説明

微小粒子で構成される徐放性医薬組成物

少なくとも注射後6ヶ月目を含む一定期間の間有効成分を緩慢に放出する微小粒子(microparticle)で構成される医薬組成物であり、前記組成物が、非水溶性ペプチド塩の形態の有効成分を包摂するPLGA型のコポリマーで構成される微小粒子の群を含み;前記コポリマーが更に、少なくとも75%の乳酸を含み、及び25℃のクロロホルム中で、かつポリマー濃度が0.5g/dLで測定された固有粘度(inherent viscosity)が0.1〜0.9dl/gであり;前記微小粒子が更に、以下:-D(v,0.1)が、10〜30マイクロメートル、-D(v,0.5)が、30〜70マイクロメートル、-D(v,0.9)が、50〜110マイクロメートルとして定義されるサイズ分布を有する、前記組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有効成分を緩慢に放出するために使用される微小粒子で構成される医薬組成物に関する。
【0002】
前記発明は、より正確には、有効成分として非水溶性ペプチド塩を包摂する乳酸及びグリコール酸のコポリマー(PLGA)を含む組成物に関する。
【背景技術】
【0003】
上に定義された組成物は、スイス特許CH 679 207 A5において開示される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書において、「微小粒子」という用語は、例えばミクロスフェア(microsphere)又は微小顆粒(microgranule)等の任意の形状の、中位径が250マイクロメートル未満の固体を指す用語として理解されなければならない。
【0005】
「中位径」とも称されるD(v,0.5)という表現は、微小粒子の50%が表示値より小さい直径を有することを意味する。従って、例えばD(v,0.5)=55マイクロメートルであるとき、微小粒子の50%が55マイクロメートルより小さい直径を有する。
【0006】
同様に、D(v,0.1)は、微小粒子の10%が表示値より小さい直径を有することを意味し、及びD(v,0.9)は、微小粒子の0,9%が表示値より小さい直径を有することを意味する。
【0007】
上記の値は全て、レーザー回折により測定される。
【0008】
「微小顆粒」という用語は、押出し成形等の細長い生産物を粒状化した結果得られる物体を指す。
【0009】
PLGA XY/YYという用語はポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)を指し、ここでXXはラクチドの含有率を表し、及びYYはグリコリドの含有率を表す。前記ラクチド/グリコリドの比率は、モルパーセントで表される。
【0010】
「月」という用語は、28日を意味する。
【0011】
本発明の目的は、従来技術に対し一定の改善を提供することである。
【0012】
上記改善の1つは、少なくとも前記組成物の注射後6ヶ月目を含む一定期間の間有効成分の持続的かつ効果的な緩慢な放出を提供することである。
【0013】
この趣旨で、本発明は、少なくとも注射後6ヶ月目を含む一定期間の間有効成分を緩慢に放出する微小粒子(microparticle)で構成される医薬組成物に関し、ここで、前記組成物は、非水溶性ペプチド塩の形態の有効成分を包摂するPLGA型のコポリマーで構成される微小粒子の群を含み;前記コポリマーは更に、少なくとも75%の乳酸を含み、及び25℃のクロロホルム中で、かつポリマー濃度が0.5g/dLで測定された固有粘度(inherent viscosity)が0.1〜0.9dl/gであり;前記微小粒子は更に、以下:
-D(v,0.1)が、10〜30マイクロメートル、
-D(v,0.5)が、30〜70マイクロメートル、
-D(v,0.9)が、50〜110マイクロメートル
として定義されるサイズ分布を有する。
【0014】
第一の態様において、前記組成物は、単一の群の微小粒子からなる。この場合、PLGAのラクチド含有率は少なくとも85%であり、及び固有粘度は0.1〜0.4dl/gである。
【0015】
この第一の態様に係る組成物を用いて、少なくとも6ヶ月間の放出が確保され得る。
【0016】
前記微小粒子は、ミクロスフェア又は微小顆粒であってもよい。
【0017】
第二の態様において、前記組成物は複数の微小粒子の群を含み、ここでPLGAのラクチド含有率は少なくとも85%であり、及び固有粘度は好ましくは0.5〜0.9dl/g、より好ましくは0.63〜0.67dl/gである。
【0018】
前記微小粒子は、ミクロスフェア又は微小顆粒であってもよい。
【0019】
第二の態様において定義される複数の微小粒子の群は、前記組成物の注射後少なくとも4ヶ月目から6ヶ月目まで(6ヶ月目を含む)の期間、緩慢かつ顕著な放出を提供するために有利に使用される。
【0020】
第三の態様において、前記医薬組成物は、前記有効成分を包摂する、ラクチドの含有率が70%〜80%であるPLGA型のコポリマーで構成されるもう一つの群の微粒子を更に含む。
【0021】
いずれの群の微小粒子も、(ペプチド含有量で表した場合に)50:50に近い用量比で存在し得る。
【0022】
各グループの固有粘度は、0.5〜0.9dl/gである。
【0023】
好ましくは、その他の群の固有粘度は、0.60〜0.70dl/gであり、及び特に0.65dl/gであり、及び第一の群の固有粘度は、第二の態様において定義されるものと同一である。
【0024】
その他の群の微小粒子は、微小顆粒又はミクロスフェアであってもよい。
【0025】
いずれの微小粒子も微小顆粒であるのが有利である。
【0026】
1つの群の微小粒子は、無溶媒プロセスで、前記PLGAと前記非水溶性ペプチド塩とを混合することにより有利に収得される。
【0027】
2つの群の微小粒子が存在するとき、1つの群は少なくとも前記組成物の注射後最初の3ヶ月間非水溶性のペプチド塩の緩慢かつ顕著な放出を提供すべく使用され得て、他方の群は4ヶ月目から放出が開始されるのに使用され得る。
【0028】
好ましい態様において、前記有効成分は、前立腺癌の処置に効果的に使用され得るLHRHアゴニストのトリプトレリン(そのパモ酸塩等の非水溶性塩として使用される)である。
【0029】
前記LHRHアゴニストのトリプトレリンは、注射後数時間以内に主要な即時量(immediate amount)で放出され、それから少なくとも168日、即ち6ヶ月という長期間に渡り、定常的かつ顕著な放出を示す。
【0030】
本発明は、実施例を用いてより詳細に以下において考察されており、第一に以下の図面により例示されている:
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】実施例1の医薬的生分解性組成物を用いたときの、血清中のLHRHアゴニストのトリプトレリンのレベルを示す。
【0032】
【図2】実施例3の医薬的生分解性組成物を用いたときの、血清中のLHRHアゴニストのトリプトレリンのレベルを示す。
【0033】
【図3】実施例4の医薬的生分解性組成物を用いたときの、血清中のLHRHアゴニストのトリプトレリンのレベルを示す。
【実施例】
【0034】
以下の実施例において、粘度は、dl/gで表現され、及び0.5g/dlのポリマー濃度で測定される。
【0035】
実施例1
トリプトレリンパモ酸塩の製剤は、以下のプロセスを用いて調製される。
【0036】
約12%(w/w)のトリプトレリンパモ酸塩は、室温で粘度が0.65dl/gである約88%(w/w)のPLGA75/25と混合される。得られた混合物は十分に撹拌され、押出し成形に先立ち、漸進的な圧縮及び同時に漸進的な加熱に付される。押出し成形物はペレット状に寸断され、約-100℃の温度で粉砕される。粉砕により得られた微小顆粒は、180マイクロメートルの目で篩過される。それらのサイズ分布は、以下
D(v,0.1)=23マイクロメートル
D(v,0.5)=55マイクロメートル
D(v,0.9)=99マイクロメートル
として定義される。
【0037】
トリプトレリンパモ酸塩と0.68dl/gの固有粘度を有するPLGA85/15とのミクロスフェアの製剤は、以下の如く調製される。
【0038】
240gのポリビニルアルコールと11760gの精製水とを、40℃の温度で、マグネチックスターラーで混合することにより、水相が収得される。並行して、マグネチックスターラーで混合しながら、45gの酢酸エチル中に12gのポリ(D,L ラクチド-コ-グリコリド)(PLGA)ポリマー85/15を溶解することにより、有機相が調製される。
【0039】
3000mgのトリプトレリンパモ酸塩は、30gの酢酸エチル中に懸濁され、そしてマグネチックスターラーにより撹拌される。この溶液は、予め調製された有機相に包摂される。続いて、前記有機相は、前記水相と共にホモジナイズ容器中に導入される。前記有機相から乳濁物及び溶媒の抽出物を収得すべく、並びにミクロスフェアの懸濁物を単離すべく、両方の相が混合される。
【0040】
最後に、ミクロスフェアの製剤が濾過により回収され、そして凍結乾燥される。
【0041】
前記ミクロスフェアは、以下:
D(v,0.1)=15.6マイクロメートル
D(v,0.5)=33.4マイクロメートル
D(v,0.9)=60.8マイクロメートル
として定義されるサイズ分布を有する。
【0042】
ミクロスフェアの製剤及び微小粒子の製剤は、各製剤の用量比が50:50となるようにバイアル中で混合される。前記混合物は、適切な水性媒体中に懸濁され、凍結乾燥され、続いてガンマ線照射により滅菌される。
【0043】
収得された医薬的生分解性組成物において測定される純度は98.3%であり、インビトロ(pH7.4のリン酸緩衝剤中)で6時間の期間中に評価されるバースト(burst)は22.1%である。
【0044】
この実施例において、前記取得された医薬組成物はインビボで試験され、そしてその動物モデルはラットである。前記製剤は注射用の水に懸濁され、それから6頭のラットに18mg/kgの用量で投与される。
【0045】
前記医薬的生分解性組成物のLHRHアゴニストのトリプトレリンは、注射後数時間以内に主要な即時量(immediate amount)で放出され、それから少なくとも168日、即ち6ヶ月という長期間に渡り、定常的かつ顕著な放出を示す。
【0046】
実施例2
トリプトレリンパモ酸塩の微小顆粒の製剤は、実施例1に記載されているようにして調製される。
【0047】
トリプトレリンパモ酸塩の微小顆粒の組成物は、固有粘度が0.7dl/gであるPLGA90/10を用いて、実施例1に記載されるように調製される。それらのサイズ分布は、以下:
D(v,0.1)=17.6マイクロメートル
D(v,0.5)=39.9マイクロメートル
D(v,0.9)=84.2マイクロメートル
として定義される。
【0048】
前記ミクロスフェアの製剤及び微小顆粒の製剤は、各製剤の用量比が50:50となるようにバイアル中で混合される。前記混合物は、適切な水性媒体中に懸濁され、凍結乾燥され、続いてガンマ線照射により滅菌される。
【0049】
収得された医薬的生分解性組成物において測定される純度は98.3%であり、インビトロ(pH7.4のリン酸緩衝剤中)で6時間の期間中に評価されるバースト(burst)は19.4%である。
【0050】
前記医薬的生分解性組成物のLHRHアゴニストのトリプトレリンは、注射後数時間以内に主要な即時量(immediate amount)で放出され、それから少なくとも168日、即ち6ヶ月という長期間に渡り、定常的かつ顕著な放出を示す。
【0051】
実施例3
トリプトレリンパモ酸塩の微小粒子の製剤は、実施例1に記載されるようにして調製される。
【0052】
微小粒子のもう一つの製剤は、固有粘度が0.66dl/gであるPLGA85/15を用いて、実施例1に記載されるように調製される。
【0053】
約20%(w/w)のトリプトレリンパモ酸塩は、室温で約80%(w/w)のPLGA85/15と混合される。得られた混合物は十分に撹拌され、押出し成形に先立ち、漸進的な圧縮及び同時に漸進的な加熱に付される。押出し成形物はペレット状に寸断され、約-100℃の温度で粉砕される。粉砕により得られた微小顆粒は、180マイクロメートルの目で篩過される。それらのサイズ分布は、以下
D(v,0.1)=20.5マイクロメートル
D(v,0.5)=51.7マイクロメートル
D(v,0.9)=96.9マイクロメートル
として定義される。
【0054】
微小顆粒の2つの製剤は、各製剤の用量比が50:50となるようにバイアル中で混合される。前記混合物は、適切な水性媒体中に懸濁され、凍結乾燥され、続いてガンマ線照射により滅菌される。
【0055】
収得された医薬的生分解性組成物において測定される純度は98.8%であり、インビトロ(pH7.4のリン酸緩衝剤中)で6時間の期間中に評価されるバースト(burst)は45.0%である。
【0056】
この実施例において、前記取得された医薬組成物はインビボで試験され、そしてその動物モデルはラットである。前記製剤は注射用の水に懸濁され、それから6頭のラットに18mg/kgの用量で投与される。
【0057】
前記医薬的生分解性組成物のLHRHアゴニストのトリプトレリンは、注射後数時間以内に主要な即時量(immediate amount)で放出され、それから少なくとも168日、即ち6ヶ月という長期間に渡り、定常的かつ顕著な放出を示す(図2を参照されたい)。
【0058】
実施例4
トリプトレリンパモ酸塩と0.18dl/gの固有粘度を有するPLGA95/5とのミクロスフェアの製剤は、以下の如く調製される:
【0059】
800gのポリビニルアルコールと40Lの精製水とを、40℃の温度で、マグネチックスターラーで混合することにより、水相が収得される。並行して、マグネチックスターラーで混合しながら、334gの酢酸イソプロピル中に80gのPLGA95/5を溶解することにより、有機相が調製される。
【0060】
20gのトリプトレリンパモ酸塩は、100gの酢酸エチル中に懸濁され、そしてマグネチックスターラーにより撹拌される。この溶液は、予め調製された有機相に包摂される。それから、前記有機相は、前記水相と共にホモジナイズ容器中に導入される。前記有機相から乳濁物及び溶媒の抽出物を収得すべく、並びにミクロスフェアの懸濁物を単離すべく、両方の相が混合される。
【0061】
最後に、ミクロスフェアの製剤が濾過により回収され、そして凍結乾燥される。
【0062】
前記ミクロスフェアは、以下:
D(v,0.1)=17.8マイクロメートル
D(v,0.5)=37.1マイクロメートル
D(v,0.9)=74.8マイクロメートル
として定義されるサイズ分布を有する。
【0063】
このミクロスフェアの製剤は、適切な水性媒体に懸濁され、凍結乾燥され、続いてガンマ線照射により滅菌される。
【0064】
収得された医薬的生分解性組成物において測定される純度は99.2%であり、インビトロ(pH7.4のリン酸緩衝剤中)で6時間の期間中に評価されるバースト(burst)は10.9%である。
【0065】
この実施例において、前記取得された医薬組成物はインビボで試験され、そしてその動物モデルはラットである。前記製剤は注射用の水に懸濁され、それから6頭のラットに18mg/kgの用量で投与される。
【0066】
前記医薬的生分解性組成物のLHRHアゴニストのトリプトレリンは、注射後数時間以内に主要な即時量(immediate amount)で放出され、それから少なくとも168日、即ち6ヶ月という長期間に渡り、定常的かつ顕著な放出を示す(図3を参照されたい)。
【0067】
実施例5
患者の服薬遵守及び便宜を増進させるべく、発明者らは、6ヶ月(24週)置きの注射を可能とする先述の実施例3に定義される製剤をも開発した。この実施例において考察される研究は、進行性前立腺癌の患者120人に22.5mgのトリプトレリンパモ酸塩を2回連続で筋肉内投与した後の、この製剤の有効性及び安全性を調査した。4週間のテストステロン評価が、48週間に渡り遂行された。
【0068】
D29の前記患者の97.5%において血清テストステロン濃度が去勢レベル(<1.735nmol/L)まで低下し、そして前記患者の93%が第8週から48週まで去勢状態(castration)を維持した。去勢状態を免れた8人の患者の内5人は、PSA(前立線特異的抗原(Prostate Specific Antigen))の増大を伴わずに独立してテストステロンが漏出していたに過ぎず、維持の有効性が示唆される。これらの独立した漏出の1つだけが、第二の注射の後の真の「慢性-急性増悪(acute-on-chronic)」現象であった。
【0069】
ベースラインからのPSAの相対的な低下の中間値は、患者の80.9%が通常のPSAを有しているとき、24週目において96.9%であり、48週目で96.4%であった。
【0070】
AE(副作用(Adverse Event))の種類及び出現は、登録されているトリプトレリン製剤において観察されるものと比較された。他のGnRHにおいて、最も頻度の高い薬剤関連AEは一過性熱感(hot flush)であった(患者の71.7%)。本研究に係る薬剤は、局所的に非常に良好な認容性を示した。
【0071】
上記で議論された研究は、トリプトレリン6ヶ月製剤が、進行性前立腺癌の患者において化学的去勢を効率的かつ安全に誘導することを示す。この新規かつ簡便な製剤は24週間に1回の注射を必要とし、並びに市販の1ヶ月製剤及び3ヶ月製剤と同程度の有効性及び安全性を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも注射後6ヶ月目を含む一定期間の間有効成分を緩慢に放出する微小粒子(microparticle)で構成される医薬組成物であり、前記組成物が、非水溶性ペプチド塩の形態の有効成分を包摂するPLGA型のコポリマーで構成される微小粒子の群を含み;前記コポリマーが更に、少なくとも75%の乳酸を含み、及び25℃のクロロホルム中で、かつポリマー濃度が0.5g/dLで測定された固有粘度(inherent viscosity)が0.1〜0.9dl/gであり;前記微小粒子が更に、以下:
-D(v,0.1)が、10〜30マイクロメートル、
-D(v,0.5)が、30〜70マイクロメートル、
-D(v,0.9)が、50〜110マイクロメートル
と定義されるサイズ分布を有する、前記組成物。
【請求項2】
乳酸の量が少なくとも85%である、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
前記固有粘度が0.1〜0.4dl/gである、請求項2に記載の医薬組成物。
【請求項4】
前記固有粘度が、0.55〜0.75dl/g、より好ましくは0.63〜0.67dl/gである、請求項2に記載の医薬組成物。
【請求項5】
前記微小粒子がミクロスフェア(microsphere)である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項6】
前記微小粒子が微小顆粒(microgranule)である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項7】
前記有効成分を包摂し、70%〜80%の量の乳酸を含むPLGA型のコポリマーで構成される微小粒子のもう一つの群を更に含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項8】
前記他の群の固有粘度が0.60〜0.7dl/gである、請求項7に記載の医薬組成物。
【請求項9】
前記他の群の微小粒子が微小顆粒である、請求項8に記載の医薬組成物。
【請求項10】
両群の用量比が50:50である、請求項7〜9のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項11】
前記微小粒子群の少なくとも1つが、無溶媒プロセスにおいて、前記PLGAと、前記非水溶性ペプチド塩とを混合することにより収得される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項12】
前記組成物の注射後少なくとも4ヶ月目から6ヶ月目まで(6ヶ月目を含む)の期間、非水溶性ペプチド塩を緩慢に放出するための、請求項1〜6のいずれか1項に定義される医薬組成物の使用。
【請求項13】
前記組成物の注射の1ヶ月後から前記期間が開始される、請求項12に記載の使用。
【請求項14】
請求項7〜11のいずれか1項に定義される他の微小粒子の群の使用を含み、前記他の群が、前記組成物の注射後少なくとも最初の3ヶ月の間、前記非水溶性ペプチド塩を放出するように設計されている、請求項12又は13のいずれかに記載の使用。
【請求項15】
前記請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物が6ヶ月置きに投与されることを特徴とする、前立線癌治療剤の調製のための、前記組成物の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2010−529106(P2010−529106A)
【公表日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−510946(P2010−510946)
【出願日】平成20年6月6日(2008.6.6)
【国際出願番号】PCT/IB2008/052241
【国際公開番号】WO2008/149320
【国際公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【出願人】(501230638)デビオ ルシェルシュ ファルマシュティーク ソシエテ アノニム (3)
【Fターム(参考)】