪28が回転自在に設けられている。車輪28は、ガイドレール11におけるフランジ21,21間の隙間と略同一の直径を有している。これにより、緑化ユニット12がガイドレール11に沿って移動する際に、車輪28すなわち緑化ユニット12がガタ付くのを抑制できる。緑化ユ
ニット12に牽引力が作用した場合、車輪28はガイドレール11におけるフランジ21上を回転する。これにより、緑化ユニット12は、ガイドレール11上を滑らかに移動する。
【0029】
また、容器25は、土壌35及び植物36を入れた際に、回転軸27より下側の部分の方が上側の部分より重くなるように形成されている。上記のように、容器25は回転軸27に対して相対的に回転自在なので、緑化ユニット12が壁面51又は屋上52に配置されているとき、容器25は常に軽い方、すなわち開口25a及び植物36が上向きになる。これにより、容器25内の土壌35、植物36、及び内部の水分が容器25から落下するのを防止できる。
【0030】
図6及び図7に示すように、容器25の内部に充填する土壌35は、比重を0.6程度に抑えて軽量化を図ると共に、飛散の少ない土壌とする。このような土壌は、例えば、リサイクル人工土壌のボストファーム(登録商標)70%に、緩効性肥料である有機堆肥30%を混入することによって構成できる。
【0031】
植物36は、常緑性つる植物のヘデラ等の観葉植物を中心に構成することにより、四季を通じて緑化が可能になるが、実際の運用では容器25内の植物36を柔軟に植え替えできる機能を最大限に利用して、季節やイベントに即応した植物を選定することができる。
【0032】
ウィンチ13は、図9に示すように、例えば建造物50の屋上52における緑化すべき壁面51の反対側の端部53に設置される。このウィンチ13は、緑化ユニット12を一列ごとに牽引する。本実施形態では、緑化ユニット12が3列設けられているので、ウィンチ13も3個設けられる。こられのウィンチ13としては、例えば巻き取りドラム式低速ワイヤーウィンチ等を例示できる。また、ウィンチ13は、中心で2分割されたドラム13a,13bを有している。これらのドラム13a,13bには、それぞれ1本のワイヤー30,30が同一の方向に巻き取られている。
【0033】
これらの2本のワイヤー30,30は、それぞれ緑化ユニット12の両側に取り付けられた2本のチェーン23の一方に取り付けられている。すなわち、ウィンチ13は、2本のワイヤー30,30によって、緑化ユニット12の両側に設けられたチェーン23を牽引することにより、連結された複数の緑化ユニット12を同時に移動させる。
【0034】
また、ウィンチ13は、自動制御手段によって制御される。この自動制御手段は、予め定められた長さでワイヤー30の牽引又は牽引停止を行うように、例えばリミットスイッチとの連携で電磁ブレーキを自動的に制御する。更に、自動制御の異常発生時に、ワイヤー30がドラム13a,13bにおけるワイヤー層の巻き取り範囲の限界位置で停止するようにするため、制御装置には上限停止手段及び下限停止手段を内蔵した楊程制御装置を設けるのが好ましい。ウィンチ13及び自動制御手段は、図1に示すように、例えばステンレス鋼(例えば、SUS304)製のカバー39によって被覆されている。
【0035】
この緑化装置1によれば、例えば夏期の日中等、外気温度が高い場合には、壁面51の窓55を遮蔽する位置に緑化ユニット12を配置することができる。これによって、緑化ユニット12をカーテンやよしずの代わりに使用し室内の温度上昇を抑制できるので、冷房温度を高めに設定できる。建造物50だけでなく、その周囲の地盤等が緑化されることにより、建造物50における冷房設備が不要になることも考えられる。このような例としては、学校等の冷房設備のない建設物を例示できる。
【0036】
また、例えば夜間には、夜間電力を用いて緑化ユニット12を屋上52に移動させることにより、緑化ユニット12に対する灌水や、植物36の入れ替え等の管理を屋上52で
簡単に行うことができる。なお、冬季においては、日中でも緑化ユニット12を屋上52に配置することにより、窓55を開放して室内に日光を取り込むことができる。また、屋上52に緑化帯がある場合は、緑化ユニット12を屋上52の緑化帯と一体化できるようにするのが好ましい。
【0037】
上記のように、壁面緑化と屋上緑化とを選択的に、又は両方を同時に実現できると共に、天候や季節の条件変化に対応して緑化ユニット12を移動させることにより、あらゆる条件に対応した緑化が可能になる。また、緑化ユニット12を壁面51に配置することにより、地上から植物36の鑑賞ができる。
【0038】
また、軽量な土壌35を使用することにより、容器25及び車輪28にかかる荷重を軽減できるので、容器25又は車輪28が破損するのを抑制できる。更に、2つの車輪28によって緑化ユニット12の重量を分担して負担するので、車輪28の破損を抑制できる。更に、緑化ユニット12は2本のチェーン23,23で保持されているため、より確実に緑化ユニット12を保持できる。
【0039】
また、緑化ユニット12をガイドレール11に取り付ける作業、緑化ユニット12内の植物36に灌水し又は剪定する等のメンテナンス作業等を屋上52で行うことができるので、これらの作業が容易になる。これにより、これらの作業を専門業者に頼らず、一般の人が簡単に行うことができる。また、従来は困難であった窓55の緑化が可能になり、しかも緑化ユニット12を移動させることにより、窓55を簡単に開放できる。
【0040】
上記のように、緑化ユニット12内の植物36の灌水、剪定等の作業を専門業者に頼らず、一般の人が簡単に行うことができるので、緑化ユニット12を学校、病院、一般のビルなどに設置して、生徒、患者、職員、一般の人たちに開放することにより、これらの人達が自分達で植物36を育てることができる。例えば、学校の生徒が緑化ユニット12の植物36を育てることにより、植物36を育てる達成感など教育的な効果を期待できると共に、安らぎ、憩い、癒し感等を提供できる。患者、職員、一般の人にとっても同様な効果がある。
【0041】
なお、上記実施形態では、ガイドレール11,チェーン23,容器25等をステンレス鋼で形成する場合について説明したが、各部の材質は自由に選択できる。また、土壌35の成分も自由に選択できる。
【0042】
また、緑化ユニット12同士の間隔は、チェーン23に対してチェーン取付機構40を設ける位置を変更することにより、任意に調整できる。また、上記実施形態では、緑化ユニット12を壁面51から屋上52に移動したとき、緑化ユニット12同士の間隔は変わらないが、壁面51から屋上52に緑化ユニット12を移動する場合は、例えばスキー場のゴンドラのように、緑化ユニット12同士の間隔が自動的に狭くなる構成にできる。
【0043】
これは、一般的に壁面51の高さHは屋上52の幅Lより大きいため、壁面51に緑化ユニット12を配置する場合は、緑化ユニット12同士の間隔を広くして緑化する範囲を広くし、屋上52に緑化ユニット12を配置する場合は、緑化ユニット12同士の間隔を狭くして、全ての緑化ユニット12を屋上52に上げることができるようにするためである。
【0044】
また、ガイドレール11に沿ってワイヤーを設け、このワイヤーにツル植物を絡ませることができる。この場合は、より広範囲の緑化が可能になると共に、植物の種類が増えるので、緑化の効果が高くなる。
【0045】
また、ガイドレール11に配管等の導水設備を設け、この導水設備に給水ノズル等を設けることにより、各緑化ユニット12に自動的に灌水できるように構成できる。灌水用の水は、雨水を循環して再利用できる。この場合は、雨水タンクを屋上52又は建造物周辺の地盤上に設置することができる。地盤に雨水タンクを設置した場合は、雨水タンク内の雨水をポンプアップして屋上52に設置したタンクに一時貯留し、タイマーで雨水を導水設備に給水し、導水設備から緑化ユニット12に灌水することができる。
【0046】
また、ガイドレール11を建造物50の周辺における地盤56(図1参照)上に延ばすと共に、ウィンチ13を地盤56上に設置することができる。これにより、屋上52が狭い場合でも屋上52を有効に緑化できる。また、この場合は、地盤56上に緑化ユニット12を配置できる。これにより、地盤56上で緑化ユニット12のメンテナンスが可能になるので、作業が容易になる。
【0047】
また、上記実施形態では、壁面51と屋上52の両方にガイドレール11を設置する場合について説明したが、ガイドレール11を壁面51又は屋上52の一方にのみ設置し、壁面51又は屋上52の一方のみを緑化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】実施形態に係る建造物及び緑化装置を示す斜視図である。
【図2】実施形態に係る緑化ユニットを示す上面図である。
【図3】実施形態に係る緑化ユニットを示す正面図である。
【図4】本実施形態に係るチェーン取付機構を示す図である。
【図5】実施形態に係る建造物の角に設けたガイドローラを示す図である。
【図6】実施形態に係る緑化ユニットの容器、土壌、及び植物を示す断面図である。
【図7】実施形態に係る緑化ユニットにおける容器の断面形状を示す図である。
【図8】本実施形態に係る保持部材を示す図である。
【図9】実施形態に係るウィンチを緑化すべき壁面と反対側に設置した状態を示す上面図である。
【符号の説明】
【0049】
1 緑化装置
11 ガイドレール
12 緑化ユニット
13 ウィンチ
13a,13b ウィンチのドラム
21 フランジ
22 ウェブ
23 チェーン
25 容器
25a 容器の開口
26 保持部材
27 回転軸
28 車輪
30 ワイヤー
35 土壌
36 植物
37 不織布
39 カバー
40 チェーン取付機構
41 ガイドローラ
42 架台
43 チェーン取付機構用ベアリング
44 マスターリング
45 容器保持用ベアリング
50 建造物
51 壁面
52 屋上
52a 屋上の角部
53 屋上の端部
55 窓
56 地盤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
土壌及び植物を保持する緑化ユニットと、
建造物の壁面に設置され、前記緑化ユニットを移動自在に支持するガイド手段と、
を備える建造物の緑化装置。
【請求項2】
前記ガイド手段は、前記壁面から連続して前記建造物の屋上又は前記建造物の周囲における地盤の少なくとも一方に設置される請求項1に記載の建造物の緑化装置。
【請求項3】
前記屋上又は前記地盤上に設置され前記緑化ユニットを移動させる移動手段を有する請求項1または2に記載の建造物の緑化装置。
【請求項4】
前記ガイド手段は、前記緑化ユニットの前記植物に灌水する灌水手段を有する請求項1から3の何れか1項に記載の建造物の緑化装置。
【請求項5】
複数の前記緑化ユニットを有し、前記複数の緑化ユニットはチェーンによって連結され、前記移動手段は、ワイヤーを介して前記チェーンを牽引する請求項3に記載の建造物の緑化装置。
【請求項6】
前記緑化ユニットの両側がそれぞれ前記チェーンによって連結され、前記移動手段は、2本の前記ワイヤーによって前記両側のチェーンを牽引する請求項5に記載の建造物の緑化装置。
【請求項7】
前記ガイド手段が前記壁面における窓の側方に配置され、前記緑化ユニットが前記窓を遮蔽する位置に配置される請求項1から6の何れか1項に記載の建造物の緑化装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−225676(P2009−225676A)
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−71703(P2008−71703)
【出願日】平成20年3月19日(2008.3.19)
【出願人】(000003687)東京電力株式会社 (2,580)
【出願人】(303042235)株式会社東植 (4)
【出願人】(598156826)株式会社インターファーム (1)
【Fターム(参考)】