弾性荷重支持体
【課題】高面圧化を図り、これによって支承全体をコンパクト化し、またコストの低減を図ることができる弾性荷重支持体を提供する。
【解決手段】上部鋼板2と下部鋼板3との間にゴム層4が形成されてなる弾性荷重支持体1であって、ゴム層4の厚みが中央部から外周部にかけて漸増するように、上部鋼板2の下面及び下部鋼板の上面の少なくとも一方が曲面5をなしている。弾性荷重支持体1は、橋梁の上下部構造間に設置される滑り支承あるいは固定支承に適用される。
【解決手段】上部鋼板2と下部鋼板3との間にゴム層4が形成されてなる弾性荷重支持体1であって、ゴム層4の厚みが中央部から外周部にかけて漸増するように、上部鋼板2の下面及び下部鋼板の上面の少なくとも一方が曲面5をなしている。弾性荷重支持体1は、橋梁の上下部構造間に設置される滑り支承あるいは固定支承に適用される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、弾性荷重支持体に関し、さらに詳細には、橋梁において上部構造と下部構造との間に設置される支承にその本体として組み込まれる弾性荷重支持体に関する。
【背景技術】
【0002】
ゴムを主体とする弾性荷重支持体を使用した支承に要求される機能として、上部構造の荷重を下部構造に伝達する鉛直荷重支持機能と上部構造の回転を可能とする回転機能とがある。ゴムは荷重を受けると弾性により圧縮変形する性質を有するので、後者の回転機能はゴムの弾性を利用したものである。他方、鉛直荷重支持機能に関しては、弾性荷重支持体は、上部構造が回転をしたとき、これに追従するためにゴムに引張応力が発生しない程度の鉛直ひずみを生じることが必要である。
【0003】
弾性荷重支持体に鉛直ひずみが生じると、ゴムは変形しても体積変化を生じないという性質を有することから、図12(a)に示すように、ゴムは側方へ大きく膨出するという現象が生じる(Rは鉛直荷重を示す)。このゴムの膨出は、ゴムに局部的なせん断応力を発生させ、悪影響をもたらす。したがって、鉛直ひずみを生じても膨出量ができるだけ少ないことが望ましい。以上のようなことから、ゴムを主体とする弾性荷重支持体は、鉛直荷重によって受ける面圧を小さくして、膨出が少なくなるような設計とせざるを得ない。この結果、弾性荷重支持体は大型化し、支承全体としても大きなものとなってしまう。
【0004】
特許文献1,2には高面圧化を図った弾性荷重支持体が開示されている。この弾性荷重支持体は、ゴム層を挟む上下部鋼板の外周部に環状の反力壁を設け、またゴム層の外周に環状の凹部を設けたものである。この弾性荷重支持体は、鉛直荷重によってゴム層に発生するせん断力を反力壁によって拘束し、また、環状凹部がゴム層の膨出を吸収するごとくし、これによって高面圧に耐えるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−236944号公報
【特許文献2】特開2004−308109号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明は上記のような技術的背景に基づいてなされたものであって、次の目的を達成するものである。
この発明の目的は、弾性荷重支持体の高面圧化を図り、これによって支承全体をコンパクト化し、またコストの低減を図ることができる弾性荷重支持体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
弾性荷重支持体に鉛直荷重が作用すると、弾性荷重支持体の面圧分布は一定ではなく、図11に示すように、面圧は中央部が最大で外周部にゆくにつれて小さくなる。この発明の発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、この面圧分布に着目した。そして、弾性荷重支持体の鉛直剛性分布を面圧分布に応じたものとすれば、すなわち、中央部において鉛直剛性を大きくし、外周部にゆくにつれて鉛直剛性が小さくなるようにすれば高面圧に耐えることができ、しかも外周部の鉛直剛性が小さいので回転しやすくなることを見出した。
【0008】
この発明は上記のような知見に基づいてなされたものであり、次のような手段を採用している。
すなわち、この発明は、上部鋼板と下部鋼板との間にゴム層が形成されてなる弾性荷重支持体であって、
前記ゴム層の厚みが中央部から外周部にかけて漸増するように、前記上部鋼板の下面及び下部鋼板の上面の少なくとも一方が曲面をなしていることを特徴とする弾性荷重支持体にある。
【0009】
より具体的には、前記曲面の外周部は、曲率半径が他の部分よりも小さくなっている。
【0010】
前記弾性荷重支持体は、上部構造と下部構造との間に設置される橋梁の支承に組み込まれる。前記支承は滑り支承であり、前記上部鋼板の上部に滑り材が設けられている。あるいは、前記支承は固定支承であり、前記弾性荷重支持体の中央部に上下部構造間で水平力を伝達するせん断キーを挿入するための貫通穴が設けられている。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、ゴム層の厚みが中央部から外周部にかけて漸増しているので、弾性荷重支持体は中央部において一次形状係数が大きく、すなわち鉛直剛性が大きく、外周にゆくにつれて鉛直剛性が小さくなる。したがって、鉛直剛性分布が面圧分布に対応したものとなり、弾性荷重支持体は、回転に必要な鉛直ひずみを生じながら、高面圧に耐えることができる。また、同時にゴムの膨出を抑えることができ、外周部の局部せん断ひずみの発生を少なくすることができる。これにより、弾性荷重支持体を面積及び高さにおいて小さなものとすることができ、支承全体としてもコンパクトなものとすることができ、低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】この発明による弾性荷重支持体の実施形態を示す断面図である。
【図2】同実施形態のものを縮小して示す平面図である。
【図3】同実施形態のものを適用した滑り支承を示す橋軸直角方向断面図である。
【図4】同滑り支承の橋軸方向断面図である。
【図5】図4のA−A線矢視断面図である。
【図6】弾性荷重支持体の別の実施形態を示す断面図である。
【図7】同実施形態のものを縮小して示す平面図である。
【図8】弾性荷重支持体のさらに別の実施形態を示す断面図である。
【図9】同実施形態のものを縮小して示す平面図である。
【図10】同実施形態のものを適用した固定支承を示す橋軸方向断面図である。
【図11】弾性荷重支持体に鉛直荷重が作用した際の面圧分布を示す図である。
【図12】弾性荷重支持体に鉛直荷重が作用した際のゴムの膨出現象を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
この発明の実施形態を図面を参照しながら以下に説明する。図1,図2に示すように、弾性荷重支持体1は、上部鋼板2と、下部鋼板3と、これら上下部鋼板2,3間に配置されるゴム層4とで構成される。弾性荷重支持体1は平面円形である円柱状あるいは、平面四角形である角柱状に形成される。弾性荷重支持体1は、この実施形態では平面円形であり、上下部鋼板2,3はいずれも円形のものである。
【0014】
下部鋼板3は上下面とも平坦面となっている所要の厚みを有する通常の鋼板である。これに対し、上部鋼板2は上面が平坦面であるが下面は凸状の曲面5となっている。その結果、ゴム層4はその厚みが荷重支持体1の中央部から外周部にかけて漸増している。したがって、ゴム層4の厚みは中央部が最も薄い。このゴム層4の厚み変化は、上部鋼板2の曲面5によって規定される。曲面5の形状は、種々の形状をとることができるが、ゴム層4の厚み変化が大きくない形状、例えば鉛直断面が放物線状となる形状が望ましい。ただし、曲面5の外周部5aは曲率半径が他の部分よりも小さくなっている。
【0015】
弾性荷重支持体1は、周知の積層ゴムと同様に、上下部鋼板2,3及びゴム層4を加硫接着して作られる。ゴム層4の材料としては、クロロプレン系の合成ゴムや天然ゴムを用いることができるが、耐疲労性等の観点から天然ゴムを用いることが望ましい。弾性荷重支持体1の外周は、被覆ゴム層6で覆われている。
【0016】
図3〜図5は、上記弾性荷重支持体1を橋梁において滑り支承の本体(ゴム沓)として組み込んだ使用例を示している。上部構造である橋桁11(鋼桁)のフランジ12の下面には中央にボス孔14を有する四角形のソールプレート13が溶接により固着されている。このソールプレート13の下面に、四角形の鋼板からなる上沓15がボルト17により固定されている。上沓15は、ボス孔14に嵌合するせん断キー16を有している。
【0017】
上沓15の下面には滑り部材であるステンレス鋼板18が設けられている。このステンレス鋼板18は上沓15の下面に形成された凹部に、表面が上沓15と同一面となるように嵌め込まれたうえ、溶接により上沓15に固着されている。上沓15の橋軸方向(X方向)両側部には橋軸方向に延びる段部19を有する切欠部20,20が形成されている。
【0018】
下部構造である橋脚22の上面には、四角形の鋼板からなる下沓21がアンカーボルト23を介して固定されている。下沓21の橋軸方向両側部にはサイドブロック24,24が固定ボルト25を介して取外し自在に固定されている。サイドブロック24は上端に張出部26を有し、この張出部26は上沓15の段部19に緩く係合している。この係合により、橋桁11の橋軸直角方向(Y方向)の移動と、橋桁11の上揚移動とが制限される。
【0019】
この発明による弾性荷重支持体1は、下沓21の上面に載置される。下沓21には弾性荷重支持体1のずれを抑止し、また位置決めをするための複数のずれ止めプレート28が、弾性荷重支持体1の下端部外周に位置するように設けられている。
【0020】
弾性荷重支持体1の上面には、四角形の鋼板からなる中間プレート30が載置されている。中間プレート30の上面には滑り部材であるテフロン(登録商標、以下同じ)板32が設けられ、テフロン板32はステンレス板18に滑動可能に圧接している。テフロン板32は弾性荷重支持体1と同様に平面円形に形成され、中間プレート30の上面に形成された凹部に嵌め込まれ、接着されている。この状態でテフロン板32の表面は、中間プレート30の上面から突出する。
【0021】
中間プレート30の橋軸方向両側部31,31は弾性荷重支持体1の上面から張り出している。この両側部31,31には切欠部34,34が形成されている。そして、これらの切欠部34、34にはサイドブロック24,24が緩く嵌入し、係合している。
【0022】
上記のような滑り支承において、上部構造11に地震等により水平荷重が作用すると、上部構造11は橋軸方向に移動する。その際、中間プレート30にもステンレス板18とテフロン板32との間の摩擦力を介して水平荷重が作用するが、中間プレート30はサイドブロック24に係合して拘束されているので、移動することができない。したがって、橋桁11の水平移動は、摩擦力に抗してのステンレス板18とテフロン板32とのすべりによってのみ実現され、弾性荷重支持体1には水平荷重が伝達されることはなく、せん断変形を起こすことはない。
【0023】
弾性荷重支持体1は水平荷重を伝達する機能を持っていないが、上部構造11の鉛直荷重を下部構造22に伝達する機能と、上部構造11の回転に追従する機能を持っている。弾性荷重支持体1は、上述のように中央部のゴム層4の厚みが最も薄く、外周にゆくにつれて漸増している。このことは、弾性荷重支持体1は中央部において一次形状係数が大きく、すなわち鉛直剛性が大きく、外周にゆくにつれて鉛直剛性が小さくなるということを意味し、弾性荷重支持体1は、図11を参照して説明した、面圧分布に対応した鉛直剛性分布をもっているということである。
【0024】
したがって、弾性荷重支持体1は、ゴム層を回転機能に必要な所要厚みを有する周知の積層ゴムと比べ、ゴム層の高さが低く、高面圧に耐えることができる。また、同時にゴムの膨出を抑えることができ、外周部の局部せん断ひずみの発生を防止することができる。特に、上部鋼板2の曲面5は外周部5aの曲率半径が小さくなっているので、仮に支圧応力によるゴムの膨出があったとしても、外周部においてその膨出を吸収し、図12(b)に示すように、同図(a)の従来のものに比べて膨出量δを極力小さくすることができる。他方、回転機能に関しては、ゴム層4は外周部において厚くなっているので、鉛直剛性が小さくたわみやすくなり、回転がスムーズとなる。
【0025】
因みに、弾性荷重支持体のゴム層を等厚とした場合は、8〜12N/mm2 程度の面圧しかとれないが、上記実施形態のものによれば、20〜25N/mm2 と高い面圧をとることができる。したがって、弾性荷重支持体1を面積及び高さにおいて小さなものとすることができ、支承全体としてもコンパクトなものとすることができ、低コスト化を図ることができる。特に、上記のような滑り支承に適用する場合、弾性荷重支持体1の高さが小さくなることから、サイドブロック24も小さく設計することが可能となる。
【0026】
図6,図7は、この発明による弾性荷重支持体1の別の実施形態を示している。この弾性荷重支持体1も、図3〜図5に示した滑り支承に本体(ゴム沓)として組み込まれる。上部鋼板2の下面は、図1,図2に示した実施形態のものよりも曲率半径が極めて大きいが、同実施形態のものと同様に凸状の曲面5である。下部鋼板3の上面9は平坦面である。したがって、ゴム層4はその厚みが荷重支持体1の中央部から外周部にかけて漸増している。この実施形態では、上部鋼板1の下面5の外周部5aは、上面まで連続する曲率半径の小さな曲面5aとなっている。また、下部鋼板3の上面9の外周部9aも下面まで連続する曲率半径の小さな曲面9aとなっている。したがって、前記実施形態のものと同様に、弾性荷重支持体1は、外周部においてゴムの膨出を吸収することができ、また回転がスムーズとなる。
【0027】
図8,図9は、この発明による弾性荷重支持体1のさらに別の実施形態を示している。この実施形態では、弾性荷重支持体1は中央部に貫通穴7が設けられている。したがって、上下部鋼板2,3及びゴム層4は環状のものである。弾性荷重支持体1の内周は被覆ゴム層8で覆われている。また曲面5を持つ上部鋼板2の内周部は5bは、ゴムの膨出を防ぐために曲率半径が小さくなっている。その他の構成は、図1,図2に示した実施形態のものと同様である。この弾性荷重支持体1は、図10に示すように、橋梁の固定支承の本体(ゴム沓)として組み込まれる。
【0028】
固定支承は上部構造11の下面に溶接により固定される四角形のソールプレート13と、下部構造22に固定される四角形(円形でもよい)の下沓21とを備えている。下沓21は下部構造22に埋め込まれた複数のアンカーボルト23を介して下部構造22に固定されている。アンカーボルト23はその上端部が下沓21に下方からねじ6により締結される形式のもので、下沓21の上面からは突出しない。このため、弾性荷重支持体1を下沓21上のどの位置にも設置することができる。
【0029】
ソールプレート13の下面には四角形の中間プレート35が固定されている。この中間プレート35は上部構造11に取り付けられるセットボルト36によりソールプレート13に固定される。弾性荷重支持体1は、この中間プレート35と下沓21との間に設置される。弾性荷重支持体1は、中間プレート35と下沓21との間に載置される。
【0030】
中間プレート35には、その中央部に弾性荷重支持体1の貫通穴7と整合する貫通穴38が形成され、これら貫通穴7,38に円柱形のせん断キー39が配置されている。このせん断キー39は下沓21とともに一体に成形された鋳鋼品からなっている。そして、せん断キー39の基部(根元部)には全周に亘ってコーナーR39aが設けられている。せん断キー39の外径は貫通穴7,38の穴径よりも小さく、したがってせん断キー39と貫通穴7,38の周壁との間には隙間が形成されている。せん断キー39の上部には雄ねじ40が設けられ、この雄ねじ40にフランジを構成するリングナット41が固定されている。
【0031】
ソールプレート13には貫通穴7,38と同心をなす嵌合穴42が形成されている。この嵌合穴42にフランジ41が嵌合される。嵌合穴42は貫通穴7,38よりも大径であり、したがってフランジ41はその下面が中間プレート35に係合可能である。フランジ41の外周は凸状湾曲面とされ、またフランジ41の下面と中間プレート35との間、及びフランジ41の上面と上部構造11との間には隙間がそれぞれ形成されている。
【0032】
上記固定支承において、上部構造11の鉛直荷重は弾性荷重支持体1により弾性的に支持される。上部構造11の水平荷重は、ソールプレート13からせん断キー39のフランジ41に直接伝達され、さらにせん断キー39及びこれと一体となった下沓21を介して下部構造22に伝達される。これにより、上部構造11の水平変位が拘束され、弾性荷重支持体1を用いた支承が固定支承として機能する。弾性荷重支持体1には水平荷重は作用しない。
【0033】
上述したように、せん断キー39と貫通穴7,38の周壁との間、フランジ41の下面と中間プレート35との間、及びフランジ41の上面と上部構造11との間にはそれぞれ隙間が存し、またフランジ41の外周は凸状湾曲面とされていることから、弾性荷重支持体1は上部構造11の鉛直方向の回転に追従することが可能である。また、上部構造11に上揚力が作用すると、フランジ41の下面に中間プレート35が係合するので、上揚力を抑制することができる。
【0034】
この使用形態においても、弾性荷重支持体1は水平荷重を伝達する機能を持っていないが、上部構造11の鉛直荷重を下部構造22に伝達する機能と、上部構造11の回転に追従する機能を持っている。そして、この使用態様においても、弾性荷重支持体1は高面圧に耐えることができるので、上述したような作用効果が得られる。すなわち、弾性荷重支持体1を小さなものとすることができ、支承全体としてもコンパクトなものとすることができ、低コスト化を図ることができる。
【0035】
上記実施形態あるいは使用形態は例示にすぎず、この発明は種々の態様を採ることができる。例えば、上記2つの実施形態では上部鋼板の下面を曲面としたが、下部鋼板の上面を曲面にしてもよい。あるいは、上部鋼板の下面及び下部鋼板の上面の双方を曲面にしてもよい。
【符号の説明】
【0036】
1 弾性荷重支持体
2 上部鋼板
3 下部鋼板
4 ゴム層
【技術分野】
【0001】
この発明は、弾性荷重支持体に関し、さらに詳細には、橋梁において上部構造と下部構造との間に設置される支承にその本体として組み込まれる弾性荷重支持体に関する。
【背景技術】
【0002】
ゴムを主体とする弾性荷重支持体を使用した支承に要求される機能として、上部構造の荷重を下部構造に伝達する鉛直荷重支持機能と上部構造の回転を可能とする回転機能とがある。ゴムは荷重を受けると弾性により圧縮変形する性質を有するので、後者の回転機能はゴムの弾性を利用したものである。他方、鉛直荷重支持機能に関しては、弾性荷重支持体は、上部構造が回転をしたとき、これに追従するためにゴムに引張応力が発生しない程度の鉛直ひずみを生じることが必要である。
【0003】
弾性荷重支持体に鉛直ひずみが生じると、ゴムは変形しても体積変化を生じないという性質を有することから、図12(a)に示すように、ゴムは側方へ大きく膨出するという現象が生じる(Rは鉛直荷重を示す)。このゴムの膨出は、ゴムに局部的なせん断応力を発生させ、悪影響をもたらす。したがって、鉛直ひずみを生じても膨出量ができるだけ少ないことが望ましい。以上のようなことから、ゴムを主体とする弾性荷重支持体は、鉛直荷重によって受ける面圧を小さくして、膨出が少なくなるような設計とせざるを得ない。この結果、弾性荷重支持体は大型化し、支承全体としても大きなものとなってしまう。
【0004】
特許文献1,2には高面圧化を図った弾性荷重支持体が開示されている。この弾性荷重支持体は、ゴム層を挟む上下部鋼板の外周部に環状の反力壁を設け、またゴム層の外周に環状の凹部を設けたものである。この弾性荷重支持体は、鉛直荷重によってゴム層に発生するせん断力を反力壁によって拘束し、また、環状凹部がゴム層の膨出を吸収するごとくし、これによって高面圧に耐えるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−236944号公報
【特許文献2】特開2004−308109号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明は上記のような技術的背景に基づいてなされたものであって、次の目的を達成するものである。
この発明の目的は、弾性荷重支持体の高面圧化を図り、これによって支承全体をコンパクト化し、またコストの低減を図ることができる弾性荷重支持体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
弾性荷重支持体に鉛直荷重が作用すると、弾性荷重支持体の面圧分布は一定ではなく、図11に示すように、面圧は中央部が最大で外周部にゆくにつれて小さくなる。この発明の発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、この面圧分布に着目した。そして、弾性荷重支持体の鉛直剛性分布を面圧分布に応じたものとすれば、すなわち、中央部において鉛直剛性を大きくし、外周部にゆくにつれて鉛直剛性が小さくなるようにすれば高面圧に耐えることができ、しかも外周部の鉛直剛性が小さいので回転しやすくなることを見出した。
【0008】
この発明は上記のような知見に基づいてなされたものであり、次のような手段を採用している。
すなわち、この発明は、上部鋼板と下部鋼板との間にゴム層が形成されてなる弾性荷重支持体であって、
前記ゴム層の厚みが中央部から外周部にかけて漸増するように、前記上部鋼板の下面及び下部鋼板の上面の少なくとも一方が曲面をなしていることを特徴とする弾性荷重支持体にある。
【0009】
より具体的には、前記曲面の外周部は、曲率半径が他の部分よりも小さくなっている。
【0010】
前記弾性荷重支持体は、上部構造と下部構造との間に設置される橋梁の支承に組み込まれる。前記支承は滑り支承であり、前記上部鋼板の上部に滑り材が設けられている。あるいは、前記支承は固定支承であり、前記弾性荷重支持体の中央部に上下部構造間で水平力を伝達するせん断キーを挿入するための貫通穴が設けられている。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、ゴム層の厚みが中央部から外周部にかけて漸増しているので、弾性荷重支持体は中央部において一次形状係数が大きく、すなわち鉛直剛性が大きく、外周にゆくにつれて鉛直剛性が小さくなる。したがって、鉛直剛性分布が面圧分布に対応したものとなり、弾性荷重支持体は、回転に必要な鉛直ひずみを生じながら、高面圧に耐えることができる。また、同時にゴムの膨出を抑えることができ、外周部の局部せん断ひずみの発生を少なくすることができる。これにより、弾性荷重支持体を面積及び高さにおいて小さなものとすることができ、支承全体としてもコンパクトなものとすることができ、低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】この発明による弾性荷重支持体の実施形態を示す断面図である。
【図2】同実施形態のものを縮小して示す平面図である。
【図3】同実施形態のものを適用した滑り支承を示す橋軸直角方向断面図である。
【図4】同滑り支承の橋軸方向断面図である。
【図5】図4のA−A線矢視断面図である。
【図6】弾性荷重支持体の別の実施形態を示す断面図である。
【図7】同実施形態のものを縮小して示す平面図である。
【図8】弾性荷重支持体のさらに別の実施形態を示す断面図である。
【図9】同実施形態のものを縮小して示す平面図である。
【図10】同実施形態のものを適用した固定支承を示す橋軸方向断面図である。
【図11】弾性荷重支持体に鉛直荷重が作用した際の面圧分布を示す図である。
【図12】弾性荷重支持体に鉛直荷重が作用した際のゴムの膨出現象を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
この発明の実施形態を図面を参照しながら以下に説明する。図1,図2に示すように、弾性荷重支持体1は、上部鋼板2と、下部鋼板3と、これら上下部鋼板2,3間に配置されるゴム層4とで構成される。弾性荷重支持体1は平面円形である円柱状あるいは、平面四角形である角柱状に形成される。弾性荷重支持体1は、この実施形態では平面円形であり、上下部鋼板2,3はいずれも円形のものである。
【0014】
下部鋼板3は上下面とも平坦面となっている所要の厚みを有する通常の鋼板である。これに対し、上部鋼板2は上面が平坦面であるが下面は凸状の曲面5となっている。その結果、ゴム層4はその厚みが荷重支持体1の中央部から外周部にかけて漸増している。したがって、ゴム層4の厚みは中央部が最も薄い。このゴム層4の厚み変化は、上部鋼板2の曲面5によって規定される。曲面5の形状は、種々の形状をとることができるが、ゴム層4の厚み変化が大きくない形状、例えば鉛直断面が放物線状となる形状が望ましい。ただし、曲面5の外周部5aは曲率半径が他の部分よりも小さくなっている。
【0015】
弾性荷重支持体1は、周知の積層ゴムと同様に、上下部鋼板2,3及びゴム層4を加硫接着して作られる。ゴム層4の材料としては、クロロプレン系の合成ゴムや天然ゴムを用いることができるが、耐疲労性等の観点から天然ゴムを用いることが望ましい。弾性荷重支持体1の外周は、被覆ゴム層6で覆われている。
【0016】
図3〜図5は、上記弾性荷重支持体1を橋梁において滑り支承の本体(ゴム沓)として組み込んだ使用例を示している。上部構造である橋桁11(鋼桁)のフランジ12の下面には中央にボス孔14を有する四角形のソールプレート13が溶接により固着されている。このソールプレート13の下面に、四角形の鋼板からなる上沓15がボルト17により固定されている。上沓15は、ボス孔14に嵌合するせん断キー16を有している。
【0017】
上沓15の下面には滑り部材であるステンレス鋼板18が設けられている。このステンレス鋼板18は上沓15の下面に形成された凹部に、表面が上沓15と同一面となるように嵌め込まれたうえ、溶接により上沓15に固着されている。上沓15の橋軸方向(X方向)両側部には橋軸方向に延びる段部19を有する切欠部20,20が形成されている。
【0018】
下部構造である橋脚22の上面には、四角形の鋼板からなる下沓21がアンカーボルト23を介して固定されている。下沓21の橋軸方向両側部にはサイドブロック24,24が固定ボルト25を介して取外し自在に固定されている。サイドブロック24は上端に張出部26を有し、この張出部26は上沓15の段部19に緩く係合している。この係合により、橋桁11の橋軸直角方向(Y方向)の移動と、橋桁11の上揚移動とが制限される。
【0019】
この発明による弾性荷重支持体1は、下沓21の上面に載置される。下沓21には弾性荷重支持体1のずれを抑止し、また位置決めをするための複数のずれ止めプレート28が、弾性荷重支持体1の下端部外周に位置するように設けられている。
【0020】
弾性荷重支持体1の上面には、四角形の鋼板からなる中間プレート30が載置されている。中間プレート30の上面には滑り部材であるテフロン(登録商標、以下同じ)板32が設けられ、テフロン板32はステンレス板18に滑動可能に圧接している。テフロン板32は弾性荷重支持体1と同様に平面円形に形成され、中間プレート30の上面に形成された凹部に嵌め込まれ、接着されている。この状態でテフロン板32の表面は、中間プレート30の上面から突出する。
【0021】
中間プレート30の橋軸方向両側部31,31は弾性荷重支持体1の上面から張り出している。この両側部31,31には切欠部34,34が形成されている。そして、これらの切欠部34、34にはサイドブロック24,24が緩く嵌入し、係合している。
【0022】
上記のような滑り支承において、上部構造11に地震等により水平荷重が作用すると、上部構造11は橋軸方向に移動する。その際、中間プレート30にもステンレス板18とテフロン板32との間の摩擦力を介して水平荷重が作用するが、中間プレート30はサイドブロック24に係合して拘束されているので、移動することができない。したがって、橋桁11の水平移動は、摩擦力に抗してのステンレス板18とテフロン板32とのすべりによってのみ実現され、弾性荷重支持体1には水平荷重が伝達されることはなく、せん断変形を起こすことはない。
【0023】
弾性荷重支持体1は水平荷重を伝達する機能を持っていないが、上部構造11の鉛直荷重を下部構造22に伝達する機能と、上部構造11の回転に追従する機能を持っている。弾性荷重支持体1は、上述のように中央部のゴム層4の厚みが最も薄く、外周にゆくにつれて漸増している。このことは、弾性荷重支持体1は中央部において一次形状係数が大きく、すなわち鉛直剛性が大きく、外周にゆくにつれて鉛直剛性が小さくなるということを意味し、弾性荷重支持体1は、図11を参照して説明した、面圧分布に対応した鉛直剛性分布をもっているということである。
【0024】
したがって、弾性荷重支持体1は、ゴム層を回転機能に必要な所要厚みを有する周知の積層ゴムと比べ、ゴム層の高さが低く、高面圧に耐えることができる。また、同時にゴムの膨出を抑えることができ、外周部の局部せん断ひずみの発生を防止することができる。特に、上部鋼板2の曲面5は外周部5aの曲率半径が小さくなっているので、仮に支圧応力によるゴムの膨出があったとしても、外周部においてその膨出を吸収し、図12(b)に示すように、同図(a)の従来のものに比べて膨出量δを極力小さくすることができる。他方、回転機能に関しては、ゴム層4は外周部において厚くなっているので、鉛直剛性が小さくたわみやすくなり、回転がスムーズとなる。
【0025】
因みに、弾性荷重支持体のゴム層を等厚とした場合は、8〜12N/mm2 程度の面圧しかとれないが、上記実施形態のものによれば、20〜25N/mm2 と高い面圧をとることができる。したがって、弾性荷重支持体1を面積及び高さにおいて小さなものとすることができ、支承全体としてもコンパクトなものとすることができ、低コスト化を図ることができる。特に、上記のような滑り支承に適用する場合、弾性荷重支持体1の高さが小さくなることから、サイドブロック24も小さく設計することが可能となる。
【0026】
図6,図7は、この発明による弾性荷重支持体1の別の実施形態を示している。この弾性荷重支持体1も、図3〜図5に示した滑り支承に本体(ゴム沓)として組み込まれる。上部鋼板2の下面は、図1,図2に示した実施形態のものよりも曲率半径が極めて大きいが、同実施形態のものと同様に凸状の曲面5である。下部鋼板3の上面9は平坦面である。したがって、ゴム層4はその厚みが荷重支持体1の中央部から外周部にかけて漸増している。この実施形態では、上部鋼板1の下面5の外周部5aは、上面まで連続する曲率半径の小さな曲面5aとなっている。また、下部鋼板3の上面9の外周部9aも下面まで連続する曲率半径の小さな曲面9aとなっている。したがって、前記実施形態のものと同様に、弾性荷重支持体1は、外周部においてゴムの膨出を吸収することができ、また回転がスムーズとなる。
【0027】
図8,図9は、この発明による弾性荷重支持体1のさらに別の実施形態を示している。この実施形態では、弾性荷重支持体1は中央部に貫通穴7が設けられている。したがって、上下部鋼板2,3及びゴム層4は環状のものである。弾性荷重支持体1の内周は被覆ゴム層8で覆われている。また曲面5を持つ上部鋼板2の内周部は5bは、ゴムの膨出を防ぐために曲率半径が小さくなっている。その他の構成は、図1,図2に示した実施形態のものと同様である。この弾性荷重支持体1は、図10に示すように、橋梁の固定支承の本体(ゴム沓)として組み込まれる。
【0028】
固定支承は上部構造11の下面に溶接により固定される四角形のソールプレート13と、下部構造22に固定される四角形(円形でもよい)の下沓21とを備えている。下沓21は下部構造22に埋め込まれた複数のアンカーボルト23を介して下部構造22に固定されている。アンカーボルト23はその上端部が下沓21に下方からねじ6により締結される形式のもので、下沓21の上面からは突出しない。このため、弾性荷重支持体1を下沓21上のどの位置にも設置することができる。
【0029】
ソールプレート13の下面には四角形の中間プレート35が固定されている。この中間プレート35は上部構造11に取り付けられるセットボルト36によりソールプレート13に固定される。弾性荷重支持体1は、この中間プレート35と下沓21との間に設置される。弾性荷重支持体1は、中間プレート35と下沓21との間に載置される。
【0030】
中間プレート35には、その中央部に弾性荷重支持体1の貫通穴7と整合する貫通穴38が形成され、これら貫通穴7,38に円柱形のせん断キー39が配置されている。このせん断キー39は下沓21とともに一体に成形された鋳鋼品からなっている。そして、せん断キー39の基部(根元部)には全周に亘ってコーナーR39aが設けられている。せん断キー39の外径は貫通穴7,38の穴径よりも小さく、したがってせん断キー39と貫通穴7,38の周壁との間には隙間が形成されている。せん断キー39の上部には雄ねじ40が設けられ、この雄ねじ40にフランジを構成するリングナット41が固定されている。
【0031】
ソールプレート13には貫通穴7,38と同心をなす嵌合穴42が形成されている。この嵌合穴42にフランジ41が嵌合される。嵌合穴42は貫通穴7,38よりも大径であり、したがってフランジ41はその下面が中間プレート35に係合可能である。フランジ41の外周は凸状湾曲面とされ、またフランジ41の下面と中間プレート35との間、及びフランジ41の上面と上部構造11との間には隙間がそれぞれ形成されている。
【0032】
上記固定支承において、上部構造11の鉛直荷重は弾性荷重支持体1により弾性的に支持される。上部構造11の水平荷重は、ソールプレート13からせん断キー39のフランジ41に直接伝達され、さらにせん断キー39及びこれと一体となった下沓21を介して下部構造22に伝達される。これにより、上部構造11の水平変位が拘束され、弾性荷重支持体1を用いた支承が固定支承として機能する。弾性荷重支持体1には水平荷重は作用しない。
【0033】
上述したように、せん断キー39と貫通穴7,38の周壁との間、フランジ41の下面と中間プレート35との間、及びフランジ41の上面と上部構造11との間にはそれぞれ隙間が存し、またフランジ41の外周は凸状湾曲面とされていることから、弾性荷重支持体1は上部構造11の鉛直方向の回転に追従することが可能である。また、上部構造11に上揚力が作用すると、フランジ41の下面に中間プレート35が係合するので、上揚力を抑制することができる。
【0034】
この使用形態においても、弾性荷重支持体1は水平荷重を伝達する機能を持っていないが、上部構造11の鉛直荷重を下部構造22に伝達する機能と、上部構造11の回転に追従する機能を持っている。そして、この使用態様においても、弾性荷重支持体1は高面圧に耐えることができるので、上述したような作用効果が得られる。すなわち、弾性荷重支持体1を小さなものとすることができ、支承全体としてもコンパクトなものとすることができ、低コスト化を図ることができる。
【0035】
上記実施形態あるいは使用形態は例示にすぎず、この発明は種々の態様を採ることができる。例えば、上記2つの実施形態では上部鋼板の下面を曲面としたが、下部鋼板の上面を曲面にしてもよい。あるいは、上部鋼板の下面及び下部鋼板の上面の双方を曲面にしてもよい。
【符号の説明】
【0036】
1 弾性荷重支持体
2 上部鋼板
3 下部鋼板
4 ゴム層
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部鋼板と下部鋼板との間にゴム層が形成されてなる弾性荷重支持体であって、
前記ゴム層の厚みが中央部から外周部にかけて漸増するように、前記上部鋼板の下面及び下部鋼板の上面の少なくとも一方が曲面をなしていることを特徴とする弾性荷重支持体。
【請求項2】
前記曲面の外周部は、曲率半径が他の部分よりも小さくなっていることを特徴とする請求項1記載の弾性荷重支持体。
【請求項3】
前記弾性荷重支持体は、上部構造と下部構造との間に設置される橋梁の支承に組み込まれることを特徴とする請求項1又は2記載の弾性荷重支持体。
【請求項4】
前記支承は滑り支承であり、前記上部鋼板の上部に滑り材が設けられていることを特徴とする請求項3記載の弾性荷重支持体。
【請求項5】
前記支承は固定支承であり、前記弾性荷重支持体の中央部に上下部構造間で水平力を伝達するせん断キーを挿入するための貫通穴が設けられていることを特徴とする請求項3記載の弾性荷重支持体。
【請求項1】
上部鋼板と下部鋼板との間にゴム層が形成されてなる弾性荷重支持体であって、
前記ゴム層の厚みが中央部から外周部にかけて漸増するように、前記上部鋼板の下面及び下部鋼板の上面の少なくとも一方が曲面をなしていることを特徴とする弾性荷重支持体。
【請求項2】
前記曲面の外周部は、曲率半径が他の部分よりも小さくなっていることを特徴とする請求項1記載の弾性荷重支持体。
【請求項3】
前記弾性荷重支持体は、上部構造と下部構造との間に設置される橋梁の支承に組み込まれることを特徴とする請求項1又は2記載の弾性荷重支持体。
【請求項4】
前記支承は滑り支承であり、前記上部鋼板の上部に滑り材が設けられていることを特徴とする請求項3記載の弾性荷重支持体。
【請求項5】
前記支承は固定支承であり、前記弾性荷重支持体の中央部に上下部構造間で水平力を伝達するせん断キーを挿入するための貫通穴が設けられていることを特徴とする請求項3記載の弾性荷重支持体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−38394(P2011−38394A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−130917(P2010−130917)
【出願日】平成22年6月8日(2010.6.8)
【出願人】(509199007)株式会社川金コアテック (8)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月8日(2010.6.8)
【出願人】(509199007)株式会社川金コアテック (8)
【Fターム(参考)】
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