形態補強マスク
【課題】包装時には扁平状で着用時に拡げて立体状となるマスクは、着用時に元の扁平状に戻ろうとすることや、拡げた際に皺が入ることでマスク内の空間の確保が不十分となり、マスクの裏面が着用者の顔面に触れて不快感を招くことや見栄えが悪くなる等の着用感の低下を招いている。併せて、マスクの素材そのものの臭いや使用者の吐息の臭いがマスク内に混在し、着用者に不快感を与えている。
【解決手段】本発明は、マスク本体と掛ヒモで構成されるマスクにおいて、該マスクの裏面にテープ状膏体を貼着して形態補強を施すと共に、マスク内空間を快適な雰囲気とした形態補強マスクM。
【解決手段】本発明は、マスク本体と掛ヒモで構成されるマスクにおいて、該マスクの裏面にテープ状膏体を貼着して形態補強を施すと共に、マスク内空間を快適な雰囲気とした形態補強マスクM。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、顔に掛けるマスクに関し、更に詳しくは、テープ状膏体を貼着することにより快適感や薬効を得ると共に、着用時における立体状形態を補強、維持し得る形態補強マスクに関する。
【背景技術】
【0002】
花粉症やインフルエンザの予防用にマスクが使用され、多様な形態、特徴を有する製品が開発され提供されている。
素材面では、初期のマスクにはガーゼ等の布地が用いられたが、衛生上や使い勝手の点から使い捨てのものが多くなり、比較的安価で製造に便利な不織布が主流となっている。
また、マスクは使用時に顔面に触れる部分が少なく、顔面とマスク裏面間に空間が確保されるのが使用者にとっては快適な製品となる。
その要望を実現する手段として立体状のマスクが主流となった。
つまり、使用時にマスクが前方に膨出して鼻や口にできるだけ触れないように工夫されたものである。
このように、素材としては不織布、形状的には立体状のものが主流となった。
【0003】
同時にこれらのマスクを製品として販売するためには、包装段階においては扁平状で嵩張らず、使用時のみ立体状になるものが求められた。
その結果、特許文献1に見られるようにマスク1枚分に裁断された不織布の折り返し線の、上、下端近傍にV字型の切り欠き部を形成し、これを2つ折りにして切り欠き部の端を接結することでマスクを形成するタイプのものが提案された。
【0004】
これと類似の手段として特許文献2に見られるように、端部を円弧状に裁断した2対の基布をその円弧状の端部で互いに接結してマスクを形成するタイプのものも提案された。
このようにすることで包装時には扁平状で、使用時には立体状のマスクが得られる。
また、特許文献2、3には、マスクの横方向にプリーツを形成して、使用時にこのプリーツが拡げられて立体状となる手段等が挙げられている。こうすることで包装時には扁平状で、使用時には立体状のマスクが得られる。
【0005】
ここで、着用時に立体状となるマスクは、着用時にマスクが前方に膨出して鼻先や口に接触することが少ないことから、マスクの周縁部のみが顔面に押圧され、結果的にマスクの機能として最も重要な顔面へのフィット性を発揮する。
マスクの顔面へのフィット性は、マスクの掛け紐が伸縮性を有することから顔面への押圧力が発生すること、マスクが立体状であることからマスクの周縁部のみが顔面に接触すること、そしてマスクの素材が薄くてソフトであることから複雑で個人差がある顔面曲面に追従し得ることにより派生する機能である。
【0006】
そして、着用感を良くするために、例えば特許文献4に示されるように、マスク空間内に鼻部と口部を分離するパッドを設けて口臭を遮断する手段や、特許文献5に見られるようにマスク周縁部に顔面への接着用に塗布された接着剤に精油等を混入させて快適感を得る等の手段が講じられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−54381号公報
【特許文献2】特開2009−118960号公報
【特許文献3】特開2011−24942号公報
【特許文献4】特開2011−30809号公報
【特許文献5】特開平11−128378号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記のようにマスクにはその利便性、快適性を向上させるために多くの手段が提案されてきた。
これらをその機能面で総合的に勘案すると、マスクは、適度な通気性を有すると共に花粉やウイルス遮断に効果的な素材で形成されることを始めに、軽くてソフトで使い心地が良いこと、そして、使用前は扁平状で嵩張らず包装や持ち運びに都合が良く、使用時には立体状となりマスク内に空間が確保され、マスクの周縁部のみが顔面に接触してマスクを保持し、マスクと顔面の隙間から花粉等が進入することを防止できること、加えてマスク内部が使用者に快適な雰囲気に保たれていること等が挙げられる。
【0009】
これらの機能性要求に対して上記特許文献のように様々な解決手段が講じられてきた。
しかし、未だ、解決されていない諸問題が存在する。
それは、マスク1枚分に裁断された不織布の折り返し線の上、下端近傍にV字型の切り欠き部を形成し、これを2つ折りにして切り欠き端部を接結することで形成される着用時に立体状になるマスクや、端部を円弧状に裁断した2対の基布をその円弧状の端部で互いに接結して形成される着用時に立体状になるマスク(以下、これを「立体裁断型マスク」と言う)は、包装や持ち運びに都合が良いように、もともと扁平状に形成されているので、着用時に元の扁平状への復元力が働く。
【0010】
この復元力の作用により、ややもするとマスク裏面が鼻先や口に接触する等の不快感が生ずる。
併せて、マスクを形成する不織布がソフトであることから剛性に劣り、空気を吸い込む際、マスク面が吸い寄せられ鼻先や口に接触する等の不快感を生ずる等の形態安定性に欠ける問題がある。
【0011】
また、マスクの横方向にプリーツを形成して、使用時にこのプリーツが拡げられて立体状となるタイプのマスク(後、これをプリーツ型マスクとする)においては、プリーツを拡げて立体状にして着用する際、部分的にプリーツが伸びきらない箇所が生じたり、プリーツの折り返し線間に凸凹状の不定形の皺が入り視覚的にすっきりしないこと、併せて皺の凹部が鼻先等に接触し、不快感が生じる等の問題があった。
【0012】
上記の問題は、顔面とマスク裏面間の空間の確保に関わる問題である。
これらの問題を解決するためには素材に相当の剛性を有するものを使用すれば良いが、そのような剛性を有する素材を採用するとマスク全体が硬くなってしまい、顔面へのフィット性が低下することやマスク着用下で口を動かす場合等にその自由度が阻害されて不快感を生ずること等の問題が生ずる。
このようなことから素材のソフト感を損なうことなく、適度な剛性を付与する手段が望まれていた。
同時に、素材である不織布そのものの臭いや使用者の吐息の臭いがマスク内に混在し、着用者に不快感を与えている問題があり、その不快感を解消する手段が望まれていた。
【0013】
本発明は、以上のような諸事情を背景になされたものである。
すなわち、本発明の目的は、着用の際に拡げて立体状にして使用するタイプのマスクにおいて、快適感と薬効、並びに形態維持効果を併せもつ形態補強マスクを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するために、鋭意、研究した結果、マスクの裏面に、和紙、不織布等の通気性のある薬剤基布に薬剤を塗布して得られるものを適宜幅、適宜長にテープ状にカットしたテープ状膏体を貼着することにより形態補強を行い、マスクに形態安定性を付与するとともにテープ状膏体の芳香による快適感、並びに薬効を得た形態補強マスクを完成させたものである。
【0015】
即ち、本発明は、(1)、マスク本体と掛け紐で構成されるマスクにおいて、該マスクの裏面にテープ状膏体を貼着して形態補強を施した形態補強マスクに存する。
【0016】
即ち、本発明は、(2)、マスク本体を拡げた際、前方に膨出して立体状となるマスクである上記(1)記載の形態補強マスクに存する。
【0017】
即ち、本発明は、(3)、テープ状膏体が、通気性のある薬剤基布に薬剤を塗布して得られる、芳香と薬効を有すると共に接着力を有する上記(1)記載の形態補強マスクに存する。
【0018】
即ち、本発明は、(4)、マスク1枚分に裁断された不織布の折り返し線の上、下端近傍にV字型の切り欠き部を形成し、これを2つ折りにして切り欠き部の端部同士を接結することで形成されるマスク、又は、端部を円弧状に裁断した2対の基布をその円弧状の端部同士で互いに接結して形成されるマスクである上記(1)記載の形態補強マスクに存する。
【0019】
即ち、本発明は、(5)、マスク1枚分に裁断された不織布の折り返し線部の上、下端近傍にV字型の切り欠き部を形成し、これを2つ折りにして切り欠き部の端同士を接結することで形成されるマスク、または、端部を円弧状に裁断した2対の基布をその円弧状の端部同士で互いに接結して形成されるマスクの裏面に、該マスクの接結線部を軸に左右対照に、または、そして接結線部に略直交してテープ状膏体を所用数、貼着した形態補強マスクに存する。
【0020】
即ち、本発明は、(6)、マスク本体の横方向にプリーツを形成して、このプリーツが拡げられて前方に膨出し、立体状となるマスクである上記(1)記載の形態補強マスクに存する。
【0021】
即ち、本発明は、(7)、プリーツの折り返し線に平行にテープ状膏体を貼り付けた上記(6)記載の形態補強マスクに存する。
【0022】
即ち、本発明は、(8)、長手方向に2つ折りにしたテープ状膏体をプリーツの折り返し線部にまたがって、プリーツの表裏に貼着した上記(6)記載の形態補強マスクに存する。
【0023】
なお、本発明の目的に沿ったものであれば上記(1)〜(8)を適宜組み合わせた構成も採用可能である。
【発明の効果】
【0024】
本発明の形態補強マスクは、マスクの裏面にテープ状膏体を貼り付ける簡易な手段でマスク面を補強するので多様な形態のマスクに採用可能であると共に、テープ状膏体の貼着面積、貼着箇所を自在に選択可能で、形態補強のレベルを要望に応じて微細に調整できる利点がある。
併せてテープ状膏体は、マスクの着用者に快適な香りを提供すると共に、鼻孔を通じて薬効成分を体内にもたらす作用がある。
更に、テープ状膏体自体に接着力があり、接着剤を用いることなくマスク裏面に貼着することができる利便性がある。
【0025】
そして、本発明に用いるテープ状膏体は、和紙や不織布等の通気性のある薬剤基布に薬剤が塗布されているので、テープ状膏体の芳香と薬効成分が薬剤基布を通してマスク内部に拡散され、マスク素材自体の臭いや着用者の吐息の臭いを消失させると共に着用者に快適性と薬効をもたらす効果がある。
【0026】
そして、本発明に用いるマスクが、該マスクを着用する際、前方に膨出して立体状となるマスクである場合には、膨出したマスク面を内部からテープ状膏体の貼着で補強するので、鼻先や口とマスク裏面間に空間が確保され、マスク裏面が鼻先や口に触れることがなく快適な着用感を提供できる。
【0027】
そして、本発明に用いるマスクが、立体裁断型マスクである場合には、折り返し線部を軸に左右対照に、または、そして折り返し線部に直交してテープ状膏体を貼着することができるので、すっきりと伸びきった状態のマスク面が形成されて、マスクの膨出面がいびつになることもなく、快適な着用感と見た目に美しい形態補強マスクを提供できる。
【0028】
そして、本発明に用いるマスクが、プリーツ型マスクであり、プリーツにプリーツの折り返し線部に平行にテープ状膏体を適宜数、貼着して形態補強が行われる場合には、貼着されたプリーツがテープ状膏体で補強されるので、凸凹状の不定形の皺が入ることが無く、すっきりと伸びきった状態のマスク面が形成されて、マスク裏面が不用意に鼻先や口に触れることが無く、快適で見た目にもすっきりとした形態補強マスクを得ることができる。
【0029】
そして、本発明に用いるマスクが、プリーツ型マスクであり、プリーツの折り返し線部に、長手方向に2つ折りにしたテープ状膏体の折り返し線部を合わせて、該テープ状膏体を貼着して形態補強が行われる場合には、2枚の連続したプリーツが、その大きさに見合った大きさの1枚のテープ状膏体で面補強されることとなり、一層皺が入りにくい快適で見た目にもすっきりとした形態補強マスクを形成できる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1(A)】図1(A)は、プリーツ型マスクPDにテープ状膏体T1を貼着した形態補強マスクMの裏側の実態模式図である。
【図1(B)】図1(B)は、図1(A)に示した形態補強マスクMを拡げた状態の裏側の実態模式図である。
【図2】図2は、プリーツ型マスクPDにテープ状膏体T1、T2を貼着した実態模式図である。
【図3(A)】図3(A)は、長手方向に2つ折りにしたテープ状膏体T6を、プリーツPの折り返し線部TLにまたがってプリーツPの表裏に貼着した形態補強マスクプリーツMの実態模式図である。
【図3(B)】図3(B)は、長手方向に2つ折りにしたテープ状膏体T6をプリーツPの折り返し線部TLにまたがってプリーツPの表裏に貼着した形態補強マスクMを部分拡大した実態説明図である。
【図3(C)】図3(C)は、図3(A)の形態補強マスクMを拡げた状態の裏側の実態模式図である。
【図4(A)】図4(A)は、プリーツ型マスクPDの実態模式図であり、マスク表面F側から見た図である。
【図4(B)】図4(B)は、プリーツ型マスクPDを拡げた実態模式図であり、マスク表面F側から見た図である。
【図5】図5は、図4に示したプリーツ型マスクPDとは異なるタイプのプリーツ型マスクPDにテープ状膏体T1、T2を貼着した部分拡大模式図である。
【図6】図6は、適宜幅のテープ状膏体Tの実態模式図である。
【図7(A)】図7(A)は、マスク1枚分に裁断された不織布の折り返し線部CLの上、下端近傍にV字型の切り欠き部Vを形成した基布Gの実態模式図である。
【図7(B)】図7(B)は、図7(A)で示した基布Gを立体裁断型マスクDに形成した実態模式図である。
【図8(A)】図8(A)は、立体裁断型マスクDを形成するための、端部DEを円弧状に裁断した2対の基布G1、G2を示す実態模式図である。
【図8(B)】図8(B)は、端部DEを円弧状に裁断した2対の基布G1、G2の円弧状の端部DE同士を互いに接結して形成された立体裁断型マスクDの実態模式図である。
【図9】図9は、立体裁断型マスクDにテープ状膏体T1を貼着して形成した形態補強マスクMを裏側から見た実態模式図である。
【図10】図10は、立体裁断型マスクDにテープ状膏体T1、T2を貼着して形成した形態補強マスクMを裏側から見た実態模式図である。
【図11】図11は、立体裁断型マスクDにテープ状膏体T3、T4をハの字型に貼着して形性した形態補強マスクMを裏側から見た実態模式図である。
【図12】図12は、立体裁断型マスクDにテープ状膏体T3、T4をハの字型に貼着し、併せてテープ状膏体T5を接結線SLに略直交させて貼着して形成した形態補強マスクMを裏側から見た実態模式図である。
【図13】図13は、形態補強マスクMを着用した状態の着用説明図である。
【図14】図14は、多数の小穴Sを開けたテープ状膏体Tの例を示し、(a)は、テープ状膏体Tの薬剤基布KGと薬剤Yの両方を貫通させて小穴Sを開けた例を示し、(b)は、薬剤基布KGにのみ小穴Sを開け、薬剤Yには開けていない例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0032】
(第1の実施の形態)
本実施の形態では、図7(A)、図7(B)、図8(A)、図8(B)の実態模式図に示す立体裁断型マスクD(マスク本体DBと掛け紐DSよりなる)に、図9、図10の実態模式図に示すようにテープ状膏体T1、T2を貼着した形態補強マスクMについて示す。
【0033】
ここで、立体裁断型マスクDとは、先に説明したとおり、図7(A)の実態模式図に示すように、マス1枚分に裁断された基布Gである不織布の折り返し線CLの上、下端近傍にV字型の切り欠き部Vを形成し、これを2つ折りにして切り欠き部Vの切り欠き端VEを接結することで形成される図7(B)の実態模式図に示すタイプのマスクや、図8(A)の実態模式図に示すように、端部DEを円弧状に裁断した2対の基布G1、G2を、図8(B)の実態模式図に示すようにその円弧状の端部DEを互いに接結して形成されるマスクで、いずれも包装時には扁平状で、着用時に拡げることによりマスクの中央部近傍が前方に膨出して立体構造のマスク、つまり立体裁断型マスクDとなるものである。
【0034】
これらの立体裁断型マスクDの裏面に、図6の実態模式図に示すように、和紙や不織布のように通気性のある薬剤基布KGに香料等の機能性成分を含む薬剤Yを塗布して得られるものを、適宜幅、適宜長さにカットしたテープ状膏体Tを貼着する。
なお、貼着する際は、通常、テープ状膏体T1に添着した剥離紙(図示しない)を剥がして貼着する。本実施の形態におけるテープ状膏体T1は、例えば、幅1cm、長さ6cm、厚み0.4mm(薬剤基布が0.3mm、薬剤Yの塗布厚みが0.1mm)とし、これを図9の実態模式図に示すように立体裁断型マスクDの長手方向に平行に、接結線SLに略直交するように1枚を貼着する。
テープ状膏体T1は、それ自体が接着力を有しているのでそのまま、立体裁断型マスクDの裏面に貼着できる。
なお、テープ状膏体T1の寸法は上記のような大きさに限定されるものではないことは当然である。このように、テープ状膏体T1を貼着することにより、前記マスクを顔に掛けた状態では、薬剤Yの機能性成分が発散し通気性のある薬剤基布KGを通じてマスクの内側に広がる。
また呼吸(吸気)する際、外気により機能性成分が誘導されてより効率よく広がることとなる。
【0035】
貼着位置は、図13の着用説明図に示すようにマスク上端部MEからテープ状膏体上端部TEまでの貼着距離Lが3cm〜6cmの範囲に張り付ける。
この貼着距離Lについては、個人差はあるものの、略、着用者の口蓋H3のあたりに位置する。
この位置が着用者にとって鼻孔H2、或いは口H4からテープ状膏体Tの香料や薬効成分を吸入し易く快適な位置となる。
そして、横方向に貼着されたテープ状膏体T1は立体裁断型マスクDを横方向に開く拡幅保形作用が働き(例えば、緩やかアーチ状に保形され)、マスク内空間が確保された形態補強マスクMが得られる。
【0036】
次に、図10の実態模式図に示すように、テープ状膏体T1、T2を互いに平行に貼着する。
このように複数(図では2枚)のテープ状膏体T1、T2を平行に近接して貼着することで、芳香や薬効が強くなる。
更に、立体裁断型マスクDを横方向に開く拡幅保形作用が一層働き、マスク内空間を確保できる。
【0037】
(第2の実施の形態)
本実施の形態では、図11の実態模式図に示すように、テープ状膏体T3、T4を接結線SLを中心に左右対称にハの字型に貼着する。
こうすることで立体裁断型マスクDのマスク面が面補強され、着用時のマスク内気圧の変化や着用者の動きに対してもマスク面が変形するようなことが生ぜず安定したマスク内空間の確保と外面のすっきりした形態が維持される。
ハの字にテープ状膏体T3、T4が貼着されて、鼻孔H2、口H4の両サイドから芳香、薬効をもたらすこととなり、比較的穏やかで好適な快適感が得られる形態補強マスクMが形成される。
【0038】
(第3の実施の形態)
本実施の形態では、図12の実態模式図に示すように第1の実施の形態と第2の実施の形態で示したものを組み合わせている。
つまり、テープ状膏体T3、T4をハの字にマスク面に貼着し、その下方にテープ状膏体T5を横方向に貼着している。
このことで立体裁断型マスクDのマスク面の面補強と外側への拡幅作用を同時に実現してマスク内空間を確保するとともに芳香、薬効を充分にマスク内空間に行き渡らせる効果が得られる。
【0039】
(第4の実施の形態)
本実施の形態では、図1(A)の実態模式図に示すようにプリーツ型マスクPD(マスク本体DBと掛け紐DSよりなる)にテープ状膏体T1を貼着した形態補強マスクMについて示す。
ここで、プリーツ型マスクPDとは、先に説明したとおり、図4(A)の実態模式図(マスク表面F側から見た図)に示すように、マスクの横方向に多段のプリーツPを形成して、使用時に図4(B)の実態模式図(マスク表面F側から見た図)に示すように、このプリーツPが拡張されて立体状になるタイプのマスクであり、いずれも包装時には扁平状で、使用時に拡げることによりマスクの中央部近傍が前方に膨出して立体状のマスクとなるものである。
【0040】
なお、プリーツ型マスクPDについては、上記説明したタイプ以外にも、例えば図5の実態模式図に示すようにマスクの上下端からそれぞれ、プリーツPが前方に向かって段上がりにせり上がるタイプのものも存在するが、テープ状膏体Tを貼着して形態補強マスクMを得る手段は、いずれのタイプにも問題なく応用可能である。
【0041】
図1(A)のマスクの裏面側から見た実態模式図に示すように、プリーツ型マスクPDの裏面側に、例えば幅1cm、長さ6cmのテープ状膏体T1が1枚貼着される。
プリーツ型マスクPDにおいては、プリーツPが横方向に設けられていることからテープ状膏体T1は、そのプリーツPに平行に貼着される。
図1(B)の実態模式図に、プリーツ型マスクPDに、この1枚のテープ状膏体T1を貼着して形成された形態補強マスクMを拡げて着用状態にした裏面側の図を示す。
この貼着位置は、第1の実施の形態と同様にマスクの着用時において図13の着用説明図に示すように貼着距離Lがマスクの上端部から3〜7cmの範囲にあり、好適な貼着位置となる。
【0042】
このようにプリーツ型マスクPDにテープ状膏体T1が貼着されて形成される形態補強マスクMは、テープ状膏体T1が貼着されたプリーツPが剛性を付与されて保形性が高まり確実に立体状のマスク形態を維持するとともに芳香、薬効をマスク内にもたらす。
【0043】
次に、2段のプリーツにそれぞれテープ状膏体T1、T2を貼着した例を図2の実態模式図に示す。
2段のプリーツにテープ状膏体T1、T2を貼着することでより、芳香や薬効が強くなることに加えて、プリーツ型マスクPDを横方向に開く拡幅作用が一層働き、マスク表面の皺も消えてすっきりとしたマスク形状が維持される。
【0044】
(第5の実施の形態)
図3(A)の実態模式図には、プリーツPの折り返し線PLにまたがってテープ状膏体T6が貼着された形態補強マスクMを示す。
図3(B)の実態説明図に示すようにプリーツPの表裏が、その大きさに見合った1枚のテープ状膏体T6で面補強されることとなる。
図3(C)の実態模式図に示すように、面補強となるので皺が極めて入りにくく、マスク内空間が確実に確保され、マスク表面側が一層すっきりとした形態補強マスクMを形成できる。
【0045】
次に貼着位置についての、実験(パネリングテスト)を行ったので、以下に示す。
表1にテープ状膏体Tの貼着位置について、貼着距離Lごとの着用感を調査した結果を示す。マスクはプリーツ型マスクPとし、対象者は成人5名とし、鼻孔H2、並びに口H4からテープ状膏体Tの香料、薬効成分の吸入状況、着用感からもたらされる総合的な着用試験を行った。
極めて快適な場合を◎、快適な場合を○、普通を△として表1に示した。テープ状膏体Tは、幅が1cmで長さが6cmのものを1枚、横方向に貼着した。
貼着距離Lは、図13の着用説明図に示すようにマスクの上端部MEからテープ状膏体Tの上端部TEまでの長さを測定したもので、3cm、5cm、7cmとした。この結果、マスク上端部MEから略5〜7cmの位置にテープ状膏体Tを貼着することが、最も快適である結果となった。
この位置はちょうど口蓋H3のあたり、鼻先H1の下方にあたる位置である。
【0046】
〔表1〕
【0047】
着用試験では、図1(A)、図9の実態模式図に示すように口蓋H3前方に位置する箇所にテープ状膏体Tを貼着するのが良い結果となったが、他の貼着位置についてもそれぞれに利便性があり、好ましい快適感を得ることができる。
例えば、図2の実態模式図では、テープ状膏体T1、T2を2枚(3〜7cmに貼着されたものを含む)、横方向に平行に貼着しているが、1枚のテープ状膏体を貼着したものに比べて、一層の芳香、薬効が得られると共に、マスクを外側へ拡げようとする拡幅作用が大きく働き、マスク内空間の確保、立体状の形態維持に大きな効果をもたらす。
【0048】
ここで、本発明における機能性成分を含む薬剤について述べる。
機能性成分には、医薬品成分や芳香成分、虫除け成分等が含まれる。
具体的には、医薬品成分としては、生薬、ユーカリ、メントール、カンフル等があり、芳香成分としては精油、ラベンダー油、カシミール油、サイプレス油、柚子油等がある。
他に、ダイエット成分や安眠成分、虫除け成分等としてラズベリーケトンやアミノ酸、シトロネラ等がある。
【0049】
以上、本発明をその実施の形態を例に説明したが、本発明は要旨の変更のない限り、実施の形態のみに限定されるものではなく多様な変形例が可能である。
例えば、テープ状膏体Tは、マスク内への薬剤(機能性成分等)拡散効果を効率よくするため、図14に示すように、多数の小穴Sを開けたものを採用することが可能である。
(a)は、テープ状膏体Tの薬剤基布KGと薬剤Yの両方を貫通させて小穴Sを開けた例を示し、(b)は、薬剤基布KGにのみ小穴Sを開け薬剤Yには開けていない例を示す。
また、テープ状膏体Tは、一つのプリーツに貼る場合、分割して貼ることも可能である。
立体状のマスクの形態については、立体裁断型マスクDやプリーツ型マスクPDに限定されるものではなくその他のいかなる立体状のマスクにも採用可能である。
また、包装時には扁平状で着用時に立体状となるものであれば一層効果が発揮されるが、着用時に立体状とならない平面形状のマスクにもテープ状膏体Tを貼着することで芳香(アロマ)、薬効等の機能性成分の効果、更には補強の効果が得られる。
また、機能面でも例えばマスクの周縁部に接着部が設けられていて着用時に顔面に接着されるタイプのマスク等にも本発明のテープ状膏体Tによる効果は得られることは当然であるし、ノーズフィッターを有する各種マスクにも本発明が採用可能であることも言うまでもない。
更にマスク本体と掛け紐が同体となったものも当然採用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明のテープ状膏体Tの貼着によるマスクの形態補強や薬効については、本発明の実施に用いた立体裁断型マスクDやプリーツ型マスクPDのみならず、いかなるタイプのマスクにも充分使用可能である。
【符号の説明】
【0051】
CL・・・折り返し線
D・・・立体裁断型マスク
DS・・・掛け紐
DE・・・端部
F・・・マスク表面
G・・・マスクの基布
G1、G2・・・2枚の基布
H1・・・鼻先
H2・・・鼻孔
H3・・・口蓋
H4・・・口
KG・・・薬剤基布
L・・・マスク上端部からテープ状膏体の上端部までの距離
M・・・形態補強マスク
ME・・・マスク上端部
PD・・・プリーツ型マスク
P・・・プリーツ
PL・・・プリーツ折り返し線
S・・・小穴
SL・・・接結線
T、T1〜T6・・・テープ状膏体
TE・・・テープ状膏体上端部
V・・・切り欠き部
VE・・・切り欠き端部
Y・・・薬剤
【技術分野】
【0001】
本発明は、顔に掛けるマスクに関し、更に詳しくは、テープ状膏体を貼着することにより快適感や薬効を得ると共に、着用時における立体状形態を補強、維持し得る形態補強マスクに関する。
【背景技術】
【0002】
花粉症やインフルエンザの予防用にマスクが使用され、多様な形態、特徴を有する製品が開発され提供されている。
素材面では、初期のマスクにはガーゼ等の布地が用いられたが、衛生上や使い勝手の点から使い捨てのものが多くなり、比較的安価で製造に便利な不織布が主流となっている。
また、マスクは使用時に顔面に触れる部分が少なく、顔面とマスク裏面間に空間が確保されるのが使用者にとっては快適な製品となる。
その要望を実現する手段として立体状のマスクが主流となった。
つまり、使用時にマスクが前方に膨出して鼻や口にできるだけ触れないように工夫されたものである。
このように、素材としては不織布、形状的には立体状のものが主流となった。
【0003】
同時にこれらのマスクを製品として販売するためには、包装段階においては扁平状で嵩張らず、使用時のみ立体状になるものが求められた。
その結果、特許文献1に見られるようにマスク1枚分に裁断された不織布の折り返し線の、上、下端近傍にV字型の切り欠き部を形成し、これを2つ折りにして切り欠き部の端を接結することでマスクを形成するタイプのものが提案された。
【0004】
これと類似の手段として特許文献2に見られるように、端部を円弧状に裁断した2対の基布をその円弧状の端部で互いに接結してマスクを形成するタイプのものも提案された。
このようにすることで包装時には扁平状で、使用時には立体状のマスクが得られる。
また、特許文献2、3には、マスクの横方向にプリーツを形成して、使用時にこのプリーツが拡げられて立体状となる手段等が挙げられている。こうすることで包装時には扁平状で、使用時には立体状のマスクが得られる。
【0005】
ここで、着用時に立体状となるマスクは、着用時にマスクが前方に膨出して鼻先や口に接触することが少ないことから、マスクの周縁部のみが顔面に押圧され、結果的にマスクの機能として最も重要な顔面へのフィット性を発揮する。
マスクの顔面へのフィット性は、マスクの掛け紐が伸縮性を有することから顔面への押圧力が発生すること、マスクが立体状であることからマスクの周縁部のみが顔面に接触すること、そしてマスクの素材が薄くてソフトであることから複雑で個人差がある顔面曲面に追従し得ることにより派生する機能である。
【0006】
そして、着用感を良くするために、例えば特許文献4に示されるように、マスク空間内に鼻部と口部を分離するパッドを設けて口臭を遮断する手段や、特許文献5に見られるようにマスク周縁部に顔面への接着用に塗布された接着剤に精油等を混入させて快適感を得る等の手段が講じられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−54381号公報
【特許文献2】特開2009−118960号公報
【特許文献3】特開2011−24942号公報
【特許文献4】特開2011−30809号公報
【特許文献5】特開平11−128378号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記のようにマスクにはその利便性、快適性を向上させるために多くの手段が提案されてきた。
これらをその機能面で総合的に勘案すると、マスクは、適度な通気性を有すると共に花粉やウイルス遮断に効果的な素材で形成されることを始めに、軽くてソフトで使い心地が良いこと、そして、使用前は扁平状で嵩張らず包装や持ち運びに都合が良く、使用時には立体状となりマスク内に空間が確保され、マスクの周縁部のみが顔面に接触してマスクを保持し、マスクと顔面の隙間から花粉等が進入することを防止できること、加えてマスク内部が使用者に快適な雰囲気に保たれていること等が挙げられる。
【0009】
これらの機能性要求に対して上記特許文献のように様々な解決手段が講じられてきた。
しかし、未だ、解決されていない諸問題が存在する。
それは、マスク1枚分に裁断された不織布の折り返し線の上、下端近傍にV字型の切り欠き部を形成し、これを2つ折りにして切り欠き端部を接結することで形成される着用時に立体状になるマスクや、端部を円弧状に裁断した2対の基布をその円弧状の端部で互いに接結して形成される着用時に立体状になるマスク(以下、これを「立体裁断型マスク」と言う)は、包装や持ち運びに都合が良いように、もともと扁平状に形成されているので、着用時に元の扁平状への復元力が働く。
【0010】
この復元力の作用により、ややもするとマスク裏面が鼻先や口に接触する等の不快感が生ずる。
併せて、マスクを形成する不織布がソフトであることから剛性に劣り、空気を吸い込む際、マスク面が吸い寄せられ鼻先や口に接触する等の不快感を生ずる等の形態安定性に欠ける問題がある。
【0011】
また、マスクの横方向にプリーツを形成して、使用時にこのプリーツが拡げられて立体状となるタイプのマスク(後、これをプリーツ型マスクとする)においては、プリーツを拡げて立体状にして着用する際、部分的にプリーツが伸びきらない箇所が生じたり、プリーツの折り返し線間に凸凹状の不定形の皺が入り視覚的にすっきりしないこと、併せて皺の凹部が鼻先等に接触し、不快感が生じる等の問題があった。
【0012】
上記の問題は、顔面とマスク裏面間の空間の確保に関わる問題である。
これらの問題を解決するためには素材に相当の剛性を有するものを使用すれば良いが、そのような剛性を有する素材を採用するとマスク全体が硬くなってしまい、顔面へのフィット性が低下することやマスク着用下で口を動かす場合等にその自由度が阻害されて不快感を生ずること等の問題が生ずる。
このようなことから素材のソフト感を損なうことなく、適度な剛性を付与する手段が望まれていた。
同時に、素材である不織布そのものの臭いや使用者の吐息の臭いがマスク内に混在し、着用者に不快感を与えている問題があり、その不快感を解消する手段が望まれていた。
【0013】
本発明は、以上のような諸事情を背景になされたものである。
すなわち、本発明の目的は、着用の際に拡げて立体状にして使用するタイプのマスクにおいて、快適感と薬効、並びに形態維持効果を併せもつ形態補強マスクを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するために、鋭意、研究した結果、マスクの裏面に、和紙、不織布等の通気性のある薬剤基布に薬剤を塗布して得られるものを適宜幅、適宜長にテープ状にカットしたテープ状膏体を貼着することにより形態補強を行い、マスクに形態安定性を付与するとともにテープ状膏体の芳香による快適感、並びに薬効を得た形態補強マスクを完成させたものである。
【0015】
即ち、本発明は、(1)、マスク本体と掛け紐で構成されるマスクにおいて、該マスクの裏面にテープ状膏体を貼着して形態補強を施した形態補強マスクに存する。
【0016】
即ち、本発明は、(2)、マスク本体を拡げた際、前方に膨出して立体状となるマスクである上記(1)記載の形態補強マスクに存する。
【0017】
即ち、本発明は、(3)、テープ状膏体が、通気性のある薬剤基布に薬剤を塗布して得られる、芳香と薬効を有すると共に接着力を有する上記(1)記載の形態補強マスクに存する。
【0018】
即ち、本発明は、(4)、マスク1枚分に裁断された不織布の折り返し線の上、下端近傍にV字型の切り欠き部を形成し、これを2つ折りにして切り欠き部の端部同士を接結することで形成されるマスク、又は、端部を円弧状に裁断した2対の基布をその円弧状の端部同士で互いに接結して形成されるマスクである上記(1)記載の形態補強マスクに存する。
【0019】
即ち、本発明は、(5)、マスク1枚分に裁断された不織布の折り返し線部の上、下端近傍にV字型の切り欠き部を形成し、これを2つ折りにして切り欠き部の端同士を接結することで形成されるマスク、または、端部を円弧状に裁断した2対の基布をその円弧状の端部同士で互いに接結して形成されるマスクの裏面に、該マスクの接結線部を軸に左右対照に、または、そして接結線部に略直交してテープ状膏体を所用数、貼着した形態補強マスクに存する。
【0020】
即ち、本発明は、(6)、マスク本体の横方向にプリーツを形成して、このプリーツが拡げられて前方に膨出し、立体状となるマスクである上記(1)記載の形態補強マスクに存する。
【0021】
即ち、本発明は、(7)、プリーツの折り返し線に平行にテープ状膏体を貼り付けた上記(6)記載の形態補強マスクに存する。
【0022】
即ち、本発明は、(8)、長手方向に2つ折りにしたテープ状膏体をプリーツの折り返し線部にまたがって、プリーツの表裏に貼着した上記(6)記載の形態補強マスクに存する。
【0023】
なお、本発明の目的に沿ったものであれば上記(1)〜(8)を適宜組み合わせた構成も採用可能である。
【発明の効果】
【0024】
本発明の形態補強マスクは、マスクの裏面にテープ状膏体を貼り付ける簡易な手段でマスク面を補強するので多様な形態のマスクに採用可能であると共に、テープ状膏体の貼着面積、貼着箇所を自在に選択可能で、形態補強のレベルを要望に応じて微細に調整できる利点がある。
併せてテープ状膏体は、マスクの着用者に快適な香りを提供すると共に、鼻孔を通じて薬効成分を体内にもたらす作用がある。
更に、テープ状膏体自体に接着力があり、接着剤を用いることなくマスク裏面に貼着することができる利便性がある。
【0025】
そして、本発明に用いるテープ状膏体は、和紙や不織布等の通気性のある薬剤基布に薬剤が塗布されているので、テープ状膏体の芳香と薬効成分が薬剤基布を通してマスク内部に拡散され、マスク素材自体の臭いや着用者の吐息の臭いを消失させると共に着用者に快適性と薬効をもたらす効果がある。
【0026】
そして、本発明に用いるマスクが、該マスクを着用する際、前方に膨出して立体状となるマスクである場合には、膨出したマスク面を内部からテープ状膏体の貼着で補強するので、鼻先や口とマスク裏面間に空間が確保され、マスク裏面が鼻先や口に触れることがなく快適な着用感を提供できる。
【0027】
そして、本発明に用いるマスクが、立体裁断型マスクである場合には、折り返し線部を軸に左右対照に、または、そして折り返し線部に直交してテープ状膏体を貼着することができるので、すっきりと伸びきった状態のマスク面が形成されて、マスクの膨出面がいびつになることもなく、快適な着用感と見た目に美しい形態補強マスクを提供できる。
【0028】
そして、本発明に用いるマスクが、プリーツ型マスクであり、プリーツにプリーツの折り返し線部に平行にテープ状膏体を適宜数、貼着して形態補強が行われる場合には、貼着されたプリーツがテープ状膏体で補強されるので、凸凹状の不定形の皺が入ることが無く、すっきりと伸びきった状態のマスク面が形成されて、マスク裏面が不用意に鼻先や口に触れることが無く、快適で見た目にもすっきりとした形態補強マスクを得ることができる。
【0029】
そして、本発明に用いるマスクが、プリーツ型マスクであり、プリーツの折り返し線部に、長手方向に2つ折りにしたテープ状膏体の折り返し線部を合わせて、該テープ状膏体を貼着して形態補強が行われる場合には、2枚の連続したプリーツが、その大きさに見合った大きさの1枚のテープ状膏体で面補強されることとなり、一層皺が入りにくい快適で見た目にもすっきりとした形態補強マスクを形成できる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1(A)】図1(A)は、プリーツ型マスクPDにテープ状膏体T1を貼着した形態補強マスクMの裏側の実態模式図である。
【図1(B)】図1(B)は、図1(A)に示した形態補強マスクMを拡げた状態の裏側の実態模式図である。
【図2】図2は、プリーツ型マスクPDにテープ状膏体T1、T2を貼着した実態模式図である。
【図3(A)】図3(A)は、長手方向に2つ折りにしたテープ状膏体T6を、プリーツPの折り返し線部TLにまたがってプリーツPの表裏に貼着した形態補強マスクプリーツMの実態模式図である。
【図3(B)】図3(B)は、長手方向に2つ折りにしたテープ状膏体T6をプリーツPの折り返し線部TLにまたがってプリーツPの表裏に貼着した形態補強マスクMを部分拡大した実態説明図である。
【図3(C)】図3(C)は、図3(A)の形態補強マスクMを拡げた状態の裏側の実態模式図である。
【図4(A)】図4(A)は、プリーツ型マスクPDの実態模式図であり、マスク表面F側から見た図である。
【図4(B)】図4(B)は、プリーツ型マスクPDを拡げた実態模式図であり、マスク表面F側から見た図である。
【図5】図5は、図4に示したプリーツ型マスクPDとは異なるタイプのプリーツ型マスクPDにテープ状膏体T1、T2を貼着した部分拡大模式図である。
【図6】図6は、適宜幅のテープ状膏体Tの実態模式図である。
【図7(A)】図7(A)は、マスク1枚分に裁断された不織布の折り返し線部CLの上、下端近傍にV字型の切り欠き部Vを形成した基布Gの実態模式図である。
【図7(B)】図7(B)は、図7(A)で示した基布Gを立体裁断型マスクDに形成した実態模式図である。
【図8(A)】図8(A)は、立体裁断型マスクDを形成するための、端部DEを円弧状に裁断した2対の基布G1、G2を示す実態模式図である。
【図8(B)】図8(B)は、端部DEを円弧状に裁断した2対の基布G1、G2の円弧状の端部DE同士を互いに接結して形成された立体裁断型マスクDの実態模式図である。
【図9】図9は、立体裁断型マスクDにテープ状膏体T1を貼着して形成した形態補強マスクMを裏側から見た実態模式図である。
【図10】図10は、立体裁断型マスクDにテープ状膏体T1、T2を貼着して形成した形態補強マスクMを裏側から見た実態模式図である。
【図11】図11は、立体裁断型マスクDにテープ状膏体T3、T4をハの字型に貼着して形性した形態補強マスクMを裏側から見た実態模式図である。
【図12】図12は、立体裁断型マスクDにテープ状膏体T3、T4をハの字型に貼着し、併せてテープ状膏体T5を接結線SLに略直交させて貼着して形成した形態補強マスクMを裏側から見た実態模式図である。
【図13】図13は、形態補強マスクMを着用した状態の着用説明図である。
【図14】図14は、多数の小穴Sを開けたテープ状膏体Tの例を示し、(a)は、テープ状膏体Tの薬剤基布KGと薬剤Yの両方を貫通させて小穴Sを開けた例を示し、(b)は、薬剤基布KGにのみ小穴Sを開け、薬剤Yには開けていない例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0032】
(第1の実施の形態)
本実施の形態では、図7(A)、図7(B)、図8(A)、図8(B)の実態模式図に示す立体裁断型マスクD(マスク本体DBと掛け紐DSよりなる)に、図9、図10の実態模式図に示すようにテープ状膏体T1、T2を貼着した形態補強マスクMについて示す。
【0033】
ここで、立体裁断型マスクDとは、先に説明したとおり、図7(A)の実態模式図に示すように、マス1枚分に裁断された基布Gである不織布の折り返し線CLの上、下端近傍にV字型の切り欠き部Vを形成し、これを2つ折りにして切り欠き部Vの切り欠き端VEを接結することで形成される図7(B)の実態模式図に示すタイプのマスクや、図8(A)の実態模式図に示すように、端部DEを円弧状に裁断した2対の基布G1、G2を、図8(B)の実態模式図に示すようにその円弧状の端部DEを互いに接結して形成されるマスクで、いずれも包装時には扁平状で、着用時に拡げることによりマスクの中央部近傍が前方に膨出して立体構造のマスク、つまり立体裁断型マスクDとなるものである。
【0034】
これらの立体裁断型マスクDの裏面に、図6の実態模式図に示すように、和紙や不織布のように通気性のある薬剤基布KGに香料等の機能性成分を含む薬剤Yを塗布して得られるものを、適宜幅、適宜長さにカットしたテープ状膏体Tを貼着する。
なお、貼着する際は、通常、テープ状膏体T1に添着した剥離紙(図示しない)を剥がして貼着する。本実施の形態におけるテープ状膏体T1は、例えば、幅1cm、長さ6cm、厚み0.4mm(薬剤基布が0.3mm、薬剤Yの塗布厚みが0.1mm)とし、これを図9の実態模式図に示すように立体裁断型マスクDの長手方向に平行に、接結線SLに略直交するように1枚を貼着する。
テープ状膏体T1は、それ自体が接着力を有しているのでそのまま、立体裁断型マスクDの裏面に貼着できる。
なお、テープ状膏体T1の寸法は上記のような大きさに限定されるものではないことは当然である。このように、テープ状膏体T1を貼着することにより、前記マスクを顔に掛けた状態では、薬剤Yの機能性成分が発散し通気性のある薬剤基布KGを通じてマスクの内側に広がる。
また呼吸(吸気)する際、外気により機能性成分が誘導されてより効率よく広がることとなる。
【0035】
貼着位置は、図13の着用説明図に示すようにマスク上端部MEからテープ状膏体上端部TEまでの貼着距離Lが3cm〜6cmの範囲に張り付ける。
この貼着距離Lについては、個人差はあるものの、略、着用者の口蓋H3のあたりに位置する。
この位置が着用者にとって鼻孔H2、或いは口H4からテープ状膏体Tの香料や薬効成分を吸入し易く快適な位置となる。
そして、横方向に貼着されたテープ状膏体T1は立体裁断型マスクDを横方向に開く拡幅保形作用が働き(例えば、緩やかアーチ状に保形され)、マスク内空間が確保された形態補強マスクMが得られる。
【0036】
次に、図10の実態模式図に示すように、テープ状膏体T1、T2を互いに平行に貼着する。
このように複数(図では2枚)のテープ状膏体T1、T2を平行に近接して貼着することで、芳香や薬効が強くなる。
更に、立体裁断型マスクDを横方向に開く拡幅保形作用が一層働き、マスク内空間を確保できる。
【0037】
(第2の実施の形態)
本実施の形態では、図11の実態模式図に示すように、テープ状膏体T3、T4を接結線SLを中心に左右対称にハの字型に貼着する。
こうすることで立体裁断型マスクDのマスク面が面補強され、着用時のマスク内気圧の変化や着用者の動きに対してもマスク面が変形するようなことが生ぜず安定したマスク内空間の確保と外面のすっきりした形態が維持される。
ハの字にテープ状膏体T3、T4が貼着されて、鼻孔H2、口H4の両サイドから芳香、薬効をもたらすこととなり、比較的穏やかで好適な快適感が得られる形態補強マスクMが形成される。
【0038】
(第3の実施の形態)
本実施の形態では、図12の実態模式図に示すように第1の実施の形態と第2の実施の形態で示したものを組み合わせている。
つまり、テープ状膏体T3、T4をハの字にマスク面に貼着し、その下方にテープ状膏体T5を横方向に貼着している。
このことで立体裁断型マスクDのマスク面の面補強と外側への拡幅作用を同時に実現してマスク内空間を確保するとともに芳香、薬効を充分にマスク内空間に行き渡らせる効果が得られる。
【0039】
(第4の実施の形態)
本実施の形態では、図1(A)の実態模式図に示すようにプリーツ型マスクPD(マスク本体DBと掛け紐DSよりなる)にテープ状膏体T1を貼着した形態補強マスクMについて示す。
ここで、プリーツ型マスクPDとは、先に説明したとおり、図4(A)の実態模式図(マスク表面F側から見た図)に示すように、マスクの横方向に多段のプリーツPを形成して、使用時に図4(B)の実態模式図(マスク表面F側から見た図)に示すように、このプリーツPが拡張されて立体状になるタイプのマスクであり、いずれも包装時には扁平状で、使用時に拡げることによりマスクの中央部近傍が前方に膨出して立体状のマスクとなるものである。
【0040】
なお、プリーツ型マスクPDについては、上記説明したタイプ以外にも、例えば図5の実態模式図に示すようにマスクの上下端からそれぞれ、プリーツPが前方に向かって段上がりにせり上がるタイプのものも存在するが、テープ状膏体Tを貼着して形態補強マスクMを得る手段は、いずれのタイプにも問題なく応用可能である。
【0041】
図1(A)のマスクの裏面側から見た実態模式図に示すように、プリーツ型マスクPDの裏面側に、例えば幅1cm、長さ6cmのテープ状膏体T1が1枚貼着される。
プリーツ型マスクPDにおいては、プリーツPが横方向に設けられていることからテープ状膏体T1は、そのプリーツPに平行に貼着される。
図1(B)の実態模式図に、プリーツ型マスクPDに、この1枚のテープ状膏体T1を貼着して形成された形態補強マスクMを拡げて着用状態にした裏面側の図を示す。
この貼着位置は、第1の実施の形態と同様にマスクの着用時において図13の着用説明図に示すように貼着距離Lがマスクの上端部から3〜7cmの範囲にあり、好適な貼着位置となる。
【0042】
このようにプリーツ型マスクPDにテープ状膏体T1が貼着されて形成される形態補強マスクMは、テープ状膏体T1が貼着されたプリーツPが剛性を付与されて保形性が高まり確実に立体状のマスク形態を維持するとともに芳香、薬効をマスク内にもたらす。
【0043】
次に、2段のプリーツにそれぞれテープ状膏体T1、T2を貼着した例を図2の実態模式図に示す。
2段のプリーツにテープ状膏体T1、T2を貼着することでより、芳香や薬効が強くなることに加えて、プリーツ型マスクPDを横方向に開く拡幅作用が一層働き、マスク表面の皺も消えてすっきりとしたマスク形状が維持される。
【0044】
(第5の実施の形態)
図3(A)の実態模式図には、プリーツPの折り返し線PLにまたがってテープ状膏体T6が貼着された形態補強マスクMを示す。
図3(B)の実態説明図に示すようにプリーツPの表裏が、その大きさに見合った1枚のテープ状膏体T6で面補強されることとなる。
図3(C)の実態模式図に示すように、面補強となるので皺が極めて入りにくく、マスク内空間が確実に確保され、マスク表面側が一層すっきりとした形態補強マスクMを形成できる。
【0045】
次に貼着位置についての、実験(パネリングテスト)を行ったので、以下に示す。
表1にテープ状膏体Tの貼着位置について、貼着距離Lごとの着用感を調査した結果を示す。マスクはプリーツ型マスクPとし、対象者は成人5名とし、鼻孔H2、並びに口H4からテープ状膏体Tの香料、薬効成分の吸入状況、着用感からもたらされる総合的な着用試験を行った。
極めて快適な場合を◎、快適な場合を○、普通を△として表1に示した。テープ状膏体Tは、幅が1cmで長さが6cmのものを1枚、横方向に貼着した。
貼着距離Lは、図13の着用説明図に示すようにマスクの上端部MEからテープ状膏体Tの上端部TEまでの長さを測定したもので、3cm、5cm、7cmとした。この結果、マスク上端部MEから略5〜7cmの位置にテープ状膏体Tを貼着することが、最も快適である結果となった。
この位置はちょうど口蓋H3のあたり、鼻先H1の下方にあたる位置である。
【0046】
〔表1〕
【0047】
着用試験では、図1(A)、図9の実態模式図に示すように口蓋H3前方に位置する箇所にテープ状膏体Tを貼着するのが良い結果となったが、他の貼着位置についてもそれぞれに利便性があり、好ましい快適感を得ることができる。
例えば、図2の実態模式図では、テープ状膏体T1、T2を2枚(3〜7cmに貼着されたものを含む)、横方向に平行に貼着しているが、1枚のテープ状膏体を貼着したものに比べて、一層の芳香、薬効が得られると共に、マスクを外側へ拡げようとする拡幅作用が大きく働き、マスク内空間の確保、立体状の形態維持に大きな効果をもたらす。
【0048】
ここで、本発明における機能性成分を含む薬剤について述べる。
機能性成分には、医薬品成分や芳香成分、虫除け成分等が含まれる。
具体的には、医薬品成分としては、生薬、ユーカリ、メントール、カンフル等があり、芳香成分としては精油、ラベンダー油、カシミール油、サイプレス油、柚子油等がある。
他に、ダイエット成分や安眠成分、虫除け成分等としてラズベリーケトンやアミノ酸、シトロネラ等がある。
【0049】
以上、本発明をその実施の形態を例に説明したが、本発明は要旨の変更のない限り、実施の形態のみに限定されるものではなく多様な変形例が可能である。
例えば、テープ状膏体Tは、マスク内への薬剤(機能性成分等)拡散効果を効率よくするため、図14に示すように、多数の小穴Sを開けたものを採用することが可能である。
(a)は、テープ状膏体Tの薬剤基布KGと薬剤Yの両方を貫通させて小穴Sを開けた例を示し、(b)は、薬剤基布KGにのみ小穴Sを開け薬剤Yには開けていない例を示す。
また、テープ状膏体Tは、一つのプリーツに貼る場合、分割して貼ることも可能である。
立体状のマスクの形態については、立体裁断型マスクDやプリーツ型マスクPDに限定されるものではなくその他のいかなる立体状のマスクにも採用可能である。
また、包装時には扁平状で着用時に立体状となるものであれば一層効果が発揮されるが、着用時に立体状とならない平面形状のマスクにもテープ状膏体Tを貼着することで芳香(アロマ)、薬効等の機能性成分の効果、更には補強の効果が得られる。
また、機能面でも例えばマスクの周縁部に接着部が設けられていて着用時に顔面に接着されるタイプのマスク等にも本発明のテープ状膏体Tによる効果は得られることは当然であるし、ノーズフィッターを有する各種マスクにも本発明が採用可能であることも言うまでもない。
更にマスク本体と掛け紐が同体となったものも当然採用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明のテープ状膏体Tの貼着によるマスクの形態補強や薬効については、本発明の実施に用いた立体裁断型マスクDやプリーツ型マスクPDのみならず、いかなるタイプのマスクにも充分使用可能である。
【符号の説明】
【0051】
CL・・・折り返し線
D・・・立体裁断型マスク
DS・・・掛け紐
DE・・・端部
F・・・マスク表面
G・・・マスクの基布
G1、G2・・・2枚の基布
H1・・・鼻先
H2・・・鼻孔
H3・・・口蓋
H4・・・口
KG・・・薬剤基布
L・・・マスク上端部からテープ状膏体の上端部までの距離
M・・・形態補強マスク
ME・・・マスク上端部
PD・・・プリーツ型マスク
P・・・プリーツ
PL・・・プリーツ折り返し線
S・・・小穴
SL・・・接結線
T、T1〜T6・・・テープ状膏体
TE・・・テープ状膏体上端部
V・・・切り欠き部
VE・・・切り欠き端部
Y・・・薬剤
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マスク本体と掛け紐で構成されるマスクにおいて、該マスクの裏面にテープ状膏体を貼着して形態補強を施したことを特徴とする形態補強マスク。
【請求項2】
マスク本体を拡げた際、前方に膨出して立体状となるマスクであることを特徴とする請求項1記載の形態補強マスク。
【請求項3】
テープ状膏体が、通気性のある薬剤基布に薬剤を塗布して得られる、芳香と薬効を有すると共に接着力を有することを特徴とする請求項1記載の形態補強マスク。
【請求項4】
マスク1枚分に裁断された不織布の折り返し線の上、下端近傍にV字型の切り欠き部を形成し、これを2つ折りにして切り欠き部の端同士を接結することで形成されるマスク、又は、端部を円弧状に裁断した2対の基布をその円弧状の端部同士で互いに接結して形成されるマスクであることを特徴とする請求項1記載の形態補強マスク。
【請求項5】
マスク1枚分に裁断された不織布の折り返し線部の上、下端近傍にV字型の切り欠き部を形成し、これを2つ折りにして切り欠き部の端同士を接結することで形成されるマスク、または、端部を円弧状に裁断した2対の基布をその円弧状の端部同士で互いに接結して形成されるマスクの裏面に、該マスクの接結線部を軸に左右対照に、または、そして接結線部に略直交してテープ状膏体を所用数、貼着したことを特徴とする形態補強マスク。
【請求項6】
マスク本体の横方向にプリーツを形成して、このプリーツが拡げられて前方に膨出し、立体状となるマスクであることを特徴とする請求項1記載の形態補強マスク。
【請求項7】
プリーツの折り返し線に平行にテープ状膏体を貼り付けたことを特徴とする請求項6記載の形態補強マスク。
【請求項8】
長手方向に2つ折りにしたテープ状膏体をプリーツの折り返し線部にまたがって、プリーツの表裏に貼着したことを特徴とする請求項6記載の形態補強マスク。
【請求項1】
マスク本体と掛け紐で構成されるマスクにおいて、該マスクの裏面にテープ状膏体を貼着して形態補強を施したことを特徴とする形態補強マスク。
【請求項2】
マスク本体を拡げた際、前方に膨出して立体状となるマスクであることを特徴とする請求項1記載の形態補強マスク。
【請求項3】
テープ状膏体が、通気性のある薬剤基布に薬剤を塗布して得られる、芳香と薬効を有すると共に接着力を有することを特徴とする請求項1記載の形態補強マスク。
【請求項4】
マスク1枚分に裁断された不織布の折り返し線の上、下端近傍にV字型の切り欠き部を形成し、これを2つ折りにして切り欠き部の端同士を接結することで形成されるマスク、又は、端部を円弧状に裁断した2対の基布をその円弧状の端部同士で互いに接結して形成されるマスクであることを特徴とする請求項1記載の形態補強マスク。
【請求項5】
マスク1枚分に裁断された不織布の折り返し線部の上、下端近傍にV字型の切り欠き部を形成し、これを2つ折りにして切り欠き部の端同士を接結することで形成されるマスク、または、端部を円弧状に裁断した2対の基布をその円弧状の端部同士で互いに接結して形成されるマスクの裏面に、該マスクの接結線部を軸に左右対照に、または、そして接結線部に略直交してテープ状膏体を所用数、貼着したことを特徴とする形態補強マスク。
【請求項6】
マスク本体の横方向にプリーツを形成して、このプリーツが拡げられて前方に膨出し、立体状となるマスクであることを特徴とする請求項1記載の形態補強マスク。
【請求項7】
プリーツの折り返し線に平行にテープ状膏体を貼り付けたことを特徴とする請求項6記載の形態補強マスク。
【請求項8】
長手方向に2つ折りにしたテープ状膏体をプリーツの折り返し線部にまたがって、プリーツの表裏に貼着したことを特徴とする請求項6記載の形態補強マスク。
【図1(A)】
【図1(B)】
【図2】
【図3(A)】
【図3(B)】
【図3(C)】
【図4(A)】
【図4(B)】
【図5】
【図6】
【図7(A)】
【図7(B)】
【図8(A)】
【図8(B)】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図1(B)】
【図2】
【図3(A)】
【図3(B)】
【図3(C)】
【図4(A)】
【図4(B)】
【図5】
【図6】
【図7(A)】
【図7(B)】
【図8(A)】
【図8(B)】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−187332(P2012−187332A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−54880(P2011−54880)
【出願日】平成23年3月13日(2011.3.13)
【出願人】(390022585)株式会社奥田又右衛門膏本舗 (2)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月13日(2011.3.13)
【出願人】(390022585)株式会社奥田又右衛門膏本舗 (2)
【Fターム(参考)】
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