説明

応答性構造要素

本発明は、第1の端部および第2の端部を有していて断面を画成する細長部材を備える構造要素である。この構造要素は、前記細長部材に固定されて、少なくとも1個の予め選択された指標を検出する検出器をさらに備える。有利な実施形態においては、この細長部材は、予め選択された指標に対して応答性がある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は構造要素の分野に関する。より具体的には、本発明は、建設用途に使用するための新規な構造要素に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2005年4月12日に出願され、共同所有され係属中の米国仮出願第60/670,569号、「Dynamically Responsive and Interactive Construction Element(s)」の利益をこの記載によって主張する。
【0003】
一般には、基礎、床、壁、隔壁、天井および屋根の建設で使用される要素は、構造要素または建設要素と呼ばれる。典型的な構造要素としては、木材、コンクリート、煉瓦、瓦、ブロック、金属、合板、パーティクルボード、フレークボード、断熱板、ガラス繊維、セルロース、鋸屑、天然繊維、無機繊維、ドライ壁、しっくい、塗壁材料、および当分野で知られる他の同様な材料を挙げることができる。
【0004】
典型的な構造要素は、それらの環境に対して静的または非応答的である。例えば、典型的な構造要素は、有害な気体、蒸気、細菌、ウイルスおよび胞子が構造要素の中に留まり、構造物内の内部環境の中へ構造要素を貫いて入り込むことを可能にする。当分野の技術者に知られるように、この貫入は、構造物の居住者の健康および快適な暮らしに影響を与える可能性がある。この貫入はまた、構造物中の物体を損傷させる可能性がある。さらに、この貫入は、構造物を弱体化させ、最終的には構造欠陥を招く恐れがある。
【0005】
典型的な構造要素を使用する上での別の欠点は、これら構造要素が環境変化に動的に応答して環境変化を補うことができないことである。これらの環境変化としては、温度、圧力、電磁放射、可視光線、核放射線、気体、蒸気、液体、微粒子状物質、生物因子、ウイルス、細菌、毒物、爆発性の過度の圧力、および他の変化した外部条件の1つまたは複数の変化が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0006】
一般的には、周知の構造要素は、有害な物質が内部環境へ入り込むことを阻止または吸収すること、あるいは、環境変化に適応することができないので、強化されて安心で安全な層を実現し得ない。例えば、典型的な構造要素は、建物の居住者を細菌兵器の攻撃から保護することができない可能性がある。同様に、多くの住宅は、破壊または改築されることが必要になるまで、それ自体がゆっくりと現れるかびの侵入に悩まされる。
【0007】
周知の構造要素はまた、上述の環境変化に応答することができないので、非効率的である。例えば、典型的な構造要素は、水の浸入を効果的に阻止することができない。同様に、典型的な構造要素は剛性を有するが故に、構造体の強風に耐える能力が低下する。この適応不能の結果、住宅は、それらの静的であり且つ不撓性である性質により、竜巻、ハリケーン、地震および洪水などの主要な気候事象の前に破壊される可能性が高い。
【特許文献1】米国仮出願第60/670,569号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記従来の典型的構造要素の持つ欠点を解決することを企図してなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一態様では、本発明は、第1の端部および第2の端部を有していて断面を画成する細長部材を備える構造要素である。この構造要素は、細長部材に固定される、少なくとも1個の予め選択された指標を検出するための検出器をさらに備える。好ましくは、この細長部材は、予め選択された指標に対して応答性を有するものとされる。
【0010】
別の態様では、本発明は、第1の端部および第2の端部を有し、断面、内側面および外側面を画成する少なくとも1個の細長部材を備える構造物である。この構造物は、細長部材の少なくとも1つの面に固定される検出器をさらに備える。この検出器は、1個または複数個の細長部材と通信することができ、少なくとも1個の予め選択された指標を検出することができる。この構造物はまた、少なくとも1個の細長部材を少なくとも別の1個の細長部材に固定するための連結具を備えることができる。好ましくは、構造物を形成する細長部材は、予め選択された指標に対し応答性があるものとされる。
【0011】
別の態様では、本発明は内部環境を保護するための方法である。この方法は、複数の細長部材および少なくとも1個の検出器を用意するステップと、検出器が少なくとも1個の細長部材に固定されるように細長部材を組み立てて構造物にするステップとを含む。この方法は、検出器が構造物内の所望の内部環境の維持を可能にするように、少なくとも1個の予め選択された指標を検出し、この指標に応答するために検出器を連動させるステップをさらに含む。
【0012】
本発明の上述したおよび他の目的および利点、並びに、これらが達成される方法を以下の詳細な説明およびその添付図面の中でさらに説明する。ここで本発明の全部ではないが、いくつかの実施形態を示す添付図面を参照して、本発明を以下に十分に説明する。実際には、本発明は、多くの相異なった形で実施することができ、本明細書で示す実施形態に限定されるものと解釈されるべきではなく、むしろ、これら実施形態は、そのように開示することで、適用される法上の要求を満たすようにするために提供されたものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明は、構造物の建設および建設の際に用いられる要素に関する。より具体的には、本発明は、構造性能を改善させ、安全性を増大させ、快適さを改善させ、運転経費を低減させるための、動的応答性があって相互に作用する構造要素に関する。
【0014】
本明細書で用いられる専門用語は、特定の実施形態だけを説明する目的のためのものであり、本発明を限定するように意図されたものではない。本明細書で用いられるように、用語「および/または」は、1つまたは複数の、関連して記載された項目の任意および全ての組合せを含む。本明細書で用いられるように、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」および「この(the)」は、文脈の中でその他の方法で明らかに示されない場合、複数形および単数形を含むように意図されたものである。用語「備える」および/または「備えること」は、本明細書で用いられるとき、記載された特徴、整数、ステップ、操作、要素および/または構成要素が存在することを明確に示すが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、操作、要素、構成要素、および/またはその群が存在すること、または追加されることを除外するものではない。
【0015】
別に規定しない限り、本明細書で用いられる全ての用語(技術的および科学的用語を含む)は、本発明が属する分野の技術者によって通例に理解されるものと同じ意味を有する。通例用いられる辞書で規定される用語などの用語は、当分野および本開示の文脈の中でのこれらの意味と一致する意味を有するものと解釈されるべきであり、本明細書で明確に規定されなければ、理想化されまたは過度に形式的な意味に解釈されるべきでないことがさらに理解されよう。
【0016】
本発明を説明する上で、いくつかの技術およびステップが開示されていることが理解されよう。これらのそれぞれは個別の利点を有し、それぞれはまた、他の開示された技術の1つまたは複数、あるいは場合によっては全てと共に用いられることができる。したがって、この説明では、分かりやすくするために、不必要な方法でこの個別のステップの全ての可能な組合せを繰り返すことを控える。それでも、本明細書および請求項は、これら組合せが本発明および請求項の範囲の中に完全にあるものと理解して読まれるべきである。
【0017】
説明を容易にするために、本発明に係る方法および装置を、住宅建設要素に関連して説明する。当分野の技術者ならば、本発明が商業用建物および当分野で知られる他の建物など、住宅構造物以外の構造物のための建設要素にも適用できることが分かるであろう。同様に、説明を容易にするために、本方法を住宅建設に関して説明する。当分野の技術者ならば、本発明が商業用構造物など他の建物の建設にも適用できることが分かるであろうが、それに限定されるものではない。
【0018】
一態様では、本発明は単独の構造要素である。図1で示すように、構造要素10は、第1の端部14および第2の端部16を有していて断面18を画成する細長部材12を備える。細長部材12は、木材、コンクリート、煉瓦、瓦、金属、ガラス繊維、パーティクルボード、フレークボード、合板、断熱板、セルロース、鋸屑、天然繊維、無機繊維、ドライ壁、しっくい、塗壁材料、および当分野で知られる他の同様の建設材料を含むが、これらに限定されるものではなく、1個または複数個の材料など、任意の数の材料から作製することができる。
【0019】
一実施形態では、細長部材12は、屋根要素、基礎要素、隔壁要素、壁要素、およびその組合せを含む(これらに限定される訳ではない)、1個または複数個の建設要素などの建設要素であってもよい。
【0020】
一例の実施形態では、この細長部材は、少なくとも1個の開口された端部を有する。例えば、細長部材12は、開口された第1の端部14および開口された第2の端部16を有することができる。別例の実施形態では、この細長部材は、少なくとも1個の閉じられた端部を有する。例えば、細長部材12は、開口された第1の端部14および閉じられた第2の端部16、または逆の場合も同様に有することができる。別例の実施形態では、細長部材12は、共に閉じられた第1の端部14および第2の端部16を有する。
【0021】
上述したように、細長部材12は、多くの任意の形状となし得る断面18を画成する。即ち、断面18は、正方形、長方形、台形、円、楕円形、三角形、五角形、六角形、七角形、八角形または星形を含め、当分野で知られる全ての他の幾何学形状の形状を有することができる。
【0022】
一実施形態では、細長部材12は、図6に示すように、1個または複数個の開口部24を有することのできる外側面22を画成する。開口部24は、ドリルで穴を開け、機械加工し、成形し、または細長部材12と一体に鋳造することによって形成することができる。細長部材12はまた、キャビティ26および内面28を画成することができる。一例の実施形態では、開口部24は、外側面22から細長部材12の本体を通ってキャビティ26内に開口するものとされる。この実施形態では、開口部24は、キャビティ26と外側面22の間の良好な連絡関係を達成、即ち、連通可能にすることができる。さらに、開口部24は、1個の細長部材12のキャビティ26と追加の細長部材の間の良好な連絡関係を達成、即ち、連通可能にする働きをする。例えば、開口部24は、流体、気体、微粒子、蒸気、固体、細菌、ウイルス、およびそれらの複数が、細長部材間を移動することを促進することができる。
【0023】
図2を参照すると、構造部材10は、細長部材12に固定される検出器20をさらに備える。検出器20は、少なくとも1個の予め選択された指標を検出することができる。本明細書で用いられるように、用語「指標」は、環境変化を立証する(すなわち、表す)任意の数の事象を指す。当分野の技術者ならば、環境の構成が多くの構成要素(すなわち環境の態様)を有することを理解するであろう。これら構成要素のいくつかは、環境の物質に基づく構成要素(例えば、気体構成要素、ウイルス構成要素)を表し、また、それらのいくつかは、環境の物理的構成要素(例えば、電気的構成要素、圧力構成要素)を表す。例えば、環境の中の1個または複数個の構成要素が変化することにより、環境変化が起こったことを立証することができる。
【0024】
本発明による特定の指標の構成要素は、物質または物理に基づくことができる。例えば、1個または複数個の構成要素は、気体構成要素、蒸気構成要素、液体構成要素、固体構成要素、微粒子構成要素、細菌構成要素、ウイルス構成要素、電気的構成要素、力構成要素、熱力学的構成要素、圧力構成要素、およびそれらの組合せであり得る。例えば、この検出器は、圧力の変化、ウイルス作用物質の導入、温度の変化、環境の構成の変化、および環境条件の他の変化を検出することができる。
【0025】
一例の実施形態では、検出器20は、予め選択された指標に晒されることができるような位置で、細長部材12に固定される。例えば、検出器20は、細長部材の内側面28、外側面22、第1の端部14、第2の端部16、またはいくつかのその組合せ個所に固定することができる。1つの限定されない例では、検出器20は、細菌兵器の存在を検出し、細菌兵器を無効にすることができる物質で内部キャビティ26を充満させることができる。
【0026】
本発明の新規の実施形態では、細長部材12は、予め選択された指標に対して応答性がある。本明細書で用いられるように、用語「応答性がある」は、予め選択された指標の検出への全ての積極的または消極的反応を含むことを意図している。別の一例の実施形態では、細長部材12は、予め選択された指標に対し動的応答性がある。本明細書で用いている用語「動的応答性がある」は、予め選択された指標の検出に対する生産的な反応を指す。例えば、細菌兵器の感知への動的応答は、この細菌兵器を無効にすることができる物質を、細長部材12の内部キャビティ26内に充満させることを含むことができる。
【0027】
検出器20は、細長部材12と少なくとも1個の追加の細長部材の間の通信を可能にすることができる。例えば、検出器20は、検出された指標の所望の応答を、この追加の細長部材に送信することができる。
【0028】
一例の実施形態では、検出器20は、細長部材12に実質的に隣接して起きる環境変化を検出する。別の一例の実施形態では、検出器20は、細長部材12に実質的に隣接して起きる環境条件を監視する。「実質的に隣接して」は、接触という意味を含んでも含まなくてもよいが、中間には同種のものが何も存在しないという意味を常に含む。
【0029】
図2をまた参照すると、構造要素10は、構造物の中に組み込まれる1個または複数個の他の細長部材に細長部材12を固定するための、少なくとも1個の連結具30を、(例えば、恒久的または取外し可能に)さらに備えることができる。一実施形態では、連結具30は、細長部材12の一端が別の細長部材(例えば、第1の端部が別の細長部材の第1の端部に接続されている細長部材)の他端に連結されるようにして、細長部材12の第1の端部14に固定することができる。別の実施形態では、連結具30は、細長部材12の第2の端部16に固定することができる。例えば、1個の細長部材12の第1の端部14を、別の細長部材の第2の端部16に連結することができる。別の実施形態では、連結具30は、細長部材12の外側面22または内側面28に固定することができる。
【0030】
別の実施形態では、図2に示すように、構造要素10は、少なくとも1個の送信機32を備えることができる。送信機32は、図示したように、この構造要素から離れていてもよく、または細長部材12の1つの面に固定されていてもよい(例えば、送信機32は細長部材12の外側面22または内側面28に固定することができる。)。送信機32は検出器20と通信し得ることが好ましい。例えば、送信機32は、無線ネットワークまたは通例のローカル・エリア・ネットワーク(LAN)を介して、検出器20と信号通信することができるようにする。構造要素10はまた、検出器20と通信(例えば、上述のような信号通信)をする、少なくとも1個の遠隔処理装置34を備えることができる。処理装置34と検出器20の間の通信は、送信機32によって可能にすることができる。
【0031】
図2を参照すると、構造要素10は、検出器20および処理装置34と通信(例えば、信号通信)する、少なくとも1個の受信機36を備えることができる。この受信機36は、細長部材12の少なくとも1つの面(すなわち、内側面28または外側面22)に固定することができる。
【0032】
一例の実施形態では、送信機32は、処理装置34に検出器20によって検出された予め選択された指標の変化を送信する。次いで、処理装置34は、予め選択された指標の全ての変化を分析し、受信機36と通信する。この実施形態では、処理装置34は、細長部材12に対する動的変化をもたらすために、受信機36に所望の処置を送信することができる。
【0033】
図5を参照すると、構造要素10はまた、細長部材12の一部に、取外し可能または恒久的に固定されるマニホルド38を備えることができる。マニホルド38は、1個または複数個の細長部材12間の良好な連絡関係(連通)を達成する。マニホルド38はまた、細長部材12間の良好な連絡関係(連通)を達成するために、1個または複数個の細長部材12の内部キャビティ26と連通することができる。例えば、マニホルド38は、2個の以上の細長部材12を通って実質的に均一に流体を分布させることができる。別に述べたように、マニホルド38はまた、1個または複数個の細長部材12を通って気体、蒸気、液体、微粒子、プラズマ、光子、電磁界および/または電界を分布させ、それによって複数の細長部材に亘り、分布された構成要素を供給し、または供給の促進をすることができる。
【0034】
別の態様では、図3に示すように、本発明は、第1の端部14および第2の端部16を有する少なくとも1個の細長部材12を備える構造物40である。さらに、細長部材12は断面18、内側面28および外側面22を画成する。構造物40はまた、細長部材12の1つの面に固定することができる検出器20を備える。例えば、この検出器20は、細長部材12の外側面22、内側面28、第1の端部14、第2の端部、またはそれらのうちの複数の部分に固定することができる。上述のように、この検出器20は、少なくとも1個の予め選択された指標を検出するように働く。構造物40は、少なくとも1個の細長部材12を、少なくとも1個の追加の細長部材に固定するための少なくとも1個の連結具30をさらに備える。
【0035】
図4に示すように、構造物40は、相異なった形状を有する細長部材12を有する構造断面46を有する壁44を備えることができる。一実施形態では、図4に示すように、細長部材12の各列は異なった形状を有することができる。代替的には、各細長部材12を同じ形状とし、または不規則な分布の形状とすることができる。
【0036】
相異なった機能のために、相異なった形状の細長部材12を形成することが望ましい場合がある。この実施形態では、構造物40は、異なる予め選択された指標を見分け、検出した指標の独自性に応じて異なる応答をもたらすように構成された細長部材12および検出器20を備えることができる。限定的でない例では、物質に基づいた構成要素を検出することができる正方形の細長部材48、環境の物理的構成要素を検出することができる円形の細長部材50、およびやはり物理的構成要素を検出することができる楕円形の細長部材52を、壁44の中に含めることができる。
【0037】
この構造物はまた、図5に示すように、少なくとも1個の細長部材12を、少なくとも1個の追加の細長部材に接続するためのマニホルド38を備えることができる。このマニホルドはまた、細長部材間の連絡関係(例えば、流体連通、気体連通、信号通信)を良好にする。別の実施形態では、マニホルド38は、1個または複数個の検出器20、送信機32、受信機36および処理装置34の間の通信を良好にする。マニホルド38は、相異なった細長部材に外部環境の変化を伝達することができる。マニホルド38はまた、1個または複数個の細長部材12を通って気体、蒸気、液体、微粒子、プラズマ、光子、電磁界および/または電界を分布させ、それによって、複数の細長部材に亘って分布する構成要素を供給し、または供給の促進をすることができる。
【0038】
細長部材12は、少なくとも1個の連結具30で互いに連結することができる。例えば連結具30としては、機械的締付け具、接着剤、巻付け端子、結合具、クリップ、拘束具、圧力装置、溶着装置、真空装置、重力装置、電磁装置、静電装置、およびその組合せを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0039】
一例の実施形態では、構造物40は、1つまたは複数の住宅、集合住宅、コンドミニアム、商業施設、貯蔵容器、病院、官庁建物、学校、競技施設、空港、格納庫、貯蔵庫、およびその組合せであり得る。
【0040】
図6で示すように、検出器20は、構造物の一部を形成する細長部材12上の複数の任意の位置に配置することができる。例えば、この検出器20は、1つまたは複数の細長部材12の内側面28、外側面22、第1の端部14、または第2の端部16に配置することができる。さらに限定されない例では、検出器20は、細長部材12の中で開口部24を通して延ばしたり、細長部材12のキャビティ26内に吊下させるなどのようにして配置することができる。
【0041】
別の態様では、本発明は、内部環境を保護するための方法である。この方法は、上述したように、複数の細長部材12、および少なくとも1個の予め選択された指標を検出することができる、少なくとも1個の検出器を用意するステップを含む。この方法は、検出器20が少なくとも1個の細長部材12に固定されるように細長部材を組み立てて構造物40にするステップをさらに含む。この態様では、この方法はまた、検出器20が構造物40内の所望の内部環境の維持を容易にするように、少なくとも1個の予め選択された指標を検出し、この指標に応答するために検出器20を連動させるステップを含む。例えば、検出器20は、細菌兵器の存在を検出することができ、細菌兵器を無効にし、細菌兵器の内部環境への貫入を防止する物質で内部キャビティ26を充満させることができる。
【0042】
この細長部材12を組み立てて構造物40にするステップは、細長部材間における連通を可能にするために、マニホルド38が細長部材に連結されるように細長部材を組み立てるステップを含むことができる。
【0043】
この組み立てるステップは、1個または複数個の機械的締付け具、融着装置、巻付け端子、拘束具、加圧装置、真空装置、重力装置、電磁装置および静電装置から選択される少なくとも1個の連結具30を用い、細長部材を互いにおよび/またはマニホルドに取り付けることによって実施することができる。他の連結具30は、1個または複数個のアンカー、ボルト、ねじ、釘、接着剤、ストラップ、結合具、陥凹、刻み目、クリップ、テープ、縛り付け具、埋込材料、板、綱、針金、電線、おすめす型プラグ、エポキシ、ウレタン、ポリアクリレート、ビニール、セメント、セラミック・セメント、溶接物、ねじが切られまたは機械加工された部分に対応するようにねじが切られまたは機械加工された物、並びに、これらの組合せなどを挙げることができる。
【0044】
さらに、この組み立てるステップは、全ての他の材料、要素、または構造物に細長部材12を取り付けるステップを含むことができる。この全ての他の材料、要素、または構造物に細長部材12を取り付けるステップは、1つまたは複数の機械的締付け具、融着装置、巻付け端子、拘束具、加圧装置、真空装置、重力装置、電磁装置および静電装置から選択される連結具30を用いることを含むことができる。他の連結具30としては、アンカー、ボルト、ねじ、釘、接着剤、ストラップ、結合具、陥凹、刻み目、クリップ、テープ、縛り付け具、埋込材料、板、綱、針金、電線、おすめす型プラグ、エポキシ、ウレタン、ポリアクリレート、ビニール、セメント、セラミック・セメント、溶接物、ねじが切られまたは機械加工された部分に対応するようにねじが切られまたは機械加工された物、並びに、これらの組合せなどを挙げることができる。
【0045】
図7および図8を参照すると、この組み立てるステップはまた、入れ子構造54の中で細長部材12を組み立てるステップを含むことができる。この例では、この入れ子構造は、筐体56の中に2個以上の細長部材12を有する。この入れ子構造は、細長部材間の連通および組立の容易さの改善をもたらすことができる。
【0046】
同様の実施形態では、異なった機能性を有する細長部材12は、機能性および組立の容易さの改善をもたらすために、図4に示すように、共に入れ子にすることができる。
【0047】
一実施形態では、この少なくとも1個の予め選択された指標を検出するために検出器を連動させるステップは、構造物の外部の環境から上述の指標など、予め選択された指標の1個の構成要素の少なくとも1つの変化を検出するために検出器を連動させるステップを含む。
【0048】
一例では、この予め選択された指標を検出して、この指標に応答するために検出器を連動させるステップは、外部環境の有害な物質が内部環境へ入り込むことを阻止するステップを含む。この有害な物質は、有害な物質を無効または中和させることのできる組成物で細長部材12のキャビティ26を充填することによって、その侵入を阻止することができる。この組成物は、使用前に外部タンクに貯蔵しておくことができ、そこでタンクは、1個または複数個のマニホルド38、検出器20、送信機32、受信機36、およびそれらの組合せとの間で連係を取る。
【0049】
別の例では、この少なくとも1個の予め選択された指標を検出し、この指標に応答するために検出器を連動させるステップは、外部環境から内部環境への熱転移速度を変えることによって、内部環境の中で実質的に一定の温度を維持するステップ、を含むことができる。
【0050】
別の例では、この少なくとも1個の予め選択された指標を検出し、この指標に応答するために検出器を連動させるステップは、細長部材の中のキャビティを化学的気体、蒸気、液体、電磁エネルギー、光子エネルギー、プラズマまたは音響エネルギーで充満させることによって外部環境での細菌兵器の放出に動的に応答し、細菌兵器が内部環境の中に貫入することを阻止するようにするステップを含む。
【0051】
先に述べたように、本発明の方法は、1つまたは複数の気体、蒸気、液体、細菌、ウイルス、胞子、およびそれらの組合せなどの内部環境への貫入に対する障壁となり得る構造物を形成することを含む。この構造物の構成はまた、猛烈な気象事象(例えば、ハリケーン、竜巻または洪水)および環境が被る伝染病または汚染(例えば、風邪、ウイルス、細菌または毒物)を含むが、これらに限定し切れない危険な環境変化に対し、構造物の中の居住者および/または物体を保護することができる。大まかには、この構造物は、火災、熱、寒さ、風、水、汚染物および研磨材に対する障壁となり得る。
【0052】
一実施形態では、構造物40のそれぞれは、特定の環境変化を無効にするように構成されていてもよい。例えば、大都市の構造物は、細菌兵器が検出されるとキャビティに適切な組成物が注入されることにより、細菌兵器の攻撃を無効にするように構成することができる。洪水区域の構造物40は、内部環境の中へ水が浸入することを防止するために、水を吸収しかつ/または水を押し返す細長部材12を備えて構成することができる。細長部材は、耐火、耐風、または特定の必要性に基づく他の環境変化に耐性があるように構成することができる。
【0053】
別の実施形態では、検出器20、送信機32、処理装置34および受信機36は、情報伝達および保管、他の装置の作動、環境状態の感知、ならびに動的応答の目的のために、追加の処理装置34など、他の装置と通信が可能なものとされる。
【0054】
別の実施形態では、この構造物は、水を加熱するための過剰のエネルギーの使用、過剰のエネルギーの電気への変換、または外部環境の中の圧力差の貯蔵エネルギーの形への変換など、環境変化の有効なフォーマットへの変換に備えることができる。
【0055】
本明細書、図面および例では、本発明の典型的な実施形態が開示されており、特定の用語が用いられているが、それらは包括的および記述的な意味でのみ用いられ、限定の目的のために用いられている訳ではなく、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲で説明されるとおりのものである。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明による代表的な細長部材を示す斜視図である。
【図2】本発明による細長部材間の通信方法を示す図である。
【図3】本発明による構造物の代表例を示す図である。
【図4】本発明により形成された構造物の壁の代表的な断面を示す図である。
【図5】本発明によるマニホルドを備えた典型的な構造物を示す図である。
【図6】本発明による検出器の様々な位置の選択肢を示す図である。
【図7】本発明による入れ子構造の典型例を示す図である。
【図8】本発明による入れ子構造の典型例を示す分解図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の端部および第2の端部を有していて断面を画成する細長部材と、
前記細長部材に固定されて少なくとも1個の予め選択された指標を検出する検出器とから成り、
前記細長部材が、前記予め選択された指標に対して応答性がある構造要素。
【請求項2】
前記細長部材が、少なくとも1個の開口された端部を有する、請求項1に記載の構造要素。
【請求項3】
前記細長部材が、少なくとも1個の閉じられた端部を有する、請求項1に記載の構造要素。
【請求項4】
前記断面の1つまたは複数の形状が、正方形、長方形、台形、円、楕円形、三角形、五角形、六角形、七角形、八角形、およびそれらの組合せから成る群から選択される、請求項1に記載の構造要素。
【請求項5】
前記予め選択された指標の1個または複数個の構成要素が、気体構成要素、蒸気構成要素、液体構成要素、固体構成要素、微粒子構成要素、細菌構成要素、ウイルス構成要素、電気的構成要素、力構成要素、熱力学的構成要素、圧力構成要素、およびそれらの組合せから成る群から選択される、請求項1に記載の構造要素。
【請求項6】
前記細長部材が建設要素である、請求項1に記載の構造要素。
【請求項7】
前記細長部材が、屋根要素、基礎要素、隔壁要素、壁要素、およびそれらの組合せから成る群から選択される建設要素である、請求項6に記載の構造要素。
【請求項8】
前記細長部材が外側面を画成する、請求項1に記載の構造要素。
【請求項9】
前記細長部材の前記外側面が1個または複数個の開口部を有する、請求項8に記載の構造要素。
【請求項10】
前記細長部材がキャビティおよび内側面を画成する、請求項1に記載の構造要素。
【請求項11】
前記外側面における前記1個または複数個の開口部が、前記キャビティと前記外側面との間の良好な連絡関係を達成する、請求項8、9または10に記載の構造要素。
【請求項12】
前記1個または複数個の開口部が、1個の前記細長部材の前記内部キャビティと1個または複数個の他の細長部材の間の良好な連絡関係を達成する、請求項8、9または10に記載の構造要素。
【請求項13】
前記細長部材が、木材、コンクリート、煉瓦、瓦、金属、ガラス繊維、パーティクルボード、フレークボード、合板、断熱板、セルロース、鋸屑、天然繊維、無機繊維、ドライ壁、しっくい、塗壁材料、およびそれらの組合せから成る群から選択される材料から作製される、請求項1に記載の構造要素。
【請求項14】
前記検出器が、前記細長部材の前記外側面に固定される、請求項8に記載の構造要素。
【請求項15】
前記検出器が、前記細長部材の前記内側面に固定される、請求項10に記載の構造要素。
【請求項16】
前記検出器が、前記細長部材と1個または複数個の他の細長部材との間の通信を可能にする、請求項1に記載の構造要素。
【請求項17】
前記検出器が、前記細長部材に実質的に隣接して起きる環境変化を検出する、請求項1に記載の構造要素。
【請求項18】
前記検出器が、前記細長部材に実質的に隣接して起きる環境変化を監視する、請求項1に記載の構造要素。
【請求項19】
前記細長部材を1個または複数個の他の細長部材に固定するための、少なくとも1個の連結具をさらに備える、請求項1に記載の構造要素。
【請求項20】
前記連結具が、前記細長部材の少なくとも1方の端部に固定される、請求項1に記載の構造要素。
【請求項21】
前記連結具が、前記細長部材の少なくとも1つの面に固定される、請求項1に記載の構造要素。
【請求項22】
前記細長部材の少なくとも1つの面に固定される少なくとも1個の送信機をさらに備え、前記送信機が前記検出器と通信する、請求項1に記載の構造要素。
【請求項23】
前記検出器と通信する少なくとも1個の遠隔の処理装置をさらに備える、請求項1に記載の構造要素。
【請求項24】
前記細長部材の少なくとも1つの面に固定される少なくとも1個の受信機をさらに備え、前記受信機が前記検出器と通信する、請求項1に記載の構造要素。
【請求項25】
前記送信機が、前記検出器によって検出される前記予め選択された指標を前記処理装置に送信する、請求項22乃至24のいずれかに記載の構造要素。
【請求項26】
前記処理装置が、前記予め選択された指標の変化を分析して前記受信機と通信する、請求項22乃至24のいずれかに記載の構造要素。
【請求項27】
前記受信機が、前記処理装置と通信して前記細長部材に対する動的変化に影響を与える、請求項22乃至24のいずれかに記載の構造要素。
【請求項28】
前記細長部材の一部に取外し可能に固定された少なくとも1個のマニホルドをさらに備え、前記マニホルドが、1個または複数個の前記細長部材間の良好な連絡関係を達成する、請求項1に記載の構造要素。
【請求項29】
前記マニホルドが、前記細長部材の前記内部キャビティと連通している、請求項1または28に記載の構造要素。
【請求項30】
第1の端部および第2の端部を有し、断面、内側面および外側面を画成する少なくとも1個の細長部材と、
前記細長部材の前記内側面の少なくとも1つの面に固定されて、1個または複数個の前記細長部材と通信することができる、少なくとも1個の予め選択された指標を検出するための検出器と、
少なくとも1個の前記細長部材を少なくとも1個の別の細長部材に固定するための連結具とを備え、
前記細長部材が、前記予め選択された指標に対して応答性がある構造物。
【請求項31】
少なくとも1個の前記細長部材を少なくとも1個の別の前記細長部材に連結するマニホルドをさらに備え、前記マニホルドが、前記細長部材間の良好な連絡関係を達成する、請求項30に記載の構造物。
【請求項32】
前記細長部材が、少なくとも1個の開口された端部を有する、請求項30に記載の構造物。
【請求項33】
前記細長部材が、少なくとも1個の閉じられた端部を有する、請求項30に記載の構造物。
【請求項34】
前記断面の1つまたは複数の形状が、正方形、長方形、台形、円、楕円形、三角形、五角形、六角形、七角形および八角形から成る群から選択される、請求項30に記載の構造物。
【請求項35】
前記予め選択された指標の1個または複数個の構成要素が、気体構成要素、蒸気構成要素、液体構成要素、固体構成要素、微粒子構成要素、細菌構成要素、ウイルス構成要素、電気的構成要素、力構成要素、圧力構成要素、およびそれらの組合せから成る群から選択される、請求項30に記載の構造物。
【請求項36】
前記少なくとも1個の細長部材が、屋根要素、基礎要素、隔壁要素、壁要素、およびそれらの組合せから成る群から選択される建設要素である、請求項30に記載の構造物。
【請求項37】
前記少なくとも1個の細長部材の前記外側面が、1個または複数個の開口部を有する、請求項30に記載の構造物。
【請求項38】
前記細長部材によって画成された内部キャビティを備え、前記1個または複数個の開口部が前記内部キャビティに開口する、請求項37に記載の構造物。
【請求項39】
前記1個または複数個の開口部が、1個の前記細長部材の前記内部キャビティと1個または複数個の他の前記細長部材の間の良好な連絡関係を達成する、請求項38に記載の構造物。
【請求項40】
前記少なくとも1個の細長部材が、木材、コンクリート、煉瓦、瓦、金属、ガラス繊維、パーティクルボード、フレークボード、合板、断熱板、セルロース、鋸屑、天然繊維、無機繊維、ドライ壁、しっくい、塗壁材料、およびそれらの組合せから成る群から選択される材料から作製される、請求項30に記載の構造物。
【請求項41】
前記検出器が、前記細長部材の前記内側面に固定される、請求項30に記載の構造物。
【請求項42】
前記検出器が、前記細長部材の前記外側面に固定される、請求項30に記載の構造物。
【請求項43】
前記検出器が、前記細長部材と1個または複数個の他の細長部材の間の通信を可能にする、請求項30に記載の構造物。
【請求項44】
前記検出器が、前記細長部材に実質的に隣接して起きる環境変化を監視する、請求項30に記載の構造物。
【請求項45】
前記検出器が、前記細長部材に実質的に隣接して起きる環境変化を監視して検出する、請求項30に記載の構造物。
【請求項46】
前記連結具が、前記細長部材の前記第1の端部に固定される、請求項30に記載の構造物。
【請求項47】
前記連結具が、前記細長部材の前記第2の端部に固定される、請求項30に記載の構造物。
【請求項48】
前記連結具が、前記細長部材の少なくとも1つの面に固定される、請求項30に記載の構造物。
【請求項49】
前記細長部材の少なくとも1つの面に固定される少なくとも1個の送信機をさらに備え、前記送信機が前記検出器と通信する、請求項30に記載の構造物。
【請求項50】
前記検出器と通信する少なくとも1個の遠隔の処理装置をさらに備える、請求項30に記載の構造物。
【請求項51】
前記細長部材の少なくとも1つの面に固定される少なくとも1個の受信機をさらに備え、前記受信機が前記検出器と通信する、請求項50に記載の構造物。
【請求項52】
前記送信機が、前記検出器によって選択された前記予め選択された指標を前記処理装置に送信する、請求項50に記載の構造物。
【請求項53】
前記処理装置が、前記予め選択された指標の変化を分析して前記受信機と通信する、請求項50に記載の構造物。
【請求項54】
前記受信機が、前記処理装置と通信して前記細長部材に対する動的変化に影響を与える、請求項50に記載の構造物。
【請求項55】
内部環境を保護するための方法であって、
複数の細長部材および少なくとも1個の予め選択された指標を検出することができる少なくとも1個の検出器を用意するステップと、
前記検出器が少なくとも1個の前記細長部材に固定されるように前記細長部材を組み立てて構造物にするステップと、
前記検出器が、前記構造物内の所望の内部環境の維持を可能にするように少なくとも1個の予め選択された指標を検出して前記指標に応答するために前記検出器を連動させるステップと
を含む方法。
【請求項56】
少なくとも1個の予め選択された指標を検出するために前記検出器を連動させる前記ステップが、前記構造物の外部の環境から1個の予め選択された指標の少なくとも1つの変化を検出するために前記検出器を使用するステップを含む、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
複数の細長部材を用意する前記ステップが、正方形、長方形、台形、円、楕円形、三角形、五角形、六角形、七角形、八角形、およびそれらの組合せから成る群から選択される断面形状を有する細長部材を用意するステップを含む、請求項55に記載の方法。
【請求項58】
複数の細長部材を用意する前記ステップが、
少なくとも1個の前記細長部材に固定される少なくとも1個の検出器を用意するステップを含み、
前記検出器が少なくとも1個の予め選択された指標を検出することができ、
前記予め選択された指標の1個または複数個の構成要素が、気体構成要素、蒸気構成要素、液体構成要素、固体構成要素、微粒子構成要素、細菌構成要素、ウイルス構成要素、電気的構成要素、力構成要素、熱力学的構成要素、圧力構成要素、およびそれらの組合せから成る群から選択される、請求項55に記載の方法。
【請求項59】
前記細長部材を組み立てて構造物にする前記ステップが、
マニホルドを用意するステップと、
前記細長部材間における連絡関係を良好にするために前記細長部材を前記マニホルドに連結するステップと
を含む、請求項55に記載の方法。
【請求項60】
前記細長部材を組み立てて構造物にする前記ステップが、前記細長部材を組み立てて住宅、集合住宅、コンドミニアム、商業施設、貯蔵容器、病院、官庁建物、学校、競技施設、およびそれらの組合せから成る群から選択される構造物にするステップを含む、請求項55に記載の方法。
【請求項61】
前記細長部材を組み立てて構造物にする前記ステップが、機械的締付け具、融着装置、接着剤、巻付け端子、結合具、クリップ、拘束具、加圧装置、真空装置、重力装置、電磁装置、静電装置、およびそれらの組合せから成る群から選択される少なくとも1個の連結具で、前記細長部材を互いに連結するステップを含む、請求項55に記載の方法。
【請求項62】
前記検出器を連動させる前記ステップが、外部環境の中の有害な物質が前記内部環境へ入り込むことを阻止するステップを含む、請求項55に記載の方法。
【請求項63】
前記検出器を連動させる前記ステップが、外部環境から前記内部環境への熱転移速度を変えることによって前記内部環境の中で実質的に一定の温度を維持するステップを含む、請求項55に記載の方法。
【請求項64】
前記検出器を連動させる前記ステップが、前記細長部材の中の少なくとも1個のキャビティを化学的気体、蒸気、液体、電磁エネルギー、光子エネルギー、プラズマまたは音響エネルギーで充満させることにより、前記外部環境での細菌兵器の放出に動的に応答して、前記細菌兵器が前記内部環境の中に入り込むことを阻止するようにするステップを含む、請求項55乃至63のいずれかに記載の方法。
【請求項65】
前記細長部材を組み立てて構造物にする前記ステップが、
前記細長部材および筐体を有する入れ子構造を組み立てるステップと、
保護された内部環境を備えた構造物を形成するために2個以上の入れ子構造を結合するステップと
を含む、請求項55に記載の方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2008−538605(P2008−538605A)
【公表日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−506726(P2008−506726)
【出願日】平成18年4月12日(2006.4.12)
【国際出願番号】PCT/US2006/014025
【国際公開番号】WO2007/027212
【国際公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【出願人】(507336178)オラバ アプライド テクノロジーズ コーポレーション (2)
【Fターム(参考)】