説明

微細繊維の製造方法及び装置

主電極と、前記主電極から間隙を介し、それに対しておおよそ平行に延びている対向電極(5)との間に電界を印加することで、繊維を電気紡糸することによって、微細繊維を製造するために提供される方法及び装置であって、前記主電極の少なくとも動作面は、高分子溶液(3)で被覆され、十分な大きさの電界が、前記主電極と対向電極との間に生成され、前記電極の間の間隙部に微細繊維(9)を形成させる。高分子溶液で被覆される主電極の動作面は、トラフ(2)又はトレイ、又は別の一つ以上の支持部材(12、18、22)の底部上に支持された多数の動作可能なように半浸漬される遊動(未結合)要素(1、11、17、21)の表面の適切な部分からなる。それらを高分子溶液内で回転させ、それらの表面を高分子溶液の薄い層で被覆することによって、遊動要素の露出面に高分子溶液を塗布するための機能が含まれている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微細繊維、特に、しかし限定的ではなく、様々な高分子、高分子混合物、セラミック前駆体混合物及び金属前駆体混合物から、ナノ繊維と呼ばれることが多い一般的な性質の非常に微細な繊維を製造するための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ナノ繊維と呼ばれることが多い高分子溶液から製造される非常に微細な繊維は、フィルタ媒体、組織工学の足場構造及び部材、ナノ繊維強化複合材料、センサ、バッテリ又は燃料電池用の電極、触媒支持材料、布巾、吸収性パッド、術後の接着防止剤、及び、合成カシミヤ及び合成皮革のような高機能繊維を含む様々な用途で役立っている。
【0003】
繊維の静電紡糸は、米国特許692,631に最初に記載されているようである。原理上、高分子溶液又は溶融物の液滴が、強電界内に配置され、液体の表面張力と競合する液滴内に誘導される電荷状のものの間に反発力を生じさせる。十分な強電界(一般に0.5〜4kV/cm)が印加されると、静電気力が流体の表面張力を克服し、高分子溶液又は溶融物のジェット(噴出物)が液滴から放出される。
【0004】
静電気の不安定性は、噴出物の素早く無秩序な動きをもたらし、どんな溶媒でも高速に蒸発し、更に、残される高分子繊維の延伸及び細線化をもたらす。形成された繊維は、その後、一般に不織布の形態で対向電極上に集積される。集積された繊維は一般に極めて均一であり、数μmから最低5nmまでの繊維直径を備えることができる。
【0005】
電気紡糸によるナノ繊維の大量生産に対する技術上の障害は、低生産速度及び大部分の高分子が溶液からスピンされることである。
【0006】
一般的な製造方法の一つは、複数のニードルによって提供されるもの等の複数の通路を用いている。平均して、ニードル紡糸口金を用いる溶液ベースの電気紡糸は、ニードル毎に1ml/時間程度の溶液処理速度を備えている。50〜100nmの範囲の直径の繊維は、高分子の種類及び分子量によるが一般に5〜10重量%の比較的低濃度の溶液から一般にスピンされる。これは、約1g/mlの高分子密度を仮定すると、ニードルベースの電気紡糸工程の一般的な固体処理速度が、ニードル毎に0.05〜0.1g繊維/時間であることを意味する。この速度では、5m/秒の速度において、80g/mの面密度の微細繊維布を製造するのに、最低14,400,000本のニードルを必要とする。
【0007】
更に、異なるニードルの間の電界の干渉が、それらの間の最小間隔を制限し、その上、高分子の堆積が紡糸口金を遮蔽する傾向があるので、ニードルベースの紡糸口金を連続動作させるために、頻繁にニードルを清掃する必要がある。全体的な結果として、工業的量の生産は、フィルタ処理や吸収性布等の大部分の日用品の用途には使用ができない程高価となる。
【0008】
Formhals(米国特許1,975,504)は、一つの電極として鋸歯状車輪を用いることによる電気紡糸生産速度の改善を試みた。後の設計では、彼は、複数ニードル配置を用いた(米国特許2,109,333)。
【0009】
Renekerなど(国際特許出願公開番号WO0022207)は、管状カラム内に繊維形成液体を供給し、管状フィルムを構成するためにカラムにガスを押し込め、その後、繊維形成材料の多数の撚り糸に管状フィルムを分解することによって、ナノ繊維を製造する工程を記述している。
【0010】
この方法で繊維を製造するために、ニードル及び開口部を用いて、繊維形成溶液の噴出物を形成することに基づく様々な他の提案も提出されている。
【0011】
ナノスパイダー(NanoSpider)として知られる著しく高い処理速度を備えたシステムが、国際特許出願公開番号WO05024101に記載されている。このシステムでは、繊維形成高分子溶液は皿内に収容され、部分的に露出させた導電性円筒をその内部でゆっくり回転させ、その表面に溶液の薄い層を形成する。対向電極は円筒上の10〜20cmのところに配置され、数百の噴出物が円筒の表面から創出され、目標上に電気紡糸される。
【0012】
国際特許出願公開番号WO2006131081は、ナノスパイダー技術のその後の形式を記述しており、そこでは、複数の「放出」面を提示する軸方向に配置した回転可能な円筒構造を導電性円筒と置き換え、そこから溶液を放出し、高分子繊維を形成する。この構成はやや複雑であり、円筒構造はやや高価になるに違いない。
【0013】
日本特許JP3918179は、多孔質膜を介して、又は細管を介して、溶液内に圧縮空気を吹き込むことによって、高分子溶液の表面に気泡を連続的に生成する工程を記述している。電気紡糸の噴出物は気泡表面で形成され、形成する繊維は対向電極上に集積される。このシステムは、出願人には明らかであるが、高分子溶液内に大量に気泡を生成し、それらが非常に速く破裂する必要がある。また、大部分の有機溶媒は気泡を容易に形成せず、提示された実施例では、水、2−プロパノール及びアセトンの高分子溶液を用いてのみの紡績を示している。更にこの特許では、気泡を常に破裂させることによって形成される紡績溶液の液滴が、対向電極上に形成された繊維上に跳ねかかり、悪影響を及ぼすか又は破壊する可能性があるので、対向電極は気泡から適切な距離に配置する必要がある。
【0014】
我々のWO2008125971の下で公開された係属中の国際特許出願では、界面活性剤を用いて形成された気泡を安定化することに基づく、気泡電気紡糸工程の改善を記述している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】米国特許692,631号
【特許文献2】米国特許1,975,504号
【特許文献3】米国特許2,109,333号
【特許文献4】国際特許出願公開番号WO200022207号
【特許文献5】国際特許出願公開番号WO2005024101号
【特許文献6】国際特許出願公開番号WO2006131081号
【特許文献7】特許3918179号
【特許文献8】国際特許出願公開番号WO2008125971号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明の目的は、静電気紡糸繊維の高処理速度生産に関する上記の問題の一つ以上を、少なくともある程度克服するような繊維を製造する方法及び装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の一形態によると、主電極と、前記主電極から離間し、それに対しおおよそ平行に延びる対向電極との間に電界を印加し、繊維を電気紡糸することによって、微細繊維を製造するための方法が提供され、前記主電極の少なくとも動作面は、高分子溶液で被覆され、十分な大きさの電界が、前記主電極と対向電極との間に生成され、前記電極の間の間隙部に微細繊維を形成させ、前記方法は、高分子溶液で被覆される主電極の動作面が、トラフ又はトレイ、又は他の一つ以上の支持部材の底部上に支持された多数の動作可能なように半浸漬される遊動(未固定)要素の表面の適切な部分からなり、それらを高分子溶液内で回転させ、それらの表面を高分子溶液の薄い層で被覆することによって、遊動要素の露出面に高分子溶液を塗布するための機能が含まれていることを特徴とする。
【0018】
少なくとも一方向から見た場合、前記要素は一般に丸みを帯び、最も一般的には円形である。それらは、球体、円筒又は中間の楕円形であってもよいが、好ましい形状は現時点では球体である。
【0019】
回転は、その内部でトレイ又はトラフ又は支持部材を傾斜させることによって促進できる。
【0020】
もしくは、支持板等を前記要素に対して移動させ、この変形態様では、一般に、往復の行ったり来たりの運動又は円運動であるような、移動と共にそれらを回転させることができる。
【0021】
別の変形態様では、前記要素は、ロッド又はフレームを用いて移動させることができる。例えば、周囲フレームに要素を詰め込み、前記要素の下の幅広の無端ベルト等の可動面の形態の支持部材上に支持された要素で所定の領域を充填し、全体の配置が高分子溶液に半浸漬されるようにできる。
【0022】
鉄鋼要素又は他の磁性材料からなる要素の場合、変動磁界の影響下でそれらを回転させることができる。
【0023】
前記要素の表面はおおよそ滑らかであろうが、スパイク状突出部、表面内の溝、又は前記要素の滑らかな表面を変形させる任意の他の形態のテクスチャ形成等の、様々な方法でテクスチャ形成することもできる。
【0024】
前記要素は、約1〜300mm、一般に約3〜30mmの間のいずれかのサイズを備えていてもよい。
【0025】
前記要素は、鉄鋼、ガラス、又は高分子溶液内で適切に安定であり、装置の関連の機構に耐性を有する用件を備えた任意の他の適切な材料から構成できる。
【0026】
高分子溶液は、適切な溶媒内の任意の天然又は合成高分子の溶液、又は異なる高分子の配合物、又はゾルゲル混合物、又は電気紡糸工程によって電気紡糸したとき繊維を生成する成分の任意の他の組み合わせであってもよい。高分子溶液は、表面張力、粘性、及び/又は溶液の他の流動学的又は電気的特性の改質に必要な添加物を含むこともできる。
【0027】
本発明の第二の実施形態によると、上で定義された方法による微細繊維の製造装置が提供され、主電極は対向電極に対して間隙を介しておおよそ平行に配置され、前記装置は、使用中、高分子溶液で被覆される主電極の動作面が、トラフ又はトレイ又は別の一つ以上の支持部材の底部上に支持された多数の動作可能なように半浸漬される遊動(未固定)要素の表面の適切な部分からなり、それらを高分子溶液内で回転させ、それらの表面を高分子溶液の薄い層で被覆することによって、遊動要素の露出面に高分子溶液を塗布するための機能が含まれていることを特徴とする。
【0028】
本発明の形態の別の特徴は、本発明の第一の形態の特徴に直接従っている。
【0029】
この工程は、番号WO2008062264の下で公開された我々の係属中の国際特許出願に記載されたナノ繊維糸形成装置等の、幾何的により複雑なナノ繊維構造の製造用の専用ナノ繊維集積器との組み合わせにも適している。
【0030】
本発明を更に詳しく理解するために、添付の図面を参照しながら、そのいくつかの例を以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】図1は、本発明の第一実施形態の概略側面図である。
【図2】図2は、本発明の第二実施形態の概略側面図である。
【図3】図3は、本発明の第三実施形態の概略側面図である。
【図4】図4は、図3に示した本発明の第三形態の概略平面図である。
【図5】図5は、本発明の第四実施形態の概略側面図である。
【図6】図6と7は、別の形状の要素を示す図である。
【図7】図6と7は、別の形状の要素を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
図1に示した本発明の実施形態では、複数の遊動要素(1)、より詳細には球体は、実質的に、主電極であるものを画定するように構成され、複数の遊動球体はトラフを適切に傾斜させると、高分子溶液(3)を含む下向きに傾斜しているトラフ(2)に沿っての重力の影響下で回転可能なように、配置されている。
【0033】
従って、トラフの傾斜は、その中に部分的にだけ浸漬されている球体の露出面上に、高分子溶液の薄い層を形成させることを目的としている。
【0034】
高電圧電源(4)は、主電極と、それに対しておおよそ平行であるが、前記主電極から離間している対向電極(5)との間に印加される。球体の露出面上に運ばれる高分子溶液との電気的接触は、前記球体をトラフ内に支持している接触板(6)を介して維持されている。
【0035】
前記球体の繰り返し運動は、まずトラフを一方向に傾斜させ、それから逆方向、又は少なくとも別方向に傾斜させることによって実現され、前記球体が、トラフ内を連続的に、定型的に行ったり来たりし、その度に回転し、それらの表面に高分子溶液の薄い層を集積させるようにする。トラフの傾斜は、前記トラフの隅に又は隅に向かって配置された支持ピストン又は円筒組立体(7)を伸縮させること等の任意の方法で実現できる。このようなピストン及び円筒組立体の動作は、油圧又は空気圧のいずれかによるものであってもよく、例えば、適切に時間を定めた自動バルブ組立体(8)を介して自動的に制御することもできる。もしくは、トラフは、回転したとき、異なる方向に連続的な傾斜を生じさせる適切なカムを介して支持することもできる。
【0036】
特に、主電極と対向電極との間に印加される電圧を制御し、複数の電気紡糸噴出物(9)が、印加された高電圧の影響下で球体の表面から噴出するように、繊維の製造は制御される。主電極の構造以外は、装置は、当業者にはよく知られている方針に沿って動作し、その更なる詳細は本明細書に含める必要はない。
【0037】
しかし、時には、ガラスロッドで濡れた面を軽くたたくこと等、濡れた面と物理的に接触させることによって、球体上の噴出物形成を開始する必要があることも注意すべきである。その結果、例えば、ガラスロッドが再び離れるとき、液面上に鋭い先端の液体突出部を形成させる。それから、一つ以上の噴出物がその点から噴出する。それから、球体上の高電荷が、最初の一の噴出物(または複数の噴出物)から多数の噴出物を自動的に分裂させ、前記噴出物は外部からの更なる干渉なしに他の球体に広がる。このような開始は、球体上の液層のいくつかの物理的変形を含む多くの他の方法で行うこともできる。
【0038】
当然のことながら、球体の代わりに、要素を回転可能にする任意の適切な形状、又は複数の形状の組み合わせを用いることも可能である。例えば、前記要素は、円筒状であっても、更に楕円形状であってもよい。
【0039】
ここで図面の図2を参照すると、同様の球体(11)が、半浸漬される水平支持部材(12)によって支持され、前記水平支持部材が、使用中、トラフ(13)内を行ったり来たりの移動、又は回転運動を行い、前記トラフ内の高分子溶液(14)内で球体を回転させる同様の形態が示されている。この運動は、上記のように、球体の露出面上に高分子溶液の薄い層を形成させるように構成されている。
【0040】
複数の電気紡糸噴出物(15)は、使用中、印加される高電圧の影響下で球体の表面から噴出する。支持部材の移動は、任意の適切な機構を用いて実現され、符号(16)によって示されているように、偏心部を駆動する電気モータは一つの選択肢と考えられる。
【0041】
図3と4を参照すると、本発明の第三形態では、球体(17)は隣接する平行な回転ロッド(18)の間に支持され、トラフ(19)内に部分的に浸漬されている。ロッド(18)はスプロケットによって一斉に駆動され、それによってチェーン駆動部(20)と球体(17)の回転が引き起こされる。ロッド(18)の間に延びる球体(17)の一部は、高分子溶液内に浸漬され、それらを回転させると、球体の表面は高分子溶液の薄い層で被覆される。ロッドと球体のサイズ及び間隔に依存して、ロッドは完全に浸漬されていても、溶液に浸漬させた球体の一部と共に、高分子溶液の表面のやや上にあってもよい。
【0042】
図5に示した本発明の実施形態の例では、球体(21)は、トラフ(23)内に配置された幅広の無端ベルト(22)上に支持され、ベルトが駆動されると、球体は上記の結果を伴って回転する。
【0043】
本発明の方法及び装置は、ニードル使用に関連する困難性なしで高処理速度の紡績を可能にする。これは、おそらく、固体の気泡状表面として記述されるものを生成することによって実現される。被覆要素は、高分子紡績溶液の表面上の気泡を模倣するが、それらは破壊的な飛び跳ねを生じる破裂を起こさず、より良い工程管理、予測可能性及び均一性をもたらす一定の幾何形状を維持するという利点を備えている。
【0044】
複数の遊動(未固定)回転要素を用いることによって、本発明は、ナノスパイダーの旋回円筒設計によって課される制限を克服する。複数の遊動(つまり非旋回の)回転要素の適用は同時に、異なるサイズの回転要素の同時使用、つまり回転要素をより高密度に詰め込むことにより、紡績装置面積のより最適な利用性を可能にし、更に、回転要素の操作し易さに別の自由度を与え、逆に言えば、装置の設計可能性により自由度を与える。
【0045】
その範囲から逸脱することなく、本発明の範囲内で多数の異なる構成が可能であることが理解される。特に、要素の形状と構成、及びそれらを支持する方法には多数の変形態様が可能である。従って、例えば、図6に示したように、それらは基本的に円筒状であるが、図7に示したように、楕円状であってもよい。必要に応じて、要素は、多数の小さな突出部を含むことができるテクスチャ面を備えていてもよい。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
主電極と、前記主電極から離間し、それに対して略平行に延びる対向電極(5)との間に、電界を印加することで繊維を電気紡糸し、微細繊維を製造するための方法であって、
前記主電極の少なくとも動作面が、高分子溶液(3)で被覆され、十分な大きさの電界が、前記主電極と対向電極との間に生成され、前記電極の間の間隙部に微細繊維(9)を形成させ、
高分子溶液で被覆される主電極の動作面が、トラフ(2)又はトレイ、又は他の一以上の支持部材(12、18、22)の底部上に支持された多数の動作可能なように半浸漬される遊動(未固定)要素(1、11、17、21)の表面の適切な部分からなり、
遊動要素の露出面に高分子溶液を塗布するために、それらを高分子溶液内で回転させ、それらの表面を高分子溶液の薄い層で被覆することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記要素が、少なくとも一方向から見たとき円形であり、球体、円筒、楕円形状から選択される請求項1に記載の微細繊維の製造方法。
【請求項3】
遊動要素の露出面に高分子溶液を塗布する目的で、高分子溶液内でそれらを回転させるために含まれる機能が、その中でトレイ、トラフ又は他の支持部材を傾斜させ、それらを高分子溶液内で回転させるための手段(7、8)を含んでいる請求項1又は2のいずれか一方に記載の微細繊維の製造方法。
【請求項4】
遊動要素の露出面に高分子溶液を塗布する目的で、高分子溶液内でそれらを回転させるために含まれる機能が、ロッド(18)又はフレームを含んでいる請求項1又は2のいずれか一項に記載の微細繊維の製造方法。
【請求項5】
遊動要素の露出面に高分子溶液を塗布する目的で、高分子溶液内でそれらを回転させるために含まれる機能が、前記高分子溶液に半浸漬される要素を回転させるように移動可能な、前記要素の下の幅広の無端ベルト(22)を含んでいる請求項1又は2のいずれか一項に記載の微細繊維の製造方法。
【請求項6】
遊動要素の露出面に高分子溶液を塗布する目的で、高分子溶液内でそれらを回転させるために含まれる機能が、鉄鋼要素又は他の磁性材料からなる要素の場合、磁界の変化の影響下で前記要素を回転させるように調整した磁界生成手段を含んでいる請求項1又は2のいずれか一項に記載の微細繊維の製造方法。
【請求項7】
前記要素が、1〜300mmの範囲内のサイズを備えている前記請求項のいずれか一つに記載の微細繊維の製造方法。
【請求項8】
前記要素が、3〜30mmの範囲内のサイズを備えている請求項7に記載の微細繊維の製造方法。
【請求項9】
前記請求項のいずれか一つに記載の方法による微細繊維の製造装置であって、
主電極が、対向電極に対して間隙を介して配置され、それに対して略平行であり、
使用中、高分子溶液で被覆される主電極の動作面が、トラフ又はトレイ又は他の一つ以上の支持部材の底部上に支持された多数の動作可能なように半浸漬される遊動(未固定)要素の表面の適切な部分からなり、それらを高分子溶液内で回転させ、それらの表面を高分子溶液の薄い層で被覆することによって、遊動要素の露出面に高分子溶液を塗布するための機能が含まれていることを特徴とする装置。
【請求項10】
前記要素が、少なくとも一方向から見たとき円形であり、球体、円筒及び楕円形状から選択される請求項9に記載の装置。
【請求項11】
遊動要素の露出面に高分子溶液を塗布する目的で、それらを高分子溶液内で回転させるために含まれる機能が、その中でトレイ、トラフ又は他の支持部材を傾斜させ、それらを高分子溶液内で回転させるための手段を含んでいる請求項9又は10のいずれか一方に記載の装置。
【請求項12】
遊動要素の露出面に高分子溶液を塗布する目的で、それらを高分子溶液内で回転させるために含まれる機能が、ロッド、フレーム、又は前記要素の下の幅広の無端ベルトを含み、いずれの場合も、高分子溶液に半浸漬される要素を回転させるように移動可能にされた請求項9又は10のいずれか一方に記載の装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2011−525573(P2011−525573A)
【公表日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−515645(P2011−515645)
【出願日】平成21年6月23日(2009.6.23)
【国際出願番号】PCT/IB2009/006025
【国際公開番号】WO2009/156822
【国際公開日】平成21年12月30日(2009.12.30)
【出願人】(510337919)ステレンボッシュ ユニバーシティ (4)
【氏名又は名称原語表記】STELLENBOSCH UNIVERSITY
【Fターム(参考)】