説明

快適空気流出ノズル

【課題】 従来技術に比べて改善された空気流出装置を提案する。
【解決手段】 特に車両室内へ気流を流出させるための空気流出装置であって、少なくともその空気流出特性に関して調整可能な少なくとも1つの空気案内機構(15)を備え、この空気案内機構が前記空気流出装置(1)の少なくとも1つの第1の空気流出領域(4)に配置されている空気流出装置において、
少なくともその空気流出特性に関して調整可能な少なくとも1つの第2の空気案内機構(17)を有し、この空気案内機構が前記空気流出装置(1)の少なくとも1つの第2の空気貫流領域(3)に配置されていることを特徴とする空気流出装置(1)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に車両室内へ気流を流出させるための空気流出装置であって、少なくともその空気流出特性に関して調整可能な少なくとも1つの空気案内機構を備え、この空気案内機構が前記空気流出装置の少なくとも1つの第1の空気流出領域内に配置されている空気流出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば自動車の場合のような閉鎖された室内を換気する際、非常に一般的に、1つまたは複数の箇所で空気が吸入され、処理されて、換気されるべき室内へ放出される。その際、空気の吸入は、外界から、および/または、少なくとも部分的におよび/または少なくとも一時的に、換気されるべき室内自体から(いわゆる循環空気運転)も行うことができる。このように吸引された空気は、例えば加熱(暖房運転)、冷却(空調運転)および/またはフィルタリング(汚染粒子、花粉等の除去)によって処理される。
【0003】
特に自動車室内の換気の際、通例、処理された空気を自動車室内へ流す複数の場所が設けられる。例えば、今日では通常、フロントガラスの方向および/または運転者/同乗者のレッグスペースの方向に向けられた給気開口部と、ダッシュボードの領域に備えられて運転者/同乗者の方向に向けられた給気開口部とが設けられる。この場合、空気放出開口部の位置に応じて、様々な空気放出特性が所望されている。例えば、気流は、不所望な空気の流れを回避するために、運転者/同乗者のレッグスペース内へ可能な限り拡散するように生じなければならない。それに対して、フロントガラスあるいはサイドガラスの方向に空気を流出する際、通例、例えば当該ガラスの解氷を可能な限り素早く行えるように、指向性気流が有用である。
【0004】
ダッシュボードに配設されている空気放出開口部の場合、課題は複合的であることが分かる。例えば、周囲条件に応じて、および/または、運転者あるいは同乗者の個人的な好みに応じて、ある時には拡散空気流出を利用でき、しかしまた別の時には指向性空気流出(いわゆるスポット換気運転)を利用できることが所望されている。
【0005】
この種の高い快適性要求を満たすために、基本的に、2つの異なる種類の空気流出ノズル、すなわち、一方ではスポット空気流出ノズルを、他方では拡散空気流出ノズルを設けることが可能である。しかし、この種の方法の場合、このために必要な構造スペースが問題である。
【0006】
さらに、例えば特許文献1で提案されている空気流出器は、指向性気流も拡散気流(旋回流)も放出できる。指向性空気流出(スポット運転)と拡散空気放出との間の切り替えは、操作要素の調整によって行われる。しかし、特許文献1で提案されたこの空気流出ノズルは、その構造上の理由から必然的に円形の外輪郭を有する。この種の外輪郭は、確かに、空気流出方向を極めて様々な方向に案内することが重要である場合には有利である。しかし、この種の外輪郭は、自動車自体の中での具体的な取付け状況を理由に非円形の構造スペースが用意されている場合に問題であることが明らかになる。しかも、このことは、特に自動車分野の場合に問題となる。なぜなら、ここでは、一方では構造スペース、特にダッシュボード領域の構造スペースが非常に窮屈かつ「高コスト」であり、また、他方では、換気技術上の諸機構のために利用可能な構造スペースが、通常、非円形の断面形状を有するからである。通例、このことは、空気を放出するために本来利用可能な構造スペースが、空気を解放するために利用されないこと、あるいは、最適に利用されないことにつながる。これにより、当該空気流出ノズルの空気放出性能が低下する。これを補償するために送風出力を高めることが可能であるが、しかし、これは、異なる送風装置を駆動するための運転騒音の増大およびエネルギー消費の増大につながる恐れがある。このことは、当然ながら不利である。
【0007】
非円形の取付け状況の場合に可能な限り効率的な空気流出ノズルを実現するための提案が、特許文献2でなされている。そこでは、実質的に矩形の取付けスペースの利用を改善するために、2つの空気流出部材がそれぞれ互いに並んで配置されるように空気流出ノズルを構成することが提案される。概略すると、この場合、2つの実質的に互いに独立した個々の空気流出ノズルが互いに並んで配置されている。しかし、この構造の場合、問題点は特に製造コストの増大であり、このコストは、それぞれ比較的複雑に構成された2つの空気流出ノズルを製造するために生じる。さらにまた、そこで提案された構造の場合、僅かな程度であるとしても構造スペースが無駄にされる。この文献で提案される空気流出ノズルに関するこのコストを低減するために、この空気流出ノズルは、実質的に可動要素を伴わない構造となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】独国特許出願公開第102007013868号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第102004038016号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、本発明の課題は、従来技術に比べて改善された空気流出装置を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この課題は、独立請求項に記載の特徴を備えた空気流出装置によって解決される。
【発明を実施する形態】
【0011】
空気流出装置であって、特に車両室内へ気流を流出させるために用いられ、かつ、少なくともその空気流出特性に関して調整可能な少なくとも1つの空気案内機構を有し、この空気案内機構が前記空気流出装置の少なくとも1つの第1の空気流出領域に配置されている空気流出装置が、少なくともその空気流出特性に関して調整可能な少なくとも1つの第2の空気案内機構を有し、この空気案内機構が前記空気流出装置の少なくとも1つの第2の空気貫流領域に配置されているように構成されることが提案される。空気流出特性は、特に前記空気流出の種類を意味するものとし、従って例えば、この空気流出が、(部分的に)指向性空気噴流として行われるのか、(部分的に)拡散空気噴流として行われるのか、拡散空気噴流と指向性空気噴流との組合せとして(例えば同軸配置の様式で)行われるのか、あるいは、指向性空気噴流と拡散空気噴流との間の中間状態で行われるのかということを意味するものとする。前記空気流出装置の前記空気貫流領域は、単独の場合も組合せの場合も実質的に任意の形状を有することができる。前記空気貫流領域の互いに対する相対的な配置も、原則的に任意の仕方、例えば互いに並置したり、互いに上下に配置したりするなどの仕方で行うことができる。しかしまた、特に、これらの領域を互いに対して同軸に配置すること、すなわち、例えば前記第1の空気貫流領域が前記第2の空気貫流領域の内部に(またはその逆に)位置することも可能である。この場合、前記第1の空気貫流領域を前記第2の空気貫流領域内に配置することを必ずしも幾何学的中心で行う必要はなく、例えば側方にずらして行うことも可能である。しかし、通常、第1および第2の空気貫流領域の配置が同軸配置の様式で行われる場合が有利である。確かに、前記第1および第2の空気貫流領域が(実質的に)同種類の外形を有することは原則的には可能である。しかし、通常、特に、利用可能な構造スペースの特に良好な利用に関して、一般的に特に有利であるのは、前記第1および第2の空気貫流領域が相異なる造形を有する場合である。特に、前記第1の空気貫流領域は、少なくとも実質的に円形の造形を有することができ、一方、(例えば前記第1の空気流出領域の周囲に位置するように配置しておくことが可能な)前記第2の空気貫流領域は、多角形、四角形、矩形あるいは正方形の形状を有することができる(場合によってはエッジが丸みを帯びている)。自明ながら、複数の第1の空気貫流領域、複数の第2の空気貫流領域および/または1つまたは複数の第3、第4などの空気貫流領域を設けることも可能であり、この場合、前述したことを類似の形態で応用することが可能である。基本的に、前記個々の空気案内機構を少なくとも領域ごとにおよび/または少なくとも部分的に互いに独立して調整することが可能である。これにより、場合によっては、異なる快適性要求に合わせて特に個別に調整することが実現できる。しかし、少なくとも2つの空気案内機構が少なくとも領域ごとにおよび/または少なくとも部分的に互いに共通に調整される場合、前記空気流出装置の一層簡単な操作および/または場合によっては一層簡単な構造も実現可能である。例えば、前記空気流出特性を調整するための個々の操作ボタンを作動させることによって、前記空気流出装置全体の前記空気流出特性を変更することができる。いずれの場合にも、少なくとも2つの空気案内機構を設けることによって、大抵の場合、前記空気流出装置から出る気流の特に大きな割合(場合によってはまたその全体)をその空気流出特性について変更することが可能である。さらに、複数の空気貫流領域を設けることによって、空気流出装置の造形を特に良好に既存の構造スペース要件に適合させることが可能である。しかも、提案された前記空気流出装置を用いることで、前記空気流出装置の驚くほど簡単かつ費用対効果に優れた構造を実現することができる。
【0012】
有利なことが明らかとなっているのは、前記空気流出装置において、少なくとも1つの第1の空気案内機構および/または少なくとも1つの第2の空気案内機構が、指向性空気流出特性を備えた少なくとも1つの運転状態および/または拡散空気流出特性を備えた少なくとも1つの運転状態を有する場合であり、かつ、好ましくは、中間特性を有する運転状態を取ることができる場合である。自動車分野における経験から、自動車ユーザの一部は、可能な限り指向性を有する気流が頭部領域に「吹き付けられる」こと望んでいること、また、自動車ユーザの別の一部は、例えば異なる周囲条件に従って、ある時には指向性気流が、またある時には拡散気流が「吹き付けられる」ことを望んでいることが判明した。しかし、かなり多くの自動車ユーザは、(少なくとも一時的に)これらの極値の間の「混合形態」をより好む。これらの異なる要件は、前記空気流出装置の前記提案された実施形態を用いることで特に十分に満たすことができる。
【0013】
また、有利であることが明らかになり得るのは、前記空気流出装置において、少なくとも1つの第1の空気案内機構と少なくとも1つの第2の空気案内機構とが、少なくとも領域ごとにおよび/または少なくとも部分的に互いに一体的に構成されている場合である。このようにすることで、前記空気流出装置の組立ておよび例えば自動車内での前記空気流出装置の取付けを一般に簡素化できる。また、前記空気流出装置の構造も簡素化できるので、これによって、例えば前記空気流出装置の、全体的に費用対効果の一層優れた構造様式が可能となる。しかも、一体的な構造様式によって、前記空気流出装置の運転信頼性および耐久性を向上させることも可能である。
【0014】
特に、少なくとも1つの第1の空気案内機構と少なくとも1つの第2の空気案内機構とが、少なくとも領域ごとにおよび/または少なくとも部分的に互いに連結されており、かつ、好ましくは少なくとも部分的におよび/または少なくとも領域ごとに、互いに摩擦結合によって、形状結合によって、摺動不能に、相対回動不能に、単部材でおよび/または一体型に構成されているように、前記空気流出装置を構成することが可能である。ここでも、前記空気流出装置の構造を簡素化し、製造コストを低減し、例えば自動車内での前記空気流出装置の取付けを簡素化することが可能である。また特に、例えば個別の操作要素を用いて複数(また場合によっては全て)の空気案内機構を同時に操作できることによって、前記空気流出装置の操作性を簡素化することも可能である。特に単部材および/または一体型の構造を用いることで、製造コストを低減できることが多い。一方、複合部材の構造を用いることで、前記空気流出装置の個々の部材(例えば各空気案内機構)をそれぞれ各々の個別の課題に適合させることが可能であることが多い。
【0015】
特に、少なくとも1つの空気案内機構、特に少なくとも1つの第1の空気案内機構が少なくとも部分的におよび/または少なくとも領域ごとに径方向において内側に位置する空気貫流領域内に配置されているように、および/または、少なくとも1つの空気案内機構、特に少なくとも1つの第2の空気案内機構が少なくとも部分的におよび/または少なくとも領域ごとに径方向において外側に位置する空気貫流領域内に配置されているように、前記空気流出装置を構成することが可能である。前記空気流出装置のこの種の「同軸」構造を用いることで、一般に、一方では、前記空気流出装置を可能な限り十分に既存の構造スペース要件に適合させることが特に容易に可能であり、他方では、可能な限り十分に調整可能な、かつ、ユーザの個々の要望に適合可能な空気流出装置を実現することが特に容易に可能である。
【0016】
特に、有利であるのは、前記空気流出装置において、少なくとも1つの空気貫流領域が少なくとも部分的におよび/または少なくとも領域ごとに、少なくとも実質的に丸形、円形、楕円形、多角形、四角形、矩形、正方形、および/または、丸みを帯びた形の造形を有する場合である。特に、第1の空気貫流領域(特に内側に位置する空気貫流領域)が丸形あるいは円形の造形を有することが考えられる。さらに、特に、少なくとも1つの第2の空気貫流領域(特に外側に位置する空気貫流領域)が実質的に楕円形、多角形、四角形、矩形および/または正方形の造形を有し、この造形が特にまた丸みを帯びたエッジを有することができることが考えられる。自明ながら、前記造形をこれら以外の形にすることも可能であり、これにより、例えば特に不規則に成形された利用可能な構造スペースに相応させることができる(これは特に外側に位置する空気貫流領域に当てはまるが、それに限られるわけではない)。
【0017】
さらに、特に有利であるのは、前記空気流出装置において、少なくとも1つの空気案内機構が少なくとも1つの運転状態、特に指向性空気流出特性および/または拡散空気流出特性が与えられている運転状態において、少なくとも領域ごとにおよび/または少なくとも部分的に、少なくとも1つの空気貫流領域の造形に相応するように前記空気流出装置が構成されている場合である。これにより、特に効率的かつ効果的な空気流出装置を実現することができる。その際、前記空気流出装置の「造形」という用語から、特に前記空気流出装置の外輪郭あるいは内輪郭を想起するものとし、これにより、この輪郭が、いわば、そのエッジによって前記空気流出装置の境界壁に「寄り添う」ことができる。
【0018】
前記空気流出装置の特に有利な構造実施態様が生じるのは、この空気流出装置において、少なくとも1つの空気案内機構、特に少なくとも1つの第1の空気案内機構が、少なくとも1つの羽根を備えた羽根車の様式の少なくとも1つの空気案内要素を有し、その際、前記羽根の各々が、軸方向に互いに前後に配置された少なくとも2つのセグメントで形成されており、これらのセグメントは互いに対して相対的に角度調整可能である。この種の構造は、既に実用において優れていることが実証されており、また、比較的容易にかつ低コストで実現可能である。
【0019】
また、特に有利であることが明らかになり得るのは、前記空気流出装置において、少なくとも1つの空気案内機構、特に少なくとも1つの第2の空気案内機構が、放射光状に外方向に向けられた少なくとも1つの羽根を備えた外向きに延在する少なくとも1つの放射状体の様式の少なくとも1つの空気案内要素を有し、その際、前記羽根の各々が、軸方向に互いに前後に配置された少なくとも2つのセグメントで形成されており、これらのセグメントは互いに対して相対的に角度調整可能である。この構造形態は、ある意味において、前述の構造原理を拡大、一般化あるいは変更した形態である。従ってまた、これと関連して、比較的簡素で低コストでありながら、実用において耐久性を有し寿命の長い空気流出装置を実現することも可能である。
【0020】
特に、前記空気流出装置において、羽根車状に配置された少なくとも1つの羽根、および、放射光状に配置された少なくとも1つの羽根が、径方向に少なくとも部分的におよび/または少なくとも領域ごとに、少なくとも実質的に互いに一直線状に並ぶこと、および/または、径方向に少なくとも部分的におよび/または少なくとも領域ごとに、少なくとも実質的に互いに対してずらして配置されていることが可能である。特に、径方向に見て前記羽根が一直線状に並んだ配置の場合、機械技術的に特に耐荷重性を有する構成部材を実現することができ、このことはまた、最終的に特に安定した空気流出装置を実現することを可能にする。軸方向に見て少なくとも2つの羽根が互いにずらして配置されている場合、それぞれの羽根を特殊な構造スペース要件に特に良好に適合させることが可能であり、このことが有利であることが明らかになり得る。さらに、どちらの場合にも、共鳴を防止することによって、あるいは、相殺的干渉が発生することによって騒音低減特性が生じ得る。
【0021】
有利であり得るのは、前記空気流出装置において、少なくとも1つの羽根、特に羽根車状に配置された少なくとも1つの羽根の少なくとも2つの羽根セグメントが、少なくとも領域ごとにおよび/または少なくとも部分的に、少なくとも実質的に同種の造形を有する場合である。この種の構造を用いることで、気流を特に効果的に調節することを実現できることが多く、これにより、特に好ましくは、特に十分に拡散的な気流を実現することが可能である。
【0022】
同様に、前記空気流出装置の場合に有利であることが明らかになり得るのは、この装置において、少なくとも1つの羽根、特に放射光状に配置された少なくとも1つの羽根の少なくと2つの羽根セグメントが、少なくとも部分的におよび/または少なくとも領域ごとに、少なくとも実質的に相異なる造形を有する場合である。特に、この種の構造実施態様の場合、前記羽根を、特にその外輪郭に関して、利用可能な構造スペースに、あるいは、前記空気流出装置の境界壁に特に良好に適合させることが可能である。このこともまた、有利であることが明らかになり得る。
【0023】
また、有利であるのは、前記空気流出装置において、少なくとも1つの空気案内機構、特に少なくとも1つの第1の空気案内機構が移動可能に配置されている場合、および/または、少なくとも1つの空気案内機構、特に少なくとも1つの第2の空気案内機構が固定的に配置されている場合である。移動可能に配置された空気案内機構は、特に空気流出ノズルを意味するものとし、この空気流出ノズルは、前記室内に放出される空気噴流を異なる方向に解放できるように、1つあるいは2つの軸を中心に回動させることができる。従って、この種の移動可能な配置によって、前記空気流出装置は、異なる快適性要求におよび体の大きさが異なる自動車乗員に特に良好に適合させることができる。しかし、少なくとも1つの空気案内機構が固定的に(すなわち、通常、解放された空気噴流の方向を変更できないように)配置されている場合、利用可能な構造スペースを「縁部に至るまで」有効利用することが可能であることが多く、このことは、特に、利用可能な構造スペースが角のある形状および/または特に通常ではない形状を有する場合に有利となり得る。
【0024】
また、有利であるのは、前記空気流出装置が、少なくとも1つの空気通過部変更装置、特に少なくとも1つの空気遮断装置を有する場合である。その際、空気通過部変更装置は、特に、前記空気流出装置の中を通って流れる空気量を(境界条件が変化しないままで)変更するための装置を意味するものとする。これにより、一般に非常に所望されている、前記空気流出装置の再度の調整可能性を実現することができる。特に、空気通過部変更装置は、この装置が制御領域を摺動して覆い、この制御領域の完全な空気遮断が実現可能なように構成することができる。
【0025】
さらにまた、有利であるのは、前記空気流出装置において、少なくとも1つの空気通過部変更装置と少なくとも1つの空気案内機構とを、少なくとも部分的におよび/または少なくとも領域ごとに少なくとも1つの共通の操作要素を介して調整することができる場合である。このようにすることで、前記空気流出装置の特に快適な調整可能性を実現することができる。特に有利であることが多いのは、前記空気案内機構の特に大部分(場合によってはまた全て)が共通の操作要素を使って調整できる場合である。このことによってもまた、特に高い操作性が実現できる。
【0026】
以下において、本発明について、有利な実施例を用いて、添付した図面を参照しながらさらに詳述する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1a】2つの相異なる状態の一方における快適空気流出ノズルをそれぞれ示す模式平面図である。
【図1b】2つの相異なる状態の他方における快適空気流出ノズルをそれぞれ示す模式平面図である。
【図2】図1に示された快適空気流出ノズルの模式斜視図である。
【図3】図1および図2に示された快適空気流出ノズルのために用いられる空気調節ディスクセットの模式斜視図である。
【図4】図3に示された空気調節ディスクセットの分解図である。
【実施例】
【0028】
図1の両図は、それぞれ異なる状態における快適空気流出ノズル1をそれぞれ示す模式平面図である。ここでは、前記快適空気流出ノズル1の図1aに示された状態は、前記快適空気流出ノズル1によって指向性空気噴流が与えられる運転状態に相当する(いわゆるスポット流出運転)。一方、図1bには、前記快適空気流出ノズル1が拡散気流を解放する、前記快適空気流出ノズル1の運転状態が示されている。
【0029】
前記快適空気流出ノズル1は、通例、自動車のダッシュボードの領域に取り付けられている。一般に、前記快適空気流出ノズル1は、自動車乗員、特に自動車前部座席の乗客の頭部領域あるいは胸部領域を換気する働きをする。ここで生じる問題は、かなり多くの乗客が、どちらかと言えば指向性空気噴流が「吹き付けられる」ことを望んでいるが、拡散気流の方を好む乗客もいるということである。一部には、これらの個々の好みが周囲条件に従って変化する人もいる。ここで提案される快適空気流出ノズル1は、その調整に従って指向性気流(空気スポット)も、拡散気流も解放することができるという大きな利点を有する。これにより、要件として構造スペースが狭い場合にも自動車乗員の高い快適性要求を満たすことができる。
【0030】
今日の自動車におけるさらに別の問題は、設置されるべき構成部品の個数が多いので、(ダッシュボード領域−この領域だけではないが−においても)存在する構造スペースを可能な限り有効に利用すべきことにある。通例ダッシュボード領域には他に計器類、指示計器、操作要素およびその他の構成部品が配置されるので、ここでは様々な形状の構造スペースが考えられ、これらの構造スペースをそれぞれ可能な限り最適に利用する必要がある。個々の願望および要求を満たすに十分な自動車装備を可能にするために、実際には、ほぼ矩形形状の取付けスペースが広く受け入れられており、これらの取付けスペースに、それぞれ様々な構成部品(例えばステレオ設備、空調設備用操作機器等の構成部品)を据え付けることができる。前記構成部品のこの矩形の「格子状化」は、今では多くの自動車乗員からも美観上有利であると評価されている。
【0031】
従って、空気を解放する構成要素(例えば空気流出ノズルあるいは快適空気流出ノズル1)を取り付けるために、実質的に矩形形状の構造スペースが利用可能であることが多い。従って、図1に示された快適空気流出ノズル1は、実質的に矩形形状の外フレーム2を有するように構成されており(ここではエッジは丸みを帯びるように実施されている)、これにより、前記快適空気流出ノズル1は、支障なく、かつ、構造スペースの無駄な「損失」を伴わずに、矩形形状の空気放出縦穴の中に、あるいは自動車ダッシュボード内の矩形形状の空気解放開口部の中に据え付けることができる。自明ながら、前記快適空気流出ノズル1は、構造スペース要件に従って、それ以外の形状の構造スペースにも適合させることができる(その際、好ましくは内部構造も適切に適合されるべきである)。
【0032】
図1aからも図1bからも見て取れるように、前記外フレーム2内に存在する面が、実質的に3つの異なる空気流出領域3、4、5に区分されている。捩りハウジング6の外部に前記外部空気流出領域3が位置しており、一方、前記捩りハウジング6の内部に前記中央空気流出領域4が配置されている。前記捩りハウジング6の中央に前記個々の空気案内ディスク7.1〜7.n(ここでは7.1〜7.8;図3および図4も比較参照)の内部リング要素8が、付加的に(前記快適空気流出ノズル1のかなり多くの構造実施態様の場合に)内部空気流出領域5を形成する。その際、前記リング要素の外部に位置している中央空気流出領域4も前記外部空気流出領域3も、その空気流出特性に関して、図1aに示された運転状態である「スポット空気流出」と図1bに示された運転状態である「拡散空気流出」との間で、前記個々の空気案内ディスク7を互いに対して一定角度捩ることによって変更することが可能である。それに対して、前記内部空気流出領域5は、前記快適空気流出ノズル1のここに示された実施例では、常に、指向性空気噴流が放出される「スポット運転」の状態にある。自明ながら、前記内部空気流出領域5にさらに大きなまたはさらに小さな空気通過部断面を備えること、前記内部空気流出領域5の開口部を被覆すること、および/または、前記内部空気流出領域5の代わりに操作要素、例えばある種のボタンを設け、この操作要素を用いて、図1aおよび図1bに示された両運転状態の間で前記気流を調整することも可能である。ただ補完的に指摘しておくべきことは、前記快適空気流出ノズル1を、好ましくは、図1aと図1bとに示された「極端位置」の間に位置する中間状態に持って行くことも可能であるという点である。
【0033】
前記捩りハウジング6は、前記快適空気流出ノズル1のここに示された実施例では、ここでは垂直方向に位置する揺動軸9を中心に揺動可能に配置されている(特に図2も比較参照)。このようにすることで、前記中央空気流出領域4および/または前記内部空気流出領域5から流出する気流を異なる方向に案内することが可能である。この場合に指摘しておくべきことは、前記捩りハウジング6の調整もまた、通例、前記外部空気流出領域3から流出する気流にある程度の作用を及ぼすという点である。さらに、前記揺動軸9を水平(または斜め)に配置しておくことも可能である。自明ながら、前記捩りハウジング6を例えば二軸で支持されるように構成することも可能であり、これにより、前記捩りハウジング6の「二次元」の揺動運動が可能となり、その結果、解放された空気噴流を実質的に任意の方向に案内することができる。
【0034】
本来の調整部材10は、図1aに示された運転モードの「指向性気流」と図1bに示された運転モードの「拡散気流」との間で切り替えることができるが、この調整部材は、ここでは全部で8個の空気案内ディスク7.1、7.2、…、7.8で構成された積層体11からなる。この場合、前記個々の空気案内ディスク7.1〜7.8は、前記積層体11内に互いに直接隣接して配置されている。その際、前記空気案内ディスク7の各々は、前記快適空気流出ノズル1の本例では、前記中央空気流出領域4にそれぞれ5個の内部空気案内ブレード12を有し、これらの空気案内ブレードは、各空気案内ディスク7の前記内部リング要素8と前記外部リング要素13との間に延在する。最前部の前記空気案内ディスク7.1と最後部の前記空気案内ディスク7.8との外部リング要素13は、それぞれ保持要素14の案内溝に回動可能に支承されている。従って、前記保持要素14は、ここに示された実施例では、前記外部リング要素13と共に前記捩りハウジング6を構成する。前記個々の空気案内ディスク7.1〜7.8は、それぞれ互いに対して角度を付けて揺動させることができる(その際、最大許容揺動領域は、適切に配置されたストッパ機構18によって図1aと図1bとに示された両位置の間で画定されている)。この場合、互いに対する前記空気案内ディスク7の状態に応じて、従ってまた個々の空気案内ブレード12の状態に応じて、前記快適空気流出ノズル1の様々な運転モードが実現される。空気案内ブレード12が実質的に互いに対して一直線状に配置されている場合(図1aおよび図3を比較参照)、前記外部空気流出領域3および前記中央空気流出領域4を通じて前記快適空気流出ノズル1の中を通過する気流は、実質的に「捩られて」おらず、これにより、前記快適空気流出ノズル1から実質的に完全な指向性気流が解放される。それに対して、前記空気案内ディスク7が互いに対して最大に捩じられている場合(図1bを比較参照)、前記空気案内ブレード12はそれぞれ1つの空気案内羽根15を構成し、この空気案内羽根を用いて、前記対応する空気流出領域3、4の中を通過する気流が最大に「捩られ」、これにより、前記対応する領域において拡散気流が快適空気流出器1から解放される。
【0035】
ここで提案される前記快適空気流出ノズル1は、前記捩りハウジング6内に存在するその構造の点で、特許文献1に説明された、旋回流と指向性の流れとを備えた空気流出器に類似している。上記出願明細書の開示内容は全体が本出願の開示内容に含まれる。
【0036】
しかし、ここに提案された快適空気流出ノズル1は、付加的にブレード付属部16も有しており、このブレード付属部は、前記異なる空気案内ディスク7.1〜7.8の前記外部リング要素13の外側面に配置されている。前記空気案内ディスク7.1〜7.8を互いに対して角度を付けて捻る場合、前記ブレード付属部16もまたそれらの相対的な配置を変化させ、その際、これらのブレード付属部は、(前記空気案内ブレード12に類似して)実質的に互いに対して一直線状に揃った配置(図1a;この場合、前記中央空気流出領域4から実質的に指向性の気流が解放される)と、互いに対してずらされた配置(図1b;この配置の場合、前記ブレード付属部16は前記中央空気流出領域14に類似して空気案内羽根17を構成し、これにより、前記外部空気流出領域3から拡散気流を解放することができる)との間で調整することが可能である。
【0037】
従ってまた、前記提案された(外部に位置する)ブレード付属部16のお陰で、前記外部空気流出領域3を、(その空気流出特性に関して調整可能な)気流解放を行うために利用することができる。全体的に利用可能な構造スペースを、これにより明らかに一層有効に利用することが可能となる。
【0038】
特に図3から認められるように、前記個々の空気案内ディスク7.1〜7.8の角度調整可能性を互いに対して限定する前記ストッパ機構18を、前記ブレード付属部16、前記外部リング要素13、前記空気案内ブレード12および/または前記内部リング要素8の領域に任意の仕方で設けることが可能である。
【0039】
さらに、前記諸図から認められることは、前記快適空気流出ノズル1のここに示された実施例では、各空気案内ディスク7につき、ここではそれぞれ4個のブレード付属部16が設けられていることである。この場合、前記ブレード付属部16の個数は、前記外フレーム2のエッジの個数に一致する。同様のことが、前記ブレード付属部16を前記外部リング要素13に位置決めすることに関しても当てはまる。この場合、通例、「中間の」空気案内ディスク7(例えば7.4または7.5)の前記ブレード付属部16は、実質的に前記外フレーム2の、対応するエッジの方向を向く。さらにまた、前記ブレード付属部16のそれぞれの外縁19は、許容されたどのような角度範囲においても(すなわち、特に図1aにも図1bにも示されていない運転モードでも)前記快適空気流出ノズル1の前記外フレーム2と「衝突する」ことがないように構成されている。ただ補完的に指摘しておくべきことは、自明ながら、前記外フレーム2のそれぞれ2つのエッジの間に、「中間に位置する」ブレード付属部16(従ってまた「中間に位置する」外部空気案内羽根17)を設けることも可能であるという点である。
【0040】
別の表現をすると、前記ブレード付属部16の個数、配置、大きさ、姿勢および造形は、前記外フレーム2に対して適合されている。それに対して、前記内部空気案内ブレード12の姿勢、大きさ、配置、個数および造形は、好ましくは、可能な限り効率的な空気調節に適合させること、および/または、費用対効果に優れた実施態様に適合させることができる。
【0041】
ただ補完的に指摘しておくと、特に前記内部に位置する空気案内ブレード12および前記外部に位置するブレード付属部16の姿勢、配置、大きさ、個数および造形に関する前記諸実施態様は、また、(快適)空気流出ノズルの他の構造実施態様に対しても適用可能である。また、自明ながら、ここで示された実施例とは異なる個数の空気案内ディスク7を用いることも可能である。さらにまた、空気案内羽根15内あるいは外部空気案内羽根17内に配置された空気案内ブレード12およびブレード付属部16の個数を互いに異なる個数にすることも全く可能であり、例えば、個々の空気案内ディスク7を(部分的に)空気案内ブレード12あるいはブレード付属部16を有さないように構成することも可能である。
【符号の説明】
【0042】
1 快適空気流出ノズル
2 外フレーム
3 外部空気流出領域
4 中央空気流出領域
5 内部空気流出領域
6 捩りハウジング
7 空気案内ディスク
8 内部リング要素
9 揺動軸
10 調整部材
11 積層体
12 空気案内ブレード
13 外部リング要素
14 保持要素
15 空気案内羽根
16 ブレード付属部
17 外部空気案内羽根
18 ストッパ機構
19 外縁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に車両室内へ気流を流出させるための空気流出装置であって、少なくともその空気流出特性に関して調整可能な少なくとも1つの空気案内機構(15)を備え、この空気案内機構が前記空気流出装置(1)の少なくとも1つの第1の空気流出領域(4)に配置されている空気流出装置において、
少なくともその空気流出特性に関して調整可能な少なくとも1つの第2の空気案内機構(17)を有し、この空気案内機構が前記空気流出装置(1)の少なくとも1つの第2の空気貫流領域(3)に配置されていることを特徴とする空気流出装置(1)。
【請求項2】
少なくとも1つの第1の空気案内機構(15)および/または少なくとも1つの第2の空気案内機構(17)が、指向性空気流出特性を備えた少なくとも1つの運転状態(図1a)および/または拡散空気流出特性を備えた少なくとも1つの運転状態(1b)を有し、かつ、好ましくは、中間特性を有する運転状態を取ることができることを特徴とする、請求項1に記載の空気流出装置(1)。
【請求項3】
少なくとも1つの第1の空気案内機構(15)と少なくとも1つの第2の空気案内機構(17)とが、少なくとも領域ごとにおよび/または少なくとも部分的に互いに一体的に構成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の空気流出装置(1)。
【請求項4】
少なくとも1つの第1の空気案内機構(15)と少なくとも1つの第2の空気案内機構(17)とが、少なくとも領域ごとにおよび/または少なくとも部分的に互いに連結されており、かつ、好ましくは少なくとも部分的におよび/または少なくとも領域ごとに、互いに摩擦結合によって、形状結合によって、摺動不能に、相対回動不能に、単部材でおよび/または一体型に構成されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気流出装置(1)。
【請求項5】
少なくとも1つの空気案内機構(15、17)、特に少なくとも1つの第1の空気案内機構(15)が、少なくとも部分的におよび/または少なくとも領域ごとに径方向において内側に位置する空気貫流領域(4)内に配置されていること、および/または、少なくとも1つの空気案内機構(15、17)、特に少なくとも1つの第2の空気案内機構(17)が、少なくとも部分的におよび/または少なくとも領域ごとに径方向において外側に位置する空気貫流領域(3)内に配置されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の空気流出装置(1)。
【請求項6】
少なくとも1つの空気貫流領域(3、4、5)が、少なくとも部分的におよび/または少なくとも領域ごとに、少なくとも実質的に丸形、円形、楕円形、多角形、四角形、矩形、正方形、および/または、丸みを帯びた形の造形を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の空気流出装置(1)。
【請求項7】
少なくとも1つの空気案内機構(15、17)が、少なくとも1つの運転状態、特に指向性空気流出特性(図1a)および/または拡散空気流出特性(図1b)が与えられている運転状態において、少なくとも領域ごとにおよび/または少なくとも部分的に、少なくとも1つの空気貫流領域(15、17)の造形に相応することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の空気流出装置(1)。
【請求項8】
少なくとも1つの空気案内機構(15、17)、特に少なくとも1つの第1の空気案内機構(15)が、少なくとも1つの羽根(15)を備えた羽根車の様式の少なくとも1つの空気案内要素を有し、その際、前記羽根(15)の各々が、軸方向に互いに前後に配置された少なくとも2つのセグメント(12)で形成されており、これらのセグメントが互いに対して相対的に角度調整可能であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の空気流出装置(1)。
【請求項9】
少なくとも1つの空気案内機構(15、17)、特に少なくとも1つの第2の空気案内機構(17)が、放射光状に外方向に向けられた少なくとも1つの羽根(17)を備えた外向きに延在する少なくとも1つの放射状体(17)の様式の少なくとも1つの空気案内要素を有し、その際、前記羽根(17)の各々が、軸方向に互いに前後に配置された少なくとも2つのセグメント(16)で形成されており、これらのセグメントが互いに対して相対的に角度調整可能であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項、特に請求項8に記載の空気流出装置(1)。
【請求項10】
羽根車状に配置された少なくとも1つの羽根(15)、および、放射光状に配置された少なくとも1つの羽根(17)が、径方向に少なくとも部分的におよび/または少なくとも領域ごとに、少なくとも実質的に互いに一直線状に並ぶこと、および/または、径方向に少なくとも部分的におよび/または少なくとも領域ごとに、少なくとも実質的に互いに対してずらして配置されていることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項、特に請求項8および/または9に記載の空気流出装置(1)。
【請求項11】
少なくとも1つの羽根(15、17)、特に羽根車状に配置された少なくとも1つの羽根(15)の少なくとも2つの羽根セグメント(12、16)が、少なくとも領域ごとにおよび/または少なくとも部分的に、少なくとも実質的に同種の造形を有することを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項、特に請求項8〜10のいずれか1項に記載の空気流出装置(1)。
【請求項12】
少なくとも1つの羽根(15、17)、特に放射光状に配置された少なくとも1つの羽根(17)の少なくと2つの羽根セグメント(12、16)が、少なくとも部分的におよび/または少なくとも領域ごとに、少なくとも実質的に相異なる造形(19)を有することを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項、特に請求項8〜11のいずれか1項に記載の空気流出装置(1)。
【請求項13】
少なくとも1つの空気案内機構(15、17)、特に少なくとも1つの第1の空気案内機構(15)が移動可能に配置されていること(9)、および/または、少なくとも1つの空気案内機構(15、17)、特に少なくとも1つの第2の空気案内機構(17)が固定的に配置されていることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の空気流出装置(1)。
【請求項14】
前記空気流出装置(1)が、少なくとも1つの空気通過部変更装置、特に少なくとも1つの空気遮断装置を有することを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の空気流出装置(1)。
【請求項15】
少なくとも1つの空気通過部変更装置と少なくとも1つの空気案内機構とを、少なくとも部分的におよび/または少なくとも領域ごとに、少なくとも1つの共通の操作要素を介して調整できることを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項に記載の空気流出装置(1)。

【図1a】
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【図1b】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2013−516345(P2013−516345A)
【公表日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−546423(P2012−546423)
【出願日】平成22年12月23日(2010.12.23)
【国際出願番号】PCT/EP2010/070643
【国際公開番号】WO2011/080215
【国際公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【出願人】(594042033)ベール ゲーエムベーハー ウント コー カーゲー (222)
【Fターム(参考)】