説明

微生物発電装置

【課題】筒状構造を有する微生物燃料電池において、微生物保持量を高め、かつ酸素の影響を低減し、さらにメタン醗酵を抑制できる、高効率の微生物発電装置を提供する。
【解決手段】ケーシング5内に、円筒状正極材1及びイオン透過性非導電膜2よりなる筒状体3が複数本、相互間に間隔をあけて平行に配置されている。筒状体3同士の間を埋めるように負極材4が充填されている。負極材4に微生物が担持されている。負極材4に有機物含有水が通液され、正極材1の内孔6内に空気などの酸素含有ガスが流通されることにより、微生物発電が行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機物を微生物に酸化分解させる際に得られる還元力を電気エネルギーとして取り出す微生物発電装置に係り、特に、筒状の正極材と、該正極材を取り巻くイオン性非導電膜と、該イオン性非導電膜の外周囲に配置された負極材とを有する微生物発電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
微生物が有機物を資化する際に得られる電気エネルギーを取り出すことにより発電する微生物発電では、負極が配置された負極室内に、微生物、微生物に資化される有機物、及び必要に応じ電子伝達媒体(電子メディエータ)を共存させる。電子メディエータは微生物体内に入り、微生物が有機物を酸化して発生する電子を受け取って負極に渡す。負極は外部抵抗(負荷)を介して正極と電気的に導通しており、負極に渡された電子は外部抵抗(負荷)を介して正極に移動し、正極と接する電子受容体に渡される。このような電子の移動により正極と負極との間に電流が流れる。
【0003】
微生物発電装置の一形態として、グラファイトよりなる筒状の陰極(カソード)の外周を電解質膜で包囲し、この電解質膜の外周にグラファイトよりなる筒状のアノードを設けた筒状体よりなる発電装置が特許文献1に記載されている(0060段落、図1)。
【0004】
特許文献1の0061段落及び図1には、このような筒状体を複数本、相互間に間隔をあけて反応容器内に配設することが記載され、0064段落には、この筒状体同士の間のスペースに基質を供給し、筒状体の内孔に空気を流通させることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−317520号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1の0064段落の微生物発電装置のように、筒状体同士を間隔(スペース)をあけて配設し、この筒状体同士の間に基質を流通させる微生物発電装置にあっては、上記スペース部分には微生物が保持されないので、アノード単位容積あたりの微生物保持量が少ない。また、カソードより透過する酸素の影響を受けるため、高い活性は期待できない。
【0007】
本発明は、筒状構造を有する微生物燃料電池において、微生物保持量を高めることができる微生物発電装置を提供することを目的とする。また、本発明は、その一態様において、酸素の影響を低減し、さらにメタン醗酵を抑制できる、高効率の微生物発電装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の微生物発電装置は、筒状の正極材と、該正極材を取り巻いているイオン透過性非導電膜とを備えてなる筒状体が、複数本相互間に間隔をあけてケーシング内に配置され、該筒状体同士の間及び筒状体とケーシングとの間に、有機物含有液が浸透可能な多孔性負極材が充填されていることを特徴とするものである。
【0009】
請求項2の微生物発電装置は、請求項1において、隣接する直近の筒状体の外周面同士の距離が5〜100mmであることを特徴とするものである。
【0010】
請求項3の微生物発電装置は、請求項1又は2において、前記イオン透過性非導電膜の内周側に酸素還元触媒が担持されていることを特徴とするものである。
【0011】
請求項4の微生物発電装置は、請求項1ないし3のいずれか1項において、前記筒状体の外周をグラファイトフェルトで被包してなる筒状エレメントを複数本引き揃えて密着させ、前記ケーシング内に収容してなることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の微生物発電装置は、筒状正極材をイオン透過性非導電膜で取り巻いてなる筒状体を複数本備え、この筒状体同士の間及び筒状体とケーシングとの間に負極材が充填されている。従って、筒状体同士の間は負極材で埋めつくされているので、微生物発電装置内の単位容積当りの微生物保持量が多い。
【0013】
なお、隣接する直近の筒状体間の距離を5〜100mm程度とすると、発電効率が良くなる。即ち、イオン透過性非導電膜を透過して酸素が正極材1側から負極材4側へ拡散してくるので、この距離が過度に小さいと、イオン透過性非導電膜近傍の負極材4における発電効率が低くなる。逆に、この距離が過度に大きいと、メタン醗酵、硫酸還元が優先となり、電子供与体(有機物)が無駄に消費される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】(a)図は実施の形態に係る微生物発電装置の断面斜視図、(b)図は(a)図のB−B線断面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】筒状体の製作方法を示す断面図である。
【図4】筒状エレメントを密着させてケースに充填した状態を示す断面図である。
【図5】実施の形態に係る微生物発電装置の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。第1図及び第2図に示す通り、円筒状のケーシング5内に複数本の筒状体3が配置され、筒状体3同士の間及び筒状体3とケーシング5との間に負極材4が充填されている。筒状体3は、円筒状の正極材1の外周をイオン透過性非導電膜(この実施の形態ではカチオン透過膜)2で取り巻いてなるものであり、相互間に間隔をあけて平行に配置されている。なお、イオン透過性非導電膜2の内周面には酸素還元触媒が担持されている。
【0016】
負極材4には微生物が担持されている。この負極材4に有機物含有水が通液され、正極材1の内孔6内に空気などの酸素含有ガスが流通されることにより、微生物発電が行われる。即ち、負極材4内では、
(有機物)+HO→CO+H+e
なる反応が進行する。この電子eが端子30、外部抵抗31、端子32を経て正極材1へ流れる。
【0017】
上記反応で生じたプロトンHは、イオン透過性非導電性膜2を通って正極材1に移動する。正極材1では、
+4H+4e→2H
なる反応が進行する。
【0018】
次に、この微生物発電装置の製作方法の一例について第3図及び第4図を参照して説明する。
【0019】
グラファイトペーパーやグラファイトフェルト等よりなる筒状正極材1の外周にイオン透過性非導電膜2を巻回して筒状体3とする。この筒状体3を第3図(a)のように1対のシート状グラファイトフェルト7,7で挟み、各グラファイトフェルト7,7を第3図(b)の通り筒状体3に半周させ、グラファイトフェルト7,7で筒状体3を包囲する。グラファイトフェルト7,7の両端を重ね合わせ、ポリエステル等の合成樹脂糸8によって縫合し、筒状エレメント9とする。この筒状エレメント9を所要本数だけ引き揃え、外周囲を紐状体で縛り上げて筒状エレメント9同士を密着させ、次いで、第4図の如くケーシング5に挿入する。これにより、各筒状エレメント9のグラファイトフェルト7同士が隙間なく密着して負極材4が構成される。なお、第4図では筒状エレメント9が7本引き揃えられているが、この数は任意である。通常は筒状エレメント9を7〜1800本特に19〜169本引き揃えるのが好ましい。
【0020】
この負極材4に有機物含有水を通液し、内孔6に空気等の流通させるための構成の一例について第5図を参照して説明する。なお、ケーシング5は各筒状体3の軸心方向が上下方向となるように配置される。
【0021】
このケーシング5の上端部に空気流入口12を有したトッププレート11が取り付けられている。トッププレート11の下側に仕切板13が配置されており、トッププレート11と仕切板13との間に空気流入室14が形成されている。仕切板13に開口13aが設けられており、各筒状体3のイオン透過性非導電膜2付き正極材1の上端が開口13aに挿入され、接着剤等によって固着されている。
【0022】
ケーシング5の下端に空気流出口17を有するボトムプレート16が取り付けられている。ボトムプレート16の上側に仕切板18が配置されており、ボトムプレート16と仕切板18との間に空気流出室19が形成されている。仕切板18には、前記開口13aの鉛直下方位置にそれぞれ開口18aが設けられており、各筒状体3のイオン透過性非導電膜2付き正極材1の下端が開口18aに挿入され、接着剤等により固着されている。
【0023】
負極材4の上端面と仕切板13との間にスペース23が設けられ、負極材4の下端面と仕切板18との間にスペース22が設けられている。有機物含有水は、ケーシング5の下部に設けられた液流入口21から該スペース22に導入され、負極材4内を浸透する如くして上向きに流れ、スペース23を経てケーシング5の上部の液流出口24から流出し、好ましくはその一部が液流入口21に循環される。なお、有機物含有水は下向流にて通液されてもよい。
【0024】
空気は、流入口12、空気流入室14、各内孔6、空気流出室19、流出口17の順に流れる。なお、筒状体3の外周面のうち、スペース22,23に露呈する部分については気密フィルム(図示略)を巻回すること等によって非通気性とされている。
【0025】
次に、この微生物発電装置の微生物、負極溶液などのほか、イオン透過性非導電性膜、負極材及び正極材の好適な材料等について説明する。
【0026】
負極材4に保持される微生物としては、例えば、Saccharomyces、Hansenula、Candida、Micrococcus、Staphylococcus、Streptococcus、Leuconostoa、Lactobacillus、Corynebacterium、Arthrobacter、Bacillus、Clostridium、Neisseria、Escherichia、Enterobacter、Serratia、Achromobacter、Alcaligenes、Flavobacterium、Acetobacter、Moraxella、Nitrosomonas、Nitorobacter、Thiobacillus、Gluconobacter、Pseudomonas、Xanthomonas、Vibrio、Comamonas及びProteus(Proteus vulgaris)の各属に属する細菌、糸状菌、酵母などを挙げることができる。このような微生物を含む汚泥、例えば下水等の有機物含有水を処理する生物処理槽から得られる活性汚泥、下水の最初沈澱池からの汚泥、嫌気性消化汚泥等を植種として負極材に供給し、微生物を負極材に保持させることができる。発電効率を高くするためには、負極材内に保持される微生物量は高濃度であることが好ましく、例えば微生物濃度は1〜50g/Lであることが好ましい。
【0027】
負極材4に通液される液は有機物を含むものである。この有機物としては、微生物によって分解されるものであれば特に制限はなく、例えば水溶性の有機物、水中に分散する有機物微粒子などが用いられる。この液は、下水、食品工場排水などの有機性廃水であってもよい。この液中の有機物濃度は、発電効率を高くするために100〜10000mg/L程度の高濃度であることが好ましい。
【0028】
この液中には、微生物又は細胞からの電子の引き抜きをより容易とするために電子メディエーターを含有させてもよい。この電子メディエーターとしては、例えば、チオニン、ジメチルジスルホン化チオニン、ニューメチレンブルー、トルイジンブルー−O等のチオニン骨格を有する化合物、2−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン等の2−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン骨格を有する化合物、ブリリアントクレジルブルー、ガロシアニン、レソルフィン、アリザリンブリリアントブルー、フェノチアジノン、フェナジンエソスルフェート、サフラニン−O、ジクロロフェノールインドフェノール、フェロセン、ベンゾキノン、フタロシアニン、あるいはベンジルビオローゲン及びこれらの誘導体などを挙げることができる。
【0029】
さらに、微生物の発電機能を増大させるような材料、例えばビタミンCのような抗酸化剤や、微生物中の特定の電子伝達系や物質伝達系のみを働かせる機能増大材料を溶解すると、さらに効率よく電力を得ることができるので好ましい。
【0030】
負極材4に通液される液は、必要に応じ、リン酸バッファを含有していてもよい。
【0031】
正極材1の内孔6に流通される酸素含有ガスは、空気が好適であるが、純酸素や、酸素富化空気などであってもよい。
【0032】
イオン透過性非導電性膜としては、非導電性でイオン透過性のあるカチオン透過膜又はアニオン透過膜等のイオン交換膜や逆浸透膜等を用いることができる。イオン交換膜としては、プロトン選択性の高いカチオン交換膜、又はアニオン交換膜を好適に使用でき、例えばカチオン交換膜としてはデュポン株式会社製ナフィオン(登録商標)、株式会社アストム製のカチオン交換膜であるCMB膜等が使用できる。また、アニオン交換膜としては、アストム製アニオン交換膜やトクヤマ製アニオン型電解質膜などが好適である。イオン透過性非導電性膜は、薄くて丈夫であることが好ましく、通常、その膜厚は30〜300μm、特に30〜200μm程度であることが好ましい。
【0033】
イオン透過性非導電性膜2の正極材1側には酸素還元触媒が担持されていることが好ましい。
【0034】
酸素還元触媒としては、白金等の貴金属のほか、安価で且つ触媒活性が良好であるところから、二酸化マンガン等の金属酸化物が好適であり、その担持量は、0.01〜2.0mg/cm程度とすることが好ましい。
【0035】
負極材は、多くの微生物を保持できるよう、表面積が大きく空隙が多く形成され通水性を有する多孔体が好ましい。具体的には、少なくとも表面が粗とされた導電性物質のシートや導電性物質をフェルト状その他の多孔性シートにした多孔性導電体が好適であり、具体的にはグラファイトフェルトが挙げられる。
【0036】
複数のシート状導電体を積層して負極材としてもよい。この場合、同種の導電体シートを積層してもよく、異なる種類の導電体シート同士(例えばグラファイトフェルトと粗面を有するグラファイトシート)を積層してもよい。
【0037】
このような多孔質の負極材を直接に又は微生物層を介してイオン透過性非導電性膜に当接させた場合、電子メディエータを用いることなく、微生物反応で生じた電子が負極材に渡るようになり、電子メディエータを不要とすることができる。
【0038】
直近の筒状体3同士の距離即ち、直近の筒状体3,3同士の間に存在する負極材4の厚さt(第1図(b))は5〜100mm特に10〜40mm程度が好ましい。前述の通り、この距離が過度に小さいと、イオン透過性非導電膜近傍の負極材4における発電効率が低くなる。逆に、この距離が過度に大きいと、メタン醗酵、硫酸還元が優先となり、電子供与体が無駄に消費される。
【0039】
正極材としては、導電性が高く、耐食性が高く、更には導電性基材としての機械的強度を有するものが好ましく、グラファイトペーパー、グラファイトフェルト、グラファイトクロス、ステンレスメッシュ、チタンメッシュ等を用いることができ、これらのうち、特に耐久性と加工のしやすさ等の点から、グラファイトペーパー、グラファイトフェルト、グラファイトクロス等のグラファイト系基材が好ましい。なお、これらのグラファイト系基材はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂によって疎水化されたものであっても良い。
【0040】
円筒状正極材の厚さ即ち外径の半径と内径の半径との差は、厚過ぎると酸素の透過が悪くなり、薄過ぎると、基材に必要な強度等の要求特性を満たすことができないことから、5〜100mm特に10〜40mm程度であることが好ましい。正極材の内孔6の孔径(直径)は、1〜10mm特に2〜5mm程度が好適である。
【実施例】
【0041】
以下、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。
【0042】
[筒状体3の作成]
イオン透過性非導電性膜としてカチオン交換膜(デュポン株式会社製、商品名(登録商標)「ナフィオン112」)を用いた。このカチオン交換膜に、酸素還元触媒(田中貴金属製Pt+Co、KetjenBlackBに担持)を5%ナフィオン溶液(デュポン社製)に分散させた液を0.5mg−Pt/cmとなるよう塗布してイオン透過性非導電膜とした。
【0043】
これとは別に、正極材としてグラファイト製カーボンクロス(新日本テクノカーボン(株)GF−20−P−21E)をPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)で撥水処理したものを準備した。撥水処理としては、PTFEをキシレンに溶解させた溶液(濃度20wt%)をカーボンクロスに付着させ、乾燥後、360℃×10分間焼きつけることにより行った。PTFEの付着量は50wt%である。このカーボンクロスを直径5mmのマンドレルの外周に巻きつけた。このカーボンクロスの外周に上記のイオン透過性非導電膜を一重だけ巻きつけた。イオン透過性非導電膜の巻き始めと巻き終わり部分を瞬間接着剤で接着した。次いでマンドレルを引き抜いて筒状体3とした。
【0044】
この筒状体3を第3図の通り厚さ5mmの2枚のグラファイトフェルトで挟んで包囲し、グラファイトフェルトの端辺同士をナイロン糸8で縫合して筒状エレメント9とした。筒状エレメント9の直径は約15mmである。
【0045】
筒状エレメント9の両端にあっては、イオン透過性非導電膜2付きの円筒状正極材1が負極材4の端面から長さ5mmだけ突出している。この突出した部分の周辺にシリコンシーラントを埋め込み負極に空気が流入しないようにフィルムを巻き付けて非通気性とした。
【0046】
このように製作した7個の筒状エレメント9を平行に引き揃え、外周にナイロン紐を巻き付けて略々筒形状とした。これを内径50mmの塩化ビニル製のケーシング9に挿入した。
【0047】
第5図の如く、仕切板及びトッププレート及びボトムプレートを取り付けて微生物発電装置とした。なお、正極材1及び負極材4には端子としてステンレスワイヤを挿し込み、2Ωの抵抗を介して第2図のように結線した。
【0048】
負極材4には、pHを7.5に維持した、酢酸1000mg/Lと燐酸及びアンモニアを含む負極溶液を通液した。この負極溶液は予め、別水槽で35℃に加温し、この水槽で加温した液を負極材4へ10mL/minで通液するとともに、処理水を250mL/minで循環通水した。これにより、負極室の温度は35℃に保たれた。なお、負極溶液の通液に先立って、他の微生物発電装置の流出液を植菌として通液した。
【0049】
正極材1の内孔6には、常温の空気を2L/minの流量で通気した。
【0050】
その結果、負極溶液の通液開始から3日後には発電量はほぼ一定となり、負極1mあたりの発電量は1,200Wとなった。
【符号の説明】
【0051】
1 正極材
2 イオン透過性非導電膜
3 筒状体
4 負極材
5 ケーシング
6 内孔
7 カーボンフェルト
8 糸
9 筒状エレメント

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の正極材と、該正極材を取り巻いているイオン透過性非導電膜とを備えてなる筒状体が、複数本相互間に間隔をあけてケーシング内に配置され、
該筒状体同士の間及び筒状体とケーシングとの間に、有機物含有液が浸透可能な多孔性負極材が充填されていることを特徴とする微生物発電装置。
【請求項2】
請求項1において、隣接する直近の筒状体の外周面同士の距離が5〜100mmであることを特徴とする微生物発電装置。
【請求項3】
請求項1又は2において、前記イオン透過性非導電膜の内周側に酸素還元触媒が担持されていることを特徴とする微生物発電装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項において、前記筒状体の外周をグラファイトフェルトで被包してなる筒状エレメントを複数本引き揃えて密着させ、前記ケーシング内に収容してなることを特徴とする微生物発電装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−65875(P2011−65875A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−215788(P2009−215788)
【出願日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【出願人】(000001063)栗田工業株式会社 (1,536)
【Fターム(参考)】